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Sun Raの希少な未発表のアーカイブ音源を、Merzbowが電子ノイズの極限まで再構築した異形の作品『Strange City』。2016年にLP版とCD版で内容が分かれていた音源を、今回の再発で初めて統合。Sun Ra Estate公式ライセンスのもと、Sun Raとノイズが交差する特別タイトル。砂嵐のような高域、地鳴りのような低域、断続的なフィードバックが立体的に押し寄せるMerzbow特有の飽和した電子ノイズの奔流の中で、Sun Raのホーンの破片やパーカッションの影が一瞬だけ浮かび上がり、宇宙的ジャズの断片がノイズの海で点滅する。ジャズのリズムやモチーフは輪郭を保たず、幽霊のように現れては消え、Merzbowの電子処理によって別の次元へ引きずり込まれる。長尺のノイズ組曲として機能する構成で、Granular Jazzシリーズはジャズの粒子を電子ノイズで増幅、変形し続ける抽象的なジャズの再解釈としても聴こえる。Sun Raの宇宙的ムードとMerzbowの破壊的ノイズという絶妙な取り合わせに、企画した〈Cold Spring〉の采配が光る、唯一無二のコラボレーション作。
説明不要、ブライアン・イーノが1979年に発表したアンビエント音楽の金字塔『Ambient 1: Music for Airports』。注意深く聴いても、聴き流しても成立する音楽というイーノ自身の理念を明確に提示した最初の作品であり、アンビエントというジャンル名を定着させた歴史的アルバム。1978年にロンドンとケルンで録音され、ピアノ、女性声、シンセサイザーなどの素材を異なる長さのテープループで重ね合わせるという革新的手法で構築。空港の緊張感を和らげるために設計され、実際にニューヨークのラガーディア空港で短期間使用された記録も残る。イーノが1975年の事故療養中に体験した雨音と静かな音楽が溶け合う感覚や、エリック・サティの家具の音楽の思想が背景にあり、空間の質を変える音楽というコンセプトが本作で結晶した。ドラマ性を排した静謐な響きがゆっくりと漂い、ピアノの単音、声の断片、柔らかなシンセが空気のように浮遊する音響空間を形成。アンビエントの原点にして永遠の基準点。空間を静かに変える音楽の本質。
9月下旬再入荷。バンコク西岸、トンブリーから現れた新鋭4人組Korlakangによる、〈Guruguru Brain〉からのデビュー・ダブルサイダー 7インチ。タイ伝統音楽の旋律美と、70年代サイケデリックの質感を現行エスノ・グルーヴとして再構築した一枚。A面「Samong Sai」は、タイ民謡特有の哀愁を帯びたメロディがゆったり漂い、アナログ・シンセの淡い残響とギターの柔らかな揺れが重なるサイケ民謡調。B面「Jackfruits」は一転して軽やかで、リズミカルなタイ・サイケ、エスノ・グルーヴ。乾いたギターのカッティングと跳ねるパーカッションが心地よく、伝統旋律の骨格を保ちながら、ダンス寄りのグルーブとトロピカルな色彩が際立つトラック。

〈Jahtari〉の中心人物Disruptが、レーベルのゲーム音楽的ルーツとダブの美学を61分にまとめ上げたミックステープ『Secret Level mixtape』。particle.fmのラジオ番組 Secret Level用に制作されたミックスをベースに、未発表デモ、Game Boyリワーク、ライブ用のダビーな素材、そしてJahtariのクラシック曲を再編集した内容で、レーベルの裏側を覗くような構成。ピコピコした電子音やメロディが、深いエコーやテープディレイと重なり、レトロゲームの世界観がダブ処理によって拡張されていくような音像。軽やかなチップチューン的リズムと、Jahtariらしい重心の低いベースが自然に共存し、ノスタルジーとクラブ感が同時に立ち上がる。フェーダーやエコーなど、ライブ的な手触りがミックス全体を動かし、ゲーム音楽の記憶をダブで再構築するJahtari の美学がストレートに表れている。8bitとダブのハイブリッドを濃厚に体験できる、レーベルの魅力を凝縮したミックステープ。
親日フランス人2人組 (片方はDaft PunkのThomas Bangalterの実父)が1971年、ベルギーの名プロデューサーJean KlugerとDaniel Vangardeが手がけた、奇想天外なスタジオ企画盤『Le Monde Fabuleux Des Yamasuki』。子ども合唱団のコーラス、柔道の掛け声、辞書を片手に作られたインチキ日本語の歌詞、それらがサイケデリック・ポップ、ファンク、サンバ、バブルガムの上で渦を巻く、世界でも類を見ないカルト・ポップ作品。代表曲「Aieaoa」は後にBlack BloodやBananaramaによって再解釈され、ワールドカップ公式曲にまで発展したメロディとして知られるなど、ポップカルチャーへの影響も大きい。ふざけているのに異様に完成度が高いという矛盾が魅力的で、50年以上経った今でもジャンル不明のまま輝き続ける一枚。

デンマークのサウンドアーティストSofie Birchが、兄Alfredと数年かけて制作した、癒し、遊び心、子どもらしさ、神話、変容をテーマに、アンビエントとボサノヴァの温かさを柔らかく融合させた、独自の世界観が光るアルバム『Bivabippabualukka』。Birch特有のドリーミーなアンビエンスに、ボサノヴァ的なコード感や軽やかなリズムが自然に溶け込み、柔らかい風が吹き抜けるような音の手触りが続く。メロディは強く主張せず、小さなフレーズが跳ねたり、ふっと消えたり、また現れたりする、子どもの視点を思わせる遊び心のある音に、シンセの淡いレイヤー、ささやくような声、小さな打楽器や電子音の粒子が重なり、神話的・夢的なイメージが立ち上がる。最終マスタリングをカセットで行なったことも加わり、わずかなサチュレーションやノイズが作品全体をひとつの日記のように結びつけた、精神的変容の記録。柔らかな音像とスピリチュアルな要素が同居する注目の一枚。
ジャマイカ音楽の深層に眠っていたスピリチュアル・レゲエ/アフロ・ジャズの名演が、〈TOTAL SOUNDS〉により、特に評価の高い音源をまとめたオリジナルLP構成に近い編集盤として復活。Cedric “Im” Brooks が率いたThe Light Of Sabaは、ルーツ・レゲエ、ナイヤビンギ、アフロ、ジャズを独自に融合した先鋭的なグループで、スピリチュアルなパーカッションとジャズ的アプローチが交差する、ジャマイカ音楽のもうひとつの可能性を示す内容になっている。収録曲には、アフロ・カリビアンの躍動が炸裂する「Sabasi」、Horace Silverの名曲をジャマイカ流に再構築した「Song For My Father」、祈りのムードが漂う「Words Of Wisdom」など、ジャンルを越境する名演が並ぶ。ナイヤビンギの霊性とジャズの自由度が溶け合い、ルーツ・レゲエの枠を超えた深い音楽性が際立つ一枚。

NYC出身で現在はEUを拠点に活動するアーティストVictoria Mingotが、クラシカル・ギターの即興とノイズ、ドローンを重ねて作り上げた、壊れたフォークの美学を体現する最新作『God Spill』。粗く録られたギターの響き、不安定に揺れるペダルループ、薄いヒスノイズが折り重なる、構造よりも瞬間の感触が中心の音楽。指が弦をこする音、ループ、ドローンの濁りが日記の走り書きのように連なり、即興の断片が積み重なる私的な記録のような質感を生む。時折にじむ声は歌というより気配として現れ、内省的で神秘的なアコースティック・エクスペリメンタルとなっている。曖昧さと壊れた美しさを静かに結晶させた一枚。
オーストラリア出身のベテランGus Tillが2006年に〈Dakini Records〉から発表した長尺トラック「Rainsong」を、〈Second Circle〉が12インチ仕様で再発。オリジナルの有機的なダンス・アプローチをそのまま活かしつつ、今回はKuniyukiによる新規リミックスを収録。脈打つベースと細かく重なるパーカッションが、雨粒のリズムを抽象化したような流れをつくり、長尺ながら途切れず前へ進むグルーヴを保っている。電子音と生演奏の質感が自然に混ざり合う。Kuniyukiのリミックスは、原曲の有機的な流れを尊重しながら、空間処理と細かな配置転換でより深いテクスチャを加えた仕上がり。夜の静かな部屋にも馴染む柔らかい仕上がりの一枚。
東京とロンドンを拠点に活動するシンガーソングライター、作曲家、Koichi Yamanohaによる音楽プロジェクトで、2014年頃より活動を展開。Le Guess Who?やAll Tomorrow’s Partiesなど、各国のオルタナティヴ系音楽フェスティバルに出演するほか、ゲームクリエイターの小島秀夫との協働、Death Stranding 2への楽曲提供およびカメオ出演など、映画やゲームなど多分野でも活動しているGrimm Grimm。その4作目のスタジオアルバム『Eternalise』。収録曲のうち3曲が『Death Stranding 2: On The Beach』に使用され、ピアノに石橋英子、ドラムに山本達久も参加!マスタリングは、Mica LeviやDean Blunt周辺のサウスロンドン・DIYシーンで活動するエンジニア、Amir Shoatが担当。アンビエント色の強いインストゥルメンタルと歌モノが交差する没入感に満ちた音像。
かつてはロンドンのバンドScreaming Tea Partyのフロントマンとして活動し、その後、My Bloody ValentineのKevin Shieldsが設立した〈Pickpocket Records〉からソロ名義でデビュー、欧州インディー、実験音楽シーンで確かな存在感を築いてきた東京出身でロンドンを拠点に活動するKoichi Yamanohaによるソロ・プロジェクトで、ネオフォーク、バロック・ポップ、エクスペリメンタル・ロックを横断する独自の音楽性で知られているGrimm Grimm。その初期代表曲「Kazega Fuitara Sayonara」を、UKの実験的R&B、アートポップのアーティストKleinと、日本のアンダーグラウンドを象徴するKiller-Bongがそれぞれ再構築した7インチリミックス盤。異なる文脈のアーティストが同じ素材を扱うことで、Grimm Grimmの楽曲が持つ、壊れかけのフォークの魅力が別角度から立ち上がる一枚。
ギタリストJakob Broと、高田みどりによる初のコラボレーション。二人はこれまでヨーロッパでの共演歴があり、その流れが本作で結実。制作はPierre Boulez Saalの委嘱によって始まり、タイトル「あなたに出会うまで」は高田みどりの楽曲名に由来。友情が生む静かな変化をテーマにした、親密で穏やかなアコースティック作品。BroのギターはECM系らしい透明感のある残響をまとい、高田みどりのマリンバやパーカッションは木の温度をそのまま伝えるような柔らかい倍音を広げる。二人の演奏は主張しすぎず、呼吸のような間合いで響きを交換する音の対話として進行する。森の中で光が揺れるような微細なパーカッションの粒子と、ギターの短いフレーズが静かに重なり、小さな生態系が立ち上がるかのよう。音が少しずつ形を変えながら連なり静かな風景がゆっくりと立ち上がる、環境音楽と室内楽の境界を歩くような親密な作品。
フリージャズ、スピリチュアルジャズの重要人物Byard Lancasterが1974年にパリで録音した名作『Exactement』が、〈Souffle Continu〉による2LP仕様で復刻。キャリアの中でも特に実験性の高い内容で、ピアノ、アルト/ソプラノサックス、フルート、バスクラリネット、さらにはOctavoiceまで自在に持ち替えるLancasterの創造性が凝縮された作品。霊性を帯びたピアノと熱量の高いサックスが長尺の中でうねり続け、スピリチュアルジャズの高揚とフリージャズの奔放さが同じ軌道で響く。曲によってはサックスに電子的変調が施され、アコースティックと電子処理が交差する異様な質感が際立つ。Keno Spellerのパーカッションも儀式的な反復から爆発的な瞬間まで幅広く、Lancasterの多楽器的アプローチを支える重要な存在となっている。〈Palm Records〉期の濃密さと大胆さを象徴する2CD。

(数量限定/日本語帯付/解説書封入)デジタル音響と静謐な美しさが共存する、OPNの評価を決定づけた名作!実験音楽から現代音楽までを自在に横断し、電子音楽の表現領域を拡張し続けるワンオートリックス・ポイント・ネヴァーことダニエル・ロパティン。ドローンから現代音楽的な構築美までを往還するその手腕は、同時代において他の追随を許さない。本作『R Plus Seven』には、これまでの歩みを知るリスナーにとって馴染み深い要素が随所に息づきながらも、過去作を大きく飛躍する新たな表現が刻み込まれている。抽象的な音の断片が幾重にも重なり合い、やがて絵画的なイメージとして立ち上がるその音楽は、破壊性と催眠性を同時に内包する。聴き手はただ身を委ねることで音の奥行きへと静かに沈み込み、やがて言葉の届かない場所へと導かれていく。
NY・ストリートのカリスマ=Mobb Deepによる1995年発売、2作目のスタジオ・アルバム『THE INFAMOUS』
NY・ストリートのカリスマ=Mobb Deep(モブ・ディープ)は、クイーンズブリッジ出身のProdigyとHavocからなるヒップホップ・デュオで、ダークかつハードコアなサウンドとリアルなストリート描写で90年代NYシーンを象徴する存在だ。
今作『THE INFAMOUS』は2作目のスタジオ・アルバムであり、イーストコースト・ヒップホップに多大な影響を与えた作品として知られている。Nas、Raekwon、Ghostface Killah、Q-Tipといった豪華ゲストが参加。「Survival of the Fittest」「Temperature’s Rising」「Give Up the Goods (Just Step)」、そして最大のヒット曲「Shook Ones, Pt. II」を含む4枚のシングルを収録

鍵盤奏者/プロデューサーMarco Beneventoによる、ジャズを軸にしながら、イタリア映画音楽、レゲエのローエンド、サイケポップ、ドリームポップまでを軽やかに横断するシネマティック・ジャズアルバム『Glera』が〈Big Crown Records〉より登場。3年にわたり書き溜めた個人的なスケッチを発展させた作品で、スタジオを楽器として扱うというプロデューサー的視点がより明確に結実しており、曲ごとに異なる場面が立ち上がる映画的構成が魅力的。ホーン、ハープ、環境音、声の断片が緻密にレイヤーされ、音の質感そのものが物語を運んでいく。祝祭感と哀愁が交互に押し寄せる情緒の振れ幅、ジャズの即興性とソウル/レゲエの重心の低いグルーヴの共存。Beneventoのキャリアの中でも最もカラフルで、ジャズ、ソウル、ビートミュージック、サイケの境界を越えて楽しめる注目作。
1994年発表の、Mika Vainio & Ilpo VäisänenによるSami Salo在籍時のPanasonic名義の最初期作品。北欧の実験音楽大国フィンランド・ヘルシンキ地下で生まれた冷徹かつ実験的な電子音響の記録であり、ミニマル・テクノ・シーンへ多大な影響を与えた荒涼とした内容。

アシッド・ハウスとインド古典ヒンドゥスタニ音楽〜ラーガの奇跡的合一。近年ではGlass Beamsがカヴァーする等で益々人気高騰中で、オリジナル盤はインド国内でも18万円は下らない価格で取引されている、あのインド産アシッドハウス名盤が遂に公式リマスター再発!
アメリカでハウスが誕生する以前に、実は既にインドにアシッドハウスが存在していた物的証拠となるにわかには信じがたい物件で、Chip E - Jack Trax"や"Phuture - Acid Tracks"(1985)よりも3年前の1982年に発表されていた作品。1981年に発売直後のTB-303等をシンガポールで入手した後にムンバイへ持ち帰り、独自に操作方法を模索し最終的にそれらの同期方法を発見し、TR-808やTR-303、Jupiter-8等を駆使したアシッド・サウンドを実現。
本人も欧米圏のハウス等は聴いた事が無かったとコメントしている通り、ハウスという音楽自体が認知されていなかった時代にもちろんそんな概念がインドに存在したはずはなく、シンセサイザーを用い新たなダンスミュージックを作り出そうというクリエイティブな精神が生み出した奇跡的フライングとも言える驚愕の内容となっています。ゲイトフォールド・スリーブ仕様、未公開写真多数とライナーノーツを掲載した20Pブックレット付属。MUST!

アシッド・ハウスとインド古典ヒンドゥスタニ音楽〜ラーガの奇跡的合一。近年ではGlass Beamsがカヴァーする等で益々人気高騰中で、オリジナル盤はインド国内でも18万円は下らない価格で取引されている、あのインド産アシッドハウス名盤が遂に公式リマスター再発!
アメリカでハウスが誕生する以前に、実は既にインドにアシッドハウスが存在していた物的証拠となるにわかには信じがたい物件で、Chip E - Jack Trax"や"Phuture - Acid Tracks"(1985)よりも3年前の1982年に発表されていた作品。1981年に発売直後のTB-303等をシンガポールで入手した後にムンバイへ持ち帰り、独自に操作方法を模索し最終的にそれらの同期方法を発見し、TR-808やTR-303、Jupiter-8等を駆使したアシッド・サウンドを実現。
本人も欧米圏のハウス等は聴いた事が無かったとコメントしている通り、ハウスという音楽自体が認知されていなかった時代にもちろんそんな概念がインドに存在したはずはなく、シンセサイザーを用い新たなダンスミュージックを作り出そうというクリエイティブな精神が生み出した奇跡的フライングとも言える驚愕の内容となっています。ゲイトフォールド・スリーブ仕様、未公開写真多数とライナーノーツを掲載した20Pブックレット付属。MUST!

アシッド・ハウスとインド古典ヒンドゥスタニ音楽〜ラーガの奇跡的合一。近年ではGlass Beamsがカヴァーする等で益々人気高騰中で、オリジナル盤はインド国内でも18万円は下らない価格で取引されている、あのインド産アシッドハウス名盤が遂に公式リマスター再発!
アメリカでハウスが誕生する以前に、実は既にインドにアシッドハウスが存在していた物的証拠となるにわかには信じがたい物件で、Chip E - Jack Trax"や"Phuture - Acid Tracks"(1985)よりも3年前の1982年に発表されていた作品。1981年に発売直後のTB-303等をシンガポールで入手した後にムンバイへ持ち帰り、独自に操作方法を模索し最終的にそれらの同期方法を発見し、TR-808やTR-303、Jupiter-8等を駆使したアシッド・サウンドを実現。
本人も欧米圏のハウス等は聴いた事が無かったとコメントしている通り、ハウスという音楽自体が認知されていなかった時代にもちろんそんな概念がインドに存在したはずはなく、シンセサイザーを用い新たなダンスミュージックを作り出そうというクリエイティブな精神が生み出した奇跡的フライングとも言える驚愕の内容となっています。未公開写真多数とライナーノーツを掲載した36Pブックレット付属。MUST!
国内盤CD(解説書封入)2025年に20周年を迎え、2026年9月にも開催が決定しているエイドリアン・シャーウッド主宰のDUB SESSIONS。今回はエレクトロニック・ミュージックの名門〈Warp Records〉の重鎮にして象徴的存在の一人、ナイトメアズ・オン・ワックスを迎えることが発表されており、ダブ〜エレクトロニック〜クラブミュージック・ファンを幅広く魅了すること間違いなし!そんな話題のイベント開催を記念し、エイドリアン・シャーウッドが、2023年にDUB SESSIONSに出演したアフリカン・ヘッド・チャージ、そしてサウス・ロンドンの新鋭ジャズ・コレクティヴ、スピーカーズ・コーナー・カルテットと組んで制作したEP『Barbican Heights』がリリース!もともとは今年2月にロンドンのバービカン・センターで開催されたDUB SESSIONSに合わせてデジタル配信されたもので、今回初めてCDでも発売される。
ウィッカー・スタジオにて、即興のセッションをベースに、たった1日でレコーディングされたという本作は、DUB SESSIONSの精神を反映されるかのように、ダブ、ジャズ、エレクトロニック、アフロビートなど、多様な音楽世界を横断。3組のアーティストに加え、昨年のDUB SESSIONSにエイドリアン・シャーウッドのバンドメンバーとして出演したプライマル・スクリームおよびファット・ホワイト・ファミリーのアレックス・ホワイトも参加。アフリカン・ヘッド・チャージの名曲「Wicked Kingdom Of This Earth」とスピーカーズ・コーナー・カルテットの「Topanga」を即興をベースにリワークしているほか、セッション中にゼロから生み出された2曲の新曲も収録されている。

ロンドンとノース・ヨークシャーを拠点に活動するNatalie Wildgooseの新作『Rural Hours』はヨークシャー・デイルズの奥地で、Chris BrainとOwen Spaffordと共に録音。暖房も電気もない空間で、ピアノとフォーク・アンサンブルが焚き火や風の音と溶け合い、土地の記憶や喪失を静かに描き出している。

Will Longが継続してきたディープ・ハウス・シリーズ最新作『Long Trax 5』。ローズ、シンセ、リズムマシン、スペースエコー、スプリングリバーブなど、すべてハードウェアのみで制作された6曲を収録し、シリーズの核であるアナログの温度感と長い時間軸の反復がさらに深化した一枚。本作には3名の新しいナレーターが参加し、Long Traxシリーズの特徴である 社会性・思想性を帯びた語りが、ミニマルなビートの上に静かに重ねられていく。音は極限まで削ぎ落とされ、ローズの柔らかなコードと深いキックがゆっくりと揺れ続ける。Celer名義での作品で培われた余白の感覚が、ここではハウスのフォーマットの中で自然に息づき、アンビエント的な空気とモノトーンのディープ・ハウスが交差し、瞑想的で内省的なグルーヴが全編を貫く。限定200部。

独学でチェロを学び、関西を中心に活動しながら即興演奏から舞台音楽、現代美術家への音源提供などなど多岐に亘る活動を行い、近年は日野浩志郎(goat、YPY)とのDUOプロジェクト「KAKUHAN」や、オーストラリアのユニット「CS+Kreme」のアルバム『The Butterfly Drinks The Tears Of The Tortoise』にも参加するチェリスト、中川裕貴 が、〈Unheard of Hope〉から発表する最新作『Stills and Remains』。すべての音をチェロ1台のみで構築した徹底した作品で、弓の摩擦、打楽器的ノイズ、深いドローン、微細な倍音という、チェロという楽器の枠を越え、電子音楽にも聴こえるほど多彩なテクスチャが立ち上がる。演奏者の身体の近さがそのまま音像に刻まれ、演奏という行為そのものを聴かせるような生々しさが印象的。楽器へのフェティッシュなまでの探求と電子音楽的な構成力のバランスが絶妙な極限のチェロ・ドキュメント。マスタリングはStephan Mathieu、録音は甲田徹が担当。微細な音の粒子までを逃さない本作のストイックな音響設計を補完する、完成度の高い一枚。
