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ポルトガルのエレクトロニック・バンドSensible Soccersと、UKダブの巨匠Mad Professorが初タッグを組んだコラボEP『EP#1 Dub Versions』。サイケデリックな電子音と深いダブ処理が溶け合う、ポスト・ダブ・サイケデリアとも言える内容で、前半2曲はゆったりしたテンポながら、クラウトロック的な反復と、Mad Professorの立体的なダブ処理が重なり、トランシーなダブ・グルーブ。重心の低いベース、深いエコー、空間を縦横に動く残響がサウンドシステム映えしそうな強度を持っている。ラスト曲「Dub Discreto」は、ClusterやKlaus Schulzeを思わせるコズミックなシンセが主役となり、ビートを排したアンビエント・ダブ、コズミック電子音楽へと飛翔。サイケデリックな電子音とクラシックなUKダブが現代的な感覚で融合した一枚。
1972年から73年にケルンのWDR電子音楽スタジオで制作された、Jean-Claude Eloyによる、精神性、政治性、宇宙観を電子音とコンクレート音で扱ったという代表作『Shânti』。1979年LP版では収録されなかった素材を大幅に追加した完全版で、全141分にわたる長大な音響ドラマ。厚みのある持続音やゆっくりと回転するノイズの渦が、長時間にわたって緩やかに変化し続ける中に、政治スローガン、戦場録音、インタビュー、儀礼的な声といったコンクレート素材が浮かび上がる。静けさの音楽ではなく、精神の内部で起こる葛藤、祈り、記憶、闘争を音で構築する儀礼的電子音響という印象が強い。作品全体が作曲者自身の精神的旅路としての性格を保ちながら、同時に政治性を扱う、欧州前衛電子音楽の文脈にありながら特異な位置を占める歴史的タイトル。
1977年から78年にNHK電子音楽スタジオで制作された、Jean-Claude Eloyの代表作にして大作『Gaku-No-Michi』。日本滞在中に採取した都市環境音、パチンコ店の機械音、駅のアナウンス、雑踏、儀式の声、政治演説などを膨大に取り込み、それらを電子音と融合させて構築した音による旅路を壮大なスケールで描き出す。1979年に一部のみLP化されたが、本作は未発表素材を大幅に加えた完全版として初めて全容を提示する決定的リリース。音響はミニマルでも環境音楽でもなく、都市の音を精神的な体験へと変換するコンクレート的構築。日常と非日常の音が巨大な波のように連続し、変形し、再配置されることで、東京という都市そのものがひとつの音響ドラマとして立ち上がる。静寂と暴力的な音の対比、儀礼的な響き、都市のノイズが織り成す連続的な音の流れは、聴き手を別の精神的地平へ導く。日本の都市文化と欧州前衛音楽が結びつく歴史的タイトル。

8月下旬再入荷。Carl Stoneが2010年代に展開した、世界のポップ断片をデジタル的に破砕し、再構成するという美学を多彩に示した2枚組『Himalaya』。2013〜2019年に制作された楽曲をまとめた作品で、東南アジアのストリート録音、アジア圏のポップ、ロックのブレイク、ディスコ的ギター、ヒップホップ的ループ、そしてアフリカ圏のポップスやストリート音楽の断片まで、文化圏を横断する素材が高速で変形し続ける境界なき電子音響。Stoneのタイムスライス技法はここでさらに進化し、サンプルは原型をわずかに残しながらも細かく破砕され、常に揺らぎ続ける。反復はあるがミニマルではなく、常に変化し続ける反復として機能し、クラブ・ミュージック的な推進力と電子音響の精密さが同時に走る。素材の文化的出自は意図的に曖昧化されているが、アフロポップ的なギターの切り返しやコール&レスポンス的な声の断片など、アフリカ圏のストリート音楽の明るいグルーブが印象的で、世界のポップを素材にした実験音楽という方向性がより広いスケールで展開されている。
Carl Stoneが40年以上にわたり探求してきた音を時間的に破砕し、再構成するという独自の技法が最も鮮明に表れた作品『Baroo』。Max/MSPを使ったライブ・ラップトップ演奏を軸に、サンプル素材を細かく切断し、断片を高速で組み替えることで、リズム、メロディ、ノイズの境界が絶えず揺らぎ続ける電子音響モザイクが立ち上がる。素材は原型をわずかに残しながらも、常に別の姿へ変形し続け、聴き手の認知を刺激する。南米のパーティのざわめき、アジアのポップ、環境音、電子ノイズなど、多文化的なイメージが一瞬だけ浮かび上がり、すぐに別の形へ変わるプランダーフォニクス的多層性。反復はあるがミニマルではなく、常に変化し続ける反復として機能し、クラブ・ミュージック的な推進力と電子音響の精密さが同時に走る洗練された一枚。

オハイオ州デイトンの地下ファンク・バンドStone Coal Whiteが残した、1970年代の激レア音源を再発した7インチ。〈Remined Records〉と〈Colemine Records〉の協力による発掘シリーズの一環で、ローカル・ファンク特有の、乾いたドラム、土臭いベース、ワイルドなワウ・ギターが暴れ回る音像は、洗練とは真逆のプリミティヴな魅力に満ちている。Curtis Mayfieldの名曲を、ストリートの勢いで一気に押し切るような高速ファンクへと変換した解釈と、プライベート・プレス特有のローファイ感が漂うオリジナル音源の組み合わせが、デイトンのローカル文化を鮮烈に浮かび上がらせる。70年代の地下ファンクが持つ制御不能なグルーヴを体感できる、濃密な7インチ。
ロサンゼルス拠点のアナトリアン・サイケデリックロック・グループÖLÜMによる最新7インチ『Kara Dünya/Yeşil Güneş』。1966年から82年のアナトリアン・ロック黄金期を現代に再構築するスタイルで、ファズ・ギターの荒々しい歪み、FarfisaやMoogのアナログ感、土臭いリズムが一体となり、トルコ・ロック特有のエキゾチックな旋律を力強く押し出している。イズミル出身のフロントマンAykut Özenの歌声が持つフォーク的哀愁と、サイケデリックさが自然に重なり、70年代の熱量を現在の音像で鳴らす現行アナトリアン・サイケの正統派といえる仕上がり。アナトリアン・ロック再興の流れの中でも、オリジナル楽曲で勝負する数少ない現行バンドによる、強い存在感を放つ7インチ。
8月下旬再入荷。ワシントンD.C.のソウル、ファンク・グループFather’s Childrenによる、1973年録音の失われたデビュー作。プロデューサーR. Hosea Williamsのガレージから〈Numero Group〉が発掘したもので、ストリート文化と黒人音楽の精神性が濃厚に刻まれたソウル、ファンクで、後年の〈Mercury〉盤よりもはるかに荒々しく、バンドの初期衝動がそのまま封じ込められている。ファズ・ギターのざらつき、タイトなリズム、サイケデリックな空気感、そしてドゥーワップ由来の強いコーラスが混ざり合い、70年代初期の埃っぽい熱量を生々しく伝える。宇宙的テーマやスピリチュアルなムードが随所に漂い、D.C.特有のコズミック・ファンクの側面も強い。洗練よりも勢いと生命力が前面に出るタイプで、当時の街の空気をそのまま記録したような音像が魅力的。〈Numero〉の尋常ではない発掘力が冴え渡るタイトル。
シンシナティのプロデューサーJason Grimesによるソロプロジェクト、Doctor Bionicの新作7インチ。レーベルが得意とする太いドラム、ジャズ鍵盤、ギター、止まらないグルーヴをそのまま凝縮したインスト・ファンクソウル・ジャズの小粒ながら強力な一枚。Doctor Bionicの特徴であるサントラ的な作風がここでも際立ち、ヒップホップ的なサンプリング感覚と生演奏の温度が自然に同居する。A面は跳ねる鍵盤とギターが推進力を生むファンキーなグルーヴ、B面はメロウで余白のある音像が静かに広がり、7インチらしい二面性がはっきりとした構成になっている。土臭い質感と、の都会的な編集センスが交差することで、短いフォーマットながら現行インスト・ファンクの良質さがしっかり伝わる仕上がり。
海外で再評価の機運が高まる日本の代表的テクノレーベル TRANSONIC RECORDS。日本の90年代テクノ黎明期を象徴する2枚組コンピレーションアルバムが発売決定。
昨今、海外で70~80年代の日本のシティポップ、ニューウェーブ、環境音楽が注目され、再評価を得ました。そして現在、注目され始めているのが、日本の90年代のダンスミュージックです。そういった動きの中、2021年夏、イギリスの新進レーベルSAISEI(1stリリースは日本の90年代最初期のテクノユニットKINO-MODERNO)より、ExT Recordingsの前身にあたるTRANSONIC RECORDS (トランソニックレコーズ)初期1994~1995年のコンピレーションアルバムが、アナログ盤のみでリリースされる事になり、またそれ以外の海外レーベルからもリイシューのオファーを受けるなど、具体的な再評価が始まっています。それに呼応して、日本国内ではCD2枚組と配信でのリリースを行います。
レーベル黎明期であり、90年代のテクノブームであった1994年から1995年にリリースされた12枚のアルバムから選りすぐった24トラックを2021年最新マスタリング音源にて収録。初期トランソニックを象徴するサウンドと言える、透き通ったコード感のシンセパッド、疾走感のあるビートメイクで、デトロイトのレーベルからのリリースもあるMIND DESIGN、DÉ DÉ MOUSEや CHERRYBOY FUNCTIONを輩出し、現在世界的評価を得ているINOYAMALANDのリリースを手掛けるExT Recordings、電子音響レーベルZERO GRAVITY主宰の永田一直によるORGANIZATION、エレクトロエキゾダブの伝説と称され、現在も勢力的に活動しているトミザワナカのKING OF OPUS、国内外のレーベルから多数の作品をリリースし、永田一直、MIND DESIGNのサワダトモノリと 70年代型ドラムンベースユニットとして話題になったFANTASTIC EXPLOSIONのメンバーとしても活動したSUZUKISKI、現在はSigh Society名義で活動し、90年代初頭にはKING OF OPUSのトミザワナカとのテクノハウスユニット、PC-8での活動も知られるハゼモトキヨシのINTERFERON、結成時の電気グルーヴのキーボードで、脱退後はテクノハウスユニット、TAKAHASHI TEKTRONIXを結成し話題となり、近年はデンマークのレーベルより12インチをリリースしたタカハシコウジのPALOMATIC、世界三大テクノレーベル、ベルギーのR&Sのアンビエント部門APOLLOや国内のSUBLIMEなどからのリリース、メジャーフィールドでの活動でも知られるサワサキヨシヒロのMUSHROOM NOW!名義でのアンビエントトラック、内省的なエレクトロダウンビートが印象的なMIND DESIGNのサワダトモノリのソロプロジェクトUNREAL、永田一直、サワサキヨシヒロ、トミザワナカによるテクノインプロビゼーションユニット TRANSONIC JOKERSのライブ録音、福岡を拠点として逸早く海外リリースを行った日本の先駆的テクノレーベルSYZYGY RECORDSを主宰したイナオカケンとNi-YaのユニットDRAWING FUTURE LIFE、世界三大テクノレーベル、イギリスのRISING HIGHや国内のSONY、SUBLIMEなどからのリリースで知られる、AKIO&OKIHIDEのユニットTANZMUZIKのコンピレーションだけに収録されていた貴重なトラックに加え、リリース以来長らく入手困難だった世界を代表するテクノゴッドKEN ISHII(ケンイシイ)がMIND DESIGNへ提供したリミックストラック、多数の12インチをリリースし、主に海外で活動をしていたSUBVOICE ELECTRONIC MUSICが手掛けたMUSHROOM NOW!のリミックストラックを収録。
このコンピレーションアルバムは、海外での日本の90年代テクノトラックの再発見に対する、日本からの最初の回答です。
新生TRANSONIC RECORDS初の単独作となる、コンピレーションアルバム『TRANSONIC COMPACT DISC 01、02』の中でも異彩を放っていたTMZ。
そのテクノ史におけるオーパーツとも言える存在が、知られざる過去と現在のミッシングリングを繋げる、ファーストアルバム。
あの頃の「教授」を思わせる、煌めく80年代テイスト溢れるシティ/テクノポップを基調に、90年代初頭、TRANSONICの前身レーベルTRIGGERからリリースしたTAPE、コンピレーションに収録されていたテクノポップの隠れ名曲Yokohama Machine、永田一直のユニットORGANIZATIONで共作したスペーストランスSpace Ballのリメイクの他、アシッドハウス、ピアノアンビエントで構成された、テクノ史のオーパーツとも言える知られざる過去と現在のミッシングリングを繋げる、重要なエレクトロニック・アルバムである。
TMZ PROFILE (ティーエムジー)
80年代中頃より活動を始める。その時期、YMOなどのマニピュレーターで知られる藤井丈司氏等が設立した音楽制作会社TOPや、ヨロシタミュージックのローディーをしていた事で、様々なプロのレコーディング現場を経験する。
その後、当時では珍しかったシンセサイザー、打ち込み機材専門の中古楽器店ジャンクションミュージックのバイヤーを務める。
80年代末期、現在では謎大き幻のテクノユニットと称される、NINA-NOHOを結成。TRANSONIC RECORDSの前身に当たるTRIGGER LABELに加わり、ライブアクト、TAPEのリリース、コンピレーションCDへの参加などの活動を行った。
1993年、バンコクへ移住。一旦、音楽活動を休止する。
その間の1996年に、レーベルオーナーの永田一直によりコンパイルされたAMBIENT CLASSICS 1990-1992をTRANSONIC RECORDSよりリリース。
このアルバムは近年の再評価により中古価格が高騰し、90年代ジャパニーズテクノの名盤とされる。
2010年代、20年以上のブランクがあったが、持ち前のセンスとスキルで、PCのDAW、ソフトシンセを習得し活動を再開。
2017年、オランダのEDMレーベルSPINNIN'RECORDS主催のコンテストで8位に入賞。
2024~2025年、世界的再評価により復活したTRANSONIC RECORDSのコンピレーションアルバム2枚に参加。
2026年には初のソロアルバムFUTURE PROOFを発表。
テクノ史のオーパーツとも言える知られざる過去と現在のミッシングリングを繋げる存在として、更なる世界的活躍が期待される。
日本の老舗テクノレーベル・TRANSONIC RECORDSが1999年に密かにリリースしていた、レーベル史上最も謎めいたフリークアウト・アシッドハウス・コンピレーションアルバムの続編を突如としてドロップ!
収録アーティストは、DOMMUNEで大絶賛されたアシッド・フュージョンバンドSTAR MINEを率いる菊地雅晃、存在自体が幻のアシッドノイズアーティストACIDWHITEHOUSE、ジェフ・ミルズの楽器デザインも手がけるなど多彩な活動をする、ロンドン在住のトラックメイカーYuri Suzuki、00年代以降の神トラックメイカーCHERRYBOY FUNCTION、90年初頭より活動を続けるテクノレジェンドSigh Society (PC-8、ex INTERFERON)、実機でのライブアクトでパソコン音楽クラブなど新しい世代からの信頼も厚いAcidGelge、独自の音響美学を誇るQUEER NATIONS、新生TRANSONICのコンピにまさかのハードコアレイヴトラックで参加したMUTRON、完全MIDI&DIN SYNCジャムセッションテクノユニット・アシッド田宮三四郎、前作より唯一の参加、ベースエンペラーの異名を持つベテランkuknacke、関西アンダーグラウンドの重鎮バンドでありながら、近年はアシッドハウスのアルバムをリリースしているNASCA CARの癖が有り過ぎる計11組。
1999年にリリースされた前作は、TRANSONIC史上最も謎めいたフリークアウト・アシッドハウス・コンピレーションアルバムと評され、現在は中古市場で5桁の最高値を記録している。その謎のアルバムの続編が26年の時を経て突如出現し、更に謎が謎を呼ぶ事になるだろう。
01.Skylark on 303 / Masaaki Kikuchi
02.The Acid Coming / ACIDWHITEHOUSE
03.Sevnwn / Yuri Suzuki
04.Got Drunk / CHERRYBOY FUNCTION
05.Freq Out / Sigh Society
06.Screaming Bassline (distortional addict) / AcidGelge
07.GROTTO / QUEER NATIONS
08.Cut the Midrange Drop the Acieeed Bass / MUTRON
09.BOWWOW / ACID TAMIYA 346
10.Victim Kid / kuknacke
11.Do It / NASCA CAR
■TRANSONIC RECORDS(トランソニック・レコーズ)■
1994年、プロデューサー、DJの永田一直により設立されたテクノレーベル。
2004年までの10年間で100タイトル以上のCD、アナログをリリース。
ダンスミュージックとしてのテクノだけではなく、アンビエント、モンド、ラウンジ、ドラムンベース、ダブ、ハウスなど様々なクラブミュージックをリリースしていたが、
どれもがオリジナリティー溢れる、ストレンジなトラックで支持を集めた。
2004年に活動を休止。
2007年からはDE DE MOUSEやCHERRYBOY FUNCTION、日本の環境音楽のレジェンド、INOYAMALANDなどをリリースしていたExT Recordings(エックスティー・レコーディングス)に活動を引き継ぐが、近年の国内外での再評価、多数のライセンス依頼、バックカタログの高騰を受け、2023年より新生TRANSONIC RECORDSとして、再び活動を行う事となった。
2024年には復活第一弾アルバム『TRANSONIC COMPACT DISC 01』2025年には『TRANSONIC COMPACT DISC 02』、『TRANSONIC COMPACT DISC 03』をリリース。
新旧のトラックメイカー達が集結し、新しい時代のテクノレーベルとして復活を遂げ、唯一無二の世界観を発振し続けている。
LAのサウンドアートの重鎮、マルチメディア・アーティスト、また〈DUST-TO-DIGITAL〉等の骨董音源復刻レーベルへの音源提供者として(I Listen To The Wind That Obliterates My Tracesは本当に素晴らしい仕事でした)78'sコレクターとしての顔まで持つSteve Roden。〈Wire〉誌でも00年のベスト・エクスペリメンタルCDとして選出された1999年作がLP/CDにて21年度復刻。自身の声とファウンド・サウンドのループを軸に制作され、乾いた物音が織りなす水墨画のような音響作品であり、Arvo Partにも通じる霊的な描写が素晴らしい名盤。Ralf Wehowsky (RLW)による音素材を用いた"Vein stem is calm" (1996)、シェーンベルクの作品『Airria ( hanging garden )』を作中に登場させた楽曲で、Youtubeでも再生回数やコメント数が際立った人気を見せる"Airria ( hanging garden )"の2曲を追加収録した拡張再発盤。Giuseppe Ielasiによる新規マスタリング。
LAのサウンドアートの重鎮、マルチメディア・アーティスト、また〈DUST-TO-DIGITAL〉等の骨董音源復刻レーベルへの音源提供者として(I Listen To The Wind That Obliterates My Tracesは本当に素晴らしい仕事でした)78'sコレクターとしての顔まで持つSteve Roden。〈Wire〉誌でも00年のベスト・エクスペリメンタルCDとして選出された1999年作がLP/CDにて21年度復刻。自身の声とファウンド・サウンドのループを軸に制作され、乾いた物音が織りなす水墨画のような音響作品であり、Arvo Partにも通じる霊的な描写が素晴らしい名盤。Ralf Wehowsky (RLW)による音素材を用いた"Vein stem is calm" (1996)、シェーンベルクの作品『Airria ( hanging garden )』を作中に登場させた楽曲で、Youtubeでも再生回数やコメント数が際立った人気を見せる"Airria ( hanging garden )"の2曲を追加収録した拡張再発盤。Giuseppe Ielasiによる新規マスタリング。
フランス電子音楽の中心機関〈INA‑GRM〉が、創設30周年を機にまとめ上げた5枚組CDボックス『Archives GRM』。〈GRM〉から〈INA‑GRM〉へ改称した1974年から30年後の2004 年に編纂、ミュージック・コンクレートやエレクトロアコースティックの発展に決定的な役割を果たしてきた膨大なアーカイブから、GRM系重鎮作家の音源を収録。収録作家は、Luc Ferrari、Pierre Boulez、Bernard Parmegiani、Edgard Varèse、Iannis Xenakis、Philippe Arthuys、Ivo Malec、Dieter Kaufmann、Francis Dhomontなど、電子音響史を語る上で欠かせない巨匠がずらり。〈GRM〉が追求してきた音の研究の多様性と深さを一望できる構成に加え、80ページに及ぶブックレットに加え、各ディスクにも詳細な解説冊子が付属する、音響実験の歴史を体系的に辿れる決定版。
ミュージック・コンクレートの創始者Pierre Schaefferの主要作品を体系的に収録した3枚組ボックス『L’œuvre musicale』。日常の音を素材として扱うという革新的な発想から始まり、Pierre Henryとの共同制作期、そして後年の電子音響作品へと至る、Schaefferの創作史を一望できる決定的アーカイブ。磁気テープが一般化する前、複数のターンテーブルやラッカー盤を使って音を直接編集していた時代の最初期作品から、列車、玩具、金属、楽器など、あらゆる音を素材にしながら、音そのものを組み立てるという新しい作曲方法が生まれていく瞬間が刻まれている。116ページの詳細なブックレットと52枚に及ぶ写真資料を収めた冊子が付属し、作品背景や制作思想を深く理解できる内容も魅力。
電子音楽ファン必須!!! 没後も各方面に多大な影響を与え評価され続ける巨匠、Luc Ferrariの軌跡を収めた悶絶10枚組ボックス!Iannis Xenakis、Pierre Schaefferらも参加しミュジーク・コンクレートのなんたるかを世に知らしめた60年の歴史的VA "Musique Concrete"収録曲に始まり、環境音をあるがままに捉えた名シリーズ"Presque Rien"、ファンにも人気が高い初期テープ音楽の傑作"Heterozygote"、00年代以降の作品まで濃厚に収録。コンクレートが再注目される現代にもやはりこの素晴らしい世界観は永遠です。106ページにも及ぶブックレット(英語/仏語併記)が付属。
CD1: “Étude aux accidents”, “Étude aux sons tendus”, “Étude floue”, “Échantillon pour mimes”, “Visage V”, “Tête et queue du dragon”, “Tautologos I”, “Tautologos II”, “Music Promenade”.
CD 2: “Hétérozygote”, “J’ai été coupé”, “Petite symphonie intuitive pour un paysage de printemps”.
CD 3: “Presque rien n°1 ou le lever du jour au bord de la mer”, “Presque rien n°2 ou Ainsi continue la nuit dans ma tête multiple”, “Presque rien avec filles”, “Presque rien n°4 La remontée du village”.
CD 4: “Danses organiques”.
CD 5: “Ouvert-Fermé”, “Unheimlich Schön”, “Dérivatif”.
CD 6: “Dialogue ordinaire avec la machine ou trois fables pour bande doucement philosophiques”, “Strathoven”, “Capricorne”, “Chute libre”.
CD7: “Far-West News 1 : De Santa Fé à Monument Valley”, “Far-West News 2 : De Page à Grand Canyon”.
CD 8: “Far-West News 3: De Prescott à Los Angeles”, “Archives génétiquement modifiées”.
CD 9: “Les Anecdotiques”.
CD 10: “L’escalier des aveugles”, “Les Arythmiques”

2012年にリリースされ長らく廃盤、高騰していた傑作をストック!フランス電子音楽研究所として広く知られる電子音楽/エレクトロ・アコースティックの一大聖地、[INA-GRM]より、Olivier MessiaenやKarlheinz Stockhausenに学び、アクースモニウムの開発及びGRMのディレクターとして長年電子音楽界に貢献した仏電子音楽界の巨匠、François Bayleの50年にも及ぶ作品の数々をコンパイルした15枚組CDボックスが登場!! まさにフランスが誇るミュージック・コンクレートの一大金字塔的傑作集。果てしないこの全貌を15枚のフル・ボリュームで是非一度ご体感ください!CDはそれぞれ厚紙スリップ・ケースに収納。160ページにも及ぶ挿絵入りブックレット(英語/仏語併記)が付属。大推薦!
ピエール・シェフェールによって設立されたフランス音楽研究グループ[INA-GRM]の最重要人物にして、Aphex TwinやAutechre、Keith Fullerton Whitmanにも影響を与えた仏の電子音楽家Bernard Parmegiani。2008年にGRMの50周年を記念して編纂されて大人気を博し、今や入手困難となっていたCD12枚組電子音楽作品集が遂に再プレス!フランスACCディスク大賞にて共和国大統領賞受賞作品(!) 1964年から2007年までに制作された音源が12枚の大ボリュームで収録。92ページにも及ぶブックレット(英語/仏語併記)が付属。これは問答無用に全電子音楽~実験音楽ファン必携です。

シカゴの実験音楽家Kevin Drummが長年にわたり制作してきた音源をまとめた6枚組アーカイヴ作品 『The Mild Temper』。ドローン、マイクロサウンド、エレクトロアコースティックの領域を徹底的に掘り下げてきたDrummの長期的な創作の記録とも言える内容で、マスタリングは盟友Jim O’Rourkeが担当、微細な音のニュアンスが鮮明に立ち上がる仕上がりになっている。静かなドローンがゆっくりと形を変えたり、粒子状のノイズが空気の中で揺れたり、音が動いているのか止まっているのかの境界を漂うような感触が続く。長時間聴くほど、ごく小さな変化が大きな出来事のように感じられるのがDrummらしい。30年以上かけて磨き上げられた核心を6枚に封じ込めた現代実験音楽の決定的アーカイヴ。
8月21日発売。オーストラリア出身、レバノン系のバックグラウンドを持ち、その文化的ルーツにあるDabkeやレバノン・ポップのリズム、音階 をクラブミュージックへ直接的に取り込むスタイルで知られるプロデューサー、DJのDJ Pleadによるアルバム『Please』。2023〜2025年に制作された120以上のデモから選び抜かれた楽曲で構成されており、一度完成させた別アルバムを丸ごと破棄したのち、より生々しく、むき出しの素材を集めて再構築されている。複雑なパーカッションのレイヤーと、ゆったりとした有機的なタイム感は、これまで以上に内省的で、感情も含めて、素のままが残されているように感じられる。後半には、アンビエント、ダウンテンポ、鍵盤の即興演奏、マイクロトーナルな装飾音が現れ、クラブ音楽から離れた私的な音のスケッチのような瞬間も多く、DJ Pleadがこれまで築いてきたハードドラムとレバノン音楽というスタイルを土台にしつつ、よりパーソナルでな繊細さが同居している。ダンスミュージックを一度壊したからこそ辿り着けた、美しく、孤独な一枚。

8月21日発売。ニューヨークを拠点に活動するシンガー、作曲家のFrances Changのジャンルレスなアートポップ作品『been thinking bout confession』が〈RVNG Intl.〉より登場。100年前のベビーグランドピアノを中心に作曲され、ストリングス、電子音響、フィールド録音、ドラムマシンが複雑に絡み合う、室内楽とエクスペリメンタル・ポップの中間にある独自の音世界が広がる。楽曲はポップなメロディを持ちながら、構成は予測不能。静かなピアノ曲が突然電子ノイズに切り替わったり、ストリングスが不穏な影を落としたり、美しさと違和感が同時に立ち上がる。Changは作詞作曲から演奏、プロデュース、ミキシングまでほぼ全工程を担当。アルバム全体に、ひとりの内面を覗き込むような親密さがあり、実験性とともに、自己探求やアイデンティティ繊細なテーマも自然と響いてくる、内容のある一枚となっている。
8月14日発売。Mos DefことYasiin Beyが、原点回帰と再生を掲げて放った2009年の代表作『The Ecstatic』。Madlib、Oh No、J Dilla、Georgia Anne Muldrowら錚々たるプロデューサー陣が参加し、多国籍なサンプルと鋭い視点が交差するオルタナティブ・ヒップホップの金字塔。MadlibやOh Noが〈Stones Throw〉で制作したビートを再利用しており、MF DOOMの影響も本人が言及。アフロビート、ラテン、ジャズ、中東音楽など、世界中の音楽が縦横無尽に飛び交うビートを核に、Mos Defのフロウは軽やかで、曲によっては声そのものがパーカッションのように機能し、ビートと一体化していく。短い曲が連続するスケッチ集のような構造で、軽いリバーブ処理や変則的な拍子が多用され、常に新しい景色へ移り変わる。Mos Def が世界を旅するように音を紡いだ、多彩で知的なヒップホップの到達点。

8月下旬再入荷。2016年に発表後、入手困難でレア化していた中で嬉しいリプレス!Meditationsでもベストセラーな1960年代から活動するエチオピアの女性ピアニスト、Tsege Mariam Gebruの1960年代の秘蔵音源。
Erik Satie, Debussyなどの西洋音楽のエッセンスとエチオピア教会音楽の悠久の歴史が物語る神聖美が邂逅し、アフリカの約束の大地の上にて魂の脈打つ鼓動と瞑想の響きが混ざり合った孤高の音楽であり、女性版Dollar Brandとも言える感動的なモダン・クラシカル。ピアノのみの純粋な音楽性とレトロな音質がたまりません。スピリチュアルな音源がお好きな方は当然マストですが、幅広い音楽ファンへとお薦めしたい果てなき霊性漂うマスターピース。
