MUSIC
4977 products
重く黒くうねりまくるファズギターがもう最高で、この時代のサイケ特有の気怠いボーカルや、一音一音楔を打ち込むような重さ/またファンク要素も持つドラムが一体となり、肉体から熱気が沸いてくるような強烈さがあって素晴らしい。辺境サイケ好きは勿論のこと、同レーベルから出たザンビアン神Witch、Flower Travellin' BandやShinki Chenもの、またBlack Sabbathやストーナー・ロック好きまでお勧めです。
1970年代よりフランスを拠点に活躍を続ける打楽器奏者 Steve Shehan(スティーヴ・シェハン)による 1995年発売の傑作アルバム『Indigo Dreams』が世界初LPリイシュー!
「このアルバムは、ある夜私が眠りに落ち、Satyajit Rayによる小説『The Indigo Night』の夢を見た時に着想を得ました。その夢の中で私は小説の世界にいて、藍畑の世話をして暮らしていました。その夢があまりに強烈で、その時に私はSatyajit Rayに捧げるアルバムを作ると決めました。私はSatyajit Rayの1958年の映画『The Music Room』にも強く影響を受けています」 - Steve Shehan
本作品も世界中を旅しセッション、ときには拠点であるパリのスタジオに招くなど、数多のゲスト・ミュージシャンとのコラボレーションによってつくり上げたという。『Arrows』と比較し短い楽曲構成となり、その尺で同じ深度の表現をすることが私にとっては挑戦だった、とスティーヴは語る。アマゾン、アメリカ、カナダ、フランスで録音されたという環境音もアルバムを形成する要素のひとつ。その音色に身をゆだね、ともに夢の世界を旅してほしい。
・Remastered for vinyl by Kuniyuki Takahashi
・For World & Ambient music fans
リシャール・ピナス、エクトル・ザズー等のアルバムにも参加する、数々の民族楽器を演奏する真のアーティスト。 サンプリングやシンセも多用し、オリエンタルなムードと絶妙なパーカッションが交差し、第四世界へと誘う幻想的なアルバムです。 - Kuniyuki Takahashi
1970年代から2010年代に至るまで、ジャズはもとより広く日本の音楽シーンで活躍したドラマー、古沢良治郎。比類なき個性と圧倒的なパワーを宿した音楽は、奔放だけど気骨があり、なんとも魅力的だ。なかでも代表作である『ラッコ』にはその魅力が存分に詰まっている。全曲古沢によるオリジナルだが、曲によって色合いは全く異なる。美しいバラードかと思えばダイナミックなファンキー・ジャズを食らわし、ディープなモーダル・ジャズかと思えばほっこりとしたカリプソ風味で煙に巻く。
雑多ではあるが散漫ではなく、全てが潔く振り切れていて気持ち良い。豪快、痛快、爽快。これほど“快”が似合うミュージシャン/作品もそうはないだろう。古沢良治郎の真骨頂ここに極まれり、である。
text by 尾川雄介(universounds/Deep Jazz Reality)
【収録曲】
Side-A
1.CUM-CUM
2.MOKI
3.RACCO
Side-B
1.LA ZUGUTA-BA
2.WOLF FISH
3.JUNE RAIN
4.BURNING CLOUD
2004年に細野晴臣主宰のレーベルdaisyworld discsよりリリースされた、日本のアンダーグラウンド・シーンを象徴する怪盤が、15年の時を経てついにアナログ化です。
不穏なSEと呻き声に潰れたブギーなベースラインが絡む、"Juicy Fruit"を闇鍋で煮詰めたようなアブストラクト・サイケ・ダブ"UNDERHAIR WORLD"。野太く凶悪なブリブリのシンセ・ベースに動物の鳴き声や雑音が挿入される、熱帯雨林を抜けスラムに迷い込んだかのようなスカム/ミニマル・アシッド"KILL THE ANIMALS PROJECT"。チープなリズム・マシーンに反復するベースライン、脳髄に浸食するようなクニュクニュと鳴るシンセ、時折差し込まれるジャジーなギターが不思議とレイドバックした感覚を起こさせる、ルードでアヴァンギャルドなチル・ナンバー"TIRED"など、全21曲を収録。
ノイズ、アヴァンギャルド、ヒップホップ、ダブ、テクノなどあらゆる音楽的要素を溶解させ、猥雑かつ緻密に再構築した、クラブ・ミュージック的視点でも再評価されるべき名作です。今回のアナログ化にあたりアートワークを一新、国内外で活躍する写真家、赤木楠平が手掛けています。
Roland Kayn、Thomas Köner、Éliane Radigueのファンにもレコメンドしたい破格のダーク・アンビエント傑作!エジプト/アルジェリア拠点のカルト的な前衛音楽レーベル〈Nashazphone〉から最新物件!90年代半ばから、古代の神秘主義やタイム・トラベルを強く意識させる独自のサウンドスケープを作り続けてきたダーク・アンビエント作家Amonが1996年に発表したアルバム『Akh』がアナログ・リイシュー。1996年にMurder Releaseからデビューした後、古代エジプトの神秘と儀式からインスピレーションを受け、Peter Kolosimoやいわゆる疑似考古学の流れを汲む他の作家たちから提示された鮮烈な示唆とともに、数枚のCDアルバム(主にイタリアの〈Eibon Records〉からリリース)とドイツのカルト・レーベル〈Drone Records〉からの7インチをリリースしたことで、ディープなリスナーの間の柱として確固たる地位を築いたAmon。その記念碑的ファースト・アルバムに同時期からの3曲のセッション音源を追加収録した拡張再発盤。
日本のアンビエント音楽の歴史の中で重要人物として間違いのない地位にいたにも関わらず、日本盤のみのリリースのため、海外にほとんど知られることのなかった吉村ですが、昨今のニューエイジ再評価の流れでようやく日の目を見るところまでやってきました。9枚のポストカードに籠められたコンセプト「波の記譜法」を喚起する、創造的で耽美な日本産アンビエント・ミュージック最高峰の響き。エリック・サティやブライアン・イーノ、ローデリウスなどが紡いできた環境音楽/アンビエントの歴史を日本的情緒と霊的なコスモの次元で繋ぎ留めた神秘の音世界。フェンダー・ローズとキーボードによる最小限のセットで試みられたホームメイド・アンビエントの奇跡的録音です。※スリーブはデジパック帯付きとなっております。
Xenakisの弟子であった電子音楽作曲家であったBruno Mennyがプロデューサーに迎えた実質コラボレーション的アルバムで、Emmanuelle Parreninが収集していた農村地帯の音源に由来した牧歌的かつ古楽的なテイスト溢れるスピリチュアルな楽曲と(実際に農場を改築したスタジオにて録音されたそうです)、Bruno Mennyによる音響感溢れるアヴァンギャルドなテイストが絶妙に絡み合った傑作。Linda Perhacs, Vashti Bunyan, Shirley Collins等の女性アシッド・フォーク愛好家は勿論、幅広い音楽ファンへお薦めできる名盤です!
はっぴいえんどやTin Pan Alley、YMOでの活動を始め、日本のロックからオルタナティヴな音楽、テクノポップからアンビエントまで幅広く活動してきた細野晴臣の名作!疲れた心の処方箋!1973年にリリースされた細野氏の初となるスタジオ・アルバムがヴァイナル・リイシュー!
はっぴいえんどからの盟友、鈴木茂、松任谷正隆、林立夫ら豪華メンバーがレコーディングに参加。後のエキゾティック志向やアンビエント系の作品とも違う、パーソナルな生活感覚が反映された内省的な楽曲も多く収録。フォーク調のゆったりとした楽曲から、陽気なカントリー・ロック・サウンドまでも行き交います。この季節、A4「終わりの季節」はより彩りを増して聞こえますね。一生涯通して聴ける、マスターピースの風格漂う大名盤。
●「エイプリル・フール」でキャリアをスタートさせ、「はっぴいえんど」 や「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」での活動のほか、楽曲 提供・プロデュース・映画音楽など幅広いフィールドで活躍し続ける世界的アーティスト・細野晴臣。
●初のソロアルバム「HOSONO HOUSE」が発売された1973年から半世紀となる今年、50周年記念盤としてオリジナルの仕様を完全再現。歌詞カードや内袋等当時のデザインを忠実に再現し、重量盤LPレコードでよみがえります。
●本作は埼玉県狭山市の通称・アメリカ村の自宅に機材を持ち込み、当時の日本では画期的なホーム・レコーディングで制作された 作品。演奏には、のちに細野と共に「キャラメル・ママ」~「ティン・パ ン・アレー」へと発展する鈴木茂(はっぴいえんど)、松任谷正隆、林立夫が参加しており、今なお世代を超えた支持を集める名盤です。
●第65回グラミー賞にて「年間最優秀アルバム賞」ほかを受賞したハリー・スタイルズのソロアルバム「Harry‘s House」のタイトルは、この「HOSONO HOUSE」が由来となっていることがハリー本人の口から語られており、国内外のアーティストにもファンが多い記念碑的作品のリイシュー盤となります。
トラックリスト:
<Side A>
1. ろっかばいまいべいびい
2. 僕は一寸
3. CHOO-CHOOガタゴト
4. 終りの季節
5. 冬越え
<Side B>
1. パーティー
2. 福は内 鬼は外
3. 住所不定無職低収入
4. 恋は桃色
5. 薔薇と野獣
6. 相合傘(インストルメンタル)
日野皓正が熱望し、石川晶が惚れ込んだギタリスト、杉本喜代志。先鋭的で多彩なサウンドはモダン・ジャズでもジャズ・ロックでも常に最前線に立ち、時代の中心を鋭く射抜いてきた。その音楽表現の頂点のひとつを捉えたのが本作『バビロニア・ウインド』であることに異論はな いだろう。市川秀男の波紋のように広がるエレピ、池田芳夫の豊満でいながら抑制の効いたベース、日野元彦の粒立ちの良い推進力の強いドラム、植松孝夫の野趣と艶を兼ね備えたサックス、そして一閃する杉本の鋭角なギター。深海をたゆたうような「Babylonia Wind」から繊細で儚い余韻を残す「Hieroglyph」まで聴き通したとき、その表現の多様さに目を瞠り、グルーヴの深さに慄くだろう。
text by 尾川雄介(UNIVERSOUND/DEEP JAZZ REALITY)