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イングランドはケントを拠点に活動するDJ/プロデューサー Al Wootton の新作『Crux』が、フィンランドの名門〈Sähkö Recordings〉から登場。ダブ的な音響処理、変則的なリズムやポリリズム、複雑なレイヤーやテクスチャの重ね合わせ、サイケデリックな電子音を交錯させ、より探究的な領域へ踏み込んだ意欲作。本作ではリズムの肉体的な強度と、深く没入的なテクスチャーの緻密なバランスが絶妙で、複雑に編み込まれたパーカッションはフィジカルを揺らしながら、空間全体を包み込むような残響や音響処理が聴き手を内面的な旅へと誘う。反復の中に潜む微細な変化や揺らぎは、サイケデリックな陶酔感とストイックな探求を同時に呼び起こし、聴きこむほどに細部の豊かさが立ち現れてくる。ダンス・ミュージックでありながら、音響芸術としての奥行きを感じさせる作品であり、Al Wootton が築いてきた独自のリズム探究を新たな段階へと導く一枚となっている。

(数量限定/日本語帯付き/解説書付き) 1993年に発表された、アンドリュー・ウェザオール、ジャグズ・クーナー、ゲイリー・バーンズによるトリオのデビュー・アルバム。オリジナルリリース以降、アナログ盤およびCDは長らく入手困難となっていたが、今回、マット・コルトンによってオリジナル・テープからリマスタリングされ、「Smokebelch II (Beatless Mix)」が2枚組LPに初収録されている。
このアルバムは、プライマル・スクリームの金字塔的作品『Screamadelica』での制作や、ニュー・オーダー、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、ハッピー・マンデーズといったアーティストの革新的なリミックスで評価を高めたウェザオールが、その名声を受けて次のステップとして着手したものである。彼の活動範囲はインディー・ロックファンからレイヴァーまで幅広く、彼への注目度が高まる中で、クーナーとバーンズとのスタジオ・パートナーシップが誕生、制作トリオ「ザ・セイバーズ・オブ・パラダイス」が結成された(この名前は、ロシアの侵略に抵抗するイスラムの族長を描いた1960年の書籍から取られている)。
アルバム冒頭の楽曲は、プライマル・スクリームの「Don’t Fight It Feel It」のリミックスとして始まったが、あまりにも大胆に変化したため、全く新しい楽曲へと姿を変えた。また「Inter-Legen-Ten-ko」は、当時流行していたIDMというジャンル名に対する皮肉を含んでおり、同時代のダンス・ミュージックに対する彼らなりの回答も見られる。さらに「R.S.D」は“Red Stripe Dub”の略であり、キング・タビーやリー・ペリーらが発明したダブの深い影響がアルバムの随所に表れている。一方、14分を超える壮大な「Clock Factory」は、Coilのようなインダストリアル系グループの電子音響実験に着想を得た作品である。
そして「Smokebelch II (Beatless Mix)」は、ハウス・ミュージックの重鎮ラモント・ブッカーの楽曲を美しく再構築したタイムレスな名曲であり、以後のチルアウト・コンピレーションCDで定番となった。
これは未体験の方は是非!まさに金字塔です。1997年に大名門〈Warp〉より発表、今も多くの聴衆を魅了し続けている、鬼才Aphex Twinの名作『Come to Daddy』。アグレッシブにして複雑、混沌としてユーモラスなドリルンベース/IDM史上に残る歴史的な大傑作!

2005年以来、20年ぶりのヴァイナル・リイシュー。2025年にはEU&USツアーを予定。
進化し続けるエレクトロニック・ミュージックの先達であり、孤高の存在としてその動向が常に注目され続けるオウテカ。
枯渇することのない無限の才能と、変わることなき探究心。
いまだかつて誰も到達しえなかった美しき超絶音。
アンタイトルド(untitled)ではなくて、アンティルテッド(untilted)である。 いかにもオウテカらしいタイトルだ。「いつものよう に、タイトルに意味はない」 と彼らは言うけれど、ちょっとした心理の虚を突いたり、条件反射的な連想を逆手に とって文脈をすげ替えてしまったりする術 に、彼らは実に長けている。オウテカは 独創的で挑戦的な革新主義者ではあるけれど、同時に遊び心も備えた観察者でもあっ て、字面だけで安易に判断して 「あ、次のアルバムのタイトルは“アンタイトルド” なのね」と素直に思い込んでしまっていた筆者のような勘違い野郎のことを、影できっ とにやにやしなが ら見ていることだろう。二枚前のアルバム『コンフィールド』で、 オウテカのサウンドはずいぶん変わったといわれているけれど、そういう意味では根 本的な 部分は、まったく変わっていない。むしろこの8枚目のフル・アルバムは、彼 らに拭い去れない影響を刻みつけてきた音楽を、『コンフィールド』以降の地平の中 で、再びはっきりと浮かび上がらせるような作品である。つまり、エレクトロやアシッ ド・ハウスなんかの、ファンキーなエレクトロニック・ミュージックのことだ。
(中略)
中でもとりわけ、オウテカとヒップホップを巡る議論は未だ絶えることのない話題 のひとつだ。この『アンティルテッド』にも、アルバム冒頭の「LCC」や15分以上に 渡る大作「Sublimit」などに、その有効な答えがちらちら覗いている。時にはヒップ ホップと自分たちとの距離感覚を、はぐらかすこともあったりした彼らだが、『アン ティルテッド』に関してはルーツに対する愛情を包み隠そうとはしない。言葉に力を 込めてショーンはこう答えている。「“Tour De France”に“Hip Hop Bee Bop”や “The Message”“Step Off”。今でも本当に大好きだよ。タイムレスなのか、ノス タルジアなのか分からないけど、とにかく好きなんだ。僕らがビートを作る時は、そ の要素が必 ず無意識に入ってるんじゃないかな。僕らの音楽からそれが聞こえてこ ない時なんてないくらい」
(中略)
さて、とはいえ『アンティルテッド』は、もちろん懐古的なものでない。決して 『キアスティック・スライド』に戻ってしまったわけでもないし、あの『lp5』や 「ep7」のパート2でもない。『コンフィールド』はオウテカの新たな出口だった。 『lp5』と「ep7」で確立した評価の高みに甘んじることなく、そこから踏み出すこと が試みられていたもので、このアルバムもまた、過去のオウテカを振り切ろうとしている。
(中略)
『アンティルテッド』は、『ドラフト7.30』と『コンフィールド』を踏まえた上で、 アレンジの面でより自由度を増して制作されたものだ。(中略)なにしろこのアルバム には、MPCで走らせたシーケンスさえもが埋め込まれていて、「実は、ライヴでラッ プトップを使うのは好きじゃないんだ。もっと言うと、ラップトップを音楽で使うの もあまり好きじゃない(笑)」などと冗談めかしたセリフがショーンの口から出るく らいで、もともと使えるものは何でも試してきた彼らであるということを差し引いて も、大幅な変化が環境面に導入されている。しかし(中略)彼らは機材のダウングレー ドを計っているのではない。それを使ってサウンドを、次に進めることが重要なのだ、 とうぜん。アルバムでの、『コンフィールド』以降彼らが推し進めてきたシフトチェ ンジである先の、“複雑さへと向かうベクトルの変化”によって導かれたディティー ルへの執拗なこだわりはもはや圧巻で、成果はこそかしこに溢れている。だが、エレ クトロやMPCなんかのキーワードが再浮上してきたからなのかどうか、しかしそれ以 上に『アンティルテッド』には、非常にうっすらとだがどこか楽しげで何故だか軽や かな感覚さえあるのだ。
(後略)
text by 西山伸基(Headz/Fader)
日本盤アルバム封入のライナー・ノーツより一部抜粋、加筆。

中東地域のネットカルチャーとグローバル・ベース/クラブ・ミュージックの接点を捉え続けてきた〈HEAT CRIMES〉から、注目のコンピレーション『REEL TALK - BEST OF DOUYIN TRACKS』が登場。中国のショート動画プラットフォーム「抖音(Douyin)」上で流通したサンプリング音源やクラブトラックをキュレートし、カットアップ、スクリュー、トランス、スピードコア、トラップ、アンビエントまでを雑多に飲み込む全20曲。ネット特有の速度感と無作為さ、そして奇妙なエモーションが交錯する、デジタル以降のサウンド・アーカイブとしての一枚。カルト的人気を誇るシリーズ最新章。

エレクトロニック・ミュージック史における最重要コンピ『Artificial Intelligence』が30年ぶりにヴァイナル・リイシュー!!エイフェックス・ツイン、オウテカ、リッチー・ホウティン、アレックス・ピーターソンらの貴重な初期音源を収録!!
エイフェックス・ツイン、オウテカ、スクエアプッシャー、ボーズ・オブ・カナダ、フライング・ロータス、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーら、先鋭的アーティストを数多く輩出し、衝撃的なMVやアートワークといったクリエイティブの分野においても音楽史に計り知れない功績を刻み続けているレーベル、〈Warp Records〉が30年前にリリースした伝説的コンピレーション『Artificial Intelligence』をリイシュー!
1992年にリリースされたこのコンピレーションは、エイフェックス・ツインのザ・ダイス・マン(The Dice Man)名義、オウテカ、リッチー・ホウティンのアップ!(UP!)名義、B12のミュージコロジー(Musicology)名義、アレックス・ピーターソン(ジ・オーブ)とジミー・コーティ(The KLF)などの初期の貴重なトラックを収録している。
本作は〈Warp Records〉の1992年から1994年にかけてリリースされた"Artificial Intelligence"シリーズの最初の作品で、シリーズからは続いてエイフェックス・ツインのポリゴンウィンドウ名義の『Surfing On Sine Waves』、 ブラック・ドッグ・プロダクションズの『Bytes』、B12の『Electro-Soma』、リッチー・ホウティンのF.U.S.E名義の『Dimension Intrusion』、スピーディJの『Ginger』、オウテカの『Incunabula』、そして『Artificial Intelligence II』がリリースされた。
ゲートフォールドスリーブはデザイナーズ・リパブリックによって再構築され、Ten Eight Seven MasteringのBeau Thomasによって、クラシックなブラック・ワックスでカットされている。
<Tracklist>
01.The Dice Man - Polygon Window
02.Musicology - Telefone 529
03.Autechre - Crystal
04.I.A.O - The Clan
05.Speedy J - De-Orbit
06.Musicology - Premonition
07.UP! - Spiritual High
08.Autechre - The Egg
09.Dr Alex Paterson - Loving You Live
DeepchordやWolfgang Voigt、Heavenly Music Corporationなど数々の名アクトを抱える現行ダブ/アンビエントの一大聖地的レーベル〈Astral Industries〉から 新物件!Donate Dozzyとの名ユニット”Voices From The Lake”でも知られるイタリアの鬼才電子音響/テクノ、NeelことGiuseppe Tillieciと、その相方を務めてきたFilippo Scorcucchiによるアンビエント・プロジェクト、LF58による2024年度最新アルバム『Radials』が登場!2023年ヴェネツィア建築ビエンナーレにおいて、ローマのアーティストグループ〈Sbagliato〉が制作した同名の展覧会に由来するという作品。ヴェネツィアで録音された、力強くも没入感のある音の世界!

ベルリン・テクノの象徴的人物、Marcel Dettmann が〈Running Back〉の「Mastermix」シリーズに登場。これまでのシリーズが伝説的クラブのサウンドに焦点を当ててきたのに対し、今回は Dettmann 自身のダンスフロア哲学を凝縮した一作で、彼が長年現場で使い倒してきた精密なエディットや未発表のアレンジが、ついに公式にまとめられた。内容は、Identified Patient のダークなトラックをピークタイム仕様にピッチアップした冒頭から幕を開け、90年代の Cristian Vogel や John Bender など、Dettmann 自身にとって重要な楽曲を大胆にカット&リフレーム。Clark のファンキーな「Dirty Pixie」や、2010年に手掛けた Junior Boys のリミックスも収録され、これまでディガー垂涎のレア音源だったものがようやく日の目を見る。全編にわたって、ポストパンクからテクノ、EBM、プロト・エレクトロまでを自在に往復するこの作品は、30年にわたってダンスフロアと向き合ってきた Dettmann の記録であり、同時にリスナーがその対話に立ち会える貴重なアーカイブとなっている。

マンチェスターを拠点に活動するプロデューサー、DJのMichael J. Bloodによる『Bloodlines 1』は、クラブ感覚とジャズ由来の柔軟な耳を掛け合わせた、濃密で引き締まった30分のセッションの記録。A面はひとつながりのフローとして展開し、サルソウルのしなやかなグルーヴからデトロイトの推進力、〈Prescription〉を思わせるディープな質感へとシームレスに移り変わっていく。DJセットの流れをそのまま刻みつけたような臨場感が魅力的。一方のB面はよりハードでトラック寄りで、転がるようなベースと煌めく鍵盤がノーム・タリーを連想させつつ、最終的にはセオ・パリッシュ風のタフで少しずらしたビートに着地する。クラブの現場で鳴らすことを前提にしながらも、緻密な耳で組み上げられた一枚。

未体験の方はこの機会にぜひ!「音楽の捉え方を完全に変えてしまう魅惑的な日本のアンビエントテクノの傑作」(Electronic Beats)〈Syzygy Records〉や〈Transonic〉〈Frogman〉などと並ぶ日本の最初期の伝説的なテクノ・ミュージック・レーベルこと〈Sublime Records〉から発表された"SUSUMU YOKOTA"名義としてのデビュー・アルバム『Acid Mt FUJI』が30周年エディションとして3LPアナログ・リイシュー!2016年に国内でCD再発された際に初めて収録された未発表曲もこの度LP音源化!今は亡き日本のエレクトロニック・ミュージックのパイオニアによるジャパニーズ・アシッド/アンビエント・テクノの古典的大名作。日本のテクノを紐解いた画期的コンピ『Japan Vibration』の編纂でも注目を浴びるAlex From Tokyoによる貴重なドキュメントを収めた豪華ライナーノーツが付属。最新のマスタリング&カッティング仕様。

アフリカ大陸各地の伝統音楽とテクノ、ベース・ミュージック、ダブを融合して完成させたトライバル・ベース快心作!
ボイラー・ルームの出演で話題を呼び、〈On The Corner〉よりリリースした前作『Vexillology』はMixmag、The Guardian、Resident Advisor、そしてここ日本では ele-kingでも絶賛を受けたモロッコ出身のDJ/プロデューサー、Guedra Guedraが〈Domino〉傘下の〈Smugglers Way〉よりセカンド・アルバム『MUTANT』をリリース!
Guedra Guedraのサウンドは、ビジョナリーな電子音楽とアフリカ大陸各地の音楽的伝統がまばゆく融合したものである。モロッコ出身のプロデューサー、Abdellah M. Hassakによるこのプロジェクトは、本作『MUTANT』において、アナログ・シンセやドラムマシンから生み出されるリズムと音を基盤に、モロッコ、タンザニア、ギニアなどを旅して採集した打楽器の断片やフィールド・レコーディングを融合させている。
アルバムは、アイデンティティ、パン・アフリカニズム、アフロフューチャリズム、脱植民地主義といったテーマを探求し、大陸の音楽的遺産とテクノ、ベースミュージック、ダブの要素の橋渡しをしている。「自由に作曲できるエネルギッシュなものを作りたかった」とAbdellahは語る。「アフリカやディアスポラの音楽を革新的に探求しつつ、文化的な響きとリズム、ベースのヴァイブスを感じられるようなサウンドを目指した」
このアルバムに収められた楽曲は、アフリカのポリリズムの豊かさを称えると同時に、それが長らく西洋的な論理や標準化のモデルによって形成された技術的ツールや思考の枠組みによって周縁化されてきた現実に挑んでいる。「主流の音楽制作ツールは、非西洋的な文化表現の深みや繊細さを捉えるのが苦手だ」とAbdellahは指摘する。「非線形のリズムや意味のある沈黙、コミュニティ主導のダイナミクスなどが、他文化では不可視化されてしまう。だからこそ、音楽や技術を脱植民地化するとは、そうしたツールの根本を問い直し、他の世界観を受け入れられるような設計に再構築することなんだ」
"Guedra Guedra"という名前は、サハラ地方のモロッコの伝統舞踊を指すと同時に、皮を張ることで太鼓として使える調理鍋の名前にも由来している。カサブランカで生まれ育ち、現在はマラケシュと行き来しながら活動するAbdellahは、若い頃、メタルやレゲエ、ロックなど様々なバンドでベースやドラムを担当していた。やがて、Aisha Kandisha’s Jarring Effects、Muslimgauze、Badawiといった、モロッコの伝統音楽と電子音を融合させたプロデューサーたちの作品に触れ、エレクトロニック・ミュージックやダブに傾倒していった。
2020年のEP『Son of Sun』と2021年のデビュー・アルバム『Vexillology』(On The Corner Recordsよりリリース)では、ダブステップ、フットワーク、ヒップホップのベース重視のリズムに、サンプリングした声や打楽器、楽器、さらには鳥のさえずりや波の音といった環境音を加えていった。
『MUTANT』ではこれらの革新をさらに発展させ、より多様なパン・アフリカンのポリリズムをダンスフロアに持ち込んでいる。Guedra Guedraの音楽は、レジスタンスとしての表現であり、脱植民地化のプロセスでもある。抑圧された声やアフリカの存在を情熱的に受け入れる空間を想像させ、芸術の領域における権力関係への問いかけを促す。「音楽創造と祝祭の場を再取り込み(reappropriation)することは、アフロフューチャリズムにおいて極めて重要なのです」とAbdellahは語る。「それは権力関係を覆し、文化や祖先の知を称揚し、記憶、所有、アクセスといった問題を脱植民地主義の議論の中心に据えている」。
『MUTANT』は、オーガニックとエレクトロニックが巧みに融合した革新的な作品である。Guedra Guedraが使用するサンプルやフィールドレコーディングは、アフリカの多様なフォーク音楽の歴史と遺産を称えると同時に、ドラム・プログラミングやシンセによって、それらを現代のダンスフロア向けに再解釈している。
1990年から1994年の間に制作され楽曲をまとめ、1995年にリリースされた移籍後2枚目となるアルバム。初期のアンビエントやIDM、ハードコア・テクノを踏襲しながら、アシッドやノイズ、“ドリルンベース”とも形容される破綻したビートを搭載するなどエイフェックス・ツイン二面性や多様性を網羅する一枚。強烈なインダストリアル・ダウンテンポが炸裂したシングル「Ventolin」や、「Xtal」と並べて語られる名曲「Alberto Balsalm」を含む全12曲を収録。180g重量盤。

大名門〈KOMPAKT〉主宰、Wolfgang Voigtによる大人気アンビエント・プロジェクト、GASが〈Kompakt〉からリリースした2021年の「Der Lange Marsch」がヴァイナル再発!ドイツの森林を彷彿とさせる幻想的で重厚なアンビエント・サウンドにより、ベーシック・チャンネルやエイフェックス・ツイン等と共にヨーロッハのテクノ・サウント黎明期に生み出された音場を包み込む傑作ダブ/アンビエント。
ドイツ・ベルリンのミステリアスな作曲家、プロデューサー、楽器製作者であるJörg Hillerの変名であるKonrad Sprengerによる最新アルバムが〈Black Truffle〉からアナログ・リリース。多作なコラボレーターであるSprengerは、Ellen Fullman (彼女と素晴らしくエキセントリックな歌のアルバム 『Ort』をレコーディングしている)やLa Monte YoungやPauline Oliveros、Alvin Lucierのもとで学んだアメリカのヴィジュアル・アーティスト/前衛的作曲家のArnold Dreyblattなど、アメリカのミニマリズムのアイコンと幅広く協力し、彼らの音楽を自身の完璧にキュレーションされたレーベル〈Choose〉からリリースしている事でも知られています。LPの2面には、長年のコラボレーターであり、〈Black Truffle〉のボスことOren Ambarchiもゲスト出演。Sprengerのさまざまな作品の要素を、作曲家と謎めいた Ensemble Risonanze Moderneによって演奏し、非常に伝染力のある遊び心のある叙事詩にまとめた内容となっています。

豪州を代表する稀代の実験音楽家、Oren Ambarchiが、2014年に名門〈Editions Mego〉から発表した傑作『Quixotism』の 10周年記念再発盤が、自身の〈Black Truffle〉より登場!ヨーロッパ、日本、オーストラリア、米国から参加した多数のコラボレーターとレコーディングされた長編作品であり、全体を通じて、ケルン拠点の名作家Thomas Brinkmannによる脈動するダブルタイムの電子パーカッションの基盤の上にその音世界が構築。AMMやThe Scratch Orchestraでの活動も知られる伝説的ピアニストJohn Tilbury、マルチ楽器奏者/作編曲家のEyvind Kang、カナダの女性サウンド・アーティスト、Crys Cole、そして、日本からのU-zhaanに、我らがJim O'Rourkeまで、豪華な面々が結集した、鎮静的でありつつも、確かな熱量とスリリングな魅力に溢れる即興ミニマル大作!Joe Taliaによる新規リマスタリング仕様。
日本人プロデューサー鬼才NHKyxことKohei Matsunagaが、マンチェスターの名門〈Skam〉の中でも秘蔵的な〈Kasm〉ラインから放つ4トラックEP。A面は、緻密で躍動感あふれるブレイクビート・テクノ「Filled With Vacuum」から幕を開け、続く「Ancient Behave」ではうねりを伴ったダークで不穏なサウンドへと沈み込む。B面は、きらめくパーカッションに乗ってメロディが柔らかくうねる「Same Point Different Coordinate」、そしてアシッドの泡が深海から湧き上がるような「Formulated Rhythm 4s」で締めくくる構成。全編にわたり、硬質な電子ビートと有機的な揺らぎが絶妙に交差する一枚になっている。
『サルゲッチュ』のドラムンベースが満載の超オイシイ一枚が登場!1990年代から2000年代初頭にかけて自身のレーベル〈Far East Recording〉からリリースされた作品をHuneeのキュレーションでまとめた『Sounds From The Far East』を〈Rush Hour〉よりリリースし、再び脚光を浴びることになった、ジャパニーズ・ディープ・ハウス・レジェンド、寺田創一。そのスタイリッシュで風雅なハウス・ミュージック・プロダクションで世界的によく知られているだけでなく、ビデオゲーム・サウンドトラック制作も数多く手掛ける同氏による、プレイステーション用ゲーム『Ape Escape』(サルゲッチュ)のサウンドトラックからの6曲を集めたコンピレーションEP作品『Apes In The Net』が、自身の〈Far East Recording〉より堂々アナウンス!自身の制作してきたハウス・トラックとは一線を画すドラムンベースやジャングルに傾倒した内容であり、アトモスフェリック・ドラムンベースやブレイクコアがアンダーグラウンド・シーンを飛び越えて興隆する20年代の今の空気にもフィットした一枚。

32周年記念再発!Aphex Twinによる1992年の伝説のレイヴ大名作『Digeridoo』が、Richard D.James信頼の名匠Beau Thomasによる現代風のリマスタリングのもと拡張エディションでアナログ再発!コーンウォールで開かれたビーチ・パーティーの最後にレイバーたちを熱狂させるために作り上げられた、衝撃的なエネルギーを放つ傑作EPの2024年拡張版。オリジナル版の「Digeridoo」、「Flaphead」、「Phloam」、「Isoprophlex」の4曲に加え、Richard D. JamesがNakamichi CR7eカセットデッキでエンコードしたヴァージョンが収録。

SIGNEND EPはこれまではバンドでベーシストとしての活動がメインであった音楽家Keisuke Taniguchiのソロ名義、TURLCARLYのデビュー作品です。アーティストとレーベルで会話やアイデアの交換、ぶらり飲み歩きなどを重ね、構想から約1年を経て今回のリリースに至りました。全曲コンピューターを用いた作曲を基本としていますが、3曲目のSontriumのベースパートはコントラバスの演奏を録音して制作されています。世界には複数の音楽ジャンルの要素を掛け合わせた折衷的な音楽が数多く存在し、そのなかにときおり「これは」と思うような新しい音楽の扉を開いてくれるものに私たちは出会うことがあります。このEPは実験音楽的な空気感を持ったダンスミュージックの一つの「オリジナル」のかたちとして、多くの人に驚きや新たなインスピレーションを与えてくれる作品であると思います。マスタリングエンジニアはScape MasteringのPoleさんにお願いしました。時間軸が音で埋められることなく、隙間や静寂の表現が豊かなこれらの楽曲の空間性、そして実験的で鋭く尖った空気感を、見事なまでに再生音源というかたちにアウトプットしてくれたと思います。是非とも良質なサウンドシステムで再生してみてください。アートワークはTaizo Watanabe。

ハードコア、ニューメタル、テクノ、デコクラ、ガバ、パンク、ミュージック・コンクレート、BDSM...
様々なエッセンスが散りばめられた、フューチャリスティックかつディストピアな怪作!
実験的なサウンドと挑戦的なリリックで評価を得る電子音楽プロデューサー/ボーカリスト/パフォーマーのayaが、Pitchforkの"Best New Music"に選ばれ、
DJ Mary Anne Hobbsの年間ベストにも選出された1stアルバムに続く最新作『hexed!』を名門〈Hyperdub〉よりリリース!
オーセンティックなUKダンスミュージックの土台を感じさせつつも、Slipknot、SOPHIE、Arca、Digital Hardcoreなどジャンルを超えた要素を孕んだ作品で、リズム、テクスチャー、メロディなど聴く度に新たな発見がある全10曲を収録した怪作が誕生している。
鳥の鳴き声のSEから始まり、耳をつんざくようなボーカル、不穏なパルス音に前のめりなビートがエレクトロニック・ミュージックの新たな地平を感じさせるハードコアでパンキッシュな B5. 「Time at the bar」は狂気スレスレの必聴曲!
テクノとダブ・レゲエの奇跡的合一。独Mark Ernestus & Moritz von OswaldのBasic Channelにより、1994年にリリースされていた音響ダブ/ミニマル・テクノの傑出した普遍的名曲が、2025年リプレス。
