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ポルトガルの新世代アンビエントを代表する作家Funcionárioによる、波打つようなオーガニックな感覚と、色彩豊かな音響が印象的な『Horizonte』。チェロやカリンバ、フィールドレコーディングなどを用いたドリーミーで内省的なサウンドは、過去作『Cavalcante』以降の第四世界志向をさらに深化させた内容。作曲の構造から解放された音楽が、地平線=Horizonteのようにどこまでも広がっていく一枚。

エジプト・エルミニア出身のアウトサイダー音楽家Abosaharが独自に築き上げた「トロビー・ミュージック」を集約した作品『Raasny』。トロビー・ミュージックは「True Being」の略で、シャアビーを基盤にハウス、テクノ、トラップ、ポップを混在させた荒削りなコラージュ音楽で、壊れた機材やクラックされたソフトウェアを駆使し、即興的に音響を生み出す。結婚式の熱狂、街角の埃っぽさ、カイロのネオンクラブの空気を同時に感じさせる生々しい雰囲気。宗教的儀式・家族の結びつき・音楽と踊り・豪華な贈り物が組み合わさった壮大なイベントであるエジプトの結婚式文化とストリートの熱気をそのまま封じ込めた一作。
ノルウェーのサックス奏者Bendik Giskeによる、世界的な評価を獲得した2023年のオリジナルアルバム『Bendik Giske』に対する、まさに選りすぐりのリミックス集が登場!Carmen Villain、aya、Hanne Lippard、Hieroglyphic Being、Wacław Zimpel、そして『Bendik Giske』のプロデューサーである Beatrice Dillonら現行実験音楽最前線のアーティストたちによる再解釈は、すべてのトラックが無駄なく、個性豊かに再構築されている。Carmen Villain は「Slipping」をダビーで微細なコンセプトのグルーヴに変換しており、Giske の息遣いや鍵盤のこすれる音が、雨夜のジャングルのようなホーンや余韻の残る断片とともに浮かび上がる。aya は同じ曲をポリリズム中心に再解釈し、ガムランのようなアルペジオで絶え間なく変化するトランス感を生み出している。締めくくりとなるBeatrice Dillon による「Rise and Fall」のリミックスも各アーティストのアプローチの違いを際立たせつつ、全体を統合するような透明感ある仕上がりとなっている。Giske のオリジナルの即興的で生々しいサックスの世界が、個性豊かな才人たちそれぞれの解釈によって鮮やかに広がるリミックス集。
ラトビア/ロンドンを拠点にするmu tate、音響作家のNEXCYIA、そしてExzald S名義で活動するSarah Foulquiereらによる『Labège』が〈Good Morning Tapes〉からヴァイナルで登場。フランス・トゥールーズ郊外の街Labègeでレーベル主導のレジデンスを行い、南仏のゆったりとした時間の流れに身を委ねながら制作された。即興演奏や直感的なサンプリング、家庭的な空間での制作プロセスを通じて、儚くも穏やかな楽曲が綴られている。音響的には、フィールドレコーディングや抽象的なサウンド加工、断片的なリズムが組み合わさり、柔らかく触感的なサウンドスケープが展開。ふわりと漂うような空間の中に、深いサブベースとささやくような声が浮かび上がる。官能的とも言えるアンビエンスと90年代的な感覚が交差する、甘美でエモーショナルなサウンドトリップ。静謐ななかにも現代的なエッジがある一枚。
Patrick Conway、Park Endなどの名義でも知られるUKのプロデューサーLarry AndersonによるLow End Activist名義による2024年アルバム『Municipal Dreams』のリミックス盤。Actressによる抽象的でディープなミニマルな解釈、Demdike Stareによるインダストリアルな重厚ビート他、Andy Martin、Shelley Parker、自身によるリミックスの5トラックを収録。UKエレクトロニックの重要人物が参加した前衛ダンスミュージック最前線。
〈Honest Jons〉流通。イタリアのプロデューサー Nicolò による実験的なベース・ミュージックと抽象的な電子音響を探求した作品『Static』。ストレートなクラブ・トラックではなく、断片的で揺らぐリズムや減衰する信号、うねるサブベースによって境界的な音響空間を描き出す。冷たいシンセティックな質感の中にメランコリーや身体的な振動を感じさせる構成は、個人的な記憶や感情を刻み込んだものでもあり、作品は「父 Giordano に捧げる」とされている。
あのスイスが生んだサイケ/ニューエイジ神Brainticketの中心人物出会ったベルギー出身の名キーボーディストJoel Vandroogenbroeckが1978年に〈Cenacolo〉からリリースしていた作品『Images Of Flute In Nature』が〈Bonfire Records〉からアナログ・リイシュー。BrainticketやDrum Circusにも参加していたアメリカのパフォーマーでヴォーカリストのCarole Murielの助けを借りて製作。コスミッシェ・ムジークからアンビエント、民族的なグローバリズムを繋ぐ孤高のニューエイジ・アルバム!

〈577〉レーベルのボスにして自身もドラマーであるFederico Ughiが、The Mars VoltaでもプレイしていたキーボーディストのLeo Genoveseとコントラバス奏者Brandon Lopezという豪華ゲストを起用した5年ぶりとなる最新アルバム『Infinite Cosmos Calling You You You (Vol. 1)』をアナログ・リリース。Sun Raの音楽と哲学にインスパイアされた、境界を曖昧にさせるアコースティックとエレクトリックの即興アルバムであり、アヴァンギャルド・ジャズからオルタナティヴ・ロック、ノイズ・ロック、エクスペリメンタルまでが渾然一体となったアブストラクト極まりない逸品!シリーズ作との事で今後の展開もますます楽しみです。
心理的緊張や不安をテーマにした、イタリアの作曲家Alessandro Alessandroniが1975年に手がけたライブラリー音楽アルバム『Angoscia』。タイトルの「Angoscia(苦悩)」が示す通り、陰鬱で内省的なムードが全編に漂っていて、 短く構成された楽曲群は、映像音楽のような雰囲気を持ち、場面ごとの感情を巧みに描写。イタリアの鉛の時代と呼ばれる政治的混乱期の空気を反映しているとも言われ、不協和音やミニマルなフレーズ、不穏なストリングスが、聴き手に不安感を与える。ギター、鍵盤、管楽器など多彩な音色を通じてAlessandroniの多面的な作曲技術が光り、商業音楽とは一線を画す芸術性の高いライブラリー作品として評価されており、映画やテレビのサスペンス・シーンにぴったりな音楽が詰まった、静かに不安を忍び寄らせるような緊張感に満ちた一枚となっている。
レバノン出身でベルリン在住、フリー・インプロヴィゼーションからアラブ・ポップ、サンプル・コラージュまでを自在に横断するアーティストRaed Yassinによる、15分超のトラック2曲から成る高密度なモジュラーシンセ・ミニマリズム作品『Eternal Ghost』が〈Fourth Sounds〉からリリース!かすかなアラビアの雰囲気と、Terry Rileyやノーウェイヴやシンセポップのエッセンスを取りこみつつ、ジワジワと積み上がる電子音が、極限まで削ぎ落とされたビートとともに展開される。鍵盤や木管の即興演奏が、木製ドラムや金属打音と絡みながら、14〜15分の枠を通じてゆっくりと姿を変える、反復と展開を通じて聴き手を深い瞑想へと誘う実験的なサウンド・エクスペリエンス。音楽と美術が交差するインスタレーションのような、Raed Yassinの多層的な創作世界を体感できる充実作!
自身の〈Peace Anthem Records〉からリリースされていた数枚の12インチ作品に続く、NY Graffitiなる謎めいた電子音楽家によるデビュー・ アルバム『Burden』が、スイスのエレクトロニクス尖鋭S S S SやMartina Lussiらを送り出してきた〈Präsens Editionen〉から登場!自身の喪の経験に捧げられた本作は、カタルシスの探求に満ちており、Dean Blunt作品にも通じるフューネラルで耽美なダブワイズ/ポスト・インダストリアル・サウンドを展開ています。Hype Williams周辺で暗躍してきたカルト・エンジニアAmir Shoatの手によるマスタリングというお墨付き。
バンコク生まれながらカナダ・バンクーバーを故郷として、そのアンダーグラウンド・シーンで活動していた知られざるレジェンド、Hussain Bokhariによるデビュー・アルバムがご当地アンビエント・ダンス・シーンの一大名門〈Mood Hut〉より堂々リリース!ベッドルーム・ポップとローファイ、バレアリックなギター/シンセの混ざりが絶妙な作品。"Pull Me Up"のふかふかした質感、 をBangkok Boyをのタイ語ヴォーカルが過去と場所を跨ぐノスタルジーを呼び起こすかのようです。静かな時間の背景で、自分自身と都市/記憶のあいだを漂わせるサウンドスケープが秀逸な逸品!

ノルウェーはオスロの現代アートと音楽のアンダーグラウンドで重要な役割を果たすアーティストであるエスペン・フリベリとジェニー・ベルガー・ミーレによる多分野にわたるアート・デュオ、Flutter Ridderのセルフ・タイトルのデビュー・アルバムが名門〈Students Of Decay〉より登場!ノルウェー南東部の海岸沿いの町フヴィステンにある古い木造教会に引きこもり、サージ・モジュラー・システムと教会のパイプオルガン、そして酔わせるようなアコースティック・リバーブというパレットを使い、放射状のドローンを作り出した本作は、ゴージャスで、静かに心を揺さぶるサウンドで、それが作られた環境を映し出すような、古代の献身的な魔法のよう。空気の振動の流れが感じられるような感触と、温かみのあるパイプオルガンとエレクトロニクスの融合が秀逸。カリ・マローンのファンにもお薦め。

Lee Gambleの〈UIQ〉や〈Numbers.〉からのリリース、〈FACT Magazine〉へのミックス寄稿でも知られる英国のレフトフィールドダンスシーンを代表する名アクト、Lanark Artefaxによる最新EP『Metallur EP』がUKアンダーグラウンド・シーン最大の特異点的レーベルとして当店お馴染みの〈AD 93〉よりアナログ・リリース。Amnesia ScannerやAisha Deviなどの作品を思わせる、磨き上げられた漆黒の意匠に身を包んだウェイトレス・ベース・ミュージックの秀逸盤に仕上がっていて、デコンストラクテッド・クラブ/ポスト・クラブ系の入門にもぴったりな一枚。数々のエクスペリメンタル名手を手掛けてきた名技師Matt Coltonによるマスタリング&カッティングとやはりお墨付きです。


バージニア州はリッチモンドのソングライター、アンディ・ジェンキンスが届ける、じんわりと沁みる11篇の生活讃歌『Since Always』が〈Psychic Hotline〉より登場。2018年の『Sweet Bunch』以来となる2作目のフルアルバムで、ここでは30代に差し掛かった一人の人間が手にする静かな満足感と、それに伴う不安や覚悟が穏やかな筆致で綴られている。制作は、Sylvan Essoの一員でありプロデューサーとしても高い評価を受けるニック・サンボーンの自宅スタジオ「Betty’s」にて行われ、ジェンキンスの素朴なギターと語りかけるような歌声に、サンボーンは大胆なアイデアを重ねていく。リズムの切り替えやシンセの装飾、ヴォコーダーの導入など、意外性に満ちたアレンジがアルバムに微細なニュアンスをもたらしている。タイトルの通り、過去を手放し、肩の力を抜いて“今”を受け入れるような成熟した眼差しが、音と言葉の隙間に滲んでいるよう。聴けば聴くほど沁みてくるようなフォーク・アルバム。

Shiner、Pontiac Streator、Ben BondyによるユニットShinetiacの新作『Infiltrating Roku City』がHuerco Sの〈West Mineral Ltd.〉から登場!ヴェイパライズされたダブや、Billie Eilishのカット&ドローン、アルゴリズミックな実験的ビートが交錯する、混沌としたサウンドスケープを展開するShinetiacは、既存の「アンビエント」概念に反抗するかのようなスタイルで、前作『Not All Who Wander Are Lost』ではSpice GirlsやFoo Fightersのサンプルをトリップホップ風に変換。今作も同様に、ポップ要素を巧妙に解体しながら、ノスタルジーと現代のデジタル文化を再構築している。本作は、YouTubeの無限スクロールの果ての深淵にインスパイアされた音のコラージュで、内輪ネタやリサイクルされたミームが散りばめられている。ポップと実験音楽の境界を曖昧にし、アルゴリズムの時代を音で表現するShinetiacの最新作は、聴く者を奇妙なデジタル幻想へと引き込む。退廃と静寂の交差点!
UKアンダーグラウンド・エレクトロニカ・デュオDemdike StareのMiles WhittakerとSean Cantyによるニューヨークの映像作家Kristen Pilonのアヴァンギャルドな実験映画「To Cut and Shoot」のために制作された13部作、1時間のアルバム『To Cut and Shoot』が〈DDS〉より登場!ミュージシャンでもあるKristen Pilonによるピアノとヴォーカルの録音を加工、編集し、映画のテーマであるセレンディピティや幽霊や夢の本質を、彼女のオリジナルの瞑想にふさわしいサウンドイメージとアレアトリックな奇妙さの揺らぎの中で、さらに屈折させ、夢から覚めたかと思うと、また亡霊の茂みに戻っていくような非直線的でもがき、ループするような音像へと練り上げている。Caretakerの悪夢の白昼夢のような感覚とも共鳴するような、ダーク・アンビエント、インダストリアルの最前線とも言えるような内容!

1980年代初頭のパンクバンドThe Freezeから発展した、スコットランド出身のアーティスト、CinderによるソロプロジェクトCindytalkによる90年代インダストリアル、エクスペリメンタル・ロックの隠れた名盤。1994年にリリースされた当時から「スコットランド独立への呼びかけ」として構想され、過去から現在に続く独立への衝動を音で掬い上げながら、ポストパンク、インダストリアルの文脈の中で唯一無二の存在感を放ってきた作品。アルバムは、イギリスのフォークソング「The First Time Ever (I Saw Your Face)」をボーカルソロで痛々しく歌い上げる形で始まり、その後、Cindytalkの代表曲「A Song Of Changes」へと続く。そこからは、熱狂的な悲歌、思索的なスピリチュアル、ノワール的な抽象性、グラスゴー出身の作家Alasdair Grayが参加したスポークンワーズ、バグパイプのドローン、終末的なポストパンクなど、様々なスタイルが不規則に展開。This Mortal Coilとの接点から、90年代のハードコア・テクノ、さらにはMegoでの電子作品群へと繋がるCindytalkの活動史の中でも、不安定で困難な環境のもと制作された『Wappinschaw』は、最も闘争心と祈りが濃縮された瞬間を刻んでいる。
オーストラリア・メルボルンの室内楽トリオBenaud Trioとアデレイドの作曲家David Kotlowyによる、Morton FeldmanやJohn Cage影響下のネオクラシカル・アンビエント。
ブリュッセル拠点のアーティスト Sagat による、空気の中で音がゆっくりと形を変えていくようなアンビエント/電子音響作品『VEIL + e/tape remix』。はっきりしたメロディやリズムはほとんど姿を見せず、代わりに、かすかな揺らぎや淡いノイズが静かに重なり合い、霧の中で音が浮かんでは消えるような独特の世界が広がる。電子音と物理的なノイズが自然に混ざり合い、音の肌触りや温度が前面に出る構造が印象的。耳元でささやくような細い音、遠くで響く低い振動、曖昧な残響がゆっくりと流れ、聴くほどに深い静けさへ沈んでいく。スロベニアのアーティスト e/tape によるリミックスも収録した夜の静けさに寄り添うような音響作品。

UKのプロデューサー Filter Dread とカナダのダブ・コレクティヴ Seekers International による対話的なリミックス集『Temperature Rising』。同じ楽曲をそれぞれの視点で解釈・再構築したヴァージョン、ダブを収録しており、Filter DreadによるUKグライム、ジャングル由来の鋭利なリズムとベース、Seekers Internationalによるカットアップされたサンプル、ダブ的処理、コラージュ的音響が際立っている。

ウェスト・ロンドンを拠点に活動するプロデューサー、シンガーソングライターTutu TaによるEP『Violence or Violets』がUKアンダーグラウンドの気鋭レーベル〈Long Gone〉から登場。ダブ、エモ、ヒップホップ、ポストパンクなどを横断するサウンドは、本作でさらに幽玄かつ内省的に深化しており、ジャンルの境界を曖昧にしながら、都市の孤独や感情の揺らぎを繊細に描き出している。ダブ由来の空間処理とエフェクト、DIY的な制作姿勢、ジャンルに縛られず、個人の感情や都市の空気を音で表現するレフトフィールドな感性、ロンドンのストリートや地下文化の文脈を感じさせる土地との結びつきが感じられ、幽玄なヴォーカルが低音の効いたビートに溶け込む本作は、ロンドンのサウンドシステム文化の精神や美学を受け継ぎ、現代的に再解釈したような一枚となっている。DIY精神と都市的な感情の風景が交錯する現代のアンダーグラウンド・ポエトリー!
