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V.A. - Studio Simpa: Digital dance music on VCD from Dagbon, Ghana (LP)V.A. - Studio Simpa: Digital dance music on VCD from Dagbon, Ghana (LP)
V.A. - Studio Simpa: Digital dance music on VCD from Dagbon, Ghana (LP)AUTOTUNE THE WORLD
¥5,022

〈Sahel Sounds〉の新レーベル〈Autotune The World〉の第一弾として、その地域でしか成立しないダンス音楽を世界へ紹介する興味深い一枚。ガーナ北部、Dagbon地域で農民がDIYスタジオで制作した電子ダンス音楽をまとめたコンピレーション『Studio Simpa: Digital dance music on VCD from Dagbon, Ghana』。これらの音源は、地元市場で流通するビデオCDにのみ存在し、地域外では入手できなかったもので、携帯で録音されたドラム、FL Studioで再構築された伝統リズム、そしてGawaniと呼ばれる歌い手たちの強い節回しが重なり、村の祝祭とDIY電子音楽が並行するような独特のサウンドを形成している。パーカッションは乾いた打撃音が高速で連なり、その上をオートチューンのボーカルが鋭く往復する。伝統的なsimpaの円舞的な反復が、電子処理によってより推進力のある形に変換され、シンセの柔らかい質感がローカル録音の荒々しさと対照をつくる。祝祭性、政治的メッセージ、部族固有のリズムなど、地域の生活がそのまま音に刻まれている点も魅力。

Judith Hamann, James Rushford - Midmeste (LP+DL)
Judith Hamann, James Rushford - Midmeste (LP+DL)Black Truffle
¥5,035

チェロのJudith HamannとオルガンのJames Rushfordによる、古楽の旋律の断片と現代音楽的アプローチが交差する室内音響作品『Midmeste』。スイス・サン=ヴァレール大聖堂の15世紀オルガンをはじめ、複数のオルガンとチェロを素材に、倍音の揺らぎや微細な音の重なりを丁寧に編み上げていく40分の長尺作品で、チェロは線のように細く伸び、木質の響きを残しながら、オルガンの息づかいと寄り添うように進行する。旋律というより、空間の圧や響きの変化が音楽の中心にあり、ときに古楽的な和声がふっと姿を見せる瞬間がアクセントになっている。静けさと緊張が同居する音の配置は、室内楽とサウンドアートの境界を自然に往復するかのよう。

新崎純とナイン・シープス - かじゃでぃ風節 (7")
新崎純とナイン・シープス - かじゃでぃ風節 (7")Em Records
¥2,310

琉球民謡ファンもビーチボーイズ・ファンもアヴァンポップ/アンビエント好きも腰を抜かした衝撃の70sウチナーポップ秘宝。 誰が呼んだか《琉球ペットサウンズ》 。内外のリクエストにお応えし新装リプレス。

2026年版仕様:
装丁はマルフクレコードの旧譜復刻シリーズ(FMシリーズ)へのオマージュ/折り込みフラップ形状で背面柄はマルフクのカスタムスリーブをイメージ/沖縄の紺碧の海をイメージした半透明カラーVINYL仕様。

「かじゃでぃ風節」は琉球古典音楽・琉球舞踊を代表する曲で、めでたい祝いの席で演奏される大定番。通常、少人数で三線を伴奏に歌われるものだが、新崎純(あらさきじゅん)というミュージシャンの好奇心から、ビッグバンドで演奏したらどうなるか?と70 年代に実験されたのが本ヴァージョンだ。人間国宝の照喜名朝一をはじめとする演奏家がスタジオに集められ、5 人の三線奏者、4 人の管楽器奏者、ピアノ、エレキギター、エレキベース、パーカッションとドラムの総勢13 人で、なんとリハ無しぶっつけ本番、一度きりの演奏で吹き込まれたまさにミラクル録音。新崎によると和声が無い琉球古典ゆえに編成と編曲には苦心したというが、出てきた音は重厚な荘厳さを漂わせ、更に音楽マニアには琉球音階の『Pet Sounds』に聞こえてしまうというオマケ付き。リリースにあたり当時記録用に録音したカセットテープを発掘できたのはこれもまた奇跡である。このテイクにノックアウトされたヴィジブル・クロークスによるリミックスは、あの世でもこの世でもない<第四世界>の傑作ヴァージョン。
 なお、シープス(sheeps)は綴り間違いだが、原題のままにしている(英題では修正)。

Tracks:
Side-A: 新崎純とナイン・シープス「かじゃでぃ風節」(1977)
Side-AA: Visible Cloaks「かじゃでぃ風節 (Visible Cloaks Remix)」(2018)

Joanna - Hello Flower (LP)Joanna - Hello Flower (LP)
Joanna - Hello Flower (LP)NEW FEELINGS
¥5,738

1980年代末のマンチェスターで活動し、正式な作品を残せずに消えていった幻のバンドJoannaが1989年に録音していた未発表デモが、35年の時を経て屋根裏から発見され、『Hello Flower』としてリリース。The Stone Roses、Happy Mondays、Charlatansが躍動していた真っ只中で生まれた音源だけあって、跳ねるビート、軽やかなベース、煌めくギターが絡み合うダンス・グルーヴとサイケ感の絶妙なバランスが魅力的。淡いサイケデリックなギターとポップなメロディが自然に溶け合い、ブリットポップ前夜の空気がしっかりと漂っている。デモ録音ならではのラフさも本作の味で、スタジオの空気がそのまま残ったような生々しい質感が心地よい、もし当時リリースされていたらマッドチェスターの歴史を変えていたかもしれない失われたデビュー作。 

Monolake - Interstate (2LP)Monolake - Interstate (2LP)
Monolake - Interstate (2LP)FIELD
¥6,985

Monolakeが1999年に発表していた『Interstate』が、オリジナルリリースから27年を経て初2LPヴァイナルとして登場!
初期のダブ・テクノ的アプローチから一歩進み、Max/MSPを駆使した音響設計はさらに深化。ミクロなリズムと精緻に変化するテクスチャーが有機的に絡み合い、実験電子音楽の多くの系譜に影響を与え続ける独自のサウンド・エコシステムを構築。全8曲はそれぞれ異なる音の生態系を形成しつつ、緻密なグルーヴが根のように張り巡らされる。Robert HenkeとGerhard Behlesが完全共同で制作した最後のアルバムにして、IDM/エレクトロニカ史に刻まれるマイルストーン的名盤。

Monolake - Hongkong (2LP)Monolake - Hongkong (2LP)
Monolake - Hongkong (2LP)Field Records
¥6,686

2026年リプレス!永遠の金字塔『Gobi』の〈Astral Industries〉からのアナログ化に続き、超弩級のリリースが到来!オリジナルは、1997年に〈Basic Channel〉の伝説的サブレーベル〈Chain Reaction〉より発表されていた、ドイツのダブ・テクノの偉才Robert Henke a.k.a. Monolakeによる歴史的ファースト・アルバム『Hongkong』が〈Field Records〉より待望のアナログ・リイシュー!!!! MonokakeのRobert HenkeとGerhard Behlesがコンピューター・サイエンスを学び、ベルリンのテクノ・シーンに没頭していた頃に作られたアルバムにして、初期のシングル・コレクション的作品。Porter RicksやVladislav Delayといったレジェンドが残した画期的な作品と並んで、このジャンルのクラシックとしての重要なリスニング体験を担う作品です。リマスタリング仕様。初めて完全なダブル12インチ・パッケージとしての発売。ヘンケ自身が「25年経った今でも、このレコードは私にとって様々な意味で計り知れない価値を持っている」と説明しているように。実験的なテクノの進化を語る上で欠かせない作品の決定版です!

Hans Reichel - Dalbergia retusa (2LP+DL)Hans Reichel - Dalbergia retusa (2LP+DL)
Hans Reichel - Dalbergia retusa (2LP+DL)Black Truffle
¥8,037

ドイツの異才ギタリスト、ハンス・ライヒェルの初期から中期に当たる1973〜1988年のソロ・ギター演奏を体系的にまとめた2枚組アーカイブ『Dalbergia Retusa』。〈Black Truffle〉から Oren Ambarchi の監修でリリースされ、自作ギターや独自の拡張奏法から生まれる、ギターとは思えない倍音、金属的な響き、パーカッシブなアタックが縦横無尽に展開される。フリー・インプロヴィゼーション、実験音楽、音響的探求が交差するそのサウンドは、同時代のギター表現を軽々と飛び越え、今なお新鮮な驚きを与えるもの。ライヒェルが当時住んでいた西ドイツ・ヴッパータールは、ヨーロッパ・フリージャズの重要拠点で、Peter Brötzmann や Peter Kowald らの活動地でもあった。そういった特殊な環境の中で深化した異世界のような音響と、自由即興の精神が詰まった一枚。

Dewa Alit & Gamelan Salukat - Baur Bentur (LP+DL)Dewa Alit & Gamelan Salukat - Baur Bentur (LP+DL)
Dewa Alit & Gamelan Salukat - Baur Bentur (LP+DL)Black Truffle
¥5,035

バリの革新的作曲家Dewa Alitが率いるGamelan Salukatによる最新作。Dewa Alit自身が設計した11音階の独自調律のガムラン楽器群と、インドネシア出身のピアニストSri Hanuragaを迎え、ガムランとピアノが衝突しながらも一体化していくダイナミックな構造。金属的な倍音が渦を巻くガムランの層に、ピアノの打鍵が切り込むことで生まれるポリリズムは、アコースティックでありながら電子音楽のような鋭さを持つ。高速反復やミュート奏法が生む異常に精密で推進力のあるリズムの塊、そしてガムラン特有の揺らぎが共存し、聴くほどに迷宮へ引き込まれる。安易なクロスオーバーではなく、異なる調律とリズム体系がぶつかり合うことで生まれる新しい音響による先鋭的なリズム・サイケデリア!

Henrik Raabe - LDS (LP)Henrik Raabe - LDS (LP)
Henrik Raabe - LDS (LP)Mule Musiq
¥4,885

Wareikaのギタリストとして知られるHenrik Raabeが、〈Mule Musiq〉から届ける初のソロ・アルバム『LDS』。ジャズ、アフロ、ダブ、ニューエイジ、アンビエントが自然に溶け合う、ジャンル横断型のダウンテンポ作品で、生音の温度感と電子音の透明感が絶妙に混ざり合い、Studio Mule的な音響と質感を重視した佇まいを持っている。ギターは旋律を主張するのではなく、空気の揺れや残響をデザインする音響素材として扱われ、柔らかな陰影をアルバム全体に与えている。The Durutti Column、Dennis Bovell、Virginia Astleyらを思わせる、抒情的かつ夢幻的な淡いノスタルジーが漂いながら、ドイツ的なミニマリズムで引き締められたサウンドは、どこか旅の情景を思い起こさせる。地名を思わせるタイトルが象徴するように、曲ごとに風景が変わるシネマティックな構成も魅力的で、耳に優しく、心に深く染み込む一枚。

Sun Ra And His Myth Science Arkestra - The Nile (7")Sun Ra And His Myth Science Arkestra - The Nile (7")
Sun Ra And His Myth Science Arkestra - The Nile (7")Space Key
¥3,942

限定シルクリクリーン・スリーブ仕様。 1962年、ニューヨークChoreographers Workshopで録音されたSun Raの名演「The Nile』が初の7インチ化。「The Nile」は、Sun Raがアフロ・フューチャリズムを音楽的に深めていった時期の象徴的な楽曲で、複数のドラマーとパーカッショニストが重層的に絡み合い、大河のうねりのようなリズムが延々と続く。その上を、Marshall Allenのフルートが鋭く舞い、John Gilmoreのテナーが時折影のように差し込む。音の密度は高いのに、どこか空間が広がっていく感覚があるのが印象的。Sun Raのピアノは、一定のパターンを保ちながら突然の鋭い音で、水面に光が反射するような瞬間的なきらめきを生む。エレクトリック・セレスタの金属的な響きが加わると、古代の儀式と未来の宇宙航行が同時に起きているような独特の時間感覚が立ち上がる。Sun Raの「神話科学」がもっとも生々しく響く録音のひとつを、ぜひ7インチの音質で!

Scott Seskind - Chance (LP)Scott Seskind - Chance (LP)
Scott Seskind - Chance (LP)Ebalunga!!!
¥4,752

カリフォルニアのカルトSSW、Scott Seskindが1991年に自主カセットのみで発表したローファイ・ベッドルームフォークの秘宝『Chance』が初の公式リイシュー。4トラックのポータスタジオで録音された本作は、声とギター、繊細なチェロ、女性コーラス、マンドリンといった最小限の編成で構成され、ささやくような声と乾いたアコースティックギターが、深夜の独白のような親密さでまるで日記をめくるように淡々と綴られていく。宅録ならではの質感が、曲に宿る孤独や希望、記憶をより鮮明にしている。〈Efficient Space〉の名コンピ『Sky Girl』収録をきっかけに新たな世代へと広く届き、再評価の中心となった楽曲「I Remember」も収録。派手さはないが、日々の断片を静かに縫い合わせたような誠実な歌が胸に残る。

Scott Seskind (LP)Scott Seskind (LP)
Scott Seskind (LP)Ebalunga!!!
¥4,752

カリフォルニアのカルトSSW、Scott Seskindが1985年に自主制作でひっそりと残したセルフタイトル作『Scott Seskind』が初の公式リイシュー。4トラックのポータスタジオで録音された本作は、乾いたアコースティックギターと、少し掠れた声が、部屋の空気ごと閉じ込められたように響く、素朴で誠実なローファイ・フォーク。「Walking」「Out Of The Blue」「Empty Arms」など、短いメロディの中に生活の断片や感情が静かに刻まれている。一方で、「Bobby Sands」「This Is My Country」など、社会的テーマを扱う曲も収録され、内省的な歌と鋭い視点が同居する、一人の部屋から世界を見つめるようなローファイフォークの原点ともいうべき一枚。

Kassel Jaeger - Sub Re (LP)Kassel Jaeger - Sub Re (LP)
Kassel Jaeger - Sub Re (LP)Shelter Press
¥3,989

7月下旬再入荷。INA-GRMのディレクターとしても知られる電子音響作家Kassel Jaeger が、〈Shelter Press〉からリリースする最新作。タイトルの『Sub Re』はラテン語で「物質の下」を意味し、音の素材そのものの下層に潜む力学や気配を探るというコンセプトが貫かれている。ヴェネツィア・ビエンナーレやシオン・サウンド・ビエンナーレで発表された作品を発展させた楽曲も収録し、近年の活動を総括するような内容だ。フィールド録音、電子音、アコースティック楽器の断片が出自を失ったまま重なり合い、濃密な音塊とほとんど無音に近い空間が波のように交互に押し寄せる。低域のうねりや微細な粒子のざわめきが、海底の圧や巨大な構造物の影を思わせるスケール感を生み出し、聴き手を物質の下へと引きずり込むような深い没入を誘う。GRMの系譜を継ぎながら、静謐な〈Shelter Press〉の美学とも響き合う、現代電子音響の最前線。

Deaf Center - Through Time (LP+DL)Deaf Center - Through Time (LP+DL)
Deaf Center - Through Time (LP+DL)SONIC PIECES
¥4,982

ノルウェーのデュオDeaf Centerによる、時間の流れをテーマにした音響の旅『Through Time』。前半はTotlandのピアノが少ない音数で置かれ、その余白にSkodvinの暗いテクスチャが静かに広がっていく。霧の中をゆっくり歩くような、影と光が交互に現れる音の風景が続く。中盤以降は、ドローン、微細な電子音、ストリングスが重なり、空間がゆっくりと変化していくような感触が強まる。特に後半では、ストリングスが深い音響の中に柔らかな光を差し込み、静けさの中に高揚が立ち上がる瞬間が印象的。静かな音のレイヤーが少しずつ形を変えながら進む、Deaf Centerの成熟を感じるアンビエント/エレクトロアコースティック作品。  夜の読書や深夜の作業に寄り添う、静かで奥行きのある一枚。

Otto A Totland - Pinô (LP+DL)Otto A Totland - Pinô (LP+DL)
Otto A Totland - Pinô (LP+DL)SONIC PIECES
¥4,982

ノルウェーの音響デュオDeaf Centerのピアニストとして知られるOtto A Totlandが2014年に発表した初のフル・ソロアルバム『Pinô』が待望のリプレス。収録された18曲はすべて短いピアノ小品で構成され、1〜3分ほどの音のスケッチが静かに連なっていく。メロディは控えめで、冬の光のように淡く、影のニュアンスを含んだ情緒が漂う。ピアノの響き、鍵盤のノイズ、ペダルの残響まで丁寧に捉えた極めて親密な音像で、物理的なノイズまでが音楽の一部となり、音楽にリアリティを与えている。静けさの中にある感情を丁寧に描いた、現代ピアノ作品の名作。

Michael Brook - Cobalt Blue & Live at the Aquarium (Clear Vinyl 2LP)Michael Brook - Cobalt Blue & Live at the Aquarium (Clear Vinyl 2LP)
Michael Brook - Cobalt Blue & Live at the Aquarium (Clear Vinyl 2LP)4AD
¥5,972

アンビエント・映画音楽界の知られざる巨匠
マイケル・ブルックの2作品が2枚組で〈4AD〉より奇跡のリイシュー
名作『Cobalt Blue』の35年ぶり初ヴァイナル再発に加え
同年録音された『Live at the Aquarium』も初ヴァイナル化

アンビエントの先駆者ブライアン・イーノをはじめ
ロジャー・イーノ、ダニエル・ラノワら豪華メンツが参加

U2の楽曲などに使用された改造ギターとして有名なinfinite guitarの発明者としても知られるカナダ人ミュージシャンのマイケル・ブルック。1992年に〈4AD〉から発表した『Cobalt Blue』は、静かに、息をのむようなサウンドスケープで構成された、時代を超える名作として、年月を経て再評価されている。同作には、アンビエントの先駆者ブライアン・イーノ、作曲家/マルチ奏者としてロジャー・イーノ、そしてグラミー受賞プロデューサーのダニエル・ラノワが参加。同年後半に録音された『Live at the Aquarium』は、ロンドンで行われた貴重なソロ・パフォーマンスを収録したもので、マイケル・ブルック特有の催眠的なサスティン、広がりのあるテクスチャー、そして大気のような深い音の世界を捉えている。

85年のデビュー・アルバム『Hybrid』から92年のセカンド・アルバム『Cobalt Blue』リリースまでの7年間。マイケル・ブルックはブライアン・イーノのレーベルでありマネジメントでもある〈Opal〉と契約し、故郷のトロントからイギリスへ移住。イーノやラノワとのコラボレーション、ジョン・ハッセルとのツアー、ロジャー・イーノやハロルド・バッド、ララージらと共に伝説的なライブ・プロジェクト Opal Evenings に参加しながら、ステージでのループ処理、シーケンサーや音響処理における実験的な新境地を切り開いた。しかし、『Cobalt Blue』が完成した直後、〈Opal〉は配給契約を失い、リリースは中止。マイケル・ブルックは当時について「〈4AD〉のアイヴォ・ワッツ=ラッセルと友人だったので、彼がアルバムを出してくれると申し出てくれた。しかし、リリース後も長い間、十分な反応は得られなかった。音楽プレスがジャンル分けしにくいものを避けていたから...。だから当初は世間の評価がわからなかったんだ。まるで荒野で泣くギターのようだった。」と語っている。同期間、ピーテル・ノーテンと共作の〈4AD〉アンビエントの名作『Sleeps with Fishes』(87年) をはじめ、精力的な活動の中でヌスラト・ファテー・アリー・ハーンやユッスー・ンドゥールらワールド・ミュージックの巨人たちともコラボレーションを行った。それらの膨大な刺激と経験を吸収していた結果生まれたのが『Cobalt Blue』であり、リリース当時は十分に評価されなかったものの、年月を経てその名声と影響力は高まり続け、卓越したキャリアにおける重要な転換点であることが証明されている。

その後、1996年にはヌスラトとのアルバム『Night Song』でグラミー賞にノミネート。2008年には名作映画『Into the Wild』のサウンドトラックでゴールデン・グローブ賞にノミネートされた。『El Infierno』では2011年ハバナ映画祭の最優秀音楽賞を受賞。映画音楽作曲家としても卓越している彼は、50本以上の映画に携わっている。2024年にプロデュースしたヌスラトのアルバム『Chain of Light』は、Guardian紙のワールド・ミュージック・アルバム・オブ・ザ・イヤーに選出。もちろん、これらの輝かしい功績は、『Cobalt Blue』の制作を始めた頃には、まだ未来の話だった。『Cobalt Blue』で生まれたサウンドは「厳密にはアンビエントではない」とマイケル・ブルックは語る。よりリズミカルでメロディアス、彼はそのマテリアルを Wordless Songs (言葉を持たない曲) と表現している。この推進力と変化への志向は、優先順位の転換 ーある種の反逆心ー を表していた。

Jeff Parker ETA IVtet - Happy Today (LP)Jeff Parker ETA IVtet - Happy Today (LP)
Jeff Parker ETA IVtet - Happy Today (LP)INTERNATIONAL ANTHEM RECORDING COMPANY
¥4,872

トータスの一員としても名を馳せるギタリストのジェフ・パーカーを中心に、サックス奏者ジョシュ・ジョンソン、ベーシストのアンナ・バタース、ドラマーのジェイ・ベラローズで構成されるジェフ・パーカー・ETAカルテット。メンバーの3人、パーカー、バタース、ジョンソンはレッチリのフリーのソロ・デビュー作『Honora』(2026年)に参加したことでも注目を集めている。カルテットは2016年にロサンゼルス北東部の会場ETAでパーカーが始めた週替わりレジデンシーから生まれたバンドだ。彼らによる最新作となる『Happy Today』がこれまで2作と同様シカゴの名門〈International Anthem〉よりリリースされる。

本作は、2016年にロサンゼルスの会場ETAで始まったレジデンシーから発展したバンドの2025年時点のバンドの記録を刻む一枚だ。サックスのジョシュ・ジョンソン、ベースのアンナ・バタース、ドラムのジェイ・ベラローズとともに、ミニマルでジャンル横断的な即興演奏を展開する。本作は2025年8月20日、Lodge Roomでの演奏をその場で録音・ミックスしたもので、LP片面に相当する長尺2曲を収録。エンジニアのブライス・ゴンザレスが特注機材で捉えた音像は、困難な時期の中で生まれた束の間の高揚と連帯感を鮮やかに刻む。NPR Tiny Desk出演など近年も精力的なパーカーの歩みとともに、バンドの本質である“場”と“対話”の力を体現した重要作となっている。

Evil Graham Lee - I Think I'm Alone Now (LP)Evil Graham Lee - I Think I'm Alone Now (LP)
Evil Graham Lee - I Think I'm Alone Now (LP)Isle Of Jura
¥5,374

オーストラリアの名バンドThe Triffidsのペダル・スチール奏者であり、さらに、The KLF名作『Chill Out』の中で、特にハイライトである「Baltimore to Fair Play」において、その情感豊かなペダル・スチールの音色がソウルフルな中心的役割を果たしたことで知られるEvil Graham Leeが、72歳にして初のソロ作を完成。長年のキャリアを静かに凝縮したような、ゆっくりと滲むトーン、空間に溶ける倍音、そして音がほとんど動かないのに情景が変わっていくような没入感。タイトル曲「I Think I’m Alone Now」は15分に及ぶ深いドローンで、孤独・祈り・静けさがひとつの風景として立ち上がる。一方で「Seeking Beauty In Sadness」など、メロディの残り香を感じさせる曲では、カントリーの哀愁が柔らかく顔を出す。ジャケットはBradley Pinkerton、ライナーノーツはThe KLFの盟友Bill Drummondが担当。永い時間をかけて熟成された、ペダルスティールで描く孤独な宇宙。

The Havels / Irena & Vojtech Havlovi - Saving One Who Was Dead / Little Crusader (LP+DL)
The Havels / Irena & Vojtech Havlovi - Saving One Who Was Dead / Little Crusader (LP+DL)SIRIUS
¥4,198

チェコの古楽デュオIrena & Vojtech Havloviが手がけた、映画『Saving One Who Was Dead』と『Little Crusader』のサウンドトラックをまとめた作品。喪失・祈り・再生というテーマをヴィオラ・ダ・ガンバ、オルガン、声のみによる削ぎ落とした構成で描き出した純度の高い音楽で、録音は主にプラハの教会で行われ、オルガン曲は ミラノの教会で収録。長い残響がヴィオラ・ダ・ガンバやオルガンの音をゆっくりと空間に広げ、音と静寂が対話するような構造が生まれている。音楽は、宗教音楽とも民俗音楽ともつかない独特の透明感を持ち、チャントの声は言葉よりも息の流れが前に出る。ヴィオラ・ダ・ガンバの柔らかな倍音がそれを包み込み、時間がゆっくりと伸びていくような静かな緊張が続く。古楽器の響きは中世的でありながら、構造は現代音楽のミニマリズムに近く、静謐なアンビエントのようにも聴こえる時代やジャンルを超えた普遍性を感じさせる。知覚を静め、微細な美しさに注意を向けさせるための音楽。

emer feat. Ugnė Uma - you and me (LP)emer feat. Ugnė Uma - you and me (LP)
emer feat. Ugnė Uma - you and me (LP)STROOM.tv
¥5,376

emerことMarija RasaとシンガーUgnė Umaによる、夢の中で出会ったような感覚から始まったと語られる、眠りと記憶のあいだに漂うようなコラボアルバム『you and me』。emerが紡ぐのは、柔らかい残響と淡いシンセが揺れる白昼夢的ダブ・アンビエンス。ビートは控えめで、音の輪郭は曖昧。時間が少しだけ伸びるよう。そこに重なるのが、Ugnė Umaのスモーキーな歌声。囁くような発声が多く、耳元でそっと語りかけられているような近さが印象的。言葉の隙間に感情が滲み、曲に温度と人間味を与えている。サウンドはアンビエント、フォーク、エレクトロニックの境界線を自然に行き来しながら、歌ものアンビエントと呼びたくなる独自のバランスを保っており、魔術的リアリズムのような世界観で、現実と夢の境界がゆっくり溶けていくような感覚が続く。全12曲、どれも短い物語のようにまとまっていて、日常の中にある小さな魔法を音で掬い取ったような一枚。

V.A. - Timeless presents From The Archives: 1974-1991 - Antal Rush Hour Store (2LP)V.A. - Timeless presents From The Archives: 1974-1991 - Antal Rush Hour Store (2LP)
V.A. - Timeless presents From The Archives: 1974-1991 - Antal Rush Hour Store (2LP)MUSIC ON VINYL
¥6,174

オランダの名門ジャズ・レーベル〈Timeless Records〉の膨大なアーカイブから、Rush Hourの創設者であり世界的ディガーAntalが、個人的フェイヴァリットだけを選び抜いた珠玉のコンピレーションが登場。1974〜1991年の録音を中心に、スピリチュアル・ジャズ、モーダル、コンテンポラリーの名演が2LPに凝縮。Pharoah Sanders、Art Blakey、Woody Shaw、George Adamsなど、ジャズ史に深い爪痕を残した巨匠たちの音源が収録、祈りのように伸びるサックス、空間を震わせる低音のうねり、鋭いインタープレイが交差し、70〜80年代ジャズの精神性がそのまま刻まれている。Antalらしい視点で選ばれた楽曲は、ジャズ・コレクターだけでなく、時代や場所を越えて響くもので、スピリチュアル、モーダル・ジャズの核心を現代の耳で再発見できる一枚。

Urner - Afterimages (LP)
Urner - Afterimages (LP)topo2
¥3,997

NYを拠点に活動する音楽家Urnerによるデビュー作『Afterimages』。サヌカイト・リトフォン(石琴)の澄んだ音、VGMサウンドフォント、PCMループやモジュラーシンセの揺らぎ、自身の声という多様な素材がレイヤーされ、鉱物の世界と霧の世界が重なり合っているかのような独特な音世界が広がる。楽曲は質感の変化で進行し、風景がゆっくりと移り変わるような物語性を帯び、硬質な響きと柔らかな電子音が溶け合い、ポスト・ニューエイジの空気感をまとう。DIY的な実験精神と高解像度のサウンドデザインが共存し、アンビエント・エレクトロ・アコースティックの新しい可能性を感じさせる一枚。

Sans Merit - Trolley Polly (LP)Sans Merit - Trolley Polly (LP)
Sans Merit - Trolley Polly (LP)KNEKELHUIS
¥5,137

Sans Meritによる、ローファイR&B、インディ・ポップ、実験電子音楽がひとつの部屋の中で静かに溶け合うような、親密で壊れかけたポップの魅力に満ちたアルバム『Trolley Polly』がオランダの名門〈Knekelhuis〉から登場。柔らかく曇ったSans Meritの歌声を中心に、ローファイなビート、淡いギター、くすんだシンセが重なり、夜の部屋でひっそり鳴っているようなベッドルーム感が漂う。レーベルらしい実験性も健在で、ノイズの粒子や変則的なリズムがポップの輪郭を少しずつ歪ませていく。ゲストにはJack JとLÉO LA NUITが参加し、後半に向かうにつれ、ドリーミーで官能的なムードが強まり、アルバム全体がひとつの夜の物語として立ち上がるかのよう。退廃的でメランコリック、しかしどこか温かい一枚。

Abul Mogard & Rafael Anton Irisarri - Where Light Pauses in the Silence of the Sun (White Vinyl LP+DL)Abul Mogard & Rafael Anton Irisarri - Where Light Pauses in the Silence of the Sun (White Vinyl LP+DL)
Abul Mogard & Rafael Anton Irisarri - Where Light Pauses in the Silence of the Sun (White Vinyl LP+DL)Black Knoll Editions
¥5,553

ドローン最重要アーティストの一人Abul Mogardと、現代音響の名手Rafael Anton Irisarriによるコラボレーション作『Where Light Pauses in the Silence of the Sun』。2025年、ベルリンのMorphine Raumにて3日間にわたり行われたレジデンシーでのライブ演奏をマルチトラック録音し、その後ローマとニューヨークで両者が素材を往復しながら再構築。深いローエンドが地層のように積み重なり、モジュラーの揺らぎやギターの残響がゆっくりと浮かび上がる。ライブ録音特有の空気の動きがそのまま残されており、電子音でありながら有機的な呼吸を感じさせる。さらにチェロのMartina Bertoniやヴァイオリン/声のAndrea Burelliが参加し、幽玄な光が差し込むような瞬間と深い陰影が生まれている。両者の美学が交差する、スケール大きなアンビエント・ドローン作品。

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