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Leila Bordreuil(チェロ)とKali Malone(オルガン)による、静謐で緊張感に満ちたコラボレーション作品『Music for Intersecting Planes』。タイトルの通り、複数の音の平面がゆっくりと交差し、重なり、ずれていくという構造を核としており、身体性のあるチェロのノイズ、テクスチャと、純度の高い倍音と持続音で空間を満たすオルガンが、対立するのではなく、平行に進みながら微細なずれや重なりを生み出し、静かだが鮮烈な音の建築物を立ち上げていく。この作品では、音そのものよりも、音が空間でどう響き、どう交差するかに焦点が置かれており、空間そのものが楽器とするかのように、残響、共鳴、干渉といった空間的な要素も音楽の一部として扱われている。音楽はほとんど動かないように見えて、実際には絶えず変化し、倍音が揺れ、空気の圧力が変わり、音の干渉が幻聴のようなハーモニーを生む。それらは劇的な変化ではなく、耳を澄ませるほどに現れる微細な現象として存在し、ドローンの没入感と現代音楽の構築性が同時に息づいている。ふたりの作曲家の美学が驚くほど自然に融合した作品。

Coil のメンバーとしても知られるスコットランド出身の電子音楽家Drew McDowallとKali Maloneと初の本格的コラボ作『Magnetism』。マローンが精緻な持続音の作曲を展開してきたのに対し、マクダウェルは、有機的に脈打つ歪みや揺らぎを伴ったシンセサウンドを探求してきた。二人のアプローチはいわば正反対だが、本作ではその差異がぶつかり合うのではなく、うまく混じり合ってひとつの響きになっている。全4曲の長大な楽曲では、カープラス・ストロング法といったデジタル音響技術や、純正律などの伝統的な音律を用いて、音が反復し、飽和していくプロセスそのものが聴き手を瞑想的な感覚へ導いていく。時間の流れを忘れるような、ものすごくゆっくりとした大きな動きで展開していく音、一方で、音そのものはとても鮮明で瞬間的。とても大きなスケールでゆっくり変化する響きと今この瞬間に立ち上がる鋭さが同居した音世界は、カリ・マローンが光や構造を担い、マクダウェルが影や有機的な歪みを注ぎ込んでいるかのよう。異なる美学が互いを映し合うことで生まれた、古代的でありながら切実に現代的なミニマリズムの到達点ともいうべき一枚。

当店大大大ベストセラー『The Sacrificial Code』でもおなじみ、〈Hallow Ground〉や〈Total Black〉などといった現行アンダーグラウンドの深遠から極めて優れたドローン/実験作品を繰り出す米国出身/スウェーデン・ストックホルム在住の女性ミニマリスト、Kali Malone。名門〈Ideologic Organ〉からの2022年最新作『Does Spring Hide Its Joy』がアナウンス。Stephen O'Malley(エレキギター)、Lucy Railton(チェロ)という豪華ゲストを迎え、Malone自身が調律したサイン波オシレーターを用いて制作した没入型モダン・クラシカル/ドローン作品!パイプオルガンの調律、和声理論、長時間の作曲の経験が、この作品の出発点となっていて、彼女のニュアンスに富んだミニマリズムは、驚くべき焦点の深さを展開し、リスナーの注意の中に瞑想的な空間を切り開いています。

50周年記念版!全ての色目が異なる100%再生グリーン・ヴァイナル。「植物のための、そしてそれらを愛する人々のための暖かな地球の音楽」これまで幾度となく非公式再発が為されてきた歴史的名盤が遂に公式再発!70s視点で空想未来を飛行する絶品のSci-Fi電子盤!ファンク/ディスコ脈でも大いに作品を生み出し活躍したカナダの作曲家、Mort Garson(1924-2008)の76年大傑作がなんとSacred Bonesから復刻リリース!
当時ロサンゼルス近郊でSimmons社のマットレスを購入した際に、ノベルティ用として制作されたレコードで、内容はそのタイトル通りの光合成ヒーリング・ムーグ・ポップ・サウンドスケープ集。まさかのSacred Bonesからの再発と言うのもある意味驚きですが、同レーベルの根差してきたサイケ感のルーツといったところでしょうか。1曲目から凄まじい埃の臭いと哀愁に満ちていて、空想する楽しみが豊かに息づいてます。ライブラリー音楽からコスミッシェムジークを通ってアンビエントまで直結のBGM具合です。ただただ暖かく、ある意味ニューエイジで未知の光景へ想いを馳せたくなります。モンド~エレクトロニック系のファンにも是非。

音響作家フェリシア・アトキンソンと、アンビエント/現代音楽作曲家クリスティナ・ヴァンツーによる、水をテーマにした静謐で詩的な作品『Water Poems』。さざ波のように揺れるシンセ、水滴の反射を思わせるピアノ、風や空気の気配を含んだフィールドレコーディングにアトキンソンの囁くようなスポークンワードが重なる。音数は少なく、空気の振動を聴かせるようなミニマルさで、静けさそのものが音楽として機能している。ふたりの音の間が美しく響き、詩と音が溶け合う、独特の質感。聴くほどに深く沈んでいくような柔らかく内省的な世界が広がる、揺らぎや気配、静けさの質感を音で描き出した、アトキンソンとヴァンツーの美しい共作。
1998年にリリースされ、LAアンダーグラウンドの重要作として語り継がれてきたAbstract Tribe Uniqueの名盤『South Central Thynk Taynk』が、2026年リマスターとして〈Rhymesayers Entertainment〉から再発。Fat Jackによる、温かいジャズ・サンプル、乾いたドラム、煙るようなベースラインが生む独特の浮遊感は、90年代後半のLAアンダーグラウンドの空気そのもの。Abstract Rude の深い声と祈りのようなフロウが重なり、精神性とストリートのリアリティが同居する。当時のLAでは、若いブラックアーティストたちがジャズ、スピリチュアル、ポエトリー、ストリートの現実を融合し、ヒップホップを再構築していた時期で、本作はその象徴的な一枚。スピリチュアルでジャズの香り漂う、LAアンダーグラウンドの精神を今に伝える決定的再発。

1980年代のマリ共和国のトップオーケストラの一つであった、Zani Diabaté率いるSuper Djata Bandが1982年に送り出した大傑作『Volume 2』が〈Numero Group〉からアナログ再発!ワスル族の狩猟音楽、グリオの讃美歌、セヌフォ族の田園舞踏、フーラ族とマンディンゴ族の伝統的なレパートリーと西洋のサイケデリック音楽、ブルース、アフロビートを融合させた画期的な一枚であり、Diabatéを神話的な西アフリカのギタリストの殿堂へと送り出したマスターピースと呼べる作品です。
10月下旬再入荷(10月中旬分は完売しました)。オリジナルは10万円超で取引もされている激レア盤。1975年に若きシンガーソングライター、ダグ・ファイアボーがバージニア州ロアノークの安モーテルにこもってわずか3日間で吹き込んだ私的で濃密な一枚『Performance One』。ナッシュビルの音楽シーンに飛び込みたいという夢を胸に、全曲を自ら書き、自ら歌い、ギターをつま弾く。伴奏にペダルスティール奏者を一人だけ招き、カントリーやフォークを土台にした、淡く霞がかったようなコズミック・アメリカーナの秘宝。都会のスタジオ録音とは無縁の、閉ざされた部屋に染み込むような音の質感が魅力で、そこには夢への焦がれと孤独な旅の匂いが同居している。当初は小さなグレーマーケット・レーベルからひっそりと流通しただけで、長く知る人ぞ知る存在だったが、このたび〈Numero Group〉が50周年記念としてリマスター。くすんだ質感や漂うような空気感を保ちながらも細部をくっきりと浮かび上がらせ、当時の生々しさと儚さを、現代に甦らせた価値ある再発。

1980年に自主制作でひっそりと発表され、長らく埋もれていたCathy Hamerのプライベート・プレス作品『Lady Full Of Dreams』が〈Numero〉より再発。70年代末〜80年代初頭のヒッピー文化の残り香をまとった独特の空気感が魅力的で、アコースティックギターを中心にしたフォーク、カントリー基調の楽曲は、どれも短く、日記のようでもあり、部屋録りらしい温度感がそのまま刻まれている。タイトル曲「Lady Full Of Dreams」をはじめ、シンガーソングライターの夢見心地と、カントリーの素朴さが同居する、静かで、親密で、どこか遠くへ連れていってくれるようなかけがえのない瞬間。

アーバン・メロウ/シティ・ポップ・フィーリング抜群!ミシシッピ川とミズーリ川の合流地点にある地下スタジオで活動していたHoward Neal率いるレーベル〈Shoestring〉に残された知られざる作品群が〈Numero Group〉の『Eccentric Soul』シリーズから奇跡のコンピレーション化。The James Family、Jimmie Green、Pete & Cheez、Carletta Sueといったアーティストたちによる宇宙的な中西部ディスコの未知なる名曲が満載。チップオンスリーヴ仕様。エッセイと豪華写真も収録。

エレクトリック・ギターの音響処理を数十年にわたり探求してきたDavid Tornが、Sunn O)))やThurston Mooreの作品を手がけてきたRandall Dunnを録音、プロデュースに迎えて制作した最新作『now i imagine a place not the same』。ギター、エレクトロニクス、アンプ、空間そのものを素材として扱い、即興と作曲の境界を曖昧にする音楽が全編を貫く。液体のように滑らかな質感でありながら、ざらついた倍音やフィードバックが絶えず形を変え、音が自律的に進化していくような広がりを持つ。Randall Dunnの録音は物理的な存在感を強調し、ギターが空間の中で浮遊したり沈んだりするように聴こえる。ドローンの持続と即興的なフレーズがゆっくり折り重なり、映画音楽で培われた心理的な陰影が抽象的な形で立ち上がる。静けさの中に緊張があり、映像のように風景がゆっくり変化していく感覚が続く。音の粒子一つひとつにまで美意識が行き渡った、深い没入感をもたらす緻密な傑作。

LAのシンガーソングライターDanny Garciaのソロ名義Reverend Baronによるアコースティック・インストゥルメンタル作品。父から祖父へと受け継がれ、自身の手に渡った一本のメキシコ製ナイロン弦ギターを携え、LA、メキシコシティ、ネブラスカを旅しながら紡いだ11曲を収録。録音にはほぼこの一本のギターのみが使用されており、その枯れた温かみのあるトーンが作品のアイデンティティとなっており、メキシコの伝統的ギターワークとアメリカーナの静けさが自然に混ざり合う。どの曲も短いスケッチのように風景が立ち上がり、歌がないことでかえって旅の記憶や土地の空気がそのまま音に染み込んでいるような親密さがある。山火事でスタジオを失った後に生まれた作品という背景もあり、音には語らない物語のような深い陰影が漂う。ニックドレイクにも通じるような、一本の古いギターが繋ぐ、一冊の旅日記のようなアルバム。
11月中旬再入荷(10月下旬分は完売しました)。プロ・スケーターとしても活動し、マルチ奏者、エンジニア、プロデューサーとしても音楽的にその才能を発揮してきたDanny Garciaによるソロ・プロジェクト、Reverend Baron。2019年にデジタル・リリースしていたアルバム『Overpass Boy』が、当店お馴染みのモダン・ソウル名門〈Karma Chief Records〉よりアナログ化!ロサンゼルスのさまざまな場所で録音され、若い放浪者の物語を描いた、観察と憧憬の穏やかな流れの様なアルバムであり、ソウルとドゥーワップの断片が重なり合ったハーモニーの中に現れる特異なパーカッション&グルーヴはイーストロサンゼルスでしか生まれない花と言うべきでしょう。

1970年代初頭にデトロイトで自主レーベル〈Tribe Records〉を立ち上げ、企業主導の音楽ビジネスに抗いながら独立精神を貫いた伝説的ホーン奏者Phil RanelinとWendell Harrisonが、〈Jazz Is Dead〉第16弾『Phil Ranelin and Wendell Harrison JID016』に集結!Ranelinが放つ名盤『The Time Is Now』を彷彿とさせる鋭く力強いトロンボーンと、Harrisonによる気品溢れるサックスや木管の音色が濃密に交錯。アフロ・ブラジリアンな打楽器の躍動からファズギターが唸るサイケデリックな展開、ストリングスを従えた重厚でしなやかなファンク・グルーヴまで、インディペンデント・ジャズの多様な表情をダイナミックに描き出している。熱量あふれるセッションの末に漏れ出る歓喜の笑い声が象徴するように、世代を超えたミュージシャン同士の共鳴と真摯な演奏の喜びが全編に溢れ出す、DIY精神と独自の美学を現代に継承する必聴盤!

崇高なジャズ・レーベル〈Black Jazz〉の精神的支柱であり、Stevie WonderやHugh Masekelaら数々の巨匠を支えてきた伝説的ウッドベーシストHenry "The Skipper" Franklinが、〈Jazz Is Dead〉第14弾『Henry Franklin JID014』に登場!しなやかで力強く上昇するFranklinのベースラインを中心に、Charles Mingusらを彷彿とさせる躍動的なモーダル・ジャズから、西アフリカのリズムを取り入れたアフロ・ジャズ、更にはサイケデリックなフュージョンやラテンのフレーバーまでが鮮やかに交錯。ダイナミックに吹き荒れるホーンセクションと情熱的なアンサンブルが、あたたかく重厚なビートの上で力強いグルーヴを紡ぎ出している。〈Black Jazz〉や〈Strata-East〉が誇る70年代スピリチュアル・ジャズの芳醇な美学と、現代のビート・プロダクションが見事に共鳴した名盤!

Miles Davisのエレクトリック期への参加やMizell兄弟との協働、そしてA Tribe Called Questらによる数々のヒップホップ・クラシックのネタ元として知られる伝説的アルトサックス奏者Gary Bartzが、〈Jazz Is Dead〉第6弾『Gary Bartz JID006』に登場!御年80歳を迎えてもなお衰えぬ探求心を放つ巨匠とプロデューサー陣が、完全アナログ・スタジオLinear Labsにてタッグを組んだ全8曲のオリジナル・アルバム。自身が築き上げてきた70年代スピリチュアル・ジャズやジャズ・ファンク、そしてサンプリング・ソースとしてのディープなカタログ群からインスピレーションを抽出。重厚でしなやかなボトムの上を、彼ならではの濃密なトーンと自由なフレーズを携えたサックスが縦横無尽に舞い、メロウなボーカル・コーラスや荘厳なモーダル・ジャズの質感が複雑に交錯する。サンプリング・カルチャーの源流たるブラック・ジャズのディープな佇まいと、現代のビート・プロダクションが見事に共鳴した、ブラック・ミュージックの未来へと向けてブロウし続ける巨匠の真骨頂を刻んだ一枚。
11月中旬再入荷(10月下旬分は完売しました)。ネオ・ソウルのゴッドファーザーとも称される伝説的ヴァイブラフォン奏者Roy Ayersと、Adrian Younge & Ali Shaheed Muhammadによる、〈Jazz Is Dead〉第2弾『Roy Ayers JID002』。2018年にロサンゼルスで行われた公演の裏で密かに録音されていたもので、名機ひしめく完全アナログ・スタジオLinear Labsにて全曲が共同制作・録音された極上品。「Everybody Loves The Sunshine」をはじめ数々のヒップホップ・サンプリングのネタとなった1970年代黄金期のヴィンテージな音像が、完全アナログ録音によって生々しく再現。温かく煌めくヴァイブラフォンの音色に太くしなやかなボトム、そこに重なる豪華ボーカル陣のハーモニーや重鎮Phil Ranelinらによる深みのあるホーンが交錯し、甘美でノスタルジックなソウル・ジャズが広がる。70年代黄金期のメロウでファンキーなフィーリングを完全な現代の解像度で再構築した、ブラック・ミュージックの過去と現在を鮮やかにつなぐ名盤。

Dinosaur Jr.の5年ぶりの新作『There Near』。J Mascis、Lou Barlow、Murphのトリオが、初期の轟音ギター・トーンを現代的にアップデートしたDinosaur Jr. のクラシック路線を更新するような内容で、ギターアンプにも1985年のデビュー作と同型のMesa Boogie MK1を再び使用。荒々しい中域の歪みと、鋭く切り込む高域がアルバム全体を貫く。Murphのドラムは重く速く、Barlowのベースは低域を押し出しながらメロディを支え、三位一体の推進力が曲を常に前へ押し出す。一方で、Mascisのボーカルはゆるく、メロディは素朴で親しみやすい。抽象的な歌詞が、轟音の中で独特の温度感を保つ。初期回帰と現代性が自然に同居した、Dinosaur Jr. が持つ轟音ギターの魅力を2026年の感覚で再提示するロックの塊。

Dinosaur Jr.の5年ぶりの新作『There Near』。J Mascis、Lou Barlow、Murphのトリオが、初期の轟音ギター・トーンを現代的にアップデートしたDinosaur Jr. のクラシック路線を更新するような内容で、ギターアンプにも1985年のデビュー作と同型のMesa Boogie MK1を再び使用。荒々しい中域の歪みと、鋭く切り込む高域がアルバム全体を貫く。Murphのドラムは重く速く、Barlowのベースは低域を押し出しながらメロディを支え、三位一体の推進力が曲を常に前へ押し出す。一方で、Mascisのボーカルはゆるく、メロディは素朴で親しみやすい。抽象的な歌詞が、轟音の中で独特の温度感を保つ。初期回帰と現代性が自然に同居した、Dinosaur Jr. が持つ轟音ギターの魅力を2026年の感覚で再提示するロックの塊。
テン年代に生み落とされたインディ・ロックの至宝!傑作セルフタイトル・デビュー作では音の大胆さを取り入れ話題を呼んだ今は亡きカナダの名インディ・バンド、Womenが作り上げた2010年の叙情的ポスト・パンク/ノイズ・ロック金字塔的アルバム『Public Strain』が〈Jagjaguwar〉より待望のアナログ・リプレス。2枚目のアルバム『Public Strain』では、バンドはリバーブに浸った、ノイズに忠実なサウンドに磨きをかけながら、ポップな感性をより明確に浮かび上がらせています。「Locust Valley」の緊迫したクラウトロック、シンプルさによるハーモニーの実践、または「Eyesore」のほろ苦いメロディーでクライマックスまで、灰色のパレットから明るいコントラストを作り上げた大名盤!

10月下旬再入荷。フィラデルフィアを拠点に活動する音響作家Jason Calhounによる、中世神秘家Julian of Norwichの同名著作へのオマージュをタイトルに掲げ、日常の中に潜む神聖さをテーマにした全14曲のアンビエント作品『Revelations of Divine Love』。これまでの長尺ドローン中心の作風から一転し、本作は1〜2分台の短い断片が連なる構成。Calhounがペンシルベニア州の自宅周辺で録音した素材や、微細な電子音、柔らかなノイズを重ね合わせ、小さな情景がふっと立ち上がっては消えていくような質感が続く。音の余白の扱いが非常に巧みで、静けさの中に淡いメロディやパルスが浮かび上がる瞬間が印象的。短い曲の連なりが、まるで小さな祈りのように響く。
Adam KloppによるプロジェクトChoir Boyによる2016年リリースのデビュー・アルバム『Passive With Desire』が待望の復刻!モルモン教の聖歌隊として過ごした幼少期とDIYパンク・シーンに身を投じた青春時代、そして宗教からの離脱という異色の背景を持つ彼が、信仰と葛藤、失意と情熱をロマンティックなサウンドへと結実させた記念碑的作品。自室でのスケッチから始まった楽曲群にフルバンドの演奏と繊細なストリングス、トランペット、ノスタルジックなサンプリング音源を重ね合わせ、きらびやかで甘美な音響空間を構築。1980年代のシンセ・ノワールやニュー・ウェイヴを彷彿とさせるドリーミーなエレクトロニック・ポップの上で、彼の劇的で美しく切ないボーカルが圧倒的な存在感を放つ。洗練された抒情性と美しい歌世界に胸を打たれる名作。
