MUSIC
7652 products

2026年リプレス!Massive Attackのカヴァーも収録!アヴァンギャルドな作品も含む、知られざる南アフリカのアフロ・ジャズの傑作の数々を掘り起こしてきた名所〈Matsuli Music〉からは、近年、ロンドンやフランスに続いて盛んになっている同国産の現代ジャズ作品が到着!映画やテレビの劇伴制作などでも活動、数々の賞を手中に収めてきた南アフリカの次世代を代表するジャズ・ピアニスト/作曲家Kyle Shepherd。「アフリカン・ピアノの継承者」と呼ばれ、巨匠Abdullah IbrahimやKeith Jarrettからも影響を受けているという彼が率いるトリオの最新アルバム!その表題は、ヨハネスブルグ出身の現代美術家William Kentridgeに捧げられたもの(シェパードはケントリッジと共同で室内楽オペラ作品『Waiting for Sybil』という作品を制作し、世界ツアーを敢行しています。)自身のオリジナル曲10 曲に加え、Massive Attackの大名曲"Teardrop"や、ジャーニーのロックアンセム"Don’t Stop Believing"などの独自解釈された演奏も収録。〈The Carvery〉での高品質マスタリング&カッティング仕様。

フィラデルフィアのアンサンブル Sounds of Liberation の中心人物としても知られるヴィブラフォン奏者 Khan Jamal が1974年にリリースしたスピリチュアル・ジャズの名作『Give The Vibes Some』が〈Souffle Continu Records〉より再発!ヴィブラフォンとマリンバによる浮遊感ある響きと、ドラムとトランペットを交えた自由度の高い即興が共存。フランスの音楽家 Jef Gilson が主宰したPalm Recordsのスタジオで録音、Gilsonはヨーロッパのアヴァン・ジャズシーンを牽引した人物であり、その美学が作品にも反映されている。スピリチュアルな雰囲気と、フリージャズ的な開放感を兼ね備えた名盤。
ダブ・テクノのパイオニアにして、Basic Channel、Rhythm & SoundのMark Ernestusが、セネガルでの長年の現地リサーチとミュージシャンたちとの協働を経て構築してきたプロジェクトNdagga Rhythm Force。西アフリカ・ンバラの精緻なポリリズムとベルリン流ミニマリズム/ダブの深層が交差する、9年ぶりのアルバム『Khadim』が〈Ndagga〉より登場。もともとErnestusは、ジャマイカのリディム感やサウンドシステム・カルチャーの源流をたどる中でセネガルに辿り着き、作品ごとに深化を続けてきたが、今回の『Khadim』ではさらに構成を大胆に削ぎ落とし、ギターを完全に排除し、パーカッション× Prophet-5シンセ×ヴォーカルというミニマルな編成となっている。中心にあるのは、Ernestusが長年愛用してきたProphet-5によるドローン的シンセ、Mbene Diatta Seckによるソウルフルかつスピリチュアルな歌声、そして打楽器奏者Bada Seck&Serigne Mamoune Seckによるしなやかで予測不能なサバール・パーカッション。これらが有機的に絡み合い、リズムで語るストーリーテリングの極致とも言うべき音のタペストリーを織り上げていル。ポスト・レゲエ、アフロ・ミニマル、スーフィー的精神性が一点で交差する、現代アフリカ音楽の極北とも言える内容で、空間性と肉体性、即興と構築の間で、精神と身体を丸ごと包み込む。肉体的なリズムの奥に静かな霊性が宿っていて、聴きながら内と外が同時に揺れるような感覚が素晴らしい!Ernestusの徹底して削ぎ落とすセンスと、セネガルのリズム/声/信仰の力が美しく交差した、ダンス・ミュージックの文脈でも、アフリカ音楽としても、どちら側から見ても誠実で、深い傑作。

パキスタンの伝説的声楽家Salamat Ali Khanが、1974年にベルリンの新ナショナルギャラリーで開催された「MetaMusik」フェスティバルで遺した未発表ライヴ録音の第2弾!Michael Hönigが録音を手掛け、タブラのShaukat Hussein Khan、ハルモニウムのHussein Bux Khanと共に挑んだ、深夜のラーガ「Raag Chandrakauns」の圧巻の40分間を収録。タンプーラを廃し、特別に調律されたアルプ・チターを自ら奏でる特殊な編成が生み出すのは、従来のインド古典の枠組みを超えた美しくも重厚な浮遊感。前半の深遠で瞑想的な静寂から、後半にかけてタブラの超絶技法と複雑に交錯するスピーディな声の即興展開へとダイナミックに変化し、最後は息を呑むような一体感で熱狂の渦へと導いていく。伝統に裏打ちされた確かなロジックと自由な即興性が交錯する、実にスペーシーでサイケデリックな名演。

ダブの歴史の中でも最高のものの一つと言える、1979年リリースの、Keith Hudsonのダークで神秘的なプロダクションスタイルが光るアルバム『Nuh Skin Up Dub』が〈Week-End Records〉よりめでたくリイシュー!重いベースライン、エコーに包まれたドラム、幽玄なヴォーカルの断片が絡み合い、ヒプノティックな雰囲気を生み出している。未加工で実験的なサウンドで、『No Commitment』や『Ire Ire』といったトラックは、奇妙で不気味なエネルギーを放っており、リバーブとディレイの使い方が、広がりを持ちながらも圧迫感のある音空間を作り出している。聴けば聴くほど新しい音の層や隠れたテクスチャーが現れ、深く聴く価値がある一枚。また、本作はHudsonが長年共演してきた、数多くの有名なジャマイカン・アーティストのバックトラックを提供していたが、その功績は十分評価されているとは言えない伝説的なスタジオ・バンド、Soul Syndicateの重要性を初めて強調した作品でもある。

1958年以来のサン・ラー・アーケストラのメンバーであり、1995年からはバンドのリーダーを務めるマーシャル・アレンは今年で御歳100歳を迎え、ナンと初のソロ・デビュー・アルバム『New Dawn』をリリース!!伝説のジャズ・ミュージシャン、ドン・チェリーの継娘である比類なきネネ・チェリー、80年代からサン・ラーの研究所でアレンとも共同生活を送っていたアーケストラのサックス奏者ノエル・スコットをはじめアーケストラを支えてきたベテランたち、フィラデルフィアの綺羅星のようなジャズ・スターたちに支えられて制作された本作は、ジャズの伝統を横断し、スピリチュアリティを深く掘り下げるというサン・ラーの哲学と彼の土星の教えから大きな影響を受けながらも、アレンが彼自身の声として、スウィングし、未来に向かって反射し、止まる気配を見せないことを告げている。彼の伝説的なキャリアに終止符を打つのではなく、新たな始まりを告げるかのよう。全体を通してリラックスしながら仲間との演奏を楽しんでいるような、豊かで温かなハートウォーミングな雰囲気が心地いいですね。

1958年以来のサン・ラー・アーケストラのメンバーであり、1995年からはバンドのリーダーを務めるマーシャル・アレンは今年で御歳100歳を迎え、ナンと初のソロ・デビュー・アルバム『New Dawn』をリリース!!伝説のジャズ・ミュージシャン、ドン・チェリーの継娘である比類なきネネ・チェリー、80年代からサン・ラーの研究所でアレンとも共同生活を送っていたアーケストラのサックス奏者ノエル・スコットをはじめアーケストラを支えてきたベテランたち、フィラデルフィアの綺羅星のようなジャズ・スターたちに支えられて制作された本作は、ジャズの伝統を横断し、スピリチュアリティを深く掘り下げるというサン・ラーの哲学と彼の土星の教えから大きな影響を受けながらも、アレンが彼自身の声として、スウィングし、未来に向かって反射し、止まる気配を見せないことを告げている。彼の伝説的なキャリアに終止符を打つのではなく、新たな始まりを告げるかのよう。全体を通してリラックスしながら仲間との演奏を楽しんでいるような、豊かで温かなハートウォーミングな雰囲気が心地いいですね。
U-Roy、Big Youth、Ken Boothe、Horace Andyといった面々のプロデューサーとしてもよく知られるKeith Hudsonによるダブの傑作『Playing It Cool, Playing It Right』が〈Week-End Records〉よりアナログ・リイシュー。〈Wackies〉の創設者であり首謀者であるLloyd ‘Bullywackie’ Barnesの協力を得て制作した作品であり、2人のプロデューサーによる唯一のコラボレーション作品となった一枚。この作品では、存在の深淵へと向かうハドソンの心理音響の旅を継続しており、芸術的な自己啓発の美しさでリスナーを圧倒する力を持っています。Lloyd ‘Bullywackie’ Barnesへの貴重なインタビューが収録。
濱瀬元彦による至高の名作。権利関係で再発の難しかった一作!亜蘭知子の「色彩感覚」や、Pierre Barouhの「Le Pollen」、宮本典子「Vivid」などへの参加でも知られ、1970年代よりベーシストとしてジャズ・シーンの第一線で活躍、音楽理論家としても名高い本邦のジャズ・ベーシスト、濱瀬元彦の1986年の傑作が再録!オリジナル盤はこちらも高騰を続けるレア盤として知られておりました!ライヒ譲りのクリスタル・トーン澄み渡るミニマリズムに、ジャズのエッセンスなどを基調にしつつ、原作の空気感を損なうことなく、よりいっそう広がりのあるクリアな音風景へと昇華。クラシック!

Wareikaのギタリストとして知られるHenrik Raabeが、〈Mule Musiq〉から届ける初のソロ・アルバム『LDS』。ジャズ、アフロ、ダブ、ニューエイジ、アンビエントが自然に溶け合う、ジャンル横断型のダウンテンポ作品で、生音の温度感と電子音の透明感が絶妙に混ざり合い、Studio Mule的な音響と質感を重視した佇まいを持っている。ギターは旋律を主張するのではなく、空気の揺れや残響をデザインする音響素材として扱われ、柔らかな陰影をアルバム全体に与えている。The Durutti Column、Dennis Bovell、Virginia Astleyらを思わせる、抒情的かつ夢幻的な淡いノスタルジーが漂いながら、ドイツ的なミニマリズムで引き締められたサウンドは、どこか旅の情景を思い起こさせる。地名を思わせるタイトルが象徴するように、曲ごとに風景が変わるシネマティックな構成も魅力的で、耳に優しく、心に深く染み込む一枚。
札幌を拠点に世界的評価を集めるプロデューサーKuniyuki Takahashiが、2012年に発表した名作『Feather World』が待望のアナログ・リイシュー。本作では世界各地のミュージシャンとのコラボレーションが大きく広がり、Bugge Wesseltoft、Henrik Schwarz、板橋文夫、Anne Clark、Sona Diabatéなど、ジャンルも国籍も異なるアーティストが参加し、Kuniyukiのディスコグラフィの中でも特に音楽的越境が際立っている。「Inner Groove」「The Session 2」では、ジャズの即興性とディープハウスが溶け合い、「Before Creation」「After Creation」ではアンビエント的な静けさとスピリチュアルな気配が漂う。さらに、ギニアの伝統的な音楽を現代に伝える偉大な女性歌手Sona Diabatéが参加する「Afric Univers」は、生命力溢れる歌声と西アフリカのリズムが、Kuniyukiの漆黒のディープ・グルーヴと有機的に絡み合う、本作を象徴するトライバル・ハウス。他者のルーツに対する深い敬意と、それを一つの壮大な物語へと昇華する編集力が存分に発揮された名盤。

大名門〈KOMPAKT〉主宰、Wolfgang Voigtによる大人気アンビエント・プロジェクト、GASが〈Kompakt〉からリリースした2021年の「Der Lange Marsch」がヴァイナル再発!ドイツの森林を彷彿とさせる幻想的で重厚なアンビエント・サウンドにより、ベーシック・チャンネルやエイフェックス・ツイン等と共にヨーロッハのテクノ・サウント黎明期に生み出された音場を包み込む傑作ダブ/アンビエント。



ピンク・フロイド、KLFへの至高のアンサー…
ジ・オーブのキャリア史上最もアンビエントな傑作!
キャリア通算16作目となる2016年の名作が、2025年リプレス。
ベルリン市民の1日を24時間ドキュメントしたTVプログラム24h Berlinのサウンドトラック用に制作された楽曲を中心にまとめられたベルリン・アンビエントダブ作品。コンパクトの創始者、ウォルフガング・フォイトや、ベーシック・チャンネルのモーリッツオ共にドイツのミニマルテクノシーンに多大な影響を及ぼしながら今なお現役で活動を続けるテクノ界のカリスマ、トーマス・フェルナンの最新アルバムが完成。ベルリンの日常を切り取るドキュメンタリーフィルムのサウンドトラックとして制作された本作は正にテクノミュージックが生活に溶け込むベルリンという街を彩るウォームフルで美しく、ダビーなアンビエントテクノアルバム。

2026年リプレス!永遠の金字塔『Gobi』の〈Astral Industries〉からのアナログ化に続き、超弩級のリリースが到来!オリジナルは、1997年に〈Basic Channel〉の伝説的サブレーベル〈Chain Reaction〉より発表されていた、ドイツのダブ・テクノの偉才Robert Henke a.k.a. Monolakeによる歴史的ファースト・アルバム『Hongkong』が〈Field Records〉より待望のアナログ・リイシュー!!!! MonokakeのRobert HenkeとGerhard Behlesがコンピューター・サイエンスを学び、ベルリンのテクノ・シーンに没頭していた頃に作られたアルバムにして、初期のシングル・コレクション的作品。Porter RicksやVladislav Delayといったレジェンドが残した画期的な作品と並んで、このジャンルのクラシックとしての重要なリスニング体験を担う作品です。リマスタリング仕様。初めて完全なダブル12インチ・パッケージとしての発売。ヘンケ自身が「25年経った今でも、このレコードは私にとって様々な意味で計り知れない価値を持っている」と説明しているように。実験的なテクノの進化を語る上で欠かせない作品の決定版です!
メンフィス出身の異才Wilbert Gavin MaysによるプロジェクトCities Avivが、自身のレーベルを離れ名門〈Black Truffleから〉アルバム『Even Colder Spring』をリリース。10年以上にわたりヒップホップの既成概念を解体してきた彼が、過激なループ処理と変幻自在の語り口、そしてダンテやアンリ・ベルクソンの思想までを散りばめたリリックを交錯させ、極めて個人的で不可解な音響世界を立ち上げた全16曲の意欲作。数秒で途切れるトラックや唐突なフィールド・レコーディング、歪んだノイズの層が予測不能な展開を描くなか、技巧的なラップと意図的にハーモニーから浮遊させた歌唱が不穏な美しさを醸し出す。従来の閉塞感に留まらず、プライベートプレス調のニューエイジなきらめきやClusterを彷彿とさせるクラウトロックの遊び心、ローファイIDMが混交し、ラストは、いくつものサンプリング・ループが幾重にも重なり合ってモヤのように漂う、恍惚とした歪みの雲の中へと消えていく。アンダーグラウンド・ヒップホップと前衛音響のはざま。

2016年に〈Editions Mego〉から発表された、Oren Ambarchiの代表作として語り継がれる『Hubris』が、10周年を記念して〈Black Truffle〉より最新リマスターで再登場。Joe Taliaによる精密なリマスターにより、ギターの倍音、電子音の粒立ち、パーカッションの空気感まで、オリジナル以上に立体的でクリアな音像が生まれている。本作は、Ambarchiが『Sagittarian Domain』『Quixotism』で追求した独自のリズムの延長線上にあり、ディスコ/ニューウェイヴの影響を強く感じさせる異形のミニマリズム。20分程の長尺トラックのPart 1では、パームミュートのギターが脈動し続け、その上に電子パーカッションやギターシンセが層を成し、止まらない推進力がトランス感を生む。Jim O’Rourke、Ricardo Villalobos、Arto Lindsayら豪華ゲスト陣が参加し、音が渦を巻くように増殖していくダイナミックな構造も魅力。10年を経てなお新鮮さを失わない、現代エクスペリメンタルの名品。
テリー・ライリーとのコラボで知られる、2024年に惜しくも亡くなったイタリア出身の名歌手アメリア・クーニの声を中心に据えた作品。インドの伝統的な声楽ドゥルパドの探求と現代実験音楽が見事に融合しており、A面の「Melopea」では、ベルリンでの録音をもとに、ヴァイオリニストのシルビア・タロッツィとチェリストのデボラ・ウォーカーが、クーニの歌声と重ね合わせながら、伝統のドローン音から解き放たれた不安定で複雑な響きを紡ぎ出す。まるで音の細かな倍音を追い求めるように、ゆったりとしたグリッサンドと繊細な音程操作が織り成す歌唱は瞑想的で、聴く者を静かな深みへと誘う。「Bhoop-Murchana」では、ソプラノサックス奏者のヴェルナー・デュランドとチェリストのアンセア・キャディが、クーニが歌うラーガの構成音を丁寧に選び、新たな旋法を探求しており、彼らの純度の高い音色と浮遊感のある長い響きは、クーニの声やタンプーラの繊細な音と溶け合い、まるで温泉につかるかのよう。パンデミックの時期に非同期で行われたコラボレーションから生まれたこの作品は、クーニの芸術への敬意を表すとともに、初めて彼女の世界に触れる人にとっても理想的な入門盤となっている。

音響作家の内田輝と世界的写真家である山本昌男が、フランスの美術・音楽レーベル〈IIKKI〉を舞台に手掛けてきたコラボレーション三部作の完結編『Nusa』。光を描いた第1作『Sasanami』、闇を探求した第2作『Kurayami』を経て辿り着いた本作は、対立する二つの要素が互いを引き立て合い補完し合う光と闇の双極性をテーマとしており、2026年初頭に両者が共に赴いた北海道にて、流氷や極寒の自然現象から捉えられた透明なフィールド・レコーディングを組み込み構築。凛とした気品を漂わせる繊細な演奏と、厳しい冬の空気や氷の響きが交錯し、山本のモノクロームな写真世界と呼応するように静謐で詩的なグラデーションを描き出している。光と闇の狭間で静かに息づく、人間の気配と自然の静けさを捉えた音響作品。

音響作家の内田輝と世界的写真家である山本昌男が、フランスの美術・音楽レーベル〈IIKKI〉を舞台に手掛けてきたコラボレーション三部作の完結編『Nusa』。光を描いた第1作『Sasanami』、闇を探求した第2作『Kurayami』を経て辿り着いた本作は、対立する二つの要素が互いを引き立て合い補完し合う光と闇の双極性をテーマとしており、2026年初頭に両者が共に赴いた北海道にて、流氷や極寒の自然現象から捉えられた透明なフィールド・レコーディングを組み込み構築。凛とした気品を漂わせる繊細な演奏と、厳しい冬の空気や氷の響きが交錯し、山本のモノクロームな写真世界と呼応するように静謐で詩的なグラデーションを描き出している。光と闇の狭間で静かに息づく、人間の気配と自然の静けさを捉えた音響作品。

〈Black Truffle〉より、80代になるスウェーデンのマルチ奏者Christer Bothénが自身の軌跡を辿りながら、伝統楽器ドンソ・ンゴニの深淵な世界を単独で表現した稀有なソロ作品が登場。1970年代からスウェーデンのジャズや即興シーンで活躍してきた彼は、1971年にマリへ渡り、南部ワスル地方で狩猟者のカーストが奏でる神聖なハープ、ドンソ・ンゴニに出会う。伝統的には狩猟者一族にのみ演奏することが許されたこの楽器を、熱心な師匠ブロエマ・ドビアからのマンツーマン指導で習得し、伝統を尊重しつつも自分のスタイルでの演奏許可を得たという。本作は、伝統的なワスルの七つの曲に加え、両者の境界を曖昧にするBothén自身の作曲『La Baraka』を収録。主にペンタトニックの繰り返しに集中しながらも、その中で無限のニュアンスや即興的な息づかいが躍動し、単調に陥ることなく深い聴きごたえを生み出している。特に、楽器に付随する小さなラトルの効果や演奏の微妙な加速・減速が、静かに、しかし鮮やかに音楽の流れを彩っていて、最終曲では長年の弟子でありベーシストのカンサン・トルビョルン・ゼッターベリと、金属スクレイパー奏者マリアンヌ・ンレムボ・リンデンが加わり、独特の響きをさらに深めている。ストックホルムの高音質スタジオで2019年から2023年にかけて録音され、細部まで鮮明に捉えられた音像は、ドンソ・ンゴニのブルブルと震える低音弦の豊かな鳴り響きが強烈に印象に残る。これは約半世紀にわたるBothénの献身的な探求が結実した、精神的とも言える集中の記録で、作品にはマリ滞在時の鮮やかな写真と詳細な解説も添えられ、この深淵な楽器の神秘と魅力を多角的に伝えている。

François J. Bonnetが手掛けるエレクトロアコースティック/実験音楽プロジェクトKassel Jaegerのオリジナルは2012年に〈Senufo Editions〉からリリースされた重要作『Fernweh』が〈Black Truffle〉から再発!電子音響とミュジーク・コンクレートを融合させた濃密で感情的なサウンドスケープが展開される本作は、波のように寄せては引く電子音、風や水、ガラスの音のような曖昧で現実感のある音が交錯しながら、明確なイメージを与えずに空間を漂う。具体音と合成音が溶け合い、風景のように推移する構成は、彼のフランス・ミュージック・コンクレートの伝統と音響に対する厳密さと、アンダーグラウンドな実験音楽の粗さが共存している。情緒と実験が同時に息づく独特の音世界は、友人でもあるジム・オルークと同様、アカデミックな伝統から逸脱した開かれた耳によるもので、情緒ある抽象を追求した電子音響の傑作。
