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Carla dal FornoやCS + Kremeのメンバーらと共にメルボルン地下シーンを築いてきたTarquin Manekによるソロ・プロジェクト、Static Cleaner Lost Rewardによる、2013年から2020年にかけて録り溜めた音源を編んだ、歪んだ美意識が充満する異形のアウトサイダー・ポップ作品『Breathing Under Honey』。エコーの余韻と酩酊感あふれるループ、ダブの変幻自在な音響処理、ローファイなエキゾチカ、ダウナーなポストパンク、そしてDIYコンクレートの混沌が緻密に混ざり合う。ストレンジなポップや不気味で美しく歪んだダンスホール・グルーヴが、水中をゆらめくように展開していく。多面的なアヴァン・ジャンルの交錯する、ダウナーでドリーミーな音響世界。

スウェーデンのサウンドアーティストKlara Lewisによる、フィールド録音、電子音響、アコースティック楽器音の再構築という自身の美学をさらに推し進めた『Opening』。ざらついたフィールド録音が突然リズムへ切り替わり、そのまま別の音響層へ滑り込むように移行する。ウクレレやピアノといったアコースティック楽器は、原型がかすかに残る程度まで解体され、残響のような形で再登場する。低域の塊がゆっくり脈打ち、圧力と抽象的な空間性が同時に立ち上がったかと思えば、微細な粒子が散らばるような音響が広がり、音は常に変形し続ける。〈Editions Mego〉からのリリースらしい、音を歪ませながらも曲として成立させるLewisの手法が新たな段階に達した作品。
ジャマイカの巨匠Joe Gibbsと、天才エンジニアErrol Thompsonの黄金コンビが放ったダブ金字塔シリーズの輝かしい記念すべき第1弾『African Dub All-Mighty: Chapter 1』。Soul SyndicateやRevolutionariesなどの精鋭演奏家たちが集結し、歴史的な『African Dub』伝説の幕を開けた重要作。Dennis Brownの名曲リディムやThe Jamaicansによるロックステディ・クラシックをベースに、Errol Thompsonの精緻なミキシング・ワークが冴え渡る。過度なSEに頼らず、躍動する重厚なベースラインと伸びやかなドラム、残響として引き伸ばされるメロディの美しさを際立たせた原点にして完成された音響空間を楽しめる。シリーズの原点にして、ジャマイカン・ダブの魅力をストレートに伝える名盤!
ジャマイカの巨匠Joe Gibbsと、天才エンジニアErrol Thompsonの黄金コンビが放ったダブ金字塔シリーズの最高峰第3弾『African Dub All-Mighty: Chapter 3』。シリーズ中でも最も冒険的で、ダブ・エンジニアリングの金字塔として語り継がれるルーツ〜ダブ・クラシックの超名盤。重厚なルーツ・リズム隊を極限まで引き裂き、浮遊するヴォーカルの断片やギター、ホーンの旋律を空間へと投射。Lee "Scratch" Perryにも通じる水音や電話のベル音といった日常の音響SEを大胆に組み込み、立体的なエコーとディレイで異次元の音響空間を構築している。奇抜な効果音とディープな重低音が交錯する、大傑作!
NTS Radioでの長年の活動を通じカルト的な支持を集めるロンドン拠点のデュオTime is Awayによるミックステープ『Ballads』が、名門〈A Colourful Storm〉の「Fleetway Tapes」シリーズから登場。徹底したディグと詩的なストーリーテリングを美学に、バラッドという普遍的な歌構造に着目し、時代や国境を越えた希少音源群を精緻に紡ぎ上げている。ジャズの繊細なロマンティシズムやトラッド・フォークの記憶、異国の言葉で紡がれる儚い歌声、さらには13分におよぶ現代クラシックのドローンまでがシームレスに交錯。トラックリストの全体像を容易には掴ませない神秘性を保ちながら、時代や国境を越えたひとつの物語として編み上げている。詩の朗読や余白の静寂をアクセントに、白昼夢のような幻想的空間を描き出す、ロマンとディープな叙情性に満ちた好内容!
Brian EnoやChristina Vantzouとの協働でも知られるギリシャ出身のハープ奏者、作曲家のSissi Radaによる、ワーグナーの『ヴェーゼンドンク歌曲集』とブラームス晩年の『4つの厳粛な歌』という古典歌曲を対置させ、伝統的な伴奏ピアノをハープへと置き換えながら現代的な音響処理等を加え、古典の美学を解体・再構築したアヴァン・ロマンティシズムの『Serious Songs』。澄み渡るハープの響きと繊細なドイツ語歌唱を主軸に、Joanna Newsomを思わせるドリーム・フォークの気品から、不穏なシンセ、プリペアド・ピアノ、さらにはミュージック・コンクレート的な音響処理までがグラデーションのように交錯。ラシャド・ベッカーによる繊細なカッティングとラッセル・ハスウェルのマスタリングを経て結実した、現代の電子音響とロマン派クラシックの記憶が美しく溶け合う一枚!

アコースティック楽器の温もりとDIYエレクトロニクスの実験性を自在に溶かしあわせるKeith Freundによる最新LP『Window Left Open』。2024年の前作『Trash Can Lamb』の探求を受け継ぎ、優美でジャジーな演奏を8ビットのビートやビットクラッシュ、変形エフェクトで分解・再構築したアヴァン・エレクトロニカの良作。サックスのしなやかな旋律や細かく刻まれたピアノの断片が、回路のノイズや壊れたループと見事に融和。攻撃的なノイズではなく、夏の草むらで虫たちが蠢くような生命力あふれる音響テクスチャーを展開する。生楽器の豊かな質感とユーモラスな音響エディットが心地よく交錯する、フォークトロニカ〜レフトフィールド・ジャズの良さをたっぷりと含んだ、温かくもユニークな一枚!
カリフォルニアのプライベート・プレス系スピリチュアル・ジャズにおける至高のホーリーグレイルとして知られる、ヴィブラフォン/マリンバ奏者Rickey Kellyの1979年デビュー作『My Kind Of Music』が待望の初アナログ再発。学生だった彼がレジェンドドラマーのBilly Higginsをはじめ、Adele SebastianやDiane Reevesといった第一線の名手を迎え、スタジオ・マスターズにて録音した奇跡的なセッションで、Kellyが奏でるヴィブラフォンとマリンバの涼しげで澄んだ美音を軸に、可憐なフルートや伸びやかなヴォーカル、確かなリズム隊が華やかに交錯。ラテン・テイストを帯びた亜熱帯風ジャズからアフロ・ルーツのスピリチュアル・スタイル、洗練されたメロウネスまでを自在に渡り歩く。若き才能の瑞々しさと百戦錬磨の巨匠たちの熱量が見事に結実した、珠玉の名盤!

カリフォルニアのプライベート・プレス系スピリチュアル・ジャズにおける至高のホーリーグレイルとして知られる、ヴィブラフォン/マリンバ奏者Rickey Kellyの1979年デビュー作『My Kind Of Music』が待望の初アナログ再発。学生だった彼がレジェンドドラマーのBilly Higginsをはじめ、Adele SebastianやDiane Reevesといった第一線の名手を迎え、スタジオ・マスターズにて録音した奇跡的なセッションで、Kellyが奏でるヴィブラフォンとマリンバの涼しげで澄んだ美音を軸に、可憐なフルートや伸びやかなヴォーカル、確かなリズム隊が華やかに交錯。ラテン・テイストを帯びた亜熱帯風ジャズからアフロ・ルーツのスピリチュアル・スタイル、洗練されたメロウネスまでを自在に渡り歩く。若き才能の瑞々しさと百戦錬磨の巨匠たちの熱量が見事に結実した、珠玉の名盤!

ロンドン〜ブライトンの先鋭レーベル〈Kit Records〉より、ブエノスアイレスを拠点とする作曲家Ignacio SandovalによるプロジェクトYOTOのCD作品『Ciprés』がリリース。アルゼンチン・フォルクローレの伝統と地元ブエノスアイレスの実験芸術シーンの境界に根を下ろし、南米フォークの美学を解体・再構築したアヴァン・フォークロア。リアルタイムのギター・インプロヴィゼーションを中心に、可愛らしいマリンバやシロフォンのメロディ、スピリチュアルで静かな打楽器が層を成すアンサンブルは、前作の緻密なマキシマリズムから一転し、日々の生活の親密さや孤独に寄り添うような素朴で繊細な音響表現へと結実している。ラテンアメリカ伝来の叙情性と有機的な音響実験が静かに融け合い、部屋の隙間に漂う微細な情緒を捉えた充実作!

ロンドン〜ブライトン拠点の〈Kit Records〉より、鬼才Stephen MaskellによるプロジェクトViolet Cowboyの6作目となるCD作品『Ramraid at the Wiggly Worm』がリリース。都市を逍遥するサイバー・ダンディの視点から、英国文化の断片や路上のストーリーをサンプリングし、不気味で魅力的な音響絵巻へと仕立て上げた快作。泥臭いブルース・ギターやグリッチ処理されたマカロニ・ウェスタン風の旋律、伸縮自在のダブ・ビート、繊細なクラシカル・ミニマリズム、さらにはエドガー・アラン・ポーを彷彿とさせるゴシックな語りまでが奔放に交錯。Moondogの素朴さやRy Cooderのさすらい、Autechreの先進的なエレクトロニクスが同居したかのような、ジャンル定義不能で遊び心あふれるコラージュ・サウンド!

10月上旬再入荷。2025年に〈Modern Love〉から発表したアルバム『Rhythm Immortal』も素晴らしかったUKのプロデューサーCarrierが、セルフリリースで放つ12インチシングル『Thresholds』。商業化が進む現代のドラムンベースやダンス・ミュージックに対してアンチテーゼを掲げ、音と音の余白を徹底的に追求したストイックなサウンド。ジャングルやD&B、2ステップの骨組みを限界まで削ぎ落とし、Burialを思わせる残響と、AutechreやRaster-Notonにも通じる鋭利で精密な音響設計を融合。極限まで張り詰めた緊張感の中、歪んだ低音と漂うミニマルな残像が空間を侵食していく。密室的でありながら圧倒的な音圧でフロアを研ぎ澄ます、実験的クラブ・ミュージックの最前線。
Space Afrikaの傑作『Honest Labour』への参加やKlein、Lol Kとの協働でも知られる、ナイジェリア生まれの異彩LA Timpaによるサード・アルバム『Pity By One All Good Treasure』。人生の深いテーマや揺れる感情を曖昧なまま音へと落とし込み、スモーキーな響きと生々しい環境音で包み込んだ極上のアヴァン・ポップ〜ソウルで、アーサー・ラッセルの独創的なソウル感とA.R.ケインの浮遊感を併せ持つ、深く甘美なメランコリーを軸に、デチューンされた弦楽器や多層的なフルート、80年代ノー・ウェーヴや90年代インディーの残り香が混ざり合う幻想的なサウンドを展開。繊細なファルセット・ボイスと曖昧に溶け合うビート構造が、Mica LeviやDean Bluntにも通じる世界観を形作っている。

Space Afrikaの傑作『Honest Labour』への参加やKlein、Lol Kとの協働でも知られるLA Timpaの『Equal Amounts Afraid』が待望のアナログ化。Solangeを手掛けるKwesやDean BluntのエンジニアAmir Shoatが制作陣に名を連ね、2020年の初回限定CDリリース以来カルト的人気を誇ってきたもので、Kleinのサイケデリックなカットアップ手法、Blood Orangeの官能性、さらにはYves TumorやA.R. Kaneを想起させるソウルフルなメロディラインが結実。儚いファルセット・ボイスや変形されたポップスの断片が、煙たい重低音や幻想的なアンビエント音響と美しく溶け合う。弱さを美へと昇華させた繊細かつ独創的なサウンドが心に深く染みるレフトフィールド・ソウル名盤!
HyperdubからのIceboy Violet作品プロデュースや、〈Balmat〉等からのリリースで知られるNueenことNacho Pezzatiによる、DawunaやSpace Afrika、Loraine James、Xzavier Stone、RenzNiroら実験的ポピュラー・ミュージックの最前線を走る豪華ゲストが集結したレフトフィールド・ヒップホップ作『Swerved』。UKドリルの特徴的なスライディング・ベースや808系重低音を、浮遊感あふれるシンセや霞のように覆いかぶさる音響空間で包み込む独自のサウンドデザインを結実。浮遊感あるメロウなソウル・ニュアンス、囁くようなアヴァン・ポップ、タイトなラップが緻密に交差する音響世界は、ポストP2P世代の記憶の残滓を音響化したような独特の質感。現代のストリート・ミュージックと実験音響の境界線を鮮やかに更新する充実作。

『Glass Lit Dream』で鮮烈な印象を残したボルチモアのDawunaことIan Mugerwaによる、最新作『African Family Laptop Musick』は、交通事故による外傷性脳損傷と記憶障害の回復期に録音されており、家族との会話の断片や、思い出せない記憶の影を高度に抽象化してコラージュした、極めてパーソナルなローファイR&B。2013年のMacBookとMS20 Miniだけで構築された音は、D'AngeloやPrince、Erykah Baduらが築いたNeo-Soul〜R&Bの黄金律を根底に敷きつつ、指でテーブルを叩いた素朴なビートや、グリッチノイズ、重厚なオルガンやシンセ、多重録音された声のレイヤーが混ざり合い、夢と現実の境界が曖昧なまま流れていく。ローファイの質感をまといながらも、ブラック・ミュージックの系譜を独自に再解釈するような静かな強度があり、ゆらめくような儚いボーカルと実験的音響処理が交錯し、独特のソウルフルな世界観を構築している。アウトサイダー・R&B〜レフトフィールド・ソウルの現在地を示す必聴盤!
マンチェスター地下シーンの異才Michael J. Bloodが、新名義SEESとして放つ『Ampersand Curve』。スタジオ機器の盗難という苦難を経て自らの制作手法を一から再構築し、従来のラフなクラブ・トラックから一転、自身の内面世界を深く掘り下げた非常に叙情的なアプローチを結実させた一枚。スピリチュアル・ジャズ、エレクトロアコースティック・ダブ、アンビエント、そしてミュージック・コンクレートが重層的に交錯。Vangelisのシネマティックな美学やRon Trentのソウル、Terre Thaemlitzの深い内省性を思わせる緻密な音響空間が広がる。サックスの深遠な響きから幻想的なヴォコーダー、重厚なダブ・エフェクト、透明感溢れるシンセ・パッドまでが溶け合う、注目の音響作品!
ヴィンテージ音源の妙味を伝える〈Death Is Not The End〉より、ウインドラッシュ世代の移民カルチャーが生んだ東ロンドンの老舗サウンドシステムJah Massagan Soundの秘蔵音源集『Mass-Studio Dubs!』が登場。創始者Lloyd Massの息子Eljayが父の膨大なアーカイブを掘り起こし、70年代半ばから80年代初頭のルーツ全盛期に刻まれた激レアな1枚物ダブプレートや45回転盤を全1時間にわたり編み上げたもので、King TubbyやLee Perry、Channel One、Joe Gibbsら伝説的エンジニアたちのスタジオでカットされた音源群は、擦り切れたアナログ盤特有のノイズ感を伴いながら重厚かつダスティな重低音を響かせる。既発の商業盤にはない生々しい音響効果と、後のUKベース・ミュージックの原点となったDIYサウンドシステムの熱量がダイレクトに伝わる、一級品のルーツ・ドキュメント!

ヴィンテージ音源の発掘で絶大な信頼を得る〈Death Is Not The End〉より、ポルトガルの伝統歌謡ファドの初期スター歌手Ercília Costaが1920〜30年代にマドリードで録音したアーカイブ集『My Torment』。ポルトガル移民コミュニティに向けて最初にファドを国外へ届けた先駆者であり、ファド・ギターの名手Armandinhoが伴奏を務めた15曲を収録。ムーア人の弦楽器音楽や古の交易路の記憶にルーツを持つファド特有のサウダージを体現する、気品に満ちた切なくも力強い歌声。Armandinhoの繊細で流麗なギターの響きとSP盤時代のヴィンテージな空気感が交錯し、聴く者の心を深く揺さぶる。100年の時を超えて響き渡る、極上のエレガンスと儚さを湛えた珠玉の一本!

「マルチメディア・シアターの父」と称され、照明や衣装、身体表現を一体化させた革新的な抽象ダンス劇を創造したコレオグラファーであり作曲家Alwin Nikolais。1964年にロバート・モーグから世界で初めてMoogシンセサイザーの初号機を購入した人物でもある彼が、1966年から1989年にかけて遺した非常に貴重な電子音響コンポジション21曲を網羅した作品『Electronic Dance Music, 1966-1989』。初期Moogのうねるアナログ波形や、70年代以降に重用されたSynclavierによる先鋭的なサンプリング/シンセサイズを駆使し、人間の動きや身体性に連動する躍動的なサウンドを展開。抽象的でありながら生命感あふれる電子音響は、舞踊の伴奏という枠組みを飛び越え、20世紀アメリカ実験音楽、エレクトロニクスの礎として圧倒的な存在感を放つ。電子音楽史の黎明期を紐解く重要音源!

「マルチメディア・シアターの父」と称され、照明や衣装、身体表現を一体化させた革新的な抽象ダンス劇を創造したコレオグラファーであり作曲家Alwin Nikolais。1964年にロバート・モーグから世界で初めてMoogシンセサイザーの初号機を購入した人物でもある彼が、1966年から1989年にかけて遺した非常に貴重な電子音響コンポジション21曲を網羅した作品『Electronic Dance Music, 1966-1989』。初期Moogのうねるアナログ波形や、70年代以降に重用されたSynclavierによる先鋭的なサンプリング/シンセサイズを駆使し、人間の動きや身体性に連動する躍動的なサウンドを展開。抽象的でありながら生命感あふれる電子音響は、舞踊の伴奏という枠組みを飛び越え、20世紀アメリカ実験音楽、エレクトロニクスの礎として圧倒的な存在感を放つ。電子音楽史の黎明期を紐解く重要音源!
〈Ostinato Records〉からの名コンピ『Synthesizing the Silk Roads』を手掛け、中央アジアの音響考古学者として異彩を放つウズベキスタンのプロデューサーAnvar Kalandarovによる、1980〜90年代の中央アジアに存在した知られざるシンセポップやディスコ、電子音響実験を編み上げたミックステープ『Central Asian Synthesizers』。ソビエト後期の近代化の波とシルクロードのオリエンタルな伝統美学が交錯し、ウズベク・ディスコやタジク・シンセポップのチープかつエキゾチックな旋律が脈打つ独特の音世界。希少なアナログ盤や個人所有のプライベート・アーカイブから掘り起こされた怪しくも煌びやかな音源群が、未知なるレトロフューチャーな近未来像を浮かび上がらせる極上ミックステープ!

絶滅の危機に瀕するブラック・アメリカン・フォークロアの貴重な記録が、名門〈Death Is Not The End〉より考古学的リイシュー。白人文化のイメージが強いシェイプ・ノート合唱において、1世紀以上にわたり独自に受け継がれてきたアラバマ州南東部のアフリカ系アメリカ人伝統。その第一人者Dewey Williams率いるグループが1993年、地元の教会で残した極めて生々しいフィールドレコーディング作品『Songs From The B. F. White Sacred Harp』。1844年編纂の歴史的歌本を紐解き、伝統に則りスクエア状に座った歌い手たちが「fa-sol-la」の音名唱法から立ち上げる無骨で飾り気のない無伴奏アカペラ。黒人伝統特有の歩きながら指揮をとるスタイルが醸す独特のリズムのうねりと、熱狂の末にトランス状態へと至るソウルフルな歌声が教会の空間を満たす。人間の生の感情と祈りの熱量がそのまま刻み込まれたかのような、アメリカン・ルーツ・ミュージックの奥深さを伝えるドキュメント!
東南アジアの光景と異国情操を独自の視点で掬い上げるBodega PopのGary Sullivanによるラオス現地音源の極上コンピレーション『The Remains: Short-Run Regional Releases from the Lao People's Democratic Republic』。ルアンパバーンやビエンチャンのナイトマーケット、カフェ等で掘り起こされた1970年代から2000年代初頭の超小ロット自主制作CDR/CDから音源を厳選したカセット限定作品で、ラオスの象徴である竹製笙ケーンの素朴な響きをはじめ、水牛の角でつくられたリード楽器サナイや儀式用ゴングなど、様々な民族の伝統楽器が紡ぐ力強くもノスタルジックな音像。現地の空気感をそのまま封じ込めたかのような盤面の経年劣化や音飛びすらも美点として抱え込み、学術的な分類を越えて音の質感とリズムに導かれて編み上げた、ラオスの忘れ去られた音楽風景を旅するフォークロア集!
