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ドイツ拠点のダブ・テクノ系新興レーベル〈Wandlung〉からは、その主宰者を務める新鋭作家=Morten B.の変名MK.06による最新12インチEP作品『HANDLUNG003』がアナログ・リリース。Basic Channel〜Chain Reactionへの愛に満ちたオールドスクールなダブ・テクノの秀逸タイトルを全4曲搭載!PoleことStefan Betkeの手による〈Scape Mastering〉でのマスタリング&カッティング仕様というお墨付きの一枚となっています。
沖縄コザを拠点に、沖縄の古い民謡とドープでサイケデリックなDUBを組み合わせた斬新な音楽を発信しているプロデューサー/ダブ・エンジニアのHARIKUYAMAKU(ハリクヤマク)。海外からも高い評価を受けている彼が、1965年に発売された16枚組のLP-BOX 「沖縄音楽総攬」から厳選した沖縄古謡の音源をDUBミックスしたアルバムを制作。 約60年前に録音されたマジカルな歌声と銀天団による生演奏のヴァイブレーション、そしてHARIKUYAMAKUの神秘的なエレクトロ・ サウンドを融合した唯一無二の音楽。 ライナーノーツは、日本民謡と世界各地のトライバル・ダンス・ミュージックに造詣の深い大石始が執筆。
本作は「沖縄民謡とダブの融合」という一言で片付けることのできない広がりを持つ。近年HARIKUYAMAKUが取り組んでいるアンビ エント的な発想も数曲で試みられており、曲によっては南米フォルクローレを再解釈するニコラ・クルースやバリオ・リンドらの作風とも 共鳴する響きを聞き取れる。自身の足元にあるものを現代の耳と感覚でどのように捉え直し、新たな創造に結びつけることできるの か。本作もまた、そうした問題意識の先に作り上げられた作品といえる。(大石始)
UKダブの総帥エイドリアン・シャーウッドによる最初のスタジオ作品。エンジニアはデニス・ボヴェル。ドラムはブラック・ルーツ・プレイヤーズのエリック'フィッシュ'クラークで、レゲエのスーパースター、ジョニー・クラークの弟。オリジナル・リリースは<ON-U>の前身となる伝説的レーベル<Hitrun>
CD期以降の日本のレフトフィールドな音楽の数々を一挙紹介した〈Music From Memory〉発の画期的コンピレーション・アルバム『Heisei no Oto: Japanese Left‐Field Pop From the CD Age (1989–1996)』でも紹介された事で近年ディガーやコレクターの間でも注目が集まり、『Heise No Oto』を編纂したNORIO & AZ氏の運営するレコード店〈Rare Groove Osaka〉や〈Revelation Time〉などで当時盤のデッドストックも出回っていた石黒浩己の幻の傑作『KOH MAITON』が初ヴァイナル・リイシュー!
今回、とても嬉しいことに「Koh Maiton」がアナログ化される機会に恵まれました。
30年も前の事ですが、タイ・プーケットのマイトン島滞在中に書き溜めた曲を収めたアルバムで、私自身とても思い出深いアルバムです。
これを機会により多くの皆さんに楽しんで頂けることを願っています。
ぜひ聴いてください。
石黒浩己
数々のスタジオワークやサポート・ミュージシャン、ビデオやイベント音楽の作曲&制作を担当、神奈川県茅ヶ崎市出身、東京を拠点に活動しているピアニスト、シンセサイザー奏者、作曲家であり、1992年に初のアルバム『Daydream』を発表、ソロ・アーティストとしてのキャリアを始動させた石黒浩己。93年に発表した本作『KOH MAITON』からは、前述の『Heisei No Oto』にも収録曲「Unity」がピックアップされ、ニューエイジ・リバイバル以降の文脈からも高い注目が集まっていた中での史上初のアナログ化となります。
タイはプーケットの近くに位置する小島、マイトン島に滞在中している際に作られた本作には、2000年代初頭のノスタルジックなゲーム音楽を彷彿とさせる「ETERNAL」、洗練された都会的な夜景を映し出す珠玉のシティ・ジャズ「Unity」、村松健の『+BLUE』の世界観にも通じる幽遠で透明感に溢れるニューエイジ・フュージョン・ナンバー「EPILOGUE」を始めとしたメロディアスで詩情に満ちた全10曲を収録。シティ・ポップからフュージョン、ニューエイジ・リスナーまで幅広く推薦したい必聴盤です!
門脇綱生 (Sad Disco)
これはいったい何なんだ!?! ヘンリー川原、スリン・パークシリ、サイケアウツと並ぶエム重要アーカイブ・リリース。90年代から00年代初頭にかけ、竹村延和のChildisc等から作品を発表した大阪出身のクリエイター、Hyuの迷宮に秘められた驚異の作品群を解読するコンピレーション。
ヒウは「エレクトロニカ」という曖昧な言葉で括られてきた世紀末世代の音楽家の一員で、その実体はほとんど謎のままだった。しかし、彼の作品は多くの点で際立っており、微分音や倍音列のユニークな探求、音楽テクノロジーを人間化する能力、軽快さと遊び心とコンセプチュアルな厳密さを併せもつ独特の創作物は、時間の風雪をものともしない。
本コレクション 『Inaudible Works 1994-2008』 は未発表曲と過去にリリースされた諸作の再編集版で構成され、新作とアーカイブの中間のような存在となっている。楽曲は多岐にわたり、多調+微分音ドラムンベースもどき、人声合成技術の疑似ロボ・ポップ、ヴォイスと発電機のドローン重奏、破砕し分裂した倍音列ファンク、感覚過多のスイングするサンプルの集合体、サイン波を単子とする構想、文学にインスパイアされた無調ピアノ曲、自己言及性の極に生まれたJポップ……と目も眩むユニークな作品がひしめく。すべてが特徴的で知的、その多くに先見の明があり、ジャンルの拘束から超越している。こうしたHyuの音楽は魅力的で楽しいが、それは音楽を創造するだけでなく、音楽を創造する方法も創造したいという欲求に突き動かされている。この願望と探求心は本作のすべてに、そして彼の音楽全体の素晴らしさの中にはっきりと聴き取ることができる。
2LP版にははっぴいえんど「風をあつめて」のカヴァーをボーナス収録。本人による楽しく啓発的な解説も必読。装丁は虚木へずが担当。
=作品仕様=
+ 12インチLP2枚組、見開きジャケット、DLクーポン封入
+ 2LP版のみボーナストラック収録
+ Hyu本人による楽曲解説を日本語・英語で掲載