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当店でも長年ベストセラーでもお馴染み現行ドローン界隈でも最高峰の名作家!Maria w Hornと共にカルト名門〈XKatedral〉を主宰。〈Hallow Ground〉や〈Total Black〉〈iDEAL Recorings〉といった重要レーベルから傑出したタイトルを発表してきたストックホルム在住の女性ミニマリスト、Kali Maloneの最新アルバム『All Life Long』が、Stephen O'Malley運営の名レーベル〈Ideologic Organ〉よりアナウンス!2020年から2023年にかけて作曲されたパイプ・オルガン、合唱団、金管五重奏のための音楽集!2019年の画期的なアルバム『The Sacrificial Code』以来となるオルガンのための作品や、Macadam Ensemble & Anima Brassによる声と金管のための作品など、反復と変奏の間の常に変化する緊張感の中で煮えたぎる圧巻の全12曲を収録。Stephan Mathieuの手により〈Schwebung Mastering〉にてマスタリング。Matt Coltonがカッティングを担当。Stephen O’Malleyによるカヴァーフォトを採用と万全の布陣です!20ページのブックレット付属。
オリジナルは1970年にリリースされたFunkadelicのセルフタイトル・デビュー作が、〈Org Music〉による〈Westbound Records〉再発シリーズの一環として、マスターテープからの丁寧なリマスタリングを経て音質も格段に向上してのリイシュー。本作は、ジャンルの境界を突き破るカオティックでスピリチュアルなグルーヴに満ちており、Motown的な洗練とは真逆をいく、荒削りで予測不能なブラック・サイケの金字塔。歪んだギター、即興性、スピリチュアルな曖昧さを武器に、黒人音楽の可能性を一気に拡張してみせた。Eddie Hazelのギターをはじめとする若きバンドメンバーの熱量と、George Clintonのストリート哲学が融合した、混沌と自由の音楽革命。

ドイツのミュージシャン/作曲家のDaniel Rosenfeldが変名C418にて製作した傑作!物理世界とピクセル化された世界の両方で響くサウンドを描き上げた『マインクラフト』のオリジナルサウンドトラック盤『Minecraft Volume Beta』が〈Ghostly International〉からアナログ・リプレス。前作『Alpha』には未収録の楽曲だけでなく、ゲーム内では使用されたなかった楽曲も収録したC418自身のオリジナル・アルバム的一枚!牧歌的で穏やかなサウンドスケープに仕立てられた前作と比してよりダークで内省的な側面もクローズアップされた魅惑のアンビエント/エレクトロニック・ミュージックが収められています。
Thee Sinseersのリーダーとして知られるJoey Quiñonesによるソロ・アルバム『Inna Soul Steady Situation』は、イーストLAのストリート文化と、彼のルーツであるチカーノ・ソウル、そしてロックステディが溶け合った、温度と情緒に満ちた一枚。彼が育った街の空気、近所のレコード店、仲間の家のリビング、そんな日常の風景がそのまま音に染み込んでいるような、生活の匂いが漂う。ホーン、オルガン、ギターが柔らかく絡み合い、甘くメロウなソウルにジャマイカ音楽のゆったりとした空気が加わることで、懐かしさと新しさが同居する独特のムードが立ち上がる。どの曲も、彼の代名詞である多重コーラスによる完璧なハーモニーとアナログ録音の温かさが息づき、現代のヴィンテージ・ミュージックとして確かな説得力を持っている。甘いメロウネスを愛するすべての方に。

初期Celerの美学を純度高く刻んだ2007年の自主制作CDrドローン・アンビエント作品『Red Seals』。Will Longによるテープ編集、ループ、ピアノ処理と、Danielleによるフィールド録音やストリングスが溶け合い、静止しているのに、かすかに呼吸しているかのような音のレイヤーを形成。テープの揺れや微細なノイズがそのまま残されており、デジタル処理では得られない物質的な静けさが作品全体を包み込む。濁りと透明さが同居する音像は、水面のゆらぎや曇った記憶の断片を思わせる。Celerというプロジェクトの最も純粋で、最も無防備な初期衝動を、詩情とともに音像化した、カルト的な人気を誇る特別な一枚が待望の再発!

2009年に〈Students Of Decay〉から発表され、長らく入手困難となっていたCelerの名作『Capri』が、未発表音源を追加した全34曲の完全版として〈Two Acorns〉から再登場。オリジナル・テープからStephan Mathieuが丁寧にリマスターし、当時の淡い質感を保ちながらも奥行きと透明度が増した決定版。2007〜2008年に録音された素材をもとに、「理想化された情景の断片」をテーマに構築されたコンセプト作品で、1〜3分ほどの短いヴィネットが連なり、光が差し込む瞬間や、海辺の風景、遠い夏の記憶がふっと立ち上がっては消えていくような、Celer特有の記憶を呼び起こすようなアンビエントが続いていく。Celer の中でも特に瞬間性と儚さが際立つ作品で、聴くほどに時間の層が静かに積み重なっていくような繊細な一枚。

Will Longが継続してきたディープ・ハウス・シリーズ最新作『Long Trax 5』。ローズ、シンセ、リズムマシン、スペースエコー、スプリングリバーブなど、すべてハードウェアのみで制作された6曲を収録し、シリーズの核であるアナログの温度感と長い時間軸の反復がさらに深化した一枚。本作には3名の新しいナレーターが参加し、Long Traxシリーズの特徴である 社会性・思想性を帯びた語りが、ミニマルなビートの上に静かに重ねられていく。音は極限まで削ぎ落とされ、ローズの柔らかなコードと深いキックがゆっくりと揺れ続ける。Celer名義での作品で培われた余白の感覚が、ここではハウスのフォーマットの中で自然に息づき、アンビエント的な空気とモノトーンのディープ・ハウスが交差し、瞑想的で内省的なグルーヴが全編を貫く。

Meditationsでもベストセラーだった、Celer名義で多数のアンビエント作品を発表する東京在住のWill Longによる、アンビエントxハウスなLong Trax続編とも呼べるダブル12"のCD版。有機的なアンビエンスと、深遠でモノトーンなディープ・ハウスとの邂逅。極限までに無駄を削ぎ落としたストイックで瞑想的と言えるハウスと、メッセージ性強いヴォーカルサンプルにより沈黙から語りかけてくるかのような崇高な内容です。Tsuji Aikoによるアートワークも必見。180g重量盤。

CelerことWill LongとのアンビエントxハウスなコラボCDは弊店でもメガ・ヒットでおなじみです。90年代、ニューヨークのトランスセクシュアル系クラブで活躍し、現在日本を拠点に活動しながら世界中を飛び回り、ハウス・ミュージックを切り口にアーティスティックな音楽展開を続けるカリスマDJ、Terre Thaemlitz(=DJ Sprinkles)。DJ SprinklesとMark Fellのコラボレーション12インチと『Complete Spiral EP』セッションからの未発表アウトテイク10曲を収録した編集盤2枚組CD。テーリ氏自身の手によるカスタム・パッケージ仕様。新聞紙に印刷した4x4パネル・ポスター(472mm x 472mm)インサートが付属。※プレス時より盤面裏にモアレ状の跡がついております。これは元からとなり、レーベル全ての在庫が同じ状態となります。予めご了承の上、ご購入をお願いいたします。
視聴-dj sprinkles & mark fell incomplete insight (2012-2015)(Excerpt 1)
視聴-dj sprinkles & mark fell incomplete insight (2012-2015)(Excerpt 2)
視聴-dj sprinkles & mark fell incomplete insight (2012-2015)(Excerpt 3)
視聴-dj sprinkles & mark fell incomplete insight (2012-2015)(Excerpt 4)
視聴-dj sprinkles & mark fell incomplete insight (2012-2015)(Excerpt 5)
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視聴-dj sprinkles & mark fell incomplete insight (2012-2015)(Excerpt 7)
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視聴-dj sprinkles & mark fell incomplete insight (2012-2015)(Excerpt 10)
日本国内限定盤(100枚限定)。スローモーション・ダブの独自路線を確立するフランスのアンビエント、エレクトロ・ダブ・デュオFroid Dubによる、自身の美学をさらに深化させた最新作『Positive And Natural』。全8曲の平均BPMは約85前後と極端にスローモーションながら、808キック、303アシッド・ベース、そしてテープディレイの揺らぎが三位一体となり、静けさの中にドライブ感が宿るミニマル・ダブを構築。タイトル曲「Positive And Natural」のメロディカ的ニュアンスから、「Love」「No Sense」で聴けるうねるアシッド・ダブまで、クラシックなダブの精神と現代エレクトロの質感が自然に溶け合う。音数は極端に少ないのに、テープディレイの揺らぎや微細な残響が空間を満たし、静けさの中に情報量が宿る。トリップホップ/ニューエイジ/DIYダブの流れを感じさせる、温かく漂う質感と実験性が共存する、充実作。

英国の作家、音楽ジャーナリストであり、ポストパンクから電子音楽までの幅広いコンピ企画で知られるJon Savageが監修した、1966〜72年サンフランシスコ・サイケデリックの核心をまとめた『Jon Savage's SF Sike 1966-72』。The Beau Brummels、Quicksilver Messenger Service、Moby Grape、Skip Spence、Santana、Sly & The Family Stone、Grateful Deadなど、当時のシーンを象徴するアーティストを網羅し、フォーク寄りの柔らかいサイケからブルース・ロックの荒々しさ、ジャム・バンド的な長尺ものまで、サンフランシスコ特有の多様性を一枚で体験できる内容。音の質感は一貫して開けた空気を持ち、乾いたギター、ゆるやかなテンポ、広がる残響が特徴。演奏には余白が多く、ベースやドラムが自然に揺れながら、ギターやオルガンが隙間にふわりと入り込む。理想主義や自由の感覚がそのまま音に刻まれたような、当時のムードがよく伝わる。サイケ黎明期から、幻想が薄れ始めたアフター・サイケまでを含む選曲で、時代の変化を音で追えるのも魅力。Savageの資料性の高いライナーノーツと合わせて、サンフランシスコ・サイケの歴史を読むためにも機能しそうな一枚。

Sun Raの希少な未発表のアーカイブ音源を、Merzbowが電子ノイズの極限まで再構築した異形の作品『Strange City』。2016年にLP版とCD版で内容が分かれていた音源を、今回の再発で初めて統合。Sun Ra Estate公式ライセンスのもと、Sun Raとノイズが交差する特別タイトル。砂嵐のような高域、地鳴りのような低域、断続的なフィードバックが立体的に押し寄せるMerzbow特有の飽和した電子ノイズの奔流の中で、Sun Raのホーンの破片やパーカッションの影が一瞬だけ浮かび上がり、宇宙的ジャズの断片がノイズの海で点滅する。ジャズのリズムやモチーフは輪郭を保たず、幽霊のように現れては消え、Merzbowの電子処理によって別の次元へ引きずり込まれる。長尺のノイズ組曲として機能する構成で、Granular Jazzシリーズはジャズの粒子を電子ノイズで増幅、変形し続ける抽象的なジャズの再解釈としても聴こえる。Sun Raの宇宙的ムードとMerzbowの破壊的ノイズという絶妙な取り合わせに、企画した〈Cold Spring〉の采配が光る、唯一無二のコラボレーション作。
フリージャズ、スピリチュアルジャズの重要人物Byard Lancasterが1974年にパリで録音した名作『Exactement』が、〈Souffle Continu〉による2LP仕様で復刻。キャリアの中でも特に実験性の高い内容で、ピアノ、アルト/ソプラノサックス、フルート、バスクラリネット、さらにはOctavoiceまで自在に持ち替えるLancasterの創造性が凝縮された作品。霊性を帯びたピアノと熱量の高いサックスが長尺の中でうねり続け、スピリチュアルジャズの高揚とフリージャズの奔放さが同じ軌道で響く。曲によってはサックスに電子的変調が施され、アコースティックと電子処理が交差する異様な質感が際立つ。Keno Spellerのパーカッションも儀式的な反復から爆発的な瞬間まで幅広く、Lancasterの多楽器的アプローチを支える重要な存在となっている。〈Palm Records〉期の濃密さと大胆さを象徴する2CD。

アシッド・ハウスとインド古典ヒンドゥスタニ音楽〜ラーガの奇跡的合一。近年ではGlass Beamsがカヴァーする等で益々人気高騰中で、オリジナル盤はインド国内でも18万円は下らない価格で取引されている、あのインド産アシッドハウス名盤が遂に公式リマスター再発!
アメリカでハウスが誕生する以前に、実は既にインドにアシッドハウスが存在していた物的証拠となるにわかには信じがたい物件で、Chip E - Jack Trax"や"Phuture - Acid Tracks"(1985)よりも3年前の1982年に発表されていた作品。1981年に発売直後のTB-303等をシンガポールで入手した後にムンバイへ持ち帰り、独自に操作方法を模索し最終的にそれらの同期方法を発見し、TR-808やTR-303、Jupiter-8等を駆使したアシッド・サウンドを実現。
本人も欧米圏のハウス等は聴いた事が無かったとコメントしている通り、ハウスという音楽自体が認知されていなかった時代にもちろんそんな概念がインドに存在したはずはなく、シンセサイザーを用い新たなダンスミュージックを作り出そうというクリエイティブな精神が生み出した奇跡的フライングとも言える驚愕の内容となっています。未公開写真多数とライナーノーツを掲載した36Pブックレット付属。MUST!
国内盤CD(解説書封入)2025年に20周年を迎え、2026年9月にも開催が決定しているエイドリアン・シャーウッド主宰のDUB SESSIONS。今回はエレクトロニック・ミュージックの名門〈Warp Records〉の重鎮にして象徴的存在の一人、ナイトメアズ・オン・ワックスを迎えることが発表されており、ダブ〜エレクトロニック〜クラブミュージック・ファンを幅広く魅了すること間違いなし!そんな話題のイベント開催を記念し、エイドリアン・シャーウッドが、2023年にDUB SESSIONSに出演したアフリカン・ヘッド・チャージ、そしてサウス・ロンドンの新鋭ジャズ・コレクティヴ、スピーカーズ・コーナー・カルテットと組んで制作したEP『Barbican Heights』がリリース!もともとは今年2月にロンドンのバービカン・センターで開催されたDUB SESSIONSに合わせてデジタル配信されたもので、今回初めてCDでも発売される。
ウィッカー・スタジオにて、即興のセッションをベースに、たった1日でレコーディングされたという本作は、DUB SESSIONSの精神を反映されるかのように、ダブ、ジャズ、エレクトロニック、アフロビートなど、多様な音楽世界を横断。3組のアーティストに加え、昨年のDUB SESSIONSにエイドリアン・シャーウッドのバンドメンバーとして出演したプライマル・スクリームおよびファット・ホワイト・ファミリーのアレックス・ホワイトも参加。アフリカン・ヘッド・チャージの名曲「Wicked Kingdom Of This Earth」とスピーカーズ・コーナー・カルテットの「Topanga」を即興をベースにリワークしているほか、セッション中にゼロから生み出された2曲の新曲も収録されている。

作家本人の自主リリースCD版。独学でチェロを学び、関西を中心に活動しながら即興演奏から舞台音楽、現代美術家への音源提供などなど多岐に亘る活動を行い、近年は日野浩志郎(goat、YPY)とのDUOプロジェクト「KAKUHAN」や、オーストラリアのユニット「CS+Kreme」のアルバム『The Butterfly Drinks The Tears Of The Tortoise』にも参加するチェリスト、中川裕貴が発表する最新作『Stills and Remains』。すべての音をチェロ1台のみで構築した徹底した作品で、弓の摩擦、打楽器的ノイズ、深いドローン、微細な倍音という、チェロという楽器の枠を越え、電子音楽にも聴こえるほど多彩なテクスチャが立ち上がる。演奏者の身体の近さがそのまま音像に刻まれ、演奏という行為そのものを聴かせるような生々しさが印象的。楽器へのフェティッシュなまでの探求と電子音楽的な構成力のバランスが絶妙な極限のチェロ・ドキュメント。マスタリングはStephan Mathieu、録音は甲田徹が担当。微細な音の粒子までを逃さない本作のストイックな音響設計を補完する、完成度の高い一枚。

(日本語帯付き/解説書封入)即興と瞑想を融合させた新時代のアンビエント・ジャズ・アーティスト、ナラ・シネフロがベニー・サフディ監督によるA24の新作映画、『The Smashing Machine』の音楽を担当!自身初となるサウンドトラック・アルバムのリリース!!
ジャズの感性、ハープとモジュラー・シンセが奏でる瞑想的なサウンド、そしてフォーク音楽やフィールドレコーディングを融合させた独特の世界観で、広く賞賛を集める作曲家ナラ・シネフロが、自身の初となるサウンドトラック作品『The Smashing Machine OST』を〈Warp〉よりリリース。
映画『The Smashing Machine』は、ベニー・サフディが監督を務め、“ザ・ロック”ことドウェイン・ジョンソンが主演。伝説的な総合格闘技 & UFCファイター、マーク・ケアーの生涯を描いたA24の最新作だ。
『The Smashing Machine OST』は、作曲・プロデュース・編曲・ミックス・マスタリングに至るまで、すべてをナラ・シネフロ自身が担当。ロンドンで行われたレコーディングには監督のベニー・サフディも立ち会い、ジェイムス・モリソン (sax)、ヌバイア・ガルシア (sax/fl)、モーガン・シンプソン (ds)、シーラ・モーリス・グレイ (hr)、ライル・バートン (syn)、マーク・モリソン (g)、ドウェイン・キルヴィントン (syn-bs)、そして『Endlessness』でも弦楽を提供したロンドンの若手音楽家からなるオーケストレイトなど、彼女の常連コラボレーターたちが参加。
瞑想的で空間的、そして広大なナラの音楽は、一見レスラーの物語には矛盾して映るかもしれない。だが彼女はその物語に深く共鳴し、内に潜む柔らかさや感情を掬い取っている。ペダル・ハルモニウムはレスラーたちの重量感を映し出し、上昇するシンセ・スライドは恐怖や痛み、依存の緊張感を描き出す。中でも「KO」では、シンセが超自然的な悲鳴を呼び起こし、不安を極限まで高めている。サウンドトラック全体はナラらしい広がりと温もり、美しいストリングス、抑制されたテーマ、悠然としたハープを湛えつつも、敗北の恐怖、依存、脆さ、痛み、火山のような人間関係、プレッシャー、そして恍惚といった映画のテーマに合わせて一層研ぎ澄まされている。
ナラ・シネフロの瞑想的で空気のように漂う音楽は、一見レスラーの物語には矛盾して映るかもしれない。だが彼女はマーク・ケアーの物語に深く共鳴し、彼女はその中に隠された柔らかさや感情を敏感に掬い取っていった。作品全体はナラ・シネフロらしい広がりと温もり、美しいストリングス、抑制されたテーマ、悠然としたハープを湛えつつも、敗北の恐怖、依存、脆さ、痛み、火山のような人間関係、プレッシャー、そして恍惚といった映画のテーマに合わせて一層研ぎ澄まされている。その一例として、タイトル曲では、モーガン・シンプソンとナトシェット・ワキリという二人の凄腕ドラマーが、実際の格闘シーンに合わせて演奏し、まるで自らが戦っているかのように鋭く俊敏で攻撃的なプレイを披露。スネアは打撃、地鳴りのようなキックは高鳴る心臓を思わせる演奏を繰り広げている。
A24製作による映画『The Smashing Machine』は、格闘家マーク・ケアーの実話を描いた作品で、主演はドウェイン・ジョンソンとアカデミー賞ノミネート俳優のエミリー・ブラント。第82回ヴェネツィア国際映画祭でワールドプレミア上映され、15分間に及ぶスタンディングオベーションを受け、ベニー・サフディ監督が銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞した。
…エクスペリメンタル・ジャズの作曲家ナラ・シネフロによるサウンドトラックは、渦を巻くようなハープと息づかいを感じさせるサックスで構成されており、殴打の衝撃から最もかけ離れた響きを持つ音楽と言えるだろう。だが、リングの内外でのカーの闘いに寄り添う音楽として、不思議なほど完璧で、この荒々しい物語に意外にも甘美で、さらにはスピリチュアルな側面を与えている。『Smashing Machine』は、これまでになく“smashing”な仕上がりだ。
- The Daily Telegraph

ニューヨークのレーベル〈OST〉から登場した、ロシア出身のプロデューサーmu tateによるアルバム『life of mu』。個人的な記憶と物語を綴る私的なサウンド・ジャーナルのような作品で、友人たちによる語りが3つ挿入され、環境音、映画的サンプル、ローファイなビートが夢の断片のように浮かんでは消える。Ben Bondyを迎えた「memory of a memory」では、アンビエントの霧の中からギターと声が滲み出し、後半にはエモーショナルなノイズの高まりが訪れる。アンビエントの静けさに、IDM的なリズムやエレクトロニカの温度がそっと差し込まれる、DIYな美学と日記のような語りの親密さを併せ持った一枚。

NYを拠点に活動する音楽家james Kの3rdアルバム『Friend』を再構築したリミックス・アルバム。Objekt、Roza Terenzi、JASSS、Drew McDowall、Huerco S.など、現行エクスペリメンタルからクラブ・ミュージックの重要アーティストが多数参加し、原曲の内省的なムードをそれぞれの手法で拡張している。曇り空のような質感と気だるいヴォーカルを軸にしつつ、ブレイクビート、アンビエント、インダストリアル、ドリームポップまで、多様な手法を用いており、特にHuerco S.による14分超の「Peel」は、深い霧の中を漂うようなアンビエント・テクスチャーで、アルバムの中でもひときわ没入度の高いトラック。『Friend』の親密さを保ちながら、別の物語へと書き換えるようなリミックス集に仕上がっている。

2011年以来となるSeekersinternationalとwzrdryAVの実に15年振りの再コラボ作『Orbit Flares』。『Magnetic Haze』の続編として制作された、反転、循環、ループをテーマにしたアブストラクト・ダブ電子音楽で、wzrdryAVが描く広がりのあるドローン・スケープを、Seekersinternationalが切断し、ねじ曲げ、再構築。ピッチがわずかに歪むダブ・コードが渦を巻き、低域が液体のように揺れる。遠くのサウンドシステムが霧越しに聴こえるような距離感で、リズムは一定ではなく、揺れたり崩れたり立ち上がったりしながら、音の重力が変わる瞬間が続く。ドローン、ダブ、ループという三層構造が常に動き続けることで、Seekersinternationalのコラージュ的センスと、wzrdryAVの音響的広がりが自然に結びついたユニークな作品。

DJ Sprinkles名義にて本邦の名門ダンス・レーベル〈Mule Musiq〉から発表した傑作『Midtown 120 Blues』で知られるプロデューサー/DJであり、〈Comatonse Recordings〉の運営者でもあるTerre Thaemlitzが”Kami-Sakunobe House Explosion” (K-S.H.E)名義で2006年に発表し、〈Skylax〉からも世界リリースされたアルバム『Routes Not Roots (ルーツではなくルート)』が2024年度リイシュー!〈Resident Advisor〉でも五つ星の高い評価を得た人気作品!2004年の2月から11月にかけて〈Meow, Kawasaki〉にてレコーディング。クラシックNYディープハウスと悪名高い『Fagjazz』のサウンドとが組み合わせた内容であり、ブラックユーモアと厳しい現実で満たされた、広がりの在る、低音の激しいダンスミックスの大作に仕上げられています。
視聴-Down Home Kami-Sakunobe / 上作延村立
視聴-Hobo Train / 浮浪者
視聴-Black is the Color of My True Love's Hair / 愛しい人の黒い髪
視聴-Head (In My Private Lounge, My Pad) / プライベート・ラウンジ

モーリタニアの名門音楽一家Ahl Nanaの中心人物、Yassine Nanaが1984年から1989年に残したカセット音源を丁寧に復刻したコンピレーション『Modern Pop from Mauritania (1984–1989)』。砂漠の伝統音楽と80年代の電気化が交差する変革期のモダン・ポップを鮮やかに伝えるもので、乾いたギターのトーン、素朴で温かいシンセ、軽やかなドラムマシンのステップが重なり、サハラの旋律感とレゲエ、ソウル、ニューウェイブの影響が自然に混ざり合う。反復するメロディの中に 旅の途中で聴こえる歌のような郷愁が漂い、家族の声が重なるコーラスはローカルな温度をそのまま運んでくる。電気化の導入がまだ新しかった時代の手探りのモダニティが、どの曲にも刻まれている。地域内だけで流通していたカセット音源を現代的な音質で聴ける貴重な復刻盤。伝統と電気化、パン・マグレブ的交流が同じフレームに収まった、80年代モーリタニア・ポップの重要な記録。
海外レーベルからの再リリースが続く、90年代ジャパニーズ・テクノレーベルTRANSONIC RECORDSのタイトルの中でも、最もリリースオファーが多い、PALOMATIC唯一のアルバムに、ボーナストラックを追加収録し、2枚組デラックス・エディションで待望のリイシュー
ここ数年、海外で起きている90年代の日本のテクノトラックの再評価の中で、注目されているExT Recordingsの前身でもあるテクノレーベルTRANSONIC RECORDS。海外のレーベルからのリリースオファーが絶える事がなく、その中でも結成当初の電気グルーヴのメンバーで、日本最初期のテクノハウス・ユニット、TAKAHASHI TEKTRONIXとして活動していた、KOJI TAKAHASHIのソロユニットPALOMATIC唯一のアルバム「TRILL」は、最もリリースオファーが多く争奪戦の上、2023年春にオランダのレーベルRings of Neptuneより、アナログ盤のリリースが決定しました。
それに合わせて、国内ではボーナストラックを追加収録し、最新リマスタリングを施して再リリースします。1995年にリリースされた本作ですが、先鋭的な音楽性の高さにより、ミニマルテクノ一辺倒だった当時の国内テクノシーンでは、一部でしか評価されませんでしたが、昨今の日本の80年代の環境音楽~90年代のテクノトラック再評価の中で、注目されるようになりました。
テクノのビートフォームの上に展開される繊細で美しいメロディ、コード、アコースティックギターなどのサンプリングによるメロウなトラックは、まさに今の時代にジャストなサウンドです。この早過ぎた傑作が、満を持して待望のリイシューとなります。
PALOMATIC(パロマティック)
KOJI TAKAHASHIのソロユニット。
1989年、結成当初の電気グルーヴに、プログラミング、キーボードのメンバーとして参加。インディーからのアルバムリリース後に脱退。
その直後、日本最初期のテクノハウス・ユニット、TAKAHASHI TEKTRONIX(タカハシテクトロニクス)を結成。都内、近郊のクラブ、ライブハウスでのライブアクト、SONYよりメジャーリリースされた、東京ハウスアンダーグラウンドなどの複数のコンピレーションアルバムに参加。1992年には、808 STATE来日公演のフロントアクトも務めた。2011年にユニットとしては初となる単独作のアンソロジーアルバムをExT Recordings傘下のTRANSONIC DATA ARCHIVESよりリリース。
TAKAHASHI TEKTRONIX解散後ソロ活動に転じ、1995年にPALOMATIC名義で、日本の代表的なテクノレーベルTRANSONIC RECORDSよりアルバムTRILLをリリース。その後もコンピレーションへの参加やライブ活動を行った。
ここ数年、海外からのリリースオファーが相次ぎ、再評価が高まっている、伝説的テクノ・トラックメーカーである。
ドラマー Damon Cheの爆発的かつ変則的なドラミングでも知られる、アメリカ・ピッツバーグ出身のインストゥルメンタル・マスロックの代表的バンド Don Caballero の4作目にして、マスロック史に残る金字塔とされる名盤『American Don』。ギター2本+ドラムによる複雑なポリリズム、変拍子を多用した緻密な構造、それでいてメロディアスで開放感のあるサウンドは轟音よりも繊細な構築美が印象的で、前作までの荒々しいエネルギーから一転、より洗練されたポストロック的アプローチが際立つ作品となっている。
