NEW ARRIVALS
1067 products
ロックステディからルーツ・レゲエにかけての名門コーラストリオ The Heptones による、オリジナルは1978年にリリースされた、彼らのキャリア後期を象徴する重要作のひとつ『Better Days』。Harry J の温かくクリアなプロダクションのもと、彼ら特有の甘いハーモニーと深みのあるレゲエ・グルーヴが美しく溶け合っている。ソウルやポップスの名曲をレゲエに再解釈したカバーも多く、「Suspicious Minds」や「Crystal Blue Persuasion」など、馴染みのあるメロディがジャマイカのリズムに乗って新たな魅力を放つ。ルーツ期の重さよりも、メロディアスで柔らかな質感が際立ち、Heptones の歌の力を改めて感じさせる作品。

オーストラリアの即興トリオ The Necks が、自身の長尺即興という定型を大胆に崩し、4つの独立した長編トラックによって多方向へ広がる音世界を提示した異色作『Unfold』。Chris Abrahams の反復しながら微細に変化するピアノ、Lloyd Swanton の深く揺らぐベース、Tony Buck のパーカッションが織りなすテクスチャは、ミニマル・ミュージック、アンビエント、ジャズ、ドローン、ポストロックといった要素を自然に横断しながら、The Necks 特有の伸び縮みするような時間感覚を生み出していく。静謐なサウンドスケープから緊張感のあるパルス、濃密なドローンまで、彼らの即興性と音響的探求が新たな形で結晶した、The Necks の多面性を鮮やかに体験できる一枚。

『2025年3月29日、kalavinka(福岡県糸島市)にて行われたライブ演奏。
江戸期の竹で製作した地無し尺八と、kalavinka龍石氏による瓢箪スピーカーが、極めて柔らかな音の層を紡ぐ。 呼吸を通して瞑想へ導かれたのち、静謐へと移ろう40分間の記録。』
本作は、2025年3月29日に福岡県糸島市「kalavinka」にて行われたライブ演奏を収録したもので、自作の地無し尺八と瓢箪スピーカーによる、約40分間の即興演奏となっております。演奏前には呼吸を通じて静けさへ導く導入が行われ、会場全体が瞑想的な空間へと移行していく様子も含め、その場の空気感をできる限り損なわぬよう記録しました。
—
<アーティスト>
KENJI IKEGAMI / 池上健二(地無し尺八製管師/演奏家)
1981年生まれ。熊本県出身。 10代の頃より民族音楽や瞑想音楽に傾倒し、2004年東京にて日本各地に古来から伝わる虚無尺八(古典本曲)をライフワークとして尺八を始める。その後、古典から得たインスピレーションは即興やドローンミュージックなどの原始的な技法を取り入れたスタイルへと変化し、演奏活動やトラックメーカーへの音源提供を行う。また、2010年からより理想の音を求め、尺八製作を開始。8年の修行を経て2018年自身のブランド「池上銘地無し尺八」を立ち上げる。自然の響きに焦点をあて製作される池上銘は、これまでに無い新しい音を生み出し、特に海外のプレーヤー達に高く評価され支持されている。2023年、尺八の材料になる真竹の聖地、また故郷でもある九州に拠点を据え、研究・製作・演奏を精力的に行っている。
www.ikegami-jinashi.com

ソウル、ファンクを基盤にした現行のインスト・バンドParlor Greensによるホリデーシーズンにぴったりの最新7インチ『Auld Lang Syne / Everyday Will Be Like A Holiday』。オルガントリオ編成による温かみのあるグルーヴで、A面は祝祭感あふれるファンク・アレンジ、B面はしっとりとしたソウル・バラード風インストを収録。クリスマスや新年を彩る定番曲をファンク/ソウルの文脈で再構築したユニークなシングル。

時間も場所も流れも超えて、ヒップに、ジャックに、ハウスに朝な夕な明かしたい、94年はガーナ発の知られざる爆弾、"Obaa Sima"が現世に復活!!!ガーナに生まれ、カナダで過ごし、音楽を作り、94年にカナダ-ガーナ間だけで、今作をカセットとして発表したこの人Ata Kak。時は流れ2002年のこと、それをこのレーベル主催者Brian Shimkovitzがガーナで発見、アフリカ音楽の深部を紹介するブログ"Awesome Tapes From Africa"を始めた際にはすぐさまこの音源をポスト。世界中で旋風を巻き起こすことになったわけですが、また更に月日が経ち、本人とその家族の協力のもと、15年には遂にリマスター&公式で全世界に再発という背景。しかし、2015年版のリリースは、オリジナルのDATテープにはカビが生え、劣化が進んでいたため、最高の音質とは言い難いものだった。今回は新たにクリアな音源を発見したことでリマスター再発が実現。『Obaa Sima』の制作背景、カセット文化、Ata Kak本人のインタビューや、彼の音楽が世界に再評価されるまでのストーリーを収録したドキュメンタリーDVD付属の充実仕様。
数々の名作を世に送り出してきたShimkovitzが熱狂するのも納得の内容で、ハウス極まりない高揚ダンスに奇怪ボーカル&コーラスが楽しい"Obaa Sima"、スキャットマン某を空気で凌駕するAta Kak流ラップな"Moma Yendodo"、ギターのファンクな線路に延々としたビート反復、「ミニマル」とはこの曲の為にある"Bome Nnwom" (この曲心の底からキラー) などなど、時代の空気をとりこみつつも全曲異彩/鬼才な愉快ぶり。
気分の高揚と面白さ、西洋を超えるこの辺境加減は、数年前に再発されたことで失神者を続出させたあの82年のインド産アシッドハウス"Ten Ragas To A Disco Beat"以来の衝撃でしょう...毎作毎作絶賛せざるをえないこのAwesome Tapes From Africa、今回も凄まじさは計り知れません。
スカの熱狂が落ち着き、レゲエが生まれる直前のわずかな期間にだけ存在したロックステディ。1966〜68年というその短い黄金期に生まれた、名曲・レア曲を集めた珠玉のコンピレーション。テンポを落とした深いリズム、メロディアスなベースライン、そっと包み込むようなヴォーカル・ハーモニー。The Techniques、The Paragons、The Melodians らが残した名曲が並び、ジャマイカの夕暮れの海辺のような穏やかさで、ほんのり切なく、温かい。ソウルとカリブの風が混ざるロックステディの魅力が凝縮された一枚。
ジャズ・トロンボーン奏者 Curtis Fuller の記念すべきデビュー・アルバム『New Trombone』。録音は Rudy Van Gelder スタジオで、メンバーには Sonny Red(as)、Hank Jones(p)、Doug Watkins(b)、Louis Hayes(ds)というハードバップ黄金期の強力布陣が参加。ハードバップの王道をいくサウンドで、Hank Jones の品のあるピアノをはじめ秀逸なバンドのサポートを得て、Curtis Fuller の歌うようなトロンボーンが心地よい。トロンボーンの魅力がストレートに伝わる味わい深い一枚。
UKルーツ・レゲエが成熟期へ向かう1984年、その深みと精神性を象徴するように生まれたTapper Zukie による名作『Earth Running』。本作はジャマイカ出身のZukieが、ロンドンの空気とラスタの思想を融合させて作り上げた、重厚なベースと深いリバーブがゆっくりと呼吸するように響くスピリチュアルなルーツ・レゲエで、彼の語り口は、歌とポエトリーの中間を漂うような独特のトースティング。80年代らしい柔らかなシンセやコーラスが加わることで、ルーツの深さと聴きやすさが絶妙に共存しているのも本作の魅力。夜の静けさに寄り添うような落ち着きと、内側へ沈み込む深み。UKルーツ・レゲエの隠れた名盤。
アフロ・ブラジル文化、特にカンドンブレの音楽的要素をポピュラー音楽に取り入れたことで知られるブラジル・バイーア州出身のヴォーカル・トリオ Os Tincoãs。彼らの精神性と音楽性が最も美しく結晶した1975年リリースの名盤『O Africanto dos Tincoãs』本作では、カンドンブレの詠唱や伝統的なパーカッションが静かに脈打ち、三声のハーモニーが祈りのように空間を満たしていく。宗教音楽の厳かさと、ブラジル音楽の温かさが自然に溶け合い、アフリカの記憶が現代へと息づくような深いスピリチュアル性を帯びている。バイーアの海風、土の匂い、儀式の静けさ、そのすべてが音の中に息づいており、派手さはないのに、聴くほどに心の奥へ染み込んでくる唯一無二のアフロ・ブラジル音楽の金字塔。
お一人様一枚まで。〈The Trilogy Tapes〉を代表するユニットである、メルボルンを拠点とするConrad Standish と Sam Karmel によるCS + Kreme と 日野浩志郎と中川裕貴によるユニット KAKUHAN による初のコラボレーション作品『II = II』が、クラブミュージックの文脈にありながら、アート作品としての強度も併せ持つ、UK屈指のエクスペリメンタル・エレクトロニクス大名門〈Modern Love〉からリリース!大阪・ICECREAM STUDIO でのワンテイク即興セッションをそのまま封じ込めた、緊張感と静謐さが共存するもので、不規則なリズム構造、ざらついた質感のエレクトロニクス、低音のうねりと空間的な残響が交錯するアシンメトリックな電子音響作品。CS + Kreme の情緒的で沈み込む質感と KAKUHAN の打楽器的テクスチャと構造感、その交点に生まれた、独自の音響世界。全世界で即完売となった作品が極小部数のみながらMeditationsにも入荷できました!
アトランタ出身のギタリスト Harry Case が1981年に自主制作に近い形でリリースしたため長らく入手困難だった名盤『In A Mood』。スムースなギターに柔らかいエレピやシンセ、80年代初期のアーバンな空気感が色濃い軽やかなグルーヴのメロウで都会的なジャズファンクに、ほんのりとディスコやモダンソウルの香りが漂う。ふわりと重なるギターのレイヤー、メロディは控えめで空間を感じさせる Harry Case 独特の浮遊感が心地よい、アーバン・メロウの隠れた宝石のような一枚。

6月26日発売予定。ナイトメアズ・オン・ワックスによる不朽の名作アルバム『In A Space Outta Sound』のリリース20周年を記念したアニバーサリー企画として、UKダブの総帥エイドリアン・シャーウッドがリワークを手がけた『In A Space Outta Dub』が〈Warp Records〉からリリース。
『In A Space Outta Sound』は、ナイトメアズ・オン・ワックスことジョージ・エヴリンのキャリアにおいて、「原点」と「現在」の両方を映し出す作品である。2005年に発表されたオリジナル・アルバムは、彼がウェスト・ヨークシャーで育つ中で親しんだレゲエ・カルチャーへのオマージュとして制作された。その原体験は、2025年末にリリースされたミックステープ『Echo45 Sound System』においても掘り下げられている。両作に通底するのは、ジャマイカ由来のサウンドを軸に、ソウル、ジャズ、ヒップホップを自在に融合させ、サンプルを一瞬で耳に残るフックへと昇華させる、ジョージ・エヴリンの比類なき手腕であり、感性だ。
「You Wish」や「Flip Ya Lid」といった楽曲は世界的なヒットを記録し、数え切れないほどのシーンで鳴り響いてきた。それらは人々の意識に自然と染み込み、ナイトメアズ・オン・ワックス最大のグローバル・ヒット作として広く認識されている。最も商業的に成功した作品であると同時に、その影響力はアーティスト名を超え、カルチャーそのものに溶け込んできた。ソウルフルなヴァイブレーションを宿したこれらの楽曲は、多くの人々の日常に寄り添うサウンドトラックとして、長く愛され続けている。
アルバムの核を成すベースの鼓動は、伝説的ダブ・マスターであるエイドリアン・シャーウッドによる新たなダブ・ワークを通して、より際立ったものとなっている。ジョージ・エヴリンの招きにより、オリジナル・アルバム収録曲の一部を解体・再構築するという挑戦に臨んだ〈On-U Sound〉主宰のシャーウッドは、その期待に見事に応えた。代名詞とも言えるエフェクト操作でリズムを大胆に削ぎ落とす一方、サイラス・リチャード(ホレス・アンディ/ダブ・アサンテ・バンド)やダグ・ウィンビッシュ(タックヘッド/リヴィング・カラー)といった重要なプレイヤーたちと新たなオーバーダブも録音している。
こうして完成した8曲入りの『In A Space Outta Dub』は、マッド・プロフェッサーがマッシヴ・アタックの『Protection』を素材に再構築した『No Protection』をはじめとする名盤ダブ作品の系譜に連なる一作である。同時に、プライマル・スクリームやパンダ・ベア&ソニック・ブーム、スプーンといったアーティストの作品を再解釈してきたシャーウッド自身のリワーク作品群とも響き合い、格式ある歴史の一端を担う存在となっている。
『In A Space Outta Sound』は今なお生き続けるアーティファクトであり、今回のリイシューは、20年にわたりこの作品と向き合ってきたリスナーに向けた再発見の機会でもある。人生を肯定する楽曲群、ジャンルを横断するサウンド、革新的なコラボレーション──本作は、私たちの日常における「内なる空間(インナー・スペース)」を今も形作り続ける決定的な一枚だ。
〈Warp Records〉で最も長く在籍する古参アーティストとして、ジョージ・エヴリンは30年以上にわたりエレクトロニック/ソウル・ミュージックの最前線を走り続けてきた。本アニバーサリー企画は、その歩みとともに、世代を超えて響き続けるその影響力と、時代を超越した作品の価値をあらためて証明するものである。
ブリュッセル拠点のアーティスト Sagat による、空気の中で音がゆっくりと形を変えていくようなアンビエント/電子音響作品『VEIL + e/tape remix』。はっきりしたメロディやリズムはほとんど姿を見せず、代わりに、かすかな揺らぎや淡いノイズが静かに重なり合い、霧の中で音が浮かんでは消えるような独特の世界が広がる。電子音と物理的なノイズが自然に混ざり合い、音の肌触りや温度が前面に出る構造が印象的。耳元でささやくような細い音、遠くで響く低い振動、曖昧な残響がゆっくりと流れ、聴くほどに深い静けさへ沈んでいく。スロベニアのアーティスト e/tape によるリミックスも収録した夜の静けさに寄り添うような音響作品。
スペインの電子音楽家 Estrato Aurora と Absis によるコラボレーション・プロジェクト Atàvic。彼らが追求してきたテクスチャーの自発的な進化と音の有機性をさらに深めた、静かで密度の高いミニマル・エレクトロニック作品『Creatividad Artificial E.P』。抑制されたビートと柔らかい低音の脈動を軸に、粒子のような音がゆっくりと浮かび上がり、空間に広がってゆく。メロディはほとんど姿を見せず、代わりに音の揺らぎや残響が物語を紡ぐ。過剰な装飾を排し、音が自然に変化していくプロセスそのものを聴かせる構造は、クラブ・ミュージックと純粋な音響作品の中間に位置する独特の魅力を放っている。夜明け前のような薄明かりのムードと、質感を主役に据えた、〈Alpenglühen〉の美学を体現する、深いリスニングに最適な一枚。

ジョージア出身の電子音楽家 Rezo Glonti による、過去の記憶や風景を音の断片として再構築する Recollections シリーズの続編となる7インチ作品『Recollections V–VI』。短いフォーマットながら、彼の音楽が持つ透明感のあるアンビエント、繊細なエレクトロアコースティック、微細なノイズの揺らぎが凝縮されており、フィールド録音のような自然なテクスチャーと、柔らかく重なる電子音が静かに呼応し、過去の風景がぼんやりと浮かび上がるような感覚を生む。大きな展開はなく、音の粒子がゆっくりと漂うだけだが、その余白こそが作品の魅力で、聴くほどに深い内省へと沈み込んでいく。小さくも豊かなアンビエント作品。

東京の〈Solitude Solutions〉からのデビュー以来、卓越したアンビエント/エクスペリメンタル作品を送り出してきた日本の実験的作家、福住康平のソロプロジェクトUltrafogによる、ギターの残響と淡い記憶のような音像が漂う静謐なアルバム『A Replica Screams』。ギターを中心にした靄のような音像で、ギター・ドローンが空間に滲むように広がっていく。音の密度がゆっくり変化し、聴くほどに景色が移り変わっていくようで、夢のようなアンビエントのよう。派手な展開はないが、音の揺らぎや質感の変化が美しく、深く沈み込むような印象を残す一枚。

Legowelt こと Danny Wolfers と、ミステリアスな存在として知られる Noda によるコラボレーション作で、アナログ・リズムマシンの魅力を徹底的に掘り下げた実験的エレクトロ/シンセ・ジャム集『Avant Garde Rhythm Box』。ズレや不完全さをあえて残したDIY的な質感と古いリズムボックス特有のチープで温かい音による反復するビートがじわじわと催眠的なグルーヴを生む。家庭用キーボードで遊んでいるような無邪気さと、職人技の両立があり、実験的でありながら、どこかキャッチー。完璧に作り込むのではなく、瞬間のノリをそのままパッケージしており、聴くほどにクセになるゆるい実験精神にあふれている。80年代の家庭用シンセやリズムボックスが勝手に暴走しているような楽しさに満ちた怪作。

ハワイを代表する歌姫 Teresa Bright が、トロピカルな空気と都会的な洗練を絶妙に溶け合わせた名作。ハワイアンの伝統的なメロディやリズムをベースにしながら、スウィング、ボサノヴァ、ラウンジ・ジャズの要素を軽やかに取り込んだ、南国の風がそっと吹き抜けるような心地よさ。Bright の透明感あるヴォーカルが、海辺の静けさや夕暮れの柔らかい光を思わせる、穏やかで優しい時間を作り出している。英語曲とハワイ語曲が自然に並んでいることも、アルバムに豊かな表情を与えており、軽やかでありながら、長く聴き込んでいくこともできる上質な一枚。

John T. Gast のレーベル〈5GT〉が送り出す、Xtereaによる地下ダブ・レイヴの最前線を示す一枚『I’ll Call You Later』。tekno、90s D&B、UK steppers の要素を歪んで湿ったダブ処理でまとめ上げた、粗削りで中毒性の高い作品で、未加工のまま叩きつけられるようなビートと、曇った低音、手触りのあるノイズが渦を巻き、商業性とは無縁の DIY ダンスミュージックが強烈な推進力を生む。全曲を通して汚れたダンスの多面性が展開される地下感のある一枚。

ヨルダンを拠点に活動するプロデューサー Taymour と、レバノン拠点のアーティスト Bareetlblad による、アラブ圏のリズムや声のニュアンスを取り込みながら、インダストリアル、エレクトロ、エクスペリメンタルが交差するコラボレーション作『Nos Insan』。アラブ圏のパーカッションのニュアンスを抽象化し、メタリックで硬質なビートと融合。祈りのような声、叫び、囁きが加工されて用いられ、電子音のレイヤーは暗く、熱を帯びている。重心の低いビート、ざらついた電子音、そして人間の声の断片が混ざり合い、都市の熱気と混沌、そしてどこか宗教的な影を感じさせる独特のサウンドスケープが広がっている。人間の本性や衝動を音で描くような濃密さが魅力的。
ロンドンを拠点に活動する音楽家Hinako Omoriによる、シンセサイザー、フィールドレコーディング、そして柔らかな声のレイヤーを用いて水の流れを音として描き出した、静かで透明なアンビエント作品『studies on a river』。湯河原、京都、大阪の様々な水源から採集した川のせせらぎや風の音といった自然の気配が電子音と溶け合い、ゆっくりと漂うようなサウンドが広がる。Omori 特有の澄んだシンセの揺らぎと、歌というより、息や囁きのような声のテクスチャーが深い癒しと内省をもたらし、聴く者をそれぞれの静かな水辺へと誘う。自然音と電子音が境界なく溶け合う有機的な世界は、水辺を歩きながら風景を眺めているような、静かな時間に寄り添う一枚。

クラシカルなピアノに、現代的・実験的なアプローチで挑み、現代音楽の旗手として不動の地位を築いてきたKelly Moran。2018年にはOneohtrix Point Neverのツアー・アンサンブルに参加し、FKA Twigsのライブでも活躍。クラシックの領域ではMargaret Leng Tanの作曲を手掛ける一方、Kelsey LuやYves Tumorといったアーティストとも共演してきた彼女が、最新作を〈Warp Records〉より発売!
自動演奏を取り入れた前作『Moves in the Field』に続く二部作を締めくくる本作は歪みや反射、そして自分自身を少しずつ取り戻していく緩やかな営みを探求する作品である。レーベルメイトであるBibioを迎えた本作の全10曲は、音のテクスチャーが屈折しながらきらめきを放ち、自己との再接続と集中へと向かう没入的な旅路を描き出している。
え

(数量限定/日本語帯付き/解説書付き)エイフェックス・ツインことリチャード・D・ジェイムス。若くして「テクノモーツァルト」の称号を得たエレクトロニック・ミュージック界の最高峰であり、誰もが認める〈WARP RECORDS〉の看板アーティストである彼が、ポリゴン・ウィンドウ名義で発表され、エレクトロニック・ミュージックの歴史を変えた伝説のアルバムが帯付き盤LPで待望のリイシュー決定!
1992年、〈WARP〉がリリースした革新的コンピレーション『Artificial Intelligence』の冒頭を飾ったのは、エイフェックス・ツインことリチャード・D・ジェイムスによる「Polygon Window」という楽曲だった(ただし同作ではThe Dice Man名義)。そして翌1993年、若くして“テクノ・モーツァルト”と称された彼が〈WARP〉から初めてリリースしたアルバムこそ、エイフェックス・ツインではなくポリゴン・ウィンドウ名義で発表された伝説的作品『Surfing On Sine Waves』である。当時22歳のリチャードによって生み出された本作は、エレクトロニック・ミュージックのその後の方向性を大きく変える画期的なアルバムとなった。アルバム・タイトルはリチャード自身の発言をもとにRob Mitchellが選定したもので、UKダンス・チャートでは初登場2位を記録。同年には続編としてEP『Quoth』もリリースされ、表題曲のほか、このEPで初登場となる楽曲も収録された。
そして2025年、32年の時を経て登場する『Surfing On Sine Waves (Expanded Edition)』は、オリジナル・バージョンのアルバムとEPをひとつにまとめたエクスパンデッド・エディションとしてリリースされる。

〈On-U Sound〉を率いるUKダブの総帥エイドリアン・シャーウッドが、13年ぶりとなるソロアルバム『The Collapse Of Everything』をリリース!繊細かつ重層的なサウンドデザインと、ダブを基盤にジャンルの境界を越えて展開される冒険的な音響世界。マーク・スチュワートやキース・ルブランへの追悼の意も込められた本作は、シャーウッドの音楽人生と感情が凝縮された意欲作。ダグ・ウィンビッシュを中心に卓越したミュージシャン陣が集結。キース・ルブランの演奏やブライアン・イーノによる作曲を織り交ぜ、挑戦的かつドープなサウンドスケープを描き出す。
UKダブ界の名プロデューサー/ミキサーとして知られるエイドリアンだが、今回はミキシング・デスクの背後から前に出て、自身の冒険心に満ちたサウンドをこれまで以上に新たな領域へと押し広げている。そして、他アーティストのプロデュースと自身の作品との違いについて、次のように語っている。
「今まで何百枚も他人の作品を作ってきて、どれも誇りに思っている。でもソロ作品では、自分がすべての判断を下せるし、他の誰かを満足させる必要がない。今回のアルバムをライブでどう表現していくかも楽しみだし、多くの人が気に入ってくれると嬉しい。これは本当に良い作品だと思うんだ。」と。
