Indie / Alternative
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ブルックリンの静かな空気をそのまま封じ込めたような、Idaの1996年作が〈Numero Group〉による30周年デラックス版として再登場。男女ハーモニーの柔らかい重なり、アコースティック主体の控えめなリズム、遠くで揺れるギターのニュアンスが、当時のインディ・フォーク、スロウコアの美点をそのまま伝えてくれる。恋人同士が個人的な贈り物として曲を選び、カセットに入れたミックステープ経由でじわじわと全国に広まったという背景も含め、静かな感情の揺れを丁寧に描くアルバムとして長く愛されてきた。今回の30周年盤は、オリジナルの親密な質感を保ちながら、未発表音源を含むボーナストラックと豊富な写真資料を追加した2LP仕様。初期Idaの魅力をより立体的に感じられる、アーカイブとしての価値も高い再発。

ほぼ無名ながらフジロック・フェスティバル2025への出演で日本のオーディエンスにも強烈な印象を残したニューヨーク拠点の4人組、YHWH Nailgun(ヤハウェ・ネイルガン)が、名門〈4AD〉移籍第1弾作品となるアルバム『Magazine』をリリース。
YHWH Nailgun(ヤハウェ・ネイルガン)は、ザック・ボルゾーン(vo)、サム・ピカード(ds)を中心に2020年に結成。その後、サグイヴ・ローゼンストック(g)、ジャック・トビアス(key)が加わり現在の4人体制となった。
彼らの音楽はしばしばノイズ、パンク、フリージャズ、インダストリアル、エクスペリメンタルといった言葉で語られる。しかし、そのいずれのジャンルにも完全には属さない。激しくぶつかり合うリズム、切り裂くようなギター、異様な存在感を放つシンセサイザー、そして獣の咆哮にも祈りにも聴こえるザック・ボルゾーンのヴォーカル。YHWH Nailgun(ヤハウェ・ネイルガン)はジャンルを横断するバンドというよりも、むしろ音楽を定義しようとするあらゆる試みそのものを拒絶する存在として注目を集めてきた。
2025年に発表されたデビュー・アルバム『45 Pounds』は、その圧倒的な緊張感と破壊力によって各国メディアから高い評価を獲得。ニューヨーク・アンダーグラウンド・シーンにおける最重要新世代のひとつとして認識されるきっかけとなった。そして今回、コクトー・ツインズ、ピクシーズ、ボン・イヴェール、ビッグ・シーフらを擁してきた〈4AD〉への加入によって、その活動は新たな局面を迎えることになる。
『Magazine』は全10曲ながら収録時間わずか11分という異例の作品だ。しかし、この11分という長さは単なる実験的なアイデアではない。アルバムはオープニング曲「Ghost of Love」のフェードインから始まり、まるでどこかで鳴り続けている音の断片を偶然切り取ったかのような感覚を生み出す。バンドは本作を、始まりと終わりが存在する従来のアルバムというよりも、終わりなく続く音楽世界の一部分として捉えている。
そのサウンドは前作以上に研ぎ澄まされている。サム・ピカードによる無駄を削ぎ落としたドラム、サグイヴ・ローゼンストックの剥き出しのプロダクション、空襲警報を思わせるジャック・トビアスのシンセサイザー。そして何より印象的なのは、これまでリヴァーブやディレイの奥に隠されていたザック・ボルゾーンのヴォーカルが、かつてないほど明瞭に前面へ押し出されていることだ。
血、蛇、神、悪魔といった宗教的かつ象徴的なイメージに満ちたリリックは、これまで以上に鮮烈な存在感を放つ。YHWHというバンド名自体、ヘブライ語における神の固有名に由来しており、その神秘的な世界観は『Magazine』においてさらに深く掘り下げられている。
YHWH Nailgunは、自らの音楽を何かへの反発やカウンターとして捉えてはいない。流行への迎合も拒絶もせず、ただ直感と即興から生まれる一瞬の閃きを追い求める。彼らが築こうとしているのはジャンルではなく、自律したひとつの世界そのものだ。『Magazine』は、その独自の創造世界をさらに先鋭化させた作品として、多くのリスナーに衝撃を与えることになるだろう。
10月23日発売。90年代半ばのアメリカン・アンダーグラウンドで産声をあげたエセリアル・ウェーブ、ドリーム・ポップのデュオElysiumが、1995年に〈Dewdrops Records〉から発表した唯一のアルバム『Glisten』。Cocteau TwinsやThis Mortal Coilをはじめとする名門〈4AD〉直系のゴシックな美学とメランコリーを背景に、密やかな陰影と透明感あふれるサウンドを結実させた秘宝的カルト名盤。Jenny Adamsの美しく浮遊するエアリーなヴォーカルと、Rodney Rodriguezが奏でるクリーンで端正なギターワークが緻密に交錯。霞がかった幻想的なドリーム・ポップの質感と冷たくきらめくゴシカルな情緒が溶け合い、ロサンゼルスの光と影を感じさせる静謐な音響世界を作り出している。90年代シューゲイザーからエサリアルのヒドゥン・ジェム。
10月下旬再入荷。アート・ロックやフリー・ジャズ、現代音楽を横断し唯一無二の異彩を放ってきたギタリスト、ソングライターのWendy Eisenbergによる、過去5年間の様々な試行錯誤と自己対峙を経て、ブルックリン移住後に親しい仲間たちと自宅でじっくり録音を重ねたセルフタイトル・アルバム。これまでの技術的な実験から一歩引き、150年以上にわたり脈々と受け継がれてきたフォーク・ギターの素朴で独特な言語を真っ向から受容。Trevor DunnやRyan Sawyerらによるしなやかなリズム体と、Mari Rubioが手掛けるペダル・スチールやストリングスの可憐な装飾が優しく寄り添い、詩的で少しミステリアスなフォーク・ソングに情感豊かなテクスチャーを与えている。アヴァンギャルドな探求心と伝統的なソングライティングの美徳が見事に融和した、温かいグラデーションが聴く者を深く包み込んでいく一枚。

アート・ロックやフリー・ジャズ、現代音楽を横断し唯一無二の異彩を放ってきたギタリスト、ソングライターのWendy Eisenbergによる、過去5年間の様々な試行錯誤と自己対峙を経て、ブルックリン移住後に親しい仲間たちと自宅でじっくり録音を重ねたセルフタイトル・アルバム。これまでの技術的な実験から一歩引き、150年以上にわたり脈々と受け継がれてきたフォーク・ギターの素朴で独特な言語を真っ向から受容。Trevor DunnやRyan Sawyerらによるしなやかなリズム体と、Mari Rubioが手掛けるペダル・スチールやストリングスの可憐な装飾が優しく寄り添い、詩的で少しミステリアスなフォーク・ソングに情感豊かなテクスチャーを与えている。アヴァンギャルドな探求心と伝統的なソングライティングの美徳が見事に融和した、温かいグラデーションが聴く者を深く包み込んでいく一枚。

90年代後半のエモ・リバイバルの重要バンドのひとつとして知られ、後のインディー/ポストロック系バンドにも影響を与えたJejuneが1997年に発表したデビュー・アルバム『Junk』が〈Numero〉より再発。デュアル・ヴォーカルとメロディックなギターリフが織りなす生々しいサウンドは当時のアンダーグラウンド・シーンを象徴する一枚!
アメリカ・デトロイト出身のシューゲイズ・バンド Majesty Crush が1993年に発表した唯一のフルアルバム『Love 15』。轟音ギターとリヴァーブに包まれたヴォーカルによるシューゲイズ・サウンドと、メランコリックで幻想的なメロディラインのドリームポップ的な浮遊感をあわせ持った、90年代初頭のUSシューゲイズの貴重な記録。デトロイトのアンダーグラウンド・シーンから登場し、短命ながらも強烈な存在感を放った彼らの音楽が、現代のリスナーにも届く重要な再発。

アメリカのインディ、ドリームゲイズ・バンド Should が1998年に発表したデビュー・アルバム『Feed Like Fishes』。ローファイな質感で、柔らかなギターのアルペジオ、浮遊感のあるヴォーカル、ベッドルーム的な親密さは、「夜中に車の窓から顔を出して田舎道を疾走するような感覚」とも評される90年代後半のアメリカ・ドリームゲイズの隠れた名盤。オリジナル盤に加えて、当時の未発表曲10曲を初めてアナログ化した決定版。

言わずと知れたスロウコアの大名盤!これは是非聞いておくがいい。自国のソウル、ゴスペル、ファンクにとどまらず、ニューエイジ・ミュージック始祖ヤソスや日本からは原マスミまで、世界各地のオブスキュアなサウンドを掘り起こしてきた米国の大名門〈Numero〉からは、1998年に〈Up Records〉からリリースされたDusterのデビュー・スタジオ・アルバム『Stratosphere』が25周年を記念してアニヴァーサリー・リイシュー。スロウコアの第一波の頂点にたつ一枚であり、子宮の中で聞くべき!暗い空間と閉じた瞼のための音楽にして、パンクの鋸歯状のエッジを持つアンビエント・ミュージック。

10月下旬再入荷。Yo La TengoがKelly Reichardt監督による米国のロードムービー『Old Joy』に捧げたサウンドトラック作品が初レコード化!ホーボーケンにあるYo La Tengoのスタジオで録音された、バンドと監督の長年の友情から生まれた、漂うような即興トリップ・アルバム!ライカードの映画作品の多くと同様に、音楽は控えめで必要最小限に抑制されながらも印象的で、温かみがあり気取らない優美な仕上がり。リバーブのかかったギターの音、ミュートされたピアノとパーカッション、古いアンプのハミング音。スタジオでの午後のぼんやりとした記憶、オレゴンの奥地を短時間ドライブした記憶までもが甦ります。Yo La Tengoファンの間で何年もの間話題になっていた人気曲"Leaving Home"のテーマの2つのヴァリエーションも初めてレコード盤に収録。シカゴの〈Smashed Plastic〉でプレスされた少量生産の高品質LP仕様。

フィラデルフィアのインディ・ポップ・トリオ Market East による、日常の風景にそっと寄り添うような、温かく穏やかなアコースティック・ポップアルバム『French Street』。柔らかなギターとピアノ、控えめなリズム、そして彼らの代名詞である美しい多声コーラスが重なり、60〜70年代のソフトロックやバロック・ポップを思わせるノスタルジックな空気をまとっている。派手さはないけれど、聴くほどにじんわりと心に染み込むメロディと現代的な透明感が、街角の素朴な暮らしのような親密さを感じさせる。あくまでも自然体で、日常の風景やささやかな感情を丁寧にすくい上げた、聴き終えたあとにふっと心が軽くなるような一枚。

10月下旬再入荷。この人たちの新たなる入門盤!スペイン語で「部屋へ」を意味する4枚目のスタジオ・アルバム。タイ・ファンクや東南アジアのポップ・ミュージックにインスパイアされた独自のサイケデリック・サウンドで世界的な支持を誇る現行インディ・シーンきっての大人気バンド、Khruangbinによる最新作『A LA SALA』が、名門〈Dead Oceans〉より堂々アナウンス!ベーシストのLaura Lee Ochoa、ドラマーのDonald "DJ" Johnson, Jr.、ギタリストのMark "Marko" Speerという3人のスターたちがどのように音楽に対してアプローチしていくかについての神秘と神聖さを余す所なく詰め込んでいった一作であり、2020年の『Mordechai』の翌朝を爽快に表現したような内容に。グループの長年のエンジニアであるSteve Christensenの協力のもとで完成した、ゴージャスで風通しの良いレコードとなった本作では、オーバーダブを最小限に抑えながら、彼らならではのソフト・サイケデリックで卓越したインディ・ロック・サウンドを展開しています。

鍵盤奏者/プロデューサーMarco Beneventoによる、ジャズを軸にしながら、イタリア映画音楽、レゲエのローエンド、サイケポップ、ドリームポップまでを軽やかに横断するシネマティック・ジャズアルバム『Glera』が〈Big Crown Records〉より登場。3年にわたり書き溜めた個人的なスケッチを発展させた作品で、スタジオを楽器として扱うというプロデューサー的視点がより明確に結実しており、曲ごとに異なる場面が立ち上がる映画的構成が魅力的。ホーン、ハープ、環境音、声の断片が緻密にレイヤーされ、音の質感そのものが物語を運んでいく。祝祭感と哀愁が交互に押し寄せる情緒の振れ幅、ジャズの即興性とソウル/レゲエの重心の低いグルーヴの共存。Beneventoのキャリアの中でも最もカラフルで、ジャズ、ソウル、ビートミュージック、サイケの境界を越えて楽しめる注目作。

10月下旬再入荷。大変グレートなインドネシア産ネオ・ソウル盤が到来。インドネシア・スラバヤ発の要注目バンドであり、当地の文化や音楽の要素、ソウルやジャズ、ポップからの影響をミックスしたユニークなブレンドを届けるThee Marloesによる待望のデビュー・アルバム『Perak』が当店お馴染みの大名門レーベル〈Big Crown Records〉よりアナログ・リリース。重量感のあるドラム、うずくようなギター、そして報われない愛と心の問題に特有の複雑さを歌う美しい声が込められた珠玉のソウル・ミュージック。伝染性のコーラス、活気のあるピアノ、ジャジーなギターのリックが特徴的なパンチの効いたダンスフロア・ナンバー”Midnight Hotline”やタランティーノのダンスシーンのサウンドトラックにピッタリなビートバラード"True Love"など珠玉の名曲が勢揃いした一枚!
アメリカのミュージシャン、Sufjan Stevensが、The RootsやKendrick Lamar、Helado Negroといった面々も在籍している名門レーベルである〈Asthmatic Kitty〉から2015年に発表した7枚目のスタジオ・アルバムにして、USローファイ/インディ・フォークの傑作『Carrie & Lowell』。Dovemanトイしても知られるピアニスト/シンガーのThomas Bartlett、Bon Iverのサポートを務める〈Jagjaguwar〉在籍のミュージシャン、Sean Carey、Of MontrealやDeerhoofなどのツアーへの同行でも知られるミュージシャンのNedelle Torrisiを始めとした豪華ゲストをフィーチャーした意欲的なアルバムで、〈NME〉や〈Pitchfork〉といった主要メディアでも非常に高い評価を獲得しています。Josh Bonatiによるマスタリング&カッティング仕様と盤質も万全!
10月下旬再入荷。Sufjan Stevensが2003年に発表した名作『Michigan』が、充実した内容の2LPエディションとして再発。オリジナル・アルバムに加え、“Vito’s Ordination Song”“Romulus”の別ヴァージョンや、これまで未収録だったアウトテイク5曲、さらに本人による楽曲解説エッセイを収録した決定版。 アメリカ50州を題材とする壮大なプロジェクトの出発点となった『Michigan』は、一つの土地をめぐる「地理的な音詩(Tone Poem)」として構想された作品。Sufjan Stevens自身の記憶や家族の物語を軸に、ヘンリー・フォード、デトロイト暴動、地域史、信仰、そして日常の風景までも静かに織り込みながら、アメリカ中西部の輪郭を描き出しています。 フォーク、室内楽、ゴスペル、ミニマル・ミュージックを自然に溶け合わせたサウンドは、素朴でありながら驚くほど緻密。柔らかな歌声と豊かなアレンジが、郷愁と祈り、喪失と希望を静かに浮かび上がらせます。 未発表音源と本人による書き下ろしエッセイを加えた本エディションは、その世界観をより深く味わうことのできる特別なリイシューとなっています。

12月4日発売予定。ニューウェーブ、ポストパンク、ノーウェーブを横断するアヴァン・ポップ傑作 アンナ・ドミノの独創的な美学を刻む決定版リイシュー
1984年、アンナ・ドミノがニューヨーク・ダウンタウンの刺激的な空気の中で生み出した5曲入りミニ・アルバム『East And West』が、貴重な未発表音源を加えた形で待望の再発。ブライアン・イーノ、トーキング・ヘッズ、ローリー・アンダーソンらと同時代の創造的な環境で制作された本作は、ノーウェーブやポストパンクの影響を受けながらも、ミニマルで洗練されたポップへと昇華したアヴァン・ポップの名盤として高く評価されている。冷たくも美しい電子音、繊細なヴォーカル、実験精神あふれるソングライティングが融合した、80年代オルタナティヴ・ポップの重要作。
サイケデリックに溺れる超極上レイドバック・サマー・トリップ・チューン!!
京都を拠点に活動するKhan BrownとOHHKIの2人からなるロウファイ宅録ファンク・デュオ!! US名門PPUからのリリースに続き、2025年に自主制作カセットテープで発表されたミニ・アルバム『旅館』からの完全限定7インチ・シングル・カット!!
古カシオトーンやカラオケマシーンを用い、記憶の底に沈む叙情をすくい上げるようなロウファイ宅録スタイルで活動する彼ら。タイトル曲「Umi」は、真夏の酷暑が見せる白昼夢のような、どこか幻想的なムードが漂う暑中見舞い的サマー・トリップ・チューン!! サイケデリック・ポップ、エキゾチカ~モンド・ミュージック的な要素も盛り込みながらムーディーに夏を描いています。カップリングには、同曲の酩酊サイケデリック・ダブ・ヴァージョン「Dubmi」を収録!!

10月下旬再入荷。デンマーク・コペンハーゲン拠点のソングライターGBによる、ロックバンド編成によるダイナミックなアルバム『Herzsprung』が〈AD93〉より登場。ロンドン滞在中に無料新聞を切り刻んで歌詞の素材を作り、スウェーデンの山中にあるスタジオを借り切って、信頼するミュージシャンと合宿的に制作されたという背景がそのまま音に反映されたような、即興性とバンドの反応がそのまま刻まれた仕上がり。70年代フュージョンに、ジャパニーズ・ノイズロックの荒々しさ、グランジの重さ、アウトサイダー・ポップの奇妙な明るさが同居し、GBのポップセンスがそれらをひとつの軸にまとめている。太いベースライン、跳ねるドラム、歪んだギターが絡み合い、アイデアがその場で形になっていくような瞬間の強度が強く感じられる。ロンドンの雑多な文化から得た刺激と、山中での集中したバンド録音が交差する、聴き手を置き去りにしない、開かれた実験性にあふれた一枚。

ブラジル・マセイオ出身のシンガーソングライター、Bruno Berleがロンドン、サンパウロ、ミナスジェライス、ドイツ、マセイオを巡りながら制作した、柔らかい歌声と透明な音像で描いた現代ブラジル音楽の重要作『Sem Fronteiras』。アコースティック・ギター、控えめなシンセ、軽いパーカッションが水彩画のように薄いレイヤーで重なり、どの曲も朝の窓を開けた瞬間のようにすがすがしい。ギターのアルペジオが静かに煌めき、朝の光をそのまま音にしたような柔らかいトラックに、低いテンションのビートと淡いメロディが穏やかに揺れる。MPB、インディ・フォーク、ソフト・ポップが透明な質感で自然に溶け合い、Bruno Berleの詩的な世界観が静かに広がる、現行ブラジル音楽の中でも特に繊細で美しい作品。

Oren Ambarchi、Johan Berthling、Andreas Werliinによるトリオ作『Ghosted III』が〈Drag City〉より登場!ジャズやクラウトロックの感覚を土台にしつつ、今回はより自由でゆるやかな空気をまとった一作で、前2作に比べて、アメリカーナやドリームポップ、ブルースといった新たな要素もにじみ出ていて、細部のニュアンスにフォーカスしたサウンドが特徴的。冒頭曲では、チリチリとしたギター、よれたリズム、ほどけたベースが絡み合い、フィリップ・グラス風の浮遊感が心地よい。曲ごとにテンションを緩めたり高めたりしながら、美しいドリームポップ風ポストロックへと昇華。全体として、即興的な緊張感は保ちつつも、より開放的で感覚的な作風で、シリーズ中でも特にメロディアスで親しみやすい内容になっている。
