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オランダの名門ジャズ・レーベル〈Timeless Records〉の膨大なアーカイブから、Rush Hourの創設者であり世界的ディガーAntalが、個人的フェイヴァリットだけを選び抜いた珠玉のコンピレーションが登場。1974〜1991年の録音を中心に、スピリチュアル・ジャズ、モーダル、コンテンポラリーの名演が2LPに凝縮。Pharoah Sanders、Art Blakey、Woody Shaw、George Adamsなど、ジャズ史に深い爪痕を残した巨匠たちの音源が収録、祈りのように伸びるサックス、空間を震わせる低音のうねり、鋭いインタープレイが交差し、70〜80年代ジャズの精神性がそのまま刻まれている。Antalらしい視点で選ばれた楽曲は、ジャズ・コレクターだけでなく、時代や場所を越えて響くもので、スピリチュアル、モーダル・ジャズの核心を現代の耳で再発見できる一枚。
Strata‑East黄金期を象徴するベーシストCecil McBeeが、精神性とルーツを深く刻み込んだ初リーダー作『Mutima』。タイトルはスワヒリ語で心、魂を意味し、その言葉どおり、祈りのような静けさとアンサンブルの熱が同居するスピリチュアル・ジャズの重要盤。冒頭「Mutima」は、柔らかなピアノと管楽器のハーモニーが広がり、McBeeの深いベースがゆっくり沈み込むように響く。静けさの中に高揚が立ち上がり、続く「Voice Of The 7th Angel」ではDee Dee Bridgewaterの声が加わり、アンサンブル全体が儀式的な熱を帯びる。リズムの縦横が曖昧になり、アンサンブルが呼吸するように展開するタイプの演奏が続く。精神性と叙情が自然に溶け合った、ポスト・コルトレーン系のモーダル〜スピリチュアル・ジャズ名盤。

Alice Coltraneのアシュラムで育ち、彼女から直接教えを受けた鍵盤奏者Surya Botofasina。その精神的背景を核に、Carlos Niñoが全面プロデュース、LAの音楽コミュニティが総力を挙げて制作した2LP『Everyone’s Children』。Suryaの鍵盤は、メロディを強く主張するのではなく、静かな波動をゆっくり広げるような響き。柔らかいシンセのレイヤー、穏やかに揺れるピアノ、Carlos Niñoの繊細なパーカッションが重なり、光が差し込むような柔らかい音像をつくる。内面の静けさをそっと照らすような音世界が続き、構築よりも流れそのものが音楽になるタイプの作品で、聴くほどに精神性の深さが浮かび上がる。スピリチュアル・ジャズ、アンビエント、ニューエイジが自然に溶け合う、現代的な祈りの音楽。
70〜80年代フランス・アンダーグラウンドのスピリチュアル・ジャズ、ディープ・フォーク、アヴァンギャルド、サイケデリアを横断しながら、未再発、自主制作、極めてレアな音源を丁寧に集めた2LP『Spirit Of France (Deluxe Edition)』。収録アーティストはRémy Couvez、Workshop De Lyon、Jef Gilson、Structures Sonores Lasry-Baschet、Ghédalia Tazartèsなど、ジャンルに属することを望まなかったと説明される個性派ばかり。洞窟での録音、イビサの屋外録音、自作楽器の使用など、特異な制作背景がそのまま音像に刻まれているのも本作の魅力。サックスやクラリネットの陰影あるトーン、タブラや民族打楽器の土着的なリズム、ハーディ・ガーディや金属的な自作楽器の倍音が交差し、多文化的なサウンドが広がる。自由度の高いフランス・アンダーグラウンドの精神を現代に鮮やかに蘇らせた充実のコンピレーション。
70〜80年代フランス・アンダーグラウンドのスピリチュアル・ジャズ、ディープ・フォーク、アヴァンギャルド、サイケデリアを横断しながら、未再発、自主制作、極めてレアな音源を丁寧に集めた2LP『Spirit Of France (Deluxe Edition)』。収録アーティストはRémy Couvez、Workshop De Lyon、Jef Gilson、Structures Sonores Lasry-Baschet、Ghédalia Tazartèsなど、ジャンルに属することを望まなかったと説明される個性派ばかり。洞窟での録音、イビサの屋外録音、自作楽器の使用など、特異な制作背景がそのまま音像に刻まれているのも本作の魅力。サックスやクラリネットの陰影あるトーン、タブラや民族打楽器の土着的なリズム、ハーディ・ガーディや金属的な自作楽器の倍音が交差し、多文化的なサウンドが広がる。自由度の高いフランス・アンダーグラウンドの精神を現代に鮮やかに蘇らせた充実のコンピレーション。

LAジャズの精神性を象徴するヴォーカリストDwight Tribleを中心に、ウェストコーストの精鋭たちが集結したグループCosmic Vibrationsによる、初アルバム『Pathways & Passages』。Tribleの声は、歌というより祈りのエネルギーそのもの。深い倍音を含んだフレーズが、Derf Reklawのコンガ、Pablo Calogeroのサックス、Christopher Garciaの多層的パーカッションと重なり、精神世界へ向かうような上昇感を生む。アンサンブルが呼吸するように音を差し出し合い、曲がゆっくりと成長していくような有機的な流れが印象的。伝統曲「Motherless Child」の再解釈は本作のハイライトで、ゴスペルの魂とジャズの即興性が自然に交差する名演。Trible の声が持つ祈りと嘆きの両面が強く表れ、アルバムの精神的中心として機能している。LAジャズの精神性・即興性・宇宙的広がりを結晶化した現代スピリチュアル・ジャズの代表作。

LAジャズの精神性を象徴するヴォーカリストDwight Tribleを中心に、ウェストコーストの精鋭たちが集結したグループCosmic Vibrationsによる、初アルバム『Pathways & Passages』。Tribleの声は、歌というより祈りのエネルギーそのもの。深い倍音を含んだフレーズが、Derf Reklawのコンガ、Pablo Calogeroのサックス、Christopher Garciaの多層的パーカッションと重なり、精神世界へ向かうような上昇感を生む。アンサンブルが呼吸するように音を差し出し合い、曲がゆっくりと成長していくような有機的な流れが印象的。伝統曲「Motherless Child」の再解釈は本作のハイライトで、ゴスペルの魂とジャズの即興性が自然に交差する名演。Trible の声が持つ祈りと嘆きの両面が強く表れ、アルバムの精神的中心として機能している。LAジャズの精神性・即興性・宇宙的広がりを結晶化した現代スピリチュアル・ジャズの代表作。

1978年に自主制作300枚のみプレスされた、NYC録音の生々しい空気をそのまま封じ込めたスピリチュアル・ジャズ界の伝説的レア盤、Abdullah Samiによる『Peace Of Time』が、本作が第一弾となる新興レーベル〈Spiritmuse Records〉から登場。Samiのアルトサックスが多方向へ飛び交うように響き、ベースとドラムがその奔放な動きをしっかり受け止める。音の密度は高いが、祈りのような静けさが同時に漂い、スピリチュアル・ジャズ特有の内なる旅の感覚が強く表れている。1977年NYC録音のローファイな質感はそのまま残され、スタジオの空気や演奏者の距離感が生々しく伝わる。〈Spiritmuse〉のリマスターはその荒々しさを尊重しつつ、音の輪郭をより明瞭に浮かび上がらせる仕上がり。単一のモチーフを丁寧に掘り下げ、その上に音の質感を少しずつ積み重ねていく構成で、派手さはないものの、聴くほどに味わいが深まる名盤。

現代におけるスピリチュアル・ジャズの意義を改めて示す、圧巻のドキュメント。スピリチュアル&アフリカン・ジャズの巨匠Kahil El’Zabarが率いるEthnic Heritage Ensembleによる、2024年ロンドンmuでの二夜を収めたライブ作品 『Let The Spirit Out』。El’Zabarのカリンバやパーカッションが空間を揺らし、アフリカン・ポリリズムの躍動が全編を貫く、儀式的でトランス感のあるスピリチュアル・ジャズ。即興演奏がひとつの流れとなり、演奏者と聴衆、個と共同体の境界が溶けていくような体験。力強く、開放的で、そして深い癒しに満ちたサウンドは、半世紀以上にわたり独自の表現を追求してきたEl’Zabarの真骨頂と言える、重要ライブ作品。Optimalプレスによる高品質2LP仕様。

オリジナル・マスターテープからの復刻、180g重量盤。スピリチュアル・ジャズ名門Strata-Eastのカタログ中、屈指の名盤であるThe Heath Brothersの1976年発表の激レア盤!本来は精霊との交信の為に儀礼演奏される、ジンバブエのショナ族古来の伝統楽器であるムビラを大々的にフィーチャーした、全編に静謐なアフリカの霊性漂う瞑想的アブストラクト・ジャズファンク大傑作。どの曲も背後に静寂と神秘的な美しさが漂い、ムビラの倍音と共に数多くのスピリチュアル・ジャズ系のアルバムとは一線を画すこの原石のような美しさ、異例のクオリティです。スピリチュアル・ジャズ系のリスナーは当然ですが、幅広い音楽リスナーへ大推薦したい内容です。

映画監督Spike Leeの父、Bill Leeが率いるファミリー・バンドThe Descendants of Mike and Phoebeによる1974年作『A Spirit Speaks』。ベースのBill Leeを中心に、姉妹のConsuela Lee Moorehead、Grace Lee Mims、兄弟のClif Leeらが参加し、さらにBilly HigginsやSonny Brownといった名ドラマーも加わる、家族とジャズ界の精鋭という特別な編成で制作。ジャズを基盤にしながら、ゴスペル、ソウル、ブルース、スピリチュアルの要素が自然に溶け合う。ブラック・ルーツの精神性と家族の温かさが同居する〈Strata East〉を代表するスピリチュアル・ジャズの名盤。180g重量盤。
スピリチュアル・ジャズの象徴Pharoah Sandersがジョン・コルトレーン没後間もない1969年に録音、1973年に発表した名作『Izipho Zam』。未公開写真やHarmony Holidayの新規ライナーを収録した、リマスター・デラックスエディションで登場。Sonny Sharrock、Lonnie Liston Smith、Cecil McBee、Leon Thomasら13名編成の大アンサンブルで、儀式的でトランス感のあるアフロ・アメリカンのルーツと新たな文化創造を象徴する名作。RTI180g重量盤。

Alice Coltraneの精神性を現代に継ぐ音楽家として注目を集めるSurya Botofasinaの2ndアルバム『Ashram Sun』。スピリチュアル・ジャズ、アンビエントの重要人物Carlos Niñoプロデュース、Nate Mercereau、Angel Bat Dawid、Mia Doi Toddなど、現代スピリチュアル・ジャズシーンを象徴する面々が集結した本作は、新たな潮流と共鳴しながら、その源流の一つでもあるAlice Coltraneの思想と実践を現代へと接続した重要作。即興演奏を基盤としながら、清らかなキーボードの響き、浮遊するパーカッション、祈りにも似たヴォーカルが折り重なり、瞑想的で生命力に満ちた、アンビエント、ニューエイジ等が自然に溶け合うディープリスニングな音世界を形成。

Alice Coltraneの精神性を現代に継ぐ音楽家として注目を集めるSurya Botofasinaの2ndアルバム『Ashram Sun』。スピリチュアル・ジャズ、アンビエントの重要人物Carlos Niñoプロデュース、Nate Mercereau、Angel Bat Dawid、Mia Doi Toddなど、現代スピリチュアル・ジャズシーンを象徴する面々が集結した本作は、新たな潮流と共鳴しながら、その源流の一つでもあるAlice Coltraneの思想と実践を現代へと接続した重要作。即興演奏を基盤としながら、清らかなキーボードの響き、浮遊するパーカッション、祈りにも似たヴォーカルが折り重なり、瞑想的で生命力に満ちた、アンビエント、ニューエイジ等が自然に溶け合うディープリスニングな音世界を形成。ゲイトフォールド仕様、180g重量盤。
ジョン・コルトレーンの命脈へと連なるスピリチュアル・ジャズの生ける伝説Pharaoh Sandersが69年に〈Impulse!〉から発表した傑作『Jewels Of Thought』がヴァイナル再発。スピリチュアル・ジャズファンのみならず、ニューエイジ~アンビエント系のリスナーにも大推薦。
Cecil McBee、Roy Haynes、Lonnie Liston Smithらも参加!ジョン・コルトレーンやサン・ラーの命脈へと連なるスピリチュアル・ジャズの生ける伝説であるPharaoh Sandersが1971年に〈Impulse!〉から発表した珠玉の傑作『Thembi』の〈Audio Clarity〉からの23年度リイシュー盤。スピリチュアル影響下なアンビエント・フィーリングも携えたグレートな実験的なジャズ・アルバム!
Bob Shad主宰の名門ジャズ・レーベルMainstream Recordsの隠れた名盤が、オリジナル仕様で待望の復刻。
Hadley Calimanが1971年に録音した『Iapetus』が、50年以上の時を経て初のアナログ再発。Todd Cochran、Luis Gascaら西海岸の実力派が参加し、モーダル、スピリチュアル、ファンクの要素が交差する名作として再評価が高まる1枚です。隠れた傑作として愛されてきた本作が、オリジナル見開きジャケット仕様、新規リマスター音源、Todd Cochranによる書き下ろしライナー付きで蘇ります。

UKリーズ拠点の大編成ジャズ・アンサンブルAncient Infinity Orchestra による、前作『It’s Always About Love』と対になるコンセプトで制作された最新作『It’s Always About Liberation』。Moor Motherの言葉「It's always about love / It's always about liberation」から着想を得て、解放・変容・未来への道筋というテーマを壮大なアンサンブルで描く。ハープ、チェロ、クラリネット、テナーサックス、フルート、さらにムビラやカヴァル、ドンソ・ウゴニといった世界各地の伝統楽器が重なり合い、祈りのような響きとオーケストラ的な広がりが同時に立ち上がる。民族楽器の生むオーガニックな質感と、ジャズ・アンサンブルの自由さが融合し、ファラオ・サンダースやアリス・コルトレーンの系譜を継ぎながら現代的な視点で再構築されたサウンドが魅力的。大編成ならではの多層的な響きが描く豊かな開放感は、現代スピリチュアル・ジャズの到達点。

サックス、フルート奏者Chip Wickhamによる、前作『Cloud 10』に続く、スピリチュアル・ジャズの流れをより柔らかく、内省的に展開した全4曲を収録した12インチEP『Love & Life』が〈Gondwana Records〉より登場。柔らかいメロディがゆっくりと立ち上がり、サックスのスモーキーな質感と穏やかな高揚感。生楽器の質感をそのまま前面に出したアンサンブルは、Yusef LateefやRoland Kirkの系譜を感じさせつつ、現代UKジャズらしい洗練も宿している。難解さはなく、フルートのラインは親しみやすく耳に残り、短編映画のように静かな展開が続く構成で、オーガニックで温度のあるジャズが素直な形で表れた一枚。

イングランド・リーズを拠点とする女性サックス奏者/作曲家/バンド・リーダーであり、北イングランドのジャズ・シーンでも有数の若手として期待されるJasmine Myraによる最新作『Where Light Settles』。前作『Horizons』『Rising』で高く評価されたチェンバー・スピリチュアル・ジャズ路線をさらに発展させた、大編成アンサンブルによるシネマティックなジャズ作品。ストリングス、ハープ、ヴィブラフォン、フルート、ギターなど13人編成のアンサンブルを一室で同時録音することで、空気感まで含めた豊かな響きを獲得。痛みと希望、影と光といった 二面性をテーマに、静けさの中からゆっくりと光が差し込むような構成で、ストリングスの柔らかな揺らぎ、ハープのきらめき、ヴィブラフォンの透明感が重なり、映画のワンシーンのように情景が立ち上がる。Myraのアルトサックスは前面に出すぎず、アンサンブルの中で語り手のように静かに佇む。自然の光や風景を思わせる、Gondwana新世代を象徴する穏やかで美しいチェンバー・ジャズ。

1970年代後半、Sun Ra and His Arkestraはアメリカ中西部を中心に精力的なツアーを行い、そのステージは、ジャズの歴史、宇宙的な意思、儀式性が渾然一体となった、他に類を見ないライブ体験として語り継がれている。本作『Somewhere Over The Rainbow』は、1977年インディアナ州ブルーミントンでの公演を収めたライブ盤で、その当時の達成と多層的な音楽性をそのまま封じ込めている。「Take The “A” Train」「Gone With The Wind」などのスタンダード曲が収録されているが、それらは原曲の枠を軽々と飛び越え、スウィング、フリージャズ、アフロフューチャリズム、コズミック・ブルースがひとつの流れの中で連続する変容の音楽へと姿を変える。とりわけタイトル曲「Over The Rainbow」は、穏やかなメロディを保ちながらも、電子オルガンやミニムーグの宇宙的響きも相まって、別の次元に接続されたスタンダードとでも言うべき独特の世界。Marshall Allen、Danny Ray Thompson、Michael Rayら主要メンバーが参加した編成は、多層的な渦を形成し、ステージ全体が儀式のような熱気に包まれていく。スタンダード曲の再解釈とコズミック・ジャズが同じステージで呼吸する、歴史と未来が同時に鳴っている瞬間を鮮明に感じられる一枚。

数々の画期的なコンピ盤の編纂でも知られる名門発掘レーベル〈Strut〉より、ニューヨークの前衛ジャズ・シーンの重要なバンドJujuが、Oneness Of Jujuとして再編成する前年の1974年に〈Strata East〉から発表した力強くアフロセントリックなアルバム『Chapter Two: Nia』の新たな復刻版がアナログ・リリース!当初、サンフランシスコで結成され、1972年7月にニューヨークへ移住したJuju。1974年6月、リッチモンドの〈Eastern Recording Studios〉で、Strata-Eastのための2枚目のアルバム。その音楽はアフロセントリックであり、Amiri Barakaの〈Spirit House〉で活動していた高校時代の友人でもあるNgoma Ya Uhuruによる黒人ナショナリズム的な詩も含まれた内容で、Pharoah Sandersの名作『Black Unity』の見事なフリーフォーム・カバーも収録。〈The Carvery〉による、オリジナルのテープからのリマスタリング仕様。バンドリーダーのJames “Plunky” Branchによる新規ライナーノーツも収録。

エチオピアの伝説的な作曲家エマホイ・ツェゲ・マリアム・ゲブルの作品を、初めてピアノと弦楽アンサンブルで演奏した『Emahoy Tsege Mariam Gebru
played by Maya Dunietz & String Ensemble, Live in Paris』が〈LATENCY〉より登場!本作は、彼女の「ピアノだけでなく、もっと広い解釈で自分の音楽が演奏されてほしい」という願いを叶えるかたちで実現したもので、企画を主導したのは、エマホイと親交のあったイスラエルの音楽家マヤ・ドゥニエッツ。2005年にロンドンのレコード店で『Éthiopiques』シリーズの一枚を偶然手に取り、興味を持ったことがきっかけで、彼女と指揮者イラン・ヴォルコフはエマホイを探し出し、エルサレムの修道院で対面。その後エマホイ本人から、何百もの楽譜を託され、世界に広めてほしいと頼まれるようになる。このプロジェクトは、楽譜集の出版(2013年)や国際的な演奏活動として広がり、エマホイが生前に語った「自分の曲をオーケストラで聴いてみたい」という夢も受け継がれる。今回のアルバムはその夢の延長線上にあり、2024年4月、パリのブルス・ド・コメルスで行われた2公演の追悼コンサートで録音された。元々エマホイの音楽は、静かでミニマル、それでいて感情の深みを湛えた独特の響きを持っているが、今回のアレンジではより広がりのある音の空間として再構築されている。あくまでエマホイの音楽の核心──孤独、信仰、そして遠い記憶のような郷愁──を崩さないように細心の注意が払われており、沈黙や余白を大切にした祈りや瞑想に似た時間感覚をそのままに保った静かな再解釈。彼女の音楽に新たな光を当てながらも、決して眩しすぎず、ただそこにそっと在るような響きが素晴らしい。限定300部

