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トルコ物アラビック・レアグルーヴを大いにコンパイルした画期的傑作『İstanbul 70: Psych, Disco, Folk Classics』の監修を務めたことでも知られるトルコ拠点の鬼才DJ、プロデューサーBaris Kが参加しているグループ”Insanlar”によるサイケデリック・ディスコ”Kime Ne”のオリジナル・ヴァージョンに加え、Ricardo Villalobosによるリミックス2種類を搭載した〈Honest Jon's〉からの傑作ダブルパック盤!


ハードコア・パンクというジャンルにおいて初のアフリカ系アメリカ人バンドとして知られ、音楽的にも文化的にも非常に重要な存在でもある、ワシントンD.C.の伝説的ハードコア・バンドBad Brainsの代表作で、ハードコア・パンクにレゲエやメタル、ファンクを融合させた革新的な1986年作『I Against I』。特筆すべきは、真の意味でジャンルを横断する多様性で、ギターはメタル的なリフとファンクのカッティングを行き来し、ベースラインは跳ねるようなファンクの要素を持ちつつ、ドラムはジャズ的なフィルやレゲエの裏打ちを織り交ぜる。ヴォーカルのH.R.は、怒りとスピリチュアリティを同時に表現するような独特のスタイルで、シャウト、メロディ、語りを自在に使い分けている。アルバム全体を通して、ジャンルの境界を越える実験精神が貫かれており、音楽的価値だけではなく「パンクとは何か」「黒人アーティストがロックをどう再定義するか」といった文化的問いにも応える、思想性の面でも後世に大きな影響を与える重要作。

1982年に発表された、ワシントンD.C.の伝説的ハードコア・バンド Bad Brains の衝撃的デビュー・アルバム。シーン全体を揺さぶった金字塔。目も眩むほど速いテンポと鋭いリフで突っ走るハードコア・チューンと、突然テンションを落としてじっくり聴かせるルーツ・レゲエ・ナンバーが共存するのが最大の特徴で、この極端さこそBad Brainsのオリジナリティで、当時のどのパンク・バンドとも違う個性を打ち出している。演奏力の高さも群を抜いていて、HRのソウルフルでアジテーティブなヴォーカル、Dr. Knowの爆発的なギターリフ、Darryl Jeniferのタイトなベース、Earl Hudsonのジャズ畑出身らしい柔軟なドラムが合わさって、とにかく生々しい迫力に溢れている。ハードコア・パンクはもちろん、スラッシュ・メタル、オルタナティヴ、さらにはレゲエやクロスオーバーの領域にまで影響を与えている、まさにハードコアの教科書であり、ブラック・ロックの歴史を変えた一枚。

オリジナルは1983年に発表の、Bad Brainsによるセカンド・アルバム『Rock for Light』。「Sailin’ On」「Banned in D.C.」といったデビュー作の代表曲を再録したものから、新曲の「Coptic Times」「At the Movies」などまで幅広く収録されているが、やはり目玉は猛烈なスピードのハードコア曲と、深いグルーヴを持つルーツ・レゲエ曲がシームレスに共存している点。テンポ感の極端なコントラストがバンドの個性をさらに際立たせている。プロデュースを手がけたRic Ocasek(The Cars)の手腕もあって、前作より音の輪郭がはっきりしていて、ラフで爆発的だったデビュー盤に比べると少し整理された印象がある。前作以上に、演奏力の高さと切れ味が際立っていて、Dr. Knowのギターはより鋭く、リズム隊はさらにタイトに進化。HRのヴォーカルもシャウトとメロディを自在に行き来しながら、バンドのエネルギーを前面に押し出している。1stの衝動を受け止めつつ、より洗練された形で提示したBad Brainsのもう一つの代表作。
〈Paradise Is A Frequency〉が手がける初のコンピレーション『The Style of Life』は、70分にわたる頭の中のバカンスとも言うべき奇妙なセレクション。中古レコード屋やネットの片隅から発掘された、スムースジャズやVHSワークアウト音源、イージーリスニングのカセットテープといった、忘れ去られたフォーマットが素材になっている。メタモルフォシス、ロラッド・グループ、スキー・ジョンソン、メンサーらの楽曲が並び、軽やかでどこかチープな快楽感に満ちている。作品全体は90年代あたりにあった自己啓発や企業向け啓蒙ビデオ、あるいは健康・フィットネス VHSなどを思わせる作りになっており、音だけでなく付属のブックレットも含めて、架空の企業が描く「理想の生活」をパロディ化したような世界観に浸れるようになっている。ヴェイパーウェイヴ以後の感性で再発見されたスムース・ジャズ、ニューエイジ断片集と言った趣きの、リスナーを日常からずらしてくれる、奇妙に懐かしく、そしてどこかくすっとさせてくれるユーモラスな作品。

エチオピアのワンマン・アコーディオン/キーボーディスト奏者Hailu Mergiaが、1985年にカセットテープのみでリリースしていた作品。アナログシンセ、ムーグ、アコーディオン、ローズ等を使用して、飛び出すそのサウンドはエチオピアの伝統音楽の旋律を基に、何とも言えないナマ緩いフニャフニャとしたムーグの音が攻め立てる、ユルユルなエチオピアン源泉掛け流し音源。何処となく日本的なアコーディオンのメロディも混ざって、なんとも形容し難い独特の聴き味です。黒人音楽や辺境音楽マニアは勿論、この珍味的ユルさは是非多くの人に聴いて頂きたい逸品です。Awesome Tapes From Africaの一連のリリースの中でもマストな内容。リマスターされており音質も完璧。


ニューヨークを拠点に活動するシンガー/マルチ・インストゥルメンタリスト、ピアニストのエリアナ・グラスのファースト・アルバム『E』が〈Shelter Press〉より登場!本作は、ヴォーカリストとしてクラシックの訓練を受ける前に、両親のピアノの下に座って耳で弾くことを覚えたという、グラスの幼少期の思い出を呼び起こす作品であり、カーラ・ブレイやアネット・ピーコックといったレフトフィールド・ジャズやフリー・インプロヴィゼーションの巨匠たちへの尊敬の念、シビル・ベイヤーのような儚い美しさを感じさせつつも、特有の瑞々しく自然体のサウンドによってフィルターされている。オフビートで探し求めるような質感と、詩的で畏敬の念を抱かせる音域を交互に奏でていくような、彼女自身が「日常生活の凝縮」と表現する、ほろ苦く、はかなく、まばらで瞑想的な音楽!エマホイ・ツェゲ=マリアム・ゲーブルーと彼女の2006年のコンピレーション『Éthiopiques』への物憂げなオマージュである"Emahoy"も収録!


当店でも長年ベストセラーでもお馴染み現行ドローン界隈でも最高峰の名作家!Maria w Hornと共にカルト名門〈XKatedral〉を主宰。〈Hallow Ground〉や〈Total Black〉〈iDEAL Recorings〉といった重要レーベルから傑出したタイトルを発表してきたストックホルム在住の女性ミニマリスト、Kali Maloneの最新アルバム『All Life Long』が、Stephen O'Malley運営の名レーベル〈Ideologic Organ〉よりアナウンス!2020年から2023年にかけて作曲されたパイプ・オルガン、合唱団、金管五重奏のための音楽集!2019年の画期的なアルバム『The Sacrificial Code』以来となるオルガンのための作品や、Macadam Ensemble & Anima Brassによる声と金管のための作品など、反復と変奏の間の常に変化する緊張感の中で煮えたぎる圧巻の全12曲を収録。Stephan Mathieuの手により〈Schwebung Mastering〉にてマスタリング。Matt Coltonがカッティングを担当。Stephen O’Malleyによるカヴァーフォトを採用と万全の布陣です!8ページのブックレット付属。
謎めいたメタルマスクの下に、アンダーグラウンドの伝説となる器量を隠し持つヒーロー。アンダーグラウンドラップの最も偉大な声MF DOOM。2004年に残した5枚目のアルバム『MM..FOOD』の20周年記念エディションが、Sam Rodriguezによる新しいアートワークとともに〈Rhymesayers Entertainment〉より登場!Count Bass D、Angelika、4ize、Mr.Fantastikといった面々がゲスト参加。「ピクニックで、あるいはピクニックテーブルで見つけたものについての」コンセプト・アルバム。革新的なプロダクション、卓越的と言うべき言葉遊び、そして、ユニークなテーマ性で高く評価されているヒップホップ・クラシックにして、ユーモア、機知、社会的風刺をシームレスに融合させた名作。今聴き返して新しく感じられるのは、コラージュ的とも言える上モノのセンスや、空間を必ずしも広げていないにも関わらず漂うアンビエンスでしょう。後のJPEGMAFIAにも繋がる重要作かと!

1月中旬再入荷。Fleet Foxes、Tom Zé、David Byrne、Gal Costa、Devendra Banhart、坂本慎太郎といった面々とのコラボレーションも知られる、グラミー賞にノミネートされたブラジル・サンパウロのシンガーソングライター/マルチ奏者で、ロック・トリオ”O Terno”の一員ことTim Bernardes。2017年にリリースされた初のソロ・アルバム『Recomeçar』がアナログ再発。ベルナルデスの卓越したヴォーカル・ワークと、魔法のようなチェンバー・ポップ・サウンドが堪能できる一生モノの名作!

新世代ブラジル音楽の担い手として注目を集めるサンパウロのソウル/ギター・ロックバンド、O Ternoのヴォーカル/ギターを務めるTim Bernardesの傑作『Recomecar』以来、2作目となるソロアルバム。〈Music From Memory〉のブラジルコンピ『Outro Tempo: Electronic And Contemporary Music From Brazil 1978-1992』にも収録されていたOs Mulheres Negrasのメンバーでもある音楽家MaurícioPereiraを父に持ち、その類稀な音楽センスは同世代の中でも傑出している。 元祖トロピカリア、Caetano VelosoやGal CostaやTom Ze、またブラジル国外からもFleet FoxesやDevendra Banhartなど近年のフリーフォーク勢、さらにはDavid Byrneからも賞賛されている。日本でも〈zelone records〉より7inchでリリースされた坂本慎太郎がDevendra Banhartと共にO Ternoの作品に参加したことも話題となった。愛の歌、悲しみの歌、そして変化の歌、包容力ある歌声は感情に共鳴し癒しを与えてくれる。このニュートロピカリアの旗手と呼べる才能を堪能できるであろう期待作!

1月中旬再入荷。静けさの中に満ちてくるようなTristezaの夢幻的なポスト・ロック作品『Dream Signals in Full Circles』が四半世紀の時を経て〈Numero〉よりリイシュー。1999年にリリースされた当時はあまり注目を集めなかったものの、その後静かに支持を広げ、今やジャンル内ではカルト的存在となっている。サンディエゴ出身のTristezaは、Explosions in the SkyやDo Make Say Thinkなどと並ぶインストゥルメンタル・ポスト・ロック黎明期のバンドの一つで、本作は、エコーをまとったギター、柔らかく跳ねるリズムセクション、ゆったりと空間に溶けていくようなメロディが特徴的。決して劇的ではなく、感情の波を穏やかに描くような構成で、儚くも深い余韻を残す。きらめきと哀愁が交差するそのサウンドは、今聴いてもまったく色褪せていないどころか、むしろいまにこそ沁みるものがあると思わせる一枚。
当店お馴染みの〈Numero〉から超強力物件!10年代初頭~中盤の地下カセット/ローファイ・エクスペリメンタル/ヒプナゴジック・ポップ界隈からCHICKLETTEやR U REALの姿が頭をよぎります...ミレニアル世代に捧ぐ、超スイートなスリープオーバーコア。2000年代初頭に、ジェシカ、エイデン、ジャネット、メアリーの4人娘が結成した、知られざるプレティーン・ポップ・グループ、X-Cetraによる幻の自主盤作品であり、2000年にCDrとして残されたオリジナルは入手不可能とも思われる傑作『Stardust』が『Summer 2000』と改題して奇跡のアナログ再発!まるで、ゼロ年代に迷い込んだThe Shaggsのような、アウトサイダーで狂った音源。自宅で焼いたCDrに詰め込まれたヘロイン中毒気味のトリップホップからR&B、ユーロファンク、幼き日の失恋の体験までもが練り込まれた、前代未聞で無比のカルト・キッズ・ミュージック超名作にして、プロト・ヒプナゴジック・ポップとも言うべき一枚です。

「たとえば、みんな車のなかで聴いたり家で聴いたりすると思うけれど、より良い音でより良いテクスチャーでその音を体験できる時代がいまはある。それがニューエイジだと、私は思っているよ。」Brian Enoや細野晴臣とのコラボレーションでも知られるニューエイジ・ミュージックを代表する偉才、Laraajiの1978年デビュー作品『Celestial Vibration』からの選りすぐりの楽曲と当時のスタジオセッション6曲を収録した編集盤が〈Numero Group〉からアナログ・リリース。発見と驚きに満ちた『Glimpses of Infinity』は、ニューエイジで最も伝説的なアーティストの奇跡の年代記。完売した2023年の4xLPボックスセットの凝縮版となります。ニューエイジ・リバイバルにひらかれた全ての音楽好きの方へと手放しでレコメンドしたい一枚です!

1月中旬再入荷。オリジナル盤は10万円越えの高値を付ける骨董的鬼レア盤!〈Notes On A Journey〉からの再発盤が高騰していた中嬉しい再リイシュー。この機会をお見逃しなく!伝説的リズムボックスである「ドンカマ」を駆使した知られざるAORシンガー、Chuck Senrickが1977年に自主リリースした幻のアルバム『Dreamin'』。〈P-Vine〉から国内盤CDも出ていた本作が〈Numero Group〉より2023年度久々のヴァイナル再発!70年代後半のミネアポリスのラウンジとTravis Scott x Diorのファッションショーの両方へと捧げられたような、珠玉のメロウAOR/アンビエント・フォーク・アルバム!

各所で話題をさらった劇薬!ナイロビのアンダーグラウンド・メタル・シーンで長年活動してきた名アクトにして、Martin Khanja (Lord Spikeheart)とSam Karuguから構成されるケニアのグラインドコア・バンド、Dumaが、東アフリカ・ウガンダ拠点の先鋭的音楽フェスティバル/レーベル〈Nyege Nyege Tapes〉より、世界デビュー作として2020年に発表した名作。
ダンス x エクスペリメンタルを軸に尖鋭的な音楽をキュレーションしてきた名フェスティバル〈CTM〉にも出演。現地の言語では「闇」を意味するというその名を忠実に反映した、ダークサイドに根ざすエクストリーム・サウンドとアウトサイダー的なエネルギーを大放出、これは滅茶苦茶面白いです!〈Dubplates&Mastering〉でのマスタリング&カッティング。発売当時は即完売だったので、この機会を絶対にお見逃しなく!

