MUSIC
7142 products
ベルギーのコンセプチュアル・アーティスト、マルセル・ブロタースが1970年に私設美術館Musée d’Art Moderne, Département des Aiglesで録音、初めて作品として出版・流通した1995年の限定50部CDも高値で取引されている、伝説的音声作品が片面プレスLPとして復刻。現代美術の潮流や市場について等難解な質問に、猫が「ミャオ」とだけ返す。ブロタースの落ち着いた声と、猫の気まぐれなミャオだけで構成される極端にミニマルな音響は、美術館の広い空間の中に響く残響のように乾いていて、静かで、妙にユーモラス。猫の返答は意味を持たないはずなのに、繰り返し聴くと意味があるように聞こえてくる不思議さと、美術界の会話そのものが実は猫のミャオと大差ないのではないかというシンプルゆえに鋭い皮肉、ユーモアが同居するブロタースの核心をそのまま封じ込めた一作。
メキシコ出身のサウンドアーティストMario de Vegaが、ポンピドゥー・センターの委託を受けて行った、世界各地から収集した笛を用いたパフォーマンス作品『El Llamado (Der Aufruf)』。A面にはスタジオで再構成された23分のアレンジ、B面にはフランスの村で行われた屋外アクティベーションを収録。大きさ、素材、文化背景の異なる笛が、合図、祈り、警告、遊びといった多様な意味を帯びながら鳴り響き、息の圧力・摩擦・破裂音まで露わにする原初的なサウンドが展開。無数の笛が重層的に響き合い、人間の呼吸が純粋な信号へと変換されるプロセスを冷徹に描写している。スタジオ録音の精密な配置と、屋外録音の風や反響、環境音がスタジオの文脈を鮮やかに破壊するドキュメント性の対比が、作品のコンセプトを立体的に浮かび上がらせる。整ったハーモニーではなく、世界中の小さな声が同時に発せられるような雑多な調和が魅力的。
Buddha Machineを深く探求したMonolake名義でも知られるRobert HenkeによるオリジナルはCDの2006年作『Layering Buddha』が〈Astral Industries〉より2LP仕様で再発!Buddha Machineは中国の電子音楽デュオFM3が2005年に発表したお経や仏教音楽を流すための装置を元にしたループ再生専用の小型音楽プレーヤーで、Brian Enoが50台まとめ買いしたことでも知られている。Buddha Machineに内蔵された9種類の短いループは、製造誤差によって個体ごとに音質・ピッチ・ループ長が微妙に異なり、このゆらぎを複数台同時に鳴らし、空間に配置。ローファイな再生回路がもたらすざらついた質感と、複数のループが干渉し合うことで生まれる複雑な倍音構造が印象的で、テクスチャーそのものに焦点を当てたHenke自身のキャリアの中でも独自の位置を占める実験的名盤。

Nicola Rattiとの名プロジェクトことBellowsの一員としても活動、自身のレーベル〈Schoolmap〉と〈Fringes Recordings〉からのリリースを通じてドローンマスター= Eliane Radigueの再評価にも貢献した重要人物であり、名門〈Senufo Editions〉のオーナーとしても知られるミラノ出身の名実験作家Giuseppe Ielasi。自身も〈12k〉や〈Shelter Press〉〈Entr'acte〉など各地の名門から作品を送り出してきたほか、マスタリング技師としても現代の電子音響に不可欠の人物である同氏が自身の〈Senufo Editions〉から2013年にCDオンリーで発表した傑作アルバム『Rhetorical Islands』が、Jan Jelinek主宰の〈Faitiche〉より2024年度初アナログ化。2011年にパリの〈l’Audible Festival〉のためにJérôme Noetingerに依頼された無題の作品のために制作されたオリジナル素材を収録。〈Entr'acte〉からリリースされた『15cds』テープからいくつかのサウンドが抜粋された電子音響の破格の傑作!Kassian Troyerによるカッティング仕様。限定300部。

刀根康尚、塩見允枝子らと日本初の集団即興といわれるグループ音楽を結成した小杉武久、そして同じくフルクサスの一員であった長谷川時夫、永井清治などが参加した、戦後音楽史に燦然と輝く実験音楽アンサンブル、タージマハル旅行団の2ndアルバムであり、オリジナルは入手困難を極めるため、ブートが出回ってきた伝説的一枚がコロンビアからライセンスを得てベルギーの霊性再発レーベル、Aguirreより正規再発で登場!
別の世界で咲いている無数の虫たちの生命の躍動は、こっちの世界でサイケデリックといいます。ニューエイジでも、サイケデリックでも、民族音楽でもない・・・比較するものがない、代替え品のない、いわば体験というものなのでしょう。もはや楽器が楽器としての体を成しておらず、演奏者たちは別次元へと行ってしまっています。プレイヤーを持って自然に出かけて、大地と対話するもよし、全ての楽器が、全ての音の全体の一つであって、代わりが効く音など入っていないというような名盤です。Rashad Beckerによるリマスタリング&カッティング。Julian Cowleyによるライナーノーツが付属。ワンショット・プレスの限定1,000部、180G重量盤
1984年に結成され、現在も京都を拠点に第一線で活動するマルチメディア・パフォーマンス・アート・グループ、ダムタイプ (DUMB TYPE)。最初期ダムタイプシアター時代の公演のために、音楽家・山中透とグループの中心人物であった故・古橋悌二が製作したカセットブック作品「庭園の黄昏 - Every Dog Has His Day(1985年録音)」と「睡眠の計画 - Plan For Sleep (1986年録音)」の2タイトルが、初めてレコードとして同時リリースされます。
ダムタイプ創立当初、山中は主に音楽制作を担当し、古橋はその楽曲を舞台演出に落とし込む役割を果たしていました。2人の共同制作は、ダムタイプ以前に組んでいたORGやR-STILLに始まり、その時期に志向していたNEW WAVEやプログレッシヴ・ロックに加えて、ミニマル・ミュージックや前衛パフォーマンスを融合させたローリー・アンダーソン、メレディス・モンク、ロバート・ウィルソンらからの影響を受けています。さらに、当時の先鋭的なサンプリング・ミュージックやハウス・ミュージックを大胆に取り入れた独創的なアプローチは、ダムタイプのサウンドの礎となり、日本のミニマル〜アンビエント・ミュージックとパフォーマンス・アートの重要な接点として歴史に刻まれるべきものです。
「庭園の黄昏(1985年)」と同時に制作されていた本作「睡眠の計画(1986年)」の公演では、山中がサウンド・オペレーションを担当することになりました。電子オルガンの音色と印象的なピアノやサックスのフレーズがシンコペーションしながら疾走するミニマル・ナンバーで始まり、次に、機械の駆動音のようなけたたましいインダストリアル・ビートの上を様々なサウンドソースの断片が漂います。また、タイプライターのタイピング音をリズムに変えたナンバーもあり、当時はまだ新しかったサンプリング・ミュージックからインスピレーションを受けた様々な試みを展開し、パフォーマンスの身体性と見事に結びついています。
加えて映画音楽からも多大な影響を受けている山中らしい、メランコリックな旋律から世俗的なジャズなどの様々な情景を喚起させる色彩豊かなメロディが加わり、ポストモダン時代の世界中のパフォーマンス・アートのなかでも他に類を見ない、完全に独創的で洗練された世界観を構築しています。

サックス奏者 Filippo Ansaldi と電子音楽家 Simone Sims Longo による初の共作で、アコースティックな身体性と精密な電子処理が交差するミニマル音響作品『Solo Suono』。呼吸やキーのメカニカルな響き、残響的なノイズといった生の痕跡が、Longo の緻密な音響処理によって拡張。ループ化されたフレーズや具体音的な探求は、 Bendik Giske の身体的アプローチを思わせつつ、70〜80年代の古典的ミニマルにも通じる構造美を備えている。『Solo Suono(ただの音)』というタイトルが示す通り、音が純粋な現象として立ち上がる瞬間を捉えた繊細で没入的、ときに瞑想的な一枚。

アメリカのミニマリスト詩人ロバート・ラックスによる詩の朗読を中心に構成されたサウンド・ポエトリー作品『Living in the Present』。1990年代にギリシャ・パトモス島で録音された音源をもとに、電子音響とフィールド録音、トランペットが繊細に絡み合いなだら、彼の静かな語りが展開され、静けさと言葉の余白を重視した詩の世界が音と共に穏やかに広がってゆく瞑想的な空間を生み出す。言葉と音が互いに干渉せず、静けさの中で共存する構成が印象的で、今この瞬間、というテーマが、音と語りを通じて穏やかに伝わってくる。音楽というよりも詩と環境音の対話ともいうべきもので、詩の余白と音の静けさが溶け合い、聴くという行為そのものに深い気づきをもたらす、稀有な音のドキュメント。

オーストリアのバンドRadianの中心人物である打楽器奏者、音楽家Martin Brandlmayrによるソロアルバム『Interstitial Spaces』。本作では彼の特徴である緻密で非定型なリズム、グリッチ・ノイズ、そして静謐な音響デザインが融合。自身の演奏に加え、フィールド録音やテレビ広告、演奏準備のざわめきなど、何気ない音を精密に編集し、聴覚の感度を研ぎ澄ます。その音響構成は、音楽と非音楽の境界を曖昧にしながら、聴く者に聴くことそのものへの意識を促し、何も起きていないように見える瞬間に潜むドラマを、音の配置と沈黙の間で巧みに描き出している。打楽器奏者としての精密なタイム感と、サウンドアーティストとしての空間的な感性が交錯することで、聴覚的な映画ともいうべきリスニング体験をもたらしている。現代音楽、サウンドアート、映画音響の要素が交錯する、静けさの中に深いドラマを秘めた作品。

アンビエント/ドローンの重鎮たちによる再解釈が光る、Rafael Anton Irisarriの2015年作『A Fragile Geography』のリワーク集『A Fragile Geography: Reworks』。原作の「壊れやすい地理」というテーマを、異なる文化・音楽的視点から再解釈。KMRU、Penelope Trappes、
Kevin Richard Martin(The Bug)、Mabe Fratti、Abul Mogard、William Basinski & Gary Thomas Wrightらによる静けさと深みを極めた音響世界。

Tomoko SavegeやRos Bandtなどのファンにもお薦めな地質学と旧石器時代のポリフォニー!〈Black Sweat〉や〈Die Schachtel〉〈Soave〉〈Archeo Recordings〉といった自国レーベルを中心とした発掘作業により10年代中盤から後半にかけて再評価が進展したイタリアの地下/前衛音楽。その命脈の中心部に位置し、Aktuala、Art Of Primitive Sound、Futuro Antico、Gruppo Afro Mediterraneoといったイタリアの名だたる名グループで活躍した孤高のフルート奏者、Walter Maioliが1985年から2002年にかけて残した録音物を収めたアルバム『Caverne Sonore』が、〈Black Sweat〉と〈Holidays Records〉の共同でアナログ&CDリリース。巨大な地底湖での水の滴りや鍾乳石、石灰岩といった天然の音響空間と対話する、オルガン、グロッケンシュピール、木琴、石のマリンバなどの演奏による「地球の中心への旅」ともいうべき壮大な作品。

Florian Heckerによる、音響合成と知覚を探求する実験的電子音楽作品『Natural Selection』。旋律・リズム・ハーモニーといった伝統的要素は排除され、代わりにHecker特有の電子音響合成による、音の質感・空間性・変化に焦点を当てた内容で、9曲構成の各曲は独立した音響実験でありながら、音色や構造の共通性によって緩やかに連関。星座が個々の星が意味を持たずとも並びや関係性によって象徴的な形を成すように、物語やテーマではなく、音そのものの性質がつながりを生んでいく。聴く者が意味を見出すのではなく、音そのものが意味を生成する、音楽を聴くという行為そのものを問い直すような音響芸術の最前線!

ベルリンを拠点に活動するサウンドアーティスト Jasmine Guffond による、商業空間で流れる作業効率を上げる音楽、ミューザックを逆手に取り、生産性を下げるための音楽として再構築した実験的アンビエント作品『Muzak for the Encouragement of Unproductivity』。電子音の揺らぎ、低周波のドローン、ざらついたノイズ、そして微細なリズムの断片がゆっくりと浮かんでは消え、何かが起きそうで起きない時間が伸び縮みする。あえて集中を妨げるような、曖昧で揺らぐ音の構造で聴くほどに思考がほどけていくような感覚を覚える。深夜の作業中にふと流れてきた謎の音楽のような一枚。

1973年にバンクーバー美術館で開催された音響彫刻の展覧会"Sound/Sculpture”。この展示のオーディオカタログとして1975年に出版された、音響彫刻に関する重要書籍"Sound Sculpture”の編集者であるJohn Graysonと米コンポーザーDavid Rosenboom監修によるブックレット付きLP作品[The Sounds Of Sound Sculpture]。この分野のパイオニア的存在であるBaschet兄弟、Sonambientシリーズで知られるHarry Bertoiaの有名彫刻をDavid Rosenboom、John Graysonらが演奏した稀有なテイクや、60年代からキネティック彫刻の創作に着手したStephan Von Hueneの希少な録音、ニューヨークのサウンドアーティストDavid Jacobsの重厚な空気圧システムなど、視覚的にも惹きつける歴史的音具の記録を写真や資料と共に網羅。
David Rosenboomによる2024年リマスタリング音源を収録。LP版には音具の詳細を記した210 x 210サイズの12ページブックレット、DLコードが付属。

1973年にバンクーバー美術館で開催された音響彫刻の展覧会"Sound/Sculpture”。この展示のオーディオカタログとして1975年に出版された、音響彫刻に関する重要書籍"Sound Sculpture”の編集者であるJohn Graysonと米コンポーザーDavid Rosenboom監修によるブックレット付きLP作品[The Sounds Of Sound Sculpture]。この分野のパイオニア的存在であるBaschet兄弟、Sonambientシリーズで知られるHarry Bertoiaの有名彫刻をDavid Rosenboom、John Graysonらが演奏した稀有なテイクや、60年代からキネティック彫刻の創作に着手したStephan Von Hueneの希少な録音、ニューヨークのサウンドアーティストDavid Jacobsの重厚な空気圧システムなど、視覚的にも惹きつける歴史的音具の記録を写真や資料と共に網羅。
David Rosenboomによる2024年リマスタリング音源を収録。12ページブックレットが付属。

Art into Lifeが2015年にリリースしたAnne Gillisの5CDアーカイヴボックス。リリース10年周年を記念し新たなパッケージデザインの2ndエディションを制作。彼女の1994年インスタレーション作品”Tultim”のフォトをあしらったブラックボックス仕様にて限定300部。新たにポートレート・カードが付属。
日常的でシアトリカルな音制作、及びパフォーマンスを80年代前半に開始したフランスのManon Anne Gillis。最初期83年のDevil's Picnic名義の作品から、2005年のインスタレーション/展示記録までを網羅した初のアーカイブ音源集。(CRI)2、DMA2、Rangehenからの全出版LP & CDアルバム、唯一の他者との共作である盟友G.X. Jupitter-Larsenとの7インチ、1999年までのコンピレーション提供音源(オリジナルマスターを紛失した一部を除く)、初出となる11の未発表マテリアルを纏めた5枚組CDボックス。美しき閉鎖のイメージで満たされた濃密なコンテンツ。
全トラックICRのコリン・ポッターによる2015年リマスタリング。オリジナルアートワークを使用したディスクスリーヴ、貼箱仕様、20ページのブックレットが付属。
音による彫刻の先駆者として知られる1970年代から活動するアメリカのサウンドアーティスト Bill Fontana で、の初期作品をまとめたアーカイブ集『Early Works』。環境音、都市のノイズ、自然の響き、機械音といった世界そのものの音を素材に、音の配置・距離・時間の流れを使って空間を再構築する彼の初期思想がよく表れている。フィールドレコーディングによって音が持つ場所性や出来事性をそのまま作品として提示しようとしており、音楽的なメロディやリズムはほとんどなく、代わりに、風景の中で起きている音の関係性や、聴く位置によって変わる感覚がそのまま作品の構造になっている。日常の中に潜む音のレイヤーがそのまま作品として立ち上がり、世界を聴き直す機会となる一枚。限定232部

ミニマル・エレクトロニクスの探求者 Mark Fell による、電子音の配置、反復、ズレといった彼の美学を極限まで研ぎ澄ませたカセット作品『Ten Types of Elsewhere』。クリック、パルス、微細なトーンが幾何学的に並びながら、わずかな変化や揺らぎによって、音が空間そのものを描き出すような独特の感覚を生み出している。冷たく精密な電子音の連なりの中に、カセット特有の歪みや帯域の丸みが混ざり、無機質さと温度の揺らぎが同居。抽象的でありながらどこか有機的な深夜のような空気は、静かで、緊張感があり、どこか遠くの場所へ意識が引き寄せられるよう。Mark Fell の音響的思考が最も純度高く提示された、密度の高いミニマル・エレクトロニクス。

アムステルダムを拠点に、1990年代初頭から音楽、演劇、映画、サウンドデザインといった多岐にわたる分野で活躍するBJ Nilsenは、フィールドレコーディングや環境音響、そして音の持つ心理的な側面に長年関心を寄せ、北極圏の鉱山や都市のサウンドスケープなど、自然環境と工業地帯の両方を行き来しながらさまざまな場所で音の探求を続けている。本作『True than Nature』は、日常や環境の音を繊細な電子操作によって昇華させた作品で、工場や電線などから発せられるハミング、エコー、労働の音、物質のテクスチャを感じさせる音といった、普段見過ごされがちな音そのものが持つ本質的な特性に焦点を当て、それらを抽象的で絶えず変化するサウンドスケープへと変貌させている。Nilsenは、意図的に音源の場所や録音技術の詳細を明かしておらず、リスナーが先入観にとらわれず、深く音と向き合うことを促している。知っている世界と想像上の音の可能性との境界を曖昧にし、「今、自分が聴いているのはどんな世界なのだろうか?と内省することを促されるような作品。

ロンドンを拠点に活動するアーティストfeeoによる、ドローン、アンビエント、実験的エレクトロニクス、即興音楽、エクスペリメンタル・ポップを要素としつつ、その枠を越えて、音楽というよりも感覚のスケッチ集のような印象を残すデビュー・アルバム『Goodness』が〈AD 93〉から登場。feeoのヴォーカルは歌唱と語りの中間に位置し、リバーブやディレイによって空間に溶け込むような質感を持ち、歌詞は意味よりも響きやリズムの感触が重視されている。ピアノやシンセはミニマルなフレーズを繰り返しながら微細な変化を加え、曖昧で浮遊的なリズムとドローン的な持続音を背景に静かで広がりのある音像になっており、フィールドレコーディングや環境音も積極的に取り入れられ、音の隙間や余白が音楽の一部として機能している。各楽曲はそれぞれ独立した音響スケッチでありながら、鎖の輪のように連なって詩的な物語を形成し、聴き手の内面に静かに語りかけてくる。現代的な音響感覚と個人的な詩情が融合した繊細な感覚や記憶の断片集。

民族音楽学や人類学、宗教、歴史を専門に研究、人間の文化的な多様性、またその重要性を記録し独自の発信を行なってきたオランダの出版社Sound Reporters。ここより1988年にカセットフォーマットにてリリースされた、エーゲ海キクラデス諸島の一つであるギリシャ領”アモルゴス島"のフィールドレコーディング。数年間現地に居住していた画家Harry Van Essenがサウンドスケープを収集、Sound Reportersの創設者であり民族音楽学者のFred Galesがミックスを担当した共同作品。島の北東部に位置する港”エギアリ”近辺のサウンドをスケッチ的に結合、前半部では海の音と大衆音楽が交互に流れ、詩の朗読、漁船の音、ボードゲームを楽しむ人々、祝宴の会場と、人々の生活に根差した音風景が展開。村を通り抜け山へ登る後半部では人々の日常風景に加え、コオロギの鳴き声、ミツバチの羽音、放牧された大量のヤギが奏でるカウベルなど、島本来の素朴な環境が現れる。
リマスタリングはGiuseppe Ielasiが担当。LP版にはオリジナルのテキスト(各録音のロケーションを細かく掲載)をプリントしたA4サイズのインサート、DLコードが付属。
作曲家Jakob Ullmann の極限まで静かな音響を追求する美学を、コントラバスの Jon Heilbron とフルートの Rebecca Lane の精密な演奏によって鮮明に描き出した作品の『Solo I & Solo IV』。ほとんど聴こえないほどの微弱な音、息の流れ、弦のわずかな振動が、深い静寂の中でゆっくりと浮かび上がり、音が存在するという事実そのものを問いかけるように響く。Solo I では持続音の中に微細な音色の変化が生まれ、Solo IV では音の発生と消滅の境界が曖昧になり、深い静寂を感じさせる沈潜した世界が広がる。極めて精密な空間の扱いによって静寂の中の音を最大限に引き出した演奏もUllmann の美学を非常に繊細に再現している。

佐渡をルーツに活動を展開する打楽器集団”鼓童”の運営するレーベルである〈0on ぜろおん-0音〉からは、”鼓童”の一員である打楽器奏者の中込健太と住吉佑太からなるユニット、ケンタタクユウタタクの自作打楽器も含めたパフォーマンスを収めた4thアルバムとなるカセット作品が登場。タイトルの「Goja(ごじゃ)」は、方言で「めちゃくちゃ」「でたらめ」という意味。
和太鼓、ドラム、ピアノ、マリンバ、アコーディオン、リズムマシーン、エフェクター、木片、たらい、鍋、インパクトドライバー、充電器など…
楽器、非楽器、自作楽器、すべての垣根を越えて、取り留めもなく自由な音楽性を詰め込んだ最新作。
全8曲収録。ダウンロードコードあり。
1980年超名盤。15メートルの長さのワイヤーを貼り その両端に巨大な磁石を設置し、空気とワイヤーの振動関係をオシレーターによって発した1972年発表作品。本CDでは約18分のトラックが4つ収録されておりますが、実際は72時間連続してのインスタレーションだった模様。その場の天井、空気の流れ、人の出入り等によりに変化していく瞑想的恍惚持続音。
