All products
6253 products

François J. Bonnetが手掛けるエレクトロアコースティック/実験音楽プロジェクトKassel Jaegerのオリジナルは2012年に〈Senufo Editions〉からリリースされた重要作『Fernweh』が〈Black Truffle〉から再発!電子音響とミュジーク・コンクレートを融合させた濃密で感情的なサウンドスケープが展開される本作は、波のように寄せては引く電子音、風や水、ガラスの音のような曖昧で現実感のある音が交錯しながら、明確なイメージを与えずに空間を漂う。具体音と合成音が溶け合い、風景のように推移する構成は、彼のフランス・ミュージック・コンクレートの伝統と音響に対する厳密さと、アンダーグラウンドな実験音楽の粗さが共存している。情緒と実験が同時に息づく独特の音世界は、友人でもあるジム・オルークと同様、アカデミックな伝統から逸脱した開かれた耳によるもので、情緒ある抽象を追求した電子音響の傑作。



Katatonic Silentioによる、2023年に自然派フェス La Nature のKatatonic Silentioによるライヴをそのまま収めた濃密な記録が、フランスの新興レーベル〈Fleur Sauvage〉の第一弾リリースとして登場。抽象的なエレクトロニクス、ザラついたノイズ、映画的なアンビエンスが交錯する、ジャンルを横断する内容で、不安定なテンションが全体を貫いている。時に静寂の瞬間を挟みつつも、突如として鋭角的で荒々しい爆発へと跳ね上がる、そのダイナミクスの幅がある種、儀式的。低域のうねりが身体的な感覚を呼び起こし、表層では粒立ったテクスチャーが絶えず変化する様は、曲としての整合性よりも場と身体が一体化した経験を重視しており、スタジオ作品というよりも生きられた音響の記録と感じられる。唐突に立ち上がって、気配のように漂い、また不意に消える音を聴いているうちに、ただその音の中に居るしかなくなるような没入感あふれる一枚。


ニューヨーク出身でナッシュビルを拠点に活動するシンガーソングライター Katie Schecter によるアルバム『Empress』。インディ・ロックの骨格にソウルフルなヴォーカルとファンク的グルーヴを融合。深く内省的でありながら、ポップな煌めきも感じさせるもので、NYの都会的な洗練とナッシュビルの南部的な温かみを併せ持つ独自の音楽性を確立している。プロデュースは Cage The Elephant のNick Bockrathが担当し、Leon Michels や Homer Steinweiss など著名なセッション・ミュージシャンが参加。現代インディ・シーンにおける注目作!

世紀のアウトサイダー・ミュージシャンことDaniel Johnstonのプロデューサーとしてもその手腕を発揮していたニューヨークの奇才Kramerと、Ground ZeroやDeath Ambientといった実験的グループへの参加も知られる名古屋出身のミュージシャン/作曲家、Kato Hidekiによる奇跡のコラボレーション・アルバム『The Walk』が、Kramer主宰の〈Shimmy Disc〉から堂々アナウンス。スイスのドイツ語詩人・作家のローベルト・ヴァルザーと松尾芭蕉の作品からインスパイアされた、瞑想的かつ喚起性に溢れるダーク・アンビエント/ドローン・サウンドを展開した素晴らしい内容の一枚!手製ナンバリング仕様。限定555部。

ウガンダの首都カンパラを拠点とし、現代アフリカのリアルを全世界に発信する気鋭のレーベル〈Nyege Nyege Tapes〉より、西ウガンダのバニャンコレ族とバホロロ族に伝わる、長く長く続く牧畜文化に根ざした独特の歌唱スタイルを鮮やかに掘り下げた録音が到着。幼少期に家を飛び出し、地域の伝統歌に身を投じてきたKatokyeは、牧場を渡り歩きながら何十年もかけて自らの表現を磨き上げてきた。今や60歳を目前に、彼は地元で最も優れた伝統歌手のひとりとされている。アルバムの中心を成すのはekyeshongoroというスタイルで、Katokyeは短い詩句を即興で紡ぎ、彼の土地や人々、そして大切にされてきた牛たちへの思いを断片的に伝えていく。この歌唱は複数の歌い手が重なり合い、10分を超える長い瞑想のような流れとなり、聴く者を引き込む独特の空気を生み出す。歌の節目ごとに全員が一斉に音程を上げていき次第に熱を帯びる様は、まるで川の流れがうつろうかのよう。歌の中には牛の鳴き声を思わせる息遣いが散りばめられ、牛がこの地域の美意識や家族の絆にいかに深く結びついているかが感じられる。彼の地ならではの、現代を生きる伝統的音世界。

名盤『Marchin On』等で知られるスピリチュアルジャズの名兄弟ヒースブラザーズの弟でありジャズドラマーのトゥディー・ヒースの1970年ソロ名義スピリチュアル・ジャズ名作『Kawaida』が〈Trading Places〉よりアナログ再発。ハービー・ハンコック、ドン・チェリー、バスター・ウィリアムス、ジミー・ヒース、エムトゥーメなど、オールスターとも言えるメンバーが参加した強烈なモーダル・ジャズ・アルバムである本作は、スピリチュアル・ジャズ、モーダル・ジャズ、アフロセントリック・ジャズを愛するすべての人にとって必携の一枚!

音楽による物語と内省の親密な実践。オーストラリアの先住民族コミュニティであるパプニャを拠点に活動するアーティスト、Keanu Nelsonによるデビュー作『Wilurarrakutu』が名門〈Mississippi Records〉よりアナウンス。本作は、2022年にカルトヒットしていた傑作『Red Ribbon』でも知られるシドニーのプロデューサー、Yuta Matsumuraとの共同セッションで制作。パプニャ・ルリジャ語と英語の両方で歌われた、ミニマルなDIYエレクトロニック・サウンドを全8曲収録しています。




ダブの歴史の中でも最高のものの一つと言える、1979年リリースの、Keith Hudsonのダークで神秘的なプロダクションスタイルが光るアルバム『Nuh Skin Up Dub』が〈Week-End Records〉よりめでたくリイシュー!重いベースライン、エコーに包まれたドラム、幽玄なヴォーカルの断片が絡み合い、ヒプノティックな雰囲気を生み出している。未加工で実験的なサウンドで、『No Commitment』や『Ire Ire』といったトラックは、奇妙で不気味なエネルギーを放っており、リバーブとディレイの使い方が、広がりを持ちながらも圧迫感のある音空間を作り出している。聴けば聴くほど新しい音の層や隠れたテクスチャーが現れ、深く聴く価値がある一枚。また、本作はHudsonが長年共演してきた、数多くの有名なジャマイカン・アーティストのバックトラックを提供していたが、その功績は十分評価されているとは言えない伝説的なスタジオ・バンド、Soul Syndicateの重要性を初めて強調した作品でもある。
U-Roy、Big Youth、Ken Boothe、Horace Andyといった面々のプロデューサーとしてもよく知られるKeith Hudsonによるダブの傑作『Playing It Cool, Playing It Right』が〈Week-End Records〉よりアナログ・リイシュー。〈Wackies〉の創設者であり首謀者であるLloyd ‘Bullywackie’ Barnesの協力を得て制作した作品であり、2人のプロデューサーによる唯一のコラボレーション作品となった一枚。この作品では、存在の深淵へと向かうハドソンの心理音響の旅を継続しており、芸術的な自己啓発の美しさでリスナーを圧倒する力を持っています。Lloyd ‘Bullywackie’ Barnesへの貴重なインタビューが収録。
ソロ・ピアノでのライヴ演奏の可能性、概念をも大きく変え、『ケルン・コンサート』をはじめとする数々の名盤を世に送り続ける孤高のピアニスト、キース・ジャレットが5月8日に80歳の誕生日を迎えたことを記念し、最後のヨーロッパ・ソロ・ツアーからのライヴ・アルバムが急遽リリース。
本作は、キース・ジャレットの最後のヨーロッパ・ソロ・ツアーからリリースされる4枚目のライヴ録音作品で『ミュンヘン2016』、『ブダペスト・コンサート』、『ボルドー・コンサート』に続くもの。すでに伝説的な『ウィーン・コンサート』(ウィーン国立歌劇場で1991年に録音)というライヴ作品があり、本人はかつてその作品を「長年の“炎の求愛”の末に“炎そのものの言葉”を語った」と主張していたというが、本作では2016年にウィーンに再び訪れ、インスピレーションの炎は、活気に満ちた音響特性を持つもうひとつの歴史的な場所、ウィーン楽友協会黄金の間にもたらされたものとなっている。
その瞬間に新しい音楽を形成しており、その範囲はほぼ百科事典的である。『ブレーメン/ローザンヌ』、『ケルン・コンサート』から『ウィーン・コンサート』に至るまで、ジャレットの初期のソロ・コンサートを代表する長大な形式は、彼の演奏人生の最終段階に入ったこの時期には、短い、自己完結的で対照的な曲で構成されるショーに取って代わられた。そして、2016年7月9日のウィーン楽友協会での公演がそうだった。 「パート 1」は、自然発生的な音の渦であり、渦を巻き、濃密で複雑である。「パート 2」は静寂の中で和音が浮かび上がり、ゆったりとした旋律が引き出される。 リズムが前面に押し出された「パート3」では、ジャレットがそれぞれの手で別々のパターンを展開し、それを織り交ぜる能力が際立っている。
「パート4」は讃美歌的で、栄光の雲をたなびかせ、「パート5」はエーテルからの純粋なバラード。「パート6」は叙情的な衝動を屈折させてより抽象的にし、「パート7」はジャレットのヨーロピアン・カルテットのために書き直されたような優しい曲だ。「パート8」はブルースで基本に立ち返り、「パート9」はゴスペルとカントリーのヒントを含み、ジャレットの音楽的ヴィジョンがいかに包括的であったかを思い起こさせる。アンコールに選ばれた「虹の彼方に」は、『ラ・スカラ』、『ア・マルティテュード・オブ・エンジェルズ』、『ミュンヘン 2016』で聴かれた素晴らしいヴァージョンとは少し異なるフレージングで、ジャレットはまたもや類まれな演奏を締めくくっている。
<パーソネル>
Keith Jarrett(p) ★2016年7月9日、ウィーン、学友協会黄金大ホールにてライヴ録音
トラックリスト:
1. Part I 2. Part II 3. Part III 1.Part IV 2. Part V
1. Part VI 2. Part VII 1. Part VIII 2. Part IX 3.Somewhere Over The Rainbow

R&Bとダンスミュージックを横断する新世代R&Bシンガーのケレラが、賞賛を集めたデビュー・アルバム『Take Me Apart』以来、実に約5年ぶりとなる最新アルバム『RAVEN』を〈Warp〉よりリリース。
本作はケレラと、LAのプロデューサーのアスマラ(Asmara)が共同エグゼクティブ・プロデューサーを務め、全曲でケレラが作曲とアレンジを担当している。
その他、アンビエント・ユニット、OCAとしても活躍するヨー・ヴァン・レンズ (Yo van Lenz)とフロリアン・T・M・ザイジグ (Florian T M Zeisig) の二人、そしてLSDXOXOがアルバム全体のプロデューサーとして参加し、カナダのバンビー (Bambii)もアディショナル・プロダクションで参加している。
新章を迎えたケレラが完成させた『RAVEN』は、極めて美しく、艶やかな音楽体験を提供する。
すでに賞賛を得ている先行曲「Washed Away」「Happy Ending」を含め、本作に収録された15曲を通して、ケレラは自律性、帰属性、自己再生を探求する。
