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1999年にリリースされた知られざるギター・デュオ・ユニットのアルバム。ハーモニクスを多用したギターのみによる楽曲は、アンビエント的な静けさを進えた美しいもので、当時のライヴでは 8mm 映像などとコラボレートなどもしていました。しかし、当時の反応は一部で高い評価を得たものの、それはとても小さいものでした。当時のインディーズ・シーンではまだアンビエント的なサウンドの見直しもなく、ここまでシンプルなインストウルメンタルものをライヴの現場で演奏しているユニットなど皆無で、非常にカテゴライズしづらく、立ち位置の難しい音楽だったのだと思います。
しかし、ジャパニーズ・アンビエントが世界的に見直された 2010年代になってから、本作は再発見され、CDのデッドストックが一気に完売。再発の声もある中、今回初のアナログ化で改めてこの音楽を解き放ちたいと思います。現在 URBAN VOLCANO SOUNDSで知られるKENKEN もゲスト参加。
知られざる秘宝作品にじっくり触れてみるのもよし、日々のBGMとしても空気に染み入るような美しい時間を生み出してくれる、音響ギター・インストウルメンタル・アルバムです。
11月中旬再入荷。Amy WinehouseやBruno Marsらのバックを務めてきたブルックリンの最高峰ソウル・ドラマーHomer Steinweissと、繊細なファルセットを持つフォーク・シンガーPaul Springを中心に結成されたHoly Hiveによる、ソウルのタフなグルーヴとフォークの静廉な詩情を見事に融合させたフォーク・ソウルの決定盤『Float Back To You』。Homerの手による太く骨太なドラム・ボトムと、Paulの儚くも流麗なファルセット・ボーカルおよびアコースティック・ギターが交差するアンサンブルは圧巻。ハープ奏者Mary LattimoreやThe RootsのDave Guyら豪華客演陣を交えつつ、古代ギリシャ詩の引用やアイルランド伝統曲の現代的解釈、甘美な日常の情景を描いた親密なメロディがヴィンテージな温もりとともに広がっていく。聴き込むほどに深い味わいを醸し出す洗練された楽曲群と、研ぎ澄まされたアレンジが結実したタイムレスな傑作。

坂本龍一とのコラボレーション3曲収録。Lee BannonとしてもNinja Tuneなどで活躍する北カルフォルニアのプロデューサー、Fred Welton Warmsley IIIによる真打ちである、インダストリアル・ミュージックをノイズやポスト・アンビエント、モダン・クラシカルといった現代的かつ先鋭的なアプローチで革新する一大プロジェクト、Dedekind Cutの8年振りとなる待望の新作!
Dedekind Cutによる〈DED〉トリロジーの最終章『Dede-K-Tion』。長い時間をかけて構想・制作されてきたシリーズの集大成となる作品で、これまでの〈DED〉シリーズで展開されてきた音響的探究をさらに拡張し、微細でスピチリュアルな電子音響とミニマリズムが交錯する世界を形成。坂本龍一特有の洗練された静謐さも相まって、Dedekind Cutの新たな領域へ到達した重要作。

11月6日発売。Sufjan Stevensが長年にわたって育んできたクリスマス・プロジェクトから、選りすぐりの楽曲を厳選した初のベスト盤『Worst Christmas Ever!』。ボックスセット『Songs for Christmas』や『Silver & Gold』に収められた100曲を超えるアーカイブから人気トラックを凝縮し、さらに約15年ぶりとなる待望の新曲「On This Christmas (It Only Gets Better)」を追加収録。The NationalのAaron DessnerやBryce Dessner、Arcade FireのRichard Reed Parryら豪華ゲストを自宅に招き作り上げられていたアットホームなDIYセッション。温もりあふれるローファイ・フォークから、Sufjan Stevens特有の切なくきらめくポップス、トラディショナルな旋律とアイロニカルなユーモアが織りなすサウンドまで、冬の空気を色鮮やかに彩る極上のメロディが満載されている。祝祭感の中にふと立ち現れる静かな祈りと哀愁、そしてどこか歪でチャーミングな世界観がひとつに結実した珠玉のクリスマス・アルバム。
代表曲を異なるアレンジのライブ・テイクでカップリング。Maher Shalal Hash Bazの魅力を新たな角度から味わえる注目作!
1984年結成、工藤冬里を中心に活動する日本の実験音楽プロジェクト、Maher Shalal Hash Bazの代表曲"Unknown Happiness"。フォーク、ジャズ、ブラス、クラシック、即興演奏を自在に行き来する彼らの唯一無二の音楽世界を象徴する一曲であり、素朴で温かなメロディは、今なお世界中のインディー/エクスペリメンタル・ミュージック・ファンから愛され続けています。その魅力を最も瑞々しく伝えるライブ・バージョンが待望の7インチ化! A面には、ライブならではの空気感と、不完全だからこそ美しいMaher Shalal Hash Bazならではのアンサンブルを収録。B面には、ピアノを中心とした編成による、同曲の新たな魅力を引き出したスペシャルなライブ・バージョンを収録。

11月6日発売。電子音楽からアコースティック音響への劇的な転換を果たした巨匠Eliane Radigueの晩年の大作『Occam』シリーズより、チェロ奏者Charles Curtisとファゴット奏者Dafne Vicente-Sandovalを迎えた『Occam XIII, Occam River XI, Occam V』。楽譜を用いず奏者との対話と口頭伝承のみで作品を構築する独自のメソッドにより、スイスのサン=テオドゥール寺院の豊かな響きの中で録音された深遠なドキュメント。「オッカムの剃刀」の哲学に基づき極限まで削ぎ落とされた音数から、チェロとファゴットが持つ細密な倍音や微細な波形の揺らぎが静かに創出。幾重にも重なる持続音が寺院の空間と干渉し合い、人間の聴覚の限界に語りかけるような、静けさの中に圧倒的な音響密度を誇るミニマル・ドローン空間を作り上げている。演奏家と作曲家の境界線を解き放ち、音そのものの微小な振る舞いの内部に巨匠ならではの霊的境地が宿る至高の現代音響。

11月6日発売。深いファンクのポケットへと沈み込むようなグルーヴを軸に、ドイツ・ハンブルクを拠点とするWinston Brothersが、約4年ぶりにオハイオの名門レーベル〈Colemine Records〉へ帰還。2010年代以降のハンブルク・ソウル/ファンク・シーンの豊かな土壌を背景に、70年代のソウル映画音楽へと深く分け入り、そのブラックシネマ遺産を現代へと引き継ぐセカンド・アルバム。Isaac Hayes、Willie Hutch、Roy Ayers、J.J. Johnsonらが手掛けた、ホーンを前面に据えた70年代のサウンドトラックに影響を受け、シネマティックで濃密な音響空間を参照しながらも、単なるヴィンテージ・ファンクの再現に留まらず、現在進行形のグルーヴとして再編。70年代の映画音楽が持っていた、映像の背後で都市や人物、物語を陰影深く描き出すような音響感覚を受け継ぎながらも、その遺伝子を現在へと通過させることで、いまなお更新され続けるファンクの最前線を鮮やかに示した作品。
11月6日発売。フィラデルフィアのドラマー、プロデューサーのGarrett BurkeによるプロジェクトGloorpによる、ライブ活動やセッションで育てた素材をもとに、生ドラムのフィジカルな揺らぎとクラブ・ミュージックの構造を大胆に融合した電子音楽作品『Gloorp Life』。打ち込みではなく、生ドラムがトラックの中心にあるという構造が特徴的で、高速ステップのフットワーク的感覚、IDMの細粒感、ベース・ミュージックの低域圧が、ポリリズミックなドラミングの上にレイヤーされ、ずれながら前へ進む推進力を生み出している。シンセやサンプルは軽やかで、どこか遊び心のある質感を持ちながら、テクスチャの変化が絶えず続く動きの多い電子音として機能する。ボーカルは歌というより音の素材として扱われ、トラックのテンションに人間味を少しだけ差し込む役割。多様な音楽に卓越したドラミングが自然に混ざり合う、ドラムを中心に再構築されたクラブ・エレクトロニクスの現在形。

11月6日発売。INA-GRMの歴史的立体音響システム、アコースモニウム、のために制作された、Amina HocineとEspen Sommer Eideによる長編音響作品を収めたPortraits GRMシリーズのスプリット『X3 / Phonophani - Until the Fish Eyes Shine』。片面では、自作のフォグホーン・オルガンと澄んだサイン波、フィールド・レコーディングが波のように重なり合い、静寂から微細に移ろう瞑想的ドローンを展開。もう片面では、90年代後半の北欧トロムソにおけるアンビエント・テクノの残照を背景に、極冷な実験音響とノスタルジーが地層のように交錯する幻想的な電子空間を構築している。Stephen O'Malleyの手掛けるマット仕上げの装丁も美しい現代電子音響作品。

11月6日発売。現代実験電子音楽シーンを牽引するJules NégrierとMaria W Hornによる、深遠なスプリット『An Iris Crackled Like Eyelids / All Solids Melt Into Aether』。片面では、感情を反映したような旋律の揺らぎと、不規則な音響のねじれへと緻密に変化するミステリアスな電子音響空間を展開。もう片面では、限界まで追い込まれたパイプオルガンの風圧が生む温かくも不安定な和音と、極冷で緻密なコンピュータ音響がぶつかり合い、多層的なドローンと重厚なハーモニーを創出している。Stephen O’Malleyが手掛けるアートワークも象徴するように、音の歪みと形成、そして崩壊のプロセスを美しく突き詰めたダークで重厚な一枚。

11月6日発売。リュート奏者のJozef Van WissemとJim Jarmuschによるデュオが、イタリア・ボローニャの伝統あるスタジオで録音したアヴァンギャルド音響大作『Bocca di Lupo and Mouth of the Wolf』。Jozef Van Wissemが奏でる古風でミニマルなリュートの音色と、Jim Jarmuschが繰り出すアンプリファイドされた歪んだギター・トーンが鮮烈に交錯。アヴァンギャルド、ドローン、クラウトロックから古代の宗教音楽までを背景に感じさせつつ、静寂な祈りからダークでカタルシスに満ちた音響のカオスへとドラマチックに変化する、シネマティックで洗練された音のテクスチャーを見事に創出している。静かなポエトリーやアコースティックな響きから重厚なエレキ・ノイズまで、二人の卓越した実験精神と美学が見事に結実した充実の一枚。

Floristのメンバーとしても知られるアンビエント作家Emily A. Spragueが、架空の惑星『Cyano』を舞台に制作したコンセプト作品。これまでのインスト中心の作風から一歩踏み込み、自身の歌声を本格的に取り入れた初のアルバム。すべての音がシンセサイザーのみで生成され、サンプルやアコースティック楽器を使わないという徹底したアプローチが特徴。霧のように漂うシンセのレイヤーと、風景の一部として現れる静かな歌声。光と影が交差するような微細な揺らぎが続き、どこか遠い場所の空気を覗き込むような感触がある。Floristでのフォーク的な手触りは残しつつも、構造的というよりはメロディの断片や音の身振りだけが浮かぶ抽象的な構成へと変化している。シンセと声だけで描かれた遠い惑星をモチーフに内面世界を旅する静かで深いアンビエント作品。
11月6日発売。名門〈Numero Group〉が発掘・初復刻を果たした、1971年メキシコ・アカプルコ録音の幻のプライベート・ボサ/アシッドフォーク名盤『Alejandro Bravo』。豪華客船でやってくる海外の観光客でにぎわう一大高級リゾート地で出会った当時のアカプルコの浮世離れしたムードを纏いつつも、実際はアレハンドロ・ブラーボが自宅で自主制作したアルバムで、アコースティックギター1本とトイ・パーカッション、そしてスペイン語特有の艶やかな歌声を武器に、ボサノヴァやサンバのステップと1950年代末〜60年代のニューヨーク的なキャッチーで洗練されたポップセンスを融合。軽快なタッピングやトリルが織りなす素朴で湿度のあるサウンドは、どこか妖しくも甘美な南国の夜の情緒を漂わせるている。ヴィンテージ・ラテンや秘境アシッドフォークとして楽しめそうな、好内容な逸品。

11月6日発売。オマール・スレイマンのサウンドを長年支え、シリア~クルドの電子ダブケシーンを牽引してきたRizan Saidによる3作目のソロアルバム『Ma Waraa Al-Shaabi (ما وراء الشعبي) – Beyond Shaabi』。2011年のビョーク関連作以来の再会となるRandall DunnやMark Gergisらをプロデューサーに迎え、アイスランドでレコーディング。Korgシンセサイザーの音色を限界まで変容させ、ズルナやサズといった伝統楽器のアンサンブルを超絶技巧の指先ひとつで叩き出す唯一無二のプレイスタイルが炸裂。伝統的なダンス・グルーヴ、ダブケやストリート歌謡シャアビの圧倒的な疾走感と熱狂を核に持ちながら、重厚でスケール感あふれる電子音響とコズミックなトリップ感が渦巻く壮大なサウンドへと昇華されている。中東のストリートや結婚式を揺らしてきた生々しいカセットテープ時代の生々しい熱気を持ったまま現代へと進化した充実作。

11月6日発売。名作『Welcome to the Afterfuture』をはじめ、アンダーグラウンド・ヒップホップの極北を歩んできたMike Laddが、実に10年以上ぶりとなる待望のソロ・アルバム『Nonechosen』を〈Backwoodz Studioz〉からリリース。近年も映画サントラ制作や現代美術作家との協働など多岐にわたる表現を展開してきた彼が、自らのセルフ・プロダクションをベースに、名プロデューサーPreservationが絶妙な微調整を施して研ぎ澄ませたサウンド。長年の同胞であるNo SurrenderやTom Degeeterも参加し、重厚なポエトリー・リーディングと抽象的なビート、鋭利なノイズと引き締まったミニマリズムが交錯。過去の威厳を保ちつつもより深みを増したスポークン・ワードと、ダークで洗練されたアブストラクト・ヒップホップが見事な調和を見せている。往年のアンダーグラウンド・ファンはもちろん、Billy Woods率いる〈Backwoodz〉周辺の先進的ヒップホップを追う層にもアピールする、充実の一枚。

ロックステディの女王の異名をとるPhyllis Dillonが、名門〈Treasure Isle〉に残した音源を一堂に会したベスト・アルバム『Rocksteady』。名プロデューサーDuke Reidの手による洗練されたサウンドトラックと甘美なホーン・セクションに乗せて、彼女の可憐かつソウルフルな歌声が美しく開花。「Don't Stay Away」をはじめ、今なおダンスフロアやサウンドシステムで愛され続ける定番曲の数々が凝縮された、60年代ジャマイカン・ミュージックの最高のコンピレーション。
キーボーディスト兼プロデューサーのOssie Hibbertが1978年に残した、1970年代後半ルーツ・ダブの激レア名盤『Leggo Dub』。Gregory Isaacsの金字塔『Mr. Isaacs』のダブ・ヴァージョンを中心に構成されたもので、Sly Dunbarが叩き出す重厚で力強いドラムとThe Revolutionariesの鋭いホーン・セクションが鳴り響く、Channel One黄金期のロッカーズ・リディム。Lee "Scratch" Perryを思わせる汽笛や赤ん坊の泣き声といった遊び心あふれるエフェクトを織り交ぜつつも、バンド演奏のしなやかさと洗練された空間美を見事に結実させた70sダブの隠れた傑作。
後のRoots Radics結成でも知られるEric "Bingy Bunny" Lamont率いるThe Morwellsが、1975年に自身らの自主レーベルより発表した初期ルーツ・ダブの超重要作『Dub Me』。ダブという表現手法がLPフォーマットとして芽吹き始めた最初期に生み出され、当時最新鋭だったロッカーズ・スタイルの力強いリディムを軸に、巨匠King Tubbyがミキシングを担当。派手な音響効果や過度なエフェクト処理に頼ることなく、ドラムとベースの強固な骨格と、浮遊するヴォーカルやインストゥルメンタルの余白を繊細かつ緻密に生かしている。初期King Tubbyの卓越した手腕によるメロウで滋味深い空間美が全編を包み込む、ルーツ・ダブ黎明期ならではの洗練と美学が詰まった一枚。
巨匠Mad Professorによる名ダブ・シリーズ『Dub Me Crazy』第10弾として1990年に発表された『Psychedelic Dub』。Macka B、Kofi、Sister Audreyらのヴォーカル陣や、Rico Rodriguezによるトロンボーンをフィーチャーしながら、奥行きあるミックスワークを展開。ネルソン・マンデラを冠した楽曲を収録するなど当時の空気を映し出しつつも、タイトルが示す通り幻想的なエフェクト処理としなやかなグルーヴが全編を包み込む内容。90年代初頭のAriwaサウンドの充実ぶりを伝える、『Dub Me Crazy』シリーズを代表する一枚。
幼少期から天才的な才能を発揮し、ジャマイカ音楽史に大きな足跡を残したシンガーDelroy Wilsonが1969年に〈Studio One〉に残したロックステディの大名盤『Good All Over』。Bill Withersをはじめとするアメリカのソウル・ミュージックの情趣をジャマイカの文脈へと見事に昇華させたボーカル・スタイル。Studio Oneが誇る極上のロックステディ・リディムに乗せて、甘くシルキーなハイトーンが艶やかに伸びるサウンドは、後のラヴァーズ・ロックの源流を築いたロマンティシズムと深い情感に満ちあふれている。
1975年に〈Klik〉からリリースされた、Sidney Crooksのプロデュースによるインストゥルメンタル・レゲエ作品『Bag-O-Wire』。全12曲を収録し、歌を排した編成のなかでリズムの力強さと演奏のグルーヴをじっくりと味わわせる内容。重厚なベースラインと緩やかなうねりを軸に据えたサウンドは、70年代ジャマイカ産インストゥルメンタル作品ならではの魅力に満ちており、華美な装飾に頼ることなく、レゲエ本来の躍動感と空気感を伝える好作。
日本人の母を持つ、ミシガン州アナーバー出身、ニューヨーク・ブルックリン拠点の女性ギタリスト/シンガーソングライターであり、ジャズやブラジル音楽、J-Popなど多様な影響源を独自の音楽世界に落とし込んできたMei SemonesによるデビューEPとセカンドEPをカップリングした『Kabutomushi/Tsukino』がUSインディ名門〈Bayonet Records〉から登場!ジャズやMPBなどの影響を受けたインディー・ポップ/フォークのアーティストとして極めて稀有な仕上がりであり、愛らしく珠玉の一枚。ジャズとしての魂を洗う清々しさと、インディ・ミュージックに遍在する、ポエティックで柔らかい感性を存分に発揮した、日本語詞の可愛らしさまで抱えた作品。

Balmorheaの中心人物でもあるMichael A. Mullerと、ノルウェーのアンビエント/実験音楽デュオ〈Deaf Center〉のメンバーOtto A. Totlandによるコラボレーション作『Unna』。ニューヨークのオーディオ、ハイファイ、デザイン・カンパニー〈Ojas〉が新たに立ち上げたレーベル〈Ojas Music〉の第1弾として登場する本作は、親密なミニマル・ピアノと、深く沈み込むダークなアンビエントが交差する作品。
Otto A. Totlandによる、間近で捉えられた繊細なピアノの響き。その周囲をMichael A. Mullerが奏でるコントラバス、グロッケンシュピール、メロトロン、ローズ・ピアノが静かに取り囲み、音と音のあいだに豊かな奥行きを生み出していきます。旋律を際立たせるのではなく、微細な音色の変化や余韻、沈黙までもが音楽の一部となり、聴く者の意識をゆっくりと内側へ引き込んでいく。二人の異なる場所で培われた感性が、時間の感覚さえ遠のいていくような、静謐で深い音響空間へと結実しています。
ノルウェー語で「遠くへ」を意味するタイトル『Unna』には、二人の物理的な距離と、創作に没頭することで日常の時間から離れていく感覚という、二重の意味が込められています。アナログ音響と深い聴取体験を追求する〈Ojas〉の美学とも呼応する、音そのものと向き合うための一枚。180g重量盤、限定500部、ナンバリング入り。

Balmorheaの中心人物でもあるMichael A. Mullerによる、静謐で簡潔なギターの独演。2026年1月、ブルックリンを襲った冬の嵐の最中に録音された、〈Ojas Music〉第2弾リリース。これまで描いてきた暗く幽玄な音響世界や、11人のコラボレーターを迎えた2024年作『Mirror Music』から一転、ここではギター、ひとつの部屋、そして一度きりの演奏だけが残されています。全曲を一発録りで演奏し、1インチ・テープ・マシンへ直接収録。指先から弦へ、弦から磁気テープへと音が伝わっていく最短距離の録音によって、微細なタッチや音の余韻、部屋そのものの静けさまでがそのまま音楽として記録されています。窓から差し込む光、遠くのヘリコプターやサイレン、夜の彼方へ滲む街の明かり、砂埃や鳥、竹の音、白い薔薇やイチジク、レモンの木。そうした感覚的な記憶が、ここでは旋律というよりも、反復する音の断片と静かな余白として立ち上がります。
本作のために新たなギター・チューニングをいくつも考案し、楽器の言語を一度解体して最初から学び直すようにして作曲。子守歌と哀歌のあいだを揺れるような、簡素で循環的な楽曲が、同じモチーフを異なる角度やテンポから静かに変奏しています。「Arundel」はDavid Pajo(Papa M、Slint、Tortoise)へのオマージュであり、ドラマティックな展開よりも、音色と持続、そして時間そのものを重視してきたギター音楽の系譜へと接続する一曲。
