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札幌の音楽家Kuniyuki Takahashiによる、モダン・クラシカルとエスニック・ジャズが融合した静謐な音響作品『Open Window』。本作は、札幌のスタジオに差し込む光と風からインスピレーションを得て制作された作品で、Kuniyukiが長年追求してきたジャンルを越えた音楽的表現の集大成とも言える内容。A面「Open Window」は、ECM的な静けさと透明感を湛えたモダン・クラシカル。ピアノやストリングスが繊細に重なり、空間と時間が溶け合うような音響。B面「Tobira」は、エスニックな打楽器とニューエイジ的なジャズの要素が融合し、異世界への扉を開くような幻想的なサウンドスケープ。Kuniyukiらしい有機的かつ瞑想的なアプローチが全編にわたり貫かれており、クラブ・ミュージックと深いリスニング体験の境界を自在に行き来する充実作。
『New Music』は、MerzbowやPrurientとの共演歴もあるNYノイズシーンの中心人物として知られるCarlos Giffoniとスウェーデンのエクスペリメンタル音楽家で、〈iDEAL Recordings〉主宰者Joachim Nordwallによる、テクノ、ノイズ、電子音響の要素を融合させた強烈なサウンド・アート作品『New Music』。Giffoniの深いシンセ・ドローンとNordwallの儀式的な構造が衝突し、機械的でありながら有機的な音響世界を形成。脈動する電子リズム、没入的なドローン、抽象的なテクスチャーが交錯する、フィジカルなリスニング感覚は、テクノの外縁部とノイズ、電子音響の境界を越え、宇宙的な領域に踏み込んだ一枚となっている。
2009年に逝去したオランダのカルト的シンセシストEnno Velthuysと、米デスメタル・バンドBlood Incantationの中心人物Paul Riedl両者によるアンビエント作品『Split』。Enno Velthuysはメランコリックで瞑想的なシンセ・アンビエントを中心とした80年代に残された未発表のカセット音源を収録。Paul Riedlは現行で制作された新録アンビエント作品を収録。深い空間性と内省的テクスチャーに満たされた、Blood Incantationでのコズミックな感覚をアンビエントに転化した内容となっている。世代も背景も異なる二人の音が、アンビエントを架け橋として、ひとつのアルバムで響き合う一枚。

ベルギーの音楽家Hieleによるレフトフィールド・エレクトロニクス、IDM、ニューエイジな要素が混ざり合ったアルバム『Emo Inhaler』。レトロなシンセサイザーの音色、遊び心のあるメロディ、深みのあるテクスチャと不規則で複雑なリズムが印象的な本作は、複数のスタジオや列車のコンパートメントで録音。断片をつなぎ合わせたような、奇妙な楽しさと、どこか懐かしいメランコリーが交錯する無邪気で不可思議な音響空間。視覚芸術家や映像作家とのコラボレーション経験を活かした空間や映像と結びつくような映画音楽的な感性と、どこかズレたポップ性を併せ持っている。「感情の吸入器」というタイトル通り、感情の断片を音で吸い込むような夢幻的な作品。
絵画、彫刻、音響、映像などを横断する作品で知られる世界的な現代芸術家、Anne Imhofによる、エクスペリメンタルな音響作品『WYWG』が大名門〈PAN〉より登場。本作は、彼女が2001〜03年に録音・撮影した個人的な映像や音声素材をもとに、それらを現在の視点から再編集し、アート作品として再提示したもので、従来の楽曲構造にとらわれない、アンビエント、エレクトロニック、インダストリアル、ポストクラブ的要素を融合し、緊張感と静寂が交錯するサウンドが特徴的。イムホフ自身に加え、イライザ・ダグラスやビリー・ブルシールなども制作に参加し、彼女のパフォーマンス作品で構築される、緊張感と無気力感が入り混じったような世界観を音で再現している。即興性と身体性を重視した録音で、Imhof自身の声やギターも用いられ、パフォーマンスや共同体的な空気と密接に結びついた音響表現となっている。48ページのアート・ブックレットが付属するなど、単なる音楽作品ではなく、彼女のアートを体現する総合的なインスタレーションというべき一作。

ロンドン拠点のプロデューサー、DJであるCall SuperことJoseph Seatonがオランダの名門〈Dekmantel〉からリリースしたミックスCD企画を、楽曲単位で抜粋した2枚組LP『A Rhythm Protects One』。90年代のColdcut『Journeys By DJ』やMetalheadz、fabricliveなどのミックスCD文化に影響を受けて育ったCall Superがその伝統を現代に再構築するもので、タイトルが示す「リズムが人を守る」という詩的な思想を軸に、Call Super自身の楽曲に加え、Ondo Fudd、Conny Slipp、Scarletina、Clam1らによる楽曲を収録。それぞれのトラックはセパレート仕様で、DJプレイにも適した構成となっている。ミックスCD文化へのオマージュと、現代のクラブ・ミュージックへの静かな提案が融合した本作は、繊細さとメランコリー、そしてミニマルで内省的なリズム感覚が共鳴する、エレガントで先進的なクラブミュージック。

Disruptによるゲーム愛と音響実験が融合した限定7"『Samurai Showdown / Last Blade』。 A面「Samurai Showdown」は、同名の格闘ゲームにインスパイアされたトラックで、レトロなゲームのピコピコした電子音風のメロディと重厚なベースが交錯するデジタル・ダブ。 後にSolo Bantonの「Kung Fu Master」のリディムとして再利用され、Jahtariレーベルの代表作のひとつとなった名曲。B面「Last Blade」は、より瞑想的で空間的なアプローチを取ったトラックで、静かな緊張感と深みのあるエコーが印象的。 両曲ともに、ゲームの世界観を音で再構築するようなコンセプトと、Disruptの特徴であるLo-Fi質感とDIY精神が色濃く反映された名作シングル。

レバノン出身のバンドSANAMによる2ndアルバム『Sametou Sawtan』。タイトルはアラビア語で「私は声を聞いた」という意味で、霊的でも不気味でもあるこの言葉が象徴するように、その音楽は音と言葉が心を揺さぶり、聴く者を今この瞬間へと引き戻す。ロックやジャズの自由な枠組みとアラブ音楽の深い伝統がぶつかり合い、情熱的なバラードと荒々しい即興演奏が交錯。詞作は前作同様、古今東西の詩や歌から引用し、現代的な意味を与え直すもの。エジプト民謡を再構築した「Hamam」、レバノンの現代詩人ポール・シャウルの詩をハードロックで爆発させる「Hadikat Al Ams」、12世紀の詩人オマル・ハイヤームの詩を用いた「Sayl Damei」やタイトル曲などが収録されている。過去の遺産を借りながら、燃えるようなライブ感と深い感情表現で、現代アラブ圏の新しいサウンドを切り拓く一枚!

Merzbow、K.K. Null、Nordによる1984年横浜でのパフォーマンスをカセットテープから直接復刻、リマスターを初めて公式アナログ化した、日本ノイズ黎明期の貴重なライブ音源を収めた作品『B-Semi Live 24/5/1984』。原始的なノイズの力強さと実験精神が凝縮されており、後のジャパノイズ・シーンの基盤となる1980年代初頭の日本ノイズシーンを記録した歴史的ドキュメント。

ジャパノイズ巨匠Merzbowがセルビアの新興レーベル〈Jezgro〉より2017年に発表したEP『Torus』のデッドストック入荷。轟音の電子ノイズと歪んだリズムが交錯する、過激で妥協のないサウンドは、Merzbowのノイズ美学を凝縮した短編的作品集。都市の騒音と電子ノイズを融合させ、聴く者を圧倒しつつも奇妙な瞑想感をもたらす、ジャパノイズの真髄を体感できる一枚。
ジャパノイズ巨匠Merzbowとスペインの作曲家Pedro Vianによる2025年のコラボ作品『A Wheel on Mani』。 荘厳なアンビエントと伝統のノイズを融合させ、霊性とデジタル実験を探求する作品。 収録は2曲のみで、片面ごとに長尺の音響世界を展開し、混沌と美が交差する一枚となっている。
オーストラリア出身の作曲家/コントラバス奏者Mike Majkowskiによる、アンビエント・ダブとエレクトロニカの境界に没入するミニマル作品『Invisible』。ループと質感に焦点を当てた構成で、旋律よりも空間と存在感を重視。見えない存在をテーマとして、物理的な存在を超えた音の気配を描き出す。アンビエント・ダブの深みと、ミニマルな反復の美学が融合、ダウンテンポで瞑想的な音響が、時間と空間の感覚を曖昧にしてゆく。感情を抑えた静かな語り口が、聴く者の内面に静かに浸透し、音の粒子が空間に漂うような深い聴取へと誘う、静謐で詩的なアルバム。

(数量限定/日本語帯付き/解説書封入)エイフェックス・ツイン、奇跡の復活を告げたグラミー受賞作!2014年、13年ぶりのフルアルバムとして突如リリースされ、全世界の音楽ファンを熱狂させた衝撃作。複雑怪奇なリズム構造と温かみのあるシンセサウンドが絡み合い、機械的でありながらどこか人間的な感触を持つ独自の世界を構築。リチャードの音楽哲学が凝縮された本作は、グラミー賞「最優秀ダンス/エレクトロニック・アルバム」を受賞し、その存在を再び世界の最前線へ押し上げた。名実ともに2010年代を代表するエレクトロニック・ミュージックの金字塔!

(数量限定/日本語帯付き/解説書封入)復活作『Syro』の発表以降、EP作品2枚のリリースやAFX名義の再起動作など完全復活を遂げたエイフェックス・ツインによる2018年リリース作。リード曲「T69 Collapse」は錯乱寸前のような超高速ビートと鮮烈なメロディが炸裂し、ビジュアル・アーティスト、ウィアードコアによる幻覚的な映像とともに世界を震撼させた。全編にわたり音響の複雑さとリズムの緻密さはかつてない領域に達しており、混沌と官能、暴力性と美しさが紙一重で同居する。エイフェックス・ツインが“現在進行形の鬼才”であることを証明し、IDMの未来をさらに切り拓いた決定的作品!

Gonçalo F. Cardosoが紡ぐ島の記憶シリーズ第三章。アゾレス諸島、カーボヴェルデ、カナリア諸島というマカロネシアの島々でのフィールド録音をもとに編んだ音の旅日記のような作品で、水の洞窟、黒い石の浜、静かなラグーン、小さな港町の生活音……そうした実在する場所の響きが、加工や合成音と溶け合い、現実と夢のあいだを漂うようなサウンドスケープを形づくっている。観光的な華やかさとは無縁で、むしろ一瞬の感覚やうつろう境界線を音として封じ込めた作品で、寄せては返す波や夜の湿った空気、海の底を思わせるパッドの揺らぎなどが淡々と現れては消えていく。やわらかな波と反響音が広がる「Bufadeiros de São Vicente」、漁村の夜に潜む静かな不穏を描く「Noite em Rabo de Peixe」、ミュジーク・コンクレート的な質感を帯びた「Rãs em Xoxo」。そして「Salinas de Pedra Lume」では、ひび割れた録音と幽かな音色が重なり、旅の記録というよりも、場所と記憶、そして消えゆくものへの幽玄な追想として響く。現地の空気を生々しく伝えながらも、聴く者それぞれの中に別の島影を呼び起こす、不思議な浮遊感に満ちている。現実の旅の夢を聴くようでありながら、内なる風景への静かな旅でもあるような一枚。

シカゴを拠点に活動するギタリストのMatt Goldと、トランペット奏者・プロデューサーのWill Millerの二人によるコラボ作『Horizon』が〈INTERNATIONAL ANTHEM〉より登場!穏やかな湖畔の午後のような、陽光に包まれた美しく深い音世界を描き出すような音楽で、60〜70年代のブラジル音楽への共通の愛情を出発点に、アコースティックギターを中心に据えたセッションから始まり、やがてシンセや弦、管楽器を交えた豊かなオーケストレーションへと拡張していく。柔らかくも緻密に編み上げられたサウンドは、アンビエント、ジャズ、クラシカル、フォークが自然に溶け合い、叙情と実験精神が絶妙なバランスで共存している。沈黙や静寂を音楽に取り込むように音の余韻や間を大事にして、感情を繊細に伝える感性、温かく開けた音の中に、儚さや距離感が滲んでいるようなメランコリア。ブラジル音楽を「素材」ではなく「精神性」として捉え、現代のシカゴの音響感覚で翻訳し直したような作品で、ブラジル音楽への地続きのオマージュであり、静かで深い共鳴が感じられる。夕暮れの水面に差し込む光がゆらめく、一瞬のきらめきを留めようとするような美しくも儚い音楽。2

Marc-Étienne GuibertやGil.Barte、Markus Gibbといった別名義でも知られるフランスを拠点に活動する実験音楽家/サウンドアーティストMert Segerによるクラブミュージックと内省的な音響芸術のはざまに位置するようなダブ、インダストリアル、ドローンの要素が交錯する40分間の音響探求カセット作『Empire Des Pulsions』。スモーキーな低音、歪んだパーカッション、ざらついたテクスチャが、都市の夜や心理の深層を思わせる音像を描き、断片的なリズムによる反復と変化が聴く者を不穏な没入へと誘う。録音はローファイでありながら、空間処理や残響の使い方は非常に繊細で、クラブ以降の音楽における身体性と抽象性のせめぎ合いを体現した作品となっている。限定カセットというフォーマットも含め、アンダーグラウンドな美意識が貫かた一本。
UKエレクトロニック・シーンの最前線を疾走し続けるデュオ Overmonoが、High Contrastのクラシック曲「If We Ever」のエディットをリリース。
本作に収録されるエディットは、グラストンベリー2025でのパフォーマンス後にTikTok、YouTube、Instagramで大きな話題を呼び、バイラルヒットとなった。8月に行われたUKの大規模フェス、ブームタウン2025でも再び大きな盛り上がりを見せ、既に230万回以上のストリーミング数を記録し、ファンから公式リリースを求める声が多く寄せられた本作が、ついに〈XL Recordings〉より数量限定12インチで初のヴァイナル化!
エレクトロニック・ミュージックの最前線を走るOvermonoによる本作は、シーンを象徴するアンセムとして今後も輝き続けるだろう。

チルアウトとトランスが融合したGuy ContactとSolar Suiteによるダウンテンポ・トラック集『Perfect Harmony EP』。バレアリックな鍵盤とアンビエント・シンセが織りなす、幻想的でテクスチャー豊かな音響空間が魅力的。〈Wax’o Paradiso Recordings〉からのリリースで、メルボルン発の新世代エレクトロニック・サウンド!
Henri Chopin、Pan Sonic、Achim Wollscheidによる2005年のコンピレーションCD『Composition い』。冷たい音の粒子とノイズの美学が融合し、抽象的かつ詩的な音響空間を構築。 ジャケットは池田龍雄によるアートワークを採用。
〈Another Timbre〉からリリースの、16世紀イタリアの作曲家の作品を再構成した作品『Vesperi』でも知られる現代音楽作曲家フィレンツェ出身の作曲家Marco Baldiniによる、彼自身の音楽的ルーツと美学を反映したミックステープ形式のコンセプチュアル・アルバム『Untitled』が〈The Trilogy Tapes〉より登場。本作は自身の作曲ではなく、影響を受けた音源を再構成したパーソナルな音響ジャーニーで、ジャンルを越えた音源が選ばれており、ドローン的な持続音、抽象的なテクスチャ、クラシカルな断片が交錯。静寂と音の間にある気配を捉えるような繊細な編集が印象的で、作曲活動とは異なり、Marco Baldiniの音楽的思考と感性を凝縮した聴くことの美学を提示する作品。
