Electronic / Experimental
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〈Pitchfork〉や〈Rolling Stone〉〈DJ MAG〉といった主要メディアも絶賛。〈Hyperdub〉や〈AD 93〉といった人気レーベルからも作品を繰り出してきたロンドンの女性プロデューサーであり、これまでもJessy LanzaやLow End Activist、object blue & TSVI、Cuusheなどのリミックスを担当してきたLoraine Jamesのアンビエント・プロジェクト”Whatever The Weather”。TychoやKhotin、Mary Lattimoreといった数々の名アクトを送り出してきたブルックリンの名門エクスペリメンタル・レーベル〈Ghostly International〉よりそのデビュー・アルバムが到着。ポスト・コロナの激動の2年間を自身のアートを通じて消化しつつ〈NTS Radio〉でも自身の番組を展開してきた彼女がキーボードによる即興演奏と実験的なヴォーカルを織り込みながら制作した傑作アルバム。R&Bやドリル、ポップといった自身が名刺代わりとしてきたパーカッシヴなストラクチャーやサウンドとはやや距離を置き、雰囲気と音色を重視したイーサリアルかつノスタルジックなアンビエント/IDM作品に仕上げています。マスタリングはなんとTelefon Tel Avivが担当(!!)

未体験の方はこの機会にぜひ。ニューエイジ/アンビエント・リスナーにも必聴の一枚!ドイツのミュージシャン/作曲家のDaniel Rosenfeldが変名C418で残した『マインクラフト』の画期的サントラ盤『Minecraft - Volume Alpha』がアナログ・リプレス。壮大なサウンドトラックと鮮やかなサウンドデザインを作り上げ、マインクラフトのボクセルベースの世界へと新たな命を吹き込んだ、ビートレスで繊細なエレクトロニック・ミュージック大傑作!エリック・サティやブライアン・イーノとも比較される繊細なピアノとまばらなアンビエントモチーフによる穏やかで幻想的なサウンドスケープは恍惚ものです。

1月中旬再入荷。際立ったダンス観から未だ魅了者を増やし続けるNYポスト・パンク/ノーウェイヴ伝説、Liquid Liquidの名曲の新ヴァージョンを搭載した12インチ・シングル盤がダンスパンク聖地〈DFA Records〉からアナログ・リリース。James MurphyとTim Goldsworthyによって録音およびプロデュースされた”Bellhead”の激しいアレンジにして、史上最高のパーカッション・ワークアウト(もともとは〈DFA〉の『Compilation #2』に収録)と、これまで未発表だった”Optimo”のインストゥルメンタル・リミックス(グラスゴー出身のデュオ、Optimoによってリミックス)を収録したものとなっています。

2021年作『Haram』から4年、billy woodsとELUCIDによるArmand Hammer とThe Alchemist が再び手を組んだ新作『Mercy』がbilly woods 主宰のレーベル〈Backwoodz Studioz/Rhymesayers Entertainment〉より登場!前作同様、The Alchemist が従来のソウルやジャズをサンプリングして太いビートを組み立てるビートスタイルから外れても、Armand Hammer の複雑で比喩的・断片的なラップの響き方に寄り添った音作りは今作も健在で、その延長上に、現実と寓話、日常と未来予測が入り混じったような抽象的で鋭いテーマ性がうかがえる作品となっている。今作もEarl Sweatshirt、Quelle Chris、Cleo Reed、Pink Siifu、Kapwani、Silkaなど、多彩な顔ぶれがゲスト参加しており、Armand Hammer の言語による実験と Alchemist のプロダクションと交わって、重層的で寓話的なヒップホップ宇宙が広がっている。

限定100部のカセット版入荷です。各所で即完売となっていた人気盤です、お見逃しなく!ニューエイジ・ファンにも推薦!サックス、チェロ、ピアノ、フルートを中心に繰り広げられる親密で優美なコスミッシェ・アンビエント・ジャズ・サウンド。ポートランドの「偉大なブラックミュージック」の最高の実践者、The Cosmic Tones Research Trioが、母なる地球へと捧げる音楽『All is Sound』が〈Mississippi Records〉よりアナログで登場。ゴスペルやブルースのルーツやスピリチュアル・ジャズの要素も内包した、癒しと瞑想に捧げる、真摯で宇宙的なレコードに仕上がっています。

"Blue" Gene TyrannyやLaurie Spiegelなど、オブスキュアな実験音楽を世界へと再提示してきた名レーベルであり、ニューエイジ・リバイバルの拡大にも大いに貢献した〈Unseen World〉からは、Morton Subotnickに学んだアメリカ人作曲家/ラジオ・プロデューサーであり、中京大学にて教授を務めるなど多角的に活動をこなしてきたサンプリング~カットアップ・コラージュの名手Carl Stone。直近の作品と同様に、MAX/MSPを駆使して制作された2022年度最新アルバムが登場。Giant Clawや〈Orange Milk〉作品のデジタル・フュージョンと自身のルーツにある現代音楽やアヴァンギャルド、サウンド・アート、歌謡曲的な土着のメロディまでもが渾然一体となった様な、まさしく2020年代らしい「異」なモードを愛でた破格のエレクトロニック・ミュージックに仕上がっています!!!
シカゴの〈River North Recorders〉でBrian Paulsonによってプロデュースされ、1991年4月に〈Touch and Go Records〉からリリースされたSlintの2枚目にして最終作となったポスト・ハードコア/ポスト・ロックの伝説的アルバム『Spiderland』が180g重量盤仕様でアナログ・リイシュー。不気味でありながらも今では象徴的な4人のメンバーの頭が水面を割っている白黒のジャケット写真は、彼らの友人Will Oldhamが撮影したもの。ポスト・ロックと呼ばれる全く新しいジャンルを生み出した、過去30年間で最も重要で影響力のあるレコードの一角!Slintは『Spiderland』がリリースされる直前に解散し、メンバーはその後Yeah Yeah YeahsやInterpol、Tortoise、The Breedersといった名バンドでも活躍しています。


Meditationsベストセラー!待望のリプレス!新曲が追加され2025年エディションで登場です。ミニマリズムの極地とも言うべき、天上へと昇るオルガン・ドローンの真髄的大傑作!Hallow GroundやXKatedral、Total Blackといったアンダーグラウンドの深遠とも言えるレーベルから作品をリリースしてきたスウェーデン・ストックホルム在住の女性ミニマリスト、Kali Maloneが2019年にiDEAL Recordingsから発表していた傑作が、Stephen O'Malley主宰の〈Ideologic Organ〉より待望のリプレス。今作には、長年の友人でありコラボレーターでもある傑出した名作家Ellen Arkbroもパフォーマーとして参加。Pauline Oliverosの霊が宿ったような神聖かつ瞑想的なオルガン・ドローンの鳴りと心洗われるミニマルな響きが生み出す至高の音世界はまさに唯一無二。虚空に一人取り残されたような侘しさにも包まれる圧倒的にエモーショナルなサウンドには呑み込まれるばかりです。これぞ、神聖なるドローンの清流。手放しで称賛したい一枚!Rashad Beckerに手によるマスタリングで、音質も万全。

新曲が追加され2025年エディションで登場です。ミニマリズムの極地とも言うべき、天上へと昇るオルガン・ドローンの真髄的大傑作!Hallow GroundやXKatedral、Total Blackといったアンダーグラウンドの深遠とも言えるレーベルから作品をリリースしてきたスウェーデン・ストックホルム在住の女性ミニマリスト、Kali Maloneが2019年にiDEAL Recordingsから発表していた傑作が、Stephen O'Malley主宰の〈Ideologic Organ〉より待望のリプレス!今作には、長年の友人でありコラボレーターでもある傑出した名作家Ellen Arkbroもパフォーマーとして参加。Pauline Oliverosの霊が宿ったような神聖かつ瞑想的なオルガン・ドローンの鳴りと心洗われるミニマルな響きが生み出す至高の音世界はまさに唯一無二。虚空に一人取り残されたような侘しさにも包まれる圧倒的にエモーショナルなサウンドには呑み込まれるばかりです。これぞ、神聖なるドローンの清流。手放しで称賛したい一枚!Rashad Beckerに手によるマスタリングで、音質も万全。

当店でも長年ベストセラーでもお馴染み現行ドローン界隈でも最高峰の名作家!Maria w Hornと共にカルト名門〈XKatedral〉を主宰。〈Hallow Ground〉や〈Total Black〉〈iDEAL Recorings〉といった重要レーベルから傑出したタイトルを発表してきたストックホルム在住の女性ミニマリスト、Kali Maloneの最新アルバム『All Life Long』が、Stephen O'Malley運営の名レーベル〈Ideologic Organ〉よりアナウンス!2020年から2023年にかけて作曲されたパイプ・オルガン、合唱団、金管五重奏のための音楽集!2019年の画期的なアルバム『The Sacrificial Code』以来となるオルガンのための作品や、Macadam Ensemble & Anima Brassによる声と金管のための作品など、反復と変奏の間の常に変化する緊張感の中で煮えたぎる圧巻の全12曲を収録。Stephan Mathieuの手により〈Schwebung Mastering〉にてマスタリング。Matt Coltonがカッティングを担当。Stephen O’Malleyによるカヴァーフォトを採用と万全の布陣です!20ページのブックレット付属。

世紀のアウトサイダー・ミュージシャンことDaniel Johnstonのプロデューサーとしてもその手腕を発揮していたニューヨークの奇才Kramerと、Ground ZeroやDeath Ambientといった実験的グループへの参加も知られる名古屋出身のミュージシャン/作曲家、Kato Hidekiによる奇跡のコラボレーション・アルバム『The Walk』が、Kramer主宰の〈Shimmy Disc〉から堂々アナウンス。スイスのドイツ語詩人・作家のローベルト・ヴァルザーと松尾芭蕉の作品からインスパイアされた、瞑想的かつ喚起性に溢れるダーク・アンビエント/ドローン・サウンドを展開した素晴らしい内容の一枚!手製ナンバリング仕様。限定555部。
コロンビア出身・ベルリン拠点のミュージシャン、パフォーマー、作曲家、サウンド・アーティスト、ヴォーカリスト、Lucrecia Daltの新作7"シングルが2022年リリースのアルバム『Ay!』も好評だった〈RVNG INTL.〉から登場!本作では、ダルトの息のあったスペイン語ヴォーカルとウッディなパーカッション、インダストリアルなスクラップが組み合わされ、持ち前のアート・パンク的な感性と、サイケデリックで呪術的なモダン・クラシカル/アヴァン・フォーク的世界観をより研ぎ澄ませている。また、楽曲の後半に登場する本作にプロデュースでも参加している伝説のカルト・ミュージシャン、デヴィッド・シルヴィアンのドラマティックなバリトン・ボイスも特筆もの。B面には、Mabe Fratti がプロデュースと歌唱を担当した「cosa rara (en la playa) バージョンと、Matias Aguayo による エクステンデッド・ヴァージョン「cosa rara (dopamine dub) 」が収録。

言わずと知れたスロウコアの大名盤!これは是非聞いておくがいい。自国のソウル、ゴスペル、ファンクにとどまらず、ニューエイジ・ミュージック始祖ヤソスや日本からは原マスミまで、世界各地のオブスキュアなサウンドを掘り起こしてきた米国の大名門〈Numero〉からは、1998年に〈Up Records〉からリリースされたDusterのデビュー・スタジオ・アルバム『Stratosphere』が25周年を記念してアニヴァーサリー・リイシュー。スロウコアの第一波の頂点にたつ一枚であり、子宮の中で聞くべき!暗い空間と閉じた瞼のための音楽にして、パンクの鋸歯状のエッジを持つアンビエント・ミュージック。

カテゴライズ困難な夭逝のサイケデリック・ミュージック!各地のオブスキュアなソウルからゴスペル、ニューエイジまでも掘り起こす名門[Numero]からもシングルが発表されたシカゴのシンガーソングライターであり、2017年に26歳の若さでこの世を去っているTrey Gruber。初期のデモ音源やスタジオ・デモ、ライブ音源をコンパイルした編集盤が登場!! 何百ものデモ音源を遺しながらも、絶望の中に果ててしまった夭逝のシンガーソングライターの知られざる音源の数々を彼の家族と友人たちがコンパイルした唯一のアルバム。その類まれなる音楽性は、スロウコアやニュー・ウィアード・アメリカ、ネオ・サイケ、ドリーム・ポップ、そのどれとも分類困難。ダウナー&中毒な乾いたヴォーカル・ワーク、サイケにひずむ淡いギター・サウンドを土台に、まさにエヴァーグリーンとは真逆の世界観を形どった孤高のインディ・ミュージック。

ヴィシュヌ神のアヴァター(神の化身)へのバジャン(讃歌)や古代インドの聖典であるリグ・ヴェーダ、破壊と創造を司る神であるシヴァ神へのマントラ、インドの宗教賛歌などを交えながら、ニューエイジ~ゴスペル/ソウルへクロスオーバーさせることによって生まれた、スピリチュアルなブラックミュージックとニューエイジ・カルチャーの邂逅による唯一無二の傑作。吉兆、福音、天上へと向かう創造的で耽美なニューエイジ史最高峰の響き。浮遊するアンビエンスと朗らかな歌声、チープなリズムマシンとカシオトーンともに織りなされる親密なセッション。ニューエイジ~アンビエントのリスナーのみならず、80sソウルやニューウェイブのファンにもマストな内容で、流石は音楽全域に目が利くNumeroの仕事で極上の逸品。
羽根付き帽子を被り、サンフランシスコの路上でキーボードの演奏を行った伝説的女性作家、The Space Lady。
70年代終わりの活動開始から35年を経て、今回が初の正式アルバム。
話題溢れる経歴を除いても音楽性は素晴らしく、ひたすら浮遊するシンセに乗せてぼやけたボーカルがほ~~~~と高らかに舞い上がるといったもので、この素朴で楽しげな感覚はIasosやUku Kuut、Moondogらに通じる音楽の普遍的な素晴らしさがあります。そしてなにより中毒性高い!
激トリップするBorn To Be Wild (最高)を始め、Steve Miller BandのFly Like An Eagle、The Electric PrunesのI Had Too Much To Dreamといったカバー曲も披露。勿論先行シングルMajor TomとRadar Loveも収録してます!
一家に1枚級の素晴らしさです。
1月中旬再入荷。テン年代に生み落とされたインディ・ロックの至宝!傑作セルフタイトル・デビュー作では音の大胆さを取り入れ話題を呼んだ今は亡きカナダの名インディ・バンド、Womenが作り上げた2010年の叙情的ポスト・パンク/ノイズ・ロック金字塔的アルバム『Public Strain』が〈Jagjaguwar〉より待望のアナログ・リプレス。2枚目のアルバム『Public Strain』では、バンドはリバーブに浸った、ノイズに忠実なサウンドに磨きをかけながら、ポップな感性をより明確に浮かび上がらせています。「Locust Valley」の緊迫したクラウトロック、シンプルさによるハーモニーの実践、または「Eyesore」のほろ苦いメロディーでクライマックスまで、灰色のパレットから明るいコントラストを作り上げた大名盤!

1月中旬再入荷。まるで、LCL化した人類のための音楽。浸れて、眠れるどころじゃない、溶けます。カナダからうまれる涼しげハウスの魅力を一手にひきうけたバンクーバーの人気プロデューサー、Khotinが2020年にGhostly Internationalから発表していた名作が待望のリプレス!
90年代のダウンテンポからのインスピレーションを盛大に湛え、どこまでも異界な情緒が炸裂しまくりな神秘的アンビエント~バレアリック・ヴァイブス。〈Mood Hut〉周辺に代表される、カナダ地下の幻想的でフローティンなアンビエント~ニューエイジ・ダンス観を新境地へと押し上げてみせた、20年代標準のKhotinがここに。トランスペアレント・パープル・ヴァイナル仕様。

バンクーバーのプロデューサー、Dylan Khotin-FooteによるKhotinが、2018年にバンドキャンプでリリースし、即完売だったカセット作品がGhostly Internationalよりヴァイナル再発!浸れるし眠れる前作の底知れない深さをよりチルアウトに磨き上げ、スピリチュアル&自然派な音世界の躍動感そのままに、アートワーク通りのローファイな手触りへと見事に落とし込んだ深遠なるアンビエント・サウンド。白昼の窓辺に夢見心地の幻想郷を演出するような奥深い音世界が広がり、ただただ黄泉と現実の境目へと沈んでいくような、言葉では語り切れない美しさを孕んだ傑作。ニューエイジ~アンビエント、バレアリック好きから全音楽好きに大推薦です。


Silver Mt. ZionやBlack Ox Orkestarでの活動を経てきたモントリオールのヴァイオリニスト/作曲家、ジェシカ・モスのソロ作の中でももっとも静謐で内省的な一枚。初めてアンビエントと呼べる領域に踏み込んだ作品だが、いわゆる抽象的なアンビエントではなく、ポスト・クラシカル、ドローン、ミニマリズム、メタルやパワー・エレクトロニクス、フォークの要素が交錯する、ジャンルを横断する音世界になっている。ヴァイオリンの旋律を重ね合わせ、エレクトロアコースティック処理や断片的な声を織り込みながら、The Necksのドラマー、トニー・バックのパーカッションを交えて構築されるサウンドは、祈りや儀式のような緊張感と、喪に服すような抑制を帯びている。Radwan Ghazi Moumneh(Jerusalem In My Heart)と共に制作し、アルバムは「わたしたちの生きているうちに、自由なパレスチナを」という献辞とともに掲げられている通り、Jessica Mossがこれまで培ってきたドローン/クラシカル/フォークの美学が、もっとも瞑想的で政治的に強いかたちで結晶した作品。

Silver Mt. ZionやBlack Ox Orkestarでの活動を経てきたモントリオールのヴァイオリニスト/作曲家、ジェシカ・モスのソロ作の中でももっとも静謐で内省的な一枚。初めてアンビエントと呼べる領域に踏み込んだ作品だが、いわゆる抽象的なアンビエントではなく、ポスト・クラシカル、ドローン、ミニマリズム、メタルやパワー・エレクトロニクス、フォークの要素が交錯する、ジャンルを横断する音世界になっている。ヴァイオリンの旋律を重ね合わせ、エレクトロアコースティック処理や断片的な声を織り込みながら、The Necksのドラマー、トニー・バックのパーカッションを交えて構築されるサウンドは、祈りや儀式のような緊張感と、喪に服すような抑制を帯びている。Radwan Ghazi Moumneh(Jerusalem In My Heart)と共に制作し、アルバムは「わたしたちの生きているうちに、自由なパレスチナを」という献辞とともに掲げられている通り、Jessica Mossがこれまで培ってきたドローン/クラシカル/フォークの美学が、もっとも瞑想的で政治的に強いかたちで結晶した作品。

エジプト・カイロ在住のMaurice Louca、Sam Shalabi、Alan BishopによるトリオThe Dwarfs of East Agouzaの2025年作『Sasquatch Landslide』が〈Constellation Records〉より登場。フリージャズ、クラウトロック、エジプトの伝統音楽シャービー、ノイズ、北アフリカのリズムなどが融合した、即興性とトランスシーなグルーヴを特徴とする、エジプトの地下音楽シーンを代表する彼らのアルバムは、濃厚で不思議な音の洪水に身を委ねるような、刺激的なサイケデリック・ミュージック。彼らの音像は、霧がかった、ぼやけたような印象を与えるが、ぼやけているのはディテールの欠如ではなく、むしろ細部が横に広がって光の群れが舞うような感覚で、テンポやビートはずれたり跳ねたりしながら、オルガンやギター、サックスがゆるやかに絡み合う。明確な中心もなく、全てが滑らかにスライドしつつ、全ての音はどこか中途半端な位置で立ち現れる。こうした音のずれや遊びが作品全体に独特の浮遊感や不安定さをもたらしている。エクスタシーを超えた陶酔感とでもいうべき、サイケデリックな音の世界が広がる。時間や空間の感覚が解き放たれていくような鮮烈な一枚!!
