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ラバ・ソセー - ラ・ベル・エポック VOL.1 (2CD)
ラバ・ソセー - ラ・ベル・エポック VOL.1 (2CD)ライス(Stern's Africa)
¥3,520

アフリカ最高の“ソネーロ”が甦る!
セネガルとキューバを結んだ伝説的歌手の決定版アンソロジー!


 西アフリカ音楽史において、キューバ音楽との深い結びつきを象徴する歌手として語り継がれているのがラバ・ソセー(Laba Sosseh)です。1942年にガンビアで生まれた彼は、セネガルとガンビアの両方にルーツを持つ“セネガンビア人”として育ち、英語圏とフランス語圏という二つの文化を自然に身につけました。後に彼は、その豊かな音楽的背景を武器に、西アフリカとラテン音楽の架け橋となる存在へと成長していきます。
 彼を見出したのは、“セネガル音楽の父”とも呼ばれるイブラ・カッセ(Ibra Kasse)でした。1960年代初頭、ダカールの名門ナイトクラブ〈マイアミ〉で歌っていたラバの才能に着目したイブラは、彼をスター・バンド・ド・ダカールへ迎え入れます。当時のスター・バンドは、後のセネガル音楽界を担う数多くの名手たちが集まる一大拠点であり、ラバはそこで頭角を現しました。その歌声は早くから高く評価され、「卓越した才能を持つ歌手が現れた」と評されたと伝えられています。
 その後、ナイジェリア出身のサックス奏者デクスター・ジョンソン(Dexter Johnson)が率いるスーパースター・ド・ダカールに参加し、さらに大きな人気を獲得。情熱的で伸びやかな歌声と圧倒的な表現力によって、“アフリカ最高のソネーロ(ソン歌手)”と称される存在となりました。彼の代表曲「Seyni」や「Aminata」は、西アフリカ各地で広く親しまれ、後にタブー・レイ・ロシュローやベンベヤ・ジャズをはじめとする数多くの音楽家によって取り上げられるなど、世代や国境を越えて歌い継がれていきました。
 その人気は国境を越え、マリではレイル・バンドで活動し、後にはコートジヴォワールへ渡ってSuper International Bandを結成。当時アフリカ音楽の中心地となっていたアビジャンで数多くの録音を残しました。さらにキューバ系音楽家との交流も深く、ロベルト・トーレス(Roberto Torres)やオルケスタ・ブロードウェイとの録音、キューバの名歌手モンギート(Monguito)との共演、さらにはオルケスタ・アラゴーン(Orquesta Aragn)との録音も実現。アフロ・キューバン音楽を体現するアフリカ人歌手として国際的な名声を確立しました。
 本作『ラ・ベル・エポック VOL.1』は、そんなラバ・ソセーの全盛期を振り返る2枚組アンソロジーです。代表曲「Seyni」や「Aminata」をはじめ、「Guantanamera」「El Manisero」などキューバ音楽の名曲も収録。彼のレパートリの幅広さと卓越した表現力を改めて堪能することができます。
 セネガルでンバラが誕生する以前、西アフリカがソンやルンバ、グァヒーラ、サルサに熱狂していた時代。その中心で歌い続けたラバ・ソセーの歌声は、今なお色褪せることなく輝きを放っています。アフリカ音楽とラテン音楽が幸福な形で結びついていた黄金時代の空気を伝える、まさに決定版と言うべき名編集盤です。
 アフロ・ラテン・ファンはもちろん、セネガル音楽の歴史を知りたい方にも強くお勧めしたい作品です。

●日本語による説明をつけた帯を商品に添付して発送いたします。日本語解説は同封しておりません。予めご了承ください

トラックリスト
CD1
1. Unite Africaine
2. Guantanamera
3. Seyni
4. Guateque De Juan
5. Ma Bedou
6. Aminata
7. Fechelen Khaleyi
8. Comolloran
9. Condoleance Au Psdt Houphouet
10. El Manisero
11. Abidjan Me Voy
12. Sindjeli
13. Yo Tango Una Mujer
14. Conel Masayo

CD 2
1. El Guaguanco
2. Ay Que No
3. La Portuguita
4. El Manicero
5. El Divorcio
6. Preparen Candela
7. No Quiero El Son
8. Leyli
9. Sitiera
10. Yamanekh
11. Marie Gomis
12. Boni Boni

シカモー・ジャズ - チェラ・チェラ VOL.1 (CD)
シカモー・ジャズ - チェラ・チェラ VOL.1 (CD)ライス(Stern's Africa)
¥3,300
東アフリカ音楽の黄金時代が甦る!
名門バンドのスターたちが集結した、タンザニア音楽界のスーパー・グループ!

 1960年代から70年代にかけて、東アフリカ最大級の音楽都市として発展したタンザニアのダル・エス・サラーム。1961年の独立後、この国では数多くのダンス・バンドが誕生し、人々の希望に満ちた時代を彩る音楽を生み出しました。ウェスタン・ジャズ、キコ・キッズ、ダル・ジャズ、ヌタ・ジャズ、ビマ、サファリ・トリッパーズ、レス・ワニカなどのグループは、タンザニアのみならず東アフリカ全域で絶大な人気を獲得。その黄金時代は今なお多くの人々の記憶に刻まれています。
 そんな往年の名手たちが再び集結し、1993年に結成したスーパー・グループがシカモー・ジャズ(Shikamoo Jazz)です。メンバーは、タンザニア黄金時代を支えた名門ダンス・バンドの出身者たち。さらに1940年代から活動するケニア音楽界の大御所ファンディ・コンデ(Fundi Konde)も加わり、東アフリカ音楽史そのものとも言える顔ぶれが揃いました。グループ名の「シカモー」はスワヒリ語で年長者への敬意を表す挨拶の言葉。その名の通り、先人たちが築き上げた音楽文化への敬意を込めたプロジェクトとしてスタートしました。
 結成当時、メンバー11人のキャリアを合計すると300年以上。まさに東アフリカ音楽史の証人とも言える存在で、結成後まもなくタンザニア屈指の人気ソサエティ・バンドとして知られるようになります。1994年には第1回ザンジバル芸術音楽祭に出演し、タンザニア中部の都市モロゴロのルナ・ホテルでの長期公演や国内ツアーも成功。さらに1995年にはケニア公演も実現し、1977年の国境閉鎖以降、長らくタンザニアの人気バンドを目にする機会が少なかったケニアの聴衆からも熱狂的な歓迎を受けました。
 本作『チェラ・チェラ VOL.1』は、そんな彼らが1995年に英RetroAfricから発表した代表作です。RetroAfricはアフリカ各地の歴史的音源の発掘で知られるレーベルですが、本作では趣向を変え、1960~70年代のタンザニア音楽黄金期を支えた名手たちによる新録音作品を制作。当時広く親しまれていた名曲群を、ベテランたち自身の手によって現代に甦らせました。
 アルバムで聴けるのは、東アフリカらしい軽快なギター・アンサンブル、躍動感あふれるリズム、温かみのあるコーラス、そしてサックスやトランペットを交えた豊かなバンド・サウンドです。タイトルにもなった「チェラ・チェラ」は、ゆったりとしたリズムから始まり、徐々に熱気を高めながらクライマックスへ向かう独特のダンス・スタイルのこと。さらにザンジバル出身メンバーによるターラブ音楽の香りもほのかに加わっています。ターラブはアラブ音楽やスワヒリ文化を背景に発展したザンジバル独自の歌謡音楽で、その洗練された感覚が本作のサウンドにもさりげなく彩りを添えています。
 独立後の希望に満ちた時代の記憶と、名手たちの円熟した演奏が見事に結びついた本作。タンザニア音楽の魅力を知るための格好の入門盤であると同時に、東アフリカ・ポピュラー音楽史の豊かさを体感できる貴重な記録でもあります。アフリカ音楽ファンはもちろん、ルンバ・コンゴレーズやスワヒリ音楽の愛好家にも強くお勧めしたい名作です。

トラックリスト
1. Bahati
2. Eva
3. Nakuomba Radhi
4. Ndule
5. Sumu Ya Ugonjwa Ni Dawa
6. Ilole Harwandi
7. Umeniasi Mpenzi
8. Donda La Mapenzi
V.A. - アフロ・ラテン・ヴィア・コトヌー (2CD)
V.A. - アフロ・ラテン・ヴィア・コトヌー (2CD)SYLLART
¥3,065

西アフリカのベニン共和国、その最大都市コトヌーにおいて1960〜70年代に花開いたア
フロ・ラテン音楽を集成した2枚組コンピレーション。アフリカ音楽復刻で知られるフラ
ンスのSYLLARTが2011年に制作した作品で、オルケストル・ポリ=リトゥモ・ド・コトヌー
をはじめ、グノナス・ペドロ、レ・ヴォルカン・デュ・ベナンなど、当時の重要グループ
/音楽家たちの音源を収録しています。当時のベニンではキューバ音楽の人気が非常に高
く、ソン、ルンバ、チャチャチャといったラテン音楽が、西アフリカ独自のリズム感覚や
ファンク、アフロビートと結びつきながら独自の発展を遂げました。本作ではそうした越
境的サウンドの魅力を、躍動感あふれる演奏とともに堪能できます。ベニン音楽黄金期の
熱気を伝える貴重な編集盤です。

V.A. - アフロ・ラテン・ヴィア・コナクリ (2CD)
V.A. - アフロ・ラテン・ヴィア・コナクリ (2CD)SYLLART
¥3,065

西アフリカのギニア共和国、その首都コナクリで1960〜70年代に発展したアフロ・ラテ
ン音楽を集成した2枚組コンピレーション。アフリカ音楽復刻で知られるフランスの
SYLLARTが2011年に制作した作品で、ベンベヤ・ジャズ、ケレティギ&セ・タンブリニ、オ
ルケストル・ドゥ・ラ・パイヨットなど、ギニア音楽黄金期を代表する重要グループの音
源を収録しています。当時のギニアではキューバ音楽の影響が非常に強く、ソン、ルン
バ、チャチャチャなどのラテン音楽が、西アフリカ独自のリズムやアンサンブル感覚と結
びつきながら独自の発展を遂げました。本作では、ホーン・セクションを活かしたダンサ
ブルな演奏や、躍動感あふれるリズムを通して、その熱気と創造力を堪能できます。ギニ
ア音楽史の重要な一時代を伝える貴重な編集盤です。

V.A. - 自由のために歌おう ~歌を通じて読み解く公民権運動の物語 (CD)
V.A. - 自由のために歌おう ~歌を通じて読み解く公民権運動の物語 (CD)ライス(Smithsonian Folkways)
¥3,630

1950年代から1960年代にかけ、アフリカ系アメリカ人たちが法的平等と市民権を求めて繰り広げた〈公民権運動(Civil Rights Movement)〉。マーティ

ン・ルーサー・キング・ジュニア牧師やマルコム・Xといった偉大な指導者たちを先頭に、同運動は全米へと拡大していきました。しかし同期間中、白人優位主

義者、KKK、そして一部白人警官たちの妨害行為は常軌を逸した過激な暴力へと発展。両指導者の暗殺やデモ中の衝突なども含め、死傷者は数百から数千人にの

ぼると伝えられています。このように多くの命が奪われながらも、最終的には人々の声が届けられ、1964年には公共施設利用や雇用における人種隔離と差別を

法律で禁止する公民権法が成立。1965年には投票権法も制定され、アフリカ系アメリカ人の社会・政治参加への道が開かれました。

こうしてアフリカ系アメリカ人たちの歴史を劇的に変えた公民権運動。その背後で絶え間なく流れ続けていたのは、自由を求め立ち上がった〈民衆たちの歌

声〉でした。1955年のモンゴメリー・バス・ボイコット事件を発端に展開された、路線バスへの乗車ボイコット運動、黒人の利用を拒む食堂、売店、劇場、公

共設備などで行われたシット・イン(座り込み)、キング牧師の「I Have a Dream(私には夢がある)」の演説でも有名な1963年のワシントン大行進、全国

で繰り広げられた大規模なデモ行進…こうした険しい道のりを支えてきたのは、名もなき民人々の魂の叫びが集結した〈歌〉にほかなりません。

同期間中に最も多く歌われたのは、ゴスペル・ソング「This Little Light of Mine」(③⑪)、そして賛美歌「We Shal Overcome(勝利を我らに)」

(㉖)。奴隷制度が敷かれていた時代より、アフリカ系アメリカ人たちの間で歌い継がれてきたこれらの賛美歌、スピリチュアル、ゴスペルは、この公民権運動

の中で新たな意味を持つようになっていきました。また、若い世代の参加者が増えていくにつれ、新しいスタイルの音楽も導入されるように。この動きはポピュ

ラー・ミュージック・シーンにも波及し、フォーク、ブルース、R&B、ソウル、ファンク、ジャズ、ロック・シーンにおいても、プロテスト・ソングの名作が続々

と誕生していくこととなりました。

本作は、公民権運動中の1960年代に、アラバマ、ジョージア、ミシシッピ、テネシーで録音された、賛美歌、演説、スピリチュアル、ゴスペル・ソングのフィー

ルド・レコーディング集。当時の様子を伝える生々しい環境音と共に、同運動の重要なキーとなる楽曲、そして熱唱の数々が横溢します。収録は、人種差別撤廃

と運動への資金援助を訴えた音楽グループ:SNCCフリーダム・シンガーズ(1962~66)、テネシー州ナッシュヴィルの学生たちによって結成されたナッシュ

ヴィル・カルテットらの魂を揺すぶる歌唱を中心に、キング牧師、そしてミシシッピ州における〈自由の夏運動〉を牽引した女性市民活動家:ファニー・ルー・

ヘイマー(1917-77)の演説など全26トラック。音楽的な素晴らしさはもとより、アフリカ系アメリカ人音楽文化の歴史を紐解く上でも、大変資料価値の高い

一枚です。

立花ハジメ - dad bb (CD)
立花ハジメ - dad bb (CD)Slogan / TUFF BEATS
¥3,500

立花ハジメ、13年ぶりのニュー・アルバム『dad bb』
2013年のUSBアルバム『MONACO』以来13年、立花ハジメがソロとしては10枚目となるニュー・アルバム『dad bb』をリリースします。CDのジャケットは7インチ・シングルジャケットサイズ/ブックレット付きの特殊仕様となります。
立花は、1981年のB-52'sとプラスチックスとのアメリカ・ツアー中に、リッキー・ウィルソンに変則チューニングの教授を受けました。本作は、そのリッキーから受け継いだギター・サウンドを中心に据えた、今の立花ハジメにしかできない唯一無二の傑作です。
高木完の「Sleeper」、自らの代表曲「Modern Things」の2026年ヴァージョンも収録。豊かすぎるマスタリングはゆらゆら帝国で知られる中村宗一郎(Peace Music)。
ロックンロールにしてノイズ、そして音響系。ルー・リード→トム・ヴァーレイン→リッキー・ウィルソン、そして立花ハジメ。NYのエレキ・ギターの伝統が、いま2026年の東京に蘇ります。

■収録楽曲:
1. dad bb 
2. CCCC 
3. Sleeper 
4.自分のことだけ考えよう 
5. Flow 
6. New Girl 
7. Modern Things
8.その時時代は変わるだろう

Tokiyo Ooto & Orhythmo - 童謡と子供の歌を唄う (CD)Tokiyo Ooto & Orhythmo - 童謡と子供の歌を唄う (CD)
Tokiyo Ooto & Orhythmo - 童謡と子供の歌を唄う (CD)Em Records
¥2,750

古い子供の歌をエレキギターとベースを伴奏に唄って顕われたこの深淵な幻想世界――。聴く者を奥深い森の中に誘い込む、フォークロアとドリームポップとスロウコアを貫くかのようなアレゴリックな童謡集。

And Summer Clubや豊田道倫バンドのメンバーを務めた大阪の音楽家Tokiyo Ootoこと大音斗紀世と、ハードコアを出自とする同じく大阪のアーティスト、Orhythmo(オリズモ)のデュオは、大音がイギリスの古い童謡のカセットテープを聴いて創作心をかきたてられたことにはじまり、その創作を実現させる上でのキーマンとしてオリズモに声をかけ、2023年に結成されました。
ソロではエレキギターのループエフェクトを駆使したベッドルームミュージックをプレイする大音と、無限に沈んでいくようなエレキベースのドローン演奏に秀でたOrhythmoの組み合わせは、最初から高いポテンシャルを持ち、この確信犯的なデュオが「大人のための子守歌」をコンセプトに掲げ、大阪・LMスタジオで一発録りした1stアルバム『If All The World Were Paper』(2024年)を自主リリース。2ndアルバムとなる本作『Play Nursery Rhymes and Children's Songs』は、彼らが手に入れた特殊な世界をより緻密に音響化して発展させ、物語絵本を出版するイメージで取り組まれました。4曲中2曲は、滋賀県の子守唄「ねんねん森の」と都築益世作詞・芥川也寸志作曲の傑作「ぶらんこ」を取り上げた新録で、もう2曲は『If All The World…』の中で突出した内容だった英国の古謡「Hey Diddle Diddle」「There Was an Old Woman~」の改編版を収録しています。『Play…』を通じてTokiyo OotoとOrhythmoは、長い歴史のうちに消失した、本来内包していたに違いない唄の神話性の残骸を、その記号の奥深くに沈潜した中から極めて現代的な手段をもって引きずりだし、それをアレゴリックなものに変換して我々に示します。録音・ミックス・マスタリングはLMスタジオの須田一平、アートワークは阿野義和によるもの。

=作品仕様=

TRACKS:
A1. Hey Diddle Diddle [8:25]
A2. There Was an Old Woman Who Lived in a Shoe [10:24]

AA1. ねんねん森の [10:19]
AA2. ぶらんこ [7:22]

Tokiyo Ooto & Orhythmo - 童謡と子供の歌を唄う (LP+DL)Tokiyo Ooto & Orhythmo - 童謡と子供の歌を唄う (LP+DL)
Tokiyo Ooto & Orhythmo - 童謡と子供の歌を唄う (LP+DL)Em Records
¥3,850

古い子供の歌をエレキギターとベースを伴奏に唄って顕われたこの深淵な幻想世界――。聴く者を奥深い森の中に誘い込む、フォークロアとドリームポップとスロウコアを貫くかのようなアレゴリックな童謡集。

And Summer Clubや豊田道倫バンドのメンバーを務めた大阪の音楽家Tokiyo Ootoこと大音斗紀世と、ハードコアを出自とする同じく大阪のアーティスト、Orhythmo(オリズモ)のデュオは、大音がイギリスの古い童謡のカセットテープを聴いて創作心をかきたてられたことにはじまり、その創作を実現させる上でのキーマンとしてオリズモに声をかけ、2023年に結成されました。
ソロではエレキギターのループエフェクトを駆使したベッドルームミュージックをプレイする大音と、無限に沈んでいくようなエレキベースのドローン演奏に秀でたOrhythmoの組み合わせは、最初から高いポテンシャルを持ち、この確信犯的なデュオが「大人のための子守歌」をコンセプトに掲げ、大阪・LMスタジオで一発録りした1stアルバム『If All The World Were Paper』(2024年)を自主リリース。2ndアルバムとなる本作『Play Nursery Rhymes and Children's Songs』は、彼らが手に入れた特殊な世界をより緻密に音響化して発展させ、物語絵本を出版するイメージで取り組まれました。4曲中2曲は、滋賀県の子守唄「ねんねん森の」と都築益世作詞・芥川也寸志作曲の傑作「ぶらんこ」を取り上げた新録で、もう2曲は『If All The World…』の中で突出した内容だった英国の古謡「Hey Diddle Diddle」「There Was an Old Woman~」の改編版を収録しています。『Play…』を通じてTokiyo OotoとOrhythmoは、長い歴史のうちに消失した、本来内包していたに違いない唄の神話性の残骸を、その記号の奥深くに沈潜した中から極めて現代的な手段をもって引きずりだし、それをアレゴリックなものに変換して我々に示します。録音・ミックス・マスタリングはLMスタジオの須田一平、アートワークは阿野義和によるもの。

=作品仕様=
+ インサート(日本語詞・英詞掲載)
+ DLコード付き

TRACKS:
A1. Hey Diddle Diddle [8:25]
A2. There Was an Old Woman Who Lived in a Shoe [10:24]

AA1. ねんねん森の [10:19]
AA2. ぶらんこ [7:22]

Jean-Claude Eloy - Gaku-No-Michi (4CD)
Jean-Claude Eloy - Gaku-No-Michi (4CD)Hors Territories
¥5,937

絶版、最終入荷です。1977年から78年にNHK電子音楽スタジオで制作された、Jean-Claude Eloyの代表作にして大作『Gaku-No-Michi』。日本滞在中に採取した都市環境音、パチンコ店の機械音、駅のアナウンス、雑踏、儀式の声、政治演説などを膨大に取り込み、それらを電子音と融合させて構築した音による旅路を壮大なスケールで描き出す。1979年に一部のみLP化されたが、本作は未発表素材を大幅に加えた完全版として初めて全容を提示する決定的リリース。音響はミニマルでも環境音楽でもなく、都市の音を精神的な体験へと変換するコンクレート的構築。日常と非日常の音が巨大な波のように連続し、変形し、再配置されることで、東京という都市そのものがひとつの音響ドラマとして立ち上がる。静寂と暴力的な音の対比、儀礼的な響き、都市のノイズが織り成す連続的な音の流れは、聴き手を別の精神的地平へ導く。日本の都市文化と欧州前衛音楽が結びつく歴史的タイトル。

Jean-Claude Eloy - Shânti (2CD)
Jean-Claude Eloy - Shânti (2CD)Hors Territories
¥3,869

1972年から73年にケルンのWDR電子音楽スタジオで制作された、Jean-Claude Eloyによる、精神性、政治性、宇宙観を電子音とコンクレート音で扱ったという代表作『Shânti』。1979年LP版では収録されなかった素材を大幅に追加した完全版で、全141分にわたる長大な音響ドラマ。厚みのある持続音やゆっくりと回転するノイズの渦が、長時間にわたって緩やかに変化し続ける中に、政治スローガン、戦場録音、インタビュー、儀礼的な声といったコンクレート素材が浮かび上がる。静けさの音楽ではなく、精神の内部で起こる葛藤、祈り、記憶、闘争を音で構築する儀礼的電子音響という印象が強い。作品全体が作曲者自身の精神的旅路としての性格を保ちながら、同時に政治性を扱う、欧州前衛電子音楽の文脈にありながら特異な位置を占める歴史的タイトル。

Pedro Vian, Ustad Nawab Khan & Naved Nawab Khan - The Bubble of Love (LP)Pedro Vian, Ustad Nawab Khan & Naved Nawab Khan - The Bubble of Love (LP)
Pedro Vian, Ustad Nawab Khan & Naved Nawab Khan - The Bubble of Love (LP)Modern Obscure Music
¥5,174

バルセロナの電子音楽家Pedro Vianと、ラージャスターンの名門サントゥール奏者の9代目Ustad Nawab Khan、10代目Naved Nawab Khanが共演したコラボレーション作品 『The Bubble of Love』。4つの「Meditation」で構成されたアルバムは、伝統的なサントゥールの音階・微分音と、Pedro Vianの電子音響が対話するように進行し、文化・世代・音響言語が交差する稀有な作品となっている。サントゥールの細やかな倍音がシンセの柔らかな揺らぎと重なり、金属弦の響きが空間に散り、その余韻を電子音が包み込むことで、静かに波紋が広がるような感覚が生まれる。ラーガ特有のゆるやかな旋律運びは、時間の流れを少しずつ伸ばすように作用し、聴き手の意識を柔らかく変化させる。電子音は伴奏ではなく、もうひとつの語り手としてサントゥールと対等に会話する存在。ときに共鳴し、ときに緊張を生み、文化の違いがそのまま音の表情として立ち上がる。ラージャスターンの古典音楽とバルセロナの電子音響が互いを照らし合いながら生まれた、静かで深い一枚。

V.A. - Re-Form Ver-1.0 (2LP)
V.A. - Re-Form Ver-1.0 (2LP)We Release Whatever The Fuck We Want
¥6,245

1999年に東京の〈FORM@ Records〉からCDのみでひっそりとリリースされたリミックス・コンピレーション『Re-Form Ver-1.0』 が、〈WRWTFWW Records〉によってついに初アナログ化。参加しているのは Missing Project、Virgo、Tensor、Penance、Led-Mといった東京アンダーグラウンド電子音楽シーンの重要アーティストたち。The Black DogやCarl Craig、B12と並べて語られるほどのクオリティを持ちながら、長らく埋もれていた東京の90年代後期エレクトロニックの貴重な記録。音楽的には、テクノ、ハウスの推進力にIDM的な複雑さが日本的に混ざり合ったサウンドが中心で、シンセの揺らぎやビートの丸みには、当時のクラブの空気を思わせる温度のあるマシン・サウンドが宿っている。ヘッドフォンで細部を味わう楽しさもある、今聴いても古びない存在感を放つ一枚。

V.A. - Studio Simpa: Digital dance music on VCD from Dagbon, Ghana (LP)V.A. - Studio Simpa: Digital dance music on VCD from Dagbon, Ghana (LP)
V.A. - Studio Simpa: Digital dance music on VCD from Dagbon, Ghana (LP)AUTOTUNE THE WORLD
¥4,895

〈Sahel Sounds〉の新レーベル〈Autotune The World〉の第一弾として、その地域でしか成立しないダンス音楽を世界へ紹介する興味深い一枚。ガーナ北部、Dagbon地域で農民がDIYスタジオで制作した電子ダンス音楽をまとめたコンピレーション『Studio Simpa: Digital dance music on VCD from Dagbon, Ghana』。これらの音源は、地元市場で流通するビデオCDにのみ存在し、地域外では入手できなかったもので、携帯で録音されたドラム、FL Studioで再構築された伝統リズム、そしてGawaniと呼ばれる歌い手たちの強い節回しが重なり、村の祝祭とDIY電子音楽が並行するような独特のサウンドを形成している。パーカッションは乾いた打撃音が高速で連なり、その上をオートチューンのボーカルが鋭く往復する。伝統的なsimpaの円舞的な反復が、電子処理によってより推進力のある形に変換され、シンセの柔らかい質感がローカル録音の荒々しさと対照をつくる。祝祭性、政治的メッセージ、部族固有のリズムなど、地域の生活がそのまま音に刻まれている点も魅力。

Wesenyeleh Mebreku (ወሰንየለህ መብረቁ) - Resonance of Time (የጊዜ ቃና) (LP)Wesenyeleh Mebreku (ወሰንየለህ መብረቁ) - Resonance of Time (የጊዜ ቃና) (LP)
Wesenyeleh Mebreku (ወሰንየለህ መብረቁ) - Resonance of Time (የጊዜ ቃና) (LP)tone poem & incidental music
¥4,287

エチオピアの作曲家Wesenyeleh Mebrekuが、エチオピア各地に伝わる民謡や子守唄、歴史的な歌を電子キーボードだけで再構築した作品『Resonance of Time』。ローファイなカシオトーンの温かい質感が心地よく、オルガンやピアノのような音色がエチオピア独自のモードと結びつき、独特の浮遊感を生んでいる。リズムマシンの素朴なビートが懐かしさを誘い、メロディはどこか子守唄のように優しく、時に哀愁を帯びる。電子音でありながら人の手触りが強く、民謡の魂が電子回路を通して新たな生命を得たよう。1980年代エチオピアのカセット文化を象徴する名作であり、アンビエント、ローファイ、エチオピア音楽の要素が自然に混ざり合い、素朴さと実験性が同居する唯一無二の音世界。

Be Present Art Group - The Spiritual-Sonic Research Series Vol.2 (3CS)Be Present Art Group - The Spiritual-Sonic Research Series Vol.2 (3CS)
Be Present Art Group - The Spiritual-Sonic Research Series Vol.2 (3CS)Albina Music Trust
¥5,343

Roman Norfleet率いる流動的でオープンなプロジェクトBe Present Art Groupと、Roman Norfleet、Harlan Silverman、Kennedy VeletteによるMeditationsでも大人気のポートランドの偉大なるブラックミュージック最高の実践者The Cosmic Tones Research Trioによる三部作のカセット作品『The Spiritual-Sonic Research Series』にVol.2が登場。2023〜2025年に行われた3つの公演が収録され、アフロ・スピリチュアル音楽の現在形をそのまま封じ込めた内容。ジャズ、ゴスペル、即興、儀礼的パーカッションがゆっくりと重なり、サックスや鍵盤が長い呼吸で空間を支えながら、声による祈りやコール&レスポンスが場の空気を変えていく。ときに荒々しい打楽器や、ときに柔らかいハーモニーには、精神的なテーマを扱うライブならではの場の変化が音として記録されている。Angel Bat Dawidが参加した公演も収録した、今回も充実の3本組!

Scott Seskind - Chance (LP)Scott Seskind - Chance (LP)
Scott Seskind - Chance (LP)Ebalunga!!!
¥4,551

カリフォルニアのカルトSSW、Scott Seskindが1991年に自主カセットのみで発表したローファイ・ベッドルームフォークの秘宝『Chance』が初の公式リイシュー。4トラックのポータスタジオで録音された本作は、声とギター、繊細なチェロ、女性コーラス、マンドリンといった最小限の編成で構成され、ささやくような声と乾いたアコースティックギターが、深夜の独白のような親密さでまるで日記をめくるように淡々と綴られていく。宅録ならではの質感が、曲に宿る孤独や希望、記憶をより鮮明にしている。〈Efficient Space〉の名コンピ『Sky Girl』収録をきっかけに新たな世代へと広く届き、再評価の中心となった楽曲「I Remember」も収録。派手さはないが、日々の断片を静かに縫い合わせたような誠実な歌が胸に残る。

Scott Seskind (LP)Scott Seskind (LP)
Scott Seskind (LP)Ebalunga!!!
¥4,551

カリフォルニアのカルトSSW、Scott Seskindが1985年に自主制作でひっそりと残したセルフタイトル作『Scott Seskind』が初の公式リイシュー。4トラックのポータスタジオで録音された本作は、乾いたアコースティックギターと、少し掠れた声が、部屋の空気ごと閉じ込められたように響く、素朴で誠実なローファイ・フォーク。「Walking」「Out Of The Blue」「Empty Arms」など、短いメロディの中に生活の断片や感情が静かに刻まれている。一方で、「Bobby Sands」「This Is My Country」など、社会的テーマを扱う曲も収録され、内省的な歌と鋭い視点が同居する、一人の部屋から世界を見つめるようなローファイフォークの原点ともいうべき一枚。

Orquestra Pacifico Tropical - EL PODER (LP)
Orquestra Pacifico Tropical - EL PODER (LP)Not On Label
¥4,121

ポートランドのクンビア・コレクティヴOrquestra Pacífico Tropicalによる、曇天のオレゴン海岸での制作合宿から生まれた、伝統的クンビアと米国北西部のサイケが交差する最新作『EL PODER』。キャビンのリビングで録られたセッションの空気感がそのまま残り、11名編成の厚いアンサンブルが、祝祭と陰影の両方を抱えた独特の音像をつくり出している。乾いたパーカッションと、ホーンやギターは湿り気のあるサイケデリックなトーンで反復の輪郭を彩る。メロディは明るさを保ちながら、背景にはどこか影が差し込み、陽気さと静かな緊張が同時に存在する二重構造がアルバム全体に漂っている。伝統的クンビアを軸にしつつ、サルサ、ラテン・サイケ、実験的アンサンブルへと広がる、現代クンビアの最前線。

Cold Diamond & Mink - Organ-ized (CD)
Cold Diamond & Mink - Organ-ized (CD)Timmion Records
¥1,946

8月28日発売。フィンランドの名門〈Timmion Records〉を支えるハウスバンドCold Diamond & Minkが、Emilia Siscoのデビュー作『Introducing』の楽曲をオルガン主体のインストゥルメンタル・ソウルとして再構築した企画盤『Organ‑ized』。テンポは全体的にゆったりめで、ギター、ベース、ドラムは控えめに支え、Jimmy SmithやJimmy McGriffの系譜を継ぐオルガン奏者Mr. Sophisticated Fingersのオルガンが主役としてメロディを歌う。歌がないのに、恋愛ソウルの情感がしっかり伝わる語るようなインストになっているのが面白く、Emilia Siscoの原曲が持つ甘さや切なさが、映画のサウンドトラックのような落ち着いた世界観へと変換されている。部屋で静かに流しても、じっくり聴き込んでも楽しめる、ネオ・ヴィンテージ美学をそのまま体現した、温かくメロウなオルガン・ソウル集。

Cold Diamond & Mink - Organ-ized (Smoky Orange LP)
Cold Diamond & Mink - Organ-ized (Smoky Orange LP)Timmion Records
¥3,498

10月中旬再入荷。フィンランドの名門〈Timmion Records〉を支えるハウスバンドCold Diamond & Minkが、Emilia Siscoのデビュー作『Introducing』の楽曲をオルガン主体のインストゥルメンタル・ソウルとして再構築した企画盤『Organ‑ized』。テンポは全体的にゆったりめで、ギター、ベース、ドラムは控えめに支え、Jimmy SmithやJimmy McGriffの系譜を継ぐオルガン奏者Mr. Sophisticated Fingersのオルガンが主役としてメロディを歌う。歌がないのに、恋愛ソウルの情感がしっかり伝わる語るようなインストになっているのが面白く、Emilia Siscoの原曲が持つ甘さや切なさが、映画のサウンドトラックのような落ち着いた世界観へと変換されている。部屋で静かに流しても、じっくり聴き込んでも楽しめる、ネオ・ヴィンテージ美学をそのまま体現した、温かくメロウなオルガン・ソウル集。

V.A. - Eccentric Soul: The Magic Touch Label Vol. 1 (Violet Vinyl 2LP)
V.A. - Eccentric Soul: The Magic Touch Label Vol. 1 (Violet Vinyl 2LP)Numero Group
¥3,876

9月4日発売。Meditationsでも大人気、〈Numero〉の看板シリーズEccentric Soulに、1964〜1980年にかけて、プロデューサーLenny “King Creole” LaCourが運営した〈Magic Touch〉を中心としたローカル・レーベル群から、入手困難なソウル、ファンク、R&B音源を26曲にわたって体系的にまとめた  決定的アーカイヴ『The Magic Touch Label Vol. 1』が登場。収録されているのは、The Mar‑J’s、Marvelle & The Blue Mats、The Swinging Hearts、Junior & The Classics、Filet Of Soul、Harvey Scales & The Seven Soundsなど、当時は地域ローカルで活動していた無名から半無名のアーティストたち。しかし、彼らの残した音源は驚くほど多彩で、ガレージ感のある荒々しいR&Bから甘いグループ・ハーモニー、鋭いホーンが切り込むハード・ファンク、そしてプロト・ディスコの萌芽まで  幅広いスタイルが詰まっている。録音は粗削りだが、その分スタジオの空気がそのまま閉じ込められたような生々しさがあり、ヴォーカルの張り上げやコーラスの甘さがローカル・ソウルならではの自由さを感じさせる。ブックレットにはLaCourの活動史、当時の写真、レーベル資料など資料性の高いコンテンツが多数収録され、幻のレーベルの全貌を立体的に再構築している。

Tewolde Redda - Eritrea's Guitar Pioneer (LP)
Tewolde Redda - Eritrea's Guitar Pioneer (LP)Domino Sound
¥4,023

当時エチオピア、現エリトリアのアスマラ出身のギタリストで、1970年代初頭に当地のリュート型伝統弦楽器kirarをアンプを通して増幅、重ねてエレキギターを導入することで、伝統音楽へ電化サウンドを導入し、エリトリア音楽のモダン化を決定的に進めたTewolde Redda。〈Philips〉〈Amha〉〈Yared〉といったレーベルから発表されたシングル群に刻まれたその革新的な試みを、重要な10曲でまとめたアーカイブ作『Eritrea’s Guitar Pioneer』。エリトリア初のホーンセクション導入曲や、伝統歌の大胆な再構築、米軍基地Kagnew Stationのラジオ放送から受けたアメリカ音楽の影響など、当時の音楽的変化をそのまま記録している。電化kirarの乾いた音色とエレキギターの太いトーンが重なり、土着性と電気的な刺激が同時に立ち上がる独特の音像。ホーンが加わることで力強い表情が生まれ、手拍子のビートが終盤で倍速になる構造が祝祭的な高揚を生む。深く厚みのあるTewoldeの声は、愛や哀愁を語る歌詞を重心のある語りとして響かせ、伝統とモダンが交差する瞬間を鮮やかに描き出す。未公開写真、歌詞翻訳、詳細ライナーノーツを備えた充実の仕様。

Damian Dalla Torre - People Pleaser (Nebular Green Vinyl LP)Damian Dalla Torre - People Pleaser (Nebular Green Vinyl LP)
Damian Dalla Torre - People Pleaser (Nebular Green Vinyl LP)Squama Recordings
¥5,668

ライプツィヒ拠点のマルチ奏者Damian Dalla Torreが、環境としての音への深い関心をもとに、より自然体の表現へと向かう過程をそのまま封じ込めた最新作『People Pleaser』。核となるのは、ギタリストBertram Burkertとの3日間の集中セッションで録られた多彩なギターテクスチャー。それに加え、Laura Zöschgの声、Babett Niclasのハープ、Felix Römerのオルガン、Markus Romのテープ実験、Volker Heukenのマリンバ、ヴィブラフォンが、親密さと広がりを同時に持つ音像を形づくる。Dalla Torreは録音の断片やフィールド録音をアーカイブ作業のように組み合わせ、ライプツィヒの鳥の声、神戸の雨、イタリア山岳地帯の火の音など、旅の記憶がそのまま楽曲の地層として積み重なる。ドラマティックな変化よりも、ギターと控えめな電子音を中心とした統一感のあるアンサンブルが中心で、感情を直接提示するのではなく、曖昧な気配や内的な変化をそっと示すような構造で、聴き手が自由に感情を読み取れる余白がある。どこかの場所の空気を運んでくるような静かで豊かな質感に溢れた音楽。

YL Hooi - Untitled (LP)
YL Hooi - Untitled (LP)Efficient Space
¥4,868

2019年にメルボルンのアンダーグラウンド・シーンからひっそりと登場した、YL Hooiによる実験的な音の断片集『Untitled』。2017〜2019年に断続的に録音された楽曲は、同じ中心からゆっくりと変異し続けるような構造を持ち、匿名的でありながら強い個性を放つ。氷のように冷たいDIYミニマリズム、霧のように広がるFX処理、そしてゆらめくダブの残響が重なり、現実と非現実の境界に立つような音像を形成する。Hooiの声は抽象的な音の空間にそっと置かれた灯りのように機能し、楽曲全体をひとつの場としてまとめ上げる。煙のように立ち上がり、どこから始まったのか分からないまま姿を現す楽曲たちは、リミナルな風景を連続的に描き出し、内向きの親密さとダブの低域の揺れが共存する独特の質感を生む。  HTRK、CS + Kreme、F Ingersといったメルボルンの同系統のアーティストとも響き合いながら、より内側の空間を描く音楽へと向かう、近年のオーストラリア音響作品の中でも際立った存在感を持つ作品。

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