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実験的ボーカリスト兼作曲家Charmaine Lee によるデビュー・フルレングス・アルバム『Tulpa』。声を中心にした実験音楽の世界を展開する本作では、Leeは特殊唱法で声の限界を押し広げ、フィードバックや電子音と組み合わせて、微細なテクスチャーと荒々しいノイズの間を行き来している。曲ごとに声の重ね録りやディレイ、変調が巧みに使われ、音が空間に拡散する感覚や、声自体が楽器化される瞬間が随所に現れる。リズムや旋律は従来のポップやクラシックの枠にとらわれず、持続音や断片的フレーズ、ノイズの衝撃的な入り方で聴き手の時間感覚や空間認識を揺さぶり、そこに道教やチベットの宇宙観、儀式的なパフォーマンス、幻想文学のイメージを取り入れることで、まるで現実と夢の中間にいるかのような没入体験を作り出す。プロデュースは Randall Dunn が担当しており、彼の手腕によって荒削りなサウンドが精密にまとめられ、音の密度と空間感が際立っている。声を楽器として扱った前衛的で挑戦的な作品。※入荷時よりスリーブ上部にダメージございます、予めご了承くださいませ。

Eyvind Kang初のソロ・インストゥルメンタル作品『Riparian』。Randall Dunnプロデュースのもと、ヴィオラ・ダモーレを中心にすえ、Kang独自のエコミュージカリティの概念に基づき、自然の風景や、そこに存在する生態系を音で表現しようとする試みがうかがえる、2つの長尺インプロヴィゼーションで構成されている。音楽的には、Kangが長年探求してきた微分音、ラーガ、スピリチュアルジャズの影響が感じられ、ヴィオラ・ダモーレの温かく共鳴する音色が、静かで瞑想的なテクスチャーを作り出す。音の重なりや間の取り方が非常に丁寧で、時間の流れや形態に対する深い意識を促す作りになっている。また、音楽の流れや呼吸、間と呼応するかたちで太極拳と気功のパフォーマンスを行うという構想もあるようで、静かで濃密、聴く者を深い集中状態へと誘う、瞑想的なインストアルバム。

Unknown Mortal Orchestraが1970~80年代のイタリアン・ホラーとブラック・サバスの影響を抽出した12インチEP『CURSE』。わずか10分ちょっとの全6曲、そのうち半分近くはイントロやアウトロのような断片にすぎないが、その短さゆえの凝縮された陰りと熱があり、どれもこの呪われた時代に向けたカタルシスを帯びている。「BOYS WITH THE CHARACTERISTICS OF WOLVES」ではサバス譲りの荒々しいリフで深い陰影を描き、「DEATH COMES FROM THE SKY」ではUMOらしい緻密で落ち着いたギターが幽玄な空気を纏う。じっくり浸るにはあまりに短く、むしろ断片的なスケッチの連なりに近いが、そこにこそ、このバンドが次にどこへ向かうのかという予感が滲んでいる。ゴシックで演劇的、血の気の多い悪ふざけのようでいて、どこか妙に楽しい。そんな一瞬の黒い幻影を焼きつけた作品。
なんとあのジムオルーク氏もラジオで紹介していたスウェーデンの電子音楽家Ragnar Grippeが、Terry RileyやSun Ra、Steve Reichの作品をも擁する音楽遺産級のミニマル宝庫Shandarからリリースしたミュージック・コンクレート~ポスト・モダン・クラシカルの大名盤、「Sand」がなんとこの度40年ぶりのヴァイナル再発です!
数々のアンビエント作家やミニマル音楽の意匠を受け継いだ20世紀最後のミニマリスト、Ragnar Grippeの世紀の作品がようやく21世紀にも日の目を見ました。元々はクラシック畑のチェロ奏者で、70年代初期にパリにて、Pierre SchaefferやPierre Henryにて創設された、当時の電子音楽の最先端を走ったGroupe de Recherches Musicales(GRM)にて学び、同じ頃交友を持ったLuc Ferrariから知識と機材を譲り受け、実験音楽スタジオl’Atelier de la Libération Musicale(ALM)を創設。本作は、インド出身の抽象画家、Viswanadhan Veluの作品に多大にインスパイアを受けて制作された一枚で、テープデッキ2台とギターにオルガン、カスタネットなどで構成される豊かな音色は没入感たっぷり。流れをわたる重厚なドローンの波に、おもちゃの楽隊が船を浮かべ、夢幻の空へと誘う極上インナートリップ体験。澄んだテクスチャーと童心に返る創造的な音世界に心ときめくこと間違いなしです。

スフィアン・スティーヴンスが2015年に発表した『Carrie & Lowell』が、10周年を記念して特別仕様でリイシュー!静謐で美しいサウンドと、母の死をテーマにした痛切な歌詞が融合し、彼のキャリアの中でも最もプライベートかつエモーショナルな作品として、多くのリスナーの心を掴んできた。アコースティックギターや繊細なエレクトロニクスを駆使しつつ、スフィアン・スティーヴンスの内省的で儚いボーカルが際立っており、シンプルなアレンジながら、感情の深みと緻密なサウンドスケープが融合している。Nick DrakeやElliott Smithのようなフォーキーな雰囲気に、スフィアンらしいクラシカルなアプローチが加わっているのも魅力のひとつ。今回の『Carrie & Lowell – 10th Anniversary Edition』には、未発表のデモ7曲を収録。楽曲の原型や制作過程を垣間見ることができ、アルバムがどのように生まれたのかをより深く感じられる内容となっている。また、カバーアートが新たにデザインされ、スフィアン自身がアルバムを振り返るエッセイを執筆。さらに、美しくデザインされた40ページのブックレットも付属し、作品の世界観をより豊かに味わうことができる。
フリクションのドラマー、チコ・ヒゲによる、オリジナルは1985年リリースのソロ名義セカンド作『Trap』。サウンドはまさにノーウェイヴ直系で、鋭角的なギター、捻じれたサックス、暴走するリズムが絡み合い、混沌の中に奇妙な統一感を生んでいる。ニューヨークのDNAやマーズあたりを思わせつつも、どこか湿った空気感や独特の転がらないビート感覚はやはり日本的。フリクションでのドラミングを土台にしつつ、より過激で自由度の高いアプローチが試みられており、全体を通して強烈な推進力とヒプノティックなグルーヴが支配していて、実験性と身体性が同時に走っている。ジャズ的な即興のニュアンスも垣間見える一方で、パンクの粗暴さとノイズの美学が前面に出ており、制御されたカオスとでも呼ぶべきサウンドを形成している。80年代日本のノーウェイヴを象徴する重要作にして、チコ・ヒゲの革新性を刻み込んだ孤高の一枚。
80年代初頭、日本アンダーグラウンドの唯一無二の残像のような一枚、Daisuck & Prostituteによる『Dance Till You Die』。「踊り尽くせ」という命令と警告が同時に響く、妥協のないポストパンクのエネルギーが詰まったサウンドは、ニューヨークのNo Waveを思わせる尖ったギター、ノイジーで異物感のあるテクスチャー、ざらついたヴォーカルに支えられつつ、どこか儀式めいたグルーヴを持っているのが特徴的で、無秩序なようでいて、身体を突き動かす強烈なリズムがあり、ダンスフロアでも異様に機能してしまう。その一方で、聴き心地は決して容易ではなく、鋭利な音の断片が次々と突き刺さってくる。当時は商業的な動きとはまったく無縁で、伝説の地下音源というべきその異様な存在感や妥協のなさは、時代を超えてなお鮮烈に響く。日本のポストパンクが世界的な爆発の只中でどう独自の形をとったのかを物語る重要なドキュメント。
オリジナルは1972年リリースのドン・チェリーによる、彼の音楽的ヴィジョンをもっとも広く伝える作品として、幅広いファンから支持されている名作『Organic Music Society』。この作品でチェリーは、フリー・ジャズの枠から大きく飛び出し、「音楽は世界共通の言語」という信念のもと、地球規模のサウンド・コラージュに挑戦している。録音は1970年代初頭のスウェーデンで行われ、スウェーデン、トルコ、ブラジル、アフリカ出身のミュージシャンたちが集まった多国籍アンサンブルが参加している。演奏も多彩で、チェリー自身はトランペットだけでなく、ハルモニウム、フルート、コンチ・シェル(ほら貝)、ピアノ、さらには歌まで披露。収録曲は彼自身のオリジナルに加え、テリー・ライリー、ファラオ・サンダース、ダラー・ブランドの楽曲も含まれている。音楽的には、宗教的な儀式を思わせるような瞑想的な曲から、エネルギッシュで奔放な即興演奏まで、振り幅のある構成。どの曲も実験精神に満ちていて、ジャンルを超えた自由さと、深い精神性が共存した一枚。

ムラトゥ・アスタトゥケやマハムド・アハメド、ハイル・メルギアらと並んで語られるべき70年代エチオピア音楽黄金期を彩った重要人物のひとり、Ayalew Mesfin。ムラトゥ・アスタトゥケのエチオ・ジャズが都市の夜を映すとすれば、Mesfinのサウンドはストリートの熱気をそのままぶつけたようなファンキーでソウルフルなエチオ・ファンクともいうべきもので、本作は、エチオピアの伝説的ファンク・シンガー による、未発表音源を中心に構成されたコンピレーション。1970年代エチオピア時代の未発表音源を中心に構成されており、ファンク/ソウル/アフロ・グルーヴを基調とつつエチオピア独自の旋律とリズムを持ったBlack Lion Bandとの演奏による熱量の高い楽曲群を収録。オリジナル・マスターテープから復元・リマスタリングされた高音質仕様。
Alexis Le-TanとJoakimによるプロジェクトFull Circleによるゴアトランス、ニューエイジ、初期レイヴの要素を融合した儀式的かつサイケデリックな最新作『Beyond Knowhere』が〈Good Morning Tapes〉から登場。Chris & CoseyやNu Grooveなどの影響を受けた音作りで、浮遊感あるステッパーやアシッド・ベース、ダブ処理が施された909ビートが特徴的。シタールやオーバートーン・シンギングが催眠的で身体的な高揚感を誘う「Odd Perceptions」、トリップ感のあるヴォーカル・サンプルとアシッド・ステップが融合し、クラブと精神世界をつなぐような音像を展開する「Painting Noise」、 Nu Groove風のデジ・ダブが展開され、サイケデリックな揺らぎが心地よい「Sharp Water」など多彩な内容を収録。『From Knowhere』の世界観を継承しつつ、より深い第3の場所=Beyond Knowhereへと誘う一枚。
約30年前のイタリアのアンダーグラウンド/ポストパンク・シーンに何が起こっていたのか、その全貌はいまだ曖昧だが、当時の空気感や断片的な記憶を手繰り寄せる手がかりとなる重要コンピレーション『Italia New Wave: Minimal Synth, No Wave, & Post Punk Sounds From The '80s Italian Underground』が待望のリプレス!1977年、イタリアでもロンドンやニューヨークの熱狂に呼応するかのように、都市の片隅で音を武器にしたDIYのムーブメントが芽吹いた。その結果生まれたのが、UK/US由来のポストパンク、ニューウェイヴ、エレクトロの影響を受けながらも、どこか内向的で官能的、そして冷たく耽美なイタリア的解釈に貫かれたサウンドたち。本コンピには、Neon、Панков、Le Masque、N.O.I.A.、State Of Art、Jeunesse D'Ivoire、Monuments、Rats、Fockewulf 190、Luc Orient、Illogico、2+2=5、La Maisonといった、国際的には無名ながらも国内ではカルト的人気を誇ったバンドたちが多数参加。ミニマルで機械的なビート、薄暗いシンセ、厭世的で耽美なボーカル、ポスト産業的な冷たさと官能の混淆。まさにヨーロッパの夜そのものが詰め込まれた一枚。
フォーク・ロックやバロック・ポップの流れにありながら、どこか異質な影を落とすビル・フェイの1970年デビュー作『Bill Fay』。バックにはMike Gibbsのアレンジによる重厚なストリングスやブラスが配され、時にビートルズ『サージェント・ペパーズ』以降のオーケストラルなポップを思わせる華やかさもあるが、ただ、その華やかさの下には、社会の不安や人間存在の儚さを見つめるような詩情が漂い、明るさと陰りがせめぎ合っている。当時、商業的にはほとんど注目されなかったが、、改めて聴くと、ニック・ドレイクやスキュウド・シーン周辺とも通じつつ、もっとダークで孤高な響きを持っている。時代の陽の当たらない片隅で紡がれた、ビル・フェイの静かな祈りと影の交錯する一枚。
イタリアン・ライブラリーミュージックの黄金期に生まれた、幻の逸品『Il Ponte Dell’Asia』が再発。1967年、コッラード・ソフィアによるTVドキュメンタリーのためにピエロ・ウミリアーニが制作したこの作品は、わずかにプライヴェート・プレスで流通したのみだったが、近年その評価は再燃。ミッドセンチュリーのヨーロピアン・ジャズと東洋的モチーフを融合させた、ウミリアーニの最もエキゾチックかつ映像的なサウンドスケープのひとつとして知られている。バンブー・フルートやヴィブラフォン、モーダルなメロディー、密やかなストリングス、そして淡くサイケデリックなリズム。これらが層をなして立ち上がる音像は、ヨーロッパからアジアへの旅情をたっぷりと含んでいる。旅情とアヴァンギャルドな実験性が奇跡的に交差したそのサウンドは、聴く者をまるで異国の夢に誘うような魅力にあふれている。オリジナル・テープからの高音質リマスターに加え、当時のアートワークを忠実に再現した充実のリイシュー!
現在も高い人気を誇るファラオ・サンダースなどに代表されるスピリチュアル・ジャズの原点で あるジャズ界の巨人、ジョン・コルトレーンの妻にして自ら奏でるピアノ、ハープを駆使した数々の名作を残すアリス・コルトレーン。若いクラブ・ミュージック・ファンにはフライング・ロータスの叔母としても知られる彼女の6枚目のソロアルバムであり、72年に〈Impulse!〉から発表された傑作『World Galaxy』がアナログ再発!71年11月にニューヨークで録音された作品。言わずとしれたアリス・コルトレーン作品として、極めて前衛的な要素が際立った、メロウで美しい作品。シンフォニックな側面も鮮やかで美しく、ドラマティックに楽曲を駆動させる、名盤と呼ぶに相応しい一枚です。
北フランスのノルマンディーに生まれ、パリに移ってからはフランスの伝統的な民族音楽に関心を抱いた女性ミュージシャン、Veronique Chalotが1979年に伊版〈Rough Trade〉的大名門〈Materiali Sonori〉に残した初めてのスタジオ作品『J'ai Vu Le Loup』が、イタリアの発掘レーベル〈Bonfire Records〉より久々のアナログ再発!実に過去30年以上にわたって、何百ものコンサートを開き、フランスとイタリアの伝統的な民謡のレパートリーを紹介し、古典的なメロディーとダンスのリズムという魅力的なサウンドを広めつつ、惜しくも2021年7月3日にこの世を去った偉才によるフランス産アシッド・フォークの大名作。180g重量盤。限定500部。
オリジナルは1974年にドイツの名門〈Bacillus〉からリリースされたDzyanのラスト・アルバム。ワールドビート、ジャズ・プログレ、神秘主義的要素が入り交じった異世界的サウンドに彩られたクラウトロック屈指の傑作。マルチインストゥルメンタリストの Marron と Karwatky はシタール、サズ、タンブーラ、メロトロン、シンセサイザー、ベース・ヴァイオリン、さらには「スーパー・ストリング」と呼ぶ謎の自作楽器まで駆使。これらが混ざり合い、極めてオリジナルなサイケデリック・ワールドグルーヴを生み出している。トラックごとに異なる世界観が広がり、どれも一筋縄ではいかない独自の音像が展開されるており、アジア音楽の影響を受けながらも、決して模倣には留まらず、Dzyanならではの実験的かつ美しい世界を構築している。
アンビエント/コスミッシェ・ロック金字塔!電子音楽の歴史を変えたと言っても過言ではない、テクノの生みの親であり、ドイツが誇る名クラウトロック・バンドKraftwerkの73年リリース3rdアルバム『Ralf & Florian』が『Kraftwerk 2』に続き、<ENDLESS HAPPINESS>より再発!よく知られるKrafewerkのイメージとは少し違って、テクノ以前の電子音楽やフリー・ジャズの影響を受けたような、コズミックで有機的、そしてどこか自己探究をするような瞑想的・内省的な雰囲気を感じさせる一枚。新しいものが生まれる直前の純粋な上澄みのようなタイムレスな名盤!!
オリジナルは世界中のコレクターを魅了している国産エキゾチカ・ジャズの大大大名作がなんとリイシュー!細野晴臣、石川鷹彦、松任谷正隆の三巨頭による79年傑作インストゥルメンタル・アルバム、エーゲ海(the AEGEAN SEA)がLP復刻です!アートワークからしてもう間違いなし。世界へと轟いた和ジャズ・フュージョンの威光とギリシアの伝統音楽が混じり合い、南欧の白塗りの街の風景へと想いを馳せる、潤沢なバレアリック・グルーヴが輝かしく響き渡る国産スムース・ジャズ・フュージョン一大傑作。これは音楽好きなら一度は聞いておきたい一枚。もちろん一推しです!限定につきお見逃しなく!
1980年代初頭のUKインディー・シーンから登場した、最も独創的で影響力のある伝説的ポストパンク・バンドGirls At Our Best! 1981年作『Pleasure』が〈Radiation Reissues〉よりヴァイナル再発!本作は当時の暗くて硬質なポストパンクとは異なり、明るく突き抜けた異彩を放つサウンドで、タイトルとは裏腹に、アルバム全体に漂うのはポップさと毒気の絶妙なバランス。ジョン・ピールにも支持され、彼のラジオ番組にも出演している。シンセもなく、エフェクトも最小限。それでも鮮烈に耳に残るのは、楽曲の構造と演奏のセンス、そして何より軽やかでときに皮肉を帯びたボーカルJudy Evans の存在感の強さ。『Pleasure』は、DIY精神とポップな感性の理想的な結晶のひとつであり、今聴いてもまったく古びていないどころか、ジャンルが溶けた今の耳にこそ鮮やかに響く一枚。
アンビエント/コスミッシェ・ロック金字塔!電子音楽の歴史を変えたと言っても過言ではない、テクノの生みの親であり、ドイツが誇る名クラウトロック・バンドKraftwerkが1972年1月にリリースした初期傑作にして、2ndスタジオ・アルバム『Kraftwerk 2』のアナログ再発盤。
ハロルド・バッドの初期ミニマリズムとアンビエント音楽の重要な転換点を示す作品として知られる1970年作『The Oak of the Golden Dreams』が〈PAROLE〉より再発!カリフォルニア芸術大学で、伝説的なBuchlaモジュラー・シンセサイザーを用いてリアルタイムで録音されたこの作品は、バッドの初期の音楽的探求を象徴している。表題曲「The Oak of the Golden Dreams」は、変化しないドローンの上に、Buchlaを電気オルガンのように使用して即興的なモーダル演奏を展開しており、このアプローチは、テリー・ライリーやラ・モンテ・ヤングの作品と共鳴し、初期ミニマリズムの特徴を体現している。『The Oak of the Golden Dreams』は、ミニマリズムの黎明期における重要な記録であり、バッドの音楽的進化を理解する上で欠かせない作品で、彼の後の作品と比較することで、彼の音楽的旅路とその影響をより深く探求することができる一枚。
1960年代に数々のジャズ・バンドを率い、チェット・ベイカー、ボビー・ジャスパー、ルネ・トーマス、バディ・コレット、コンテ・カンドリ、ジャック・ペルツァーなど錚々たる顔ぶれと仕事をしたイタリア人ピアニスト兼作曲家、Amedeo TommasiがRCAの伝説的な 「Original Cast 」シリーズの一枚としてJarrell名義で制作した1974年作『Industria 2000』が、ミラノを拠点としてイタリアの過去の影に分け入り、2020年にリリースされた驚異的なエンニオ・モリコーネとブルーノ・ニコライのボックス・セットや、ピエロ・ウミリアーニの作品に特化した取り組みから、伝説的なクランプスのカタログの垂涎のアルバムの数々までを次々とリリースする〈Dialogo〉より初となるヴァイナル・リイシュー!無名でハイクオリティな音楽の宝庫であるイタリア・ライブラリー・ミュージックの中でも最も先鋭的で最高の実験的作品である本作は、野性的でアヴァンギャルドなエレクトロニクスとシンセサウンドの純粋で輝かしい抽象性が、ジョン・カーペンターのシンセを取り入れたサウンドトラックや、インダストリアル・ミュージックやノイズのイディオムを予感させると共に、全体に垣間見えるポップさが絶妙で、イタリアン・ライブラリー・ミュージックの素晴らしさを紹介する完璧な入門盤となると同時に、ファンにとっては最大級の聖杯と言える一枚!限定300枚。リマスター済。
1976年、トレンチタウンにてトレヴァー・ボウを中心に結成された、ルーツ・レゲエ黄金期にあって、熱いメッセージと洗練されたコーラス・ワークで注目を集めたヴォーカルトリオSons Of Jahの、1980年にリリースされた、ジャマイカを代表する名門Treasure Isleスタジオで録音された『Reggae Hit Showcase』が〈Solid Roots〉よりリイシュー!参加ミュージシャンの顔ぶれも豪華そのもので、ベースにはアストン“ファミリー・マン”バレット(The Wailers)、ギターにアール“チナ”スミス、ホーンはスカ〜レゲエを支えた伝説的トロンボーン奏者リコ・ロドリゲスが参加。バック・ヴォーカルには女性コーラス・グループNegus Dawtasを迎え、ヴォーカルと演奏の両面から深い表現力を支えている。ルーツ・レゲエ特有の太いグルーヴとスピリチュアルな雰囲気に加え、数曲のインストゥルメンタル・トラックがアルバム全体に豊かな抑揚を与えており、単なる歌モノにとどまらない広がりを感じさせる内容。宗教性や社会意識を孕んだリリックと、プレイヤー陣の職人芸が交錯した、深く染み入るような一枚。
完全リマスター&ライセンス盤。ルーツ・レゲエの金字塔的名作!1978年に〈Ball Record〉からリリースされたブリティッシュ・レゲエ・バンドEclipseの唯一のアルバムを、エクステンデッド・ヴァージョンで初リイシュー!Steel Pulseと共にバーミンガム最高のレゲエ・バンドの座を争った、70年代後期から80年代中期にかけてのブリティッシュ・レゲエ・シーンの秘宝の一角!オリジナルに収録された8曲に加え、バンドのラスト・シングルの両面と未発表曲が数曲収録された拡張版仕様。限定500部。
