Electronic / Experimental
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フランス・パリを拠点に活動する、ジャンルの境界を超えた音響探求者であり、クラブと瞑想空間の両方に響く音楽を生み出す稀有な存在Đ.K.ことDang-Khoa Chauによる深遠なダブ・テクノとトライバル・ステッパーズが交錯する実験的クラブ・トラック集『Realm Of Symbols』。これまで〈Antinote〉や〈Good Morning Tapes〉などでアンビエント/ダウンテンポを展開してきたĐ.K.が、本作ではよりフロア志向のパーカッシブなグルーヴへと舵を切り、幽玄な電子音響と東南アジア的な打楽器のニュアンスを融合。Al Woottonの〈Trule〉レーベルらしい、ミニマルでありながら肉体的な強度を持つサウンドは、MuslimgauzeやShackleton、Raimeらの系譜に連なるもので、クラブでもヘッドフォンでも深い没入を誘う。ダークでスモーキーな音像、ポリリズムと空間性が交錯する現代ダブ・テクノの最前線を提示する、Đ.K.の新たなフェーズを象徴する一枚。
先日はSeekersinternationalとも意外なコラボレーションを実現、レイヴ・サウンドからドラムンベース、ダブステップ、フットワーク、ジャングルまでも横断してきたブリストルの名DJ/プロデューサー、Om Unit。〈Planet Mu〉でのMachinedrumとの仕事やD&Bの御大レーベル〈Metalheadz〉、dBridgeの〈xit Records〉など各所から独特の作品をリリースし評価を得た彼の最新作が限定自主リリース。貫禄の出来といった仕上がりで独自の宇宙観を大発揮。ダブとアシッド、アンビエントを軸に据え、ドップリな303ベースラインを聴かせてくれる傑作盤。

ルーマニアのミニマル・テクノ、アンビエントの重要人物で、ダンスミュージックと現代音楽の境界を曖昧にする独自のスタイルで知られるPetre Inspirescuによる、ソロ名義としては5作目となるアルバム『Traces of the wind』。本作は、彼がこれまで追求してきたミニマリズムと現代クラシック音楽の融合を極めて洗練された形で提示しており、一般的なダンスミュージックとは一線を画し、音列技法など高度な作曲方式を取り入れた長編の4曲で構成されている。ダンスフロアから距離を置き、リスナーの内面とじっくり向き合うような、瞑想的かつ構造的な美しさが宿るのが印象的。調律されたオルガンや木管楽器の響き、繊細なエレクトロニクスを駆使し、優美で催眠的な音響世界を描き出している。音像が静かに広がっていくような浮遊感を与える、極上のエレクトロニカ作品。

〈Musicmine〉と、同社が設立したジャパニーズ・テクノ名門レーベル〈Sublime Records〉の設立30年を記念して、テクノ界の最も注目すべきアーティストの頂点に君臨しているといっても過言ではないレジェンド、Ken Ishiiの94年のアルバム『Reference to Difference』がアナログ再発!アーティスト個人にとって、そして、日本のエレクトロニック・ミュージック全般にとってゲームチェンジャーとなった作品でありながら過小評価されていた、〈Transonic〉復活の今、再発見されるに相応しい逸品。リマスタリング仕様での初となるアナログ・プレス。豪華ライナーノーツが付属。

高田みどりにColored Music、芦川聡、川井憲次などによる数々の日本のオブスキュア・ミュージックを見事に「再発見」し、新しい世代の聴衆へと提示してきたスイスの大名門レーベル〈WRWTFWW Records〉からまたしても新たな一枚が登場。TikTokまで経由して世界的な再評価の真っ只中にある日本のアンビエント/サントラ作家・日向敏文の弟であり、2度にも渡りグラミー賞にノミネートされた著名音楽プロデューサー、そして、88年のニューエイジ傑作『Tarzanland』でも知られる日向大介、細野さんと共にFriends Of Earthを結成した日本のミュージシャンにして、唯一作『A-Key』が〈Studio Mule〉から2022年度初LP化再発された野中英紀ら豪華面々による、80年代国産アンビエント最高峰のグループ、Interior。当初、4人組だった彼らが日向と野中のデュオに移行してから残した未発表音源『時の彫刻 (アポカリプス)』がアナログ・リリース!環境芸術家NILS-UDOが1987年に手掛けた日本限定のレーザーディスク作品に捧げられた未発表のサウンドトラック。穏やかな自然音、儀式的なシンセサウンド、瞑想的な雰囲気、そして暗い領域へのアプローチが見事に融合した、全4部作のサウンドスケープ。環境音楽の名作である、高田みどりの『鏡の向こう側』や吉村弘の『Green』に通じるものがあり、日本の環境音楽/アンビエント界の隠れた名作のひとつです。

この人の作品の新たな入門盤といっても過言ではないでしょう国産ミニマル/アンビエント金字塔的傑作『鏡の向こう側』でもお馴染み、もはや説明不要、初期の久石譲プロデュース仕事でも知られるMkwaju Ensembleにも参加、近年のニューエイジ・リバイバルを通じて吉村弘や芦川聡らと並ぶ不動の人気を獲得した作曲家、打楽器奏者である高田みどり(1951-)。自身の『鏡の向こう側』を掘り起こし、世界的人気作品へと押し上げた縁深いレーベルである〈WRWTFWW Records〉より、実に23年ぶりとなる最新ソロ・アルバムをリリース。
ベルリン・ラジオ・シンフォニーのソリストとしてデビュー後、1980年代に入りアフリカやアジア各国を巡り伝統音楽の探求を開始。ガーナ、ブルキナファソ、セネガル、韓国、等の音楽家とセッションを重ね(日本では佐藤允彦や演出家である鈴木忠志とも)、音と人体との一貫性というインデグラルなコンセプトを基に、アフリカの動的な音楽性とアジアの静的なスピリットを統合し、精神性を伴った独自の音楽性を確立。
本作は、スイスの〈ジュネーブ民族学博物館〉に所蔵されている楽器を使用し、ジンバブエのショナ族の伝統的なムビラ音楽を代表する伝統的な作品である「Nhemamusasa」を演奏したライブ録音のアルバム。高田氏の作品は、『百億年の交響詩』や『Tree Of Life』といった比較的アヴァンギャルドな色彩の強い作品が目立ちますが、本作は、『鏡の向こう側』の2020年代ヴァージョンといった風情のコンテンポラリー/ミニマルの凄まじい傑作!自身のアフリカ音楽とミニマリズムへの探究心と多文化的ヴィジョンの集大成ともいうべきマスターピースに仕上がっています。こりゃ絶対持っとけ!
史上最高のアニメ映画と海外でも評されている、まごう事なきジャパニーズ・アニメーション史上に残る不朽の名作「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」のオリジナル・サウンドトラックが、WRWTFWWより初公式ヴァイナル・リイシュー。フォークロアな古代のハーモニーやパーカッションが、フューチャリスティックなシンセサイザーと不思議なほど融合しており、メインテーマ「メイキング・オブ・サイボーグ」では、ブルガリア民謡のハーモニーに続き、古代の日本語で結婚式の歌を合唱させ、時代を超越した比類のないサウンドトラックのスタンダードを作り上げた。

クラブジャズ・バンド、FazerのMartin Bruggerらが主宰する〈Squama〉から新物件!ドイツ・ミュンヘンを拠点に活動する要注目のクラシック・ギタリスト、作曲家であり、実験的デュオGlaskinの一員としても知られるJonathan Bockelmannがデジタル・リリースしていた作品『Sakamoto on Guitar』が2024年度アナログ化。昨年のデビュー・アルバム『Childish Mind』が話題を呼んでいた新人による注目の一作は、日本のレジェンド・坂本龍一のカバー作品集。”Suite for Krug”などの坂本龍一のあまり知られていない作品や、”Bibo No Aozora”といった象徴的な作品の両方に陽を当てたアコースティック・カヴァー・アルバム。収録エンボス加工されたアートプリントが施された高品質パッケージ仕様。
絶品です!クラシック・ギタリスト、志野文音による注目のシリーズ『The Timbre of Guitar』の第2弾は、あのレイ・ハラカミの楽曲群を繊細かつ親密なギターの響きで再構築した珠玉のトリビュート作品!こちらも高い評価を得た、Susumu Yokota『Sakura』のカバー作に続く本作は、彼女が紡ぐクラシカルな旋律を通じて、バレアリックやラテン音楽の内包する晴れやかで暖かな空気感を落とし込みながら、ハラカミ楽曲の本質に静かに触れつつ、温度を失わずにその「浮遊感」や「湿度」ら「親密さ」といったものを写し出すことに成功しています。

待望の50周年記念エディションが遂に登場。ドイツのクラウト・ロックの頂点の一角Ash Ra Tempelが1971年6月に〈Ohr Records〉から発表した伝説的デビュー・スタジオ・アルバム『Ash Ra Tempel』が、生前のManuel Göttschingによる監修のもと〈MG.ART〉より史上初の公式再発。若き日のManuel Göttsching、Klaus Schulze、Hartmut Enkeが集結し、71年にConny Plankによるエンジニアリングで録音された至上のセルフタイトル・アルバム。初期電子音楽/サイケデリックロックの聖杯であり、クラウトロックの伝説的名盤!ポスター付属、特殊装丁の見開きスリーヴ仕様。180g重量盤。一家に一枚!

イタリア・ミラノの〈Ultimo Tango〉とスペイン・マドリッドの〈Glossy Mistakes〉が、フランス、スペイン、ドイツ、イタリア、オーストリア、オランダなどのアーティストの作品を含む、1979年から1990年に及ぶ、トライバルで別世界的なパーカッション音楽をよりすぐった画期的コンピレーション・アルバム『Tribal Organic: Deep Dive into European Percussions 79-90』を発表。Luca FioreとGlossy Mario が編纂した本作では、1979 年から1990年にかけてのヨーロッパの多様なサウンドを巡るリズミカルな旅へとご案内。英国の女性デュオ Ova による幻想的な"Rainforest"で始まるこのコレクションは、世界各地のパーカッションの伝統に深く影響を受けたアーティストの9つのトラックを収録。ジャズやニューエイジ、ガムラン音楽、西アフリカのリズムなどが溶け合ったこれらの楽曲には、コンガ、タブラ、シェケレなどの楽器も用いられており、有機的なドラム・ビートという共通した魅力が貫かれています。Jean-Michel Bertrandの"Engines"のインダストリアルとアフリカン・グルーヴが融合したサウンドやCuco Pérezの"Calabó Bambú"での催眠的なアコーディオンと部族のチャントに至るまで、瞑想的でありながら爽やかに響く異文化のリスニング体験が味わえる内容となっています。

あまりにも嬉しい〈Efficient Space〉からの奇跡のリプレス!オーストラリアに沸く現代ニューエイジの屈指の泉、Andras Fox = Andrew Wilsonが描くやすらぎ盤の第2章...
本作はAndrew "Wilson" 1人だけでなく、Not Not Funからデビューしたヴェイパーウェイヴ & AORの哀愁インスト紳士、あのEleventeen Eston = John "Tanner"とのプロジェクトです! メルボルンとパースの海辺や夕陽、都市の街なみをバックに想い想いのダンスでアンビエントなたけを演奏してきた彼ら。今作はその想い想いな部分が小さく小さく、空気やムードなレベルにまでおだやかに、しかしこれまでになく色濃い境地にまで達してます。Tannerのクラリネット、Wilsonのシンセが舞うA1 "Sun Room"からしてどうしましょう...
グラフィックと音楽が同じ土台でむすびつく、オーストラリアならではのアートワークもすばらしい。Emotional RescueやPalto Flats、Music From Memoryがそうしたように、数十年たっても語り継がれてほしいアンビエントの傑作です。

関西を拠点に活動し、日本のテクノ黎明期を支えた山本アキヲと佐脇興英による日本のテクノ/アンビエント/IDMユニット Tanzmuzik の1994年の名盤『Sinsekai』。YMO的なリリカルさと欧米テクノのミックスによる独自の音楽性を持ち、柔らかく幻想的なサウンドスケープがアルバム全体を包み込んでいる。1994年のリリース当時から「日本テクノの嚆矢」とされ、幻の名盤として語り継がれてきた作品が、リマスターによって音質を現代的にアップデートし、さらにシングルやコンピ収録曲を追加して待望の再発!

長年にわたり、岡田拓郎は静かな問いを抱き続けてきた。
「日本人の音楽家として、アフリカ系アメリカ人の音楽を単に借用することなくどう敬意を払えるのか?」
――その探求が新作アルバム『Konoma』を形作った。
東京を拠点に活動するギタリスト/プロデューサー/バンドリーダーである岡田は、幼少期からこの葛藤の中で生きてきた。ブルース、ジャズ、ファンクのレコードに惹かれ育ちながらも、そこに刻まれた歴史の重みに直面し、また日本人として日本に生まれ育った自分自身の起源、そしてそれらの音楽との接点について考えを巡らせていた。そんな彼に道を示したのが、アーティスト・シースター・ゲイツ(Theaster Gates) の展示で知った「アフロ民藝」だった。
ゲイツは、ブラック・アートの美学と日本の民藝運動を結びつけ、いずれも“抵抗”の精神に根ざした文化であることを示した。「Black is Beautiful」という言葉が人種差別への抵抗を象徴したように、民藝運動もまた、産業化によって消えゆく日常の美を守るために生まれた。この2つの精神の共鳴が、岡田にとっての『Konoma』の羅針盤となった。本作は文化と時間の境界を越えて鳴り響く余韻に耳を澄ませた作品である。
『Konoma』には、6曲のオリジナルと2曲のカヴァーが収録されている。
どの曲も、この“対話”の中で形づくられた。優雅でゆったりとした「Portrait of Yanagi」は、まるでぼんやりとした記憶の中にある、別の時代のスタンダードのように漂い、短くも濃密な「Galaxy」では、後期サン・ラのエレクトリック・オルガン実験、初期フライング・ロータスのビートテープの分裂的推進力、そしてトリップホップの影のような空気感を想起させる。カバーの選曲も、岡田の思想と対話を鮮明に映す。
ヤン・ガルバレクの「Nefertite」は、1970年代ECMを象徴する冷ややかな美をまとい、ヨーロッパの音楽家たちがジャズの中で自らのアイデンティティを探していた時代を再構築する。一方、鈴木宏昌の「Love」は1970年代日本ジャズ・シーンの電気的な熱気を呼び起こす。当時ミュージシャンたちはサイケデリック、ファンク、フォークを融合させ、独特の"ローカルな方言"を生み出した。両者を通じて『Konoma』は、借りた形式を新たな表現へと“ねじ曲げてきた”アーティストたちの系譜に連なっていく。
ISC Hi-Fi SelectsとTemporal Driftの共同リリースによる本作『Konoma』で、岡田拓郎はこれまでで最もパーソナルかつ広がりのある表現を提示した。
それは、つながり、影響、そして文化を超えて生き続ける美についての瞑想。
〈Metalheadz〉の創設者Goldieによる、ドラムンベースというジャンルそのものを形作った伝説的デビュー作『Timeless (30th Anniversary Edition)』が30周年を記念してリマスター&1995年以来のダブルLP仕様で再発。Diane Charlemagneによるソウルフルなヴォーカル、重厚なベースラインと繊細なストリングスが交錯する代表曲「Inner City Life」、クラブトラックでありながら交響曲のような流れを持ち、聴き手を没入させる約20分に及ぶ壮大な組曲「Timeless」など、ブレイクビーツにアンビエント、ソウル、ダブの要素を取り入れ、当時のクラブ・ミュージックを芸術作品として昇華させたアルバムと評される名作。

レーベル〈Wisdom Teeth〉を主宰するUKのプロデューサー K-LONE による、父の死をきっかけに制作され、喪失と内省をテーマにしたキャリア史上最もパーソナルな作品『sorry i thought you were someone else』。柔らかいシンセと繊細なテクスチャー、フューチャー・ガラージ的なグルーヴとミニマルなクリック感、穏やかで催眠的なアンビエンスが全体を包み込む。どこか祈りのような静けさと、心の奥に温かさを残すサウンドは、これまでのクラブ寄りの作品から一歩踏み込み、よりパーソナルで内省的な方向へキャリアの転機ともなる一枚。聴くものを優しく包み込む心地よく漂う時間。
フランス系ベナン人のシンセサイザー奏者、作曲家 Wally Badarou によるアルバム『Simple Things』が〈Be With Records〉から登場。2001年に録音されたトラックをベースに、2025年にオーバーダブや編集を施して完成させたもので、明るく柔らかなシンセ・サウンドが全体を包み込む。これまでインストゥルメンタル中心だったBadarouが、自身の歌声を重ね、ソウルフルな人間味を加えている。ソウル、ファンク、バレアリック、ダウンテンポの要素を併せ持つ洗練されたサウンドは、Compass Point All Stars の一員としてGrace Jones、Level 42、Talking Headsなどの数々の名盤に参加してきた彼のキャリアを総括するような内容。

ジャパノイズ伝説Merzbowが、1994年にスイスのThe Releasing EskimoからCDでリリースしていた名盤が、Hospital Productionsより未発表音源を追加してリマスター2CD再発。爆音と共に高速で動く音の渦が、世界が崩れ落ちた後の虚無ゾーンを感じさせてくれる重厚なシュルレアリスム・ノイズ傑作。これは覚醒してます。エンボスで箔を押したゲイトフォールド仕様、ミニ・ポスター付属、アートワーク共々最高です。
映画音楽、ノイズ、実験音楽などで国際的に評価されている、Hildur Guðnadóttir、James Ginzburg、Rully Shabara、Sam Slaterによるスーパーグループ OSMIUM のセルフタイトル・デビュー・アルバム。磨き上げられたエレクトロアコースティック音響による重厚でメタリックなドローンは、フォーク、ドゥームメタル、20世紀ミニマリズム、インダストリアル、ノイズなど多様なジャンルからの影響が感じられる。特定のジャンルに収斂せず、前衛音楽の新たな可能性を提示する一枚。

今回のみの特別価格です。『ニューエイジ・ミュージック・ディスクガイド』にも掲載したキャリア中でも異色の一作!Hal Willnerとの共同プロデュース作品。Lou Reedの20枚目にしてソロ最終作となった『Hudson River Wind Meditations』が〈Light in the Attic〉より待望のCD/LPリイシュー!自己啓発/瞑想音楽/ワールドミュージック系の作品やオーディオブックをリリースしている米国のレーベル〈Sounds True〉より2007年にCDオンリーで発表され、激レア化していた一枚であり、アナログ化は今回が初。太極拳やボディ・ワークの補助的な作品として、身体や心、精神をリラックスさせる事を目的に録音した瞑想音楽のコレクションとなっています。さすがレジェンドの作品だけあり、圧巻のサウンドスケープを披露した重厚でサイケデリックなドローン/アンビエントの大傑作アルバムです!

仮想夢空間再び。MUSIC FROM MEMORYが手掛けるアンビエントテクノ・コンピレーションとして大きな話題となった「VIRTUAL DREAMS」の続編が完成!
第二弾は90年代の国産アンビエントテクノをテーマにコンパイル!
収録曲のほとんどがCDでしか聴けなかった音源!!!
ニューエイジ、アンビエント、オブスキュア・ブギーの再発から現行の才能の発掘まで手掛ける、現在のエレクトロニック・ミュージックを語るうえで外してはならない重要レーベル MFMことMUSIC FROM MEMORY。
そのMFMがパンデミック期の2020年末にアナウンスした重要コンピレーションが「VIRTUAL DREAMS」である。
レイヴ全盛と距離をとる形で生まれたベッドルームで嗜む電子音楽としてのテクノを標榜したAIこと「アーティフィシャル・インテリジェンス」。あるいは。デトロイトテクノに備わっていた内面志向と性的衝動を仮想空間で音像化した「バーチャル・セックス」。
これら90年代前半のIDMテクノ、ベッドルームテクノの影響を受けながら独自の発展を続けていたのが日本のシーンであった。
メジャーでは電気グルーヴが初期JPOPとテクノの融合を行いながら、クラブシーンではススム・ヨコタやケン・イシイが海外のレーベルと契約をし、日本に逆輸入。そして彼らの動きとも連動するようにSublime RecordsやTransonic Records、Syzygy Records、Frogman Records、Form@ Recordsといったレーベルが次々と立ち上がり、当時のテクノ・リスナーたちを楽しませてくれた。
1993年に青山MANIAC LOVE、1994年新宿リキッドルームがオープンするなど、クラブミュージックとしてのテクノが発展する中で、ベッドルームでの実験も前述のレーベルを中心として展開。
ベッドルームで制作された少ない予算の作品がシスコなどの専門店から大手レコードショップまで取り扱っていたことは、その奥深さへの可能性が広がっていたという意味で、文字通り黄金の時代だったといえるだろう。
本作の収録曲は大阪のレコードショップ REVELATION TIME を営み、MFMではドリーム・ドルフィンやHEISEI NO OTOの選曲を行ってきたEiji Taniguchiと、MFM創始者であり、2023年末に急逝した稀代の音楽探求家であるJamie Tiller がセレクト。
また、Jamieにとっては生前最後のプロジェクトとなり、VIRTUAL DREAMSのコンセプトに合致した作品が本邦に多数あると考えてリサーチ、計画、コンパイルをおこなってきたという。
アートワークは京都出身でライヴ・ペイントを中心に制作活動を行っているKenta Senektが手掛け、デザインをMFM作品やSAFE TRIPレーベルのデザインを担当してきたアムステルダム拠点のSteele Bonusが担当。さらに三田格によるライナーノーツが付属している。
A1. dub squad - blown fruit
A2. akio / okihide - phoenix at desert
A3. palomatic - flutter
B1. virgo - prelude
B2. ambient 7 - escape
B3. web - the cycle of seasons
C1. yukihiro fukutomi - 5 blind boys
C2. katsuya hironaka - pause
C3. riow arai - 1969
D1. modern living - snow bird
D2. missing project - poisson davril galaxy dub
D3. drawing future life - 1969

1980年代からサイケデリック・ポップの実験で知られるNick Nicelyとハウス、ヒップホップに精通したDJGavin MillsからなるUKデュオPsychotropicによる1990年発表のアシッド・ハウス、レイヴ・シーンの熱狂を体現した12インチシングル『Only For The Headstrong』。Raw Silkのヴォーカル・サンプルやJames Brown「Funky Drummer」のブレイクを引用し、当時のレイヴ文化を象徴するサウンドで、Princeのギター・フレーズを取り入れたリミックスでは、ハードコアなシンセとサイケデリックな質感が融合。ジャンルを越境するユーフォリックなアンセムとして再評価の進むUKダンス・ミュージック史の重要な一曲。
