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『エア・フロム・エア』は、人間の声の詩、言葉によって伝えられる精神、心、魂といった精妙なものを、現代の電子音楽技術の魔術的な仲介によって変化させ、強化し、抱擁する。この特異なパートナーシップは、ドーヴが呼吸するように発する言葉が、音節ごとに、またはフレーズごとに、修正され、拡大され、揺り動かされ、祝福されるオーディオ詩のコレクションである。ジョージアはドーヴの声を思慮深く強調し、電子回路のエーテルを通して呼吸と空気を変化させ、意味を解体しながらも、逆説的に言葉と音楽の両方の新しい意味を明らかにする。日本語を理解するリスナーは、これらの雰囲気の中に意味の雲や星座を見出すだろうし、ドーヴの母国語を理解しないとしても同じ雰囲気の中に純粋な音節音響の喜びを見出すだろう。現代音楽のパイオニアたちが電子音楽やサウンドアートにおける人間の声の可能性を追求した試みの、まったく新しい延長線上にある作品と受け止める者もいるだろうが、『エア・フロム・エア』はむしろ現代のベース・ミュージックやその他の分野にまで拡張された、まだ名付けがたい音楽の未踏の領域への進出となるかもしれない。LP版はDLカード付き、ディスクはBioVinyl使用。
装丁:近藤さくら
本LPは、CO2排出量ゼロ/100%循環リサイクルできる画期的な新素材<BioVinyl™>を使ったリリースになります。新素材で製造コストが少し高くなり価格に反映することになってしまいますが、どうか恒久使用を目指してご理解・ご支援お願いいたします。
=作品仕様=
+ BioVinyl™ 使用
+ DLカード付き
+ シュリンク封入+ステッカー
TRACKS:
Side A
1) 07.09.1521 - Heat of the Cheek
2) 10.10.2002 - Your Feet
3) 30.07.1845 - This is Bee Wine
4) 13.02.2078 - I’m Looking Down at Me Sinking
Side B
1) 26.01.1981 - Floats
2) 01.08.1940 - One Stories
3) 25.12.1892 - Stormy Vacation
4) Goodbye
元来ジャズ好きだった松武秀樹がロジャー・パウエル、ドン・グルーシン、マイケル・ブレッカーら名うてのプレイヤーとセッションした西海岸流シンセ・サウンドで、AOR、フュージョン・ファンも必聴の内容。「創世記」を題材に、クリス・モスデルが詩を、ペーター佐藤によるイラストがジャケット含めアートワークの全面にフィーチャーされている。
先鋭的で実験的でありながらも、これまでになくポップ・センスの光る作品となっている。つのだ☆ひろ、セシル・モンロー、川端民生参加。
【収録曲】
SIDE A
1. 流れのままに
2. ワルツに抱かれて
3. A King Of Loosing Time
4. SOME YEARS PARST
SIDE B
1. 向こう側の憂鬱
2. いまは
3. ダンサー
4. 新しいと言われ、古いと言われ
空間と生命の「発振」。ジャパニーズ・アンビエント/ミニマル・ミュージック史における不朽の名作が未発表音源を加え、初CD化!
日本環境音楽の草分け、芦川聡により設立された"サウンド・プロセス・デザイン社"が1984年に配給、今日に至るまで神秘のベールにつつまれた作品の全貌がついに明らかになる。エリック・サティ、クロード・ドビュッシー、ジョン・ケージ、スティーヴ・ライヒ、ブライアン・イーノ、細野晴臣、1980年代初頭のキング・クリムゾンといった偉大なアーティスト諸作への思索に富んだ返答。オリジナルLPの3曲に、アルバムの鍵となる楽曲「Nocturne」の再演、そし て続編「Nocturne II」の未発表録音と室内楽アレンジ・ヴァージョンを追加した全7曲を収録。
・Including the liner notes newly written for this reissue by Yuji Shibasaki
・For fans of Ambient, Minimal & Modern Classical Music
サウンド・プロセス・デザインによる「Réflexion」シリーズの唯一の作品である、このガウシアンぼかしを施したグラス/ライヒ・イズムの組曲は、おそらくバブル時代の広大な環境音楽作品群の中で最も離れた位置に存在している。 「波の記譜法」シリーズがミニマリズムを空間構成や感情の洗練という観点から表現したのに対し、磯田健一郎と廣橋浩はニューヨークの硬質さを蒸発させてガス状にし、芦川聡が思い描いた環境空間の中で「煙のように漂う」のに適した状態にすることで、より典雅な意味でアプローチしたのだ。 都市を構成するグリッドではなく、その間に漂う雲を思い浮かべて。 - Spencer Doran (Visible Cloaks)
海外より発掘・再評価された傑作アンビエント作品『NOVA』を創り上げた広瀬豊。あらゆる制約を解かれ、自身の内包から湧き出る感性と音の「滴」を記録した作品『Nostalghia』が遂に世界初音源としてリリース!巷に溢れるアンビエント・環境音楽とは別次元の音空間は、貴方のワイヤレスホン環境で日常の世界に溶け込み、スピーカー環境では空間さえも水平に拡張していくのか?ジャパンビエント(Japambient)の感性を次に体感するのは我々日本人であるはずだ。
1986年にミサワホーム総合研究所サウンドデザイン室が企画した環境音楽シリーズ「サウンドスケープ」からの一枚『NOVA』が海外で再評価を受けてスイスのレーベルよりボーナストラックを収録し2019年にCD化され大きな話題となった広瀬豊。『NOVA』制作後、自身の音と向き合い自宅のスタジオにて録音された音源を、CD版とは異なった収録曲を追加した完全盤限定2枚組アナログ・フォーマットでリリース!
限定アナログ盤
国内プレスLP (2枚組/ 見開きジャケット)
音楽:広瀬 豊
マスタリング:宇波 拓
デザイン:高橋力(合同会社エム・ビー)
解説:井上 立人/角田 俊也
監修:不思議音楽館
TRACK LIST
LP:1
SIDE A
01. Seasons
02. Moving layer
SIDE B
03. Vortex of clouds
04. Ancient Summer Mysteries
LP:2
SIDE C
05. Nostalghia
06. Words like water drops
SIDE D
07. Dance on the surface of the water
08. Quiescence
09. Toward to the sea
バイオアーティストの銅金裕司が、植物と話し植物から話しかけてくる装置を目指し、90年代初頭に研究開発した画期的なシステムそれが「プラントロン」 だ(※関連の博士号論文もある)。
植物(ラン)から生態電流を取り出して人間の知覚できる物理現象に変換するこの装置は、植物の知性をヒトが感得できるか探ることを第一義とし、物理現象じたいを興じるためのものではない。 『エコロジカル・プラントロン』はこの「プラントロン」を運用した初のインス タレーションの<音>の記録だ。
本作は銅金の「プラントロン」を作曲家の藤 枝守がインスタレーション用のサウンド・システムに構築したもので、植物とヒト環境の往信で生まれた生態電流を電子音にプログラム変換、不定形かつ不規則な電子音の粒が放出される(※注)。
強引に例えればクセナキスやペンデレツキの図形楽譜曲にどこか似た雰囲気を想像できるかもしれない。生態電流といえば、ヒトの脳波を使ったローゼンブームやルシエらの実験音楽が思い出されるが、本作はヒト主体でなく植物ファースト、そもそも<音楽作品>として 提示されていないことを記しておきたい。
今回の復刻ではギャラリーで制作された自主盤音源をリマスターし、『エコロ ジカル・プラントロン』から派生した二つの作品「マングローブ・プラントロン」 と「ピアノラ・プラントロン」をボーナス・ディスクに収録した。初のLP版も発売となる。
本装置の1991 年の実験公開以降、疑似・類似の試みがいまも出現しているが、そのオリジナルが「プラントロン」であったことは明記しておく。 解説には銅金の最新寄稿を掲載し、この実験と開発秘話、本作の意図を改めて 探る。
※注:藤枝は、ヒトが制御不能のこの音塊からある種の規則性を聞き出うとす る過程で現代音楽が置き去りにしてきた「メロディー」を再発見し、それを端緒に「植物文様」というシリーズを作曲し発表している。
限定100部。レーベル完売。再入荷無し、今回限りの入荷につき、絶対にお見逃しなく。若手屈指の〈P.S.F.〉ラヴァーこと宮岡永樹くん主宰の〈越子草Tall Grass Records〉よりシェシズの超重要物件を奇跡的にストックしました!
-----以下レーベル解説より
オリジナルはSteeple & Globeより1990年に発売。Discogsにおけるウォント数は140を超えるも販売履歴無し、多くのファンにとって謎に包まれた作品でした。今回、越子草Tall Grass Recordsより100部限定で正規リイシュー。新しいジャケットデザインは、Steeple & Globe の岡崎豊廣氏、「音響の鬼才」「レコーディングの魔術師」と名高い宇都宮泰氏に依頼しました。ライナーノーツは、「渚にて」「ハレルヤズ」の柴山伸二氏。
SideA
1. シュリ
2. 西新4
3. ニギハヤヒ
4. ナザレ
5. 白昼
6. 朝に通りで私はあなたに会った
Side B
7. リトル・アンブレラ (フランク・ザッパ)
8. クリャトスカヤ
9. 西新1
10. 西新3
11. クルエル・シー (ベンチャーズ)
12. アイオーン
13.(uncredited track)
参加ミュージシャン
向井千惠 Chie Mukai
西村卓也 Takuya Nishimura
久下恵生 Yoshio Kuge
工藤冬里 Tori Kudo
篠田昌巳 Masami Shinoda
向島ゆり子 Yuriko Mukoujima
大熊亘 Wataru Okuma
木村真哉 Shinya Kimura
2007年に沖縄・嘉手納のスタジオKadena Studio Oneにてレコーディングされた音源2曲が15年の時を経て、7インチ・アナログ盤として蘇る!
このレコーディングは久保田麻琴のプロデュースによって行われた奇跡的なセッションであり、国内では初披露となる貴重なもの。「ヤッチャー小(ぐゎ)」と続けてセットで唄われることが多い「泊高橋」が、単独の楽曲として演奏されておりとてもめずらしい録音となっている。
また、カップリングには大城美佐子の師匠である知名定繁の名曲「親(うや)ぬ心(くくる)」を収録。一番弟子の堀内加奈子との息の合った共演で、リラックスした艶のある唄声を聴かせている。
裸のラリーズ、1993年2月13日吉祥寺バウスシアターで開催された伝説の復活ライヴが、前作に続きデジタルマルチ音源よりアルバム化。アナログ盤は帯付き2枚組で発売。
すでにワールドワイドでリリースされ、大きな反響を巻き起こしている『CITTA' '93』に続き、その4日前の2月13日に吉祥寺バウスシアターにて行われた演奏が『BAUS '93』として作品化。ラリーズにとって5年ぶりの復帰ライヴとなった同公演は、これまた伝説的なパフォーマンスとして知られる。
『CITTA' '93』と同じく8チャンネルのデジタル・マルチトラックをマスターとし、会場内で録られたカセット音源や調整卓からのステレオアウトなども足され、久保田麻琴が再び入魂のミキシング&マスタリング。今作『BAUS '93』でも再び、誰も聴いたことのない音像でラリーズのコンサートを再構築している。
当日のメンバーは水谷孝(Vo,G)、石井勝彦(G)、高田清博(B)、三巻敏朗(Dr)。4日後の公演とはリズム隊が異なるラインナップとなり、前作『CITTA' '93』とはまた表情の違う演奏を聴くことができる。アナログ盤は帯付き2枚組で発売。
解説原稿を執筆したのは、「The Wire」や「The Quietus」でライターとして活躍し、BBCラジオに担当番組も持つジェニファー・ルーシー・アラン。さらに、ラリーズをはじめとする日本のアンダーグラウンド・ロックを世界に紹介した怪書『ジャップロックサンプラー』の著者としても名高いジュリアン・コープが特別寄稿。
■収録楽曲:
Side A
1. 夜、暗殺者の夜 / The Night, Assassin's Night
2. 黒い悲しみのロマンセ otherwise Fallin' Love With / Romance of the Black Pain otherwise Fallin' Love With
Side B
1. 夜の収穫者たち_1993 / Reapers of the Night_1993
Side C
1. Darkness Returns (Part 1)
Side D
1. Darkness Returns (Part 2)
裸のラリーズ、1993年2月13日吉祥寺バウスシアターで開催された伝説の復活ライヴが、前作に続きデジタルマルチ音源よりアルバム化。
CDの初回生産盤には同日のライヴ映像を素材に作り上げた映像作品が収録されたDVDを付属。
すでにワールドワイドでリリースされ、大きな反響を巻き起こしている『CITTA' '93』に続き、その4日前の2月13日に吉祥寺バウスシアターにて行われた演奏が『BAUS '93』として作品化。ラリーズにとって5年ぶりの復帰ライヴとなった同公演は、これまた伝説的なパフォーマンスとして知られる。
『CITTA' '93』と同じく8チャンネルのデジタル・マルチトラックをマスターとし、会場内で録られたカセット音源や調整卓からのステレオアウトなども足され、久保田麻琴が再び入魂のミキシング&マスタリング。今作『BAUS '93』でも再び、誰も聴いたことのない音像でラリーズのコンサートを再構築している。
当日のメンバーは水谷孝(Vo,G)、石井勝彦(G)、高田清博(B)、三巻敏朗(Dr)。4日後の公演とはリズム隊が異なるラインナップとなり、前作『CITTA' '93』とはまた表情の違う演奏を聴くことができる。
CDの初回生産盤にはかつてラリーズのヴィジュアル演出を手がけていた宇治晶が、同日のステージを撮影したビデオを素材に作り上げた映像作品を収めたDVDも付属。
解説原稿を執筆したのは、「The Wire」や「The Quietus」でライターとして活躍し、BBCラジオに担当番組も持つジェニファー・ルーシー・アラン。さらに、ラリーズをはじめとする日本のアンダーグラウンド・ロックを世界に紹介した怪書『ジャップロックサンプラー』の著者としても名高いジュリアン・コープが特別寄稿。
■収録楽曲(CD):
1. 夜、暗殺者の夜 / The Night, Assassin's Night
2. 黒い悲しみのロマンセ otherwise Fallin' Love With / Romance of the Black Pain otherwise Fallin' Love With
3. 夜の収穫者たち_1993 / Reapers of the Night_1993
4. Darkness Returns
DVD『Live at Baus Theater on February 13 1993』付き(本編23分)
国内外のレーベルから現在にいたるまで多数の作品を発表し、日本を代表するアンビエント/ドローン・ミュージック・シーンを牽引する存在となったChihei Hatakeyamaこと畠山地平。Spotifyの2017年「海外で最も再生された国内アーティスト」ではトップ10にランクインするなど、これまでも海外での人気が高かった彼が、この度イギリスの<Gearbox Records>からの第一弾作品となるアルバム『Late Spring』を発売する。
今作は、一連の豊かで傑出した出会いを通して、共有された旅の経験を穏やかに展開していく。大聖堂のオルガンを思わせる1曲目「Breaking Dawn」の鳴り響く水中の反響から、アルバムを締めくくる「Twilight Sea」の巧妙なドリフトに至るまで、レコードは緻密で美しいメロディが詰まった傑作に仕上がっている。広がっていくシンセサイザーのサウンド、そして光り輝くスローモーションのギターに引き寄せられ、それが時折現れる音響要素と結びつく。その様は、まるで人工血液のように機械の脈を流れるコンピューター・コードを想起させる。
1949年の映画でタイトルを共有している日本の映画監督小津安二郎の作品に示されている通り、風景の循環運動の美しさと日常生活の下に横たわる季節の変化に触発されて、『Late Spring』は古い映画の印象を投影している。円運動のコンセプトは、畠山がデイヴィッド・リンチ監督の『ツイン・ピークス The Return』を観ていた時に思いついたという。
通常は仕事が早い方だというが、今回の作品は自身のキャリアの中で最も時間のかかった作品の 一枚だったとか。2018年に始まった制作作業は、作品が完成した2020年まで続いた。彼は、ギターとシンセの再生と録音に新しいアンプとマイクのセットアップを使用して、自身の演奏へのアプローチを再検討した。メロディとトーンを単純化するために、彼はトラックごとに1種類の楽器のみを使用し、1つはシンセのみ、もう1つはエレキ・ギターのみを使用したという
2006年にリリースし、ピッチフォークでも8.1点の高評価を獲得した彼のファースト・フル・アルバム『Minima Moralia』に続いて、これまで70枚を超えるアルバムを発表している畠山は、強力な仕事の規範を作り上げてきた。彼の目録は、〈Kranky〉や〈Room40〉といった数々の名高いレーベルから彼自身のレーベルである〈White Paddy Mountain〉に至るまで広がっている。彼の作品の放出率は紛れもなく素晴らしいが、それ以上に特筆すべきは、それぞれのアルバムがどれも魅力的で、高品質を保ち続けているということだ。
1960 年にプロ入りして以降、多くのセッションやレコーディングで活躍してきた杉本喜代志。1960 年代後半からは白木秀雄、石川晶、日野皓正らのグループに参加し注目を集め、『カントリー・ドリーム』や『バビロニア・ウインド』といったリーダー作でその地位を不動のものとした。本作は約1年間のアメリカ遊学直後に石川晶、鈴木宏昌、植松孝夫らと録音したもの。グルーヴィでいて艶やかな「アワー・タイム」や「マーマレード・スカイ」をはじめ、怪しいキーボードが飛び交う「ジョーンズ・ストリート」や、メランコリックで美しい「クワイエット・パルス」など、ジャズ・ロックとフュージョンの狭間とも言える魅力的な曲が並ぶ。杉本の1970 年代半ばを代表する作品である。
text by 尾川雄介(UNIVERSOUND/DEEP JAZZ REALITY)
1970年代から2010年代に至るまで、ジャズはもとより広く日本の音楽シーンで活躍したドラマー、古沢良治郎。比類なき個性と圧倒的なパワーを宿した音楽は、奔放だけど気骨があり、なんとも魅力的だ。なかでも代表作である『ラッコ』にはその魅力が存分に詰まっている。全曲古沢によるオリジナルだが、曲によって色合いは全く異なる。美しいバラードかと思えばダイナミックなファンキー・ジャズを食らわし、ディープなモーダル・ジャズかと思えばほっこりとしたカリプソ風味で煙に巻く。
雑多ではあるが散漫ではなく、全てが潔く振り切れていて気持ち良い。豪快、痛快、爽快。これほど“快”が似合うミュージシャン/作品もそうはないだろう。古沢良治郎の真骨頂ここに極まれり、である。
text by 尾川雄介(universounds/Deep Jazz Reality)
【収録曲】
Side-A
1.CUM-CUM
2.MOKI
3.RACCO
Side-B
1.LA ZUGUTA-BA
2.WOLF FISH
3.JUNE RAIN
4.BURNING CLOUD
流通元完売。Laraajiを思わせるオートハープの音色と、山本邦山的な雅さ。サイケデリック直系のスピリチュアリティとアジア人の身体性が出会う。不定形の音楽家集団、野流の1stアルバム『梵楽』がレコード化。
人と人が、出会い、音を紡ぎ、会話するための流動的な共同体。2022年に結成し、現在は、キーボード/ハープのHyozo(hYouU_a)、インディアンフルート/ハープの織川一、ベースの水野翔太、琴/ギターの佐々木皓介、ピアノ/パーカッション/写真/エンジニアリングの聶を中心としたセッションコミュニティとして、主に都内~千葉で活動を行う。楽器未経験者を交えた即興演奏ワークショップ、セッションイベント、ギャラリーでのライブ、アンビエントを軸にした音楽の制作など、その活動は多岐にわたる。
2023年6月には、フォースワールド的な感性で活動続けるロックバンド、帯化が主催するインディペンデントレーベル造園計画より、1stアルバム『梵楽』のカセットテープをリリースするも、瞬く間に即完している。
必然の偶然か、偶然な必然か。
屋久島より20年の時を超え
未来に解き放つ
大自然からのメッセージ!
1993年、日本初の世界自然遺産として屋久島が登録されてから30年を迎えた2023年。
そして DJ KENSEI、GoRo the Vibratian、Kaoru Inoue、KND を中心に制作された知る人ぞ知る名盤 Final Drop「elements」(2003年発売) から20年が経った現在の世の中はどうなっているだろうか?
あらゆるものが便利に手に入るようになった私たち現代人は、さまざまな情報に絶えずさらされるあまり、自然とふれあい、楽しみ、感性を磨くような生活をしているだろうか?
Final Drop の最新作「Mimyo」を聴くと、こうした普遍的で大切な何かに気付かされる。
「Mimyo」の制作は2023年1月、多彩なセレクト / サウンドコントロールによって、オリジナルな音空間を作り出す、日本を代表するトップDJの DJ KENSEI と、ディジュリドゥ、カリンバ、口琴、笛、ハンドパン、パーカッション、自作の楽器を操るバイブレーションアーティスト GoRo the Vibratian の20年ぶりの再会から始動した。
普段はそれぞれソロアーティスト / DJ、ミュージシャン、音響エンジニアとして国内外で活躍する DJ KENSEI、GoRo the Vibratian、Kaoru Inoue、KND の4人が、2002年に屋久島でフィールドレコーディングを行なった際に保存した膨大な量の音源ファイルを、京都アンダーグラウンドシーンに君臨する最重要バンド、SOFT のメンバーであり電子音楽家 / プロデューサー / サウンドエンジニアの KND が今回 DJ KENSEI から話を受けてとりまとめ、それを基盤にして DJ KENSEI と GoRo the Vibratian の二人が新たに構築、制作、そしてミックスを行なった渾身の作品だ。
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A面はタイトル曲の「Mimyo」(微妙)
屋久島ならではの瑞々しい川や滝、浜辺に打ち寄せる波の音など、水の音のミックスから始まり、海水を叩くリズム (ウォータードラム)、そして風の音とベトナムの口琴、浜辺でのジャワの笛の演奏など、自然と一体となったリズムや音階、メロディーを堪能できる17分超えの大作になっている。あらゆる生命の源である 'いのちの水'、夜の鈴虫と昼間のセミの鳴き声、海と夜空の風と小鳥のさえずり、無心の笛のメロディーなど、屋久島の美しい情景が自然音と音楽と共に心に浮かんでくる。
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B面は「Space Time Polyrhythm」(時空間ポリリズム)
セミの鳴き声から始まり、GoRo the Vibratian が30年以上前にタイで放浪の旅をしていたときに作り、それ以来演奏してきた楽器カリンバの演奏、それとは別に録音したディジュリドゥと太鼓 (両方とも自作) の演奏、ベトナムの口琴の演奏が、屋久島の自然界に溶け込んでいくような力強い作品。ウミガメが産卵のときに砂をかき分けながら苦しさのなかで出る息の音、カブトムシの羽ばたく音など都会で暮らしているとまず聞くことのない自然音や、4人がみんなでやった手拍子などもミックスされた、こちらも1曲17分の、でも実際に現地に行ったかのような錯覚さえ覚える、臨場感溢れる大作になっている。
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マスタリングは2曲とも電子音楽家・サウンドエンジニアの KND によるもの。
DJ KENSEI、GoRo the Vibratian によるミキシングは、徹底的に音のクオリティを追求した結果、7日間以上行なわれたそうだが、そのあとの KND によるマスタリングも幾度となく行なわれたとのこと。
国内外で最前線かつ最深部にまで活動の場を広げるDJ、ミュージシャン、サウンドエンジニアの面々によって、屋久島の自然そのままのネイチャーサウンド、そして様々な民族楽器の生演奏が自然音と一体となった、独創的かつ美しい音楽作品が創られた。
すべての生命は自然と共にあり、循環し、豊かに力強く共鳴している。
その絶妙なバランスのもと私たちは生かされ、過去・現在・未来もこの事実は変わらない。
私たち現代人に贈られる、屋久島より20年の時を超え、未来に解き放つ、大自然からのメッセージ!
世界でも類を見ない独創的、そして美しい音楽作品 Final Drop の最新作「Mimyo」は、東洋化成の新レーベル "DEEP GROUND RECORDS" から、2023年11月3日開催の "レコードの日" に12インチレコード重量盤で発売!
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【Mimyo | 微妙 とは】
趣深く、何ともいえない美しさや味わいがあること。また、そのさま。みみょう。
細かいところに美しさ・問題点・重要な意味などが有って、単純な論評を許さない様子。
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【Final Drop:プロフィール】
多彩なセレクト / サウンドコントロールによって、オリジナルな音空間を作り出す、日本を代表するトップDJの一人である DJ KENSEI と、ディジュリドゥ、カリンバ、口琴、笛、ハンドパン、パーカッション、自作の楽器を操るバイブレーションアーティスト GoRo the Vibratian を中心に、京都アンダーグラウンドシーンに君臨する最重要バンド、SOFT のメンバーであり電子音楽家 / プロデューサー / サウンドエンジニアの KND、辺境愛に満ちたオーガニックなエレクトロニック・サウンドが話題を呼ぶ、DJ / 音楽プロデューサーの Kaoru Inoue (Seeds And Ground / Chari Chari) など、さまざまなクリエイターが離合集散する変則的な音楽集団。
おじまさいりのソロプロジェクト《くまちゃんシール》のアルバム完成。透き通ったヴォイスが浮遊してぐるぐる回る無重力サウンドワールド、その真の魅力は奥に宿る胆力の強さ。Le MakeupとTakaoの全面サポートのもと、代表作ができました!
おじまさいりはCASIOトルコ温泉、neco眠る、Emerald Four等々のインディーバンドで活動してきたヴォーカリスト/キーボーディスト/ソングライターで、2013年にソロ活動を始め、2017年に《Hoge Tapes》でカセットデビュー。この『くまちゃんシール』は、彼女にとって初のCD/LPアルバムであり、全曲おじまが作曲・プロデュースし、Le MakeupとTakaoのサポートを得て作り込んだ楽曲群は大きな発展と飛躍を遂げている。
おじまの個性であるDIYな音を軸に、Le Makeupのヴィヴィッドでカラフルなギターとサウンドメイク、Takaoのアンビエントポップシンセとキーボードが刺繍され、素地のロウファイさと精妙なハイファイさが躍動的に重なった音の層を堪能できる。全11曲中10曲でLe Makeupがミキシングを行い、「CHINA珊都異知」はTakaoが担当。おじまの音楽的アイデンティティの中心は透明感のある声で、インスト曲「カヌーで火を焚く」を除くすべての曲でそのヴォイスが使われているが、歌詞のある曲は半分のみ。アルバム全体で彼女のワードレス・ヴォイスがメロディやテクスチャーの要素として使われている。
『くまちゃんシール』はテクノやアンビエントやニューエイジ・リバイバルのフィルターを通したベッドルーム・ポップと呼べるかもしれないが、終盤に収録された四つ打ちリズムに歪んだ音が被さったお宅ディスコ「羹(あつもの)」、英のブレンダ・レイを少し思わせるドゥーワップ風味の似非レゲエ「TINYCELL」という2曲に、お約束を逸脱してしまうおじまの世界観が披露されている。
2004年に細野晴臣主宰のレーベルdaisyworld discsよりリリースされた、日本のアンダーグラウンド・シーンを象徴する怪盤が、15年の時を経てついにアナログ化です。
不穏なSEと呻き声に潰れたブギーなベースラインが絡む、"Juicy Fruit"を闇鍋で煮詰めたようなアブストラクト・サイケ・ダブ"UNDERHAIR WORLD"。野太く凶悪なブリブリのシンセ・ベースに動物の鳴き声や雑音が挿入される、熱帯雨林を抜けスラムに迷い込んだかのようなスカム/ミニマル・アシッド"KILL THE ANIMALS PROJECT"。チープなリズム・マシーンに反復するベースライン、脳髄に浸食するようなクニュクニュと鳴るシンセ、時折差し込まれるジャジーなギターが不思議とレイドバックした感覚を起こさせる、ルードでアヴァンギャルドなチル・ナンバー"TIRED"など、全21曲を収録。
ノイズ、アヴァンギャルド、ヒップホップ、ダブ、テクノなどあらゆる音楽的要素を溶解させ、猥雑かつ緻密に再構築した、クラブ・ミュージック的視点でも再評価されるべき名作です。今回のアナログ化にあたりアートワークを一新、国内外で活躍する写真家、赤木楠平が手掛けています。