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Mong Tong - A History of Brightness (CS)
Mong Tong - A History of Brightness (CS)PFR Records
¥1,968
限定150部のカセット・エディション。台湾・台北を拠点に活動する兄弟デュオであり、〈WV Sorcerer Productions〉や〈Guruguru Brain〉などからも作品を送り出してきたMong Tongによる19年傑作がカセット化!タイトルにある「明」は、太陽と月が重なる象形に由来し、光と闇、日常と夢幻の狭間を探るようなコンセプト。サイケデリック・ロックの残像や東南アジアの民俗的響き、浮遊感に満ちたシンセやメロウな旋律が重なり合い、淡く催眠的なリズムの中で展開される音像は、聴き手を異界的風景へと誘います。サイケデリックの装飾性を越え、瞑想的で距離感のある空気をまとった本作は、まさにアンビエント/ドローン/エクスペリメンタルの交差点に佇む、夢と現実を繋ぐ音の旅。
Brbko - BRAK VS. BRAK ...?... (LP)Brbko - BRAK VS. BRAK ...?... (LP)
Brbko - BRAK VS. BRAK ...?... (LP)Scenic Route
¥6,451
ロンドン拠点の電子音楽作家 Brbko による最新作が、注目レーベル〈Scenic Route〉より到着しました。死後や信仰、成長といったテーマを掲げ、流行に回収されない強い意思を音で刻んだ全9曲を収録。タイトなビートとダークな音響処理、ヴォーカルを交えた前衛的アプローチが、実験的ヒップホップからグライム、アンビエント/電子音楽の境界を縦断。Andrew Aged や Cajm らともコラボレーションしながら、都市の孤独や内面の葛藤を揺らめく音像で描き出していく、極めて鮮烈な音響体験。限定100部。
Rafael Toral -  Traveling Light (2LP)Rafael Toral -  Traveling Light (2LP)
Rafael Toral - Traveling Light (2LP)Drag City
¥5,248

ポルトガルの電子音楽家 Rafael Toral 待望のニューアルバム『Traveling Light』が〈Drag City〉より登場。前作『Spectral Evolution』でのギターへ回帰しつつ自作エレクトロニクスと融合する試みをさらに推し進めており、本作ではなんとジャズ・スタンダードを題材としている。「Easy Living」「Body and Soul」「My Funny Valentine」「God Bless the Child」など、20世紀前半を代表する6曲が、ギター、ベース、自作エレクトロニクス、改造テルミンを組み合わせた仮想オーケストラのようなサウンドによって、楽曲が幽玄なドローンや電子的な鳥のさえずりのような音へと姿を変えており、旋律や和声によって原曲の影が残りながらも、オルガンのような持続音やテルミンのうねりに包まれて、どこか宗教音楽や初期電子音楽を思わせる響きとなっている。さらに各曲には管楽器奏者が一人ずつゲスト参加し、クラリネット、テナーサックス、フリューゲルホルン、フルートが登場。伝統的なジャズの親しみやすさと、Toralならではの抽象的な音響が重なり合う傑作。

Be Present Art Group - The Spiritual-Sonic Research Series (3CS)Be Present Art Group - The Spiritual-Sonic Research Series (3CS)
Be Present Art Group - The Spiritual-Sonic Research Series (3CS)Albina Music Trust
¥4,251

Roman Norfleet率いる流動的でオープンなプロジェクトBe Present Art Groupと、Roman Norfleet、Harlan Silverman、Kennedy VeletteによるMeditationsでも大人気のポートランドの偉大なるブラックミュージック最高の実践者The Cosmic Tones Research Trioによる三部作のカセット作品『The Spiritual-Sonic Research Series』。2022年から2023年にかけて行われたセッションを収録し、ジャズ、スピリチュアル・ミュージック、フリー・インプロヴィゼーションを横断しながら、Pharoah Sanders、Alice Coltrane、Sun Ra という三人のスピリチュアル・ジャズ巨匠の音楽的・精神的遺産に捧げたトリビュート。2022年9月24日、ファラオ・サンダースが逝去したその日に、ポートランドのThe Lumber Roomで録音、事前に用意していた曲を捨て、ニュースを受けた直後に新しい演奏を構築した即興的セッションを記録したカセット1。アリス・コルトレーンの教えと音楽に捧げられたセレモニー的作品で、アリスの弟子であるRadha Botofasinaの声も収録され、霊的教えと音楽的実践が交差するカセット2。Mississippi Recordsで録音されたThe Cosmic Tones Research Trioによる演奏で、サン・ラーの『Cosmic Tones for Mental Therapy』を参照軸としながら、ディジュリドゥ、チェロ、フルートなど異種楽器を交え、音響療法的かつサイケデリックな実験セッションを収録したカセット3と、充実の内容。三部作を通じて、単なる追悼や再解釈にとどまらない、音楽を媒介とした精神性の継承と共同体的な実践としての姿勢が感じられ、録音の場もコンサートホールではなく、ギャラリーや植物園、レコードショップといった開かれた空間であり、そこに居合わせた人々の呼吸や反応までもが音の一部として刻まれている。そうしたドキュメント性も、このシリーズを特別なものにしており、ここで響く音は過去の遺産であると同時に、未来へと開かれており、現代におけるスピリチュアル・ジャズを提示している。

棗 - マラケシの花 (LP)棗 - マラケシの花 (LP)
棗 - マラケシの花 (LP)Sad Disco
¥4,840

Tsuki No WaやSakanaに惹かれる方も必聴。
まさに追憶の実験音響サイケ・フォーク名作!

『Ninth Elegy』(2000)や『Moon Beams』(2003)の再発盤がここ2年にかけて各所で話題を集めた、アルゼンチン音響派やアンビエント・ジャズ、さらにはフランク・シナトラまでも繋ぐ越境的音楽集団「Tsuki No Wa」。Calm にも「現在もっとも素晴らしい声の持ち主」と絶賛されたそのヴォーカリスト Fuminosuke と、同グループの一員で電子変調演奏家/エンジニアの庄司広光(attc、Maher Shalal Hash Baz、pagtas)が 1999 年にデュオとして始動した本邦音響フォークの至宝「棗」(なつめ)。「追憶音楽」とでも呼ぶべき、2003年に残したオブスキュアな傑作が、〈Sad Disco〉より奇跡の初アナログ化!

「音響フォーク桃源郷」とも称された本作『マラケシの花』は、〈Midi Creative〉傘下の名門レーベル〈noble〉よりCDオンリーでリリースされたまま長らく幻となっていた邦楽サイケデリック・フォークの金字塔的作品。インドや軽井沢でのフィールド録音を基調に、シタールやタンブーラ、様々な民族楽器、電子処理が溶け合い、夢幻的な浮遊感を醸し出している。
Tsuki No Wa や Sakana を想起させる静謐かつ神秘的なサイケデリアを纏いながらも、懐かしさと異郷性が共存する音響の美は絶品。日本や韓国の民謡、ジャズの要素が朧げに揺らめき、追憶の感覚と深い余韻を心に刻む。時代を超えて聴き継がれるべき、音の旅の真なる記録である。
耳を澄ませば、そこには遠い記憶の風が吹いている。輪郭を失いかけた風景が、音のなかでそっと息を吹き返すように。

Meditations Shiva Surfing・Kitta Natural Dye Organic Hemp Cotton T-Shirt (Natural Black)Meditations Shiva Surfing・Kitta Natural Dye Organic Hemp Cotton T-Shirt (Natural Black)
Meditations Shiva Surfing・Kitta Natural Dye Organic Hemp Cotton T-Shirt (Natural Black)Meditations
¥15,000

沖縄在住の染色家、橘田優子によるナチュラルダイが施されたMeditations Natural Dye T-Shirtです。
アートワークは五木田智央氏によるもので、ヒンドゥー教の創造と破壊の神、ヨーガを創始したともいわれるシヴァ神が波乗りしているモチーフで、タフなヘビーオンスのオーガニック・ヘンプコットン(ヘンプ55%×オーガニックコットン45%)の素材用いたオリジナル・ボディに、琉球藍と矢車玉による草木染めと天然ベンガラをインクにした原料で、ハンドスクリーン・プリントを一枚一枚に手をかけたナチュラルなものです。肉厚な生地に重層的に何度も染色したものとなっており、長く着用して色合いの経年変化を楽しむことが出来きます。

このボディに使用されているヘンプは、大麻農家からオーガニックヘンプ繊維を取り出した大麻繊維で、吸水速乾性や高強度、抗菌防臭性といった多様な機能を持つのが特徴です。また、ヘンプは農薬や化学肥料をほとんど必要とせず、CO2吸収率も比較的高く、環境への影響を最小限に抑えた方法で栽培できる天然繊維です。

*完全に自家製プリントと草木染めの為に、1点1点風合いや色合い、複数回の染色と製品洗いによりサイズも若干異なります。ブラウザー環境によっても色味が異なる場合がございます。予めご了承くだいませ。


五木田智央
1969年東京生まれ、同地を拠点に活動。90年代後半に鉛筆、木炭やインクで紙に描いたドローイング作品で注目を集め、2000年に作品集『ランジェリー・レスリング』を出版。ニューヨークでの展覧会を皮切りに、これまで国内外で多数の個展を開催。2012年にDIC川村記念美術館にて開催された「抽象と形態:何処までも顕れないもの」展に参加し、2014年には同美術館にて個展「THE GREAT CIRCUS」を開催。近年の個展に「PEEKABOO」東京オペラシティアートギャラリー(2018年)、「Get Down」ダラス・コンテンポラリー(2021年)などがある。『シャッフル鉄道唱歌』天然文庫刊(2010年)、『777』888ブックス刊(2015年)、『Holy Cow』タカ・イシイギャラリー刊(2017年)、『PEEKABOO』公益財団法人 東京オペラシティ文化財団刊(2018年)、『MOO』タカ・イシイギャラリー刊(2021年)などの作品集、展覧会カタログを出版。

kittaについて
kittaの活動は1998年にkittaのディレクター、橘田優子が植物染色を用いて衣服を作り始めたことから始まります。東京、兵庫、千葉を経て沖縄にアトリエを構えたのが2011年。現在はスタッフ数名と共に、物が生まれてから土に還るまでを分断のない一つの流れとして捉え、「自然と人間を媒介する」というコンセプトを軸に衣服やアートピース、インスタレーションの制作を行っています。
自分たちで栽培、製造した琉球藍や沖縄の植物を中心に様々な植物の枝葉、樹皮、根などを用いて染色を行っています。薪の火や発酵の技術を用いて染めることも大切なプロセスの一つです。又、販売した衣服を長く着て頂くために染め直しの提案も行っています。

M L
着丈 66.0
68.0
身幅 53.0
57.0
Yutaka Hirose -  Voices (2LP)Yutaka Hirose -  Voices (2LP)
Yutaka Hirose - Voices (2LP)WRWTFWW
¥5,869

環境音楽の重要人物、広瀬豊のまさかの新作『Voices』が〈WRWTFWW〉より登場。80年代の名盤『Nova』で知られる彼が、ここにきて届けたのは往年の静謐なサウンドスケープとはまったく別の景色と言えるもので、フィールド録音、ざらついたサンプル、ガタついたリズムマシン、そしてサイケなシンセが入り乱れる、混沌としたコラージュ作品となっている。幕開けを飾る12分超の「Library」は、その象徴で、都市の雑踏、映画の断片、即興的な声、ラジオのノイズ、ジャズのフレーズ、ビートの残骸が次々と交錯し、音の奔流に呑み込まれる。単なる音楽というより、まるで意識の中をそのまま垂れ流したよう。また、アルバムの要所には「The Other Side」シリーズと題されたバレアリックな実験的なテクノが挿入され、奇妙な環境音との交差が軽妙なバランスを生んでいる。さらに「Uprising」では呪術的なIDM、「Mixture」では鳥の声や雑談を絡めながらブリットルなビートとアシッド・シンセを展開。過去の沈静的な作風を知るリスナーほど驚かされる本作は、『Nova』や『TRACE』で再評価された広瀬豊の現在地が刻まれた一枚。環境音楽の先駆者が、いま再びラディカルな実験精神を前面に打ち出した充実作。

La Monte Young / Marian Zazeela - The Tamburas Of Pandit Pran Nath (CD+Booklet)
La Monte Young / Marian Zazeela - The Tamburas Of Pandit Pran Nath (CD+Booklet)Just Dreams
¥4,968

1999年発表のミニマル・ラーガドローン歴史的名作!1982年にLa Monte YoungとMarian Zazeelaがタンブーラ2台を使用した、歴史に刻まれるべくドキュメント。それらは彼等のGuru = Pandit Pran Nathへの、強い敬意の意味でもあります。
延々と続く渦の様なタンブーラの太いドローンがモアレのような効果を生み出し、瞑想状態そのものの様な状態を搔き出した高純度な瞑想的作品。44Pのブックレット付。

Hussain Bokhari - Possessions (LP)
Hussain Bokhari - Possessions (LP)Mood Hut
¥4,969

バンコク生まれながらカナダ・バンクーバーを故郷として、そのアンダーグラウンド・シーンで活動していた知られざるレジェンド、Hussain Bokhariによるデビュー・アルバムがご当地アンビエント・ダンス・シーンの一大名門〈Mood Hut〉より堂々リリース!ベッドルーム・ポップとローファイ、バレアリックなギター/シンセの混ざりが絶妙な作品。"Pull Me Up"のふかふかした質感、 をBangkok Boyをのタイ語ヴォーカルが過去と場所を跨ぐノスタルジーを呼び起こすかのようです。静かな時間の背景で、自分自身と都市/記憶のあいだを漂わせるサウンドスケープが秀逸な逸品!

Autechre - Untilted (2LP)Autechre - Untilted (2LP)
Autechre - Untilted (2LP)WARP
¥5,343

2005年以来、20年ぶりのヴァイナル・リイシュー。2025年にはEU&USツアーを予定。

進化し続けるエレクトロニック・ミュージックの先達であり、孤高の存在としてその動向が常に注目され続けるオウテカ。
枯渇することのない無限の才能と、変わることなき探究心。
いまだかつて誰も到達しえなかった美しき超絶音。

 アンタイトルド(untitled)ではなくて、アンティルテッド(untilted)である。 いかにもオウテカらしいタイトルだ。「いつものよう に、タイトルに意味はない」 と彼らは言うけれど、ちょっとした心理の虚を突いたり、条件反射的な連想を逆手に とって文脈をすげ替えてしまったりする術 に、彼らは実に長けている。オウテカは 独創的で挑戦的な革新主義者ではあるけれど、同時に遊び心も備えた観察者でもあっ て、字面だけで安易に判断して 「あ、次のアルバムのタイトルは“アンタイトルド” なのね」と素直に思い込んでしまっていた筆者のような勘違い野郎のことを、影できっ とにやにやしなが ら見ていることだろう。二枚前のアルバム『コンフィールド』で、 オウテカのサウンドはずいぶん変わったといわれているけれど、そういう意味では根 本的な 部分は、まったく変わっていない。むしろこの8枚目のフル・アルバムは、彼 らに拭い去れない影響を刻みつけてきた音楽を、『コンフィールド』以降の地平の中 で、再びはっきりと浮かび上がらせるような作品である。つまり、エレクトロやアシッ ド・ハウスなんかの、ファンキーなエレクトロニック・ミュージックのことだ。
(中略)
 中でもとりわけ、オウテカとヒップホップを巡る議論は未だ絶えることのない話題 のひとつだ。この『アンティルテッド』にも、アルバム冒頭の「LCC」や15分以上に 渡る大作「Sublimit」などに、その有効な答えがちらちら覗いている。時にはヒップ ホップと自分たちとの距離感覚を、はぐらかすこともあったりした彼らだが、『アン ティルテッド』に関してはルーツに対する愛情を包み隠そうとはしない。言葉に力を 込めてショーンはこう答えている。「“Tour De France”に“Hip Hop Bee Bop”や “The Message”“Step Off”。今でも本当に大好きだよ。タイムレスなのか、ノス タルジアなのか分からないけど、とにかく好きなんだ。僕らがビートを作る時は、そ の要素が必 ず無意識に入ってるんじゃないかな。僕らの音楽からそれが聞こえてこ ない時なんてないくらい」
(中略)
 さて、とはいえ『アンティルテッド』は、もちろん懐古的なものでない。決して 『キアスティック・スライド』に戻ってしまったわけでもないし、あの『lp5』や 「ep7」のパート2でもない。『コンフィールド』はオウテカの新たな出口だった。 『lp5』と「ep7」で確立した評価の高みに甘んじることなく、そこから踏み出すこと が試みられていたもので、このアルバムもまた、過去のオウテカを振り切ろうとしている。
(中略)
 『アンティルテッド』は、『ドラフト7.30』と『コンフィールド』を踏まえた上で、 アレンジの面でより自由度を増して制作されたものだ。(中略)なにしろこのアルバム には、MPCで走らせたシーケンスさえもが埋め込まれていて、「実は、ライヴでラッ プトップを使うのは好きじゃないんだ。もっと言うと、ラップトップを音楽で使うの もあまり好きじゃない(笑)」などと冗談めかしたセリフがショーンの口から出るく らいで、もともと使えるものは何でも試してきた彼らであるということを差し引いて も、大幅な変化が環境面に導入されている。しかし(中略)彼らは機材のダウングレー ドを計っているのではない。それを使ってサウンドを、次に進めることが重要なのだ、 とうぜん。アルバムでの、『コンフィールド』以降彼らが推し進めてきたシフトチェ ンジである先の、“複雑さへと向かうベクトルの変化”によって導かれたディティー ルへの執拗なこだわりはもはや圧巻で、成果はこそかしこに溢れている。だが、エレ クトロやMPCなんかのキーワードが再浮上してきたからなのかどうか、しかしそれ以 上に『アンティルテッド』には、非常にうっすらとだがどこか楽しげで何故だか軽や かな感覚さえあるのだ。
(後略)

text by 西山伸基(Headz/Fader)
日本盤アルバム封入のライナー・ノーツより一部抜粋、加筆。

Amelia Cuni - Melopea (LP+DL)
Amelia Cuni - Melopea (LP+DL)Black Truffle
¥4,865

テリー・ライリーとのコラボで知られる、2024年に惜しくも亡くなったイタリア出身の名歌手アメリア・クーニの声を中心に据えた作品。インドの伝統的な声楽ドゥルパドの探求と現代実験音楽が見事に融合しており、A面の「Melopea」では、ベルリンでの録音をもとに、ヴァイオリニストのシルビア・タロッツィとチェリストのデボラ・ウォーカーが、クーニの歌声と重ね合わせながら、伝統のドローン音から解き放たれた不安定で複雑な響きを紡ぎ出す。まるで音の細かな倍音を追い求めるように、ゆったりとしたグリッサンドと繊細な音程操作が織り成す歌唱は瞑想的で、聴く者を静かな深みへと誘う。「Bhoop-Murchana」では、ソプラノサックス奏者のヴェルナー・デュランドとチェリストのアンセア・キャディが、クーニが歌うラーガの構成音を丁寧に選び、新たな旋法を探求しており、彼らの純度の高い音色と浮遊感のある長い響きは、クーニの声やタンプーラの繊細な音と溶け合い、まるで温泉につかるかのよう。パンデミックの時期に非同期で行われたコラボレーションから生まれたこの作品は、クーニの芸術への敬意を表すとともに、初めて彼女の世界に触れる人にとっても理想的な入門盤となっている。

Trailcam - Drumlin Loop (CD)Trailcam - Drumlin Loop (CD)
Trailcam - Drumlin Loop (CD)Northern Electronics
¥3,368

トロント拠点のアーティスト Rita Mikhael による新プロジェクト Trailcam 名義での第一弾リリース。以前は インダストリアル〜ノイズ~クラブの領域を自在に横断していた彼女だが、この作品ではさらに広い視野を持ちながら、自身の音楽性をより深く掘り下げている。幕開けはヒップホップ的なビートを取り入れたインストで始まり、そこから抽象的で質感に富んだサウンドへと展開。ドラムマシンとサンプルを軸にしたループ感がありつつ、そこにノイズや音響実験を混ぜ込んで、抽象性と肉体性が同居するサウンド作り出している。従来のクラブ・トラックとしての強靭さは残しつつも、よりパーソナルで内省的な側面が前面に出ており、音響の奥行きや余白があり、瞑想的とすら感じさせる瞬間がある。DJ ShadowやFlying Lotusの影響を遠くに感じつつ、インダストリアルやアンビエントの質感を独自に掛け合わせたような、自宅で深いリスニングにも耐えるアルバム。トロントで書かれ、ローマの EnissLab で Giuseppe Tillieci がマスタリングを担当。アートワークは本人によるもので、ヴィジュアル面も含めて強く自主性を感じさせる仕上がりになっている。※入荷時より僅かにプラケースにヒビ部分あります。予めご了承くださいませ。

Katatonic Silentio - FS001 (2LP)Katatonic Silentio - FS001 (2LP)
Katatonic Silentio - FS001 (2LP)Fleur Sauvage
¥5,599

Katatonic Silentioによる、2023年に自然派フェス La Nature のKatatonic Silentioによるライヴをそのまま収めた濃密な記録が、フランスの新興レーベル〈Fleur Sauvage〉の第一弾リリースとして登場。抽象的なエレクトロニクス、ザラついたノイズ、映画的なアンビエンスが交錯する、ジャンルを横断する内容で、不安定なテンションが全体を貫いている。時に静寂の瞬間を挟みつつも、突如として鋭角的で荒々しい爆発へと跳ね上がる、そのダイナミクスの幅がある種、儀式的。低域のうねりが身体的な感覚を呼び起こし、表層では粒立ったテクスチャーが絶えず変化する様は、曲としての整合性よりも場と身体が一体化した経験を重視しており、スタジオ作品というよりも生きられた音響の記録と感じられる。唐突に立ち上がって、気配のように漂い、また不意に消える音を聴いているうちに、ただその音の中に居るしかなくなるような没入感あふれる一枚。

Vanertia - Kronicles (12")
Vanertia - Kronicles (12")Alpenglühen
¥3,267

スペインはマドリードのレフトフィールド・テクノレーベル〈Alpenglühen〉より、Vandと!nertiaによる新ユニットVanertia のデビュー作『Kronicles』が登場。クラシックなダブ・テクノの文脈が音の核にあると言える作風で、深く沈み込むようなコード音やエコーの広がりが全体を包み込みながら、細やかに刻まれるパーカッションが緊張感を与えている。リズム面では、淡々とした4つ打ちの推進力と、ずらしたビートの絡みが交差し、硬質さと柔らかさを同時に感じさせるバランスを構築しており、低域は重すぎず、あくまで有機的に脈打ちながら全体を支えている。クラブでも機能する推進力を持ちつつ、ヘッドフォンで浸っても奥行きを味わえる没入的な仕上がりは、ダブ・テクノの伝統に根ざしながら、現代的な質感と繊細な構築力を備えた充実作!

G VERSION III - Summer Night Blues EP (12")G VERSION III - Summer Night Blues EP (12")
G VERSION III - Summer Night Blues EP (12")Riddim Chango Records
¥2,750

日本、京都拠点に活動するG VERSION IIIによる、サウンドシステムカルチャーに対する深い敬愛から生まれた実験的ステッパー・デジタルダブがRiddim Chango Recordsの9番として登場!昨年Digital Stingレーベルからリリースされたカセットテープ・アルバムが話題を呼んだ関西が誇る才能、G VERSION III。80's、90's UKダブの影響とコズミックなシンセサウンドが絡み合う重厚かつスローな4つ打ちステッパーなトラック1、明らかにフロアバンガーな強烈ステッパーズのB1,B2とサウンドシステムにアジャストするヘヴィーウェイトな作品。
デジタルマスタリングはe-mura (Bim One Production)、ラッカー・カッティングエンジニアには近年メキメキと頭角を表ているSaidera MasteringのRei Taguchiが担当。サウンドシステムの鳴りは安定保証!

Sun Ra - Hidden Fire (2LP)Sun Ra - Hidden Fire (2LP)
Sun Ra - Hidden Fire (2LP)STRUT
¥4,881

Sun Raが1988年に自身の〈El Saturn〉レーベルから発表した最後のアルバムで、ニューヨークのKnitting Factoryでの3夜連続ライブを収録した作品『Hidden Fire Volumes 1 & 2』。極少数のみ流通し、手書きラベルや本人制作のアートワークなどで知られる幻の音源が、このたび〈Strut Records〉から正式にリイシュー!音楽的には80年代の他作品とは一線を画しており、ヤマハDX7シンセサイザーのみを操って暗く不協和な領域を切り開き、3艇のヴァイオリンを含む重厚な弦楽編成や、60年代初期以来目立った登場のなかったスペース・ボーカリストArt Jenkinsが参加。デューク・エリントンを想起させるリフから、死の支配を語る説教、強烈なインプロビゼーションや混沌としたサウンドスケープが展開し、ブルース曲も歪んだ電化アレンジに変貌していて、全編が生々しく不安定で圧倒的な音世界を描く。静かな曲にも不穏さと美しさに満ち、宇宙的歓喜よりも未知への扉を開くことに焦点を当てたような晩年の創造力が刻まれている。オリジナル音源からのリマスター、新たなライナーノーツ、復刻アートワークを伴い、Sun Ra最後の創作期を捉えた決定的ドキュメントとなっている。

John Also Bennett - Στoν Eλaιώνa / Ston Elaióna (LP)John Also Bennett - Στoν Eλaιώνa / Ston Elaióna (LP)
John Also Bennett - Στoν Eλaιώνa / Ston Elaióna (LP)Shelter Press
¥3,784

John Also Bennettによる、2019年の『Erg Herbe』以来となるソロ作『Ston Elaióna』が〈Shelter Press〉から登場!本作は、彼が現在拠点とするギリシャ・アテネで制作され、バスフルートと純正律によるYamaha DX7iiシンセを中心にしたエレクトロアコースティック作品で、早朝の静けさのなかで録音された音は、古代と現代が交錯するアテネの空気をそのまま封じ込めたような、詩的で内省的な響きを持っている。タイトル「Ston Elaióna(オリーブの木立にて)」が示す通り、土地の風景や歴史、都市の雑音、教会の鐘、嵐、家の中の出来事といった日常の体験と環境音が深く反映された、都市のアンビエンスやフィールド録音を織り交ぜた静謐な全9曲。ミニマルで感情豊かな音世界が展開される。現存する世界最古の楽曲「Seikilos Epitaph」のカバーをはじめ、宗教的な感情やギリシャ神話、土地の記憶が静かに反響するような雰囲気で、古代と現在、外界と内面を音で結ぶ。長年の漂泊と深いリスニングの実践が、ミニマルでスピリチュアルな音世界に結晶したような一枚。

Poi 2015 (Incense)Poi 2015 (Incense)
Poi 2015 (Incense)Nado Poizokhang
¥4,800

ブータンの老舗、Nado Poizokhangによる最高級の宮廷香。白檀、モッコウ、スパイクナード、ベニバナ、サフラン、セイヨウスグリ、ミロバラン、イヌララセモサ、クローブ、シナモン、カルダモン、ジュニパーをはじめ、様々な樹木、樹皮、葉、花、実、根などが調合されており、薬草、アロマハーブなどはヒマラヤの高原から手摘みにより集められている。チベット香の伝統をはっきりと感じさせながらも、どこか華やかで、スパイスや良質な樹脂など様々な要素が複雑に溶け合っている。最初の印象は甘く心地よいが、時間が経つにつれて、沈静化しながら苦味や奥行きのある深みが感じられるようになり、余韻が長く残る。同社が手がけるお香の中でも最高品質の特別なお香。約21cm 約40本入。

Rhythm & Sound - Trace (12")
Rhythm & Sound - Trace (12")Rhythm & Sound
¥2,983

テクノとダブ・レゲエの奇跡的合一。オリジナルは2001年に発表されていたRhythm & Soundのカタログ5番が待望の2025年リプレス!独Mark Ernestus & Moritz von OswaldのBasic Channelによる、唯一無二な孤高の音響空間。

Sontag Shogun x Lau Nau -  Päiväkahvit (LP)
Sontag Shogun x Lau Nau - Päiväkahvit (LP)Beacon Sound
¥5,064

Sontag Shogunとフィンランドの作曲家Lau Nauによる『Päiväkahvit』は、2021年作『Valo Siroutuu』の姉妹編にあたる作品。どちらも2019年、フィンランドのキミト島でのセッションから生まれたもので、Lau Nauの自宅で過ごした穏やかな日々から紡がれた音の親密さや静けさが、その後の世界の変化を経てより深い響きを持つようになったと感じられる。本作には当時のセッションからこれまで未発表だった9曲に加え、Amulets、Fadi Tabbal、Post-Dukes、Jeremy Youngらによるリワークが収録。雨音や鳥の声、さざ波のリズム、温かいピアノやアコースティック・ギター、そっと滲む電子音が、ひと続きの流れの中で溶け合っていく。音はときに霧のように漂い、ときに小さなきらめきとして現れ、聴き手を穏やかで光に満ちた時間へと聴き手を招き入れる。Lau Nauはアコースティック楽器、リール・トゥ・リールテープ、電子音響を自在に行き来し、Sontag Shogunはノスタルジックなピアノと自然素材の音、そしてライブプロセッシングを組み合わせ、二人の響きは、何かを目指す旅というよりも、音とともに漂う感覚的な旅路のよう。静けさの奥に温もりがあり、温もりの奥にかすかな寂しさがある、そんな揺らぎをそのまま封じ込めた作品。

V.A. - Conscience Let Me Be (LP)
V.A. - Conscience Let Me Be (LP)Pyramid Records
¥3,242

Harry SmithのAnthology Of American Folk Musicのゴスペル仕様とも言うべき、鋭い審美眼にて選び抜かれたゴスペル・ミュージックの数々を収録。アメリカ・ポートランドの老舗レコード店Mississippi Recordsの創設者であるEric Isaacsonによるレーベル〈Pyramid Records〉からディープ・ゴスペルの真髄に触れるコンピレーション『Conscience Let Me Be』が到着!地元の小さな教会や自主制作レーベルから出た1960〜70年代の知られざる音源を、DJ JumboとPyramid Recordsのアーカイヴから厳選収録。全編にわたってギターを前面に押し出したスローなバラッドが並んでおり、魂に触れるような、苦悩や救いといったより深い存在の問題に真正面から向き合う名演ばかりが詰まっている。どの曲にも静かな確信と内面から滲み出るような信仰心が宿っていて、スピリチュアルでありながら、どこかブルースのような翳りも感じさせる音世界は、ストレートに心に響く。ディープ・サウスの霊性あふれる、ひそやかで力強い祈りの記録。

The Shadow Ring -  Hold Onto I.D. (LP)
The Shadow Ring - Hold Onto I.D. (LP)Blank Forms Editions
¥3,958

そのノイジーでシュール、そして徹底してオリジナルなアプローチゆえに、長年にわたり誤解されてきた異物のような作品、ガーディアン誌『Spotifyで最も奇妙な101枚のレコード』にも選出された、The Shadow Ringの1997年作『Hold Onto I.D.』が〈Blank Forms Editions〉より初ヴァイナル化。Graham Lambkinのどもるようなスポークン・ワードと、Tim Gossによる不穏なラジオフォニック系の電子音が絡む本作は、サウンドは、ブリティッシュ・ロックの歪んだ解釈からさらに距離を取り、アコースティック楽器はまるで崩れかけの民俗音楽の断片のように使われ、ギターは音を支える柱というより詩の背景ノイズになっていく。リリックは、海辺の眠たい町フォークストンの日常と退屈を病的に綴った小話のようで、文化的な虚無、くすんだじっとりした風景、図書館に埋もれた空想と記憶の断片。そのすべてがカセットテープ的DIY美学に落とし込まれた異形のローファイ・サイケデリア。ハイカルチャーとローカルチャーが混濁したような唯一無二の作風は、派手さも即効性もないが、タイムレスな魅力を放ち続ける作品。

The Shadow Ring - Wax-Work Echoes (LP)The Shadow Ring - Wax-Work Echoes (LP)
The Shadow Ring - Wax-Work Echoes (LP)Blank Forms Editions
¥3,958

オリジナルは1996年にニュージーランドのレーベル〈Corpus Hermeticum〉からCDでリリースされていたイギリスのバンドThe Shadow Ringの『Wax-Work Echoes』が初めてのヴァイナル・リイシュー!1990年代から2000年代初頭にかけて、DIY精神と独特の文学性を武器に、イギリスとアメリカのアンダーグラウンドでカルト的な支持を得た彼ららしい、詩的で皮肉な歌詞や、不協和で素人っぽいギター、奇妙な環境音など、独特の作風がさらに深まった内容になっている。馬の蹄の音、ネズミや鳥についての寓話的な詩など、ユーモアと不穏さが同居した世界観が展開されており、Vitamin B12やRichard Youngsら外部ミュージシャンの素材も部分的に取り入れ、実験性と自家製感が同居するサウンドを作り上げている。異質でユーモラスなローファイ・アートロック。

XTCLVR - Blessed Loops (LP)XTCLVR - Blessed Loops (LP)
XTCLVR - Blessed Loops (LP)sferic
¥4,846

ウクライナのアーティストXTCLVRによる、アンビエント・トラップ×ダブ・テクノの靄がかったヴェイパー感が特徴的なデビュー・アルバム『Blessed Loops』が〈Sferic〉から到着。逃避的な美しさと幻覚的で不安定な音の風景は、キエフでの戦時下、宵闇の中の外出禁止令と砲撃音に囲まれながら制作されたという背景が、そのまま音の質感に刻み込まれているよう。全体を通して、言葉にならない声が霧のように漂い、ビートはくぐもり、テクスチャはぼやけ、感情はにじむ。逃避と現実、パーティの余韻と破壊の残響が同時に鳴っているような感覚で、BSW948、OB3TH、Indyら多彩なゲスト陣も幻影に拍車をかけている。幻想的な逃避と、残酷な現実の記録のはざまに存在する、退廃と美の入り混じる音のドキュメント。

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