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Alan & Jan - Take me, I’m yours (LP)Alan & Jan - Take me, I’m yours (LP)
Alan & Jan - Take me, I’m yours (LP)Faitiche
¥4,965

Portable/Bodycode名義で知られるAlan Abrahamsと、お馴染みJan Jelinekによる初のコラボレーション作。Alanが録りためた声のスケッチを、Jelinekが徹底的に加工・再構築することで生まれた、〈Faitiche〉らしい抽象性と身体性が交差する。歌ともノイズともつかない声のレイヤーが、乾いたビートや微細なパルスと溶け合い、ダンスとアンビエントの境界を漂うような独特のグルーヴを生み出している。聴くほどに細部が浮かび上がる音のコラージュには、深夜の都市の空気を思わせる孤独な内省と声の温度が同居しており、静かで深く、親密な電子音楽作品。

冥丁 - 瑪瑙 (LP)冥丁 - 瑪瑙 (LP)
冥丁 - 瑪瑙 (LP)KITCHEN. LABEL
¥5,940

国際的評価を集めるエレクトロニック・ミュージック・アーティスト冥丁が、
『古風』三部作を追伸し辿り着いた最新作『瑪瑙』をリリース。
公演を重ねる中で深化し続けた楽曲の構造が再編され、鮮烈な哀愁をもって結実した。

2020年から2023年にかけて発表された三部作『古風』において、冥丁は“自明でありながらも幽微な存在として漂う日本”の印象を「失日本」と名付け、日本文化から失われつつある感覚や記憶を現代的な感性で再構築してきた。最新作『瑪瑙』は、『古風』を追伸し、進化させた作品である。
 
長い時間をかけて層を成し、圧力と沈殿を経て形成される鉱物・瑪瑙の生成過程を音楽的思考の比喩とし、粒子が積み重なり、層をなし、やがてひとつの質感となるように、冥丁は過去の作品と向き合い続けてきた。
 
本作には、『古風』三部作の楽曲を再構築・拡張した作品群に加え、新曲も収録されている。日本・欧州・アジアを巡るツアーで、ライブハウスや文化財、歴史的建造物など多様な空間で演奏を重ねる中で変化してきた楽曲の構造や時間感覚が再編成され、現在の冥丁の視座から再提示されている。環境によって息遣いや佇まいを変え、時間の流れとともに革新してきた音。その堆積が本作に刻まれている。
 
20代の頃より京都に身を置き、自転車で町を巡りながら夜の路地や寺社仏閣、池に浮かぶ月影、暮らしの奥に潜む気配を見つめ続けてきた冥丁にとって、日本とは単なる固定された様式ではなく、辺りを漂い続ける印象であった。そこで着想を得た音楽を「失日本」と名付け、誰もが感じる言葉にならない繊細な感覚を音として提示してきた。
 
『古風』三部作は、民俗、怪談、演劇、忘却された都市の記憶といった断片を素材としつつ、単なる歴史の再現ではなく、現在の視点から過去を見つめ直す試みでもあった。『瑪瑙』では、その視線がさらに内側へ向かう。過去を参照するのではなく、過去を抱えながら今を前進する姿勢が鮮明に表れている。朽ちゆく音の層を漂う声、非伝統的に用いられる古楽器、明確な終止を持たない旋律。そこには、日本的感性を問い続けてきた冥丁の現在地が示されている。
 
本作のジャケット原画は、京都・西陣の唐紙工房「かみ添」による京唐紙作品を基に制作された。京唐紙とは、版木を用いて和紙に文様を写し取る、京都に古くから伝わる装飾技法である。平安時代より、寺社や町家を彩り、日本の美意識と共に受け継がれてきた。冥丁が「失日本」という視点から日本的感性を再解釈してきたように、「かみ添」もまた伝統技法を現代の感性で再構築している。本作では、その原画をもとにアルバムのアートワークの仕様として印刷再現している。
 
タイトルの書は、冥丁が自ら台北で声をかけたBio Xieによるもの。海外公演の折に台湾で感じた、現代の日本から失われつつある時代を越えて残る記憶の残り香。そのような背景とBio Xieの漢字表現が響き合い、本作への参加が実現した。
 
ライナー写真は、前作『泉涌』のビジュアルも手がけた写真家・岡本裕志によるもの。冬の海、孤高の断崖、砕ける波。それらは、広島で過ごした十年間の内面的な孤独な葛藤を象徴している。
 
マスタリングは、Flying Lotus、Madlib、J Dillaらの作品を手がけてきたKelly Hibbertが担当。
 
『瑪瑙』は、「失日本」という視点を掲げ続けてきた冥丁が、さまざまな経験を重ねた先に見出す現在の姿。
それは、時間の堆積の中から立ち上がる、新たな音楽の結晶である。

 

【Tracklist】(*カッコ内は説明)
 
1. 覇王(未発表新曲)
2. 新花魁(古風 2020年「花魁Ⅰ」再編成)
3. 新貞奴(古風 2020年「貞奴」再編成)
4. 新和蝋燭(古風Ⅲ 2023年「和蝋燭」 再編成)
5. 旧劇(古風Ⅱ 2021年「忍」「黒澤明」再編成)
6. 新花魁Ⅱ(古風 2020年「花魁Ⅱ」再編成)
7. 新江戸川乱歩(古風Ⅲ 2023年「江戸川乱歩」再編成)

The Beat Of The Earth - The Electronic Hole (LP)The Beat Of The Earth - The Electronic Hole (LP)
The Beat Of The Earth - The Electronic Hole (LP)Life Goes On Records
¥3,422

カリフォルニアのアンダーグラウンド・サイケデリアを象徴するエクスペリメンタル・ジャム・バンド、The Beat Of The Earthが1970年に残した2ndアルバム『The Electronic Hole』。前作のフリーフォームな長尺ジャムから一転、より曲としての構造を持ったプリミティヴ・サイケへとシフト。メロディックなモチーフを持ちながらも、ファズにオルガン、さらにはシタールまでが舞い込み、方向性が読めない不思議な浮遊感が生まれている。Phil Pearlmanの淡々としたボーカルは影を帯び、ヴェルヴェッツ的な静けさとジャム・バンドの熱量が同居する曇ったサイケの魅力が強い。フランク・ザッパの「Trouble Every Day」のワイルドなカヴァーまで収録した、当時の西海岸アンダーグラウンドの熱気がそのまま封じ込められた異形の一枚。。

Augustus Pablo - Augustus Pablo At King Tubby's (LP)
Augustus Pablo - Augustus Pablo At King Tubby's (LP)Radiation Roots
¥3,465

メロディカ奏者としてRockersサウンドを確立したAugustus Pabloと、ダブの魔術師King Tubbyが残した名演をまとめたコンピレーション『Augustus Pablo At King Tubby’s』。Bunny Leeが制作した秘蔵トラックを中心に、King Tubby’s Studioで録音された音源を収録。パブロのメロディカは、単なる旋律ではなく歌う楽器のように感情を帯びて響く。柔らかく影のある音色が、Tubbyの精密なダブ処理と重なり、深い余韻を生む。リズム隊はBunny Lee流のシンプルで強靭なルーツ・グルーヴ。余白の多い演奏だからこそ、Tubbyのフェーダー操作や残響のコントロールが際立ち、音が消えたり戻ったりする瞬間の緊張感が心地よい。メロディカの柔らかな響きと、Tubbyの静かな強度を持つダブ処理が絶妙に溶け合った一枚。

Tommy McCook & The Aggrovators - King Tubby Meets The Aggrovators At Dub Station (LP)
Tommy McCook & The Aggrovators - King Tubby Meets The Aggrovators At Dub Station (LP)Radiation Roots
¥3,465

Bunny Leeプロデュース、Aggrovators演奏、そしてKing Tubbyミックスという70年代中期ジャマイカ・ダブの黄金ラインが揃ったクラシック『King Tubby Meets The Aggrovators At Dub Station』。Tommy McCookのサックスをフィーチャーした、ホーンが主役のダブとして知られており、サックスは、旋律というより空気の流れのように響く。Tubbyの丁寧なダブ処理によって霧のような残響が立ち上がる。Aggrovatorsの演奏は装飾を排したストイックなルーツ・グルーヴで、その余白をTubbyがフェーダー操作と残響のコントロールで巧みに加工。ダブの魔術が、各トラックで際立つ。派手なエフェクトよりも、じわじわと空間が揺らぐような処理が中心で、深夜のスタジオで鳴っているような静かな緊張感が漂う。黄金の時代だけに許された完璧で幽玄なダブ。

Embryo - Embryo's Rache (Clear Vinyl LP)
Embryo - Embryo's Rache (Clear Vinyl LP)Bonfire Records
¥4,825

ミュンヘンのジャズロック、クラウトロック集団Embryoによる、デビュー作『Opal』の流れを受けつつ、民族音楽、ジャズ、サイケデリックを大胆に混ぜ合わせた、旅するジャズロックのスタイルが開花し始めた初期代表作『Embryo’s Rache』。パーカッションの躍動とフルートのアーシーな響きが絡み合い、土臭さとサイケデリックな広がりが同時に押し寄せる。ソプラノサックスの鋭いフレーズやレスリー・ピアノの揺らぎはエスニックなモチーフと結びつき、音が有機的に変化し続けるEmbryo特有のジャム感を生み出している。ロックの枠を越え、 民族音楽の要素を大胆に取り入れた音作りは、Amon Düül II 周辺のジャーマンロックとも共振しながら、よりエスニックでアグレッシヴなEmbryoらしい進化が刻まれた一枚。

Earthquake Studio - Dub Harder Than Steel (LP)
Earthquake Studio - Dub Harder Than Steel (LP)REAL ROCK
¥4,625

UKダブの重鎮TNT RootsとWinston DreadによるEarthquake Studioが1993年に残したレア盤『Dub Harder Than Steel』。オリジナルは小ロットの自主制作で、長年、高額で取引されてきた伝説的UKダブがついに本格リイシュー。音の核となるのは、極太の低域。地面を揺らすほど深く沈むベースと、乾いたキックが前へ突き進むストイックなリズムは、90年代UKサウンドシステムの現場感をそのまま伝えてくる。音数が少ないのに一音一音が異様に重く、精神性の強いダブとして響く。荒々しいエフェクトは、その粗さも含めて、UKダブが進化していく過程の生々しさが刻まれているかのよう。重量級UKダブの金字塔。

Dub Organiser - Original & Vintage Dubs From The A-Class Studio (LP)
Dub Organiser - Original & Vintage Dubs From The A-Class Studio (LP)REAL ROCK
¥4,825

80年代、A‑Class Studioに残されながらサウンドシステム関係者のみに共有されていたDub Organiserの秘蔵ダブプレートをまとめて公式化した発掘盤『Original & Vintage Dubs From The A‑Class Studio』。A‑Class Studioらしい 乾いたドラムと深く沈むベース。80年代ジャマイカの空気をそのまま封じ込めたようなストイックな質感で、余計な装飾を排した現場のダブが生々しく響く。エフェクトは過剰ではなく、むしろ手触りの粗さが残っていて、80年代の現場感をそのまま伝えるタイプのダブで、サウンドシステムで鳴らしたときの物理的な圧を想像させる仕上がりには、Dub Organiserの職人的なミックスが光る。

Fela Ransome Kuti and his Koola Lobitos (Clear Vinyl LP)
Fela Ransome Kuti and his Koola Lobitos (Clear Vinyl LP)Klimt Records
¥3,756

アフロビートの創始者として知られるFela Kutiが、そのスタイルを確立する以前に率いていた初期バンドKoola Lobitosによる、1965年前後のハイライフ黄金期に録音された音源をまとめた重要盤。ハイライフ特有の軽快なリズムを軸にしながら、ロンドン留学時代に吸収したジャズのコード感やブラス・アレンジが随所に差し込まれ、明るいダンス性と都会的な洗練が自然に同居するのがこの時期の魅力。曲によっては、アフロビートにつながる反復性がすでに芽生えていて、FelaとTony Allenが新しいアフリカ音楽を模索していた気配が濃厚。長らく入手困難だった初期音源を現代的な音質で楽しめる貴重な復刻。

TNT Roots - Time And Space / Righteous Vibration (12")
TNT Roots - Time And Space / Righteous Vibration (12")REAL ROCK
¥3,623

UKダブの重鎮TNT Rootsが〈Earthquake Studio〉に残していた未発表ダブプレート音源が公式12"化。A面「Time And Space」は、TNT Rootsらしい地を揺らすほどの低域が圧倒的。太く沈むベース、乾いたキック、ざらついたエコーとディレイが空間を切り裂き、デジタル的な硬さとアナログ的な揺らぎが交差。一方B面「Righteous Vibration」は、より霊性を帯びたムードが強く、反復するベースラインが儀式的な高揚を生む。荒々しいエフェクト処理が逆に祈りの強度を際立たせるタイプのダブで、TNT Rootsの精神性がより直接的に響く

Sweet Charles - For Sweet People (LP)
Sweet Charles - For Sweet People (LP)Strongly Felt
¥4,090

JB’sのベーシストとして知られるSweet Charlesが〈People〉レーベルに残した唯一のソロ作『For Sweet People』。James Brown人脈らしいタイトなファンクと、柔らかいメロウソウルが自然に往復する構成で、レアグルーヴ文脈でも長く評価されてきた名盤。Fred WesleyやDave Matthewsがアレンジを担当し、ホーンの切れ味、リズムの押し出し、ベースの跳ね方がどれもJB’s直系の強度を持つ。A面はファンク寄り、B面はメロウ寄りという流れで、グルーヴと情感の両方を楽しめる構造になっている。JB’sの流れを汲むタイトなファンクと、メロウソウルの柔らかさが結晶化した1974年のレアグルーヴ名盤。

Cal Tjader - Soul Sauce (LP)
Cal Tjader - Soul Sauce (LP)Endless Happiness
¥4,424

ラテンジャズの名ヴィブラフォン奏者Cal Tjaderが、Verve黄金期に残した代表作『Soul Sauce』。Dizzy Gillespie「Guachi Guaro」を再解釈したタイトル曲は、Willie Boboのティンバレスが火をつける強烈なラテン・グルーヴで、60年代モダン・ラテンジャズを象徴するクラシックとして知られる一曲。Tjaderのヴィブラフォンは軽やかで透明感があり、アフロ・キューバンのリズムの上で 涼しさと躍動感が同時に立ち上がる独特の響きを放つ。Donald Byrd、Jimmy Heath、Kenny Burrell、Grady Tateらジャズの名手が揃った編成は、踊れるラテンの熱とジャズの洗練を自然に両立していて、都会的なシャープさや、メロウで夜に似合う柔らかな質感など、曲ごとに異なる表情が楽しめる。ラテンジャズの魅力をジャズ的洗練とともに提示した1965年の金字塔。  

Metabolist - Hansten Klork (2LP)
Metabolist - Hansten Klork (2LP)Analogue Pulse
¥4,023

UKアンダーグラウンドの異端グループMetabolistが1980年に残した唯一のアルバム『Hansten Klork』。オリジナル音源に加えて、1979〜81年の7インチから6曲のボーナストラックを収録した決定版仕様で再発。 本作は当時から最も前衛的なアルバムのひとつと評され、ポストパンクの精神を基盤にしながら、ミニマリズム、クラウトロック、ポスト・インダストリアルへのオマージュを大胆に取り込んだ実験性が際立つ。 硬質なギターの反復、メタリックな質感のノイズ、淡々としたベースと軽やかなドラミング、時に攻撃的で神秘主義的なヴォーカルが交差し、工業的でありながらどこかユーモラスな異次元的なサウンドが展開される。鋭いテンション、ミニマルな推進力、不穏な構築感があり、どの曲もフォロワーを許さない独自性を持つ。 UKアンダーグラウンドの実験精神を凝縮したポストパンク、アヴァンギャルドの重要作。

Cecil McBee - Mutima (DELUXE EDITION) (LP)
Cecil McBee - Mutima (DELUXE EDITION) (LP)STRATA-EAST
¥6,596

Strata‑East黄金期を象徴するベーシストCecil McBeeが、精神性とルーツを深く刻み込んだ初リーダー作『Mutima』。タイトルはスワヒリ語で心、魂を意味し、その言葉どおり、祈りのような静けさとアンサンブルの熱が同居するスピリチュアル・ジャズの重要盤。冒頭「Mutima」は、柔らかなピアノと管楽器のハーモニーが広がり、McBeeの深いベースがゆっくり沈み込むように響く。静けさの中に高揚が立ち上がり、続く「Voice Of The 7th Angel」ではDee Dee Bridgewaterの声が加わり、アンサンブル全体が儀式的な熱を帯びる。リズムの縦横が曖昧になり、アンサンブルが呼吸するように展開するタイプの演奏が続く。精神性と叙情が自然に溶け合った、ポスト・コルトレーン系のモーダル〜スピリチュアル・ジャズ名盤。

Stanley Cowell - Musa: Ancestral Streams (LP)Stanley Cowell - Musa: Ancestral Streams (LP)
Stanley Cowell - Musa: Ancestral Streams (LP)MACK AVENUE RECORDS
¥6,596

Strata‑Eastを代表する名ピアニストStanley Cowellが、父への追悼を込めて録音したソロ作品『Musa: Ancestral Streams』。1973年NYの静かな空気をそのまま封じ込めた本作は、スピリチュアル・ジャズの精神性をピアノ独奏で表現したレーベル屈指の名盤。全編ほぼソロピアノで構成され、Cowellのタッチは非常に繊細。音を詰め込むのではなく、余白を大切にした語り口で、一音一音が空気に溶けるように響く。静けさの中に精神的な深さと高揚感が同居しているのが印象的。唯一のデュオ曲「Travelin’ Man」では、カリンバの素朴な響きとエレピの柔らかいトーンが重なり、アフリカン・ルーツとモダンジャズの橋渡しのような独特の質感を生む。静かな祈りと深い内省のスピリチュアル・ソロピアノ作品の金字塔。

Surya Botofasina - Everyone's Children (2LP)Surya Botofasina - Everyone's Children (2LP)
Surya Botofasina - Everyone's Children (2LP)Spiritmuse Records
¥7,786

Alice Coltraneのアシュラムで育ち、彼女から直接教えを受けた鍵盤奏者Surya Botofasina。その精神的背景を核に、Carlos Niñoが全面プロデュース、LAの音楽コミュニティが総力を挙げて制作した2LP『Everyone’s Children』。Suryaの鍵盤は、メロディを強く主張するのではなく、静かな波動をゆっくり広げるような響き。柔らかいシンセのレイヤー、穏やかに揺れるピアノ、Carlos Niñoの繊細なパーカッションが重なり、光が差し込むような柔らかい音像をつくる。内面の静けさをそっと照らすような音世界が続き、構築よりも流れそのものが音楽になるタイプの作品で、聴くほどに精神性の深さが浮かび上がる。スピリチュアル・ジャズ、アンビエント、ニューエイジが自然に溶け合う、現代的な祈りの音楽。

V.A. - Spirit Of France (Deluxe Edition) (2LP)V.A. - Spirit Of France (Deluxe Edition) (2LP)
V.A. - Spirit Of France (Deluxe Edition) (2LP)SPIRITMUSE RECORDS
¥8,085

70〜80年代フランス・アンダーグラウンドのスピリチュアル・ジャズ、ディープ・フォーク、アヴァンギャルド、サイケデリアを横断しながら、未再発、自主制作、極めてレアな音源を丁寧に集めた2LP『Spirit Of France (Deluxe Edition)』。収録アーティストはRémy Couvez、Workshop De Lyon、Jef Gilson、Structures Sonores Lasry-Baschet、Ghédalia Tazartèsなど、ジャンルに属することを望まなかったと説明される個性派ばかり。洞窟での録音、イビサの屋外録音、自作楽器の使用など、特異な制作背景がそのまま音像に刻まれているのも本作の魅力。サックスやクラリネットの陰影あるトーン、タブラや民族打楽器の土着的なリズム、ハーディ・ガーディや金属的な自作楽器の倍音が交差し、多文化的なサウンドが広がる。自由度の高いフランス・アンダーグラウンドの精神を現代に鮮やかに蘇らせた充実のコンピレーション。

Cosmic Vibrations, Dwight Trible - Pathways & Passages (LP)Cosmic Vibrations, Dwight Trible - Pathways & Passages (LP)
Cosmic Vibrations, Dwight Trible - Pathways & Passages (LP)SPIRITMUSE RECORDS
¥6,596

LAジャズの精神性を象徴するヴォーカリストDwight Tribleを中心に、ウェストコーストの精鋭たちが集結したグループCosmic Vibrationsによる、初アルバム『Pathways & Passages』。Tribleの声は、歌というより祈りのエネルギーそのもの。深い倍音を含んだフレーズが、Derf Reklawのコンガ、Pablo Calogeroのサックス、Christopher Garciaの多層的パーカッションと重なり、精神世界へ向かうような上昇感を生む。アンサンブルが呼吸するように音を差し出し合い、曲がゆっくりと成長していくような有機的な流れが印象的。伝統曲「Motherless Child」の再解釈は本作のハイライトで、ゴスペルの魂とジャズの即興性が自然に交差する名演。Trible の声が持つ祈りと嘆きの両面が強く表れ、アルバムの精神的中心として機能している。LAジャズの精神性・即興性・宇宙的広がりを結晶化した現代スピリチュアル・ジャズの代表作。  

Sami, Abdullah - Peace Of Time (LP)Sami, Abdullah - Peace Of Time (LP)
Sami, Abdullah - Peace Of Time (LP)SPIRITMUSE RECORDS
¥7,196

1978年に自主制作300枚のみプレスされた、NYC録音の生々しい空気をそのまま封じ込めたスピリチュアル・ジャズ界の伝説的レア盤、Abdullah Samiによる『Peace Of Time』が、本作が第一弾となる新興レーベル〈Spiritmuse Records〉から登場。Samiのアルトサックスが多方向へ飛び交うように響き、ベースとドラムがその奔放な動きをしっかり受け止める。音の密度は高いが、祈りのような静けさが同時に漂い、スピリチュアル・ジャズ特有の内なる旅の感覚が強く表れている。1977年NYC録音のローファイな質感はそのまま残され、スタジオの空気や演奏者の距離感が生々しく伝わる。〈Spiritmuse〉のリマスターはその荒々しさを尊重しつつ、音の輪郭をより明瞭に浮かび上がらせる仕上がり。単一のモチーフを丁寧に掘り下げ、その上に音の質感を少しずつ積み重ねていく構成で、派手さはないものの、聴くほどに味わいが深まる名盤。

Ezekiel Honig - Surfaces Of A Broken Marching Band (LP)Ezekiel Honig - Surfaces Of A Broken Marching Band (LP)
Ezekiel Honig - Surfaces Of A Broken Marching Band (LP)Keplar
¥4,965

ニューヨークの音響作家Ezekiel Honigが2008年に発表した、ミュージック・コンクレート、アンビエント、ダウンテンポ、ミニマル・ハウスを独自のバランスで編み上げた名作『Surfaces Of A Broken Marching Band』。街のざわめき、遠くの人声、室内の響きといった 都市の微細な環境音を音楽の素材として中心に据え、電子処理や楽器断片と触れ合うことで、近さと遠さが同時に存在する独特の距離感が生まれている。控えめな4/4のパルスが静かな音像にわずかな推進力を与え、アンビエントの漂いとミニマル・ビートがゆるやかに交差する。曲によっては、陰影あるギターがポストロック的なニュアンスを帯びるものも。音を繊細に編み込み、構築というより発見に近い音の展開を生む、現代エレクトロアコースティックの文脈でも再評価されるべき重要作。

I Fi feat Dub Shepherds and Pinnacle Sound - Bush Tea (7")I Fi feat Dub Shepherds and Pinnacle Sound - Bush Tea (7")
I Fi feat Dub Shepherds and Pinnacle Sound - Bush Tea (7")BAT RECORDS
¥3,032

ヴォーカルのI Fi、プロダクションミックスのDub Shepherds、リディムを手がけるPinnacle Soundというレーベルの中心アーティストが総出で仕上げた、フランスの〈BAT Records〉が抱える人気ダブプレート『Bush Tea』が、ついに限定7インチとして正式リリース。A面「Bush Tea」は、太いベースがどっしり沈み、乾いたドラムがタイトに刻む王道ルーツ。I Fi のスモーキーな歌声が、70年代の温度をしっかり保ちながら現代的な質感で響く。B面「Bush Tea Riddim」は、ヴォーカルを外し、リディムの強度を前面に押し出したダブ・ヴァージョン。ベースの重心がさらに低く、サウンドシステムで鳴らすことを前提にした設計が明確。アナログの手触りが強く、レーベルらしい現場直結のルーツ&ダブがそのまま刻まれた一枚。

Inner Echo - Playa Hermosa / Embers (12")
Inner Echo - Playa Hermosa / Embers (12")CHALLENGER DEEP
¥3,256

ブリストルのダブ、ベース・デュオInner Echoによる、深い残響と低域の美学を極めた12インチ『Playa Hermosa / Embers』が〈Challenger Deep〉の17th expeditionとして登場。A面「Playa Hermosa」は、柔らかいパッドが広がり、深く沈む低域がゆっくり波打つ。キックは控えめで、空間の奥行きが強調され、ブリストルらしいベースの呼吸がしっかり感じられる、水面のゆらぎを抽象化したようなレフトフィールド・ダブテクノ。対照的に、B面「Embers」は低域がゆっくり沈み込み、ガレージ、2Stepの影が微かに潜むことで、リズムの細かな揺れが生命感を与えている。ダブの残響とベース・ミュージックの重心が同じ地平で揺れる、ダークな一曲。

Pinnacle Sound -  Still Dread (LP)Pinnacle Sound -  Still Dread (LP)
Pinnacle Sound - Still Dread (LP)BAT RECORDS
¥5,331

フランスのルーツ・ロックレゲエ・コレクティブPinnacle Soundによる、複数のスタジオを横断しながら録音され、Dub ShepherdsのミックスとThe Curveのマスタリングによって仕上げられた、70年代ルーツの煙たい質感を現代的に再構築したリバイバル・ルーツの重要作『Still Dread』。多国籍シンガーを迎えた構成で、Payoh Soulrebelのスモーキーな歌声、Jr. Thomasのソウルフルな表現、Les Steadiesの柔らかいハーモニーなど、曲ごとにヴォーカルのキャラクターが変わることで豊かな色彩が生まれている。70年代ジャマイカのスタジオ録音を思わせる土臭いルーツ感と、空間の奥行きが際立ち、ホーンやギターの残響がゆっくり広がる現代的なクリアに、フランス産ルーツならではの乾いた質感が心地よいコントラストを生む。4色スリーヴ仕様も含め、音だけでなく空気感や匂いまで再現する、70年代ルーツの精神を尊重しながら、その明日を創造するリバイバル・ルーツ作品。

Darkai - See Jah / Low Tek (12")Darkai - See Jah / Low Tek (12")
Darkai - See Jah / Low Tek (12")Artikal Music UK
¥3,256

ロンドン拠点のプロデューサーDarkaiによる、深度と重圧を極めたディープ・ダブステップへの帰還作『See Jah / Low Tek』。A面「See Jah」は、DMZ初期を思わせるスモーキーな空間感と、深く沈むサブベースがゆっくり揺れるディープ・ダブステップ。ミスティックなダブ処理が施され、音の間がしっかり効いている。対照的に、B面「Low Tek 」は極太ワブルが前面に出るヘビー級ストンプ。鋭いヒット音がフロアを突き上げ、Darkaiの現場仕様の強度が最もよく表れた曲。Mala、Youngsta、J:Kenzo、Distanceらレジェンド勢のサポートも得て、A面の神秘性と、B面の物理的な押し出しの対比が鮮やかな2026年産ディープ・ダブステップ。

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