Jazz / Soul / Funk
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約2年振りとなるKendra Morris待望の最新作『Next』。Colemine Records の Leroi Conroy との共同プロデュースのもと、オハイオ州ラブランドのスタジオでヴィンテージ機材を駆使して録音。Tascam 388 を通した音像は、ツヤや洗練よりもざらつきや手触りを優先し、温かみのあるアナログ質感を全編にまとわせている。ゲストには Delvon Lamarr Organ Trio の Jimmy James、The Black Keys 周辺で知られる Ray Jacildo が参加。作品全体はどこかローファイなコンセプト・アルバムのような趣きがあり、ジャケットにある古いボードゲームやレトロなテレビ番組に通じるDIY感覚を下敷きにしているよう。音楽的には、ドゥーワップやブームバップ、ロックステディといった異なる要素を縫い合わせるように展開し、まるでニューヨークの古き良き記憶をコラージュしたような世界を描き出す。洗練よりも遊び心や想像力を優先するように、完璧さとは無縁で、むしろその不完全さの中にこそ息づくハートとイマジネーションが詰まったアルバム。カラフルでいてどこか懐かしいサウンドに、心に響くソウルフルな歌声が溶け合う一枚。
60年代のエンパワーメントが70年代の社会的破綻へと向かう中、岐路に立たされたアメリカの苦悩を音にするブラック・ミュージックが出現。ワシントンD.C.発のソウル〜ファンク〜ディスコ・グループ、Skip Mahoaney & The Casualsが1974年に残した傑作ファースト・アルバム『Your Funny Moods』が名門〈Numero Group〉より50周年記念アナログ・リイシュー!メリーランド州シルバー・スプリングの〈DB Sound〉にてプロデューサーのR. Jose Williamsによってレコーディング。ドラムの名手ジェイムズ・パーディのリズムと鍵盤によって支えられた最高のグループ・ハーモニー・ソウル・アルバム!オリジナルのアナログ・テープからのリマスタリングされた50周年記念エディション。


MAJESTIC ARROWSの唯一作、シカゴのスウィート・ソウルの隠れた名盤『The Magic of The Majestic Arrows』が〈Numero Group〉よりめでたくも50年ぶりに再発!オリジナルは70年代にArrow Brown自身のレーベル〈Bandit〉から発表したもので、制作はシカゴ・ブロンズヴィルの彼の拠点にて。そこは自宅であり、ハーレムであり、地下スタジオでもあったという、まさにDIY精神が詰まった空間だった。50年代ドゥーワップのストリート感と70年代ソウルの豊かなストリングスが交差するような仕上がりになっている。歌っているのは彼の10代の娘Tridiaと、The Moroccosのファルセット使いLarry Brown。バックはChosen FewとScott Brothers、アレンジはBenjamin Wright、ジャケットはThe WindのEugene Phillipsが担当。個人的でいてどこか魔法めいた響きを持つ、まさにソウル史の知られざる宝石のような一枚。

謎めいたメタルマスクの下に、アンダーグラウンドの伝説となる器量を隠し持つヒーロー。アンダーグラウンドラップの最も偉大な声MF DOOM。2004年に残した5枚目のアルバム『MM..FOOD』の20周年記念エディションが、Sam Rodriguezによる新しいアートワークとともに〈Rhymesayers Entertainment〉より登場!Count Bass D、Angelika、4ize、Mr.Fantastikといった面々がゲスト参加。「ピクニックで、あるいはピクニックテーブルで見つけたものについての」コンセプト・アルバム。革新的なプロダクション、卓越的と言うべき言葉遊び、そして、ユニークなテーマ性で高く評価されているヒップホップ・クラシックにして、ユーモア、機知、社会的風刺をシームレスに融合させた名作。今聴き返して新しく感じられるのは、コラージュ的とも言える上モノのセンスや、空間を必ずしも広げていないにも関わらず漂うアンビエンスでしょう。後のJPEGMAFIAにも繋がる重要作かと!

日本、京都拠点に活動するG VERSION IIIによる、サウンドシステムカルチャーに対する深い敬愛から生まれた実験的ステッパー・デジタルダブがRiddim Chango Recordsの9番として登場!昨年Digital Stingレーベルからリリースされたカセットテープ・アルバムが話題を呼んだ関西が誇る才能、G VERSION III。80's、90's UKダブの影響とコズミックなシンセサウンドが絡み合う重厚かつスローな4つ打ちステッパーなトラック1、明らかにフロアバンガーな強烈ステッパーズのB1,B2とサウンドシステムにアジャストするヘヴィーウェイトな作品。
デジタルマスタリングはe-mura (Bim One Production)、ラッカー・カッティングエンジニアには近年メキメキと頭角を表ているSaidera MasteringのRei Taguchiが担当。サウンドシステムの鳴りは安定保証!

Oren Ambarchi、Johan Berthling、Andreas Werliinによるトリオ作『Ghosted III』が〈Drag City〉より登場!ジャズやクラウトロックの感覚を土台にしつつ、今回はより自由でゆるやかな空気をまとった一作で、前2作に比べて、アメリカーナやドリームポップ、ブルースといった新たな要素もにじみ出ていて、細部のニュアンスにフォーカスしたサウンドが特徴的。冒頭曲では、チリチリとしたギター、よれたリズム、ほどけたベースが絡み合い、フィリップ・グラス風の浮遊感が心地よい。曲ごとにテンションを緩めたり高めたりしながら、美しいドリームポップ風ポストロックへと昇華。全体として、即興的な緊張感は保ちつつも、より開放的で感覚的な作風で、シリーズ中でも特にメロディアスで親しみやすい内容になっている。

豪州前衛音楽の一大聖地〈Black Truffle〉主宰者としてもその卓越したキュレーションを披露してきたマルチ奏者Oren Ambarchiが、実験的サックス奏者Mats Gustafssonらも参加するアヴァン・ジャズ・トリオこと”Fire!”と組んだ最新アルバム『Ghosted II』が〈Drag City〉から登場。ファンク・ジャズから、パーカッシヴでポリリズミックな骨格、牧歌的なアンビエント、ポスト・クラウト・ドローン、煌めくサウンドトラックの夢想までもが連なっていく、新たな地平へのフュージョンと言える、全くユニークな一作!

リプレス!豪州前衛音楽の一大聖地〈Black Truffle〉主宰者としてもその卓越したキュレーションを披露してきたマルチ奏者Oren Ambarchiが、実験的サックス奏者Mats Gustafssonらも参加するアヴァン・ジャズ・トリオこと”Fire!”と組んだ、2022年に〈Drag City〉より発表されていた『Ghosted』。ファンク・ジャズから、パーカッシヴでポリリズミックな骨格、牧歌的なアンビエント、ポスト・クラウト・ドローン、煌めくサウンドトラックの夢想までもが連なっていく、新たな地平へのフュージョンと言える、全くユニークな一作!

2015年の設立以来、アーカイヴ発掘からローカルな実験音楽、世界各地とのコラボレーションまで、音楽のアンダーグラウンドを自由に横断してきた〈Bongo Joe〉による、10周年を記念して編まれた『10 Years of Sonic Explorations』が登場。その多様で反トレンド的なカタログの精神を凝縮したコンピレーションで、ジュネーヴからボゴタ、イスタンブール、リロングウェまでの、ローファイなグルーヴ、生々しいヴォーカル、ひねくれたリズム、ジャンルを飛び越えるサウンドが並ぶ。Altın Gün、Hyperculte、Mauskovic Dance Bandといったおなじみの顔ぶれに加え、Alain Peters、Meridian Brothers、Madalitso Band、Derya Yıldırım & Grup Şimşekらのレア音源も収録。初期の名曲から近年の発見まで、周縁を大切にしてきたレーベルの包括的なビジョンを描いており、回顧ではなく、音楽をつながり、記憶、羅針盤として信じてきたその姿勢を改めて確認する一枚。レーベル名の由来ともなった、30年以上ものあいだ商業的な場を拒み、街角でドラム缶を叩き続けたテキサスのストリートパフォーマー George “Bongo Joe” Coleman のDIY精神と自由な姿勢は、今も〈Bongo Joe〉の根幹を支える光となっている。

デンマークはコペンハーゲンを拠点に活動するジャズ・ベーシストJonathan Bremerと、ピアニストのMorten McCoyによるデュオ、Bremer/McCoyによる〈LUAKA BOP>からの2019年作『Utopia』が入荷できました。冷たい風の吹く冬のコペンハーゲンで2週間かけて行われたセッションを、一切コンピューターは用いず、全てテープを使用して完全アナログで製作された本作は、一音一音、丁寧に紡がれる美しいメロディにスムースなグルーヴと、以後続いていく名作『Natten』『Kosmos』の世界を予感させる音像。ほとんどの曲が実は歌詞があったものをインストゥルメンタルとして再構築したという収録曲たちはどれもさながら無言歌のよう。ウーリッツァー、ピアノのきらめくような音とタンゴのような雰囲気を持つ暖かくゆったりとしたベースラインが好バランスな「Højder 」やヴァイオリンとダビングされた鍵盤が幽玄なグルーヴを醸し出す「Tusmørke 」など、ジャズファンからアンビエントファンまでお勧めできる好内容!

エチオ・ジャズの創始者、ムラトゥ・アスタトゥケが約10年ぶりに発表したスタジオ・アルバム『Mulatu Plays Mulatu』が〈Strut Records〉より登場。60〜70年代にエチオピア音楽の歴史を塗り替えた自身の代表曲を、熟練のUKバンドやアディス・アベバのジャズ・ヴィレッジに集う現地ミュージシャンと共に新たなアレンジで再演した一枚。西洋ジャズの洗練されたアンサンブルに、エチオピア伝統楽器クラール、マセンコ、ワシント、ケベロ、ベゲナの響きを重ね、豊かな質感と複雑なリズム、自由な即興で名曲たちをアップデート。ムラトゥが長年追い求めてきた「エチオ・ジャズを世界に伝える」という夢の集大成であり、近代的な音楽理論やジャズ教育を受けたわけではないけれど、古くから口承や地域の慣習の中で培われてきた伝統的なエチオピア音楽の中で独自に音楽理論や演奏法、作曲技法を基礎付けた、「エチオピアの無名の音楽科学者たち」への敬意も込めた作品。ロサンゼルスのカルロス・ニーニョ、キブロム・ビルハネら現代アーティストも参加し、伝統と現代性、エチオピアと西洋が深い次元で融合されている。巨匠!

アヴァンギャルド・ジャズとフューチャー・ソウルで知られるコルネット奏者、Ben LaMar Gayの事実上のデビュー・アルバムである2018年作『Downtown Castles Can Never Block The Sun』が〈International Anthem〉創立11周年記念リイシュー・シリーズとして、新しい帯と、ミュージシャンであり長年のBen LaMar Gayの友人、コラボレーターであるGira Dahneeによる写真と新しいライナーノーツが掲載された4ページのインサート・ブックレットが新装されてめでたくもリイシューされました!本作は、この伝説的なシカゴの作曲家/即興演奏家/ルネッサンス・マンを世界に紹介するための試みとして、彼が7年かけて制作した(ものの、まだ実際にリリースする努力はしていなかった)7枚のアルバムからの楽曲をコンパイルしたもので、スティーブ・ライヒ風のサウンドスケープから、ドン・チェリー風のポリリズム、ベン・ホルヘ風のヴォーカルと弦楽器の調べまで、ジャンルを飛び越えるゲイの才能が発揮されている。


レーベル設立11周年を記念して〈INTERNATIONAL ANTHEM RECORDING COMPANY〉の初期カタログから重要な作品を新たな装丁で再リリースする特別な再発シリーズ「IA11 Edition」として2022年発表の傑作盤が再登場。Brian Eno、坂本龍一、Terry Riley、Jon Hassellが好きな方にも激激レコメンド!コミュニティ・オーガナイザー、グラフィック・デザイナー、シンセシスト、教師といった多彩な顔を持つLAのアーティスト= Jeremiah Chiu、そして、同地のバイオリニスト、Marta Sofia Honerの2名による待望の初コラボ・アルバムが、シカゴの現代ジャズ一大聖地〈International Anthem〉から登場です!Chiuの繰るモジュラー・シンセとHonerのヴィオラの即興演奏が、バルト海のオーランド諸島で録音されたフィルレコ素材と折り重なり、美しくきらびやかでピースフルなサウンドスケープが大いに生まれた傑作アルバム!憂いと影と静かに揺れる、深遠なアンビエント・ジャズ。

USED NM/NM Brian Enoとの共作Ambient 3で最も知られていますが、最近ではSun Arawとのコラボレーションや再発によりニューエイジ界以外でも再評価が進むLaraajiが1984年に子供の分娩時のBGMとして制作しカセットのみ私家版としてリリースされていた幻の音源を、ニューエイジ道を果敢に挑むまたもやLeaving Recordsが彼のシンボル色でもあるオレンジ・カラーヴァイナルで再発!
バンコク生まれながらカナダ・バンクーバーを故郷として、そのアンダーグラウンド・シーンで活動していた知られざるレジェンド、Hussain Bokhariによるデビュー・アルバムがご当地アンビエント・ダンス・シーンの一大名門〈Mood Hut〉より堂々リリース!ベッドルーム・ポップとローファイ、バレアリックなギター/シンセの混ざりが絶妙な作品。"Pull Me Up"のふかふかした質感、 をBangkok Boyをのタイ語ヴォーカルが過去と場所を跨ぐノスタルジーを呼び起こすかのようです。静かな時間の背景で、自分自身と都市/記憶のあいだを漂わせるサウンドスケープが秀逸な逸品!

(数量限定/日本語帯付き/解説封入/ブラック・ヴァイナル)
リリースから10年...異色の天才音楽家が5年もの歳月を費やした
珠玉のデビュー・アルバムが日本語帯付きLPで発売!
電子音楽、ジャズ、クラシック、現代音楽など幅広い要素を丁寧に
編み込んだ美しい一大音楽抒情詩がここに。
エレクトロニック・ミュージック・シーン随一の頭脳派として知られ、フォー・テットやボノボ、カリブーと言ったアーティストとも並び称されるプロデューサー/トラックメイカー/DJのフローティング・ポインツことサム・シェパード。賞賛を集めた2019年のアルバム『Crush』以降、ファラオ・サンダースとのコラボ作品『Promises』やバレエ作品『Mere Mortals』など、活動の幅を広げている。
電子音楽の作曲家、演奏家としての真価を十二分に発揮した2015年リリースの本デビュー・アルバムには、トム・スキナー(スマイル)、レオ・テイラー(ジ・インヴィジブル)他、ゾンガミンとしても活動する在英ベーシストのススム・ムカイ、ハーバートのバンドのヴォーカルも務めるラヘル・デビビ・デッサレーニなど実力派ミュージシャンたちが参加。その楽曲群は聴くものに神的で美的イマジネーションを掻き立てる。ジャケットのアートワークには自ら製作したハーモノグラフを使い、モジュラー・シンセと同期させた光ファイバー・ケーブルの光線で描いたドローイング・アートを使うなど、アルバム全体が一つの総合芸術作品として楽しめる傑作。

ハイエイタス・カイヨーテのリミックスや、トロ・イ・モワの『Mahal』への参加など、マルチな才能を発揮するサラミ・ローズ・ジョー・ルイスことリンジー・オルセン。
フライング・ロータス主宰の〈Brainfeeder〉からリリースされた本作『Lorings』は前作に引き続き、愛用する “Roland MV8800” を使用し、制作のほぼ全てが彼女自身の手によって行われ、多彩なアーティストとのコラボレーションによって肉付けされている。
2024年の共作アルバム『Sarah』でタッグを組んだ、フィラデルフィアの伝説的アーティスト、フラナフィをはじめ、オマリ・ジャズ、ルーク・タイタスらが参加。
初期フライングロータスを感じるシンセリフのM1「Inside」、コズミックに舞うキーボード、浮遊する高速グルーヴとサラミの持ち味である夢見心地な歌声が堪能できるM3「That must be hard for you」、アンビエントからプログレッシブな展開をしていくM7「Crow, friendship」など、様々なタイプの楽曲が収められていながらも全体のムードとしては一聴してサラミの作家性が伝わる全17曲を収録。マルチな才能で新たなる桃源郷を描き出す〈Brainfeeder〉らしいコズミック・ドリーミー・ジャジーな世界観が詰め込まれた必聴作品!

(数量限定/ブラック&ブラウン・ヨーク・ヴァイナル/ソノシート特典付)スキルフルなターンテーブリストとして、さらには真の実験精神を持ったプロデューサーとしてその名を知らしめる鬼才、Kid Koalaによる、狂気的なサウンド・コラージュ名作が〈Ninja Tune〉からソノシート特典付きの豪華仕様で25周年記念リイシュー!
Eric SanことKid Koalaは、職人技とも言えるターンテーブル捌きと、奔放なユーモアを融合させることで、他に類を見ない独自の世界観を築き上げた真の音楽的探究者だ。ターンテーブルを楽器として用い、オリジナルのサウンドやミックス、リズムを生み出すアートフォーム、すなわちターンテーブリズムに全身全霊を捧げた彼は、本作を全編ターンテーブルで演奏し、手作業でレコードをカットしながら8トラック・レコーダーにその音を刻み込んだ。
その結果として生まれたのは、Kid Koalaのねじれた、そして輝かしい精神世界を駆け巡る、風変わりで歓びに満ちた音の冒険である。まるで歌うかのようなスクラッチ・サウンド、奇妙な実験性と快楽性を併せ持つ切り刻まれたサウンドがアルバムを通して飛び出し続ける名作。
