MUSIC
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Natural Information Societyを率いるJoshua Abramsが、Lisa Alvaradoの展覧会Pulse Meridian Foliationのために制作した音響インスタレーション。2本のヴィオラ、ハーモニウム、電子音という極めて限定された編成で、空間そのものを音にするというコンセプトが貫かれている。ヴィオラは互いを補完するように響き、倍音が重なりながらゆっくり螺旋的に上昇。ハーモニウムは地層のような厚みを生み、電子音が空気の中に拡散していく。アコースティックとエレクトロニクスの境界が曖昧になり、音が空間に溶けていくような質感が続く。展覧会では4chでループ再生されていた音響作品で、LP版でもその性質は保たれ、展開よりも変化し続ける持続によって、静かで深い知覚の変化が自然に訪れる場ともいうべき内容。展示空間との対話から生まれた、Abramsの新たな音響的アプローチを示す重要作。
10月下旬再入荷。限定1,000部ナンバリング入り、クリアヴァイナル仕様。45x60cmポスター付属のスペシャル・エディション。
"ラ・モンテ・ヤングは我々全員の父だ" -ブライアン・イーノ
正に聖典的内容。当店だけでも200枚以上を売り上げた2016年の『Dream House 78'17"』リイシューに続く衝撃的再発案件が到来。ミニマル・ドローンミュージック創始者、またFluxus等の現代美術運動でも知られる、La Monte Young & Marian Zazeela夫妻が初めて公式に出版した1969年発表の歴史的名作が、世界各地のアヴァンギャルドな音楽史を現代へと再提示してきた名門レーベル〈Superior Viaduct〉から遂に正規復刻!
ディア芸術財団の創始者でもあるHeiner Friedrichのミュンヘンにあったギャラリーにて1969年に録音されたもので、1964年に「永久音楽劇場」で始まった《The Tortoise, His Dreams and Journeys》の続編とも言える、正弦波持続音をバックに後に師となるPandit Pran Nath影響下のヤングとザジーラによる北インド・ラーガ唱法を組み合わせたA面。
彫刻家ロバート・モリスに提供された弓弦で、巨大なゴングを擦り続ける演奏がミニマルの黒門を開く、1964年にヤングとザゼーラのニューヨークのスタジオで録音されたB面。ザジーラによるアートワークも秀逸。一家に一枚!
"ラ・モンテ・ヤングは我々全員の父だ" -ブライアン・イーノ
正に聖典的内容。当店だけでも200枚以上を売り上げた2016年の『Dream House 78'17"』リイシューに続く衝撃的再発案件が到来。ミニマル・ドローンミュージック創始者、またFluxus等の現代美術運動でも知られる、La Monte Young & Marian Zazeela夫妻が初めて公式に出版した1969年発表の歴史的名作が、世界各地のアヴァンギャルドな音楽史を現代へと再提示してきた名門レーベル〈Superior Viaduct〉から遂に正規復刻!
ディア芸術財団の創始者でもあるHeiner Friedrichのミュンヘンにあったギャラリーにて1969年に録音されたもので、1964年に「永久音楽劇場」で始まった《The Tortoise, His Dreams and Journeys》の続編とも言える、正弦波持続音をバックに後に師となるPandit Pran Nath影響下のヤングとザジーラによる北インド・ラーガ唱法を組み合わせたA面。
彫刻家ロバート・モリスに提供された弓弦で、巨大なゴングを擦り続ける演奏がミニマルの黒門を開く、1964年にヤングとザゼーラのニューヨークのスタジオで録音されたB面。ザジーラによるアートワークも秀逸。一家に一枚!
"ラ・モンテ・ヤングは我々全員の父だ" -ブライアン・イーノ
正に聖典的内容。当店だけでも200枚以上を売り上げた2016年の『Dream House 78'17"』リイシューに続く衝撃的再発案件が到来。ミニマル・ドローンミュージック創始者、またFluxus等の現代美術運動でも知られる、La Monte Young & Marian Zazeela夫妻が初めて公式に出版した1969年発表の歴史的名作が、世界各地のアヴァンギャルドな音楽史を現代へと再提示してきた名門レーベル〈Superior Viaduct〉から遂に正規復刻!
ディア芸術財団の創始者でもあるHeiner Friedrichのミュンヘンにあったギャラリーにて1969年に録音されたもので、1964年に「永久音楽劇場」で始まった《The Tortoise, His Dreams and Journeys》の続編とも言える、正弦波持続音をバックに後に師となるPandit Pran Nath影響下のヤングとザジーラによる北インド・ラーガ唱法を組み合わせたA面。
彫刻家ロバート・モリスに提供された弓弦で、巨大なゴングを擦り続ける演奏がミニマルの黒門を開く、1964年にヤングとザゼーラのニューヨークのスタジオで録音されたB面。ザジーラによるアートワークも秀逸。一家に一枚!
凄まじいドローン作品、手放しでレコメンドします。La Monte Young & Marian Zazeelaに師事したストックホルム拠点の作曲家、サウンド・アーティストであり、Mats ErlandssonやMaria W. Hornといった同郷の名作家たちも参加する実験的オーケストラ”Golden Offence Orchestra”やKali MaloneにMaria W.Hornも参加のオーディオヴィジュアル・カルテット”Hästköttskandalen”などでもその手腕を見せつけてきたEllen Arkbroがデジタル・リリースしていたアルバム『Sounds While Waiting』が〈Superior Viaduct〉より初アナログ化。2020年6月にスウェーデンのウナリッドにある何世紀もの歴史のある教会で録音された荘厳かつ傑出した内容のミニマル/ドローン作品を収録。Sarah DavachiやEliane Radigue、Charlemagne Palestineなどのファンなら絶対に要チェックの一枚!
ベルリン拠点のアーティストDiscovery ZoneことJJ Weihlによる、ベルリンのZeiss-Großプラネタリウムのために制作された空間音響作品をステレオ用へ再構築したアルバム『Library Copy Do Not Remove』が、〈RVNG Intl.〉から登場。Ambisonicsという全天球録音・再生技術を用いたプラネタリウム内の49台のスピーカーによる空間音響を原型にしており、ステレオへダウンミックスする際、単なる録音ではなく、バイノーラル的な処理や巧みなパンニングによって、シンセ、声、環境音が三次元的に配置されたような広がりを再現。電子音と有機的なサウンドが滑らかに溶け合い、自然とテクノロジーが相互に生成し合う世界観が刻まれている。アンビエント、ポップ、サウンドアートが交差する音像は、宇宙的なスケールを持ちながら、冷たさよりも生命感が前に出るのがDiscovery Zoneらしく魅力的。

学生時代に参加した"グループ音楽”での先鋭的な音楽活動、また1964年からはフルクサスへ参加した事でも知られる塩見允枝子氏。1990年に招聘されたヴェネチアのフルクサス・フェスティバルは、その後の氏の活動に大きな変化を与える出来事となり、同年に創始者であるジョージ・マチューナスへの追悼を込め鎮魂曲をカセットフォーマットにて自主出版。
シンセサイザーのチェンバロとオルガンの音色で演奏した自作曲、逆再生した自身の声をテープに記録、その音源を業者に持ち込みヴェネチアの会場で録音した環境音と合成/編集を行ったテープ音楽作品。ラ・モンテ・ヤング、マリアン・ザジーラ、エリック・アンダーセン、ウィレム・ドゥ・リダー、ケン・フリードマンらフルクサスの重要作家らの声も使用、テープの特性を利用しユニークなアイデアと構造を盛り込んだ、氏の音源の中でも特殊な位置付けとなる作品。
塩見氏が本再発版の為に書き下ろした新たな解説文、会場で撮影された当時の写真資料やスコアを掲載した、A4サイズの全8ページブックレット付き(日本語/英語)。LP版はDLコードが付属。マスタリングはGiuseppe Ielasiが担当。

サックス、打楽器、声、そして空間そのものを素材にした、Alex Zhang Hungtai の儀式的な音響作品『Dras』。旋律やリズムの枠をほとんど捨て去り、代わりに 呼吸、身体の動き、息の震え といった生の感触がそのまま音として立ち上がる。サックスはメロディを奏でる楽器ではなく、叫びやうめきのような身体の延長として扱われ、打楽器も一定のテンポではなく動作そのもののリズムを刻む。音と静寂が交互に現れ、空間の響きが作品の一部として溶け込むことで、存在することそのものへの祈りのような集中とトランス感が生まれてくる。荒野の風景を思わせる孤独な空気と、儀式のような緊張感が同居し、聴く者を深い世界へと引き込む一枚。

Merzbowこと秋田昌美の最新作『Sedonis』が シカゴ拠点のサウンドアート系レーベル〈Signal Noise〉より登場。本作は、長年にわたってノイズ/実験音楽シーンを牽引してきた彼のキャリアの中でも、近年の刺激的な作風を象徴する一枚。コンピュータ、モジュラー・シンセ、自作楽器を用いた新たなサウンドは、重厚かつ空間的で、激烈なだけでなく奥行きのある異形の美しさをまとっている。タイトルの「Sedonis」に特別な意味はなく「イメージとしては、ウルトラQのバルンガのような風船モンスターを想像していた」と秋田が語るように、そんな不定形で異界的な存在感が、この作品の音世界にインスピレーションを与えている。不気味で美しい神秘性を内包しながら、Merzbowならではの音の怪物が聴く者を呑み込んでいく一枚。
凡そ1年半を掛け1988年に完成、標準時子午線が通る地点で「秋分の日に、一日、自然に耳を澄ます」行為の為に作られた、鈴木昭男氏の主要サウンド・プロジェクト"日向ぼっこの空間”。図面や当時の関係資料、テキストを掲載した44ページブックと2つの空間録音をセットにし作品化。この巨大な土壁の空間の録音は過去に極一部を切り取ったパフォーマンス音源が出ているものの、このプロジェクトの趣旨である空間そのものの環境音というのは残されておらず、今回の音源には実際に鈴木氏が座り音を聴いた地点の”無人の空間フィールドレコーディング(1993年 - 60分)"を初収録 (ディスク2には空間でのパフォーマンスを収録)。現在は取り壊され体感する事が出来ない土壁の柔らかなエコーの響きが蘇る。
CD1 : 空間の記録 (60’00)
:日向ぼっこの空間を3通りの方法で録音したうちの一つで、エディット無しで1時間を切り取ったもの。
Recorded by Yoshihiro Kawasaki
CD2 : 空間での遊び 投げかけ (41’30)
:日向ぼっこの空間で、鈴木氏が拾った木の枝や小石でパフォーマンスをした記録。
Play1 : 12’54
Play2 : 12’26
Play3 : 15’49
Played by Akio Suzuki
Recorded by Yoshihiro Kawasaki
[BOOK]
Text:四方幸子, 中川真, 鈴木昭男, 川崎義弘
Drawings:鈴木昭男

サウンド・アートのみならず、ニューエイジ/アンビエント・リスナーにもレコメンドしたい素晴らしい一枚!40分間にも渡り水滴が静かに滴る音が反響し続ける、国産フィルレコ・アンビエント金字塔!先駆的音響技術者であり、実用系フィルレコ・ニューエイジ傑作『爽 ~目覚めと眠りの音風景~』でも知られる高野雅昭氏が、霊峰で「天啓」を受けた際における純朴な音との出会いの感動を再現すべく作り上げた伝説的スタジオ作品『しずくたち』が栃木の名店〈Art into Life〉より待望の再発。
50年代前半よりフリーの音響プランナーとして主に舞台音響を担当、80年代中頃からは自作音具と収集した民族楽器による"音あそび”と題したパフォーマンスを開始、主宰の「音あそびの会」では参加者と共に活動に取り組んだ高野昌昭氏(1927-2007)。音響効果の専門家としての傍ら70年代以降は自然音の録音に熱中、その再現の一つとして自作音具"水琴竹”のシステムをスタジオに組み、上質な水滴の音のみを捉えた78年の録音《しずくたち》。オリジナルLPの仕様である、特殊紙をあしらった美しい装丁のジャケット、透明度の高いクリアヴァイナルを再現、新たに金子智太郎氏(日本美術サウンドアーカイヴ主宰)による詳細な解説ブックレットを付属させた復刻版。

初期ヴェルヴェット・アンダーグラウンドに在籍していた、アメリカ人の彫刻家、音楽家、ウォルター・デ・マリア(Walter De Maria)の作品集。
※本書はデッドストック書籍のため、経年劣化による変色やダメージがございます。あらかじめご了承ください。
1960年代から5,000点以上もの現代アート作品を収蔵している「フランクフルト現代美術館(MUSEUM für Moderne Kunst)」より刊行された一作。同美術館の収蔵作品は、世界で最も重要なコレクションの一つである。本作は、収蔵作品群を巡り、1人の作家を1冊の書籍で特集するシリーズの一つ。カール・アンドレ(Carl Andre)、シア・アルマジャニ(Siah Armajani)、ヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys)、アンナ&ベルンハルト・ブルーム(Anna und Bernhard Blume)、クリスチャン・ボルタンスキー(Christian Boltanski)、フランチェスコ・クレメンテ(Francesco Clemente)、ゴットハルト・グラウブナー(Gotthard Graubner)、河原温、バーバラ・クレム(Barbara Klemm)、クレス・オルデンバーグ(Claes Oldenburg)、ブリンキー・パレルモ(Blinky Palermo)、シャルロッテ・ポゼネンスケ(Charlotte Posenenske)、ピーター・ローハー(Peter Roehr)、フランツ・エアハルド・ヴァルター(Franz Erhard Walther)、トーマス・ルフ(Thomas Ruff)らを取り上げ、刊行されている。
ほかにもコレクションには、ローター・バウムガルテン(Lothar Baumgarten)、トーマス・ベイレル(Thomas Bayrle)、ベルント&ヒーラ・ベッヒャー(Bernd and Hilla Becher)、アリギエーロ・ボエッティ(Alighiero Boetti)、ミリアム・カーン(Miriam Cahn)、ハンネ・ダルポーフェン(Hanne Darboven)、マルレーネ・ドュマス(Marlene Dumas)、ダン・フレイヴィン(Dan Flavin)、カタリーナ・フリッチュ(Katharina Fritsch)、ロバート・ゴバー(Robert Gober)、ドナルド・ジャッド(Donald Judd)、イリヤ・カバコフ(Ilya Kabakov)、ロイ・リキテンスタイン(Roy Lichtenstein)、マリオ・メルツ(Mario Merz)、ブルース・ナウマン(Bruce Nauman)、ナム・ジュン・パイク(Nam June Paik)、ゲルハルト・リヒター(Gerhard Richter)、ライナー・ルーテンベック(Reiner Ruthenbeck)、ローズマリー・トロッケル(Rosemarie Trockel)、ジェームズ・タレル(James Turrell)、ビル・ヴィオラ(Bill Viola)、ジェフ・ウォール(Jeff Wall)、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)などの主要作品を収められており、美術史の研究において非常に貴重な資料であると言える。

サウンドを通して「フルクサス」の世界的遺産を紹介する一冊。本書は2019年9月から2020年1月までロンドンの「ホワイトチャペル・ギャラリー(Whitechapel Gallery)」で開催された展覧会に伴い刊行された。
グランドピアノを使って音を生むにはどうすれば良いのだろう。ピアノの蓋を開き、木製のブロックを楽器の内側に並べ、一つが倒れて雑音が出るようにするのか、それとも鍵盤の上に乾燥した豆を落とすのか。「フルクサス」のコンセプチュアル・アーティストであるジョージ・ブレヒト(George Brecht)は、代表作の一つである「Incidental Music」において、一度に何人かの人々がピアノと触れ合う方法を実演するように仲間のアーティスト等に伝えた。
「フルクサス」の活動は1960年代、日常的な素材を使い実験的な「ハプニング」を演出するアーティスト、ミュージシャン、パフォーマーたちの国際的なネットワークとして世に現れた。反アカデミックであり、平凡であり、全ての人に開かれた創造性というものに向けた立場を共有していた。
ジョン・ケージ(John Cage)、フィリップ・コーナー(Philip Corner)、ディック・ヒギンズ(Dick Higgins)、アリソン・ノウルズ(Alison Knowles)、ジョージ・マチューナス(George Maciunas)、クレス・オルデンバーグ(Claes Oldenburg)、オノ・ヨーコを含む、「フルクサス」の音楽やサウンドアーティストたちの興味の対象を、パフォーマンス、楽譜、レコード、そして「ルイージ・ボノット・コレクション(Luigi Bonotto Collection)」品を介して掘り下げる。アーティスト陣による公開イベントは、従来の音楽の形式と内容を再考するものであり、楽譜へのアプローチも同様に画期的であった。伝統的な楽譜の代わりに、グラフィック、詩、ビジュアル・アートに基づいた記譜システムを考案したのである。
softcover
224 pages
170 x 240 mm
color, black and white
2020

サウンド・アートのみならず、ニューエイジ/アンビエント・リスナーにもレコメンドしたい素晴らしい一枚!40分間にも渡り水滴が静かに滴る音が反響し続ける、国産フィルレコ・アンビエント金字塔!先駆的音響技術者であり、実用系フィルレコ・ニューエイジ傑作『爽 ~目覚めと眠りの音風景~』でも知られる高野雅昭氏が、霊峰で「天啓」を受けた際における純朴な音との出会いの感動を再現すべく作り上げた伝説的スタジオ作品『しずくたち』が栃木の名店〈Art into Life〉より待望の再発。
50年代前半よりフリーの音響プランナーとして主に舞台音響を担当、80年代中頃からは自作音具と収集した民族楽器による"音あそび”と題したパフォーマンスを開始、主宰の「音あそびの会」では参加者と共に活動に取り組んだ高野昌昭氏(1927-2007)。音響効果の専門家としての傍ら70年代以降は自然音の録音に熱中、その再現の一つとして自作音具"水琴竹”のシステムをスタジオに組み、上質な水滴の音のみを捉えた78年の録音《しずくたち》。新たに金子智太郎氏(日本美術サウンドアーカイヴ主宰)による詳細な解説ブックレットを付属させた復刻版。
リマスタリングはGiuseppe Ielasiが担当。
CD版には48ページブックレット(日本語/英語)が付属。

Concepción Huertaによる、サブハーモニクス構造とテープ操作を駆使して制作された、彼女にとって最も鋭く、激しく、そして息を呑むような作品『El Sol de los Muertos』が〈Umor Rex〉より登場!全体がドローンやミュジーク・コンクレートを基盤に、聴覚から強烈な映像を喚起するような音のテクスチャが貫かれている。リズムやメロディの快楽とは無縁で、むしろ「痛み」や「記憶」「暴力」の物語を音に変える、ポスト・コロニアル的サウンド・ナラティブとも言うべき一枚で、音のかたちをした歴史的・政治的マニフェストとして聴くことができる。ラテンアメリカ左派思想の象徴的存在エドゥアルド・ガレアーノや、メキシコのサパティスタ、パラグアイやアルゼンチンのグアラニー族など、先住民の抵抗運動に共鳴する音による黙示録的作品。

民族音楽学や人類学、宗教、歴史を専門に研究、人間の文化的な多様性、またその重要性を記録し独自の発信を行なってきたオランダの出版社Sound Reporters。ここより1988年にカセットフォーマットにてリリースされた、エーゲ海キクラデス諸島の一つであるギリシャ領”アモルゴス島"のフィールドレコーディング。数年間現地に居住していた画家Harry Van Essenがサウンドスケープを収集、Sound Reportersの創設者であり民族音楽学者のFred Galesがミックスを担当した共同作品。島の北東部に位置する港”エギアリ”近辺のサウンドをスケッチ的に結合、前半部では海の音と大衆音楽が交互に流れ、詩の朗読、漁船の音、ボードゲームを楽しむ人々、祝宴の会場と、人々の生活に根差した音風景が展開。村を通り抜け山へ登る後半部では人々の日常風景に加え、コオロギの鳴き声、ミツバチの羽音、放牧された大量のヤギが奏でるカウベルなど、島本来の素朴な環境が現れる。
リマスタリングはGiuseppe Ielasiが担当。

学生時代に参加した"グループ音楽”での先鋭的な音楽活動、また1964年からはフルクサスへ参加した事でも知られる塩見允枝子氏。1990年に招聘されたヴェネチアのフルクサス・フェスティバルは、その後の氏の活動に大きな変化を与える出来事となり、同年に創始者であるジョージ・マチューナスへの追悼を込め鎮魂曲をカセットフォーマットにて自主出版。
シンセサイザーのチェンバロとオルガンの音色で演奏した自作曲、逆再生した自身の声をテープに記録、その音源を業者に持ち込みヴェネチアの会場で録音した環境音と合成/編集を行ったテープ音楽作品。ラ・モンテ・ヤング、マリアン・ザジーラ、エリック・アンダーセン、ウィレム・ドゥ・リダー、ケン・フリードマンらフルクサスの重要作家らの声も使用、テープの特性を利用しユニークなアイデアと構造を盛り込んだ、氏の音源の中でも特殊な位置付けとなる作品。
塩見氏が本再発版の為に書き下ろした新たな解説文、会場で撮影された当時の写真資料やスコアを掲載した、A4サイズの全8ページブックレット付き(日本語/英語)。
マスタリングはGiuseppe Ielasiが担当。
※CDフォーマットは作家の意向により、オリジナルカセットのA、Bサイドを繋げ1つの楽曲としている。
![Anne Gillis - Eyry] (LP+DL)](http://meditations.jp/cdn/shop/files/a0777080737_10_{width}x.jpg?v=1762673180)
80年代よりプリミティブなシステムにて楽曲制作を継続して来たManon Anne Gillis。自身の声、呼吸、言葉、楽曲を素朴な手法にて繋いだ9thソロアルバム。「私のサウンドはコンセプチュアルなものでは無く、理解するよりも感受しその中へ入り込むことの方がずっと大切である」と語る様に、音を触覚的な感覚で捉えた10作品で構成。語りや歌声を不鮮明な異音や変則的な反復として、またリズムトラックへと落とし込み、新たな内的世界を作り上げている。
マスタリングはMaiko Okimoto氏が担当。LP版はDLコード付き。限定300部。
サウンドアートの先駆者として60年以上にわたり活動を続ける、鈴木昭男のトートバッグです。肉厚の生地に、シルバーでプリントされています。

サウンドアートの先駆者として60年以上にわたり活動を続ける鈴木昭男。その初期代表作であり、1990年にオランダ・アイントホーフェンの〈Het Apollohuis〉から出版された1stCD『Soundsphere』が、〈Room40〉によってついに復刻。鈴木が1970年代に考案した独自楽器 アナラポスとDe Koolmeesを中心に構成された、彼の音の哲学を象徴する作品。ガラス管を擦り、叩き、触れることで生まれるDe Koolmeesの透明な倍音は、光が空間に広がるように微細な変化を続ける。一方、アナラポスはバネの巻き線を伝って音が上下に反響し、揺れ続けるドローンを生み出す。音数は決して多くないが、響きの余白が空間の奥行きをつくり、水平だけでなく垂直方向にも音が存在するような立体的な音場が広がる。鈴木の作品の特徴は、音を探すという行為そのものが作品になっていることで、楽器に触れ、空間と対話し、予期せぬ響きを受け取る。そのプロセスがそのまま録音に刻まれており、音が生まれる瞬間の対峙と柔らかさが共存している。唯一無二の自作楽器を通して、鈴木昭男が音の存在そのものを探求した記録であり、サウンドアート史における重要な作品。ポスター付属。
アメリカ実験音楽の重鎮Carl Stoneと、100台以上のオモチャ楽器を操る日本の音響作家ASUNAによる初のコラボレーション作『Imu Plastos』。2024年、ASUNAの地元・金沢での国際実験音楽フェスティバルでの共演をきっかけに生まれた作品で、ライブで展開された循環型サンプリングの手法をさらに発展させた内容となっている。ASUNAが鳴らすオモチャ楽器や小型シンセ、サンプラーの音をStoneがリアルタイムで取り込み加工し、さらにその加工音をASUNAが再びサンプラーに取り込んで送り返す、という、音が往復しながら変質していく独特のプロセス。オモチャ楽器の素朴な響きが電子処理によって奇妙な質感へと変換され、まるで異国の祭りの断片が電子音の霧の中で漂うような、文化的なレイヤーが折り重なる音像。ランダム性と構築性が同時に存在し、音が自律的に動き続けるようなテクスチャーがアルバム全体を貫く、実験精神に満ちた一枚。
実験音楽家Aki Ondaが、アメリカ前衛映画の巨匠Ken Jacobsの代表的映像作品「Nervous Magic Lantern」のために制作したサウンドトラックが〈Room40〉よりアナログ化。Onda自身が長年にわたり自身のライフワークである『Cassette Memories』プロジェクトなどのために世界各地で録音・収集してきた音源を即興的にレイヤーし、構築。テープの歪みやノイズ、日常音の断片がレイヤー状に積み重なり、抽象映像と響き合う独特の感覚のずれを作り出している。長尺曲「Brooklyn Bridge」では、ゆっくりと音のレイヤーが積み重なり、聴くほどに深く入り込み、まるで音の中を漂うような体験へと誘う。日常音と抽象音響が交錯する、サウンドアートとしての完成度が非常に高い作品。


Kassel Jaeger、Stephan Mathieu、Akira Rabelais ら現代音響からサウンドアートにおける重要人物3名によるコラボレーションで、トーマス・マン『魔の山』から着想を得た聴覚による山岳巡礼『Zauberberg』。スイスの山中に残る記憶と気配を音で辿るというコンセプトで、小説の舞台であるスイス・ダヴォスの Schatzalpでフィールド録音を行い、その素材をパリのGRMスタジオで再構築している。風の流れ、建物の残響、木々のざわめき、空気の密度を閉じ込めた録音素材と遠くで誰かが弾いているような楽器の音、電子音の微細な揺らぎを重ね合わせ、現実の風景と記憶の影が溶け合うような音の地層を形作る。Jaeger の音響彫刻的な構築、Mathieu の柔らかいテクスチャ、Rabelais の幽玄で夢のような処理が自然に融合した、聴き進めるほどに、霧の中の道をゆっくり登っていくような、静かで深い没入感が広がる音響芸術。
