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Michael Brook - Cobalt Blue & Live at the Aquarium (Clear Vinyl 2LP)Michael Brook - Cobalt Blue & Live at the Aquarium (Clear Vinyl 2LP)
Michael Brook - Cobalt Blue & Live at the Aquarium (Clear Vinyl 2LP)4AD
¥5,972

アンビエント・映画音楽界の知られざる巨匠
マイケル・ブルックの2作品が2枚組で〈4AD〉より奇跡のリイシュー
名作『Cobalt Blue』の35年ぶり初ヴァイナル再発に加え
同年録音された『Live at the Aquarium』も初ヴァイナル化

アンビエントの先駆者ブライアン・イーノをはじめ
ロジャー・イーノ、ダニエル・ラノワら豪華メンツが参加

U2の楽曲などに使用された改造ギターとして有名なinfinite guitarの発明者としても知られるカナダ人ミュージシャンのマイケル・ブルック。1992年に〈4AD〉から発表した『Cobalt Blue』は、静かに、息をのむようなサウンドスケープで構成された、時代を超える名作として、年月を経て再評価されている。同作には、アンビエントの先駆者ブライアン・イーノ、作曲家/マルチ奏者としてロジャー・イーノ、そしてグラミー受賞プロデューサーのダニエル・ラノワが参加。同年後半に録音された『Live at the Aquarium』は、ロンドンで行われた貴重なソロ・パフォーマンスを収録したもので、マイケル・ブルック特有の催眠的なサスティン、広がりのあるテクスチャー、そして大気のような深い音の世界を捉えている。

85年のデビュー・アルバム『Hybrid』から92年のセカンド・アルバム『Cobalt Blue』リリースまでの7年間。マイケル・ブルックはブライアン・イーノのレーベルでありマネジメントでもある〈Opal〉と契約し、故郷のトロントからイギリスへ移住。イーノやラノワとのコラボレーション、ジョン・ハッセルとのツアー、ロジャー・イーノやハロルド・バッド、ララージらと共に伝説的なライブ・プロジェクト Opal Evenings に参加しながら、ステージでのループ処理、シーケンサーや音響処理における実験的な新境地を切り開いた。しかし、『Cobalt Blue』が完成した直後、〈Opal〉は配給契約を失い、リリースは中止。マイケル・ブルックは当時について「〈4AD〉のアイヴォ・ワッツ=ラッセルと友人だったので、彼がアルバムを出してくれると申し出てくれた。しかし、リリース後も長い間、十分な反応は得られなかった。音楽プレスがジャンル分けしにくいものを避けていたから...。だから当初は世間の評価がわからなかったんだ。まるで荒野で泣くギターのようだった。」と語っている。同期間、ピーテル・ノーテンと共作の〈4AD〉アンビエントの名作『Sleeps with Fishes』(87年) をはじめ、精力的な活動の中でヌスラト・ファテー・アリー・ハーンやユッスー・ンドゥールらワールド・ミュージックの巨人たちともコラボレーションを行った。それらの膨大な刺激と経験を吸収していた結果生まれたのが『Cobalt Blue』であり、リリース当時は十分に評価されなかったものの、年月を経てその名声と影響力は高まり続け、卓越したキャリアにおける重要な転換点であることが証明されている。

その後、1996年にはヌスラトとのアルバム『Night Song』でグラミー賞にノミネート。2008年には名作映画『Into the Wild』のサウンドトラックでゴールデン・グローブ賞にノミネートされた。『El Infierno』では2011年ハバナ映画祭の最優秀音楽賞を受賞。映画音楽作曲家としても卓越している彼は、50本以上の映画に携わっている。2024年にプロデュースしたヌスラトのアルバム『Chain of Light』は、Guardian紙のワールド・ミュージック・アルバム・オブ・ザ・イヤーに選出。もちろん、これらの輝かしい功績は、『Cobalt Blue』の制作を始めた頃には、まだ未来の話だった。『Cobalt Blue』で生まれたサウンドは「厳密にはアンビエントではない」とマイケル・ブルックは語る。よりリズミカルでメロディアス、彼はそのマテリアルを Wordless Songs (言葉を持たない曲) と表現している。この推進力と変化への志向は、優先順位の転換 ーある種の反逆心ー を表していた。

Monolake - Interstate (2LP)Monolake - Interstate (2LP)
Monolake - Interstate (2LP)FIELD
¥6,985

Monolakeが1999年に発表していた『Interstate』が、オリジナルリリースから27年を経て初2LPヴァイナルとして登場!
初期のダブ・テクノ的アプローチから一歩進み、Max/MSPを駆使した音響設計はさらに深化。ミクロなリズムと精緻に変化するテクスチャーが有機的に絡み合い、実験電子音楽の多くの系譜に影響を与え続ける独自のサウンド・エコシステムを構築。全8曲はそれぞれ異なる音の生態系を形成しつつ、緻密なグルーヴが根のように張り巡らされる。Robert HenkeとGerhard Behlesが完全共同で制作した最後のアルバムにして、IDM/エレクトロニカ史に刻まれるマイルストーン的名盤。

Otto A Totland - Pinô (LP+DL)Otto A Totland - Pinô (LP+DL)
Otto A Totland - Pinô (LP+DL)SONIC PIECES
¥4,982

ノルウェーの音響デュオDeaf Centerのピアニストとして知られるOtto A Totlandが2014年に発表した初のフル・ソロアルバム『Pinô』が待望のリプレス。収録された18曲はすべて短いピアノ小品で構成され、1〜3分ほどの音のスケッチが静かに連なっていく。メロディは控えめで、冬の光のように淡く、影のニュアンスを含んだ情緒が漂う。ピアノの響き、鍵盤のノイズ、ペダルの残響まで丁寧に捉えた極めて親密な音像で、物理的なノイズまでが音楽の一部となり、音楽にリアリティを与えている。静けさの中にある感情を丁寧に描いた、現代ピアノ作品の名作。

Evil Graham Lee - I Think I'm Alone Now (LP)Evil Graham Lee - I Think I'm Alone Now (LP)
Evil Graham Lee - I Think I'm Alone Now (LP)Isle Of Jura
¥5,374

オーストラリアの名バンドThe Triffidsのペダル・スチール奏者であり、さらに、The KLF名作『Chill Out』の中で、特にハイライトである「Baltimore to Fair Play」において、その情感豊かなペダル・スチールの音色がソウルフルな中心的役割を果たしたことで知られるEvil Graham Leeが、72歳にして初のソロ作を完成。長年のキャリアを静かに凝縮したような、ゆっくりと滲むトーン、空間に溶ける倍音、そして音がほとんど動かないのに情景が変わっていくような没入感。タイトル曲「I Think I’m Alone Now」は15分に及ぶ深いドローンで、孤独・祈り・静けさがひとつの風景として立ち上がる。一方で「Seeking Beauty In Sadness」など、メロディの残り香を感じさせる曲では、カントリーの哀愁が柔らかく顔を出す。ジャケットはBradley Pinkerton、ライナーノーツはThe KLFの盟友Bill Drummondが担当。永い時間をかけて熟成された、ペダルスティールで描く孤独な宇宙。

Old Saw - Country Tropics (LP)Old Saw - Country Tropics (LP)
Old Saw - Country Tropics (LP)Lobby Art Editions
¥4,986

人気作が五周年記念版として待望のリプレスです!ヴァーモントのマルチ奏者Henry Birdseyを中心とするOld Sawによる、アメリカ北東部の風景をそのまま音にしたような名作『Country Tropics』。ペダルスチール、バンジョー、フィドル、パイプオルガンなど、伝統的なアメリカーナやフォークを象徴する楽器群を使いながら、響きは完全にアンビエント、ドローン。音はゆっくりと沈み込み、乾いた草原の匂い、夕暮れの湿った空気、古い納屋の木材のきしみまで感じられそうな質感。Stars of the Lidや75 Dollar Billのファンにも強く響きそうな静謐な広がりがある、農村アンビエントともいうべき独自の世界観。風景を音響へと翻訳するかのような、アメリカーナの新しい地平を切り拓いた、孤独で美しいアンビエント・ドキュメント。

Kassel Jaeger - Sub Re (LP)Kassel Jaeger - Sub Re (LP)
Kassel Jaeger - Sub Re (LP)Shelter Press
¥3,989

INA-GRMのディレクターとしても知られる電子音響作家Kassel Jaeger が、〈Shelter Press〉からリリースする最新作。タイトルの『Sub Re』はラテン語で「物質の下」を意味し、音の素材そのものの下層に潜む力学や気配を探るというコンセプトが貫かれている。ヴェネツィア・ビエンナーレやシオン・サウンド・ビエンナーレで発表された作品を発展させた楽曲も収録し、近年の活動を総括するような内容だ。フィールド録音、電子音、アコースティック楽器の断片が出自を失ったまま重なり合い、濃密な音塊とほとんど無音に近い空間が波のように交互に押し寄せる。低域のうねりや微細な粒子のざわめきが、海底の圧や巨大な構造物の影を思わせるスケール感を生み出し、聴き手を物質の下へと引きずり込むような深い没入を誘う。GRMの系譜を継ぎながら、静謐な〈Shelter Press〉の美学とも響き合う、現代電子音響の最前線。

Lucid Dreams - Mesmerism (2LP)
Lucid Dreams - Mesmerism (2LP)UVB-76 Music
¥5,998

UKボーンマスのプロデューサーOverlookが、別名義Lucid Dreamsによる、ポスト・パンク、トリップホップ、アンビエント、ドローンを横断する世界観を、2LPというスケールで丁寧に構築したフルアルバム『Mesmerism』。薄暗い部屋に差し込む光のようなアンビエントの揺らぎと、トリップホップの湿度、ポスト・パンクの冷たさが同居する独特の空気。音の配置が非常に繊細で、一音一音が場面転換のように機能しているのが印象的。OverlookのルーツであるD&Bの影は前面には出ないものの、曲によっては奥底に硬質なリズムの名残が潜み、微かな躍動を与えている。現実と幻想の境界を歩くようなダーク・サウンドスケープがアルバム全体を貫く、David Lynch的な映像世界を想起させる一枚。

Basic Rhythm - 8 Bar Techno (2LP)Basic Rhythm - 8 Bar Techno (2LP)
Basic Rhythm - 8 Bar Techno (2LP)Sneaker Social Club
¥5,998

UKアンダーグラウンドを独自の視点で切りひらくプロデューサーBasic Rhythmによる、グライム、テクノ、UKベース、D&B、ドリルまでを横断しながら、8 Bar Technoという自身の思想を提示するフルアルバム。タイトル曲「8 Bar Techno (Re-Mix)」は、直進するキックが突然切り替わる鋭い構造で、グライムの荒削りな質感とピークタイム・テクノの推進力が真正面から衝突する。ゲストMCの存在も本作の大きな魅力で、「Clutch」では Lyrical Strally の荒々しいマイク捌きがトラックの攻撃性をさらに増幅し、「Vibez」ではNyNyのしなやかなハーフステップがアルバムの中に一瞬の柔らかい揺らぎをもたらす。曲ごとにムードは移り変わりながらも、全体はひとつの強度で貫かれており、様々なアンダーグラウンドな要素を強制接続した、攻撃的で妥協のないUKクラブ・サウンドを象徴する2LP。  

Jeff Parker ETA IVtet - Happy Today (LP)Jeff Parker ETA IVtet - Happy Today (LP)
Jeff Parker ETA IVtet - Happy Today (LP)INTERNATIONAL ANTHEM RECORDING COMPANY
¥4,872

トータスの一員としても名を馳せるギタリストのジェフ・パーカーを中心に、サックス奏者ジョシュ・ジョンソン、ベーシストのアンナ・バタース、ドラマーのジェイ・ベラローズで構成されるジェフ・パーカー・ETAカルテット。メンバーの3人、パーカー、バタース、ジョンソンはレッチリのフリーのソロ・デビュー作『Honora』(2026年)に参加したことでも注目を集めている。カルテットは2016年にロサンゼルス北東部の会場ETAでパーカーが始めた週替わりレジデンシーから生まれたバンドだ。彼らによる最新作となる『Happy Today』がこれまで2作と同様シカゴの名門〈International Anthem〉よりリリースされる。

本作は、2016年にロサンゼルスの会場ETAで始まったレジデンシーから発展したバンドの2025年時点のバンドの記録を刻む一枚だ。サックスのジョシュ・ジョンソン、ベースのアンナ・バタース、ドラムのジェイ・ベラローズとともに、ミニマルでジャンル横断的な即興演奏を展開する。本作は2025年8月20日、Lodge Roomでの演奏をその場で録音・ミックスしたもので、LP片面に相当する長尺2曲を収録。エンジニアのブライス・ゴンザレスが特注機材で捉えた音像は、困難な時期の中で生まれた束の間の高揚と連帯感を鮮やかに刻む。NPR Tiny Desk出演など近年も精力的なパーカーの歩みとともに、バンドの本質である“場”と“対話”の力を体現した重要作となっている。

Tomo Katsurada and Jonny Nash - At The Emerald Pool (LP)Tomo Katsurada and Jonny Nash - At The Emerald Pool (LP)
Tomo Katsurada and Jonny Nash - At The Emerald Pool (LP)MELODY AS TRUTH / FUTURE DAYS RADIO
¥5,148

幾何学模様の中心人物として知られるTomo KatsuradaとJonny Nashが、長年の交流を経てついに完成させたデュオ作品『At The Emerald Pool』。ふたりが1年間にわたり教会・寺院・劇場など多様な空間で育ててきたギターデュオとしての言語を純度の高い形で記録したアルバムで、録音はわずか3日間のセッション、事前に用意したスケッチをもとに、即興性と親密さをそのまま残した構造になっている。フィンガーピッキングのレイヤーが重なり、水面に光が反射するような細やかなテクスチャーが広がる、ふたりのギターがひとつの生き物のように絡み合う感覚。アンビエントの透明感、アシッドフォークの素朴さ、室内楽の静けさが自然に溶け合い、ゆっくりと移り変わってゆく音の流れをつくり出している。淡く儚い歌も差し込まれ、さりげない物語性も感じられる、アンビエント、アシッドフォーク、ミニマル、室内楽、そのどれにも属しながら、どれにも完全には収まらない、ふたりだけの静かな世界。

Jim O'rourke - Halfway to a Threeway (12")Jim O'rourke - Halfway to a Threeway (12")
Jim O'rourke - Halfway to a Threeway (12")Drag City
¥3,564

シーンの枠組みを越えて巨大なリスペクトを浴びる我らがジム・オルーク。インディ系大名門〈Drag City〉から1999年に発表した傑作『Halfway to a Threeway』が、待望の初ヴァイナル再発!
『Eureka』、『Insignificance』と並ぶJim O’Rourkeのソングライティング黄金期に位置し、フォーク、クラシック・ロック、ジャズ、そして前衛音楽的感覚を絶妙なバランスで共存させた至高の内容で、シカゴ音響派シーンで培われた感覚と、70年代SSWへの愛情が独自のかたちで結実した名作。穏やかで親しみやすいメロディ、柔らかなアコースティック・ギター、緻密なアレンジ、その裏側でユーモア、皮肉、倒錯的とも言える感覚が静かに顔を覗かせ、甘美なポップソングの輪郭を少しずつ歪ませていくJim O’Rourkeならではの知性とシニカルな側面が同居した、唯一無二かつタイムレスな珠玉のポップ・ミュージック。

中川裕貴 Yuki Nakagawa - Stills and Remains (LP)中川裕貴 Yuki Nakagawa - Stills and Remains (LP)
中川裕貴 Yuki Nakagawa - Stills and Remains (LP)Unheard of Hope
¥4,652

7月18日再入荷。独学でチェロを学び、関西を中心に活動しながら即興演奏から舞台音楽、現代美術家への音源提供などなど多岐に亘る活動を行い、近年は日野浩志郎(goat、YPY)とのDUOプロジェクト「KAKUHAN」や、オーストラリアのユニット「CS+Kreme」のアルバム『The Butterfly Drinks The Tears Of The Tortoise』にも参加するチェリスト、中川裕貴 が、〈Unheard of Hope〉から発表する最新作『Stills and Remains』。すべての音をチェロ1台のみで構築した徹底した作品で、弓の摩擦、打楽器的ノイズ、深いドローン、微細な倍音という、チェロという楽器の枠を越え、電子音楽にも聴こえるほど多彩なテクスチャが立ち上がる。演奏者の身体の近さがそのまま音像に刻まれ、演奏という行為そのものを聴かせるような生々しさが印象的。楽器へのフェティッシュなまでの探求と電子音楽的な構成力のバランスが絶妙な極限のチェロ・ドキュメント。マスタリングはStephan Mathieu、録音は甲田徹が担当。微細な音の粒子までを逃さない本作のストイックな音響設計を補完する、完成度の高い一枚。

LEENALCHI - Here Comes That Crow (LP)LEENALCHI - Here Comes That Crow (LP)
LEENALCHI - Here Comes That Crow (LP)Luaka Bop
¥4,836

韓国の語り歌パンソリの語り口を、太いベースラインとミニマルなグルーヴに重ねる独自のスタイルで世界的に注目を集めるLEENALCHIの魅力を6曲に凝縮した国際版タイトル『Here Comes That Crow』。パンソリ的な語り歌がベースの反復と絡み合いながらリズムそのものを形づくる構造を中心に、声のレイヤーが跳ねるように重なり、ミニマルなのに躍動的なポップ感が際立つ。電子音と生音が混ざり合い、未来的サイケ・ポップの質感の「Bird」やタイトル曲「Here Comes That Crow」、 低域の反復がじわじわと広がり、声の層が増えていく構造が心地よい長尺トラック「Ultimate Prescription」などを収録した、語り歌とベースグルーヴという革新的スタイルを世界向けに再提示する韓国ポップの新しい形。

Ondanaconda (LP)Ondanaconda (LP)
Ondanaconda (LP)Les Disques Bongo Joe
¥4,543

スイスはジュネーブの実験音楽クァルテットOndanacondaが、口琴を中心にした音響探求という極めてユニークなコンセプトで作り上げたデビュー作。口琴をアンプリファイし、処理を施し、ドローン、パーカッション、ベースへと変形。金属的な響きが増幅されることで、アコースティック楽器でありながらシンセのような太さや揺れを獲得。口腔そのものが楽器になるという原始的な力と、現代音楽的な緊張感が同時に立ち上がる。静かに揺れる倍音が美しい長尺ドローンから、パーカッシブな躍動が前面に出る楽曲まで、同じ楽器を使っているにも関わらず曲ごとにまったく異なる音の風景が展開される。息のノイズ、身体の動き、口腔の共鳴がそのまま音楽の素材となり、電子音よりも 人間の呼吸のリズムが前に出るのが特徴的。古代的な楽器を大胆に再発明したエレクトロ・アコースティックの新機軸。

Mika Vainio - Kantamoinen (2LP)Mika Vainio - Kantamoinen (2LP)
Mika Vainio - Kantamoinen (2LP)Sähkö Recordings
¥6,089

Pan Sonicの片翼として電子音響の極限を切り開いてきたMika Vainioが、Ø名義で残した中でも特に個人的な感触を持つ作品『Kantamoinen』。1999年から2004年にかけて、バルセロナ、ウィーン、ベルリンで録音された断片を静かに編み上げた16曲で、祖母Laina Vainioへの献呈作として知られている。Pan Sonicの硬質なミニマリズムとは異なり、ここでは柔らかいメロディの線がゆっくりと立ち上がる。薄い音の層が重なりながら、空間は大きく広がり、フィンランドの風景や幼少期の記憶が、具体的ではないのに確かにそこにある気配として漂う。曲名が示す自然のイメージが、音の揺らぎとして淡く現れては消えていく。シンセの旋律は美しいが、感情を直接押し付けるものではなく、冷たい空気の中にふっと差し込む光のような距離感を保ち、フィールド録音や声の断片が一瞬だけ差し込み、抽象的な音響の中に人の気配が微かに浮かぶ。静けさの中に個人的な記憶が滲む、情緒と構造のバランス、その独自の情緒が美しい一枚。

Hans Reichel - Dalbergia retusa (2LP+DL)Hans Reichel - Dalbergia retusa (2LP+DL)
Hans Reichel - Dalbergia retusa (2LP+DL)Black Truffle
¥8,037

ドイツの異才ギタリスト、ハンス・ライヒェルの初期から中期に当たる1973〜1988年のソロ・ギター演奏を体系的にまとめた2枚組アーカイブ『Dalbergia Retusa』。〈Black Truffle〉から Oren Ambarchi の監修でリリースされ、自作ギターや独自の拡張奏法から生まれる、ギターとは思えない倍音、金属的な響き、パーカッシブなアタックが縦横無尽に展開される。フリー・インプロヴィゼーション、実験音楽、音響的探求が交差するそのサウンドは、同時代のギター表現を軽々と飛び越え、今なお新鮮な驚きを与えるもの。ライヒェルが当時住んでいた西ドイツ・ヴッパータールは、ヨーロッパ・フリージャズの重要拠点で、Peter Brötzmann や Peter Kowald らの活動地でもあった。そういった特殊な環境の中で深化した異世界のような音響と、自由即興の精神が詰まった一枚。

Darryl Jenifer -  The Weather Channel (Transparent Red Vinyl LP)Darryl Jenifer -  The Weather Channel (Transparent Red Vinyl LP)
Darryl Jenifer - The Weather Channel (Transparent Red Vinyl LP)Org Music
¥4,265

7月17日発売。Jack DeJohnette、John Medeski、Karl Berger、Lenny White、Ben Perowskyなど、ジャズ界の重鎮が多数参加。ハードコア史に名を刻むBad Brainsの共同創設者で、ベーシスト、Darryl Jeniferによる最新インストゥルメンタル作品 『The Weather Channel』。2010年のソロ作『In Search of Black Judas』以来となる、十数年ぶりのソロ名義アルバム。ジャズの即興性と、Darryl Jeniferが持つパンク、ダブの精神性を軸にした深いグルーヴと多層的な音像がアルバム全体を貫いている。Bad Brainsのエネルギーをそのまま持ち込むのではなく、スピリットを抽出し、ジャズの言語で再翻訳したようなアプローチで、空間処理の効いたダブ、鍵盤が描くサイケデリックな感覚、デジョネットらが生み出すしなやかなリズム、それらが重なり合い、ジャズ、フュージョン、ダブ、サイケ、パンクが交差する探求的なサウンド。Bad Brainsの名曲『Sacred Love』『Re-Ignition』の再構築版を含む意欲作。 

Victoria Mingot - God Spill (12")Victoria Mingot - God Spill (12")
Victoria Mingot - God Spill (12")5 Gate Temple
¥4,994

NYC出身で現在はEUを拠点に活動するアーティストVictoria Mingotが、クラシカル・ギターの即興とノイズ、ドローンを重ねて作り上げた、壊れたフォークの美学を体現する最新作『God Spill』。粗く録られたギターの響き、不安定に揺れるペダルループ、薄いヒスノイズが折り重なる、構造よりも瞬間の感触が中心の音楽。指が弦をこする音、ループ、ドローンの濁りが日記の走り書きのように連なり、即興の断片が積み重なる私的な記録のような質感を生む。時折にじむ声は歌というより気配として現れ、内省的で神秘的なアコースティック・エクスペリメンタルとなっている。曖昧さと壊れた美しさを静かに結晶させた一枚。 

Turn On The Sunlight Feat. Sam Gendel - Warm Waves (LP)Turn On The Sunlight Feat. Sam Gendel - Warm Waves (LP)
Turn On The Sunlight Feat. Sam Gendel - Warm Waves (LP)Tokonoma Records
¥4,648

LAを拠点に活動するJesse PetersonとMia Doi ToddのプロジェクトTurn On The Sunlightが、Sam Gendelを迎えて制作したスピリチュアル・アンビエント作品『Warm Waves』。パンデミック初期にホームレコーディングへ回帰したPetersonが、テープループやモジュラーシンセを使いながら、自然と音楽の境界が溶かすように作り上げた一枚。柔らかいサックスの息遣い、風や鳥の声のような環境音、ゆらぎを帯びたパーカッションが重なり、オーガニックな音世界が広がる。Laraajiを迎えた「Wander The Open Sky」、Carlos Niño & Friendsによる「Passing Rain」のリミックスなど、LAスピリチュアル・ジャズ周辺の重要人物が多数参加しているのも聴きどころ。波のように寄せては返す反復、空気のように軽やかな即興、Gendelのサックスが描く影と光。静かな祝祭のような温度を持つ、心をほどく音楽。

Jejune - Wait A Lifetime (3CD Box)Jejune - Wait A Lifetime (3CD Box)
Jejune - Wait A Lifetime (3CD Box)Numero Group
¥5,869

7月17日発売。90年代エモ/インディーの隠れた名バンドJejuneの全スタジオ録音を網羅した、〈Numero Group〉渾身の3CDボックス『Wait A Lifetime』。1st『Junk』、2nd『This Afternoon's Malady』、未発表に終わった3枚目のアルバムからの素材で拡張された『R.I.P.』、さらに7インチやスプリット、コンピ提供曲まで、バンドの全キャリアを一望できる決定版アーカイヴ。サウンドは、透明感のあるギターと胸に刺さる叙情性が同居する、90年代エモの青さそのもの。初期のストレートなエモ・パンクから、2ndでの洗練されたオルタナ的アプローチ、そして未完成3rdで垣間見える新たな方向性まで、バンドの変遷と成長がそのままパッケージされている。Sunny Day Real EstateやMineralに通じる叙情性を持ちながら、よりポップで開けたメロディが魅力。エモ再評価の流れの中で、バンドの全貌を知るうえで欠かせない一箱。Opaque Red Vinylの豪華仕様に加え、当時の写真や詳細なエッセイを収めたブックレットも付属し、資料性も抜群。

Surya Botofasina - Ashram Sun (Deluxe Edition) (2LP)Surya Botofasina - Ashram Sun (Deluxe Edition) (2LP)
Surya Botofasina - Ashram Sun (Deluxe Edition) (2LP)SPIRITMUSE RECORDS
¥7,641

Alice Coltraneの精神性を現代に継ぐ音楽家として注目を集めるSurya Botofasinaの2ndアルバム『Ashram Sun』。スピリチュアル・ジャズ、アンビエントの重要人物Carlos Niñoプロデュース、Nate Mercereau、Angel Bat Dawid、Mia Doi Toddなど、現代スピリチュアル・ジャズシーンを象徴する面々が集結した本作は、新たな潮流と共鳴しながら、その源流の一つでもあるAlice Coltraneの思想と実践を現代へと接続した重要作。即興演奏を基盤としながら、清らかなキーボードの響き、浮遊するパーカッション、祈りにも似たヴォーカルが折り重なり、瞑想的で生命力に満ちた、アンビエント、ニューエイジ等が自然に溶け合うディープリスニングな音世界を形成。ゲイトフォールド仕様、180g重量盤。

Perila -  7.37/2.11 (LP+DL)Perila -  7.37/2.11 (LP+DL)
Perila - 7.37/2.11 (LP+DL)VAAGNER
¥3,468

ベルリン拠点のAlexandra ZakharenkoことPerilaが、過去EPやコンピレーション収録曲を再編集してまとめ上げた作品『7.37/2.11』。フィールド録音、囁き声、微細な電子音を織り交ぜながら、日常の奥に潜む揺らぎを静かに描き出すアンビエントで、低音の柔らかな揺らぎと曖昧な輪郭のドローン、音が空気に溶けていくような質感に、生活音のようなノイズや遠くの囁き声がゆっくりと浮かび上がる。ドローン主体でありながら、音の配置にはモダン・クラシカル的な構築感があり、細部の変化が静かなドラマを生む。眠気と不安が同居するような独特の空気が漂う、Ulla、Romance、Hoaviなど現行アンビエントに通じる音世界。派手さはないが、耳を近づけるほどに豊かな質感が現れる一枚。

高柳昌行 Masayuki Takayanagi - クール・ジョジョ Cool Jojo (LP)高柳昌行 Masayuki Takayanagi - クール・ジョジョ Cool Jojo (LP)
高柳昌行 Masayuki Takayanagi - クール・ジョジョ Cool Jojo (LP)Legacy Plus
¥4,950

フリージャズ を消化した高柳昌行が、激動の70年代にピリオドを打つ、ひとつの回答。原点回帰となるレニー・トリスターノ、リー・コニッツへのオマージュは、新時代に向け更なる高みへ到達するための儀式なのである。(シリーズ監修:塙耕記)重量盤

Will Long -  Long Trax 5 (3LP)Will Long -  Long Trax 5 (3LP)
Will Long - Long Trax 5 (3LP)Will Long
¥5,000

Will Longが継続してきたディープ・ハウス・シリーズ最新作『Long Trax 5』。ローズ、シンセ、リズムマシン、スペースエコー、スプリングリバーブなど、すべてハードウェアのみで制作された6曲を収録し、シリーズの核であるアナログの温度感と長い時間軸の反復がさらに深化した一枚。本作には3名の新しいナレーターが参加し、Long Traxシリーズの特徴である 社会性・思想性を帯びた語りが、ミニマルなビートの上に静かに重ねられていく。音は極限まで削ぎ落とされ、ローズの柔らかなコードと深いキックがゆっくりと揺れ続ける。Celer名義での作品で培われた余白の感覚が、ここではハウスのフォーマットの中で自然に息づき、アンビエント的な空気とモノトーンのディープ・ハウスが交差し、瞑想的で内省的なグルーヴが全編を貫く。限定200部。

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