「私たちが自分自身を発見するその存在の基盤は、純粋な否定として自らを示す。すべては自らの否定性の実証の上に成り立っている。」米国前衛音楽の大巨匠ことジョン・ケージの協力を得て、1964年に発足したイタリアのコンセプチュアル・アート・グループであり、「ヨーロッパ版Fluxus」とも呼ばれていた”ZAJ”の中心人物にして、同国の前衛を代表する作曲家、Walter Marchetti。2005年4月から6月にかけてミラノの〈RDS〉スタジオで録音された一時間越えの作品2作を収めた〈Alga Marghen〉からの06年2枚組『Utopia Andata E Ritorno』。それぞれ自身が録音したピアノ・ソロのリサイタルの様子と嵐のフィールド・レコーディング素材を重ね合わせることにより生み出した魅惑的かつ崇高な趣を醸す前衛音楽傑作集。3つ折りの6パネル・デジパックCD仕様。自身らのエッセイが掲載された32ページにも及ぶ豪華ブックレットが付属。