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1970年代半ば、当時10代だったLe Forte FourのChip Chapman、Joe Potts、Rick Pottsといった面々によって設立された小さなコミュニティとして始まり、50年もの時を経て少しずつ発展。当初の実験音楽集団やマルチメディア出版社という枠をも超え、一つのシーンともいえる巨大な命脈へと成長を遂げてきた〈Los Angeles Free Music Society〉 (LAFMS)。その中核をなす存在であるUSアウトサイダー・アヴァンギャルドの伝説的存在、SMEGMAの1974年にレコーディングされたクリスマス・アルバムが50年の時を経て〈ALGA MARGHEN〉よりリリース!「ミュージシャンのいないバンド 」という考えのもと一緒に音楽を始めてまだ数ヶ月しか経っていなかった4人がサンディエゴのガレージで録音した実験的でワイルドなジャム・セッションの記録で、数回のリハーサルの後、すべてのトラックがワンテイクで録音されておりバンドの折衷的で予測不可能な性格が表れている。当時、当時カセットにダビングされたのは2、3本だけという貴重な音源が50年経った今、ようやく初めて一般に公開されることになった!200部限定。1枚1枚異なる手作りジャケット、ポストカード付

20世紀で最も重要なフリー・インプロヴァイジング・サクソフォニストの一人であるジョン・チカイ(1936 - 2012)率いる幻のグループの1969~70年録音の未発表音源がALGA MARGHENからリリース!デンマーク人の母とコンゴ人の父を持つジョン・チカイは当初NYを拠点に活動を始めたが、1966年に母国デンマークに戻り、それを機にカデンティア・ノヴァ・ダーニカを結成した。カデンティア・ノヴァ・ダーニカは5年間の活動期間中、広範囲に演奏していたにもかかわらず、この驚異的なバンドの活動を垣間見ることのできる録音は『Cadentia Nova Danica』『Afrodisiaca』の2枚しか公開されていなかった。当未発表音源も、グレゴリオ聖歌と即興演奏を組み合わせたデンマークの作曲家スヴェン・エリク・ヴェルナーとのコラボレーション作「Ode To Skt. John」、78回転レコードの表面を抉り、フレーズやパターンをスキップして繰り返し見事なサウンド・コラージに仕立てた「Pladepip 」など盛りだくさんで素晴らしい内容!
重要前衛作曲家ルイジ・ノーノの生誕100周年を記念した弦楽四重奏のための作品の再解釈音源が登場!ノーノ自身が「私はまったく変わっていない。優しさ、私的なものにも、集団的、政治的な側面がある。それゆえ、私の弦楽四重奏曲は、私の中の新しい回顧的な路線の表現ではなく、実験的な現在の私の立場の表現なのだ」と延べており、ベートーヴェンから続く西洋音楽の伝統を感じさせるターニングポイントとなる作品と評された超重要作品。演奏は現代音楽、エレクトロニクス、マルチメディアの実験分野で20年以上活躍しているモーリス・クァルテットで、ノーノの最も親密で熱狂的な側面を捉えることに成功した名演!300部限定お見逃しなく!
当時アルバムはリリースされなかった、女性ソウル・シンガーEula Cooperの全7インチ音源を、当店おなじみの大名門レーベルこと〈Numero Group〉がアルバム化!アトランタのローカル・レーベルTragarに残された名曲『Let Our Love Grow Higher』等をはじめ、ノーザン・ソウル珠玉の音源が多数収録。

Pulse DemonやNoisembryoと並ぶ、ジャパノイズ生ける伝説Merzbowの90年代名盤である『Tauromachine』が、発売25周年を記念して限定リマスター・エディションで登場!リマスターは、Sunn O))), ISIS, Pelican, そしてEarth等のミックスも手掛けたJames Plotkinによるもので、深重感抜群。当時の未発表音源も追加。お見逃しなく!

オーバーサイズのO-card入りとかなり凝ったパッケージです!徹底したアヒンサーを提唱実践、「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説、Merzbow。Mater Suspiria VisionやThe Rita、Burial Hex、Christoph Heemannなどもリリースしている米国の地下レーベル〈Handmade Birds〉から今年5月に発表した最新カセット・アルバム『Tarsometatarsus』をストック!2023年11月に自身のスタジオ〈Munemihouse〉で録音&ミックス。FOUL PREYによるマスタリング仕様。

1992年に大阪のレコード店<ソレイユ>が運営していたレーベルより発表されていた、ジャパニーズノイズ重鎮が集結したコンピレーションが、インダストリアル/ノイズ名門〈Cold Spring〉からヴァイナルリリース!限定250部カラーヴァイナル仕様。MERZBOW, C.C.C.C., SOLMANIA, DISLOCATION, MONDE BRUITS, MASONNA, VIOLENT ONSEN GEISHA, and INCAPACITANTS.
カイロ在住の作曲家、編曲家、マルチインストゥルメンタリストのナンシー・ムニールのデビュー作『Nozhet El Nofous』が<HOLIDAYS RECORDS>からリリース!アラビア語で「魂のプロムナード」を意味するタイトルを持つこのアルバムは20世紀初頭のエジプトの女性歌手たちのアーカイブ録音に、彼女自身が演奏したピアノやストリングスなどの伴奏をオーバーダビングした内容で、1930年代初頭にアラビア語のマッカム(モーダル・システム)やその他の音楽的基盤が標準化される以前の微分音、非計量リズムなどアラブ音楽のより自由奔放な時代の技法と視点を探求されている。情熱と欲望に取り憑かれた歌声に独自のアンビエント・アレンジを加えることで、温かく親しみやすい、しかしまったく新しいサウンドが素晴らしい!

「私は羊と一緒に働いてきた」。フルクサスにも在籍したデンマークの作曲家、Henning Christiansen (1932-2008)がGalerie Bernd Klüserから1991年に発表したCDがなんとHolidays Recordsより26年の時を経てヴァイナル・リイシューです!!!! 彼の長年の概念戦略の一つとして、楽器、羊、鳥によるフィールド・レコーディングが用いられています。非常に鬱屈したサウンドスケープながら、朧げに自然が呼吸をし、不可思議な世界が放出されていく。不気味な音響彫刻と化したフィルレコの屈折具合が非常にドープで楽しめる一作です。Henning Christiansenによる絵画やテキストを掲載した20ページにわたる小冊子とRené Blockによる写真が付属。限定250部。
オリジナルは実に10万円以上という激高値も記録した骨董級の自主盤!The Charlatansのメンバーであったことも知られるパーカッショニスト/ドラマーのTerry Wilsonも参加した、サンフランシスコの知られざるアヴァンギャルド・ジャズ・グループであり、70年代初頭に同地のシーンに登場したPygmy Unitが74年に残した唯一作『Signals From Earth』が、イタリア地下屈指のカルト・レーベル〈Holiday Records〉より奇跡の史上初アナログ再発。ネイティヴ・アメリカンのスピリットとフリー・インプロヴィゼーション、実験的な電子音楽、スピリチュアル・ジャズの幻のミッシング・リンクと言える、西海岸のアメリカン・ジャズでも極めて特異なDIY音楽!限定300部。
Henning ChristiansenやMaria Monti、Cairo Free Jazz Ensembleなどによる、数多くの素晴らしい作品を送り出してきたイタリアの前衛的レーベル〈Holidays Records〉からの新物件をストック!アーケストラを驚異的な形で捉えたSun Raのライブ音源を収録した画期的アルバム『Live in Rome 1980』が3LP&2CDで登場。1980年3月28日にジュリオ・チェーザレ劇場でライブ録音された作品で、非常に評価の高い「Astro Black」、「Mr. Mystery」、「Romance of Two Planets」、「Space Is the Place」、「We Travel the Spaceways」、「Calling Planet Earth」を含む驚異的な27曲が収録されています。〈Outside Inside Studio〉のMatt Bordinが丁寧にマスタリングした本作は、バンドの多才さと幅広さをほぼ完璧に捉えたスナップショットとなっています。

サン・ラとも共演していたドイツ・シュトゥットガルト出身のフリー・ジャズ/インプロ奏者であり、作曲家、作家、ジャーナリスト、劇作家、映画監督として実に多才な活動を展開したHartmut Geerken (1939-2021)の作品が、イタリアの前衛的レーベル〈Holidays Records〉よりアナウンス!1970年代に、同氏がアフガニスタンのヒンドゥークシュ山脈の岩だらけの尾根で行っていた、自然環境音を取り入れた、独特のテクスチャーとポリリズムが印象的な驚異的パフォーマンスのアーカイブ録音集!限定300部。Michael RantaやMax Neuhausのファンの方にもオススメです!

Steve Reich、Terry Riley、Mkwaju Ensembleファンにもレコメンドしたい珠玉のミニマル作品!近年、イタリア前衛音楽を大いに掘り起こしていた当店おなじみのユニークなレーベル〈Black Sweat〉からの最新復刻リリース。ジャズの聖地〈ECM〉や〈CAM〉傘下のイタリアン・ジャズ名門〈Soul Note〉にも在籍、Peter Michael Hamelも参加した名クラウトBetweenやManfred Schoofとも仕事を共にしてきた米国のビブラフォン奏者Tom van der Geld。現代音楽系名門〈Wergo〉傘下の〈Spectrum〉シリーズから1986年に発表した天上系ポスト・モダーン/ミニマル傑作の史上初アナログ再発盤。

Peter Michael Hamel、Florian Fricke、Stephan Micusのファンにも!Popol Vuhによるクラウト/ニューエイジ聖典『Hosianna Mantra』などの傑作に参加した後、1980年代初頭にアンビエント・ドローンとヒーリング音楽の分野で一連の重要な作品を制作したKlaus Wiese (1942 – 2009)。ドイツのベテランの電子音楽家でありミニマリスト、マルチ奏者、そして、チベットのシンギングボウルの達人としても知られる彼が1981年に〈Acquamarin〉からカセット・リリースしたアルバム『Baraka』が〈Black Sweat〉からアナログ再発。音の神秘主義に関する、彼が長きに渡って追究していく壮大なテーマの全ての側面がデビュー作の時点で既に落とし込まれていたという事を確認できる深淵なる瞑想音楽。

デンマークの黒人系マルチ楽器奏者であり、Albert AylerやJohn Coltrane、Archie Shepp、Don Cherryなど数々の巨星たちと演奏を共にしてきたJohn Tchicai(1936-2012)。これまで未発表だった2つのレコーディングを収めた、〈Alga Marghen/Formalibera〉からの一連のリリースの第一弾が登場。New York Art Quartet、New York Contemporary Fiveなどの小規模なフリー・ジャズ・アンサンブルや、Albert Aylerとの 『New York Eye and Ear Control』、John Coltrane の『Ascension』などのアルバムで、ソロ演奏、集団即興演奏、作曲の関係を再定義し、拡大することに貢献してきた偉才。本作は、Don Cherry との"Beautiful United Harmony Happening"、Sahib Shihab との"Education Of An Amphibian"を収録した作品。

コルトレーンの影響を受けた「セミ・オクト」から、ハマースタイン/カーン、ファッツ・ウォーラー、エリック・サティのスタンダードをソウルフルに読み上げ、オリジナルの「バンブーフルート・ブルース」を美しく表現するなど、音楽的にあらゆる分野に渡った常に多才なユセフ・ラテーフの1965年のimpulse!作品。180g重量盤
〈パーソネル〉 Yusef Lateef (tenor sax, flute, oboe) Georges Arvanitas (p) Reggie Workman (b) James Black (ds)
トラックリスト:
1.Psychicemotus
2.Flute Blues
3.Semiocto
4.Why Do I Love You?
5.First Gymnopedie
6.Medula Sonata
7.I'll Always Be in Love With You
8.Ain't Misbehavin'
音楽家・Nujabes が旅立って10 年が経った2020 年2 月26 日。渋谷スクランブル交差点には彼を追悼する映像が全てのスクリーンに映し出され、「Reflection Eternal」など彼の音楽が鳴り響いた。映し出された映像はharuka nakamura と共作した「Lamp」のMV だった。
そして2021年。長い時が過ぎても、Nujabesの音楽を希求する世界中のリスナーは増え続けている。激動の世となった中、今も引き継がれているNujabes のレーベル・Hydeout Productions から「時が止まったままの10 年を進めて欲しい」と、没後10 年の節目となるトリビュートアルバムの依頼を受けたharuka nakamura。まずは夏に「Reflection Eternal」のMV と7 インチ・レコードをリリースし大きな反響を呼んだ。
その企画の集大成として、アルバム「Nujabes PRAY Reflections」をいよいよリリースする。
Nujabes が紡いだ美しい旋律をharuka nakamura がピアノやギターを基調に新たな解釈で演奏。二人の音楽が融合し、新たな地平線へと昇華された作品となった。Final View、Horizon、flowers、Another Reflection などNujabes の代表曲やReflection Eternal のワルツ・バージョン、let go のモチーフから生まれたピアノソロなど今作でしか聴くことの出来ない、リスナーにとっては感動的な楽曲が並ぶ。ゲスト・ミュージシャンには田辺玄(orbe)がNujabesの遺品であるフルートやエレキギターを使用し演奏。maika(baobab)が、フィドルや歌などでフォークロアなサウンドを提供しアルバムの世界観を深めている。
ジャケットはHydeout Productions「2nd collection」を担当した画家・Cheryl D.McClure に新作の提供を依頼。Nujabes が愛した鎌倉の海岸線のような、印象的な装丁に仕上がっている。また、レアなケースとなるnakamura 本人による全曲解説の制作ノートを記したライナーノーツ・ブックレットも封入。写真はMVも撮影したカメラマン・TKC。デザインは気鋭のデザイナー・suzuki takahisa が担当。これまでのNujabes 作品スタイルを丁寧にオマージュし、装丁を完成させた。
音楽は時間を旅している。Nujabes が紡いだ美しいメロディー。
その旋律を辿り、祈りにも似たharuka nakamura のピアノが物語の続きを奏でる。
これはいわゆるカバー・アルバムではなく、Nujabes のメロディーから想起されたharuka nakamura の新たな音楽。
リフレクションしていく心象風景。そこには今という時を越えた祈りが流れている。
僕らはいつまでもそこにある美しいもののなかに彼の存在を確かめることができる。
あなたは花 あなたは川 あなたは虹なのだから

ジョン&ヨーコ『ダブル・ファンタジー展』記念!限定ホワイト・カラー・アナログ・シングルで復刻
ジョン・レノンの80回目の誕生日となる、2020年10月9日~2021年1月11日まで、ソニーミュージック六本木ミュージアムにて開催決定したジョン・レノン&オノ・ヨーコの大展覧会『DOUBLE FANTASY John & Yoko』。開催を記念して、YOKO ONOの超貴重なアナログ・シングルをWHITE VINYLで復刻!『女性上位万歳』は1973年当時日本のみでアナログ・シングル盤で発売。今や全世界的なプレミア・アイテムとなっている超レア盤。展覧会の展示物の一つになっており、今回も日本のみの発売、そしてホワイト・ヴァイナルに赤いレーベル面で日本をイメージした形で復刻する。この曲は当時の日本の「ウーマン・リブ」運動に呼応し、女性解放、女性の権利主張、地位向上を訴える内容、日本語で歌われている。小泉今日子もカバーした(1993年『トラベル・ロック』収録)。バックのプラスティック・オノ・バンド with エレファンツ・メモリーによる超ファンキーで力強いサウンドと今の時代にも通じる話題も盛り込まれている(「男性社会一千年/麻雀チャラチャラ 日本国/女魂女力で開こう新時代・・・」)
【完全生産限定盤】
■アナログ・シングル/7inch ホワイト・カラーヴァイナル
■YOKO ONO手書き歌詞封入
<収録内容>
SIDEA: 女性上位万歳-パート1(Joseijoi Banzai Part1)
SIDEB: 女性上位万歳-パート2(Joseijoi Banzai Part2)

Spotifyのアンビエントジャンルにおいて国内月間リスナー数No.1をほこり、同Best of Ambient X 2023にも選出された日本人アンビエントミュージシャン・Haruhisa Tanakaによる初のVinylリリース。ギターサウンドをベースに、環境音、アナログテープループ、オールドテクノロジーを駆使した温かみのあるノスタルジックなサ ウンドが特徴の多幸感溢れるアンビエント作品。
初のVinylリリースとなる本作は、ダブカッティングからプレスまでを日本国内でおこなった意欲作。 水墨画をモチーフとしたスリーブは絵画としても飾れるレコードを標榜する新興アートレーベル「丁寧」よりの第一弾となります。
「ブロー・アップ」以降、一曜人気ベーシストとなった、鈴木勲のTBM第4弾。鬼才・森剣治らと捻出する重厚なグルーヴィー・サウンドは時代を経ても決して色褪せない。(シリーズ監修:塙耕記氏より)
トラックリスト:
A1. ブルー・ロード
A2. ホエア・アー・ユー・ゴーイング?
B1. マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ
B2. オランウータン
激動の60年代に残されたフリー・ジャズの名盤鬼才セシル大胆不敵なフリー・ジャズ・ピアニスト、セシル・テイラーは、トランペッターのエディ・ゲイル、サックス奏者のジミー・ライオンズとケン・マッキンタイア、ベーシストのヘンリー・グライムスとアラン・シルヴァ、ドラマーのアンドリュー・シリルをフィーチャーし。ここで演奏される4つの長大な作品は、1960年代半ばのジャズ・アヴァンギャルドの頂点を示すものである。大編成による変化自在のサウンド・タペストリーとなったフリー・ジャズの名盤。
〈パーソネル〉 Cecil Taylor (p) Eddie Gale (tp) Jimmy Lyons, Ken McIntyre (sax) Henry Grimes, Alan Silva (b) Andrew Cyrille (ds)
トラックリスト:
1.Steps
2.Enter Evening
3.Unit Structure/ As Of A Now/ Section
4.Tales (8 Whisps)
まさにUS地下シーンの器量!Bill Orcutt Guitar Quartetへの参加でも知られるギタリスト/インプロヴァイザーのWendy Eisenbergと、BastroやRed Krayola、Gastr del Solなどへの参加も知られる名作家David Grubbs、そして、Daniel Johnstonを手掛けた事も知られる伝説のプロデューサー/マルチ奏者にして〈Shimmy-Disc〉の創設者Kramerによる新結成のスーパーグループ、Squanderersによるデビュー・アルバムが登場。幾重にも絡み合い美しく残響するフリーフォーク以降のアメリカーナ/サイケデリック・サウンドが優美な、哀愁のギター・トリオによる秀盤。エクスペリメンタルなギターアンビエントとして一級品でありつつ、Loren Mazzacane Connorsを彷彿とさせる空間の作り方や、単にブルース的、とも言えない澄んだインプロヴィゼーションが冴え渡る、近年のエクスペリメンタルミュージック周辺では稀有と言える作品。

謎めいたメタルマスクの下に、アンダーグラウンドの伝説となる器量を隠し持つヒーロー。アンダーグラウンドラップの最も偉大な声である我らがMF DOOMがその変名にして「タイムトラベルするストリートハスラー」ことViktor Vaughn名義で2003年に発表したカルト傑作『Vaudeville Villain』が〈Rhymesayers Entertainment〉からアナログ再発。ヒップホップが禁止されている異世界からやってきたタイムトラベラーMCが、自身のスキルを磨くために異次元を旅していた中で、最終的に90年代のニューヨークに辿り着いて・・・・という奇想天外なコンセプト・アルバム!Sound-InkのプロデューサーであるKing Honey、Heat Sensor、Max Bill、そして、RJD2といった面々が提供した、エレクトロニカとヒップホップの間を自在に行き来するネクストスクールのビートにピッタリとラップを乗せていくViktorの姿を描いたユニークでクリエイティヴな作品!
