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1. Vision(Flowmotion In Dub)
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track11 dub mix by 内田直之
マスタリング:中村宗一郎、アートワーク:五木田智央/鈴木聖
いつも独特な世界を観せてくれるCOMPUMA。曲の展開していく時間の流れや寄せてこない感じがたまらなくイイ。今作も素晴らしい! 森 俊二(222)
演劇の劇伴から派生したという本作、ミュージック・コンクレートのようでもあり、アヴァンな現代音楽家の作品のようでもあり、環境音楽的であり、またCOMPUMA持ち味のスペイシーさや間もあり、痛快。とにかく耳をそば立てたくなる。今までMix CDで聴いていたCOMPUMAの美意識が詰まっています。松永くん、出会ってから実は30年くらい経ってますね。ソロでの初の作品リリース、本当におめでとうございます祝今後のご活動も楽しみにしております。
Kaoru Inoue
COMPUMAの作品やDJがこれからもわたしの音楽のよろこびかたをふくらませ、人生にたくさんのきらめきを与えてくれることを確信し、胸がいっぱいになりました。
LIL MOFO
Folkways Recordsで数々の作品を手掛けた音楽収集/民族研究家、David Blair Stifflerによる名仕事。場所はフィリピン北部ルソン島のアウロラ州と、ヌエヴァ・エシハ。フィリピンではイスラム教徒"モロ"がキリスト系からの抑圧に耐えきれず、70年から独立闘争を掲げて過激な活動を開始。この録音当時もその激下に置かれていた頃で、録音した音源もその過激派に没収され、ここに収録されているのはその必至に逃げ延びた際に残ったカセットからの音源との事です...
しかしそこに残っていた音源はどれも素晴らしく、自然的で素朴。生活に根付いた音や、部族のコーラスの味わいは音楽の普遍的な喜びや楽しみ、力強さを再認識させてくれます。音源採取の秘話を除いてもこの有機的な愛情溢れる音を聴けばただただ虜にさせられてしまいます。当時Folkwaysから出版されるはずだったものですが今にして漸く日の目を見る事になりました...Numeroの丁寧な資料写真も見物。
限定300部。一家に一枚。奇跡の瞬間の数々!自身の創設した世界各地の民俗/伝統音楽の一大巡礼地〈Ocora〉や〈Sublime Frequencies〉やなどから音の世界遺産というべき数々の傑作を送り出してきたフランスの作曲家、ピアニスト、音楽学者Charles Duvelle (1937-2017)。氏の手によりアルジェリア北西部の港湾都市モスタガヌムで2001年に録音されたイスラームの宗教儀式の様子を収めたフィールド・レコーディング作品が〈Via Parigi〉よりアナログ・リリース!アッラーを讃えるべくソリストが歌う神秘的な詩と参加者たちが紡ぎ上げる、この世のものとは思えない(腹式呼吸による)凄まじい息遣いは異次元としか言いようがありません。これは人生で何度出会えるかわからないレベルの名録音と言い切れるでしょう。「神」の御許に、ただ圧倒的です...
.オーディオの神様・長岡鉄男氏が今から30年以上前に口を極めて激賞したことでヒットした「カメルーンのオペラ」。長岡先生ご本人をはじめファンからの強い要望にもかかわらず、発売元のOcoraレーベルは「原盤不明」との理由でCD化することもなく、幻のディスクとして語り継がれ、中古LPが高額で取引きされていました。
今回、ina(フランス国立視聴覚研究所)で音源の存在を発見、ライセンスで初CD化、それもSACDハイブリッドで蘇らせることが実現できました。オリジナル・マスターから96kHz.24bit リマスタリング。さらに嬉しいのは、LPに未収録だった4つのトラックが加えられていること。
「カメルーンのオペラ」はドキュメンタリー作家ジョゼ・ピヴァンが中心となり、フランス国営放送、ラジオ・カメルーンの協力を得て製作した録音構成で、カメルーンの自然と素朴な人々の日常を切り取りながら、壮大なオペラのようなストーリーを描きます。
フィールド録音ながら音質は超A級。一面の虫と鳥の声、川の流れがあたかも眼前にあるかのように繰り広げられます。圧巻は舟での川下りで、岸辺で遊ぶ子供たちや、ガボガボという水音とともに顔を出して鳴くカバはリアルの極み。鼻先をかすめて飛ぶアブを思わず避けてしまいます。
LPに収録されていない4部分も興味津々。ことに荒れ狂う海の音で終わる最後の部分は恐怖感満点。家にいながらにしてアフリカ旅行を満喫できます。
このディスクはライセンスでキングインターナショナルが独占制作・販売しております。輸入盤は存在しませんので、予めご了承下さい。
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND
各地の伝統音楽のフィールドレコーディングにおいて、50年代末から70年代という期間は、各地に伝統がまだ色濃く残っていたこと、外来種である西洋人と現地の方々との相互理解が進んだこと、ポータブルな録音環境の向上、三者全てが同時に成立していた、まさに黄金時代といえます。その時期に西アフリカ、インド、パプワニューギニア、ラオスと広範囲に渡ってCharles Duvelleが残した録音は、一編一編が、その地の人々の叡智のエッセンスが凝縮されているかのようにひっそりと真実の光を放つ宝石のようです。氏のアフリカはベナンでの録音は、地球外知的生命体や未来の人類が見つけて解読してくれることを期待し、1977年に打ち上げられた2機のボイジャー探査機にレコードとして載せられたようですが、それも納得の、完全な交信の音楽です。パプワニューギニアでの録音も海の静謐さを感じさせる神秘的な音楽で、Charles Duvelleという一人の録音家という視点で様々な録音をまとめることで、氏が後世に伝えたかったと思われる音楽の本当の姿がより立体的に立ち現れて来ることも非常に興味深い内容となっています。
ハードカバーの重厚な装丁による書籍には、録音家であるとともに写真家でもある彼の撮った写真が掲載されています。188点のモノクロ写真と、58点のカラー写真を含む296ページに及ぶ大ボリュームで、これはもはやブックレットというよりは写真集といったほうがいいかもしれません(Ocoraのアナログ盤のジャケットも掲載)。民族音楽が好きな方はもちろん、全ての音楽を愛する人に。
録音: 1972-73年 ジャワ島
1. Beber layar (“Spread the Sails”)
& Kembang bungur (“Flower of the Bungur-tree”)
2. Palwa (a proper name) & Lalayaran (“Sailing Tour”)
3. Rancag: Pancaniti (a proper name), Bayubud (a place name), Mangari (a place name), Liwung (“Worry”)
/ Kawih: Sumarambah (“Heart Full of Memories”)
4. Rancag: Bayubud (a place name), Liwung (“Worry”)
/ Kawih: Bungur (“The Bungur-tree”)
5. Rancag: Panyawang (“Rest in the Open”),
Pamekaran (“Blossom”) / Kawih: Samar-samar (“Blurred Pictures”)
6. Sinyur (a musical structure), Samarangan (“As he pleases”) 7. Rancag: Lor-loran (“Towards the North”), Erang barong / Kawih: Tablo (a musical structure).
廃盤デッドストック。エチオピア帝国最後の皇帝、ハイレ・セラシエ1世がまだ在位していた1971年にRagnar Johnsonによって録音され、翌72年に民族音楽名門Lyrichordからリリースされていたあまりにもディープな音源2タイトルが、大ボリューム2LPで再発。
帝国主義時代に唯一本格的な植民地化を防ぎ、70以上の言語と200以上の方言が存在し、エチオピアで独自に発展したエチオピア正教とイスラム教を信仰し、1年が13か月からなるグレゴリオ暦とは異なる独自のエチオピア暦を使用し、と、混沌と異文化感満載のエチオピアだけあってか、音楽スタイルも多様で、使われている楽器も見たことのないようなものばかり!この録音には首都アディスアベバの都会の音楽(というにはあまりにストレンジですが)や、西はスーダン国境付近、北はダナキル砂漠、南はケニア国境付近の録音まで、幅広く収録されています。
しかし、そういった多様性にも関わらず、収録されている音源に寄せ集め的な感は全くなく、ひたすらディープに土着的で、同時に非常に洗練されており、不思議な統一感をもって聴くことができます。おそらくこれは、超越的なものと繋がるという音楽のもっとも大事な部分が完全に生きているためでしょう。エチオピア、底が知れません。民族音楽好きな方はもちろん、すべてのディープな音楽好きに。