NEW ARRIVALS
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〈Morphine Records〉などからも作品を発表している、故 Buchlaシンセサイザーの巨匠、Charles Cohenとマルチ楽器奏者のJeff Cainによる伝説的ユニット、The Ghostwritersが81年に発表したデビュー・アルバム『Objects In Mirrors Are Closer Than They Appear』が待望のアナログ再発!ドン・ブックラの幼少時代の家で録音。ニューエイジ~トイポップ~ニューウェイヴを往還するようなアヴァンギャルド具合いと、根底に至福としか言いようのない感覚が眠る、シンセサイザーにおけるユーフォリアの極点のような作品。トラックが先に進むにつれ激しく痙攣するこのアルバムは、現在も評価されるべきマスターピース。新規リマスタリング仕様。貴重写真とライナーノーツが付属。
〈Dark Entries〉から超弩級再発物件!!!!! 全ニューエイジ/宇宙音楽ファンに捧ぐ。〈Morphine Records〉などからも作品を発表している、故 Buchlaシンセサイザーの巨匠、Charles Cohenとマルチ楽器奏者のJeff Cainによる伝説的ユニット、The Ghostwritersが86年に〈Mu-Pysch〉からカセットで発表した、幻のアンビエント傑作『Remote Dreaming』が待望のアナログ再発!1980年のペンシルバニアに花咲いたニューエイジ・アンビエントの至宝!ピアノとモジュラーシンセが奏でる至福の時間が、美しい波のように流れる桃源郷的な体験。まさに他では味わえない、メランコリーと瞑想の向こう側の音楽です。4 曲の未発表曲を含む5曲が追加収録。新規リマスタリング仕様。豪華写真とライナーノーツが付属。
自身の〈Peace Anthem Records〉からリリースされていた数枚の12インチ作品に続く、NY Graffitiなる謎めいた電子音楽家によるデビュー・ アルバム『Burden』が、スイスのエレクトロニクス尖鋭S S S SやMartina Lussiらを送り出してきた〈Präsens Editionen〉から登場!自身の喪の経験に捧げられた本作は、カタルシスの探求に満ちており、Dean Blunt作品にも通じるフューネラルで耽美なダブワイズ/ポスト・インダストリアル・サウンドを展開ています。Hype Williams周辺で暗躍してきたカルト・エンジニアAmir Shoatの手によるマスタリングというお墨付き。
ドイツ・ハンブルクを拠点にニューエイジ・リバイバルを牽引したBasso主宰の名門レーベル〈Growing Bin Records〉や、ギリシャ系ニューエイジを掘り起こした〈Into The Light〉などからのリリースや、アンビエント・ダンス・ユニットEarth TraxやPtakiなどの名義でも活動するポーランド・ワルシャワのバレアリック/アンビエント鬼才ことBartosz Kruczynskiによる最新ソロアルバム、今回も凄い才能&内容!16年リリースの『Baltic Beat』が当店でも大ヒットを記録した人気アクトによる、4年振り最新アルバム!温かみのあるビブラフォン、張り詰めたアルペジオ、重なり合うストリングス、孤独なディレイチェーンなど、アンビエントの重なり合うスタイルに、常に独自のスピンを加えてきた名手による、安定のバレアリック/アンビエント作品!
オリジナル・アルバムとしては5年ぶりとなる新作『Novela』がアナログ・リリース。トロピカリアの流れを汲み、ヒップ・ホップ、ソウル、レゲエなどを取り入れた鮮やかなアブストラクト・ボサ・ノヴァ・サウンド!!
Céuのほか、Jazz Is Deadの創設者の1人であるAdrian Youngeと、ブラジルの伝説的8人組ミクスチャー・ヒップホップ・バンドNação ZumbiのドラマーPupilloのプロデュースのもとロサンゼルスのLinear Labs Studioで録音された今作。アメリカの女性ラッパーLadyBug Mecca、フレンチ・セネガリーゼ・シンガーanaiis、Adrian Young率いるサイケデリック・ソウル・バンドVenice DawnのメンバーLoren Oden、Thee Sacred Soulsにヴォーカルで参加しているJensine Benitez、フランスのキーボード奏者・プロデューサーのHervé Salters (General Elektriks)、そしてブラジルの国宝Marcos Valleが参加。グラミー賞ワールド・ミュージック部門にノミネートされ、世界の名高いフェスティバルで観客を魅了し続けているCéuの5年ぶりの意欲作です。
1983年リリースのセルフ・カバー・アルバムがアナログ正規復刻!オノセイゲンによる最新デジタル・リマスター、井上嗣也による初発売時のジャケット、インナースリーヴ等を可能な限り復刻したファン必携アイテム。
本作は、1983年12月にリリースされた坂本自身が出演した映画『戦場のメリークリスマス』のサウンドトラックをピアノで演奏したピアノ・バージョン・アルバムとして『Avec Piano』というタイトルで思索社から発売されていたカセットブックに、レコード化に際し”Japan”と”Coda”の2曲を追加収録してLPとしてリリースされたものです。シンセや生楽器を駆使したオリジナルの音色を見事にピアノ曲に編曲した、聴きごたえのある1枚です。代表曲として数限りなくステージで演奏し録音も重ねられたテーマ曲"Merry Christmas Mr. Lawrence"を収録。Andy Betaによるライナーノーツが付属。
グレン・グールドの偉大なる出発点が、57年ぶりに日本国内でモノラル・マスターからアナログ化。
【完全生産限定盤】アナログ / 180グラム重量盤仕様
■1956年1月に発売され、若きグレン・グールドの名を一躍世界的なものにしたデビュー・アルバム「ゴールドベルク変奏曲」。そしてグールドが生涯を閉じる約1か月前、1982年9月に発売され、生前に発表された最後のアルバムも「ゴールドベルク変奏曲」。この作品は、まるで円環を閉じるようにグールドの生涯を縁取り、その独自の音楽を考える上で欠くことのできない音楽。グールドといえば、ゴールドベルク、そしてその逆も真なり。
■その重要作品の4種類の演奏を6枚のアナログ盤で復刻する特別企画の第1弾は、1955年6月に4日間を費やして録音されたデビュー盤。史上最も成功を収めたクラシック音楽のアルバムであり、録音史のアイコン的存在でもあります。門外不出のオリジナル・モノラル・マスターから慎重にトランスファーされたハイレゾ音源をもとに、日本のソニーミュージック乃木坂スタジオでカッティング。
Side 1*
1 アリア
2 第1変奏 1段鍵盤
3 第2変奏 1段鍵盤
4 第3変奏 同度のカノン、1段鍵盤
5 第4変奏 1段鍵盤
6 第5変奏 1段あるいは2段鍵盤
7 第6変奏 2度のカノン、1段鍵盤
8 第7変奏 1段あるいは2段鍵盤
9 第8変奏 2段鍵盤
10 第9変奏 3度のカノン、1段鍵盤
11 第10変奏 フゲッタ、1段鍵盤
12 第11変奏 2段鍵盤
13 第12変奏 4度の反行カノン
14 第13変奏 2段鍵盤
15 第14変奏 2段鍵盤
16 第15変奏 ト短調、5度の反行カノン、1段鍵盤
Side 2*
17 第16変奏 序曲、1段鍵盤
18 第17変奏 2段鍵盤
19 第18変奏 6度のカノン、1段鍵盤
20 第19変奏 1段鍵盤
21 第20変奏 2段鍵盤
22 第21変奏 7度のカノン
23 第22変奏 アラ・ブレーヴェ、1段鍵盤
24 第23変奏 2段鍵盤
25 第24変奏 8度のカノン、1段鍵盤
26 第25変奏 2段鍵盤
27 第26変奏 2段鍵盤
28 第27変奏 9度のカノン、2段鍵盤
29 第28変奏 2段鍵盤
30 第29変奏 1段あるいは2段鍵盤
31 第30変奏 クオドリベット、1段鍵盤
32 アリア・ダ・カーポ
*LPのSide 2は、第16変奏(序曲)からですが、レーベル面の表示は、米国初出盤以来1980年代に至るまで採用されていた盤面表示「Variations No. 17 through 30」を踏襲しています。
グレン・グールド(ピアノ)
[オリジナル・レコーディング]
[録音]1955年6月10日、14日~16日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ(モノラル)
[プロデューサー]ハワード・H・スコット
[米国初出]1956年1月3日、ML5060
[リイッシュー・プロデューサー(アナログ・トランスファー、DSDリマスター)]
アンドレアス・K・マイヤー
[カッティング・エンジニア]
堀内寿哉(乃木坂ソニー・ミュージックスタジオ)
180グラム重量盤仕様
2024年リプレス!南インド古典音楽、カルナータカ音楽の現代最高峰声楽家が2000年に残したスピリチュアル大作『聴覚(Shravanam)』が高音質重視な逆向き再生仕様で初アナログ化。
イタリア電子音楽のパイオニア、イル・グアディアノ・デル・ファロによる1979年アルバム『Oasis』。日本のフュージョン・ギタリスト、鳥山雄司による80年代前半の実験的なイン スト楽曲を集めたコンピレーション『Choice Works 1982-1985』。大御所ビル・ラズウェルが手掛けたエチオピア人シンガー、ジジのデビュー作をラズウェル氏自ら2003年 にダブ・リミックスしたアルバム『Illuminated Audio』の初アナログ化と、国境とジャンルを超越したリリースを続ける東ロンドンを拠点にした再発盤専門レーベル、Time Capsuleの4作目は南インドの古典音楽に焦点を当てる。
2011年頃にこのアルバムを聞いて以来虜になったのが、レーベルプロデュースを務めるKay Suzuki。
「何と言ってもインド古典音楽の古いレコードにありがちな音質とは一 線を画した00年のスタジオ録音の匠が冴えるこの高クオリティなプロダクションにまずヤられた。毎回聴く度にこんな小さなアンサンブルがこんなに宇宙的で広大な音景色を作り上げている事に驚かされる程、各音が精密に作り込まれている。難解な拍子のパーカッションの音は全てがクリアに聴こえていて、それぞれがどんぴしゃの位置空間とタイミングのポケットに収まっている。このグルーヴを追いかけるだけでも意識は時間を超越した空間に持って行かれるが、更にこのゴージャスなドローンの上に乗る彼女のゴスペル・シンガーにも通じるヴィブラートを聞いていると、まるで万華鏡の様にメロディの中に更に細かいメロディが聴こえて来るんです」
Beauty & The BeatsのDJの一人であり、社会学の大学教授でインド古典音楽にも造詣が深いJeremy Gilbert氏がライナーノーツでも述べている通り、彼女の卓越した技術に裏付けられた深い精神世界の表現力は、古典インド伝統音楽全てに共通する目的、すなわち神への献身により、全ての創造の瞬間に内包する美と、宇宙そのものが一体 化するインド哲学の”梵我一如”の次元に、聴く者全てを導く力を秘めているのである。
■ 逆向き再生仕様 (レコードの内側から外側へ向かって再生) 。
■ ベルリン在住アーティスト、ペトラ・ピータファイによるオリジナルアートワーク。
■ 東ロンドン大学教授ジェレミー・ギルバートによるライナーノーツ。
■ リマスター:クラウディオ・パサヴァンティ(Sunlightsquare / Doctor Mix)
グループ音楽、タージマハル旅行団等の活動でも知られる日本が誇るサウンドアート巨匠でありフルクサスの命脈にも連なる小杉武久(1938-2018)、そして、小杉と一柳慧との75年共作「Improvisation Sep. 1975」でも知られる米国のパーカッショニスト、Michael Ranta (1942-)による未発表ライブ音源が〈Metaphon〉よりアナログ・リリース。1970 年代から 1980 年代にかけて何度も演奏を共にしてきたデュオによる、1987 年、ケルンの日本文化会館での録音。この傑出したパフォーマンスでは、両演奏者が独立して使用する高度なマルチ・ディレイ・システムの応用が中心的な役割を果たしています。声、パーカッション、バイオリン、エレクトロニクスによる、高度に調整された即興演奏に、ディレイ・システムの巧妙に処理された周期的なタペストリー(変調、変形、ハーモナイズ)という新たな次元を吹き込み、「マルチプル・ミュージック」という、インタラクティブなテクスチャーを生み出したものとなっています。
またも宇宙的なアルバムのために素晴らしいメンバーが集結。キューバ生まれの天才ドラム奏者Francisco Mela、グラミー賞にもノミネートされたジャズ・ピアニスト/鍵盤奏者であり、The Mars VoltaやEsperanza Spalding、Wayne Shorterらとも仕事を共にするLeo Genovese、80年代から活動し、Cecil Taylorにも愛されたフリージャズのベテラン・ダブルベース奏者William Parker、そして、70年代から活躍するレジェンド級フリージャズ・マルチ奏者Daniel Carterという超豪華面々によるコラボ・アルバム『Shine Hear, Vol. 2』が、ニューヨークの〈577 Records〉からアナログで登場!古典的なジャズのアレンジメントを取り入れ、現代的な実験主義と幅広い楽器編成が並置された、彼らの最新のアバンギャルド・アルバムであり、その熟練度とミュージシャンシップの証と言える内容です。限定300部。
泣く子も黙る、終末的ポスト・インダストリアル・エレクトロニクス~テクノイズ傑作!〈Semantica Records〉や〈Field Records〉といった各地の尖鋭的ディープ・テクノ・レーベルと共鳴する優れた作品を数多く発表するスウェーデン・ストックホルムの名門であり、昨今さらに先鋭化を遂げている〈Northern Electronics〉。その主宰者Anthony Linellの変名Lundin Oilによる最新アルバム『Exploit Divisions』が登場。2016年以来初となる8年振りのLundin Oil名義でのリリース!貪欲で侵食的な音響表現を通じて告げる脅威への警鐘。地鳴りする静的な波と鋭いリズムのノイズを行き来しながら、メロディックなドローンのアンサンブルを通じてより広い視点を探求する一作となっています。
「ポップ・アンビエントの発明者」と呼ばれるドイツ出身のアンビエント作家/DJ、Markus Guentnerが、長年所属しているアンビエント系名門レーベル〈A Strangely Isolated Place〉へ帰還し、『Theia』『Empire』『Extropy』の三部作に続く最新作『Kontrapunkt』をアナログ・リリース。〈Affin〉レーベル主宰者のJoachim SpiethやKaren Vogt、Pepo Galán、Arovane、Benoît Pioulard、Abul Mogard、Hollie Kenniff (HeliosのKeith Kenniffの奥さん!!)といった、現行アンビエント/エクスペリメンタル・シーンを代表する実に豪華な面々とコラボレーションした8つのインスピレーション溢れる楽曲を収めた超大作!これまでの〈ASIP〉からのリリースで一貫してきた強いコンセプト性に対し、彼の制作アプローチにおける文字通りの転換点と言える作品であり、対比を表すものとなっています。インスピレーション溢れるパートナーたちとの音楽的対話によって織りなされる、今年度のアンビエント/ドローン作品でも傑出した内容の一枚!
DeepchordやWolfgang Voigt、Heavenly Music Corporationなど数々の名アクトを抱える現行ダブ/アンビエントの一大聖地的レーベル〈Astral Industries〉から 新物件!Donate Dozzyとの名ユニット”Voices From The Lake”でも知られるイタリアの鬼才電子音響/テクノ、NeelことGiuseppe Tillieciと、その相方を務めてきたFilippo Scorcucchiによるアンビエント・プロジェクト、LF58による2024年度最新アルバム『Radials』が登場!2023年ヴェネツィア建築ビエンナーレにおいて、ローマのアーティストグループ〈Sbagliato〉が制作した同名の展覧会に由来するという作品。ヴェネツィアで録音された、力強くも没入感のある音の世界!
Af UrsinやElodie、In Camera等でもその才能を発揮するベルギーのTimo van Luijk主宰の名門〈Metaphon〉より新物件!コンピュータ制御によるインタラクティブ音楽の先駆者として知られている器楽/電子音楽作曲家、Rolf Gehlhaar (1943-2019) 。シュトックハウゼンの個人アシスタントおよび彼の演奏アンサンブルのメンバーとしても活動。David Johnsonと共にケルンにおける現代音楽のパフォーマンス・センターおよび出版社である〈Feedback Studios〉を設立。その後イギリスに移り、1979年にはエレクトロアコースティック音楽協会の創設メンバーとなるなど、数々の功績を残す偉才であり、その作品も、交響曲、器楽作品、実験音楽や電子音楽、インタラクティブなコンピュータ制御音楽に至るまで多岐にわたる彼の3つの未発表作品を収めたアルバム。Stephan Mathieuによるマスタリング仕様。LPには、写真や詳細なプログラム・ノートを含む、折り畳み式のインサートが付属しています。
Christoph HeemannとのIn Camera、Andrew ChalkとのElodieなどでも活動、フィンランド出身・ベルギー拠点の実験音楽家であり、〈La Scie Dorée〉や〈Metaphon〉 の主宰者としても知られるTimo Van Luijkと、同国の実験的パーカッショニストKris Vanderstraeten、Daniel Duchamp、Luis Ferinといった面々が1994年に残した幻のセッション音源。
アヴァンギャルド音響/ノイズ・コラージュ集団ことH.N.A.S. (Hirsche Nicht Aufs Sofa)やAndrew Chalkとのドローン・デュオMirrorといった数々の名プロジェクトに参与してきたドイツの実験音楽家Christoph Heemannと、ベルギーの現行地下シーンの才人Timo van Luijk (Elodie, Af Ursin)の二名による名ユニット、In Camera。2020年の前作『Lost In Spice』から4年ぶりとなる最新アルバム『Arrival』が遂に登場です!版元は、Timo van Luijk主宰の〈La Scie Dorée〉。実に20分近い長編のエクスペリメンタル/ドローン楽曲2曲を収録!限定400部。
版元完売、最終入荷です。傑出したアンビエント作品群で知られる名門〈A Strangely Isolated Place〉からは、アンビエント・ジャングル/ドラムンベースの名手Illuviaの3枚目のフルレングス・アルバム『Earth Prism』が2LPアナログ・リリース。2021年の『Iridescence Of Clouds』での成層圏の高みから焦点を移し、地球上の生命の意味とスペクトルについて考察した卓越的なアンビエント・エレクトロニック作品に仕上がっています!限定400部。
「架空の部族の奏でる音楽を空想する」というコンセプトの元に結成されたアルゼンチンの五重奏団、クラン・カイマン(和名:カイマン族)のサード・アルバム完成。本作ではその有機的な室内部族音楽に現代エレクトロニクス技術を持ち込み、初のヴォーカル曲も導入して跳躍。おなじみの催眠中毒度は最強に。
アルゼンチンの作曲家エミリオ・アロ率いるクラン・カイマンはアルゼンチンのグループだが、彼らの時代を超越した有機的な音楽は国籍を超えている。仲間内で何やら録音してはたまに作品を発表するその衒いのない姿に信頼感がある。彼らのサード・アルバムとなるこの『ピカパウ』(キツツキ)は、これまでで最も抽象的でミニマルな作品だが、冷たい抽象主義でもなく、厳格なミニマリズムでもない。その象徴的なアルバム名が示唆しているように、リズムとテクスチャーに焦点をあてた『ピカパウ』は、暖かく催眠的で、2023年から24年にかけて制作されたにもかかわらず、ずっと以前から存在していたかのようだ。エム・レコードからリリースした前作『カイマン族』(2018)や『アソマ』(2021)と同じく、本作はアロの自作調律打楽器であるカリンバフォン(親指ピアノを改造した創作楽器)でアンサンブルが支えられている。エスノ感が強烈に作動するカリンバフォンのパターンが、リバーブのかかったラップ・スティールとギターの波の間を縫うように流れ、ベースの下降音とシンバル抜きのパーカッションによって、音楽は時を超えた大河のように、否応なく前へと流れていく。作曲では大半を嬰ヘ短調とホ短調で統一し、都会の閉鎖的なトレンド環境から離れ、生命に囲まれた深い夜の世界に浸っているような感覚を与える。これまでのアルバムと同様、インストゥルメンタル・アルバムだが、最後の曲「Tulipán Song」 (Tulip Song)で初のヴォーカル曲を披露している。これはオープニング・トラックのヴォーカル・ヴァージョンで、アロが考案した言語で歌われている。
ハイドロフェミニズムとニューロエステティクスの交差点で、エコロジーとテクノロジーの不気味な相互作用を探求しているMadelyn Byrdの変名Slowfoamによる2024年度最新アルバム『Transcorporeal Portal』が、グラスゴーの実験的レーベル〈Somewhere Press〉よりアナログ・リリース。アコースティック・サウンドとシンセティック・サウンドの相乗効果で、酔わせるEPを次々と発表してきたこの人。2000年代のグリッチやマイクロ・トーンの実験主義から突然変異的に進化を遂げたSlowfoamの歪んだアンビエンスは、官能的な触感をにじませ、デジタル処理されたオーガニックな素材が迸ります。名匠Rashad Beckerによるマスタリング仕様というお墨付き。限定300部。
William Basinskiの傑作『Disintegration Loops』と教会音楽からインスピレーションを得た暗黒ドローン歌謡な22年作『Echo's Disintegration』が大変印象的だったエディンバラの要注目女性作家、Alliya Enyoと、〈enmossed〉や〈Important Records〉のカセット部門〈Cassauna〉にも作品を残すアンビエント作家Florian T M Zeisigの新名義Angel Rによる初となるコラボレーション作品が〈Somewhere Press〉から登場。もともと2022年に〈Edinburgh Sculpture Workshop〉でのインスタレーションのために、Alliyah Enyoによって制作された2時間のテープループの作品として構想された作品。A面では、Enyoがその素材を再構成し、〈Green Door〉スタジオでのダブ・ミキシングによって、オリジナルのテイクの即興的な精神を刺激しながら、レイヤードされたヴォーカルの呼び声をシームレスに融合させています。Zeisigはアーカイブ録音を吸収し、それを粉々にして再び組み立て、彼の再解釈では、微細な瞬間が無限に引き延ばされ、神々からの呼び声のように、不気味で宇宙的な響きを帯びたセリキーの叫びが不滅のものとして刻まれています。Rashad Beckerによるマスタリング仕様。
今年度重要物件の一角、お見逃し無く!先日の〈Motion Ward〉からのUltrafogとの共作も素晴らしかった、〈West Mineral〉などからの卓越した作品群で名を馳せる米国・フィラデルフィアの大人気女性実験作家Ullaと、〈Radio.syg.ma〉の共同創設者としても知られる、ベルリン拠点のDJ/プロデューサー、Perilaという近年のDubient周辺界隈を大いに盛り上げた一大アイコン的存在同士によるコラボ・アルバム『Jazz Plates』が〈Paralaxe Editions〉より到着。長年の遠距離でのコラボレーションを経て、遂に初めて同じ部屋で音楽を作ったふたり。夢のような質感の、かすかなざわめきに満ちた、二枚組の魅惑的なムード音楽。それは非常に親密な作品であり、彼女たちが持つジャズのうつろう変奏に対するまどろみのような解釈をつなぎます。そんな本作では、Alice ColtraneやPharoah Sandersへの共通の愛を共有しながら、声、クラリネット、ギター、ピアノ、ボーカル、さらには、薪、葉、アクアリウムといった非楽器的なオブジェまで駆使しながら、感情の核心に到達する過程を映し出しています。マスタリングをRupert Clervaux、カッティングをRashad Beckerが担当とバックアップも完璧な布陣です。
アナトリアン・サイケデリア、ブラジリアン・トロピカリア、60年代ヨーロピアン・ポップ、アメリカン・ジャズなどを融合させた見事な現代音楽で聴衆を魅了してきた、ロンドンを拠点に活動する男女デュオ、Kit Sebastian(Kit MartinとMerve Erdem)。彼らのユニークなサウンドは、世界各地の影響が織り込まれたタペストリーであり、ヴィンテージのシンセから流れる熱情を帯びた哀愁は、バイーアのビーチからイスタンブール、そしてパリの街角まで、サイケデリックに広がっていく。そんな彼らの最新アルバム『New Internationale』が、Flying Lotusのレーベル〈Brainfeeder〉からリリースされる!『New Internationale』の10曲は、彼らが旅先で見つけては集めて行った様々な楽器の音を元に書き上げられたもの。サンプルは一切使わず、トルコのクラリネットを始め、サントゥール、ウード、ガンサ、バラライカ、チターなどなど、多彩な楽器を活用し、過去と現在の交わりを想起させるボーダーレスな世界を遊び心たっぷりに表現している。Khruangbin、Altin Gun、Broadcast、Goat、Os Mutantes、Cortex、Serge Gainsbourgなどが好きな方にお勧めしたい一枚!
アゼルバイジャンやマルティニークの知られざる音楽世界からスイスの地下シーン、フランスで変異した電化ライまで、古今東西の音楽秘境を紹介する名門レーベル〈Bongo Joe〉からは、2017年にデビューを果たしたドイツ発のアナトリアン・サイケ・ポップ歌謡集団、Derya Yıldırım & Grup Şimşekが、2021年と22年にそれぞれ発表した2部作の傑作アルバムがセットになって待望の再登場!〈Catapulte Records〉との共同リリース。トルコの民謡をベースにした音楽「ハルク」(Halk)の弦楽器バーラマの女性奏者Derya Yıldırımと、それぞれドイツ、フランス、イタリア、イギリス出身の男女4人のクインテットGrup Şimşekによる人気作が再結集!「Dost」はトルコ語で「友」を意味し、同志、兄弟、姉妹、そしてそれ以上の存在を指します。このまさにアルバムは友情を信じる人々、つまり「Dost」を信じる人々への呼びかけといえるもの。歌詞や写真が掲載されたインサート付きのゴールド箔押しの特別仕様!特に『Dost 1』は長い間完売していたので、この機会をお見逃しなく!
ロンドンを拠点に現行エクスペリメンタル・シーンを牽引する名門〈AD 93〉からの傑作が24年度リプレス!〈Blackest Ever Black〉からの名作でも知られる名ユニット、RaimeのTom Halstead & Joe Andrewsが、TomagaやVanishing Twinの一員としても活躍してきたイタリア出身の大人気打楽器奏者Valentina Magalettiと共に結成したカルト人気なエクスペリメンタル・ロック・バンドMoinの22年作『Paste』をストック!好評を博したデビュー・アルバム『Moot!』に続く本作は、さまざまな形態のオルタナティヴ・ギター・ミュージックから影響を受け、マニピュレーションやサンプリング技術を用いてその文脈を再定義。一つのスタイルに固執することなく、それらを通り抜け、新たなつながりを模索した実験的なロック・サウンドを展開しています。