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Throwing Shapes (LP)
Throwing Shapes (LP)WRWTFWW
¥6,178

Gareth Quinn Redmond、Méabh McKenna、Ross Chaneyからなる、アイルランドの実験音楽トリオThrowing Shapesによるセルフ・タイトル・アルバム。本作はアイルランドの伝統と現代のエレクトロニクスを融合させた、ジャンル横断的な作品で、そのサウンドの中核を成すのは、アイルランドのワイヤー弦ハープの印象的な音色で、ハープ奏者Méabh McKennaが18世紀の複製ハープも使用し、深く響くテクスチャーを生み出している。ここにRoss Chaneyの繊細なパーカッションや、Gareth Quinn Redmondのモジュラーシンセとエレクトロニクスが互いに干渉せず、しかし絶妙に絡み合い、聴く者に内省的な時間をもたらす。音の隙間や余白が美しく、まるで静かな森の中で音が自然に生まれては消えていくような感覚は、ジャズ、即興、アンビエントの境界を曖昧にしながら、独自の音世界を築いている。

Tommy guerrero - A little bit of somthin' (2LP)
Tommy guerrero - A little bit of somthin' (2LP)Be With Records
¥6,489

サンフランシスコのスケーターにしてマルチ奏者、トミー・ゲレロによる名盤『A little bit of somthin'』が、〈Be With Records〉による再発プロジェクトの一環として、もともと1枚に収められていた音源を、本人協力のもと高音質でリマスタリングし、重量盤2LP仕様・見開きジャケット仕様で再発。ブルースやフォーク、ラテン、ファンク、ソウル、ヒップホップといった多彩なルーツを感じさせつつも、誰が聴いてもトミー・ゲレロと分かる唯一無二の音。穏やかなグルーヴとメロディが、日差しに焼けた午後や夕暮れの空気にぴったりな、ゆったりとしたファンク/ソウル感を醸し出す。スケートカルチャーとインディペンデント音楽のクロスオーバーを象徴する存在による、時代を超えて愛されるサウンドスケープ。

Safari (Transparent Vinyl LP with Obi)Safari (Transparent Vinyl LP with Obi)
Safari (Transparent Vinyl LP with Obi)WRWTFWW
¥5,869

オリジナルは1984年発表の、和製ジャズ・フュージョンの中でも特にAORの要素を強く含んだ隠れた名盤として知られる、Toshiyuki DaitokuとGregg LeeによるプロジェクトSafariのセルフ・タイトル・アルバムが〈WRWTFWW〉によって公式リイシュー。フュージョン特有の洗練された演奏技術と、メロウでスムーズなグルーヴを核として、楽曲の随所に聴かれるみずみずしいヴォーカル・ハーモニーが特徴的で、単なるインストゥルメンタルなフュージョンに留まらず、歌心のあるシティ・ポップ的な魅力も持ち合わせている。ジャズ・フュージョンとAOR、そしてシティ・ポップと言う幅広い層から長年にわたり評価され続けている、非常に質の高い一枚。

Pizza Hotline -  Polygon Island (2LP)Pizza Hotline -  Polygon Island (2LP)
Pizza Hotline - Polygon Island (2LP)WRWTFWW
¥6,178

Pizza Hotlineによる、1990年代後半から2000年代初頭のビデオゲームのノスタルジーを凝縮させ、ドラムンベースの疾走感とチルウェイブの浮遊感と融合した幻想的なアルバム『Polygon Island』。本作は、Play Station、Nintendo64、セガサターン、ドリームキャストといったゲーム機のサントラからエッセンスを抽出し、当時のゲームのメニュー画面やセーブ音、ポリゴンの揺らぎといった記憶の断片を音で再構築している。全体を通して、メロディアスで頭脳的、アトモスフェリックなドラムンベースは、聴いていると、まるで古いゲームの中を漂っているよう。高音質な45回転盤2枚組LP仕様となっており、先行作『Level Select』の系譜を継ぐ、現代的な音楽とゲームカルチャーが融合したユニークな一枚。

V.A. - TV, Anime & Manga New Age Soundtracks 1984-1993 (LP)V.A. - TV, Anime & Manga New Age Soundtracks 1984-1993 (LP)
V.A. - TV, Anime & Manga New Age Soundtracks 1984-1993 (LP)Time Capsule
¥5,278

80年代から90年代前半の日本のTV番組、アニメ、漫画のサントラの中からオブスキュアなエスノ・ニュー・エイジ作品に特化したコンピレーション

前作、 Anime & Manga Synth Pop Soundtracks 1984-1990 に引き続き、第2弾の今作 TV, Anime & Manga New Age Soundtracks 1984-1993 では、TV、アニメ、漫画のサントラの中からエスニックな香りのするニュー・エイジ音楽を8曲収録した完全アナログ盤フォーマットのみでの発売。芸能山城組が手がけたAKIRAのサントラから、宇宙刑事シャイダー、NHK地球大紀行、まで様々な音源を収録。

A1: 不思議ソングはマジンガーZを始めとしたアニメ・特撮系音楽の巨匠で昨年96歳で永眠した渡辺宙明の作品で、1984年にテレビ朝日系で放送されていた宇宙刑事シャイダーの挿入歌。不思議界フーマが心理的侵略に用いる魔力を持った歌で、何故かバリの神様をモチーフにした見た目の不思議な怪獣達がこの不思議ソングを用いた作戦に従事。ドン・チェリーのブラウン・ライスを彷彿させつつも更に宙明節とも言える擬音語のコーラスがサイケデリック感を一層引き立てる。

A2: 兵(式鬼のテーマ)は密教世界をモチーフにしたSFアクションアニメ、孔雀王のサントラを務めた日本が誇るニュー・エイジ 打楽器奏者のYas-Kazこと佐藤康和の1988年作品。東京芸大の打楽器科を卒業後、70年代半ばに単身インドネシアへ行きバリ島ガムラン音楽を習得。坂本龍一、高田みどり、そして以下に登場する芸能山城組のリーダー山城祥二にバリの文化、ガムランを紹介。その後の日本でのバリ・ブームのきっかけを作った。今作では地を這うような民族系打楽器の上にヘビ使いのような笛が舞う物の怪のテーマらしい楽曲を披露。

日本が誇る世界的アニメ映画『AKIRA』のサントラから、B1:金田のテーマを作ったのは情報環境学、感性科学、生命科学などの分野を越えて活躍する科学者の山城祥二が率いる芸能山城組。’60年代後半より世界各地の民族音楽と現代テクノロジーを主題にした楽曲を発表している日本の非職業音楽家集団として、1974年に日本初となるインドネシアはバリ島のケチャの全編上演を成功させた。1986年にはガムランや日本のお経など、さまざまな民族音楽や唱法を取り入れた「輪廻交響楽」発表。これを聴いた大友克洋から楽曲の借用を要請されたのをきっかけに、『AKIRA』のすべての音楽を担当する事になり本作を1988年に発表。

A3: Tassili N’Ajjer / B2: Fiesta Del Fuego は1987年に放送されたNHKの連続科学特集番組「地球大紀行」のサントラから。製作はYas-Kaz同様、80年以降に世界的成功を収めた舞踏カンパニー「山海塾」の初期に音楽を担当した吉川洋一郎。また登場するバリのケチャを含め、両曲ともに様々な地域の要素が混ざり合った無国籍なエスノ音楽は完全にオリジナル。未知のパラレルワールドにある地球を表現しているかのようなサウンドを展開した。

A4: 深慮遠謀 は古代ペルシャを舞台にした大河ファンタジー小説/漫画、アルスラーン戦記OVAのサントラから喜多郎のバンドメンバーとしても活躍したバイオリニスト都留教博によるシンセと弦楽器が絡み合う情緒的な作品。

B3: Heart Beats - Theme for Andrew Glesgow - は80年代後半から数多くのアニメサントラを手掛ける山中紀昌のアレンジによるコロムビア・オーケストラ名義での作品。FM音源マリンバと歪んだドラムマシンにコンガが加わる土着的なリズムからピアノとサックスが加わるフュージョン寄りなニュー・エイジ 。

レーベル前作にも登場した小笠原寛作による漫画、夢の碑のためのイメージ・アルバムからのB4:疑心暗鬼は同時代のプリンスのバラードを彷彿させるシンセから始まり、スピリチュアルなPeckerの打楽器、鳥山雄司による泣きのシンセ・ギター、そして深町純による刹那なピアノで幕を閉める。

Matthew McAnuff - Be Careful (12")
Matthew McAnuff - Be Careful (12")Roots Vibration
¥3,292
孤高のルーツ・シンガー、Winston McAnuffの息子として知られながら、2012年に無惨にも命を落としたMatthew McAnuff。その死後に発表され、ジャマイカのみならず世界のレゲエ・ファンに強い衝撃を与えた名曲「Be Careful」が、二つの未発表ヴァージョンを加えて10年越しに蘇る。父親譲りの力強さと憂いを湛えたヴォーカルに、コンシャスなメッセージが宿り、まさに次世代を担う存在としての輝きを証明する一曲。オリジナルに加え、よりライヴ感に満ちた別ミックスやダブ・テイクが収められ、彼の表現の奥行きを改めて体感できる。短い生涯のなかで残したわずかな録音が、今なお切実な響きを放つ永久保存版!
Felicity J Lord - FJL (LP)Felicity J Lord - FJL (LP)
Felicity J Lord - FJL (LP)STROOM.tv
¥4,923
Dean Blunt周辺のヒプナゴジック・ポップ・ファンにも推薦!10年代後半、ベルギーにおける〈Music From Memory〉のカウンターパート的オブスキュア発掘レーベルして頭角を現し、現在は現行作家を中心にカルトな作品を送り出し続ける〈STROOM.TV〉より、Felicity J Lordなる詳細不明のアクトが堂々LPデビュー!オブスキュアな遊戯性と詩情が交錯。30曲近い断片的なトラックは1~2分前後の短さで構成され、まるで日記やスケッチを覗き見るような親密さを持った異端小曲集。シンセやピアノ、カットアップされた声、室内的な環境音が次々と現れては消え、時にローファイなポップ感覚、時に実験的なコラージュとして響きます。強烈なインパクトではなく、曖昧で軽やかな断片の積み重ねが、聴き手の記憶の奥で静かに反響するような稀有な逸品。
Terre Thaemlitz - Soil (30th Anniversary Edition) (3LP)
Terre Thaemlitz - Soil (30th Anniversary Edition) (3LP)Comatonse Recordings
¥8,295
ニューヨーク〈Instinct Records〉のアンビエント・シリーズ第7弾として1995年に登場したTerre Thaemlitzの代表作『Soil』が、30周年記念のデラックス3LP仕様で再発。単なる懐古ではなく、90年代以降の音楽的/政治的文脈を照射する警鐘のように甦った大名盤。MIDIやサンプラーではなく、コンピュータ合成を駆使し、アンビエントの中立性を徹底的。純正律やカットアップ、ドリルサージェントの声、ピアノの艶めかしい独奏など、形式を跨ぐ実験はSarah DavachiやKara-Lis Coverdaleら以降の世代にも通じるもの。後年『Deproduction』で深められる家父長制批判や社会的暴力のテーマの萌芽も垣間見える、今なお鋭く響く批評的音響の記念碑的作品。
Iggy Pop - Apres (LP)
Iggy Pop - Apres (LP)Gm Editions
¥3,967

イギー・ポップが2012年に仏国内のみでひっそりと発表し、カルトな人気を集めてきた異色のカヴァー・アルバム『Apres』が待望のアナログ再発。セルジュ・ゲンスブールやエディット・ピアフらシャンソンの名曲から、シナトラやビートルズといったクラシック、さらにはヨーコ・オノにまで挑んだ選曲。パンクのアイコンとしての姿を脱ぎ捨て、低く深みを帯びたクルーナー・ヴォイスで人生と音楽の成熟を刻む、イギーのもうひとつの真髄が堪能できる逸品。

Oren Ambarchi & Fredrik Rasten - Dragon's Return (LP+BOOKLET)Oren Ambarchi & Fredrik Rasten - Dragon's Return (LP+BOOKLET)
Oren Ambarchi & Fredrik Rasten - Dragon's Return (LP+BOOKLET)Viernulvier Records
¥4,553
〈The Wire〉誌も"mystical, expansive and serene"と絶賛。豪州前衛音楽集積地〈Black Truffle〉主宰者であり、Jim O’rourkeやKeith Rowe、灰野敬二らとの数多のコラボレーションもあまりにも有名なOren Ambarchiと、〈Edition Wandelweiser〉や〈Sofa〉、〈Meenna〉などからのリリースも知られるノルウェーのギタリストFredrik Rastenによる25年コラボ作!版元は、Claire RousayやHieroglyphic Being、Miauxも作品を残す実験系レーベル〈VIERNULVIER〉。1967年のスロヴァキアのカルト映画『Dragon’s Return』(Eduard Grečner監督)に新たなスコアを吹き込んだ作品であり、2024年Film Fest GhentのVideodroom Festivalにて映画上映とともに初演・録音されたライヴ音源を収録。12弦ギターや声、笛、パーカッション、シェルなど多彩な音響を織り交ぜ、即興的に紡ぎ出される音は、民俗的な響きと静謐な祈りを漂わせています。忘れられた神話を現代に蘇らせるような名演です。
Paul St. Hilaire - w/ The Producers (2LP)Paul St. Hilaire - w/ The Producers (2LP)
Paul St. Hilaire - w/ The Producers (2LP)KYNANT RECORDS
¥6,236
凄いのが出ましたーーー!!! 2023年にソロ作に続き、Paul St. Hilaire (AKA Tikiman)が、〈Kynant Records〉設立10周年を祝して放つ最新作『w/ The Producers』をストックしました!Aurora Halal、Cousin、Priori、Shinichi Atobe、Batu、Azu Tiwaline、Russell E.L. Butlerという先鋭的なゲストを各トラックのプロデューサーに迎え、唯一無二の、声を軸にしたコンセプチュアルなセッションを展開していく傑作。リファレンスはもちろん、Mark Ernestus & Moritz von Oswaldによる伝説的名盤『w/ The Artists』であり、セント・ヒレアがヴォーカリストとして立ち、意識的なソングライティングや詩的なモノローグを響かせる内容。深遠なダブ・テクノの源流と新世代のヴィジョンが交錯する全9曲。マスタリングはPoleことStefan Betkeが担当!新たな必聴作です。
ICE - Disco Vampire (LP)
ICE - Disco Vampire (LP)Strut
¥4,561
当初、Bobby Boyd Congressとしてニューヨーク州ロングアイランドで結成されたグループであり、のちにフランスに拠点を移したLafayette Afro Rock Band。その別名義"ICE"によるハロウィン・ディスコ作品『DISCO FRANKENSTEIN』が名門〈Strut〉からよりアナログ・リリース。ハロウィン・ホラーのような享楽性と祝祭的高揚をまといながら、アフロビートからの影響も感じる重厚なグルーヴとダンサブルなアレンジが錯綜するエキセントリックなディスコ怪作!
Ebo Taylor - Ebo Taylor (LP)Ebo Taylor - Ebo Taylor (LP)
Ebo Taylor - Ebo Taylor (LP)STRUT
¥4,285
ガーナ音楽とハイライフ/アフロビートを代表する巨匠Ebo Taylorが1977年にリリースしたセルフタイトル作が名門〈Strut〉からアナログ再発。アフロビートの精神とハイライフの伝統を土台に、ジャズ的なアレンジやファンクのグルーヴを融合させた本作は、彼のキャリアを象徴する金字塔であり、このジャンルの入門にも最適と言える一枚。洗練されたホーン・セクションとリズム隊が織りなす高揚感、そしてスピリチュアルな歌声が交錯し、土着性と普遍性を併せ持つ音世界を描き出す様は見事。アフリカ音楽の未来を切り拓いた歴史的傑作が鮮やかに蘇ります。
Aphex Twin - Classics (2LP)Aphex Twin - Classics (2LP)
Aphex Twin - Classics (2LP)R&S Records
¥5,496

Aphex Twinが90年代初頭に残した重要トラックを纏めた決定版的コンピレーション・アルバム『Classics』がアナログ再発。初期のEP作品からの楽曲を収録した本作は、ハードコアなアシッド・テクノと実験的感覚が同居する初期衝動を鮮烈に伝える内容であり、その入門に最適の一枚です!フロアを直撃する攻撃的なビートと、歪みの中に潜むユーモアや奇妙な情感。クラブツールとしての即効性を超え、後年のアンビエント作品やIDM的探求へと繋がる萌芽が確かに刻まれたものとなっています。無骨なレイヴの熱狂と孤独なリスニング体験が交差する、Aphex Twinの始原風景とも言うべき一枚。

Go Kurosawa - Soft Shakes (LP)
Go Kurosawa - Soft Shakes (LP)Guruguru Brain
¥5,398

幾何学模様のドラマー、シンガーであり、〈Guruguru Brain〉の創設者でもある Go Kurosawa による初のソロ・アルバム『Soft Shakes』。2024年初頭から半年間、オランダ・ロッテルダムに設立したGuruguru Brainスタジオで行われたひとりジャムセッションを経て制作され、演奏からプロデュースまですべてを自身で手がけている。即興性に基づいた柔らかな遊び心と、音が自然に流れていくような開放感が全体に溢れており、クラウトロックやスペースロック、アジアン・サイケ、レゲエ、ボサノヴァなど多様な音楽的エッセンスが、ポリリズムやシーケンサーによるリズム、レイヤードされたテクスチャーの中に溶け込み、ジャンルを超えた独自の音響世界を形作っている。制御された精密さよりも、音そのものの流れを追いかけるような姿勢が貫けれており、個人的で親密な音楽でありながら、自由で、時間や空間を超えた旅へと導く普遍的な内容になっている。

Ø -  Sysivalo (2LP+CD)Ø -  Sysivalo (2LP+CD)
Ø - Sysivalo (2LP+CD)Sähkö Recordings
¥5,986

2017年に棄世されたフィンランド電子音楽の巨星であり、Pan Sonicでの活動も広く知られる鋼鉄の漢、Mika VainioがØ名義名義で残した最後の作品『Sysivalo』。2017年の逝去直前まで制作していた未発表の素材をもとに、Rikke Lundgreen と Tommi Grönlund が遺されたメモに基づいて仕上げたもので、まさに遺作と呼ぶにふさわしい一枚。全20曲、約60分にわたる構成は、Ø名義の作品の中でも特に短い楽曲を連ねたエチュード形式を採用しており、断片的ながら連続性をもった音のスケッチ集のように展開する。ビートのない楽曲が多くを占め、電子音やドローン、残響の中に細やかな旋律や音響的な陰影が浮かび上がり、静止した時間や感情の余白を強く意識させながら、ノイズや低周波が持つ物質感と、儚いメロディのきらめきが共存する、Vainioの音響的探究の到達点。特に、彼の最も美しい作品のひとつと評される最終曲「Loputon(Endless)」は、透明感と静謐さをたたえた楽曲で、まるでレクイエムのようにVainio のキャリアにおける理想的な結びとなっている。

Domenique Dumont - Deux Paradis (LP)Domenique Dumont - Deux Paradis (LP)
Domenique Dumont - Deux Paradis (LP)ANTINOTE
¥4,160

Domenique Dumontによる4thアルバム『Deux Paradis』が〈ANTINOTE〉より登場。これまでと同様にミステリアスで夢見心地な雰囲気に包まれた作品で、内なる世界のためのダンス・ミュージックとして、日常のリズムや恋愛の起伏、人生の移ろいまでもを静かに描き出していく。アルバムは朝の目覚めを描くカラフルなダブ「Enchantia」で始まり、「La Vie Va」、官能的な疾走感をもつ「Amants Ennemis」とともに、太陽の軌跡をなぞるように展開。夜が訪れると、きらめくポップ「The Order of Invisible Things」や、80年代フレンチポップ Desirelessへのさりげないオマージュも感じさせる「Visages Visages」など、黄昏時のロマンティックなムードに染まっていく。さらにバロック的な雰囲気を感じさせる「Deux Paradis」や、柔らかなエキゾチカ「Visiteur de la Nuit」がアルバムに幻想的な彩りを添える。2022年から2024年末にかけて、ラトビアのリガ、パリ、エストニアの小島ヒーウマーで制作された本作は、これまで以上に豊かな音色と大胆さを兼ね備え、どこか懐かしくも掴みどころのない郷愁を感じさせる。まるでエリック・ロメールの映画のワンシーンのような、時代や場所を超えたロマンティシズムが静かに息づいている。

Gianluca Favaron, Stefano Gentile, Carl Michael Von Hausswolff, Rod Modell - Landslide (For Field Recordings And Sine Waves) (2LP)
Gianluca Favaron, Stefano Gentile, Carl Michael Von Hausswolff, Rod Modell - Landslide (For Field Recordings And Sine Waves) (2LP)13 (SILENTES)
¥4,744

2025年リプレス!Under The SnowやMariborといったグループへの参与でも知られるイタリアの地下シーンの重要作家Gianluca Favaron & Stefano Gentileのコンビに、スウェーデン実験界隈の大ベテランであり、Anna von Hausswolffのお父さんとしても知られるCarl Michael Von Hausswolff、そして、デトロイトのダブテクノ大重鎮なRod Modellという豪華4組が結集した伊〈13〉からの22年傑作二枚組スプリット盤『Landslide (For Field Recordings And Sine Waves)』をストックしました。1963年にイタリアのロンガローネ村で1000人以上が死亡した岩石崩落と高波を題材にした作品であり、FavaronとGentileによる鮮やかなドローン・コンポジションに、HausswolffとModellのリミックスが添えられた20分近い大曲を全4曲収録した圧巻のサウンドアート/サウンドスケープ作品!

Rhythm & Sound - Aground / Aerial (12")
Rhythm & Sound - Aground / Aerial (12")Rhythm & Sound
¥2,989

テクノとダブ・レゲエの奇跡的合一。オリジナルは2002年に発表されていたRhythm & Soundのカタログ7番が待望の2025年リプレス!独Mark Ernestus & Moritz von OswaldのBasic Channelによる、唯一無二な孤高の音響空間。CD未収録なので、CD所有の方にも是非!

Rhythm & Sound - Smile (12")
Rhythm & Sound - Smile (12")Rhythm & Sound
¥2,989

テクノとダブ・レゲエの奇跡的合一。オリジナルは1999年に発表されていたRhythm & Soundのカタログ4番が待望の2025年リプレス!独Mark Ernestus & Moritz von OswaldのBasic Channelによる、唯一無二な孤高の音響空間。

Maurizio - Ploy (12")
Maurizio - Ploy (12")Maurizio
¥2,989

テクノとダブ・レゲエの奇跡的合一。独Mark Ernestus & Moritz von OswaldのBasic Channelにより、1992年にMシリーズの記念すべき1作目としてリリースされていた音響ダブ/ミニマル・テクノの傑出した普遍的名曲が、2025年リプレス。Underground Resistanceによるリミックスを収録。

Third Ear Band (LP)
Third Ear Band (LP)Antarctica Starts Here
¥4,497

オリジナルは1970年リリースの、ブリティッシュ・アンダーグラウンドの中でもひときわ異彩を放つ、Third Ear Bandのセルフタイトル・アルバムがリイシュー。68年に機材を盗まれるという不運をきっかけに、全てアコースティックでやるという方向に舵を切り、電化サイケ全盛の時代に逆行するような独自の道を歩み始めた。編成はリーダーのグレン・スウィーニーのハンドドラムに、ポール・ミンズのオーボエやリコーダー、リチャード・コフのヴァイオリン/ヴィオラ。そこから生まれる音は、インド音楽のラーガと室内楽の響きを掛け合わせたようなもので、グルーヴではなく漂うようなリズムに、旋律が絡み合いながら反復し、徐々にトランス状態を形づくっていく。カウンターカルチャーと直接結びつくわけではなく、むしろそこから距離を取ったがゆえに、よりストイックで孤高の響きを放っている点が特徴的。アコースティック・サイケデリアの到達点を打ち立てたとも言える本作は、後年のPopol VuhやTräd, Gräs och Stenarといったグループにもつながる、電気を使わないサイケデリックの系譜を示す一枚となっている。

Cuneiform Tabs -  Age (Yellow Vinyl LP)Cuneiform Tabs -  Age (Yellow Vinyl LP)
Cuneiform Tabs - Age (Yellow Vinyl LP)W.25TH
¥3,978

オークランド拠点のデュオ、Cuneiform Tabsによる2作目のアルバム『Age』が、Cindy Leeの数多の名作をリリースしてきたレ-ベル〈W.25TH〉より到着。本作は、サイケデリックなドローン感覚と淡いポップネスをより全面に押し出し、前作で特徴的だったノイズや霞がかった質感を少し抑えることで、ポップの芯をはっきりと浮かび上がらせている。フレーミング・チューンズやCindy Lee、アニマル・コレクティヴの初期作品を思わせるムードのなかに、サイケな実験精神と甘美なポップセンスが同居している。制作は前作同様、マット・ブレイルとスターリング・マッキノンがベイエリアとロンドンのあいだで4トラック・テープをやり取りしながら進めたもので、Tascamやシンプルなソフトを駆使した手作りの音像が土台になっている。ただし今回は宅録感を越えて、ソングライティングの力そのものがしっかりと光っていて、収録曲はどれも催眠的でありながら確かなポップの引力を持っている。ベッドルーム・ポップと実験的サイケが交差する地点を鮮やかに描き出した、現行シーンでも際立つ一枚。

Natura Morta - Un Pensiero Intrusivo (LP)Natura Morta - Un Pensiero Intrusivo (LP)
Natura Morta - Un Pensiero Intrusivo (LP)Disques de la Spirale
¥4,978

耳を澄ませば、時間と場所の感覚がふわりと溶けていく。コロンビア出身、イタリア・トリノを拠点に活動するソロ音楽プロジェクトNatura Mortaによる『Un Pensiero Intrusivo』は言葉にならないものを音で語る、幽玄で私的な儀式のような一枚。コロンビアのフィールド録音、つぶやくような詩、鳥たちの幽かな歌声。それらを縫い合わせながら紡がれるのは、まるでコロンビアの魔術的リアリズムの風景のようで、自然がゆがみ、記憶が真実を曲げていく。
その音の錬金術から生まれた本作にはイタリア・カリアリでのライヴ録音による、7つの呪文のような楽曲が収められており、空気は重く、地平線は傾き、垂直のトロピカルへと緩やかに沈み込んでいくような、催眠的な振動だけが残るあまりにもディープな音楽性。

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