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2011年に発表されたHTRKの代表作『Work (Work, Work) 』が、〈Ghostly International〉による15周年記念盤として再登場。彼らの暗く、ミニマルで、官能的な電子音楽を現在の耳で聴き直すための重要なリイシュー。本作は、メンバーSean Stewartの急逝を経て制作された作品で、その喪失感がアルバム全体のムードを深く支配している。808系の遅いビートがゆっくりと脈打ち、霧のように薄いシンセ、ギターの残響が静かに重なり合う。音数は極端に少ないのに、空気の重さが曲の隅々まで染み込むような質感が印象に残る。Jonnine Standishのボーカルは冷たく乾いていて、感情を直接表現するのではなく、感情の影を置くような歌い方。その距離感が、作品の官能性と孤独感を強く際立たせる。インダストリアルの硬さと、ドリームポップの幽玄さが同時に存在するバランスは、HTRKにしか作れない独特の世界。

Hu VibrationalことAdam Rudolphによる、時空を超えるスピリチュアルな音世界!アフリカ、インド、中東など多様な音楽の血脈を、ジャズやヒップホップ、エレクトロニカと有機的に結びつけた作風で、土を感じさせるパーカッションを核にしながら、星空の下での儀式のような広がりと現代的なミスティシズムが同居している。本作ではルドルフがキーボードや親指ピアノ、笛、弦楽器、打楽器など驚くほど多彩な楽器を演奏し、そこに世界各地の名手が音色を重ねている。ノルウェーの音響ギタリストEivind Aarset、モロッコのパーカッショニストBrahim Fribgane、インド古典のシタール奏者Neel Murgaiやタブラ奏者Sameer Gupta、長年の盟友ドラマーHamid Drakeらが参加しており、彼らの音はルドルフのソニック・マンダラの中で有機的に絡み合い、層を成していく。即興性と構築美が共存し、ゆったりとしたグルーヴの中で音が呼吸しながら変化してゆき、ときにジャズ的なインタープレイ、ときに瞑想的な反復、ときにトライバルな熱気がみられるが、すべてが時空をテーマに溶け合うようで、まるで過去と未来が同じ一点で脈打っているような感覚をもたらす作品。
5月下旬再入荷。Adam Rudolph率いるHu Vibrationalによる、トランス的なグルーヴとスピリチュアル・ジャズを融合させた作品『Vibe Ride』。Go: Organic OrchestraやMoving Picturesなど長年のコラボ経験を持つメンバーが参加し、共通の音楽言語を共有した有機的なアンサンブルに、ファラオ・サンダースやドン・チェリーとの共演経験を持つルドルフならではのスピリチュアルな音響世界が映える。アダム・ルドルフが提唱する円環的・曼荼羅的な音楽構造を最も完成度高く体現した作品。
これは未来のアンビエント・クラッシック!Aphex TwinやThe Orb, GAS等のアルバムと並び、時の経過と共に益々その輝きと存在感を放つ、殿堂入り間違いなしの2016年名盤が待望のリプレスです!
Opal TapesやFuture Timesなどでも活躍するブルックリン地下の音響~ロウ・ハウスな人気アーティストHuerco S.が、Anthony Naples主催のProhibitoより発表していたアンビエント作品。
沈降するアナログ・シンセとメランコリックな美麗メロディに、煙たいエクスペリメンタル・テクノで培ってきたダブ的な音響処理が見事に邂逅した瞑想的アンビエント傑作。本人はテクノやハウス以外に、以前からこのようなアンビエントのアルバムの制作を実現したかったそうで、念願の傑作アルバムとなっております。これは完全にトバされます。



ミニマル・ミュージックの先駆者 テリー・ライリーを父に持つギャン・ライリー (Gyan Riley) と、2005年のアルバム『Cripple Crow』共同プロデュースをはじめ、長年の盟友であるデヴェンドラ・バンハート (Devendra Banhart )、ノア・ジョージソン (Noah Georgeson) のトリオによる新たなコラボレーション・プロジェクト HUG (ハグ)。特別編成トリオとして幾度か来日公演も行い、夢見心地で温かく会場を包み込むような演奏を披露してきた3人が、ついに HUG として、セルフタイトルとなるデビューアルバムを発表。国もジャンルも超越する多彩なリリースで多くの音楽マニアを魅了し続けてきた〈Luaka Bop〉から9月11日 (金) に世界同時発売となる。
自然な流れに身を任せるように、オーガニックに紡がれた本作『HUG』は、旧知の3人が童心に還り、ピュアな好奇心のもと生み出した作品だ。同時に独立したアーティストでもある彼らの奥深さや親密で内省的な側面も併せ持ち、アンビエントな要素や、時に謎めいた瞬間も訪れる。デヴェンドラ、ギャン、ノアが交互にリードを取りながら、各楽曲はフォークの伝統とジャンルを横断しながら溶け込んでいく。
先行シングルにして、アルバム冒頭を飾る「 Cow With Half Moon Parasol」は、鳴り響くカエルの声からはじまる。他にもインドの聖なる丘やベネズエラとコロンビアを流れる川など、トリオにとってそれぞれ意味を持つ固有の場所における環境音が、本作のサウンドスケープを彩っている。
深い親交のもと、一心同体となったトリオ HUG は、単なるギター・トリオの枠には留まらない。
ギャン・ライリーとノア・ジョージソンはネヴァダ・シティを同郷に、幼少期からの親交を持っている。ギャンはアーティスト兼ツアー・ミュージシャンとして複数のアルバムをリリースし、アルージ・アフタブ、ジョン・ゾーン、ポール・サイモン、そして父のテリーなど多彩なミュージシャンとコラボレーションを重ねた。一方、ノアはフレッド・フリス、ポーリン・オリヴェロス、アルヴィン・カランに師事しながらサンフランシスコで独自の実験音楽家として実績を築いた。その後、10代でアートスクールを中退したデヴェンドラと出会い、2000年代を定義する音楽を共に生み出した。ベネズエラとカリフォルニア南部で育ち、授業をサボってストリートでバスキングをしながらギターと共に過ごしていたデヴェンドラ・バンハートは、このトリオ結成時について「すべてが輝いていて、まるで子供に戻ったみたいだった」と振り返る。「だから確信したんだ... 一緒に演奏しなければって。」
アルバム自体は3週間でまとまったが、その後も3人が長い時間をかけて本作と向き合ってきたことを示す痕跡が、各トラックのあちこちに散りばめられている。ラストの曲には、ノアとデヴェンドラが20年前、まだヴェニス・ビーチで共に暮らしていた頃に作ったループが含まれている。それは、これまでどう完成させればいいかわからなかった、ある曲の断片だった。そしてアルバムのラストには「Well I went down…!」と叫ぶ声が、かすかに聴こえ、新たに未完成の断片を残して幕を閉じていく...。それはおそらく、これから来るプロジェクトへの予告かもしれない。

メルボルンのビート・ソウル・シーンを代表するHugh B & Setwunによる、2020年の『Yeah Definitely』と、そこから6年の時間を経て完成した続編『Nah Maybe』をまとめた作品が〈Planet Trip〉より登場。ダブ、サウンドシステム文化の低域を土台に、ポストパンクやアンビエントの質感、抽象的なヒップホップのループ、そしてネオソウル/モダンR&Bのボーカルが自然に重なり合う独特の世界観が魅力的。ざらついたテクスチャーと柔らかいコードが同居し、会話サンプルや空間的な処理が曲間の流れをつないでいくことで、16曲の長尺ながら軽やかに聴き進められる。『Yeah Definitely』の勢いあるビート感と、『Nah Maybe』の成熟した色彩がまとまることで、より深みのある一枚となっている。

ルーツ・レゲエの若き天才Hugh Mundellが、1983年に録音、1987年頃にひっそりとリリースされ、長らく入手困難だった隠れた名盤『Arise』が正規リマスター再発。演奏には、The Wailersの中心人物、Aston “Family Man” BarrettとCarlton Barrettがリズム隊として参加し、重心の低いベースと跳ねるドラムが生み出す80年代初頭ジャマイカの王道ルーツ・グルーヴが全編を貫く。ミックスはDennis Bovellがパリで担当しており、透明感のある音像と深い空気感が、Mundellのスピリチュアルな歌声をより際立たせている。ラスタの精神性と社会的メッセージが込められた楽曲が並び、彼の成熟した表現力が静かに、強く響く。1983年に悲劇的な最期を迎える直前の録音という背景もあり、遺作的な重みと深い祈りが同居する一枚。
Hugh Mundellが1983年に自身のプロデュースで録音した「Arise And Shine」は、Music Mountain StudioでJustin Hindsが録音を担当し、Dennis Bovellがミックスを手がけた晩年のルーツ・チューンで、メロディの抑揚を抑えたヴォーカルとタイトな80年代初頭のリディムが組み合わさった端正な仕上がり。B面には同時期の「Ghetto Rock」をベースにしたダブ・ヴァージョンを収録した7インチ再発盤。


インドネシアの伝統音楽ガムランや大衆音楽ダンドゥットをベースに、ガバ、ノイズ、レイヴ、トランス、フットワークなどの欧米のダンスミュージックを融合したガムラン・ガバとも呼ばれる、超高速・超過激・儀式的なサウンドで知られるインドネシアのGabber Modus Operandiの共同創設者であるKasimynのソロ・プロジェクト、Hulubalangによるデビュー・アルバム『Bunyi Bunyi Tumbal』。Kasimynは、オランダ植民地時代の写真や戦争記録を長年にわたって閲覧し、そこに写る無名の犠牲者や歴史の周縁にいる人々に対して抱いた強い感情的反応を精神的な出発点として、「Tumbal(犠牲)」という概念を軸に、匿名的な痛みや怒りを儀式的なビート、断片的なノイズ、トライバルなリズムで表現し、歴史的暴力の記憶を身体的・感覚的に再現。視覚資料から生まれた感情を聴覚体験へと変換するかのように、聴く者の身体と記憶に直接訴えかける。歴史の中で声を持たなかった人々の存在を音によって可視化し、痛みと怒りをカタルシスとして昇華する、極めてラディカルで詩的な音響ドキュメント。

LAのトリオ Human Error Club と、アンダーグラウンド・ヒップホップ界の重鎮であるKenny Segal が組んだコラボ作品。Diego Gaeta(鍵盤)、Jesse Justice(鍵盤)、Mekala Session(ドラム)という変則編成のバンドが、Segal の自宅スタジオで自由にセッションした音を、Segal が編集・プロデュースしてアルバムに仕上げている。ベースが不在という制約を逆手に取ったこのトリオは、ジャズ、ビートメイキング、フリーなアフロ・アメリカン音楽といった多様な背景を持つメンバーが、即興を軸に探求的なサウンドを生み出しており、シンセやローズピアノの厚いサウンドに、生々しいドラムが絡み、Segal の機材や耳で磨かれた音響処理が加わっている。さらに billy woods や Moor Mother、ELUCID、Pink Siifu といったラッパーたちがゲスト参加し、バンドのサウンドに言葉の力を注いでいる。即興の勢いをそのまま封じ込めつつ、編集によって作品としてのまとまりを持たせた本作は、ジャズの柔軟さとヒップホップの強度が交差する、今のLAとNYのアンダーグラウンドを象徴するような一枚になっている。


ブリュッセル出身の兄弟デュオ Hun Hun によるデビュー・アルバム『Frantic Flow Of The Gong』。アンビエント、トライバル、ダウンテンポを横断するような内容に森の環境音や儀式的なパーカッション、ヴォイスを取り入れ、神秘的で深いシャーマニックな世界を構築。独特の打楽器とリズム構造、曲ごとに場面が変わるような映像的な流れを持っており、1980年代の〈Crammed Disc〉の作品群を思わせるエスノ・アンビエント感覚を持ちながら、現代的な音響処理でアップデートされた一枚。

6月上旬再入荷。ノイズとメロディが奇跡的に交差した1985年、その眩しさをライブの熱量とともに閉じ込めた4LPに及ぶ決定的ドキュメント。『1985: The Miracle Year』は、Hüsker Dü の1985年のライブ・アーカイブ集で、目玉は、彼らのホームであるミネアポリスの名門ヴェニュー First Avenue での1985年1月30日のステージを完全収録した音源。エンジニアのBeau Sorensonによって音質も新たに蘇り、当時の熱気や演奏の鋭さが克明に浮かび上がっている。そのほかにも、同年のツアーから20曲に及ぶライブ・テイクを追加収録。SST時代のハードコア・スピリットと、ポップの感覚を内包した独自のサウンドがどう育っていったかが一望できる内容となっている。ブックレットには、バンドにとって転機となったこの一年を振り返る資料や証言がまとまっており、Hüsker Dü の歴史をたどるうえでも貴重な記録集といえるリリース。

ノイズとメロディが奇跡的に交差した1985年、その眩しさをライブの熱量とともに閉じ込めた4LPに及ぶ決定的ドキュメント。『1985: The Miracle Year』は、Hüsker Dü の1985年のライブ・アーカイブ集で、目玉は、彼らのホームであるミネアポリスの名門ヴェニュー First Avenue での1985年1月30日のステージを完全収録した音源。エンジニアのBeau Sorensonによって音質も新たに蘇り、当時の熱気や演奏の鋭さが克明に浮かび上がっている。そのほかにも、同年のツアーから20曲に及ぶライブ・テイクを追加収録。SST時代のハードコア・スピリットと、ポップの感覚を内包した独自のサウンドがどう育っていったかが一望できる内容となっている。ブックレットには、バンドにとって転機となったこの一年を振り返る資料や証言がまとまっており、Hüsker Dü の歴史をたどるうえでも貴重な記録集といえるリリース。

ジャズ、即興、クラシック、ノイズなど、領域横断的な活動で知られるChris Ryan Williams(トランペット、エレクトロニクス)とLester St. Louis(チェロ、エレクトロニクス)によるデュオ、HxHのデビューアルバム『Stark Phenomena』が、KMRUが運営するレーベル〈OFNOT〉からリリース!アコースティック楽器とエレクトロニクスをリアルタイムで融合させることで、音楽に複雑さとアクセスしやすさを兼ね備えたサウンドを作り出しており、AutechreやRobert Hoodの影響を感じさせる一方で、独自の音空間を展開している。アルバムは彼らのライブセットや即興演奏から得た音源を多く使用しており、ジャイミー・ブランチからスタジオセッションを提供してもらった「BEACH」など、緻密な編集が行われており、KMRUもその音楽の流れについて「シンプルさの中に深い感情を呼び起こす美しいトラック」と絶賛している。自由で複雑なサウンドのモザイクを展開し、聴く者の記憶を呼び起こすような作品!!




これはいったい何なんだ!?! ヘンリー川原、スリン・パークシリ、サイケアウツと並ぶエム重要アーカイブ・リリース。90年代から00年代初頭にかけ、竹村延和のChildisc等から作品を発表した大阪出身のクリエイター、Hyuの迷宮に秘められた驚異の作品群を解読するコンピレーション。
ヒウは「エレクトロニカ」という曖昧な言葉で括られてきた世紀末世代の音楽家の一員で、その実体はほとんど謎のままだった。しかし、彼の作品は多くの点で際立っており、微分音や倍音列のユニークな探求、音楽テクノロジーを人間化する能力、軽快さと遊び心とコンセプチュアルな厳密さを併せもつ独特の創作物は、時間の風雪をものともしない。
本コレクション 『Inaudible Works 1994-2008』 は未発表曲と過去にリリースされた諸作の再編集版で構成され、新作とアーカイブの中間のような存在となっている。楽曲は多岐にわたり、多調+微分音ドラムンベースもどき、人声合成技術の疑似ロボ・ポップ、ヴォイスと発電機のドローン重奏、破砕し分裂した倍音列ファンク、感覚過多のスイングするサンプルの集合体、サイン波を単子とする構想、文学にインスパイアされた無調ピアノ曲、自己言及性の極に生まれたJポップ……と目も眩むユニークな作品がひしめく。すべてが特徴的で知的、その多くに先見の明があり、ジャンルの拘束から超越している。こうしたHyuの音楽は魅力的で楽しいが、それは音楽を創造するだけでなく、音楽を創造する方法も創造したいという欲求に突き動かされている。この願望と探求心は本作のすべてに、そして彼の音楽全体の素晴らしさの中にはっきりと聴き取ることができる。
2LP版にははっぴいえんど「風をあつめて」のカヴァーをボーナス収録。本人による楽しく啓発的な解説も必読。装丁は虚木へずが担当。
=作品仕様=
+ 12インチLP2枚組、見開きジャケット、DLクーポン封入
+ 2LP版のみボーナストラック収録
+ Hyu本人による楽曲解説を日本語・英語で掲載
