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「ノイズ」の枠を超越したオルタナティヴな表現を試み続けるジャパノイズ伝説Merzbow屈指の人気作96年Pulse Demonが、秋田昌美本人によるリマスターでCD復刻!
Pulse Demonは過去2回再発されているが、今回初めてリマスターを自分で行った。
元は1995年9月から11月にかけて録音された複数のDATテープである。トラック1から5までが1本目、トラック6と7が2本目、トラック8が3本目のDATに収録されている。それぞれのDATはPulse Demonで使用した音源以外のものも含んでいた。トラック6と7が一番後の録音である。Pulse DemonはRelapse Recordsからの2作目だが、1作目のVenereologyがDeathMetalを強く意識して作った作品であるのに比べ、Pulse DemonはよりMerzbowの自然体で作っている。私がEMSシンセサイザーを導入した初期の作品だという点もその理由の一つだと思う。
*** MASAMI AKITA (2022)
凡そ1年半を掛け1988年に完成、標準時子午線が通る地点で「秋分の日に、一日、自然に耳を澄ます」行為の為に作られた、鈴木昭男氏の主要サウンド・プロジェクト"日向ぼっこの空間”。図面や当時の関係資料、テキストを掲載した44ページブックと2つの空間録音をセットにし作品化。この巨大な土壁の空間の録音は過去に極一部を切り取ったパフォーマンス音源が出ているものの、このプロジェクトの趣旨である空間そのものの環境音というのは残されておらず、今回の音源には実際に鈴木氏が座り音を聴いた地点の”無人の空間フィールドレコーディング(1993年 - 60分)"を初収録 (ディスク2には空間でのパフォーマンスを収録)。現在は取り壊され体感する事が出来ない土壁の柔らかなエコーの響きが蘇る。
CD1 : 空間の記録 (60’00)
:日向ぼっこの空間を3通りの方法で録音したうちの一つで、エディット無しで1時間を切り取ったもの。
Recorded by Yoshihiro Kawasaki
CD2 : 空間での遊び 投げかけ (41’30)
:日向ぼっこの空間で、鈴木氏が拾った木の枝や小石でパフォーマンスをした記録。
Play1 : 12’54
Play2 : 12’26
Play3 : 15’49
Played by Akio Suzuki
Recorded by Yoshihiro Kawasaki
[BOOK]
Text:四方幸子, 中川真, 鈴木昭男, 川崎義弘
Drawings:鈴木昭男

サウンド・アートのみならず、ニューエイジ/アンビエント・リスナーにもレコメンドしたい素晴らしい一枚!40分間にも渡り水滴が静かに滴る音が反響し続ける、国産フィルレコ・アンビエント金字塔!先駆的音響技術者であり、実用系フィルレコ・ニューエイジ傑作『爽 ~目覚めと眠りの音風景~』でも知られる高野雅昭氏が、霊峰で「天啓」を受けた際における純朴な音との出会いの感動を再現すべく作り上げた伝説的スタジオ作品『しずくたち』が栃木の名店〈Art into Life〉より待望の再発。
50年代前半よりフリーの音響プランナーとして主に舞台音響を担当、80年代中頃からは自作音具と収集した民族楽器による"音あそび”と題したパフォーマンスを開始、主宰の「音あそびの会」では参加者と共に活動に取り組んだ高野昌昭氏(1927-2007)。音響効果の専門家としての傍ら70年代以降は自然音の録音に熱中、その再現の一つとして自作音具"水琴竹”のシステムをスタジオに組み、上質な水滴の音のみを捉えた78年の録音《しずくたち》。オリジナルLPの仕様である、特殊紙をあしらった美しい装丁のジャケット、透明度の高いクリアヴァイナルを再現、新たに金子智太郎氏(日本美術サウンドアーカイヴ主宰)による詳細な解説ブックレットを付属させた復刻版。
盟友たちの再会。それは伝説のコンボ、フリーダム・ユニティの再集結となった。グルーヴの魔術師たちが躍動する姿を捉えた歴史的名盤。
モダン・ジャズからフリー・ジャズまでこなし「良い演奏をしたいならトロンボーンはあいつを押さえろ」とまで言われた鈴木弘。日本のジャズ界で八面六臂の活躍をするが、1971年にアメリカに移住する。約4年振りとなる一時帰国の折りに録音した本作では、渡米直前に在籍したグループ、フリーダム・ユニティのメンバーが再集結した。これぞまさに伝説の第2章。鈴木弘、石川晶、村岡建、鈴木宏昌、稲葉国光とグルーヴの魔術師たちが奔放に躍動する様は圧巻。シャープな「Shrimp Dance」、ダイナミックな「Kuro To Shiro」、ソウルフルな「Walk Tall」、ディープな「Cat」、メロウな「Romance」。全曲が鮮やかなグルーヴで彩られたモンスター・アルバムである。
text by 尾川雄介(UNIVERSOUNDS/DEEP JAZZ REALITY)

サウンド・アートのみならず、ニューエイジ/アンビエント・リスナーにもレコメンドしたい素晴らしい一枚!40分間にも渡り水滴が静かに滴る音が反響し続ける、国産フィルレコ・アンビエント金字塔!先駆的音響技術者であり、実用系フィルレコ・ニューエイジ傑作『爽 ~目覚めと眠りの音風景~』でも知られる高野雅昭氏が、霊峰で「天啓」を受けた際における純朴な音との出会いの感動を再現すべく作り上げた伝説的スタジオ作品『しずくたち』が栃木の名店〈Art into Life〉より待望の再発。
50年代前半よりフリーの音響プランナーとして主に舞台音響を担当、80年代中頃からは自作音具と収集した民族楽器による"音あそび”と題したパフォーマンスを開始、主宰の「音あそびの会」では参加者と共に活動に取り組んだ高野昌昭氏(1927-2007)。音響効果の専門家としての傍ら70年代以降は自然音の録音に熱中、その再現の一つとして自作音具"水琴竹”のシステムをスタジオに組み、上質な水滴の音のみを捉えた78年の録音《しずくたち》。新たに金子智太郎氏(日本美術サウンドアーカイヴ主宰)による詳細な解説ブックレットを付属させた復刻版。
リマスタリングはGiuseppe Ielasiが担当。
CD版には48ページブックレット(日本語/英語)が付属。

東京を拠点に活動し、Delphine Dora、Aidan Baker、大友良英、Phewらとの共演でも知られる即興演奏家 Ayami Suzukiによる最新作『Remnants』が〈Students Of Decay〉限定100本で登場。本作は、2019年に父を亡くしたことを契機に制作が始まった、「存在と不在のあいだ」をテーマにした極めてパーソナルな作品。最小限の機材を用いて自身の内面と対峙する、本人が「儀式のようだった」と語る環境で録音された音は、静かで繊細でありながら、どこか温かく包み込むような余韻を残す。漂う残響、わずかな音の揺らぎ、記憶の影。彼女のヴォイスが層を成し、ディレイやリバーブの中で輪郭を溶かしていく様は、喪失が時間とともに変化していくプロセスそのものを描き出すかのよう。亡き父との対話、あるいは「不在の存在」との共演であることを示唆する、「これはソロアルバムではない」という本人の言葉は象徴的で、哀悼という一言では片付けられない、消え去ったものの残り香であり、今もなお響き続ける魂の祈り。

ツジコノリコが長い間人生を共に過ごし深い絆を結んだ愛猫PONへの追悼として制作された最新作『PON』。日本的な情緒を帯びたフィールドレコーディングや家庭的な音の断片が散りばめられ、色彩豊かなフォトアルバムのように彼女の内面世界が記録されている。収録曲「Knife of Yonder」はイーノ的なアンビエントから高揚感のある中盤、ブルースに寄り添うような終盤へと展開する10分超の大作。「Kikoeru Pon」では猫の声を含む生活音が溶け込み、個人的な記憶がそのまま音楽になったような親密さが漂う。個人的テーマを抱えながら、無邪気さと抽象性が交互に現れる独特の情緒を持ち、電子音は冷たさとは無縁で、柔らかい光を帯びている。ある種の子どもっぽさと深い喪失感の同居した、彼女の持ち味がさらに深化した成熟した一枚。
オリジナルは1995年にベルギーの名門レーベル〈R&S Records〉からリリースされた日本テクノの金字塔的アルバムであり、Ken Ishiiの国際的な評価を決定づけた代表作『Jelly Tones』が30周年を記念して〈R&S Records〉から2LP仕様で再発!未来的なサウンドデザインと東洋的な旋律感覚が融合した本作は、デトロイト・テクノへの敬意とヨーロッパ的な洗練、彼特有のコズミックな疾走感とメロディセンスが光る、フューチャリスティック・テクノ。中でも「Extra」は、押井守によるアニメーションMVとともに世界的に注目を集め、Ken Ishiiの創造性と先見性を象徴する楽曲として知られる。クラブユースにもアート性にも対応する、電子音楽の歴史を辿る上でも重要な一枚であり、時代を超えて響く革新的なテクノ・アルバム!
世界的に名高いこのアシッドフォークの大名作、演奏は松任谷の他、大野克夫(PYG)、駒沢裕城(はちみつぱい)、藤田洋麻(夕焼け楽団)、後藤次利など、コーラスに瀬川洋、又、現在その再評価著しい音羽信も参加。1973年発表。
久保田麻琴、裸のラリーズ在籍時のファースト・ソロ・アルバムがアナログ盤として再復刻。自身による最新リマスタリング(2025年Ver.)を施し、さらに音質が向上している。
世界的に名高いアシッド•フォークの大名作、演奏は松任谷正隆の他、大野克夫(PYG)、駒沢裕城(はちみつぱい)、藤田洋麻(夕焼け楽団)、後藤次利(サディスティック・ミカ・バンド)など、コーラスに瀬川洋、又、近年その再評価が著しい音羽信も参加。
松任谷正隆との共同プロデュース。1973年発表。
オリジナル・ジャケット仕様、帯、新規ライナーノーツ付き。
トラックリスト:
A1.あさの光
A2.かわいいお前
A3.汽車
A4.ひとごみ
A5.山田氏の場合
A6.丸山神社
B1.まちぼうけ
B2.休みの風
B3.Make Love Co.
B4.時は近ずいて
B5.Poor Boy
B6.挽歌
1991年にリリースされたオリジナル・アルバム3タイトル(『’67-’69 STUDIO et LIVE』『MIZUTANI / Les Rallizes Dénudés』『’77 LIVE』)の制作時、水谷孝は並行してもう1つのアルバムのための作業を進めていた。
ユーマチック、オープンリール、DATなど、様々な媒体で準備された素材には、いずれも『Disque 4』や『Record No.4』といった表記を含め「4」という数字が書き込まれ、それらが「4番目のアルバム」のためのものであることを示している。さらには、そういった素材をアナログ盤の形(A・B面に分けて20数分程度ずつの長さ)にまとめようとしていた痕跡も確認できた。
複数のソースからスタジオでの演奏をメインに集められた各曲は、1976年の録音で統一されているらしいことも判明。これは、かつて水谷自身が「リリースされた3枚のアルバムの他にもう1枚、『’77 LIVE』と同じメンバーで録音したスタジオ音源から成るアルバムが存在する」事実を仄めかしていた、という証言と一致する。
しかし、90年代初頭、アナログ・レコードからコンパクト・ディスクへと体制が切り換わったばかりの状況下では、アナログ盤による発売が極めて実現困難であったことは想像に難くない。そのまま「第4のアルバム」は、幻の作品となってしまった。
本作は、水谷が4番目のアルバムのために選りすぐった素材から、「イビスキュスの花 或いは 満ち足りた死」(※『拾得 Jittoku ’76』に収録)を除いた楽曲を再構成。水谷の残したマスターを基に、オリジナルに近いテープも発掘して使用し、再び久保田麻琴のプロダクション作業とマスタリングによって作り上げられた。
ライヴでは音量・演奏時間ともに膨大なヴォリュームで知られる裸のラリーズの音楽だが、この作品はスタジオ・レコーディング音源を中心に1枚のアナログ・レコードというサイズにまとめられたことで、アグレッシヴなノイズの洪水というイメージを超え、その芯にある「抒情性」が鮮明に浮かび上がっている。そして、それもまた現在、世界中のファンを惹きつけているラリーズの魅力であることは、あらためて言うまでもないだろう。
[参加メンバー]
水谷孝:ヴォーカル/ギター
中村武志:サイド・ギター
楢崎裕史:ベース
三巻敏朗:ドラムス
⚫︎湯浅学によるライナーノーツ付き


学生時代に参加した"グループ音楽”での先鋭的な音楽活動、また1964年からはフルクサスへ参加した事でも知られる塩見允枝子氏。1990年に招聘されたヴェネチアのフルクサス・フェスティバルは、その後の氏の活動に大きな変化を与える出来事となり、同年に創始者であるジョージ・マチューナスへの追悼を込め鎮魂曲をカセットフォーマットにて自主出版。
シンセサイザーのチェンバロとオルガンの音色で演奏した自作曲、逆再生した自身の声をテープに記録、その音源を業者に持ち込みヴェネチアの会場で録音した環境音と合成/編集を行ったテープ音楽作品。ラ・モンテ・ヤング、マリアン・ザジーラ、エリック・アンダーセン、ウィレム・ドゥ・リダー、ケン・フリードマンらフルクサスの重要作家らの声も使用、テープの特性を利用しユニークなアイデアと構造を盛り込んだ、氏の音源の中でも特殊な位置付けとなる作品。
塩見氏が本再発版の為に書き下ろした新たな解説文、会場で撮影された当時の写真資料やスコアを掲載した、A4サイズの全8ページブックレット付き(日本語/英語)。
マスタリングはGiuseppe Ielasiが担当。
※CDフォーマットは作家の意向により、オリジナルカセットのA、Bサイドを繋げ1つの楽曲としている。
6月10日発売予定。前作『DUBMAID』で耳目を集めた東京拠点のプロデューサーMERMAIDが、新作LP『DUB FOREVER』をリリース!
レゲエを軸に電子音のテクスチャーを重ね、自身のロウ・ボイスを織り交ぜながら、さらにクラシックの引用と現代技術を大胆に導入。タイムレスなレゲエ/ダブを志向した全10曲を収録。バッハ「G線上のアリア」(A1)、ゴセック「ガヴォット」(B2)、唱歌「一月一日」(B4)といった時代や地域を越えるモチーフが、ダブの手法によって溶解・再構築され、まるで悠久の時間を漂うかのような音像を生み出しています。
ミニマルでありながら奥行きを感じさせるサウンドデザインと、どこかユーモラスで歪な感覚が同居する本作は、前作をさらに推し進めた実験性と没入感を兼ね備えた一枚。アートワークは鈴木聖、マスタリングは大城真。限定500枚プレス。
抜群のソングライティングと透明感溢れる歌声、アコギ+αの洗練されたアレンジ、そして2人がたたずむ空気感。全てがパーフェクトな傑作アルバム!
MONO NO AWAREの玉置周啓(Vo.)と加藤成順(Gt.)によるアコースティック・ユニットMIZが2020年にリリースした1stアルバム『Ninh Binh Brother's Homestay』。本作は過去に玉置が旅をして昔の日本の情景を感じた地、ベトナムにてレコーディングを敢行。自然がおりなす絶景や、そこに漂う時間の中から立ち昇る現地の空気や匂いをパッケージした、プリミティブで美しいアコースティック・サウンドの全10曲を収録。数多くのリクエストを受け、ついに再販決定!
伊勢の中山美術館にて日系兄弟ALCIとの驚きの邂逅を経て、即座に意気投合。共演や競演を重ねるなかで一緒に作品を創ろうという流れから誕生した作品。
曲自体は2023年末にリリースしたアルバム「PASSING TONE」の中から「AKEBONO」をALCI自らがチョイス。5拍子という変化球に関わらずジャストミート。
互いの共通の仲間であるBASED ON KYOTOのDAICHIと、朋友J.A.K.A.M.にリミックスを依頼し、それぞれのカラーが存分に織り込まれた世界観を表現してくれました。
「AKEBONO feat. ALCI」オリジナルバージョン、および2曲のリミックス、そしてKNDのリミックスによる「Floating Life - KND DUB」を収録。
TRACKLIST
A1. SOFT feat. ALCI Akebono - DUB 06:32
A2. SOFT Floating Life - KND DUB 05:58
B1. SOFT feat. ALCI Akebono - J.A.K.A.M. RMX 04:00
B2. SOFT feat. ALCI Akebono - DAICHI RMX 08:29
サウンドアートの先駆者として60年以上にわたり活動を続ける、鈴木昭男のトートバッグです。肉厚の生地に、シルバーでプリントされています。

サウンドアートの先駆者として60年以上にわたり活動を続ける鈴木昭男。その初期代表作であり、1990年にオランダ・アイントホーフェンの〈Het Apollohuis〉から出版された1stCD『Soundsphere』が、〈Room40〉によってついに復刻。鈴木が1970年代に考案した独自楽器 アナラポスとDe Koolmeesを中心に構成された、彼の音の哲学を象徴する作品。ガラス管を擦り、叩き、触れることで生まれるDe Koolmeesの透明な倍音は、光が空間に広がるように微細な変化を続ける。一方、アナラポスはバネの巻き線を伝って音が上下に反響し、揺れ続けるドローンを生み出す。音数は決して多くないが、響きの余白が空間の奥行きをつくり、水平だけでなく垂直方向にも音が存在するような立体的な音場が広がる。鈴木の作品の特徴は、音を探すという行為そのものが作品になっていることで、楽器に触れ、空間と対話し、予期せぬ響きを受け取る。そのプロセスがそのまま録音に刻まれており、音が生まれる瞬間の対峙と柔らかさが共存している。唯一無二の自作楽器を通して、鈴木昭男が音の存在そのものを探求した記録であり、サウンドアート史における重要な作品。ポスター付属。
アメリカ実験音楽の重鎮Carl Stoneと、100台以上のオモチャ楽器を操る日本の音響作家ASUNAによる初のコラボレーション作『Imu Plastos』。2024年、ASUNAの地元・金沢での国際実験音楽フェスティバルでの共演をきっかけに生まれた作品で、ライブで展開された循環型サンプリングの手法をさらに発展させた内容となっている。ASUNAが鳴らすオモチャ楽器や小型シンセ、サンプラーの音をStoneがリアルタイムで取り込み加工し、さらにその加工音をASUNAが再びサンプラーに取り込んで送り返す、という、音が往復しながら変質していく独特のプロセス。オモチャ楽器の素朴な響きが電子処理によって奇妙な質感へと変換され、まるで異国の祭りの断片が電子音の霧の中で漂うような、文化的なレイヤーが折り重なる音像。ランダム性と構築性が同時に存在し、音が自律的に動き続けるようなテクスチャーがアルバム全体を貫く、実験精神に満ちた一枚。

2021年にCHEE CHIMIZU主宰の17853 RecordsとTUFF VINYL、そしてリリース元のJ.A.K.A.M.主宰のCrosspointの3者共同でリリースした、2010年のアルバム Soft Meets Pan「Tam (Message To The Sun)」のヴァイナル・リイシューを挟み、2018年の「Tokinami」以来となる結成30周年を迎えたメモリアルなタイミングでの11枚目の最新アルバム、アナログでのリリース。
これまで様々なミュージシャンとコラヴォレーションをしてきた彼らですが、今作はゲストミュージシャンは旧メンバーのPRITTIの1曲参加のみ。ギタリストSIMIZ、ドラムPON2、ダブルベースUCONの結成時からのメンバー3人と、京都の音楽シーンに欠かせないエンジニア/エレクトロニクスのKNDとの4人での制作。ライブの形態に近いスタイルで躍動する音、サイケデリックな音響、ダブ・ワークが潜んでいます。大盛況だった大阪、京都での30周年記念ライブ、アジアツアーも敢行、ライヴバンドとして定評があり、各地に繋がるアンダーグラウンドな音楽シーンと共に歩み続ける彼らの現在の魅力がそのまま封入されています。

横田進のカタログの中で最も愛され、高く評価されているアンビエントの金字塔『Sakura (Skintone Edition)』。オリジナルは1999年に自身のレーベル〈Skintone〉から発表されたものが〈Lo Recordings〉よりめでたくリイシュー。本作は、日本の「喜怒哀楽」という四つの感情を音楽で表現することを意図しており、そのサウンドは深遠な静けさからためらい、憂鬱、そして純粋な喜びへと、人間の心の移ろいを桜の花びらが舞うさまに重ねて辿る。穏やかなギターのループがかすかなドローンへと溶け込み、断片的なヴォイス・サンプルが揺らめいては消え、静かな水面に波紋のように突如リズムの脈動が現れるなど、アンビエント、テクノ、そしてドリーム・ポップの要素を彼独自の方法で融合。特に、Steve ReichのミニマリズムやHarold Buddのテクスチャからインスピレーションを得たサンプルワークは、懐かしさと斬新さが同居する独特の世界観を作り上げている。ブライアン・イーノやフィリップ・グラスといった巨匠たちからも絶賛され、ヨコタを国際的な音楽家へと押し上げたこの作品は、その儚くも力強い美しさによって、20年以上経った今もなお、聴く者に静けさと不思議な感覚を与え続ける、時代を超越した傑作。

日本の伝説的アーティスト、Susumu Yokotaの音楽的探求の軌跡を年代を超えて記録した、極めて個人的な作品集『Image 1983-1998』。本作は、彼の音楽キャリアにおける二つの異なる時期に制作された短い楽曲で構成されており、前半のトラックは1983年から84年にかけての、ギターやオルガンを用いたローファイなテープ実験の時代のものが収録、ポストパンクやゴーストリー・ポップの断片が垣間見える。続く後半のトラックは、これらの初期作品に触発され1997年から98年に作曲されたもので、後のアンビエントの傑作『Sakura』へと繋がる、より洗練された電子音響とメロディと抽象性が両立する作品が収録されている。音楽的自伝ともいうべき内容で、初期の脆いギターの音色と、後年の穏やかなシンセサイザーのモチーフが、アルバム全体を通して「記憶と予感」という共通のムードで結びついており、両時代が並行して存在するような不思議な感覚を覚える。彼がテクノの制作で多忙を極める中で、初期の実験への回帰と感情的なミニマリズムを追求した、音のスクラップブックあるいはデザインボードとも呼べる、アーティストの核心に迫る貴重なドキュメント。

日本の伝説的な電子音楽家、Susumu Yokotaが自身のレーベル「Skintone」を立ち上げて最初にリリースした、1998年発表の繊細かつ深遠なアルバム『Magic Thread』。ミニマル・テクノの構造を利用しながらも、ビートを推進力としてではなく、雰囲気のための足場として使用しているのが特徴的で、ゴーストリーなドラムループが漂う「Circular」は、深夜の都会の静寂に響く幽玄なハウス・ミュージックを思わせ、また「Reflux」の工場ベルトのようなビートは、音響的なテクスチャと混ざり合い、都市の広大さや静けさを感じさせる。音響設計は一見シンプルでありながら、フィールド・レコーディングやタムタムやプリペアードピアノなどアコースティックな音色が抽象的なリズムパターンに繊細に織り込まれており、本作は、彼がそれまで追求していたディープ・ハウスやテクノの躍動感と、後に確立する内省的なアンビエントの世界観とを繋ぐ「Magic Thread(魔法の糸)」というべき作品となっている。

横田進が2001年に自身のレーベル〈Skintone〉から発表したアルバム『Will』が〈Lo Recordings〉より再発。横田進の作品群の中でも特にダンサブルで、クラブ志向の強いファンキーな作風で、Herbert的な実験性と遊び心を感じさせるサンプリングワークが特徴的。軽快で洗練されたハウスビートに、独自の音響処理や幻想的なメロディが重なる、アンビエントや実験的作品が多い横田進の中で、よりストレートなハウスに振り切った〈Skintone〉カタログの異色作。

2003年に自身のレーベル〈Skintone〉からひっそりとリリースされ、過去に海外に向けライセンスリリースされることもなかったことから、長らく幻のアルバムとして語られてきた横田進の『Laputa』が、ついにSkintone Editionとして登場。『The Boy And The Tree』と『Symbol』の間に位置する本作は、キャリアの中でも最も実験性が強く、神秘的で、不穏さと美しさが同居する特異点のような作品。ドローン、断片的なサンプル、ストリングス、ノイズ、囁き声、ブルースギターなど、多様な素材がコラージュのように重なり合い、ガリバー旅行記の幻想的な浮島の名にふさわしい異世界的なサウンド。複数の映画が同時に流れているような多層的な音像は、横田のサンプラー/セレクターとしての才能を鮮烈に示しており、メロディアスな瞬間と抽象的な音響が交互に現れ揺れ動く独特の世界観は、今聴いても圧倒的な個性を放っている。
