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ブラジル音楽界の生きる伝説Marcos Valleが、Adrian Younge & Ali Shaheed Muhammad主宰のレーベル〈Jazz Is Dead〉第3弾『Marcos Valle JID003』に登場!ロサンゼルスの完全アナログ・スタジオLinear Labsにて全曲新録された本作は、サンバ、ボサノヴァ、MPBからサイケデリック・ファンクまで、Marcos Valleが長年追求してきた多角的な音楽キャリアを再構築した珠玉の一枚。Marcos Valle代名詞であるパーカッシブかつメロディックなボカリーズが全編で軽快に踊り、トロピカルな叙情性とアメリカの洗練されたビート・プロダクションが均衡して交錯。同じ楽器や音響セットを用いながらも、ブラジルの重鎮たちが持ち込む独特のグルーヴ感と甘美なコードワークが、極上のサイケデリック・サンバへと引き立てている。レジェンドが持つブラジル音楽の黄金のニュアンスと、ヴィンテージなアナログ録音の魅力が見事に溶け合った芳醇なサウンド。
緊急地震速報音やIDの決済音などを生み出したことで知られる、日本を代表する環境音楽家・サウンドデザイナーの小久保隆。
90年代にイオンシリーズとしてリリースされた作品群の中から、特に人気のタイトルである「風のオアシスII~森と水の物語~」が待望の再発!
小久保隆氏は、グラミー賞にもノミネートされた日本のアンビエント・ニューエイジにフォーカスしたコンピレーションに参加していることでも近年話題となりました。
また本作はデジタル時代に再評価が進み、オンライン上で数百万回再生を記録するなど、全世界のアンビエント・リスナーから強い支持を集めています。
森のざわめき、水のせせらぎ、柔らかく広がる電子音──。
まるで深い森林の中へ迷い込んだかのような音世界は、聴く人の心と空間を静かに潤していきます。森林浴のような音楽体験を是非この時代に。
夢と現実の境界を溶かす、コクトー・ツインズ最高峰の一枚。
眩いギター、躍動するリズム、そしてエリザベス・フレイザーの天上の歌声。
ドリーム・ポップを代表する永遠の名盤として、今なお世界中で愛され続ける傑作。
1990年に4ADからリリースされた、Cocteau Twinsを代表する6thアルバム『Heaven or Las Vegas』。

大阪拠点のコンポーザー・パフォーマー、7FOがその名を広めた名盤『竜のぬけがら』(2018)以来、満を持してエム・レコードから発表する待望のニューアルバム。そのイメージは「質量」。
ある日、ふと道でひろった石が7FOの掌で割れました。音楽家である前に東アジア人という属性をもつ7FOに突如開いた説明のつかない「自然」、そこに音楽家という性(さが)が作動して掴み取った「音の種」のようなものを育て、ある種の媒介者として、自然に投げ返した音の群れ、それが本作だと思われます。音に質量は無いはずなのに、このアルバムの音には手で触れられる実体があるかのようです。かつて武満徹は「自分を超えた自然や未知の響きに対して、自らを投げ出すことによってのみ、本当の音に出会うことができる」と言いました(『音、沈黙と測りあえるほどに』)。「質量」という言葉には、ダイナミクスのないノイズ、金属的響き、耳をつんざくダンスフロアの狂乱、様々な形態のドローンなどの音響イメージが思い浮かび、それぞれは独自に「重厚」と言えますが、7FOは重厚の異なる側面を探求しました。密度の高い低周波、彫刻のように凝縮された音の塊、微妙に揺れ動く重力場、躍動感あふれる喜びと滲み出るようなユーモアの集合体です。2024年から2025年にかけて録音された本作で、7FOはドラムマシン、ギター、シンセサイザーと音楽的ビジョンを8つのコンパクトな構造に集約しています。これらの構造は、アメリカの戦前ブルースの強烈なエッセンス、エチオピアの伝統音楽の魂からも部分的にインスピレーションを受けています。『ひろった石が割れた』の出発点は、7FOが初めてシングル曲というコンセプトに挑んだ7インチ「ヒーリング剣」(2023年)のカップリング曲であるライブ一発録りの「蛇」に遡ります。この7インチがヘンリー・ロリンズの手に渡り、彼のラジオ番組でB面の「蛇」がオンエアされたことが7FOを刺激し、それが「しろへび」という曲に変態し、アルバムの画竜点睛となって『ひろった石が割れた』が完成しました。音の種を視覚的に育てたようなアートワークは飛鷹宏明によるものです。
Tracks:
A1. 左右図形
A2. ルリホコリ拾った
A3. 化けの皮
A4. まどろみ
B1. 石が割れた
B2. 道具箱
B3. 夜の池の沼
B4. しろへび
クラシック/ジャズ/アンビエントを横断
声と響きで描く繊細な音の物語。スチュアート・マードック(Belle and Sebastian)、グリフ・リース、上野紗也(テニスコーツ)ら参加!
スコットランドの作曲家/マルチ・インストゥルメンタリスト、アンドリュー・ワスリクによる最新作『Irreparable Parables』は、これまで稀だった“声”を軸に据えた意欲作。自身は歌わず、世界各地のシンガーに楽曲を託し、遠隔で録音されたヴォーカルを集めて完成させた。参加したのは、Belle and Sebastianのスチュアート・マードックをはじめ、Gruff Rhys、上野紗也(テニスコーツ)、Peter Brewisら多彩な面々。楽曲ごとに異なる歌声が、6種の小鳥としてジャケットにも象徴的に描かれている。
音楽はワスリク自身が手がけ、クラシック、ジャズ、アンビエントを横断する独自のサウンドスケープを展開。ブラスや木管、6人編成のストリングス、メロトロンやフェンダー・ローズなど多彩な楽器が織りなす音像は、郷愁や安らぎ、そして人間の脆さと回復力を繊細に描き出す。希望を模索する「Love Is A Life That Lasts Forever」と、遠くの苦しみに向き合う「Spectators In The Absence of God」が作品の核を成し、最後はピアノと弦によるインスト曲で静かな昇華へと導く。心に寄り添い、魂を支えるような一枚。

(数量限定/日本語帯付き/解説書封入)アンビエント・ジャズの傑作『Space 1.8』から3年振りとなる、ナラ・シネフロによるニュー・アルバム『Endlessness』完成。
ジャズの感性、ハープとモジュラー・シンセが奏でる瞑想的なサウンド、そしてフォーク音楽やフィールドレコーディングを融合させた独特の世界観で、広く賞賛を集めるナラ・シネフロが、3年振りとなる待望のニュー・アルバム『Endlessness』を完成させた。
カリブ系ベルギー人の作曲家でミュージシャンのナラ・シネフロ。話題を呼んだ2021年のデビュー・アルバム『Space 1.8』は、サックス奏者のヌバイア・ガルシアやジェームス・ モリソン (エズラ・コレクティヴ) をはじめ、新世代UKジャズ・シーンの最前線の面々の参加を得つつ、当時22歳のナラが作曲、プロデュース、演奏、エンジニアリング、録音、ミキシングを行い創り上げた。その静かな狂気と温かな歓喜に満ちたサウンドは、主要音楽メディアがこぞって大絶賛、ここ日本でも異例のロングヒットを記録している。
そんなナラ・シネフロが3年の時を経て完成させたニュー・アルバム『Endlessness』は、輪廻の概念を深く掘り下げた作品となっている。45分に及ぶアルバム全編を通してシンセサイザーが奏でるアルペジオが鳴り響く、精巧に練られた10曲で構成され、生命のサイクルと再生を祝福する壮大かつ魅惑的な祝祭を作り出している。ジャズ、オーケストラ、エレクトロニック・ミュージックを見事に溶け合わせるナラの超越的かつ多次元的な作曲家としての才能は、本作において、さらなる進化を遂げている。
本作に参加しているのはココロコのシーラ・モーリスグレイ、ブラック・ミディのモーガン・シンプソン、エズラ・コレクティヴのジェームス・ モリソンの他、ライル・バートン、ヌバイア・ガルシア、ナシェット・ワキリ、ドウェイン・キルヴィントンといった新世代UKジャズ・シーンきってのミュージシャン、さらに若手音楽家からなるオーケストレートに所属する21人の弦楽器奏者が参加。ナラの巧みなバランス感覚を活かしたプロダクション、アレンジメント、エンジニアリングは、これらのミュージシャンたちを最小限のエフェクトだけで輝かせ、直接的かつ表面的な美しさと、その奥に存在する深みをシームレスに繋いでみせている。

(数量限定/日本語帯付き/解説書封入)キャリア屈指の人気を誇る名曲「Girl/Boy Song」を収録したエイフェックス・ツインの代名詞的作品。
自らの本名を冠し、同名の亡き兄へと捧げられた作品(1996年リリース)。アナログ・シンセからソフトウェア・シンセへと制作機材もシフトし、痙攣するビートにクラシックやトイ・ミュージックを掛け合わせ、無二のポップ・ミュージックへと昇華された90年代を代表するアルバム。ドラマチックにたゆたう弦楽器とエモーショナルにのた打ち回るビートとのコントラストが琴線を直撃する名曲「Girl/Boy Song」は本作に収録。

CMやショートフィルム等の映像音楽を手掛け、武満徹を敬愛する作曲家・丸山康太郎によるファースト・ソロ・アルバム『Vapor Curve』。小型デジタルシンセOP-Zのみを使用し、コンピューターを一切介さず全編一発録音という削ぎ落とされたスタイルで制作された、静けさと余白が美しいジャパニーズ・アンビエント。ひとつの和音を鳴らす従来の手法を排し、複数の独立した旋律を幾重にも編み込むことで立ち現れる独自の編まれたハーモニーを展開。環境音楽にも通ずる空気感のなか、重なり合うミニマルなメロディと録音時に偶発的に混入したノイズが無機質な電子音に温かな生命力を吹き込んでいる。不完全さの中に宿る生の音響美学と、武満徹の精神を受け継ぐ音の「間」へのこだわりが見事に昇華された注目の一枚!

徹底したアヒンサーを提唱実践、「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説、Merzbowが、ドイツの〈Freizum Abriss Kollektiv〉より発表した限定50部の10インチ作品『Avian Hydraulics』。2枚の透明樹脂の間に着色した液体を封入した「液体充填Lathe Cut」という極めて特殊なアート・オブジェ仕様であり、その液体が創り出す流動的な視覚イメージから構想されたフェティッシュなアヴァンギャルド作品。特殊フォーマットが持つ物質的な魅力と、長尺作品とは一線を画す研ぎ澄まされた高密度のノイズ・プラクティスが見事に融合した至高のコレクターズ・アイテム!ナンバリン入り、ダウンロード・コード付属
※製品の性質によりレコード内部の油が滲み出ることがありますのでご了承ください。詳細はBandcampページに記載しています。

徹底したアヒンサーを提唱実践、「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説、Merzbowが、ドイツの〈Frei zum Abriss Kollektiv〉から50枚限定でリリースする異色の5インチ・レースカット作品『Stu the Goat』。2026年3月に自宅スタジオMunemihouseで録音された本作は、ラッカー特有の短尺フォーマットを逆手に取り、極端に圧縮された音像と質感を前面に押し出したコレクター垂涎の一枚。ナンバリング入り。

廃盤。限定107部のみ、お見逃しなく。1904年から1959年に録音されたヒンドゥスターニー、カルナータカおよび民俗音楽の78回転SP盤コンピレーションが〈Sublime Frequencies〉から2LPで登場。〈Dust-to-Digital〉によるSP盤アーカイブの金字塔『Victrola Favorites』のロバート・ミリスが長年収集してきた膨大なSPコレクションをもとに編纂された『Indian Talking Machine』の続編で、Allauddin Khan、Ahmedjan Thirakwa、Amir Hussainら25名以上の名手による貴重な録音を収録。シタール、サロードから、シェーナイやヴィーナまで、インド音楽の器楽の変遷を網羅した選曲は、前作以上に専門的かつ多角的。録音技術が未成熟だった時代にもかかわらず、演奏そのものの生命力は驚くほど鮮烈で、インド古典音楽の黄金期の息遣いがそのまま封じ込められている。ゲートフォールド仕様の2LPに加え、12ページのフルカラーブックレットが付属。ロバート・ミリスがインド現地で長年かけて収集した、当時のレコードレーベルの意匠、蓄音機の広告、今は亡きレコード店の店構えなどの貴重な写真が掲載された、単なる音源集を超えた、レコード文化人類学。

故・阿木譲氏が主宰した聖地〈Vanity Records〉からリリースされたオリジナルは5万円越えの高値でも取引されているメガレアな一枚!関西アンダーグラウンド/ニューウェイヴを代表する実験的シンセシスト/シンガーとして過去40年以上の長きにわたり活動を展開してきたPhewの率いたAunt Sally。自由な即興演奏からポップスまで幅広いスタイルのなかで独自の道を切り拓き、坂本龍一、Can、DAF、Einstürzende Neubautenなどのメンバーとコラボレーションしてきた彼女の原点とも言える79年の伝説的なセルフ・タイトル・アルバム『Aunt Sally』が〈Mesh-Key〉より奇跡のアナログ復刻。当時まだ大学生というメンバーの若さにも関わらず、時代を超え卓越したミニマル・パンクを仕上げたジャパニーズ・ニューウェイヴ史に刻む金字塔的傑作アルバム。オリジナルのアナログ・マスターテープからリマスタリングされた完全正規リイシュー盤。オールド・スタイルなチップオン・ジャケットとなっています。
京都木屋町のレトロゲームカフェ「cafe la siesta」店主であり、チップチューン界の重鎮として長年シーンを牽引するDJ/プロデューサーMaster Kohtaが〈KUMARU Records〉より発表した待望のアナログ7インチ『Mr. Maxmetal』!「Chiptune + Footwork = Chipwork」というコンセプトを掲げ、ゲーム音楽とシカゴ発祥の高速ダンス・ミュージックのまさかの融合を提示する注目作。

ポストロックの象徴的存在Tortoiseが2001年に発表した4作目『Standards』。複雑なリズム構造と緻密なアンサンブルが、よりシャープでモダンな音像へと進化。冒頭「Seneca」では、二人のドラマーが織りなすポリリズム的な推進力が一気に空気を変え、ギター、ヴィブラフォン、シンセが立体的に絡み合う。「Eros」「Benway」ではミニマル・ミュージックのような反復がジャズ的な柔軟さと結びつき、音が形として浮かび上がるような構築美が際立つ。後半の「Monica」「Speakeasy」では、電子音のテクスチャと生演奏の温度が自然に交差し、都市的でクールなムードが漂う。Tortoise が2000年代初頭に到達した精密さと大胆さのバランスを示す、ポストロックの枠を超えた、今聴いても新鮮なモダン・アンサンブルが詰まった一枚。

東京を拠点に活動する声の即興家Ayami SuzukiとギタリストRob Noyesが初めて出会い、わずか1時間ほどの即興セッションで録音されたという奇跡のデュオ作品『Classic Fevers and Chills』。事前に作曲も打ち合わせもせず、Rob Noyes自身が「ギターのチューニングだけ変えて、そのまま録った」と語っているにもかかわらず、7曲それぞれに明確な表情があり、まるで長年のデュオのような呼吸の一致が感じられる。声とアコースティック・ギターだけという最小限の編成ながら、静けさの中に濃密な緊張と温度が宿る。Ayami Suzukiの声は、言葉と息のあいだで、祈りのような響きから、風景の一部のような微細な音まで自在に変化。Rob Noyesのギターはラガ風のフレーズやタコマ系フィンガーピッキングが流れるように展開し、倍音が空間に広がる。録音は極めて生々しく、目の前で演奏しているような距離感の近さと、夢の中の民謡のような不思議な時間の流れが生まれている。
ドイツの電子音楽デュオYOUによる1983年作『Time Code』。ベルリン・スクールの流れを汲みつつ、Tangerine DreamやKraftwerkに通じるアナログシンセの質感を前面に押し出した、80年代初期プログレッシヴ・エレクトロニックの隠れ名盤。シーケンサーが刻むミニマルな反復と、メロディックなシンセラインが交差し、当時の未来感をそのまま閉じ込めたような音像。MemorymoogやProphet-5などクラシックなアナログ機材を駆使し、冷たさと温度が同居する独特のテクスチャを形成。デジタル以前の太さと粗さが、現代の耳にはむしろ新鮮に響く。
ジャマイカが生んだ20世紀最大の音響工学の巨人、King Tubby(が1970年代に自身のスタジオでフェーダーを握り、世界で最初にミシング・コンソールを楽器に変えた黄金期である、1974〜79年の音源から厳選してまとめた決定的コンピレーション。演奏はBunny Lee周辺の名バンドThe Agrovatorsを中心に、Aston “Family Man” Barrett、Carlton Barrett、Sly Dunbar、Robbie Shakespeareら、当時のジャマイカ音楽を支えた最強のリズム隊が参加。太く沈むベース、乾いたスネア、鋭いハイハットが織りなす強靭なリディムに、Tubbyの卓越したフェーダーワークとエコー、リバーブ処理が加わり、唯一無二の空間感が生まれている。不意に訪れるドロップアウト、残響だけが漂う瞬間、そして突然戻ってくるリズム。そのコントラストが、まるで音が呼吸しているような生命感を与える、ミニマルでありながら緊張感に満ちたダブワイズは、電子音楽的な実験性すら感じさせ、今聴いても驚くほど先鋭的。
Lee Perryの最高の作品の一つと言われている、全てがオリジナリティに溢れた1977年発表のダブ金字塔。
70年代中頃のBlack Ark 時代の音源を集めた、サイケデリックなダブ満載のアルバム。

Warm Winters、Mappa、Oscilla Soundなどで活動してきたデトロイト拠点のプロデューサーInfantによる、より深く、より抽象的なアンビエント・ダブ・テクノ作が、シカゴの新鋭レーベル〈Kino Disk〉より登場。音は常に溶け、輪郭が曖昧なまま霧状のレイヤーとして重なっていく。リズムは前へ進むというより、深夜の鼓動のようにゆっくり脈打ち、空間の奥行きが静かに変化するたびに、ダブの残響が液体のようにたゆたう。Vainqueurやechospace[detroit]の深い残響美学と、emerやTopdown Dialecticの抽象ダブの質感が自然に交差し、古典と現行のダブ・テクノが同じ温度で並ぶような音像が生まれている。音の密度は薄いのに、空間の深さは広く、深夜の静けさの中で意識がゆっくり変化していくような、静かで鋭い重要作。
80年代フランスのエスノ・インダストリアル、アンビエントのカルト・ユニットVox Populi!のアーカイブ音源を、現代パリの4組のプロデューサーがダブの視点で再構築した12インチ。〈Emotional Rescue〉の15周年企画として制作され、原曲が持つ民族音楽的な質感やポスト・インダストリアルのざらつきが、低域のうねりやエコー処理によって新しい輪郭を与えられ、電子ダブ、アンビエント・ダブ、ステッパーズなど、各プロデューサーの個性がはっきりと表れている。空間処理の細かさが際立ち、倍音の散らばり方や残響の伸びが曲ごとに異なるため、部屋でじっくりと聴いても楽しめる内容。Vox Populi!のアヴァンギャルド性を保ちながら、現代ダブの感覚で未来へと翻訳したような一枚。

イタリアはローマを拠点とするLuca Quartaroneのデビュー作『mathematical model 0010』が〈Objects & Sounds〉より登場。本作は、日本を旅した際に録音した環境音をもとに作られた、静謐なアンビエント作品。日常の音の断片を素材にしつつ、そこから抽象的で広がりのある音響世界を描き出している。アルバムタイトルは、神奈川・小田原の江之浦測候所で見た杉本博司のランドアート作品に由来しており、この作品にある「無限に収束し続けるけれど決して交わらない超曲率の金属面」のイメージと同様に、音楽もまた、日常のささやかな瞬間から無限の広がりを感じさせる。アンビエント、エレクトロアコースティックとサウンドアート的なフィールドレコーディングが交わり、静けさや余白を重視しつつ、内面の感情や記憶の風景にそっと触れるような音響構築になっている。
Shackleton、Scotch Rolex、Omutabaによる強烈なリズムの連打で構成されたウガンダの伝統パーカッションとエレクトロニックの奔放な融合を試みたデビュー作『Three Hands of Doom』が、ウガンダの首都カンパラを拠点とする、東アフリカの伝統的な音楽と現代の電子音楽を融合させたアンダーグラウンドで革新的なサウンドを世界に紹介するレーベル〈nyege nyege tapes〉より登場!HHY & The Kampala Unitでも知られるアフリカン・ドラマーOmutabaのトライバルで重層的なビートに、ShackletonとScotch Rolexがダブやポリリズムを絡め、呪術的かつサイケデリックな音世界を作り上げている。Shackleton、Scotch Rolexによるデュオ作『Death by Tickling』の流れを引き継ぎつつ、今回はより深く三者の感覚が絡み合っており、コンゴや西アフリカ、ハイチ、日本、ベルリンを経由したようなグローバルなリズム感がうねる。エスニックな儀式感とエレクトロの実験精神が一体となったような好内容!
ジャマイカの巨匠ヴォーカリストJohnny Clarkeと、当時新進気鋭のプロデューサーだったMad Professorが1983年にタッグを組んで発表したUKダブ史の金字塔的名盤『Yard Style』。UKの名門レーベル〈Ariwa Sounds〉が初めてジャマイカ人アーティストをフィーチャーした記念碑的作品であり、70年代ルーツ・レゲエの黄金期と80年代以降のUKデジタル・ダブを結ぶ重要な架け橋となった歴史的作品で、電子キックドラムの無機質な打撃と極太のベースライン、そしてマッド・プロフェッサーの代名詞である歪んだデジタル・エコーや巧みなエフェクト処理が見事に結実。過激でサイケデリックな音響実験が繰り広げられる立体的な音像のなかで、Johnny Clarkeの甘くソウルフルなヴォーカルが凛と響き渡り、伝統的なルーツのグルーヴと未来的なエレクトロニクスが見事な融合を果たしている。歴史的価値と中毒性を兼ね備えた大傑作!!
