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当店でも未曾有のヒットを記録した大名作『Ninth Elegy』でも最早お馴染み!日本のチルアウト・ミュージックの代表格ことCalmに「現在もっとも素晴らしい声の持ち主」と言わしめた事もある孤高のヴォーカリストFuminosukeを中心に、1997年に結成された越境的音楽集団Tsuki No Waが、03年に日本の〈Soundscape〉レーベルよりCDリリースした3枚目のアルバムにして、現在入手困難を極める、追憶の影と遠景の眼差しが交錯する、珠玉のアヴァン・フォーク傑作『Moon Beams』が、デラックス・エディション仕様にて奇跡の2LP再発!版元は、ゆらゆら帝国や〈Vanity Records〉作品、向井千惠などを手がけている事でも知られる、日本のアングラ音楽への愛に満ちたニューヨークの名門レーベル〈Mesh-Key〉。現在は取り壊されている、明治時代のバレエスタジオで録音され、大友良英や吉田アミなどの日本のアンダーグラウンドの名士たちのゲスト・パフォーマンスをフィーチャーした、時代を超越した野心的な作品。大人気を博したファースト・アルバム『Ninth Elegy』と比べると、よりダンサブルで抽象的な仕上がりとなった、彼らの作品でも際立って異質な作品。ジャズやラテン、ダブ、フォーク、エレクトロアコースティック、音響系などに至るまで、多様なジャンルや要素を横断した実験的サウンドと、バンドリーダーFuminosukeによる、憑依したような別世界的な歌声と共に、彼らの手でしか織り上げられない、あまりにも幻想的な音のタペストリーを作り上げています。ベーシストの守屋拓之は 日本を代表するサイケデリック・バンド、Ghost のメンバーでもあり、ドラマーの菅沼雄太は坂本慎太郎バンドの長年のメンバーとしても知られています。バンドによる、最新のミックスと、グループの全盛期の未公開写真を使用した、新しいアルバム・アートを起用。Josh Bonatiによるマスタリング&RTIでの高品質プレス仕様。目を引く金箔の文字が入ったフルカラーの2面ゲートフォールド・ジャケットに収納されています。

古くはAirport War名義でも活動、ベルリンの電子音楽の牙城〈PAN〉作品でも知られるインディヘナ出身NY拠点のサウンド・アーティスト、James Hoffによる〈Shelter Press〉からの最新アルバム『Shadows Lifted From Invisible Hands』が到着。ホーフがアンビエント・メディアと呼ぶ4つの曲で構成された自伝的レコードであり、各トラックは自身の無意識の聴覚風景、つまり、”イヤーワーム”(特定の楽曲やメロディが頭の中で繰り返し再生される事で、頭の中にこびり付いて離れにくい状態になる現象)と耳鳴りの周波数から抽出されたソースで構成されたグリッチ・アンビエント/エレクトロアコースティック作品。音でも白昼夢でもない”イヤーワーム”(またはスタック・ソング) は、即時性、偏在性、持続性という商業形式としての音楽を象徴しています。B2”Half-After Life”にMarisol Limon Martinezがピアノで参加。名匠Josh Bonatiによるマスタリング仕様。

いざ、第4の扉へ。自国のソウル、ゴスペル、ファンクにとどまらず、ニューエイジ・ミュージック始祖ヤソスや日本からは原マスミまで、世界各地のオブスキュアなサウンドを掘り起こしてきた米国の大名門であり、コンピに定評のある〈Numero〉から新物件!ニューエイジ・ミュージック始祖の1人IasosやLaraaji、Joanna Brouk、Don Slepian、Master Wilburn Burchetteといったレジェンドが残した傑作曲を一挙特集した、「Private Issue New Age (PINA)」の世界への、新たな入門盤的コンピレーション・アルバム『Bliss Out For Days』が登場!シアトルの〈Light in the Attic〉が手掛けた自主盤ニューエイジ・コンピ金字塔『I Am The Center』と是非セットで聴きたい内容!静かに漂う弦楽器や、くすんだ録音の、しかし美しいピアノがアンビエンスの宇宙として広がる、極上の逸品!オールドスタイルなチップオンジャケット仕様。32ページのブックレットが付属。

2024年のソロ・ジャパン・ツアーでは全10公演が完全ソールド・アウトとなったトム・ヨーク。レディオヘッドでお互いを熟知しているジョニー・グリーンウッドと、UKジャズの雄であるシャバカ・ハッチングスとのバンド(サンズ・オブ・ケメット)から、自身のソロ作品まで幅広い活躍を見せるトム・スキナーの3人で構成されるスーパー・バンドのザ・スマイル。
1年に2枚のアルバムをリリースするというハイペースな制作にも関わらず、年間ベストに多数選出されるなど、各方面で称賛を浴びた3rdアルバム『Cutouts』から、2曲のリミックス・バージョン、「Don't Get Me Started (James Holden Remix)」と「Instant Psalm (Robert Stillman Remix)」をリリース。
スタンリー・ドンウッドによる〈XL Recordings〉の象徴的なデザインに敬意を示したスリーブデザインとなっている。
エレクトーン音楽の第一人者、関戸茂雄(Shigeo Sekito)による1985年作品『1985』が、〈Holy Basil Records〉より待望のヴァイナル再発!!8曲からなる本作は、オリジナル曲とカバー曲がバランスよく配置されており、彼ならではの豊かな音色と、緻密に構築されたアレンジが全編を貫いている。中でも、自作曲「Amish At Dusk」は、コズミックで空間的なエレクトーンサウンドが印象的。全体を通して、チルアウト〜アンビエント的な心地よさの中に、どこかノスタルジックでメランコリックな響きが潜んでおり、Sekitoが描くエレクトーン音楽の奥深さを存分に味わうことができる。1970年代にリリースされた代表作『華麗なるエレクトーン・スペシャル・サウンド・シリーズ』から約10年ぶりに発表されたアルバムであり、音楽性の成熟を感じさせる意欲作!!
2017年にリリースされたソロ・アルバム。
1年以上の病気療養を経て新境地を開いた意欲作で、このアルバムからの音源を主体にしたコンサートも海外で複数回行われている。
前作『out of noise』がオーガニックな音響作品だったのに対し、ここではヴィンテージを含むアナログ・シンセサイザーが多用されている。
制作当初のアイデアのひとつが架空のタルコフスキー映画のサントラということもあり、どの曲もリスナーにそれぞれの映像イメージを強く喚起させる。
実際、アルバム発表後には高谷史郎、アピチャッポン・ウィーラセタクン、Zakkubalanらによって本作とその収録曲が映像化されインスタレーションとしても発表された。
近年のコンサートでは必ず演奏されていた新たな代表曲ともいえる「andata」を収録。
また「fullmoon」では映画『シェルタリング・スカイ』からポール・ボウルズの、「Life, Life」ではデヴィッド・シルヴィアンの朗読がそれぞれ使用されたことも話題となった。
是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二が初めてのタッグを組み、音楽を、坂本龍一が担当する映画「怪物」のサウンドトラック。
書き下ろし2曲を含む全7曲収録!
トラックリスト:
01. 20220207
02. Monster 1
03. hwit
04. Monster 2
05. 20220302
06. hibari
07. Aqua

Shiner、Pontiac Streator、Ben BondyによるユニットShinetiacの新作『Infiltrating Roku City』がHuerco Sの〈West Mineral Ltd.〉から登場!ヴェイパライズされたダブや、Billie Eilishのカット&ドローン、アルゴリズミックな実験的ビートが交錯する、混沌としたサウンドスケープを展開するShinetiacは、既存の「アンビエント」概念に反抗するかのようなスタイルで、前作『Not All Who Wander Are Lost』ではSpice GirlsやFoo Fightersのサンプルをトリップホップ風に変換。今作も同様に、ポップ要素を巧妙に解体しながら、ノスタルジーと現代のデジタル文化を再構築している。本作は、YouTubeの無限スクロールの果ての深淵にインスパイアされた音のコラージュで、内輪ネタやリサイクルされたミームが散りばめられている。ポップと実験音楽の境界を曖昧にし、アルゴリズムの時代を音で表現するShinetiacの最新作は、聴く者を奇妙なデジタル幻想へと引き込む。退廃と静寂の交差点!

東京の先鋭的ポスト・パンク・デュオ「帯化」の主宰する、卓越した審美眼に溢れる昨今要注目のインディペンデント・レーベルであり、毎度素晴らしい装丁でフィジカル作品を送り出してきた〈造園計画〉からは、今年度の国産ニューエイジ/アンビエントとして大変秀逸な内容のカセットが堂々アナウンス! 郊外の貧しい植栽から、あるいは国道沿いのマンションの一室から紡がれる、郊外都市のためのニューエイジ。千葉、鎌取出身の音楽家、織川一による第一音源集『穂遊/Suiyu』。
自宅の一室での宅録と環境音で構成されたという、ローファイでありながら神学的な響きを含むA面から、オートハープ、エレピ、ムーグシンセ、オルガン、テナーサックスなどのあらゆる楽器によって柔らかく塗り重ねられた音響と、野を駆け回る野ウサギのように自由な歌声が美しく溶け合う、15分を越える表題曲『穂遊/Suiyu』に向かって、郊外都市の憂鬱は穏やかに浮遊していく。
Popol Vuhなどのスピチュアルなジャーマンサイケの系譜と<Leaving Records>などのニューエイジリバイバルの系譜を引きながらも、プライベートな余白をそなえたニューエイジアルバム。カセット版には、『穂遊/Suiyu』のDLコードにあわせて、アウトトラック集『一向自適/Ikkojiteki』のDLコードが付属。

〈International Anthem〉創立11周年記念リイシュー・シリーズ!〈International Anthem〉の最初のリリースであるRob Mazurekによる上質なダーク・アンビエント・ジャズ組曲『Alternate Moon Cycles』が2025年、新たな帯とともに、セッション写真とMikel Patrick Averyによるライナーノーツが掲載された4ページのブックレットが追加されてめでたくも新装リイシュー!仲間のミュージシャン、Matt LuxとMikel Patrick Averyをフィーチャーした2篇のロング・コンポジションからなるこの作品は、シカゴの極小バーCurioでのライブ・テープに収められたもので、部屋の穏やかなきしみ、音、ささやき声、ざわめきの中で、極めてミニマルでありながら非常に親密な空気感を伴って進行していくオーガニック・ミニマル・ミュージック傑作!

〈Werk Discs〉のマネージャーであり、London Contemporary Orchestraとのコラボレーションや、〈Ninja Tune〉などの名門からの作品も知られる英国のエクスペリメンタル・シーン屈指の鬼才Darren CunninghamことActressが、ロサンゼルスを拠点とするデジタルアート、音楽、テクノロジー・スタジオであるActual Objectsとコラボレートしたインスタレーション作品『Grey Interiors』が〈Smalltown Supersound〉よりリリース!遠く離れたピアノと、彼の持ち味であるゴージャスなテクスチャーによって、ゆっくりと構築される、ゴーストのような、ホログラフィックなアンビエント作品。今地球の大気圏外にいることを確認させてくれるような、他の誰にも真似できない唯一無二な音世界!片面ホワイトヴァイナル仕様
祝!大人気作品が10周年記念エディションとして再来です。イングランドはマンチェスター出身の電子音楽家/テクノ・プロデューサーであり、大名門〈Modern Love〉を拠点に数々の名作を送り出してきたのみならず、〈Tiny Mix Tapes〉や〈Resident Advisor〉、〈Pitchfork〉といった主要メディアでも大いに賞賛されてきた名手Andy Stott。14年に〈Modern Love〉から発表した3枚目のスタジオ・アルバム『Faith in Strangers』が復刻。〈Pitchfork〉でも8.4の高スコアを獲得&”Best New Music”に選出されるなど、やはり同年の批評筋からも高い評価を得た大人気作。自身の元ピアノ教師であるAlison Skidmoreもヴォーカルに起用し、極めて尖鋭かつ異形なダブ・テクノ像を描いた、2010年代中盤を代表する名作!!!!Matt Coltonによるマスタリング&カッティング。限定500部。

英国の現代ジャズの聖地であり、Portico QuartetやMammal Hands、GoGo Penguinといった傑出した面々を擁する一大名門〈Gondwana Records〉からは、ロサンゼルスを拠点とするディープ・ジャズ・アンサンブルPhi-Psonicsによる2枚目のスタジオ・アルバム『Octava』をストック。Alice ColtraneやPharoah Sandersなどのスピリチュアル・ジャズの影響、そして、Radioheadなどのミニマルで実験的なアプローチなどが折衷された、モダンで静謐な空気感が素晴らしいミニマリスト現代ジャズ傑作!
GLENN ASTROと〈JACKTONE〉を主宰する DOC SLEEPによるIDMデュオBeats Unlimitedが、ドイツ・ベルリンのレフトフィールド・ダンスレーベル〈Hypno Discs〉から7"が到着!ディープなベースライン、ダビーなテクスチャー、そしてUKベース・スタイルのリズムにニューエイジやバレアリックを意識したサウンドは心地よく霞んでいて没入感がある。リバーブたっぷりのカリンバやマリンバ風のメロディーと土にまみれたアンビエントなテクスチャーが、ポスト・ダブステップのビートと重みのあるサブベースを包み込むオープニングの「Virta Chords」や、深く魅力的なサンプルを多用した重層的なアンビエント・サウンドスケープを聴かせてくれる「Transition Env」などを収録!

「ピアノの詩人」と呼ばれた、アンビエント・ミュージックのパイオニア、ハロルド・バッドの名盤リプレスが決定!
アメリカ西海岸出身の作曲家で、コクトー・ツインズのロビン・ガスリーが「ピアノの詩人」と呼んだハロルド・バッドによる1988年の『The White Arcades』が<All Saints>より初めてヴァイナルで再プレスが決定!ロビン・ガスリーとブライアン・イーノがプロデュースに参加し、コクトー・ツインズ・スタジオで一部レコーディングされた本作は、光り輝くシンセ、静謐なピアノ、霧がかったテクスチャーと空間がエフォートレスにブレンドされ、瞑想的で美しい全9曲に仕上がっている。
「そのオーラは幽玄で、この世のものとは思えないが、バッドの音楽は実に、人類に役立つ音楽のお手本のようなものだ。日常生活における、雑多な焦燥感や、政治文化のナンセンスさに苛まれる時、この音楽を聴けば、静けさを取り戻し、優雅な気分に浸ることができる。彼のレコードは、まさに死別のときに心を落ち着かせ、安らぎを与えてくれる。ハロルド・バッドは、地上に存在する天国の音のようだ。」
—サイモン・レイノルズ(UKジャーナリスト)

2025年リプレス。アシッド・ハウス、テクノ、ダブ、レゲエ、アンビエント、プログレッシヴ・ロック、ヒップホップを飲み込んだ独自のサウンドを展開するジ・オーブ(=アレックス・パターソン)の通算8枚目のニュー・アルバム。

英国・ブリストルの4人組による実験的フォーク、ポストロック・バンドQuadeがロンドンの現行レフトフィールド/エクスペリメンタル・シーンにおける最大級の名所〈AD 93〉より待望の2ndアルバム『The Foel Tower』を発表。本作を制作するにあたって、バンドは、ウェールズの山の谷間にある古い石造りの納屋にこもった。渓谷は荒涼とし、風が吹きすさび、日照時間はほとんどなく、彼らは毎晩、パチパチと燃える焚き火の周りに身を寄せていた。このアルバムは、彼らが「社会から完全に取り残されたような感覚だった」と言う10日間のスナップショットであり、バンドがその時に経験していた感情や不安のすべてが、魔法のようにテープに収められている。まさにその瞬間にしか存在しなかったものが、アンビエント、ダブ、ポストロックの手法に、土俗的な要素を取り入れ、メランコリックであると同時にドリーミーであり、力強くパワフルであると同時に静かで優しげな一枚として結実している。
JUZU a.k.a. MOOCHY主宰CROSSPOINTとChee Shimizu主宰17853 Recordsのコラボレーション・リリース第4弾。尺八奏者KENJI IKEGAMIによるパースペクティヴなディープ・ エスノ・アンビエントがアナログ・リリース。Chee Shimizuプロデュース作品。
『Soft meets Pan / Tam』(2021年)、『WaNaWa/ WaNoWa』(2023年)、『Zen Ensemble / Garden Of Time』(2024年) とアナログ・リリースを重ねてきた、JUZU a.k.a. MOOCHY主宰CROSSPOINTとChee Shimizu主宰17853 Recordsによるコラボレーション企画の第4弾として登場するのは、日本古来のエスニック・ミュージックとアンビエント/実験音楽を独自の世界観で融合する尺八奏者KENJI IKEGAMIによる最新作。テリー・ライリーの精神を継承するチェロ奏者の瀬藤康嗣 a.k.a. Denca、アイヌの伝統楽器ムックリの奏者 UtaEとの共演による長尺曲を 2 曲収録。
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正直に言ってこのふたつの楽曲は、私が長いあいだ聞いたなかで最も奥深く、最も強烈な音楽だ。活気に満ちたサウンドは聴き手に集中を促し、遠くまで連れて行ってくれるが、一歩も動くことなく、内面に響き、まるで隠されている生きた和音に触れるかのようである。長い呼吸のような美しさ、海が私たちに与えてくれる物語、春を告げる速い雲、花と牧草地の香りがする風、踊る木々の何千もの葉…。 心に語りかける素晴らしい音楽だ。 Gigi Masin (音楽家)
なんて素晴らしい楽曲の組み合わせだろう。美しく調和の取れた音楽が、時間が止まったかのようなディープ・ゾーンへと私を運んでくれる。 Jonny Nash(音楽家 / Melody As Truth主宰)
「KANNON」は、尺八の多様な奏法をあえて使わずに、シンプルな持続音に徹することで、一音の響きの内的な豊かさと、とても微妙な変化に聴覚を集中させ、重厚なレイヤーのなかの無限の拡がりへと解放される気持になりました。音が現れる瞬間、通り過ぎ、消えてゆく時間が、美しいです。「RAVEN」は、尺八の伸びやかで繊細な音の表情がとても美しく、 ライブ録音とは思えない完成度に驚きました。ムックリの落着いた時間の刻みと調和し、幽冥の次元へと通ずる音楽であると思いました。後半の高い音域とムックリに息を入れて低い倍音を響かせているところも、とても好きです。この緩やかな展開に魅せられました。 石川高(笙奏者 / 古歌謡演奏家)
正にディープ・リスニングに相応しい音の心象風景/精神のサウンド・スケープに耳を奪われる。邦楽器の現在地点においても極めて独創的なのではないだろうか。 井上薫(DJ / 音楽家)
日頃から「ジャンルとか関係ないよね」とか言いつつ、聴いてビックリ「これ尺八なの?」と自分がいかに既存のイメージに囚われていたことか、言うなれば「耳からウロコ」!非常に耳に心地良く深い響きと、まさに自然環境と一体化して共に呼吸するような音響の展開に、いつの間にか竹林に迷い込み、自分がどこにいるのかわからなくなるような、瞑想の迷宮のような体験。音はすべてを物語る、とあらためて実感しました。音のバランスも絶妙で素晴らしいです。このような即興演奏は、個が唯一性を発揮しながらも全体の調和を成す一部であり、自然界には一つとして同じものが存在しないという忘れがちな驚異を思い出させてくれます。 宝達奈巳(ヴォーカリスト/シンセサイザー奏者/作曲家)
古楽器らしからぬアブストラクトなトーンに驚きました。稠密なサウンド・スケープに音楽文化への愛を感じます。 森田潤(電子楽器奏者 / DJ)
山に入り真竹を掘り出し、自ら制作した「地無し尺八」を吹くKENJI IKEGAMI。ブライアン・イーノの「Music For Airport」のように幾重にもレイヤーされた尺八のロング・トーン、テリー・ライリーの精神を継承するチェロ奏者、瀬藤康嗣の変幻自在な即興演奏が浮遊する近未来的ドローン・アンビエント「KANNON(観音)」。尺八が描くパースペクティブな音像にUtaE が演奏するムックリのビブラートが太陽光線のごとく降り注ぐエスニック・アンビエント「RAVEN(渡鴉)」。虚無僧よりはじまる地無し尺八の歴史伝統に敬意を表しながら、あらたな息吹を吹き込む池上健二の音楽は、時空を超えて太古と未来を今に繋ぐ。 Chee Shimizu(DJ / プロデューサー)
KANNON(観音)は、池上による尺八と、瀬藤康嗣によるチェロの即興演奏を主体としたデュオ曲である。 小川のせせらぎ、小鳥のさえずりのごとく静かに浮遊する鳴り物が竹林の風景を想起させるイントロダクションから、尺八のひと吹きがはじまる。尺八のロングトーンは残響を伴いながら積層され、ドロー ンを形成する。インスピレーションを得たチェロは奔放に旋律を重ね合わせていく。ふたつの楽器の音色と旋律は相反することなく、不思議な音像を描きながら静かに頂点へと向かい、やがてふたたび、静謐な竹林へ同化していく。
RAVEN( 渡鴉 ) は、2021年に東京のおおばキャンプ村で開催された野外フェスティバル< Oneness Gathering>でのライブ・レコーディング音源である。アイヌの伝統民族楽器であるムックリを演奏するUtaEと池上の尺八とのデュオ、すなわち、竹と竹の共演である。尺八の音色が持つ特有のふるえを随所に効かせながら、パースペクティブな音像を描いていく尺八のアンビエンス。その中央でムックリの奏でるビブラート音が太陽光線の如く降り注ぐ。
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<アーティスト>
KENJI IKEGAMI / 池上健二(地無し尺八製管師/演奏家)
1981年生まれ。熊本県出身。 10代の頃より民族音楽や瞑想音楽に傾倒し、2004年東京にて日本各地に古来から伝わる虚無尺八(古典本曲)をライフワークとして尺八を始める。その後、古典から得たインスピレーションは即興やドローンミュージックなどの原始的な技法を取り入れたスタイルへと変化し、演奏活動やトラックメーカーへの音源提供を行う。また、2010年からより理想の音を求め、尺八製作を開始。8年の修行を経て2018年自身のブランド「池上銘地無し尺八」を立ち上げる。自然の響きに焦点をあて製作される池上銘は、これまでに無い新しい音を生み出し、特に海外のプレーヤー達に高く評価され支持されている。2023年、尺八の材料になる真竹の聖地、また故郷でもある九州に拠点を据え、研究・製作・演奏を精力的に行っている。
www.ikegami-jinashi.com
<参加ミュージシャン>
KOHJI SETOH aka DENCA / 瀬藤康嗣(デンカ)
音楽家、チェリスト。サックス奏者のカナイタダヒコ(現 Colored Rice Men)、 ドラム、チェロのトリオ編成によるユニット、POOL を結成し、即興演奏をはじめる。その後、メディア・アートを中心に活動を展開。コロナ禍以降、植物や発酵食品の生命活動から音を生成するデバイス<NOW HEAR MACHINE>を用いた作品を数多く制作。2022 年春からテリー・ライリーによる音楽教室<KIRANA EAST>を主催。ライリーとプライベートでセッションをする機会を得、氏からドローン楽器としてのチェロの可能性を示唆される。また、シタール奏者ヨシダダイキチらとも共演。
UtaE
ムックリ奏者、ハポネタイ代表。2009年に母とともに北海道清水町にハポネタイ(母なる森)を構え、現代を生きるアイヌの個人史採録とアイヌ・アートの展示やライブに取り組む。その後一時休止を経て、2020年、母より代表を引き継ぐ。 アイヌの口琴楽器ムックリ奏者/パフォーマーとして国内外でアイヌ文化の伝承と交流に努める。 2014年、ドイツで開催された国際口琴大会に参加。アニメ『ゴールデンカムイ』では、ムックリのパートを担当している。近年は教育機関を中心にアイヌ文化を伝える講演やワークショップを、リアル会場 /オンラインにて開催。2021年5月より、エフエムおびひろ(JAGA)『anu anu〜母なる森ハポネタイ〜』にラジオ・パーソナリティとして出演中。

80'Sオーストラリアで活躍したテープ、シンセサイザー、ギター、ハンド・パーカッションによる即興演奏をベースにしたリズミックなインダストリアル・エレクトロニクスによるレジェンド・グループLAUGHING HANDSにも在籍したマルチ・インストゥルメンタル / エクスペリメンタル・コンポーザー、PAUL SCHUTZEによる、オリジナルは1992年に〈EXTREME RECORDS〉よりリリースされた『New Maps Of Hell 』がボーナストラックを追加、新たに素晴らしいリマスターを施され、オリジナルよりはるかに良いサウンドで蘇る!!シュッツェのソングライティングとプロデュース・スキルの高さを示す、最も魅力的な作品のひとつで、ワールド・ミュージックへの愛情にあふれたトライバル・アンビエント・ダブ傑作!。

日夜音楽を通してアラビック/ダブに襲撃を繰り返し続け、あまりにも膨大な音源の数々を残してきただけでなく、未だにその未発表音源までもが掘り起こされる今は亡き英国の名手ことMuslimgauze。90年代オーストラリアの地下シーンを代表する実験系名門レーベル〈Extreme〉に残した94年作『Citadel』が〈Kontakt Audio〉から初アナログ化!そのキャリア中でも比較的チルで、ブレイクビーツ的な展開まで聴き取れるレフトフィールドで異色の、アンビエンスに溢れた作品。抑制の効いた展開が徐々にクレッシェンドしていく、美しい展開も楽しめるキャッチーな一枚。


長年にわたってLAシーンの発展に貢献してきた現代屈指のミュージシャンであり、作曲家、編曲家、オーケストレーターとして活躍するミゲル・アトウッド・ファーガソンが、熱心な音楽ファンの誰もが待ち望んだデビュー・アルバム『Les Jardins Mystiques Vol.1』を〈Brainfeeder〉よりリリース!
様々な役割を通して、多くのミュージシャンと仕事をし、600枚以上のアルバム、映画、TV番組でレコーディングを行い、世界中で何千回ものライブ・コンサートを行っているミゲル・アトウッド・ファーガソン。そのスタイルは、ジャズ、クラシック、ヒップホップ、エレクトロニカ、アヴァンギャルド、ポップスなど様々なジャンルを横断している。J・ディラの作品群を60人編成のオーケストラ作品へと再構築した革新的な作品『Suite For Ma Dukes』(2009) 、長年の友人でありコラボレーターでもあるカルロス・ニーニョとのコラボ作品の数々、カルテット・ファンタスティコやミゲル・アットウッド・ファーガソン・アンサンブルでの活動を通して、アーティストはもちろん、幅広い音楽ファンから尊敬を集めている。
ロサンゼルスの音楽シーンに深く浸透しているミゲル・アトウッド・ファーガソンは、2008年のレーベル設立以来〈Brainfeeder〉ファミリーを支えるキーパーソンの一人となっている。レーベルを主宰するフライング・ロータスとは親友であり長年のコラボレーターでもある。2010年以降、フライング・ロータスのアルバム作品4枚すべてに参加し、渡辺信一郎監督が手がけた日米合作の短編SFアニメ『ブレードランナー ブラックアウト2022』や、Netflixオリジナル・アニメ『Yasuke』のサウンドトラックにも参加。またサンダーキャット、ハイエイタス・カイヨーテ、カマシ・ワシントン、ガスランプ・キラー、サラミ・ローズ・ジョー・ルイス、ブランドン・コールマン、ティーブスなど、レーベル所属アーティストの作品にも大きく貢献している。過去15年間にわたってレーベルにとって極めて重要な役割を果たしてきたミゲルが、12年の歳月をかけて完成させたという自身の大作を〈Brainfeeder〉からリリースするのは、まさにふさわしい流れと言える。フライング・ロータスがミゲルに自身のレーベルから作品を出すことを提案したのは10年以上前に遡るという。〈Brainfeeder〉から作品をリリースすることについて「私はロサンゼルスを愛してる。ここ出身であることを誇りに思うし、ロサンゼルスに貢献したいという気持ちはあるよ」とミゲルは話している。
『Les Jardins Mystiques』は、ミゲルの音楽世界を開放し、共有するプロジェクトである。そしてヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、キーボードなど様々な楽器を自ら演奏するミゲルのエレガントな音楽性と、彼と50人以上のミュージシャンたちとの自由奔放な対話を披露する場でもある。今回発表されたアルバム『Les Jardins Mystiques Vol.1』は、三部作の第一弾として位置付けられており、トータルで10時間半に及ぶという。この超大作のオープニング曲「Kiseki」に、マイルス・デイヴィスの大名盤『Bitches Brew』にも参加している伝説的ミュージシャン、ベニー・モウピンがバスクラリネットの演奏で参加しているのを筆頭に、ゲスト・ミュージシャンには、カマシ・ワシントン、サンダーキャット、ドミ&JD・ベック、ジェフ・パーカー、カルロス・ニーニョ、オースティン・ペラルタ、ララ・ソモギ、ジャメル・ディーン、ジャマイア・ウィリアムス、バーニス・トラヴィス2世、ディアントニ・パークス、ブランドン・コールマン、マーカス・ギルモアといった豪華な面々が名を連ねている。
『Les Jardins Mystiques』は、音楽は自然であり、何にも影響を受けることのない生命力であるというミゲルの理念を反映している。『Les Jardins Mystiques Vol.1』に収録された楽曲のタイトルは、スペイン語、スワヒリ語、サンスクリット語、古代ギリシャ語、日本語、ヘブライ語など、国際的な言語や伝統から引用されている。曲の長さもスタイルも異なる52曲は、全体を通して見事なまでに制約のない流れがあると同時に、一つ一つの楽曲が、独自の不思議な世界を展開させている。
ミゲルは、その輝かしいキャリアを通して、レイ・チャールズ、スティーヴィー・ワンダー、クインシー・ジョーンズ、スモーキー・ロビンソン、アルトゥール・ヴェロカイといった伝説的アーティストから、リアーナ、ラナ・デル・レイ、レディー・ガガ、ドクター・ドレー、メアリー・J. ブライジ、ウィル・アイ・アム、ビッグ・ボーイといったメインストリームの大物アーティスト、そしてボノボ、リアン・ラ・ハヴァス、ケイトラナダ、モーゼス・サムニー、セウ・ジョルジ、コモン、ザ・ルーツ、ザ・シネマティック・オーケストラ、ジャマイア・ウィリアムス、シャフィーク・フセイン、エイドリアン・ヤング&アリ・シャヒード・ムハマド、カルロス・ニーニョ、ビラルといった幅広いジャンルで活躍する世界的アーティストの数々と仕事をしている。
50人以上の豪華ゲストが参加し、全52曲、3時間半におよぶ規格外の超大作となるこのアルバムは、3枚組CDと4枚組LPでリリースされ、国内流通仕様盤3CDには解説書が封入される。
