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スイスの新興レーベル〈Fabrique d’Instruments〉から、現代音楽の最前線で活動する謎めいたデュオ、Anichy & Lyemnによるデビュー作。長く引き延ばされた旋律、消え入りそうな弦楽器の響き、遠くから聞こえる音色、そして使い古されたメロディの断片が焦点の中に入っては消えていき、聴くというより思い出す感覚に近い音世界を形づくる。その佇まいは、William Basinski『Disintegration Loops』や、The Caretaker、Gavin Bryarsを思わせるもので、極限まで削ぎ落とされた電子音、ゆっくりと変化する和声、カノン、反復するフレーズが、時間を緩やかに侵食する。ミニマルでありながら、同時にむしろ人肌の温度を感じるような柔らかさも漂い、微細な揺らぎや、遅れて入る声部の感情の余韻に耳を澄ませることで、音の奥に潜む情緒が静かに立ち上がる。
南アフリカのクワイト黎明期を象徴する1994年の名作『Mix To Groove』が正規リマスター再発。Doctor HouseことNelson Phetole Mohaleは、80年代から数々のアーティストのバックを支え、南ア・ハウスの基盤を作り上げた重要人物。本作は、彼が独自のスタイルを確立したタイミングで生まれた作品であり、クワイトがストリートの音楽として形を成し始めた時代の空気をそのまま閉じ込めている。全編を貫くのは、クワイト特有のスロウで重心の低いビートで、乾いたドラムマシンの質感、太く沈み込むベースライン、ミニマルな反復が生み出す独特の揺らぎは、ハウスともヒップホップとも異なる独自の間の感覚を持っている。Doctor Houseの語りのようなヴォーカルがその隙間にゆったりと乗り、音楽というより生活のリズムに近いグルーヴが印象的。gqomやamapianoへと続く系譜の原点を体験できる一枚。
イタリアのプロデューサーI‑RobotsことGianluca Pandulloキュレーションによる「Echoes Of Italy」シリーズ最新作で、1970年代後半のトリノで活動したインディペンデント・レーベル〈Voom Voom Music〉に光を当てたアーカイブ・コンピレーション。DJ/クラブオーナーとして地域のダンス文化を牽引したIvo Lunardiが残した音源を中心に、当時の7インチ・バージョンや未発表エディットを交えて再構築した、歴史的にも貴重な内容。収録されているものは、ストリングスやエレピが軽やかに舞うイタリアン・ディスコ、ファンキーなベースラインが牽引するブギー、そしてヨーロッパらしいメロディアスなセンスが溶け合う、70年代後半のローカル・ダンスミュージックの魅力をそのまま閉じ込めたものばかり。アメリカのディスコとは異なる、どこか洒脱で都会的な空気感が漂い、当時のトリノのナイトライフを想像させる。イタリアのダンス文化の地層を掘り起こしながら、今の耳にも新鮮に響く、丁寧なキュレーションが光る一枚。

90年代初期UKデジタル・ダブの隠れた名作として知られるVillette Holmesによる「Slow Down」が、〈Isle Of Jura〉よりついに正規リイシュー。Channel Oneの名エンジニアであるSoljieが手がけた1992年のオリジナルは、硬質なリズム・マシンと太いシンセ・ベース、深いリバーブが織りなすミニマルなダブ・サウンドに、Holmesの柔らかく浮遊するヴォーカルが重なる、当時のUK Digiを象徴する一曲。今回の再発ではオリジナルとダブ・ヴァージョンに加え、未発表のエクステンデッド・ミックスを収録し、楽曲の持つ夜気のようなスロウ・グルーヴをより深く味わえる仕上がりとなっている。

2025年リプレス!日本から世界のサイケデリック/インディ・シーンを牽引した名バンド、幾何学模様のGo & Tomoが2014年に創設したインディペンデント・レーベルであり、シベールの日曜日や破地獄、Satomimagaeといった大変ユニークなアクトを送り出してきた名門〈Guruguru Brain〉発の名作!ポスト・パンキッシュでクラウトロックへの愛に溢れる実験的バンド、南ドイツによる2015年の傑作セルフタイトルをストックしました。クラウトロックと疾走するモータリック・ビートへの絶対的な愛に満ちたデビュー・アルバム。伝説的クラウトロック・バンド”NEU!”のクラウス・ディンガーが考案したハンマービートと、ユーモラスで奇妙な日本語の歌詞が出会った凄まじい内容の一枚となっています。


90年代レイヴの熱気と現代アンダーグラウンドのスピード感が真正面からぶつかり合う、ロウで即効性のあるアルバム『Cash Back』。ザラついた質感のビート、太いベースライン、ガラージやブレイクスの影を引きずる疾走感。どのトラックもどこかDIY的な雑味が残っていて、中毒性の強い音。懐古ではなく、90sのエネルギーを2020年代の耳で再構築したような作品で、ストリートの雑多さとクラブの熱がそのまま真空パックされた、現場直結の一枚。
オリジナルは10万円以上の高値を付けている鬼レアな一枚!当初、Bobby Boyd Congressとしてニューヨーク州ロングアイランドで結成されたグループであり、のちにフランスに拠点を移したLafayette Afro Rock Bandが1974年にリリースしたアフロ・ファンクの恐るべきアルバム『Malik』が〈Strut〉から2024年度アナログ・リイシュー。強烈なファズとトークボックスをフィーチャーしたオリジナル・アルバムであり、サンプルとリフの豊富なソースとしての地位を確立している傑作。〈Ultimate Breaks And Beats〉シリーズでも紹介された"Conga"や、ラップやR&Bの名曲でも何度もサンプリングされている”Darkest Light”といったタイムレスな名曲の数々を収録したマスターピース。

名門<strut>発掘・編纂の、1930年代にジョルジュ・フルカドがマダガスカルやアフリカの楽器を始め様々な音楽のエッセンスを盛り込み発展させていったインド洋はレユニオン島のヘヴィーなハチロク系ビート音楽であるマロヤのコンピレーションが再入荷できました!アフリカとアラブとフランス、そしてインド洋のリズム感のあり方が混淆したような複雑な音楽性と、サブ・タイトルにもある「エレクトリック・マロヤ」である点。伝統マロヤではなく、現地のヒット・ソングとして聞かれていたポップ・ロック化したマロヤを集めてある点もなんとも秀逸で、なんともローカルな味わいで、ほほえましく心地よい一枚。

6月中旬再入荷(納期変更となりました)。Mei Semones参加!シカゴを拠点に活動するギタリストのMatt Goldと、トランペット奏者・プロデューサーのWill Millerの二人によるコラボ作『Horizon』が〈INTERNATIONAL ANTHEM〉より登場!穏やかな湖畔の午後のような、陽光に包まれた美しく深い音世界を描き出すような音楽で、60〜70年代のブラジル音楽への共通の愛情を出発点に、アコースティックギターを中心に据えたセッションから始まり、やがてシンセや弦、管楽器を交えた豊かなオーケストレーションへと拡張していく。柔らかくも緻密に編み上げられたサウンドは、アンビエント、ジャズ、クラシカル、フォークが自然に溶け合い、叙情と実験精神が絶妙なバランスで共存している。沈黙や静寂を音楽に取り込むように音の余韻や間を大事にして、感情を繊細に伝える感性、温かく開けた音の中に、儚さや距離感が滲んでいるようなメランコリア。ブラジル音楽を「素材」ではなく「精神性」として捉え、現代のシカゴの音響感覚で翻訳し直したような作品で、ブラジル音楽への地続きのオマージュであり、静かで深い共鳴が感じられる。夕暮れの水面に差し込む光がゆらめく、一瞬のきらめきを留めようとするような美しくも儚い音楽。
7月17日入荷予定。パナマ出身のドラマーDaniel Villarrealが、Chicago Underground OrchestraやTortoiseでもお馴染みの世界的ギタリストのJeff ParkerとベーシストのAnna Butterssと組んだアルバム『Lados B』がシカゴの現代ジャズの聖地〈International Anthem〉より登場。2020年10月15日と16日、ロサンゼルスの〈Chicali Outpost〉の裏庭で午後2時から行ったアンサンブル・レコーディング・セッション音源を収めた2022年のアルバム『Panamá 77』に未収録だったトラックたちをまとめた作品。〈Fania Records〉のラテン・ファンクや〈Brain Records〉の異世界的なヒューマニティ・トランスなどからインスパイアされたサイケデリック・ローライダー・ファンク・ジャム傑作!
エレクトリック・ベースの歴史を決定的に塗り替えた、1976年発表のジャコ・パストリアスのデビュー作。Weather Report 在籍期に録音され、ジャコの革新的なベース奏法が一気に世界へ知られるきっかけとなった作品で、ハーモニクス、コード弾き、メロディアスなソロ、ファンクグルーヴなど、ジャコの革新性がすべて詰まっている。Herbie Hancock、Michael Brecker、David Sanborn、Don Alias など豪華メンバーも参加の、現在でもベースのバイブルとして語り継がれる名盤。
アメリカ・ポートランドを拠点とするKevin Hayes、Kirk Marrison、Clark Rehberg IIIによるトリオKILNの〈A Strangely Isolated Place〉から通算8作目となるアルバム『Lemon Borealis』。彼らの30年以上にわたる長きにわたる活動の集大成であり、アンビエント、エレクトロニカ、IDM、ダウンテンポの境界に位置する独自の音世界を展開。ライヴ・パフォーマンスによる即興性の高い演奏、緻密なビートメイキング、音の波形そのものを細かく加工・変形して、独自の音色やテクスチャを創り出す複雑な音響効果を凝縮し、有機的なテクスチャ、微妙なメランコリー、鮮やかなリズムを織り交ぜた、色彩豊かで没入感のあるサウンドスケープを提示している。ハイ・ファイとローファイの境界を行き来しながら、キャッチーなメロディと実験的な音響レイヤーが見事に均衡した、ジャンルの枠を超えた独自の美学を確立した一枚!
沖縄のジミヘンの異名を持つ登川誠仁が、琉歌の代表曲のひとつ「ヒヤミカチ節」を力強く歌い上げる名演。
映画『ナビィーの恋』(99年)『ホテル・ハイビスカス』(2002年)への出演や99年のソウル・フラワー・ユニオン、中川敬との共演で全国的に知られる沖縄民謡界のレジェンド、登川誠仁。伝統的な民謡を土台に、さまざまな先進的試みで沖縄の音楽シーンに偉大な功績を残しましたが、98年にオーマガトキよりリリースされた名盤『ハウリング・ウルフ』に収録されていた「ヒヤミカチ節」を初の7インチカット。B面には現代の沖縄民謡界の歌姫的な存在、上間綾乃の2012年のメジャー・デビューアルバム『唄者』より、ハイライトを飾る民謡「ハリクヤマク」を収録。
沖縄を代表するメロディ「ハイサイおじさん」と、でいご娘の代表曲「豊年音頭」をオリジナルのマルフクレコード音源より復刻。
喜納昌吉が13歳の頃に創作したとされる初期代表作にして、現代に至るまで沖縄を代表する旋律として甲子園でもお馴染みの「ハイサイおじさん」。ユーモラスな歌詞とメロディの裏側には終戦の傷が残る時代の沖縄の厳しい現実がありました。一般的によく知られる77年のフィリップス盤に収録されたロック調にアレンジされたバージョンではなく、72年に沖縄のマルフクレコードからリリースされた素朴で初々しさに溢れたバージョンを収録。カップリングには沖縄音楽を形成する要素の一つであるファミリーグループの代表格、でいご娘のこちらもマルフクレコード原盤の76年のヒット曲「豊年音頭」を収録。

栗原ペダル、荒木優光、DISTESTによる、2009年結成のトリオ音楽グループ「NEW MANUKE」初のアルバム。
サウンドは主にサンプリングとコラージュ、シーケンスされたビートとループされたミキサーフィードバック、それらの上で極少量のポップスと共に破壊と脱構築を繰り返す。
ライブはまったく踊れないビートによる逆トランスの誘発。それらはライブハウスやクラブ、アンダーグラウンドと場所を変えては日夜、爆音で鳴らされる。
2009年にアニメーション作家の故・相原信洋氏とのコラボレーション。相原氏より大量のアニメーションデータを預かりNEW MANUKEのライブ時にVJとして使用。この時には未発表のプリミティブな新作アニメーションもプロジェクションされた。コラボレーション時の相原氏の名義は『サイケ相原』。
2011年、自主カセットテープ「nannomondaimonainiwa」をリリース。収録曲の『Junkroad Bandass』がライブペイント集団Whole9の360°Gopro動画に使用される。
2017年、goat率いるKoshiro Hino主催レーベルbirdFriendより東京のKuknackeとのスプリットカセット『Kuknacke/NEWMANUKE』をリリース。
2018年、カセットテープ『 iPad,lick finger and swipe,grandson gets angry 』をリリース。original mix、M/D/G remix、KAZUMICHI KOMATSU remixが収録。
2025年、初のアルバム『SOUR VALLEY』をリリース。
Pedal Kurihara(sampler、guitar、drum effect)
Masamitsu Araki(sampler、voice、mixer feedback)
Distest(sampler)
マリの伝統弦楽器コラの名手として世界的に知られるBallaké Sissokoが、ベルギーの礼拝堂Sainte-Apolline Chapelにて、わずか一日で録音した8曲を収録した、極めて親密で静謐なアルバム。前作で多彩なゲストと共演した直後に制作されており、その反動のように、ここでは完全な独奏へと回帰している。礼拝堂の自然な残響を活かした録音は、コラの一音一音が空間に溶けていくような透明感を生み、オーガニックで純度の高いアコースティック・サウンドが際立つ。伝統的なマンデ音楽の旋律を軸にしながら、ミニマルで瞑想的な反復が続き、静けさの中に豊かな情感が宿る。現代アンビエントにも通じる響きを持ちながら、あくまでコラという楽器の本質とSissoko 自身のルーツに深く根ざした音楽性は、アフリカ音楽ファンから、アコースティック、アンビエント、ミニマルを愛するリスナーにも幅広く響く一枚。
アフリカの黄金の声として知られるマリの伝説的シンガー、Salif Keitaが76歳にして初めて挑んだアコースティック作品。本作は、ギターと声のみという極限まで削ぎ落とした編成で録音され、彼の歌声の深みと存在感がこれまで以上にストレートに響く。制作のきっかけは2023年の来日で、京都の禅寺の精神性などに触れ、「私はギタリストではない、ギターは作曲のためのものだ」という自身の考えを覆し、ホテルの一室でアコースティック・ギターを手にしたKeitaが、そのまま録音へと向かったという特別なアルバム。タイトル『So Kono』はマンディンカ語で「部屋の中で」を意味し、まさにその空気感がそのまま封じ込められている。ミニマルなギターのアルペジオに乗る神秘性を帯びた Keita の声。装飾を排したことで、彼の歌の力、息遣い、人生の重みがより鮮明に浮かび上がる。西アフリカの伝統音楽の深い影響も感じられ、静けさの中に豊かな情感が広がるアフロ・アコースティックの到達点といえる仕上がり。長いキャリアの集大成でありながら、驚くほどフレッシュな親密さを湛えた作品。

6月12日入荷予定。現代UKジャズの最高峰として、シーンの最前線を更新し続ける存在、シャバカ (・ハッチングス)が、ソロ名義として3作目となる最新アルバム『Of The Earth』をリリース。本作は、自身が新たに立ち上げたレーベル〈Shabaka Records〉からリリースされる初のアルバムとなる。
『Of The Earth』は、全編にわたってシャバカ自身が作曲・プロデュース・演奏・ミックスまでを手がけた、極めてパーソナルな作品だ。本作では、サンズ・オブ・ケメットやザ・コメット・イズ・カミングで展開してきたダンス志向/リズム重視のアプローチと、近年のソロ作品(『Perceive its Beauty, Acknowledge Its Grace』『Afrikan Culture』)で追求してきた、緻密でテクスチュラルなサウンド世界とを有機的に結びつけながら、インストゥルメンタリスト/プロデューサーとしてのシャバカの新たな輪郭を明確に提示している。
ツアー移動中にポータブル機材で制作されたビートやループが楽曲の基盤となり、その上を合唱的なフルートの旋律が大きく舞い上がる。電子的なリズム・シークエンスは、ディアスポラ的な歩みの物語を描き出す。またシャバカは、本作でラップにも挑戦しており、次のように語っている。
『アンドレ・3000が恐れや気負いなく、誠実に新たな次元を探求していく姿勢に刺激を受けた。だからこのアルバムで、自分自身の声を見つけようと決めたんだ。- Shabaka』
2025年半ば、シャバカは南アフリカのドラムの巨匠ルイス・モホロの追悼コンサートでのパフォーマンスをもって、自らに課していたサックス演奏の休止期間に終止符を打った。『Of The Earth』は、約1年半にわたってサックスを演奏しなかった期間を経て制作された最初のレコーディング作品であり、フルートを中心に向き合ってきた時間が、今後の楽器との関係性にどのような未来をもたらすのかを見つめ直す、ひとつの総括でもある。
ディアンジェロの『Brown Sugar』は、私が初めて買ったCDで、セルフ・プロデュース/セルフ・パフォーマンスによるアルバムが持ちうる感情的な可能性について、長く続く好奇心を呼び起こしてくれた。この作品は、創造的な自己表現における自由を祝福するためのレコードなんだ。コロナ以前の私は、クラリネットとサックスしか演奏できず、音楽制作やフルートの演奏方法についても何も知らなかった。だからこれは学びの旅であり、その結果として生まれた音楽を振り返る作品でもある。
- Shabaka

5月29日再入荷(変更となりました)。ロサンゼルスを拠点に活動する作曲家、ギタリストのGregory Uhlmannが〈International Anthem〉から発表する、静けさと温度を併せ持つ独自の音世界を描き出したソロ作品『Extra Stars』。これまでのUhlmannは、Small Dayの静謐なアンビエント、Meg DuffyとのDoubles、Dustin WongとのWater Map、Josh JohnsonやSam Wilkesとのチェンバー・ジャズ、SML名義でのトランス・ジャズなど、多彩なプロジェクトを横断してきたが、本作はその探求がひとつの形として結晶した作品と言える。全14曲から成るサウンドは、ギター、シンセ、室内楽的アンサンブル、柔らかな電子処理が重なり合い、星座のように点在するメロディが静かに輝く。打楽器はほとんど使われないのにリズムが前に出ており、また、電子的処理を多用しながらもハーモニーの深さがある。確かな構造性、複雑な音響処理とともに、アンビエントの広がり、ジャズの自由さ、フォークの素朴さ、室内楽の繊細さがひとつの流れとして結びつき、Uhlmannの音楽的アイデンティティを深く美しく映し出している。静かでありながら豊かな色彩を持つ、現代的なアンビエント・ジャズの重要作。

マーク・オランデル率いるベルギーのチェンバー・ロック・バンド、アクサク・マブールの1980年発表のセカンド・アルバム。前作「偏頭痛のための11のダンス療法」で確立したスタイルをバンド編成で更に洗練させた、最高傑作の呼び声高い作品。チェンバー・ロック界の歴史的名盤。

ベルギー発のアヴァンロック/実験音楽グループで、活動初期から ロック、ジャズ、電子音楽、バルカン音楽、ミニマルミュージックなど多様なジャンルを融合し、既存の形式を解体する美学を持っていたAksak Maboul。本作は、Aksak Maboulの結成以前、1969年から1977年にかけて録音され、長らく未発表のまま眠っていた音源をまとめたアーカイブ作品。Marc Hollanderによって編集・アセンブルされた本作には、フリー・ロックの即興性、電子音の抽象的な実験、映画音楽のためのスケッチ、未完成の断片など、多様なアイデアがそのままの形で封じ込められている。Aksak Maboulの後の作品に通じるジャンル越境の萌芽が随所に見え、粗削りな録音、自由奔放な構成、アイデア優先のスケッチが連続し、完成されたアルバムというより、創作ノートや実験室の記録を覗き込むような生々しさが漂う。Aksak Maboulの音楽的源流をたどる貴重なアーカイブであり、同時に70年代ヨーロッパ実験音楽の自由さと混沌をそのまま伝えてくれる一枚。
オリジナルは2000年にCDでリリースの、アメリカのポストロック/スロウコア・バンド Bedhead と、ガムランや東南アジア音楽を取り入れた実験的ロックバンド Macha によるコラボレーションEPが〈Numero〉より再発。ガムランを思わせる金属的な打楽器の響きと、スロウコア特有の静かで淡々としたギターの反復が自然に溶け合い、ミニマルで瞑想的な空気を生み出している。Macha の持つオリエンタルで実験的な音響感覚が、Bedhead の内省的でメロディアスなアンサンブルに柔らかく重なり、ゆっくりと波紋のように広がる独特のグルーヴを形づくる。全体として音数は少なく抑えられているのに、細部のニュアンスがじわじわと立ち上がる、2000年代初頭のポストロックでも特異な質感を持った作品。

最終入荷です。Huerco S主宰のもと、現行ダブ/アンビエントの傑作の数々を産んだ新世代のカルト的名所〈West Mineral〉在籍でも知られる米国・フィラデルフィアのアンビエント作家、もはや現代アンビエントの重要角と言っても過言ではないUllaの『Hometown Girl』が到着!木管楽器、鍵盤楽器、弦楽器、ドラム、ヴォイスが幾重にも重なり、エレクトロニクスがまばらに散りばめられ、オープン・ウィンドウのフィールド・レコーディングの香りが漂う静かな室内学的作品。まるで手書きのメモの日記をめくりながら、さまざまな感情を振り返っているような気分になる切なくメランコリックで朧げなアンビエント・フォーク12曲を収録。マスタリングはRashad Beckerが担当しており、一音一音の質感がすばらしい!
