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※ケースヒビ有り〽︎お前は極北の自由を...生きる事を...出来る事を...知った。
新発掘のデモ・テープから今蘇る、地下パンク・サイケデリア夭折の真実。ボーナス・トラックに中島らも、鈴木創士参加の貴重なセッションを収録。「今の曲は歌詞が間違って聞こえたので注意してくれ!」
『’87 KAD 3:4:5:6』~ 新たに発見された資料 森田潤
角谷美知夫(1959 - 1990)は、80年代の日本のアンダーグランド・シーンで活動をした伝説的なパンク/サイケデリック・ロックのミュージシャン。統合失調症を患っていたとされ、中島らもの小説にモデルとして登場をする。薬物の過剰摂取による膵臓炎で逝去したと見られ、没後にP.S.F.から発表されたアルバム『腐っていくテレパシーズ』が、これまで唯一の公式音源とされてきた。
以降、30数年来に目立った情報の更新は無かったのだが、今回、中島らもの遺品から新たに発見された音源群には、P.S.F.盤の制作時には無かったスタジオ録音の資料も含まれていた。アンソロジー的に音源を集めた前者の編集方針から、更に一歩踏み込んで角谷の実像に迫るために、我々は『’87 KAD 3:4:5:6』と題されたデモ・テープを完全復刻とする。残念ながら親族と連絡がつかない状況にあり、もし心当たりのある方がいたらお知らせをいただけると幸いである。また、一次資料として肉筆のアルバム・カバーの掲載をした。彼の筆跡と文体がそのまま楽曲に反映されていると思えるし、歌詞と曲順にこだわりを見せた、この完成度の高いテープに鋏を入れるのは野暮と思えたからだ。「今の曲は歌詞が間違って聞こえたので注意してくれ!」(6曲目「エスケイプ・ア・ウエイ TAKE1 」末尾を参照。カバーにも同様の注記がある。彼が声と意味の齟齬に人一倍に鋭敏だった証左だが、いずれの曲も歌詞の完全な聞き取りは不可能である)。
なお、8曲目「雨の・・・・(TAKE2)」は他に収録された、より完全なテープから差し替えを行った。また、ボーナス・トラックの9曲目は原資料にメンバーの表記が無く、鈴木創士に聞き取りをお願いした。演奏は鈴木の特色が前面に出ており、角谷と共同でセッションをリードしていた事が窺える。詳細は本作のエッセイを参照して頂きたい。角谷はバンド・マンとして集団演奏に協調性を発揮できる人物でもあった。これは後年に山口県で活動をした「S·P·Y」にも共通をする。彼のミュージシャンとしての耳の良さは疑い様が無い。
演奏は一人による多重録音だ。P.S.F.盤では目立たなかったが、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドからの強い影響が出ている。そしてピストルズないしP.I.L.。この二つはキャリア初期から継続的な関心があった様だ。80年代中期は60年代のサイケデリックの再評価が世界的に進んだ時期で、日本での牙城がP.S.F.及びそれが運営するモダーン・ミュージックであった。こうした思潮が90年代に日本の地下バンドが世界に進出する下地を形成するのだが、角谷は時すでに亡くなっていた。
一部の曲はアナログのドラム・マシンが味を出している。87年当時はすでに時代遅れの機材であったが、今に聴くとむしろ新鮮である。また、彼は日を置いて曲の再録音を行っている。アルバム収録曲には2タイトル分のヴァージョン違いがあり、いずれも演奏内容はかなり異なる。7曲目「テレパシー」はP.S.F.盤収録曲「テレパシーなんかウンザリだ」の原型だろうか。派手なエフェクト処理はまだ抑制されている。4曲目「ソビエトへ遊びに行きたいな!!」はバンド演奏でも取り上げており、お気に入りの作品だったのかもしれない。
それにしても、凄い熱量に支えられた、幻視的なイメージ形成能力だ。アルバム全体のサウンド・プロデュースにも長けており、聞き直す度に細部の発見がある。生き煩わしさをそのまま音に表すことは、後戻りのできない絶対的な賭けだ。殆どの人間はそんな事をできやしない。角谷は言い訳を必要とせずに、ひとつの強力な現実を形作る事ができる、稀有な才覚の持ち主であった。※ケースヒビ有り
Strata‑East黄金期を象徴するベーシストCecil McBeeが、精神性とルーツを深く刻み込んだ初リーダー作『Mutima』。タイトルはスワヒリ語で心、魂を意味し、その言葉どおり、祈りのような静けさとアンサンブルの熱が同居するスピリチュアル・ジャズの重要盤。冒頭「Mutima」は、柔らかなピアノと管楽器のハーモニーが広がり、McBeeの深いベースがゆっくり沈み込むように響く。静けさの中に高揚が立ち上がり、続く「Voice Of The 7th Angel」ではDee Dee Bridgewaterの声が加わり、アンサンブル全体が儀式的な熱を帯びる。リズムの縦横が曖昧になり、アンサンブルが呼吸するように展開するタイプの演奏が続く。精神性と叙情が自然に溶け合った、ポスト・コルトレーン系のモーダル〜スピリチュアル・ジャズ名盤。

映画監督Spike Leeの父、Bill Leeが率いるファミリー・バンドThe Descendants of Mike and Phoebeによる1974年作『A Spirit Speaks』。ベースのBill Leeを中心に、姉妹のConsuela Lee Moorehead、Grace Lee Mims、兄弟のClif Leeらが参加し、さらにBilly HigginsやSonny Brownといった名ドラマーも加わる、家族とジャズ界の精鋭という特別な編成で制作。ジャズを基盤にしながら、ゴスペル、ソウル、ブルース、スピリチュアルの要素が自然に溶け合う。ブラック・ルーツの精神性と家族の温かさが同居する〈Strata East〉を代表するスピリチュアル・ジャズの名盤。180g重量盤。
Culvert Dub Sessions待望のヴァイナル第二弾!Napalm Deathの一員として知られ、のちにScornやLullでインダストリアル/ダブの深層を切り拓いてきた鬼才、Mick Harris。その最新アルバムが、米国インダストリアル/ロウ・テクノの一大拠点〈L.I.E.S.〉よりアナログ・リリース。ベースの重低域とざらついたテクスチャーが、深海へ潜航するような音響世界を描き出す全8曲を収録。ディレイとリヴァーブが彫刻のように反復され、ダブの減衰とノイズの質感が折り重なりながら、陰影に満ちた空間を構築。光なき領域を探るような本作は、まさにインダストリアル・ダブの極北を体現する重厚な一枚です。

オランダの名門ジャズ・レーベル〈Timeless Records〉の膨大なアーカイブから、Rush Hourの創設者であり世界的ディガーAntalが、個人的フェイヴァリットだけを選び抜いた珠玉のコンピレーションが登場。1974〜1991年の録音を中心に、スピリチュアル・ジャズ、モーダル、コンテンポラリーの名演が2LPに凝縮。Pharoah Sanders、Art Blakey、Woody Shaw、George Adamsなど、ジャズ史に深い爪痕を残した巨匠たちの音源が収録、祈りのように伸びるサックス、空間を震わせる低音のうねり、鋭いインタープレイが交差し、70〜80年代ジャズの精神性がそのまま刻まれている。Antalらしい視点で選ばれた楽曲は、ジャズ・コレクターだけでなく、時代や場所を越えて響くもので、スピリチュアル、モーダル・ジャズの核心を現代の耳で再発見できる一枚。

オルガン奏者ブライアン・オーガー率いるBrian Auger & The Trinityによる1968年発表のジャズ・ロックの名盤『Definitely What!』。ジャズ、ロック、サイケデリックが融合したサウンドに加え、ビートルズ「A Day In The Life」の大胆なカバーも収録。 荒々しくもグルーヴィーな演奏が光る、英国ジャズ・ロック黎明期を代表する一枚。
英国の作編曲家/ヴォーカリスト Barbara Moore が1981年に残した、 オリジナルは入手困難なソフトサイケデリック・ソウル/ジャジー・グルーヴの宝石『Bright And Shining 』。Barbara Moore の美しいヴォーカルアレンジ、ファンキーでジャジーなソウル・グルーヴ、ソフトサイケデリックな浮遊感が合わさった爽やかで夢幻的なサウンドは、滑らかさで幸福感に満ちている。全12曲、どれも2〜3分台のコンパクトな構成で、ライブラリー音楽的な洗練と、ソウル/ジャズの温かさが同居した名盤。

フランスのルーツ・ロックレゲエ・コレクティブPinnacle Soundによる、複数のスタジオを横断しながら録音され、Dub ShepherdsのミックスとThe Curveのマスタリングによって仕上げられた、70年代ルーツの煙たい質感を現代的に再構築したリバイバル・ルーツの重要作『Still Dread』。多国籍シンガーを迎えた構成で、Payoh Soulrebelのスモーキーな歌声、Jr. Thomasのソウルフルな表現、Les Steadiesの柔らかいハーモニーなど、曲ごとにヴォーカルのキャラクターが変わることで豊かな色彩が生まれている。70年代ジャマイカのスタジオ録音を思わせる土臭いルーツ感と、空間の奥行きが際立ち、ホーンやギターの残響がゆっくり広がる現代的なクリアに、フランス産ルーツならではの乾いた質感が心地よいコントラストを生む。4色スリーヴ仕様も含め、音だけでなく空気感や匂いまで再現する、70年代ルーツの精神を尊重しながら、その明日を創造するリバイバル・ルーツ作品。
デルタ・ブルースの創始者であり、Robert JohnsonやMuddy Watersなど後のブルースマンに大きな影響を与えた、チャーリー・パットンの代表的録音を収めたコンピレーション『Father Of The Delta Blues: Selections From Paramount Recordings, Vol. 2』。1929〜1934年に米国のレーベル〈Paramount Records〉に残された録音から選曲されており、力強いヴォーカルとギターのスライド奏法、洪水、死、信仰、旅など、当時の南部生活を反映した歌詞というデルタ・ブルース特有の土臭さに満ち溢れた音源集。全曲リマスター済。

日本ジャズ界の重鎮ベーシスト、池田芳夫が1978年に残した初のリーダー作『Sketch Of My Life』が、〈Studio Mule〉から初のアナログ再発。渡辺貞夫、菊地雅章、日野皓正ら名手との共演で知られる池田が、自身の美学を初めて明確に提示した作品で、参加メンバーには、YMO関連でも知られる橋本一子、ベルリンを拠点に活動する高瀬アキ、日本を代表するドラマー日野元彦、そして清水末寿という豪華布陣が揃う。冒頭の名演「Whispering Weeds」は、橋本一子のスキャットとスリリングなピアノが鮮烈で、BBEのコンピレーションにも収録された名曲。全4曲というシンプルな構成ながら、アヴァンギャルドと日本的叙情が自然に同居する独自の世界観は、今聴いてもまったく古びない。70年代ジャズの熱気と、現代にも通用する音響感覚が奇跡的に共存した一枚。日本ジャズの深部。

ブエノスアイレスの地下パーティから生まれ、2008年に設立。10年以上にわたってラテンアメリカ音楽の最前線に立ち、古典的なリズムやフォークロアの伝統に未来的な(そして、しばしばエレクトリックな)スピンをかけるアーティストたちのための空間を切り拓いてきた要所〈ZZK Records〉から、ダンスフロアに特化した新しいシリーズTORNAの第一弾としてブエノスアイレスを拠点とするコロンビア人プロデューサー、HermeticsのEPがリリース!ヒプノティックなアンデスのフルートと強化されたデンボウのリズムは古代的な神秘主義や魔法を想起させる。フォルクローレとサイケデリックな雰囲気がハイブリッドしたような独特の内容!
パリのアンダーグラウンド・サウンドシステム〈Green Arrow〉が送り出す、Von D & MoresoundsによるユニットGA Posseの強烈なステッパーズ12"『Talk Too Much / Vakarm』。自作サブウーファーを武器に活動するGreen Arrowらしく、クラブや野外の現場で物理的に押してくる低音を前提に作られた、完全現場仕様の一枚。A面「Talk Too Much」は、レイヴの熱気とステッパーズの推進力が交差する攻撃的なトラックで、硬質なキックと鋭いスネア、Von Dの重いベースラインに、Moresoundsのエフェクトが絡み、倉庫系パーティーの空気をそのまま閉じ込めたようなキラー・チューン。B面「Vakarm」は、より深く沈むローエンドが主役のダーク・ステッパーズで、ミニマルな構成ながら、空間の揺らぎや残響の飛び方が絶妙で、深夜のフロアに映えるヘヴィウェイト・ダブ。Green ArrowのDIY精神と音圧至上主義が最もよく表れた一曲。

Peaking LightsのAaron Coyesによる新プロジェクトExotic Gardensによる、ダブ、ニューウェイヴ、ゴス、アシッド・サイケデリアが融合したデビューEP『Drugs & TV』が〈Emotional Response〉から登場。本作は、パンデミック中のアムステルダム滞在時に録音し、西海岸へ戻ってから完成させた作品で、ダブへの愛を軸に、さまざまな要素を融合。ベースが効いた耳に残る楽曲群のDIY精神と雑種的な音響感覚は、自分だけの空庭に、ダブ、ニューウェイヴ、ゴス、アシッド・サイケなどの種を植え育て開いた花のよう。Peaking Lightsとは異なる個人的かつ実験的な音楽宇宙。
90年代USポスト・ハードコアの重鎮Unwoundが、世紀の変わり目に人里離れた農村の地下室で自主録音し生み出したラスト・アルバムにしてバンド最高傑作『Leaves Turn Inside You』が、25周年を記念し、オリジナル・アナログ・テープからリマスター、銀ジャケ箔押しスリーブ仕様で登場!Phil Spectorによるウォール・オブ・サウンドへのノー・ウェーヴからの回答とも評される、緻密かつ破滅的なサウンド。切り刻むようなギター、唸りを上げる重低音ベース、ヴィンテージ・シンセの歪み、そして呪文のように唱えられるモノトーンなボーカルが交錯し、合唱系グランジと称される壮大なカオスと静寂を描き出している。ポスト・ハードコアの枠組みを完全に超越した緻密な音響編集と、圧倒的なノイズの美学が結実した世紀の奇作。※入荷時よりスリーブ角一箇所にダメージございます。予めご了承くださいませ。
