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プロデューサー、DJ、デザイナー、レーベルオーナーと様々な顔を持つヴィーガンことジョー・ソーナリー。2022年には70曲以上を収録したミックステープ『Don't Follow Me Because I'm Lost Too!!』を発表し、2023年にはフジロック出演も果たすなど、多岐にわたる音楽活動を続けている彼は、本作に取り組むにあたって、本人が言うところの「いくつかの標準以下の作品」、つまり日の目を見ることのないレコードを何枚か作ったことで、古いパターンから脱却する必要を感じたという。洗練されたサウンドや、広大でオープンエンドなアイデアの代わりに、不完全さを許容したことで、一つ一つの楽曲が高揚感と不気味なメランコリアの間で綱渡りするような、 非常に精巧に作り上げられた作品が誕生した。
本作『The Road To Hell Is Paved With Good Intentions』は、自由奔放な実験空間から生まれた。プロデューサー、レーベルオーナーとして、世界を飛び回っているヴィーガンは、世界各地のスタジオ、リビングルーム、ホテルの部屋などで新曲を書き上げた。 これまでで最も完成度の高い本作には、ジョン・グレイシア、マット・マルチーズ、レア・セン、ローレン・オーダー、イーサン・P・フリンら多くの気鋭アーティストが参加している。
他の作品と同様、本作のタイトルも曖昧さに満ちている。直訳すると「地獄への道は善意で舗装されている」となるこの言葉が、実際に何を意味するのかを考えたとき「正しいことをすることで、かえって問題を増やしてしまう」といったことや「良いことをしようという頭の中の考えは何の役にも立たない」といった考えがジョーの頭に浮かんだ。いずれにしても、意図と行動の間にある分裂を捉えた言葉だと彼は説明している。
今作では、トレードマークでもある独特の華やかさやBPMの変化よりも、メロディーや曲構成に重点が置かれており、それが完成度の高さにつながっているのは間違いないが、それでもヴィーガンらしい皮肉の効いたユーモアやノスタルジックな瞬間は作品全体に散りばめられ、それがヴィーガンのすべての作品に共通する多幸感とメランコリーの絶妙なバランス、そして慰めと安らぎをもたらしている。このアルバムは、長年の経験と洗練の集大成であり、まさにシーンの先頭で時代を作るアーティストのサウンドだ。
実験し続けることで、自分が求めているものを表現する方法を自分なりに作り上げてきた。僕はただ、エモーショナルな共鳴を見つけようとしているだけなんだよ。 - Vegyn

Kanye Westもサンプリングした珠玉の名盤!レア&オブスキュアな60~70年代音源をこれでもかと言わんばかりに掘り起こし、紹介し続ける米の注目リイシュー・レーベルNUMEROのコンピ『V.A.(GOOD GOD!) / GOOD GOD!: BORN AGAIN FUNK』の収録で一躍世界中の注目を集める事となった1曲 「Like A Ship」を残した若きシカゴの牧師Pastor Barrettとその聖歌隊が1976年に残したアルバムのアナログ再発盤。4部作となったゴスペル・ファンクLPの最終作に当たる作品であり、熱血伝道師が神の愛に酔いしれる様子が描かれた、この上なく素晴らしいレコードとなっています。
フォースワールド的な感性で作品をリリースし続ける二人組ロックバンド、帯化が主催するレーベル造園計画から2022年にリリースされた本作のカセットテープは瞬く間に完売し、その後もele-king vol.30 特集「2020年代エレクトロニック・ミュージックの必聴盤50」に選出されるなど、その魔術的な魅力は徐々に広がりを見せていたが、RSDでのLPリリースとして、その魅力がついに結実する。
不眠症のエリック・サティがケア・テイカー的な悪夢につきまとわれながら捻り出したような、不穏な音響と穏やかでどこか可愛らしいメロディが同居する今作は、アンビエント~ニューエイジというジャンルによって包摂できない余剰を含んでる。
そして、都内を中心に精力的に活動するロックバンドkumagusuの中心人物である井上Y氏によりデザインされた装丁は、錠剤の白い外皮のような質感を作品に付与し、毎晩取り出し「服薬」したくなるような『Zolpidem』へのアディクトを誘発するだろう。

ピアノの古典的な流儀に、現代的・実験的なアプローチで挑み、現代音楽の旗手として不動の地位を築いてきたKelly Moran。2018年にはOneohtrix Point Neverのツアー・アンサンブルに参加し、FKA Twigsのライブでも活躍。クラシックの領域ではMargaret Leng Tanの作曲を手掛ける一方、Kelsey LuやYves Tumorといったアーティストとも共演してきた。そんな彼女が、最新作『Moves in the Field』を3月29日に〈Warp Records〉よりリリース!本作は、ヤマハの自動演奏ピアノ「ディスクラビア」を実験的に使用し、ピアノ演奏における人間離れした不可能な領域を探求したデュエット作10曲を収録。Moranがリアルタイムで演奏する傍ら、ディスクラヴィアは、超高速アルペジオや、10本以上の指を必要とする和音など、ピアノの物理的限界を超えたモチーフを伴奏する。ミキシングとレコーディングは、Philip Glassのサウンド・エンジニアとして知られるDan Bora、マスタリングはTel AvivのJoshua Eustis。人間性VS機械性、技術性VS音楽性という2つの世界を優雅に行き来する、私的かつ豪快な作品がここに誕生!
Sunn O)))の主将、Stephen O'Malleyに、Tim Wyskida、Alan Dubin、James Plotkinの4名からなるアメリカのドローン・ドゥーム・メタル・バンド、Khanateが2005年に〈Hydra Head Records〉に残したアルバム『Capture & Release』が現行USインディの一大聖地〈Sacred Bones Records〉よりアナログ・リイシュー!陰惨でパラノイアックなドローンの鉄塊とヴォーカリストであるAlan Dubinによる苦悶の声が暗雲の中で立ち込める、アヴァンギャルドで緊迫感に満ちたドゥーム・メタルの傑作盤。




Amelia Meath & Nick SanbornからなるSylvan Essoが2014年にリリースしたデビュー・セルフ・タイトルLP作品の10周年記念エディションが〈Psychic Hotline〉からアナログ・リリース。ノースカロライナ州ダーラムの小さなベッドルーム・スタジオで録音された本作は、苦しみと愛、闇と解放に関する鮮やかな中毒性のコレクションに仕上げられており、ミニマルで煌びやかな10曲入りアルバムとしてよく纏まっています。
アウトサイダー・エモの定番!Green DayにOperation Ivy、Crimpshrineを生んだバークレーのストリートを徘徊し、90年代初頭に独自の"Gilmangaze"スタイルを確立したPot Valiant (AKA Vagrants)の1994年の唯一のアルバム『Transaudio』や未発表曲、7インチ音源などをコンパイルした編集盤。オリジナルテープからのリマスタリング仕様。オールドスタイルなチップオンゲートスリーヴ仕様。ノート、フライヤー、貴重写真が掲載された20ページのブックレットが付属。

しなやかなグルーヴと甘いメロディーで魅了するムーンチャイルド、これまでのキャリアを振り返る初のアコースティック作品をリリース!
甘く心地良いメロディーと魅惑的な演奏で、ジャズ、R&B、ネオソウルのファンを魅了してきたMoonchild(Amber Navran, Andris Mattson, Max Bryk)が、グラミー賞にノミネートされた前作『Starfruit』に続くEP『Reflections』を〈Tru Thoughts〉からリリース!
伝説となった彼らのTiny Desk Performanceから着想を得た『Reflections』はMoonchildの古い曲を再構築し、再演したプロジェクトであり、ヒット・シングル「The List」および「Cure」のアコースティック・ヴァージョンや、2012年のデビュー曲「Back To Me」の新たなリメイクなど全6曲を収録。過去10年間、ジャズを取り入れたソウルと、グルーヴ感溢れるプロダクションはそのままに、彼らがリリース毎にサウンドを洗練させてきたことを物語っているファン必須の一枚!
バンドのシンガー、プロデューサー、木管楽器奏者であるNavranはこう話している「アコースティックのセットアップと、ライヴで演奏していたホーン・アレンジの組み合わせがとても気に入っていたの。ライヴ用に曲をアレンジするのはすごく楽しいことだから、今回のプロジェクトでそれを録音に収めることができて嬉しかった!」


ジャイルス・ピーターソンが設立し、フォー・テット、フローティング・ポインツ、コアレス、エマネイティヴなどが名を連ねる〈STEVE REID FOUNDATION〉(スティーヴ・レイド基金)と名門〈Ninja Tune〉のWネームでリリースされるのは名手サンジュ・サハイに師事したパーカッショニスト、ドラマー、そしてプロデューサーとして注目を集めるサラシ—・コルワル待望のデビュー・アルバム。
故スティーヴ・リードがフェラ・クティ、ガイ・ウォーレン、そしてランディ・ウェストンとの共演を経てアフリカからインドへ渡ったころの活動に着目したサラシ—は、インドの北西部の片田舎グジャラートへと遠征し、その後プネーにあるドーン・スタジオでのセッションを交えつつ、ラタンプルのシディ族一座のフィールド・レコーディング(本作の屋台骨となるヴォーカルとパーカッション)を敢行した。名うてのプレイヤーとともに完成させた本作はインド北カナラ地方のシディ族のトラディショナル・フォーク・ミュージック(東アフリカ、イスラム神秘主義のスーフィー、そしてインドの影響を受けている)と、ジャズ、そして電子音楽を融合させたものである。マイルス・デイヴィス、アーマッド・ジャマルやジョン・コルトレーン、そしてスティーヴ・リードが追い求めたディープなヴィジョンをアップデートさせた作品がここに誕生した。



仁王が踊り、鳩が舞う。強靭なグルーヴにたなびく幽玄な旋律。ビッグ・バンド・サウンドの可能性を追求した、これぞニューハードの真骨頂にして最高潮。
日本を代表するビッグ・バンドのひとつである、宮間利之率いるニューハード。1969年発表の『パースペクティヴ』以降、先鋭的なサウンドでビッグ・バンド・ジャズの新たな地平を切り拓いてきた。本作『仁王と鳩』は、1972年リリースのニューハードを代表する作品のひとつ。全編で山木幸三郎が作・編曲を担当し、かねてからのテーマのひとつである“日本”を深く追求した。緻密で重層的なアレンジと演奏で表現する日本の風物、伝統、情景。重厚でダイナミックななかに幽玄とも言える日本的情緒のある旋律が響く。強靭なグルーヴが先導する「成人式」を筆頭に、深い味わいと大いなる刺激に満ちた曲が並ぶ。これぞ、ニューハードの真骨頂にして最高潮である。
text by 尾川雄介(universounds/Deep Jazz Reality)

サム・ペッツ・デイヴィスがプロデュースを手がけた本作は、OxfordとAbbey Road Studiosでレコーディングされ、ロンドン・コンテンポラリー管弦楽団がストリングスのアレンジを担当している。
また、先行曲「Wall Of Eyes」は、映画監督のポール・トーマス・アンダーソンがミュージック・ビデオを手がけている。
