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1072 results
Bill Fay (LP)
Bill Fay (LP)Endless Happiness
¥4,364

フォーク・ロックやバロック・ポップの流れにありながら、どこか異質な影を落とすビル・フェイの1970年デビュー作『Bill Fay』。バックにはMike Gibbsのアレンジによる重厚なストリングスやブラスが配され、時にビートルズ『サージェント・ペパーズ』以降のオーケストラルなポップを思わせる華やかさもあるが、ただ、その華やかさの下には、社会の不安や人間存在の儚さを見つめるような詩情が漂い、明るさと陰りがせめぎ合っている。当時、商業的にはほとんど注目されなかったが、、改めて聴くと、ニック・ドレイクやスキュウド・シーン周辺とも通じつつ、もっとダークで孤高な響きを持っている。時代の陽の当たらない片隅で紡がれた、ビル・フェイの静かな祈りと影の交錯する一枚。

Dzyan - Electric Silence (LP)
Dzyan - Electric Silence (LP)Kray Records
¥4,989

オリジナルは1974年にドイツの名門〈Bacillus〉からリリースされたDzyanのラスト・アルバム。ワールドビート、ジャズ・プログレ、神秘主義的要素が入り交じった異世界的サウンドに彩られたクラウトロック屈指の傑作。マルチインストゥルメンタリストの Marron と Karwatky はシタール、サズ、タンブーラ、メロトロン、シンセサイザー、ベース・ヴァイオリン、さらには「スーパー・ストリング」と呼ぶ謎の自作楽器まで駆使。これらが混ざり合い、極めてオリジナルなサイケデリック・ワールドグルーヴを生み出している。トラックごとに異なる世界観が広がり、どれも一筋縄ではいかない独自の音像が展開されるており、アジア音楽の影響を受けながらも、決して模倣には留まらず、Dzyanならではの実験的かつ美しい世界を構築している。

Kraftwerk - Ralf & Florian (LP)
Kraftwerk - Ralf & Florian (LP)Endless Happiness
¥4,364

アンビエント/コスミッシェ・ロック金字塔!電子音楽の歴史を変えたと言っても過言ではない、テクノの生みの親であり、ドイツが誇る名クラウトロック・バンドKraftwerkの73年リリース3rdアルバム『Ralf & Florian』が『Kraftwerk 2』に続き、<ENDLESS HAPPINESS>より再発!よく知られるKrafewerkのイメージとは少し違って、テクノ以前の電子音楽やフリー・ジャズの影響を受けたような、コズミックで有機的、そしてどこか自己探究をするような瞑想的・内省的な雰囲気を感じさせる一枚。新しいものが生まれる直前の純粋な上澄みのようなタイムレスな名盤!! 

Paolo Ferrara - Sound (LP)
Paolo Ferrara - Sound (LP)Sounds From The Screen
¥3,426

1974年、名門〈Canopo〉レーベルからひっそりとリリースされたPaolo Ferraraの『Sound』が、〈Sounds From The Screen〉より初の正規リマスター再発。全編にわたってグルーヴあふれるパーカッションとキレのいいブラス、ファズの効いたギター、浮遊感あるエレピといった映画的で緊張感のあるサウンドスケープを展開。Ferraraらしい実験性とセンスの良さが、ライブラリー音源の枠を超えてアルバム作品としての完成度を保っている。今なお現役で通用するような生々しいファンク感覚と、ジャンルを横断するアレンジ力は驚異的で、レアグルーヴ、ジャズファンク、サイケデリック、イージーリスニング、電子音楽の間を縫う、まさに70年代イタリア音楽の粋が詰まった一枚。ライブラリー、サントラ好きはもちろん、現行のレアグルーヴやレフトフィールド・クラブ・ミュージックに惹かれるアピールする、真にエヴァーグリーンな一枚。

Paul Pèrrim - Itara (LP)Paul Pèrrim - Itara (LP)
Paul Pèrrim - Itara (LP)Keroxen
¥4,791

カナリア諸島のギタリスト、作曲家、人類学者のポール・ペリムによる初のソロ作『Itara』。彼は、地元の実験音楽シーンで重要な存在として活動し、2010年代にはフリージャズとサイケを合わせたカタルーニャの集団 The Transistor Arkestra の一員として2作を発表。2022年には、タラゴナで現代ギターフェス GUITARRACO を立ち上げ、Joseba Irazoki、Buck Curran、Raphael Roginski らと共演している。民族音楽学や音楽教育のバックグラウンドを持ち、アコースティックの素朴な響きとエレクトリックの広がりを自在に行き来する作風で、60年代末のフォークや現代のフィンガースタイル、ドローン、サウンド・コラージュ、サイケデリアなどの要素を溶かし込み、独自の音世界を築いてきた。本作も、アシッド・フォークの幻覚的な浮遊感、抽象化されたブルース、変異した東方ジャズ、夢の中のようなアンビエント、そして自由奔放な即興演奏までを、独特の指弾きギターを核にして実験的アコースティック&エレクトリック作品として織り上げている。

Ganavya - Nilam (LP)Ganavya - Nilam (LP)
Ganavya - Nilam (LP)LEITER
¥5,978

ニューヨーク生まれ、タミルナードゥ育ちのシンガーであり、マルチインストゥルメンタリストのGanavyaが、待望のアルバム『Nilam』を〈LEITER〉からリリース。2024年の『Daughter Of A Temple』に続く作品で、今回はNils Frahmとの共同プロデュースにより、ベルリンのFunkhausで録音された。長年のライブで育まれてきた楽曲たちを、親しい仲間であるベーシストMax RidleyとハーピストCharles Overtonとともにスタジオで形にしている。本作も南インド伝統音楽と現代音響/ジャズを豊かに融合し、声を通じて深い儀式的体験を届けるような内容で、楽曲は穏やかなグルーヴや繊細な構成で満たされ、彼女の声はまるで湖に広がる波紋のように心に沁みる。全体としてとても内省的でありながら、どこか温かい体温を感じさせるアルバムに仕上がっている。

M. Sage - Tender / Wading (LP)
M. Sage - Tender / Wading (LP)Rvng Intl.
¥3,457

11月下旬再入荷。Matthew Sage(M. Sage)が長いシカゴ生活を経て故郷コロラドに戻り、自然豊かな丘陵地帯や牧草地で制作した、彼が育った故郷の風景や、自分自身のアイデンティティに立ち返るようなアルバム『Tender / Wading』が〈Rvng Intl.〉より登場。ピアノとクラリネットを核に、ギターやモジュラーシンセ、パーカッション、さらには自宅周辺で録音した環境音が織り交ざり、まるで自然の中で過ごすような穏やかで深みのある音世界。自宅のDIY改装したスタジオで多彩な創作活動を続けてきたが、本作では特に1910年製のアップライトピアノとの出会いが曲作りに大きな影響を与えている。前作『Paradise Crick』のデジタルで幻想的な世界観から一転、『Tender / Wading』はより人間の経験に根ざした牧歌的でジャジーなエレクトロ・アコースティックな音像を描き出している。全9曲で構成され、自然の息吹や日常の細やかな気づきを大切にしながらも、M. Sage独特の実験精神と繊細なメロディ感覚が光る作品。彼自身は「庭仕事や家事の合間に聴きたい音楽」と言っており、肩の力を抜きつつも深みある音楽となっている。

Funkadelic - Funkadelic (Transparent Purple Vinyl LP)
Funkadelic - Funkadelic (Transparent Purple Vinyl LP)Org Music
¥4,831

オリジナルは1970年にリリースされたFunkadelicのセルフタイトル・デビュー作が、〈Org Music〉による〈Westbound Records〉再発シリーズの一環として、マスターテープからの丁寧なリマスタリングを経て音質も格段に向上してのリイシュー。本作は、ジャンルの境界を突き破るカオティックでスピリチュアルなグルーヴに満ちており、Motown的な洗練とは真逆をいく、荒削りで予測不能なブラック・サイケの金字塔。歪んだギター、即興性、スピリチュアルな曖昧さを武器に、黒人音楽の可能性を一気に拡張してみせた。Eddie Hazelのギターをはじめとする若きバンドメンバーの熱量と、George Clintonのストリート哲学が融合した、混沌と自由の音楽革命。

The Appleseed Cast - Two Conversations (LP)
The Appleseed Cast - Two Conversations (LP)Numero Group
¥3,934

セカンドウェイヴ・エモの熱が冷めつつあった2003年、その余波に身を置きながらも、The Appleseed Castはまったく別の方角を選んだ。それまでのキャリアで築いてきたポストロック的な構造美と、エモ由来の感情表現を融合させながら、感情をむき出しにすることなく、それでも深く胸に届く広がりのある音を紡ぎ出した名盤『Two Conversations』。オリジナルは〈Tiger Style〉からリリースされ、今なお彼らの最高傑作とされている。アコースティック・ギターの細やかなアルペジオ、ドリーミーなキーボードとシンセ、そしてやわらかくも芯のあるヴォーカルが溶け合い、愛や喪失、その間に広がる空白を静かに描き出す。激情ではなく、内省。ドラマチックではなく、詩的な余白。全体を包むのは、映画的な空間性とテクスチャー。全体としては非常にメロディックでありながら、感情を過剰に押し付けることなく、あくまで静かに寄り添うような音楽となっている。90年代中盤のエモやスローコアの精神を継承しつつ、さらに洗練されたサウンドに昇華させたような一枚。

Aphex Twin - ...I Care Because You Do (2LP+Obi)Aphex Twin - ...I Care Because You Do (2LP+Obi)
Aphex Twin - ...I Care Because You Do (2LP+Obi)WARP
¥5,422

(数量限定/日本語帯付き/解説書封入)1990年から1994年の間に制作され楽曲をまとめ、1995年にリリースされた移籍後2枚目となるアルバム。初期のアンビエントやIDM、ハードコア・テクノを踏襲しながら、アシッドやノイズ、“ドリルンベース”とも形容される破綻したビートを搭載するなどエイフェックス・ツイン二面性や多様性を網羅する一枚。強烈なインダストリアル・ダウンテンポが炸裂したシングル「Ventolin」や、「Xtal」と並べて語られる名曲「Alberto Balsalm」を含む全12曲を収録。180g重量盤。

Yo La Tengo & Jad Fair - Strange But True (Mint Green Vinyl LP)
Yo La Tengo & Jad Fair - Strange But True (Mint Green Vinyl LP)Joyful Noise Recordings
¥4,265

12月中旬入荷予定。オリジナルは1998年リリースの、USインディーシーンの大御所Yo La TengoとJad Fairによる異色のコラボレーション・アルバム『Strange But True』。本作の最大の特徴は、言葉のテーマ設定にあり、アルバムのすべての曲名は、「奇妙だが真実」というタイトルが示す通り、突飛で信じがたいような新聞の見出しから取られており、Jad Fairが歌詞を担当し、ユーモアとシュールさに満ちた独自の物語世界が展開される。Jad Fairは、ナイーヴで即興的なローファイ・アートロックの先駆者で歌というより語りに近い、ユニークなボーカルスタイルは本作でもその魅力を存分に発揮している。一方、Yo La Tengoは各曲に異なる音楽スタイルでアレンジを加え、ローファイからサイケ、ドリームポップまで幅広い音像を展開。Jad Fairの突飛なアイデアを、Yo La Tengoが音楽的に包み込んでいるような、他に類を見ない奇妙だけど、クセになる一枚。

Marshall Allen - New Dawn (LP)Marshall Allen - New Dawn (LP)
Marshall Allen - New Dawn (LP)WEEK-END RECORDS
¥5,796

1958年以来のサン・ラー・アーケストラのメンバーであり、1995年からはバンドのリーダーを務めるマーシャル・アレンは今年で御歳100歳を迎え、ナンと初のソロ・デビュー・アルバム『New Dawn』をリリース!!伝説のジャズ・ミュージシャン、ドン・チェリーの継娘である比類なきネネ・チェリー、80年代からサン・ラーの研究所でアレンとも共同生活を送っていたアーケストラのサックス奏者ノエル・スコットをはじめアーケストラを支えてきたベテランたち、フィラデルフィアの綺羅星のようなジャズ・スターたちに支えられて制作された本作は、ジャズの伝統を横断し、スピリチュアリティを深く掘り下げるというサン・ラーの哲学と彼の土星の教えから大きな影響を受けながらも、アレンが彼自身の声として、スウィングし、未来に向かって反射し、止まる気配を見せないことを告げている。彼の伝説的なキャリアに終止符を打つのではなく、新たな始まりを告げるかのよう。全体を通してリラックスしながら仲間との演奏を楽しんでいるような、豊かで温かなハートウォーミングな雰囲気が心地いいですね。

Yui Onodera - Kiso Three Rivers (LP+DL)
Yui Onodera - Kiso Three Rivers (LP+DL)Field Records
¥4,346

Yui Onoderaによる〈Field Records〉からの『Waterworks』三部作、日本とオランダの水工学の関係をテーマにしたシリーズの最終章が登場。今回は、岐阜の木曽・長良・揖斐の三川がテーマで、かつて名古屋を悩ませた洪水を防ぐため、19世紀末にオランダの技師ヨハネス・デ・リイケが河川の分離工事を行った歴史に着想を得て制作された。ASMR的なフィールド録音、浮遊感のあるシンセ、伝統楽器の響きが織りまざる、湿度を帯びたサウンドスケープを構築。緻密な空間設計により、「水」と「土地」の歴史を、音の余白と静寂の中で感じさせる。A面は精密な音の風景、B面は持続と沈潜を伴う瞑想的構成が特長的で、環境音と電子音楽が交差する、美しい“水の音楽”ドキュメント。

Wolfgang Voigt - Rückverzauberung im Tunnel (LP)
Wolfgang Voigt - Rückverzauberung im Tunnel (LP)Astral Industries
¥4,967

〈Kompakt〉創設者であり、GasやMike Inkでの活動でも知られるドイツのケルンを拠点とする伝説的な電子音楽家Wolfgang Voigtが2010年から続けてきた、ドイツ語で「再魔術化」を意味する、一連の抽象的で実験的なアンビエント/ドローン・シリーズ、Rückverzauberungの最新作。〈Astral Industries〉からリリースされた本作は、厚いドローンの層と低域のうねりが交錯し、崩れかけたトンネルを進むような圧迫感と没入感を生み出している。調性は常に揺らぎ、不協和音や歪みが美しさと緊張感を際立たせ、層状に配置された脈打つ低周波がリスナーの身体感覚を直接揺さぶる。心地よさを超えて知覚そのものを試すような強度を備えた、Voigt流のアンビエント/ドローン美学の到達点ともいえる作品。

前田憲男 - 映画「3000キロの罠」オリジナル・サウンドトラック (LP)前田憲男 - 映画「3000キロの罠」オリジナル・サウンドトラック (LP)
前田憲男 - 映画「3000キロの罠」オリジナル・サウンドトラック (LP)ビクターエンタテインメント株式会社
¥4,950

いまだかつて、これほどまでにスリリングで美しいサウンドトラックがあっただろうか。名匠・前田憲男が手掛けた、シネジャズの最高峰。

1971年に公開された映画『3000キロの罠』。田宮二郎製作/主演、福田純監督による本作は、「鹿児島から北海道へ、日本を縦に裂いて突っ走るスポーツカー」のキャッチフレーズ通り、全編で三菱ギャランGTOが駆けるサスペンス・アクション。アメリカン・ニューシネマの傑作『バニシング・ポイント』と比較されることも多いロードムービーである。音楽を手掛けたのは名匠・前田憲男。華麗にコーナリングするピアノ、颯爽と駆け抜けるヴィブラフォン、力強く疾駆するベース、ギアを上げてゆくドラム。躍動と静寂、執念と欲望、歓喜と悲哀。スリリングな演奏と美しい旋律が、映画の魅力を最大限に引き出す。サウンドトラックとしてはもちろん、1971年当時の“日本のジャズ”としても尋常ならざるクオリティである。これほどの演奏。正確なパーソネルが判明していないのが残念だが、かねてから猪俣猛率いるサウンド・リミテッド(もしくはザ・サード)の関連が囁かれている。
text by 尾川雄介 (UNIVERSOUNDS / DEEP JAZZ REALITY)

トラックリスト:
Side A
1. ハイウェイの影~第一の疑惑
2. 待っていた女~第一の罠
3. ハイウェイの影~メイン・テーマ
4. 謎の女~罠!?
5. 待っていた女~メイン・テーマ
6. ハイウェイの影~罠への挑戦

Side B
1. 幸薄の女~奈美子の追憶
2. 謎の女~メイン・テーマ
3. ハイウェイの影~敵を求めて
4. 幸薄の女~メイン・テーマ
5. 待っていた女~ヴァリエーション
6. ハイウェイの影~悲しい結末

作曲・編曲・指揮:前田憲男

大貫妙子 - Sunshower (Clear Purple Vinyl LP)大貫妙子 - Sunshower (Clear Purple Vinyl LP)
大貫妙子 - Sunshower (Clear Purple Vinyl LP)日本クラウン
¥4,400

77年リリースの大貫妙子の2NDアルバム。参加ミュージシャンも坂本龍一、今井裕、大村憲司、松木恒秀、後藤利、CRIS PARKER(STUFFのDr.)、斎藤ノブ、山下達郎、細野晴臣、
渡辺香津美、清水靖晃、向井滋春、鈴木茂、村上秀一、林立夫、松任谷正隆 etc,と最強の布陣。

STEVIE WONDERに影響を受けて作られた『都会』は大貫妙子の代名詞的な大名曲としても知られ、その当時の時代風刺的な意味合いを多く含んだ歌詞の内容も面白い。

Incl.『SUMMER CONNECTION』 『くすりをたくさん』 『何もいらない』 『都会』 『誰のために』 etc,収録!!

トラックリスト:
Side A
1.Summer Connection
2.くすりをたくさん
3.何もいらない
4.都会
5.からっぽの椅子

Side B
1.Law Of Nature
2.誰のために
3.Silent Screamer
4.Sargasso Sea
5.振子の山羊

Tommy Guerrero - Soul Food Taqueria (2LP)
Tommy Guerrero - Soul Food Taqueria (2LP)Be With Records
¥6,178

サンフランシスコのカリスマ・スケーターにしてマルチ奏者、トミー・ゲレロによる名盤『Soul Food Taqueria』が、〈Be With Records〉による再発プロジェクトの一環として、もともと1枚に収められていた音源を本人協力のもと高音質でリマスタリングし、180g重量盤2LP仕様・見開きジャケット仕様で再発。オリジナルは2003年リリースの3rdアルバムで、ジャズ、ファンク、ラテン、ヒップホップが融合したチルアウトな傑作。西海岸の陽光を感じさせるメロウなグルーヴと、内省的なムードが絶妙に溶け合っていて、どの曲もとにかく心地よい。アルバム全体が一つの流れのようにまとまっていて、どこから聴いても気持ちが上がる。まるでソウルフードのように滋味深く、聴く者の心を満たす名作。

V.A. - Midnite Spares: Compiled by András and Instant Peterson (LP)
V.A. - Midnite Spares: Compiled by András and Instant Peterson (LP)Efficient Space
¥4,579

オーストラリアのDJ、プロデューサーであり、熱心なディガーであるAndrásとInstant Petersonがコンパイルした、1980年代から90年代のオーストラリア・ニュージーランドの知られざるアヴァン・ポップやアウトサイダー・エレクトロニックミュージックを掘り起こしたコンピレーション・アルバム『Midnite Spares』。地元のアーカイブ、古書店、私的なコレクションなどを時間をかけて丹念に探し回ったもので、Maria KozicやPhilip Brophy、David Chesworthなど、当時の実験的なアーティストたちの貴重な音源が並び、DIY精神とローカルな美学が光る。ジャンルはニュー・ウェイヴ、シンセ・ポップ、ダブ、エクスペリメンタルなど多岐にわたり、非メインストリームで魅力的なサウンドが詰まっている。オーストラリア・ニュージーランドの音楽史の裏側に光を当てる、知的で刺激的なコンピレーション。

Joe Hisaishi - Sonatine (Original Soundtrack) (LP)
Joe Hisaishi - Sonatine (Original Soundtrack) (LP)WRWTFWW
¥6,178

1993年公開の北野武監督作品『Sonatine』の久石譲によるオリジナル・サウンドトラックが〈WRWTFWW〉より再発。久石譲が得意とするミニマル・ネオクラシカルな手法が光る、内省的で静謐なアンビエント調のサウンドトラックで、ピアノ主体で極端な装飾を避け、余白のある構成が緊張と静けさを織り交ぜながら感情を引き立てる。マリンバ、各種打楽器、シタール、逆再生のパーカッション、タブラ的ハモンド演奏など多様な音色を導入しており、特に“Into A Trance”のミニマル・エレクトロ、“Eye Witness”ではシタールによるドローンや尺八風に加工したシンセなどが展開される。久石自身が愛するスコアの一つであり、非常に完成度が高い作品となっている。

Yutaka Hirose -  Voices (2LP)Yutaka Hirose -  Voices (2LP)
Yutaka Hirose - Voices (2LP)WRWTFWW
¥5,869

環境音楽の重要人物、広瀬豊のまさかの新作『Voices』が〈WRWTFWW〉より登場。80年代の名盤『Nova』で知られる彼が、ここにきて届けたのは往年の静謐なサウンドスケープとはまったく別の景色と言えるもので、フィールド録音、ざらついたサンプル、ガタついたリズムマシン、そしてサイケなシンセが入り乱れる、混沌としたコラージュ作品となっている。幕開けを飾る12分超の「Library」は、その象徴で、都市の雑踏、映画の断片、即興的な声、ラジオのノイズ、ジャズのフレーズ、ビートの残骸が次々と交錯し、音の奔流に呑み込まれる。単なる音楽というより、まるで意識の中をそのまま垂れ流したよう。また、アルバムの要所には「The Other Side」シリーズと題されたバレアリックな実験的なテクノが挿入され、奇妙な環境音との交差が軽妙なバランスを生んでいる。さらに「Uprising」では呪術的なIDM、「Mixture」では鳥の声や雑談を絡めながらブリットルなビートとアシッド・シンセを展開。過去の沈静的な作風を知るリスナーほど驚かされる本作は、『Nova』や『TRACE』で再評価された広瀬豊の現在地が刻まれた一枚。環境音楽の先駆者が、いま再びラディカルな実験精神を前面に打ち出した充実作。

Throwing Shapes (LP)
Throwing Shapes (LP)WRWTFWW
¥6,178

Gareth Quinn Redmond、Méabh McKenna、Ross Chaneyからなる、アイルランドの実験音楽トリオThrowing Shapesによるセルフ・タイトル・アルバム。本作はアイルランドの伝統と現代のエレクトロニクスを融合させた、ジャンル横断的な作品で、そのサウンドの中核を成すのは、アイルランドのワイヤー弦ハープの印象的な音色で、ハープ奏者Méabh McKennaが18世紀の複製ハープも使用し、深く響くテクスチャーを生み出している。ここにRoss Chaneyの繊細なパーカッションや、Gareth Quinn Redmondのモジュラーシンセとエレクトロニクスが互いに干渉せず、しかし絶妙に絡み合い、聴く者に内省的な時間をもたらす。音の隙間や余白が美しく、まるで静かな森の中で音が自然に生まれては消えていくような感覚は、ジャズ、即興、アンビエントの境界を曖昧にしながら、独自の音世界を築いている。

Tommy guerrero - A little bit of somthin' (2LP)
Tommy guerrero - A little bit of somthin' (2LP)Be With Records
¥6,489

サンフランシスコのスケーターにしてマルチ奏者、トミー・ゲレロによる名盤『A little bit of somthin'』が、〈Be With Records〉による再発プロジェクトの一環として、もともと1枚に収められていた音源を、本人協力のもと高音質でリマスタリングし、重量盤2LP仕様・見開きジャケット仕様で再発。ブルースやフォーク、ラテン、ファンク、ソウル、ヒップホップといった多彩なルーツを感じさせつつも、誰が聴いてもトミー・ゲレロと分かる唯一無二の音。穏やかなグルーヴとメロディが、日差しに焼けた午後や夕暮れの空気にぴったりな、ゆったりとしたファンク/ソウル感を醸し出す。スケートカルチャーとインディペンデント音楽のクロスオーバーを象徴する存在による、時代を超えて愛されるサウンドスケープ。

Safari (Transparent Vinyl LP with Obi)Safari (Transparent Vinyl LP with Obi)
Safari (Transparent Vinyl LP with Obi)WRWTFWW
¥5,869

オリジナルは1984年発表の、和製ジャズ・フュージョンの中でも特にAORの要素を強く含んだ隠れた名盤として知られる、Toshiyuki DaitokuとGregg LeeによるプロジェクトSafariのセルフ・タイトル・アルバムが〈WRWTFWW〉によって公式リイシュー。フュージョン特有の洗練された演奏技術と、メロウでスムーズなグルーヴを核として、楽曲の随所に聴かれるみずみずしいヴォーカル・ハーモニーが特徴的で、単なるインストゥルメンタルなフュージョンに留まらず、歌心のあるシティ・ポップ的な魅力も持ち合わせている。ジャズ・フュージョンとAOR、そしてシティ・ポップと言う幅広い層から長年にわたり評価され続けている、非常に質の高い一枚。

Pizza Hotline -  Polygon Island (2LP)Pizza Hotline -  Polygon Island (2LP)
Pizza Hotline - Polygon Island (2LP)WRWTFWW
¥6,178

Pizza Hotlineによる、1990年代後半から2000年代初頭のビデオゲームのノスタルジーを凝縮させ、ドラムンベースの疾走感とチルウェイブの浮遊感と融合した幻想的なアルバム『Polygon Island』。本作は、Play Station、Nintendo64、セガサターン、ドリームキャストといったゲーム機のサントラからエッセンスを抽出し、当時のゲームのメニュー画面やセーブ音、ポリゴンの揺らぎといった記憶の断片を音で再構築している。全体を通して、メロディアスで頭脳的、アトモスフェリックなドラムンベースは、聴いていると、まるで古いゲームの中を漂っているよう。高音質な45回転盤2枚組LP仕様となっており、先行作『Level Select』の系譜を継ぐ、現代的な音楽とゲームカルチャーが融合したユニークな一枚。

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