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Tangerine Dream - Electronic Meditation (LP)
Tangerine Dream - Electronic Meditation (LP)Tiger Bay
¥6,498

Tangerine Dreamの1970年デビュー作。後年のシンセサイザー主体のアンビエント路線とはまったく異なり、ここで聴けるのはクラウト、実験ロックの混沌とした原点。録音は1969年にベルリンの工場を借りて行われ、使用したのは 2トラックのRevoxテープレコーダーのみという極めてプリミティブな環境。Edgar Froese、Klaus Schulze、Conrad Schnitzlerの三者が揃った唯一の作品であり、ギター、オルガン、ドラム、チェロに加え、割れたガラス、焼いた羊皮紙、乾燥した豆といったファウンド・サウンドが大胆に取り入れられている。「Journey Through A Burning Brain」の長尺ノイズ展開は、後のドイツ実験音楽へと直結する破壊的エネルギーを放ち、全体は偶然の産物ではなく混沌を設計するかのように緻密な計算のもと成立している。アルバムタイトルにElectronicとあるが、実際にはシンセサイザーは使用されておらず、内容はむしろアナログ実験音楽そのもの。Tangerine Dreamのキャリアを語るうえで欠かせない、原始的でアヴァンギャルドな出発点。

Tame Impala - Lonerism (2LP)
Tame Impala - Lonerism (2LP)Modular Recordings
¥7,182

Kevin Parkerが全曲の作詞作曲・演奏・プロデュースを手がけたTame Impalaの2ndアルバム。前作『Innerspeaker』のギター主体のサイケデリアを引き継ぎつつ、シンセサイザーを大幅に導入し、よりメロディアスでポップな方向へと進化。パースの自宅スタジオだけでなく、パリのプライベート・アパートメントや、ツアー中の移動中、ホテルの部屋などで録音された音は、ベッドルーム制作の親密さと、世界を旅しながら作られた開放感が同時に漂う。Dave Fridmann のミックスが加わることで、音像はよりカラフルで立体的になり、現代的なサイケデリック・ポップの基準点とも言える仕上がり。タイトルが示す通り、自分自身の内面をどこまでも深く掘り下げた先にしか見つからない、普遍的な輝き。

The Stooges (Whiskey Colored Vinyl LP)
The Stooges (Whiskey Colored Vinyl LP)Elektra
¥5,588

1969年リリースのThe Stoogesのデビュー作。Iggy Popの野性味あふれるボーカルと、Ron Ashetonの反復的で荒削りなギターリフがぶつかり合い、後のパンクを決定づけるプロトパンクの原型を提示した一枚。どれも単純な構造ながら、反復の中に暴力的な推進力が宿り、John Caleのプロデュースは音を磨き上げるのではなく、未完成のままの粗さをそのまま封じ込め、当時のロックとは異なる冷たくミニマルな緊張感を生み出している。衝動、反復、ノイズ、そのすべてがむき出しになった決定的デビューアルバム。

Sir Joe Quarterman & Free Soul - (I Got) So Much Trouble In My Mind (LP)
Sir Joe Quarterman & Free Soul - (I Got) So Much Trouble In My Mind (LP)GSF
¥3,194

Washington D.C.のローカル・シーンから登場したJoe Quarterman & Free Soulが、1973年に〈GSF Records〉からリリースした唯一のフルアルバム。代表曲「(I Got) So Much Trouble In My Mind」を中心に、D.C.ファンク特有の荒々しいストリート感と、James Brown 直系のタイトなグルーヴが全編を貫く一枚。

Rufus Harley - Re-Creation Of The Gods (LP)
Rufus Harley - Re-Creation Of The Gods (LP)Ankh Records
¥3,194

1972年、ジャズ界唯一のバグパイプ奏者として知られるルーファス・ハーレイが、ニュージャージーのインディ・レーベル〈Ankh Records〉から発表した異色作『Re‑Creation Of The Gods』。スピリチュアル・ジャズ、ジャズファンク、ソウル・ジャズが混ざり合う中で、グレイトハイランド・バグパイプが主役として鳴り響く、唯一無二のサウンド。特にビル・メイソンの土着的なオルガンが、バグパイプのドローンと共鳴し、独特のサイケデリックな質感を生んでいる。「Hypothesis」「Malika」などは特にスピリチュアルでコズミックなムードが強く、儀式的なムードも漂っている。変わり種ではなく、内容のある異形のジャズが詰まった逸品。

Ornette Coleman - Free Jazz (LP)
Ornette Coleman - Free Jazz (LP)Ermitage
¥3,246

1961年リリースの、オーネット・コールマンの問題作にして金字塔『Free Jazz』。左右にそれぞれ別のカルテットを配置したダブル・カルテット編成で録音され、37分に及ぶ完全即興の集団演奏をA/B面に分割して収めた、ジャズ史でも類を見ない作品。左チャンネルにはコールマン、ドン・チェリー、スコット・ラファロ、ビリー・ヒギンズ。右チャンネルにはエリック・ドルフィー、フレディ・ハバード、チャーリー・ヘイデン、エド・ブラックウェル。二つのバンドが同時に演奏することで生まれる、音が渦を巻きながら広がる立体的なサウンドで、後のコルトレーン『Ascension』など、前衛ジャズの流れを決定づけた。フリー・ジャズというジャンル名の語源となった、ジャズの枠組みを根底から揺さぶった歴史的名盤。  

Nick Drake - Pink Moon (LP)
Nick Drake - Pink Moon (LP)Island Records
¥6,526

1972年リリースのニック・ドレイクの遺作『Pink Moon』。深夜のわずか2日間で録音された、声とアコースティックギターを中心にした極限まで削ぎ落とされた作品。プロデューサーはエンジニアとしても名高いJohn Wood。ニック自身の意向で、ゲストミュージシャンやストリングスは一切なし。唯一のオーバーダブは、タイトル曲「Pink Moon」でのピアノのみという徹底ぶり。圧倒的な親密さと、静けさの中に深い感情が流れる独自の世界で、「Place to Be」「Things Behind the Sun」など、後に多大な影響を与えた名曲を多数収録。孤独な魂による、祈りのような、あるいは静かなあきらめのような、永遠の余韻を持つ一枚。180グラム重量盤、オーディオファイル・エディション!

Nick Drake - Five Leaves Left (LP)
Nick Drake - Five Leaves Left (LP)Island Records
¥6,526

1969年リリースのニック・ドレイクのデビュー作『Five Leaves Left』。ジョー・ボイドのプロデュースのもと、ロンドンのSound Techniquesで録音され、Richard Thompson、Danny Thompsonら英国フォークの名手が参加した、ブリティッシュ・フォークの金字塔。柔らかく内省的な歌声と繊細なアコースティックギターを中心に、Robert Kirbyによる室内楽的ストリングスが寄り添う、静けさの中に深い感情が流れる独自の世界。特に「River Man」の独特の拍子感とオーケストレーションは、英国フォーク史に残る名演。孤独な天才が、唯一、音楽という窓を通じて外の世界へ漏らした溜息のような、静謐で美しい一枚。180グラム盤、オーディオ・ファイル・エディション!

Miles Davis - In A Silent Way (LP)
Miles Davis - In A Silent Way (LP)Columbia
¥5,436

1969年、マイルス・デイヴィスのエレクトリック期の幕開けを告げる歴史的名盤『In a Silent Way』。ジョン・マクラフリン、ハービー・ハンコック、チック・コリア、ジョー・ザヴィヌル、ウェイン・ショーターら、後にジャズ・ロック、フュージョンを牽引するメンバーが集結し、ニューヨークの30th Street Studioで録音された作品。A面「Shhh / Peaceful」、B面「In a Silent Way / It’s About That Time」の2曲構成で、テオ・マセロによる大胆なテープ編集が施され、同じテーマが循環しながら展開していく独特の構成が特徴。エレクトリック・ピアノやオルガン、ギターが重なり合い、静けさと浮遊感に満ちている。マイルスのトランペットは必要最小限のフレーズで空間を切り裂き、その余白を埋めるようにキーボードとギターが色彩を加える。後のアンビエントやエレクトロニカにも繋がっていくような新しさと、それだけではない美しさを両立した永遠の名盤。

Massive Attack - Protection (LP)
Massive Attack - Protection (LP)Virgin Records
¥5,974

オリジナルは1994年リリースの、Massive Attackの2ndアルバム『Protection』。前作『Blue Lines』で提示したブリストル・サウンドをさらに洗練させ、トリップホップというジャンルの輪郭を決定づけた重要作。Everything But The GirlのTracey Thornを迎えた表題曲「Protection」は、温かく包み込むようなヴォーカルと深いベースが溶け合う名曲。さらにTrickyが参加した「Karmacoma」、Horace Andyの存在感が光る「Spying Glass」など、R&B/ヒップホップ/ダブ/エレクトロニカが自然に交差する、ジャンル横断的なサウンドデザイン。全体を通して、遅いビート、深い低音、曇った音色が生み出す都会の夜の静けさのようなムードが漂い、内省的でメランコリック。その後の『Mezzanine』の暗黒的サウンドとは異なる、温かさと憂いが同居するトリップホップ成熟期の代表作。

Herbie Hancock - Takin' Off (LP)
Herbie Hancock - Takin' Off (LP)Ermitage
¥4,183

1962年、弱冠22歳のハービー・ハンコックが〈Blue Note〉に残した記念すべきデビュー作『Takin’ Off』。フレディ・ハバード(tp)、デクスター・ゴードン(ts)という豪華ホーン陣を迎え、ルディ・ヴァン・ゲルダーのスタジオで録音された、ハードバップ黄金期を象徴する一枚。冒頭を飾る「Watermelon Man」は、ブルージーでキャッチーなテーマが魅力の大名曲。Mongo Santamariaによるカバーがヒットし、後にハンコック自身も『Head Hunters』で再演するなど、ジャズ史に残るスタンダード。アルバム全体は、若きハンコックの知的で軽やかなピアノと、ハバードの鋭いブロウ、ゴードンの太く温かいテナーが絶妙に絡み合う、ハードバップの楽しさとモダンジャズの洗練が同居した内容。デビュー作とは思えない完成度で、ハービー・ハンコックの原点にして永遠の名盤。

Gang Starr - Hard To Earn (2LP)
Gang Starr - Hard To Earn (2LP)Virgin Records
¥7,111

Gang Starrが1994年に放った4thアルバムにして、90年代NYヒップホップを象徴する一枚『Hard To Earn』。DJ Premierによる乾いたドラムと鋭くカットされたサンプルが織りなすハードなビートの上で、Guruが低くタイトなフロウでストリートの倫理とリアリティを淡々と語り尽くす、黄金期Gang Starrサウンドの完成形とも言える作品。中毒的なループが耳に焼き付くクラシック「Mass Appeal」、ストリートの掟を静かに説く「Code Of The Streets」、Nice & Smoothを迎えたパーティ・チューン「DWYCK」、Jeru The Damaja & Lil Dap参加の「Speak Ya Clout」など、後世に語り継がれる名曲を多数収録。ゲスト陣もGang Starr Foundation勢で固められ、当時のNYアンダーグラウンドの空気がそのまま閉じ込められている。ジャズ・ラップのイメージを脱し、よりミニマルで硬質な方向へと舵を切った転換点にして、イースト・コースト・ヒップホップ・クラシックとして今なお支持され続ける名盤。180グラム重量盤&2LP仕様の高品質仕様。

Funkadelic - Maggot Brain (2LP)
Funkadelic - Maggot Brain (2LP)Westbound
¥8,646

Funkadelicが1971年に残したサイケデリック・ファンクの金字塔『Maggot Brain』。A面を飾るタイトル曲「Maggot Brain」は、George ClintonがギタリストEddie Hazelに、前半は「母親が死んだと聞かされた時のように弾け」、そして「その後、母親が生きていたと知った時のように弾け」と指示したという逸話で知られる10分超のソロ・パフォーマンス。圧倒的な存在感を放つ、ロック史に残る名演。アルバム後半では、フォーキーなコーラスが心地よい「Can You Get To That」、ハードロック的なギターが炸裂する「Super Stupid」、ノイズとジャムが渦巻く「Wars of Armageddon」など、サイケ、ファンク、ロックが混ざり合うP-Funkの原点が展開。2LP版には、1971年のライブ音源や別ミックスが追加収録され、スタジオ版とは異なる荒々しさやダブ的再構築が楽しめる内容。ファンク史に刻まれた名盤を、より深く味わえる決定版。

Brian Eno - Ambient 1: Music For Airports (LP)
Brian Eno - Ambient 1: Music For Airports (LP)Virgin EMI Records
¥6,463

説明不要、ブライアン・イーノが1979年に発表したアンビエント音楽の金字塔『Ambient 1: Music for Airports』。注意深く聴いても、聴き流しても成立する音楽というイーノ自身の理念を明確に提示した最初の作品であり、アンビエントというジャンル名を定着させた歴史的アルバム。1978年にロンドンとケルンで録音され、ピアノ、女性声、シンセサイザーなどの素材を異なる長さのテープループで重ね合わせるという革新的手法で構築。空港の緊張感を和らげるために設計され、実際にニューヨークのラガーディア空港で短期間使用された記録も残る。イーノが1975年の事故療養中に体験した雨音と静かな音楽が溶け合う感覚や、エリック・サティの家具の音楽の思想が背景にあり、空間の質を変える音楽というコンセプトが本作で結晶した。ドラマ性を排した静謐な響きがゆっくりと漂い、ピアノの単音、声の断片、柔らかなシンセが空気のように浮遊する音響空間を形成。アンビエントの原点にして永遠の基準点。空間を静かに変える音楽の本質。180グラム重量盤仕様。

Pratt & Moody & Cold Diamond & Mink - Hard Way To Live/You Bring Me Joy (7")Pratt & Moody & Cold Diamond & Mink - Hard Way To Live/You Bring Me Joy (7")
Pratt & Moody & Cold Diamond & Mink - Hard Way To Live/You Bring Me Joy (7")Timmion Records
¥1,642

フィンランドのソウル・デュオPratt & Moodyと、〈Timmion Records〉の名ハウスバンドCold Diamond & Minkによる最新7インチ『Hard Way To Live / You Bring Me Joy』。A面「Hard Way To Live」は、温かいリズムとメロウなギターに乗せて、Pratt & Moodyのソウルフルな歌声がじわりと沁みるバラード。70年代スウィート・ソウルの香りをまといながら、現代的なメロディラインが自然に溶け込む。B面「You Bring Me Joy」は、ゆっくりと立ち上がる映画的なイントロから、ゴスペル風コーラスが広がるディープ・ソウル。レーベルならではのスウィート&ビート・ソウルの核心。

Pratt & Moody & Cold Diamond & Mink - Hard Way To Live/You Bring Me Joy (Transparent Yellow Vinyl 7")Pratt & Moody & Cold Diamond & Mink - Hard Way To Live/You Bring Me Joy (Transparent Yellow Vinyl 7")
Pratt & Moody & Cold Diamond & Mink - Hard Way To Live/You Bring Me Joy (Transparent Yellow Vinyl 7")Timmion Records
¥1,642

フィンランドのソウル・デュオPratt & Moodyと、〈Timmion Records〉の名ハウスバンドCold Diamond & Minkによる最新7インチ『Hard Way To Live / You Bring Me Joy』。A面「Hard Way To Live」は、温かいリズムとメロウなギターに乗せて、Pratt & Moodyのソウルフルな歌声がじわりと沁みるバラード。70年代スウィート・ソウルの香りをまといながら、現代的なメロディラインが自然に溶け込む。B面「You Bring Me Joy」は、ゆっくりと立ち上がる映画的なイントロから、ゴスペル風コーラスが広がるディープ・ソウル。レーベルならではのスウィート&ビート・ソウルの核心。

Sleep - Leagues Beneath (LP)
Sleep - Leagues Beneath (LP)Third Man Records
¥1,896

カリフォルニアのドゥーム・メタルの伝説Sleepによる、深海ドゥームの決定版として語られる長尺シングル「Leagues Beneath」。Bチューニングのギターゆっくりと波のように揺れ、低音の圧がじわじわと空間を満たしていく。。ボーカルが登場するのは約6分後という大胆な構成で、Al Cisnerosの呪詠のような声が入る瞬間、曲は一気に深度を増す。中盤はMatt Pikeの底なしのリフ反復がトランス感を生み、終盤は音が剥がれ落ちていくような静寂へ。より深く、より遅く、より沈む一曲。

Discovery Zone - Library Copy Do Not Remove (LP)
Discovery Zone - Library Copy Do Not Remove (LP)Rvng Intl.
¥3,654

7月上旬再入荷。ベルリン拠点のアーティストDiscovery ZoneことJJ Weihlによる、ベルリンのZeiss-Großプラネタリウムのために制作された空間音響作品をステレオ用へ再構築したアルバム『Library Copy Do Not Remove』が、〈RVNG Intl.〉から登場。Ambisonicsという全天球録音・再生技術を用いたプラネタリウム内の49台のスピーカーによる空間音響を原型にしており、ステレオへダウンミックスする際、単なる録音ではなく、バイノーラル的な処理や巧みなパンニングによって、シンセ、声、環境音が三次元的に配置されたような広がりを再現。電子音と有機的なサウンドが滑らかに溶け合い、自然とテクノロジーが相互に生成し合う世界観が刻まれている。アンビエント、ポップ、サウンドアートが交差する音像は、宇宙的なスケールを持ちながら、冷たさよりも生命感が前に出るのがDiscovery Zoneらしく魅力的。

William Hooker - Convergence: Live in China (LP)William Hooker - Convergence: Live in China (LP)
William Hooker - Convergence: Live in China (LP)Org Music
¥3,933

ニューヨーク前衛シーンを牽引してきたドラマーWilliam Hookerが、ギタリストのJohn Kingとともに2024年の中国・深圳B10 Festivalで行った完全即興ライブを収めた『Convergence: Live in China』。サウンドボード直録りによる音像は驚くほど生々しく、フッカーの爆発的なドラミングと、John Kingのノイズからドローンへと自在に行き来するギターがその場で形作られていく音の場として迫ってくる。激しさと静寂が交互に訪れるダイナミクス、観客の緊張感までも伝わる空気感は、まさにライブでしか生まれない瞬間の連続。70代を超えてなお、凄まじいエネルギーを放つ彼のフッカーのフリーな精神が、John Kingの変幻自在なギターと衝突し合う様は、フリージャズ、アヴァンギャルド、即興音楽の核心そのもので、フッカーの現在進行形の創造性に触れられる一枚。

南條麻人 Asahito Nanjo -  M (LP)南條麻人 Asahito Nanjo -  M (LP)
南條麻人 Asahito Nanjo - M (LP)Black Editions
¥5,998

High Rise、Mainliner、Musica Transonicなど、日本アンダーグラウンド・サイケデリックの中心に立ち続けてきた南條麻人が、1980〜1988年にかけて密かに録りためていた個人的な音の記録をまとめた作品『M』。1990年代に自身のレーベル〈La Musica〉から極少数のカセットとして発表され、長らく入手困難だった音源が、〈Black Editions〉よりヴァイナル・リイシュー!爆音サイケのイメージとは完全に異なり、ギターのフィードバックは低く唸り、歌は独白のように揺らぎ、フォーク、バラード、ノイズが曖昧に溶け合う。録音のざらつきがそのまま時間の層となり、音楽というより、存在そのものを記録したような親密さと緊張感が同居している。オリジナル・テープに「20年にわたる秘密のプロジェクトの集大成。ビート・フォーク・バラードと音程外れのつぶやきの奇妙なバランスを実現した、非常に個人的な音楽。存在の肯定として構想された、示唆に富んだ自己賛美的な音楽。」と記されていたように、ひとりの音楽家が生きてきた時間の痕跡をそのまま聴かせるような感触すら漂う非常に稀有なもの。

Bibiotheca Hermetica - One (LP)Bibiotheca Hermetica - One (LP)
Bibiotheca Hermetica - One (LP)Black Editions
¥5,998

1996年、南条麻人が主宰したレーベル〈La Musica〉から、クレジットなしのカセットとして極少数のみ流通した謎の作品が、〈Black Editions〉によるアーカイブ・シリーズでついに初LP化。長らく正体不明の地下の秘宝として語られてきた音源が、約30年の時を経て登場。A面「Metaphysics」、B面「Magic Squares」から成る本作はNijiumuや東方沙羅、さらにはタージ・マハル旅行団の流れを汲む、アヴァン・サイケ/フリー・インプロヴィゼーションの深層に位置する音世界で、特異な残響感と、楽器とノイズが等価に扱われる録音状態、漂うようなドローン、擦過音やパーカッションの偶発的な衝突が重なり、霧の中で音が自律的に動き続けるような幻惑的サウンドを形成している。90年代日本アンダーグラウンドの核心。

V.A. - Himba Hymn: Ghosts Of Namibia's Skeleton Coast (LP)V.A. - Himba Hymn: Ghosts Of Namibia's Skeleton Coast (LP)
V.A. - Himba Hymn: Ghosts Of Namibia's Skeleton Coast (LP)Sublime Frequencies
¥5,897

ナミビア北西部に暮らすヒンバ族の声と儀礼歌を初めて公式に記録した、〈Sublime Frequencies〉ならではのリアリティあふれるフィールド録音作品『Himba Hymn: Ghosts Of Namibia’s Skeleton Coast』。本作は、観光写真やステレオタイプなイメージで語られがちなヒンバ族を、彼ら自身の声で伝えるという目的で制作。録音はすべて現地で行われ、オリックスの角を使った伝統管楽器Cattle Gunの低く唸るような音色、手で口を覆って生まれる自然なフランジャー効果、声が連鎖していく人力ポリフォニック・エコーなど、電気的な加工を使わずに生まれる独自の音響が収められている。砂漠の乾いた空気をそのまま閉じ込めたような質感で、祈り、嘆き、語り、叫びが混ざり合う共同体の記憶そのもののような生々しさ。リズムは一定ではなく、集団の呼吸や身体の動きがそのままテンポになるような自由さがあり、フィールド録音でありながら、どこかトランス的な没入感を生む。機材を介さずとも、彼らの身体そのものがエフェクターであり、シンセサイザーであるかのような驚異的な音響。数あるカタログの中でも、文化的資料性と音響的インパクトが極めて強い一枚。

DIIV - Oshin (LP)DIIV - Oshin (LP)
DIIV - Oshin (LP)Captured Tracks
¥3,551

ブルックリン発のインディロック・バンドDIIVが2012年にリリースした、2010年代インディの金字塔『Oshin』。深いリバーブに沈むギターのレイヤー、水中で揺れるようなコーラスの質感、そしてZachary Cole Smithの声が歌というより音のテクスチャーとしてミックスに溶け込む独特のスタイル。「Doused」「How Long Have You Known?」などの代表曲では、タイトなリズムと浮遊感が同居し、疾走するポストパンクと夢見心地のドリームポップという当時としても新鮮なサウンドを提示した。NEU!、The Cure、シューゲイザーの要素が混然一体となった、今なお色褪せない魅力を放つ、現代ドリームポップの基準点となった名盤。

K8A - Woradj Alle (LP)K8A - Woradj Alle (LP)
K8A - Woradj Alle (LP)Domino Sound
¥4,356

クラシックの訓練を受けたアメリカ人ヴァイオリニストK8AことKaethe Hostetterが、エチオピアはアディスアベバで過ごした11年間の記憶と体験を、ソロ・ヴァイオリンとエレクトロニクスだけで結晶化させた作品『Woradj Alle』。QWANQWAやDebo Bandの創設メンバーとして、現地の伝統音楽、Ethio‑jazz、民俗音楽の中心に深く関わってきたが、本作では、エチオピアの象徴的楽曲「Musicawi Silt」や「Tizita」をはじめ、街の雑踏、ラジオから聴こえてくるサックス、酒場でのダンスなど、日常の情景を音のスケッチとして再構築している。ヴァイオリンの旋律がループと電子処理で幾重にも重なり、伝統音楽のモード音階が 夢の中の記憶のような音像へと変換されていく。ミニマルで瞑想的、儀式的でありながら、どこか温かい。エチオピアでの生活を音で旅するような音楽性は、アディスアベバの喧騒と哀愁をヴァイオリン一本に封じ込めた、サイケデリック・フォークロア。

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