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元Lissのドラマー兼プロデューサーTobias Laust Hansenと、映画監督から音楽家へ転向したAlbert HildbrandによるデュオA Good Yearによる最新作『Play』。タイトル通り、二人が遊びの感覚を軸にしながら、コラボレーターとの対話を重ねて作り上げた親密で人懐こいインディー・ポップ作品。アコースティック・ギターの素朴な響きに、淡い電子音がふわりと重なり、ローファイの手触りとエレクトロニックの軽やかさが同じ地平で揺れる。バギーなドラムや控えめなベースが風景を切り替え、ロードトリップのような広がりを感じさせるサウンドが印象的。MØやTiffi Mなど多彩なゲスト陣の声が、曲ごとに異なる色彩を与え、親密なポップネスと実験的な質感を自然に共存させている。Smerz、Astrid Sonne、SNUGGLEなど、北欧の実験的ポップの系譜に連なる一枚。
1980年代初頭のUKインディー・シーンから登場した、最も独創的で影響力のある伝説的ポストパンク・バンドGirls At Our Best! 1981年作『Pleasure』が〈Radiation Reissues〉よりヴァイナル再発!本作は当時の暗くて硬質なポストパンクとは異なり、明るく突き抜けた異彩を放つサウンドで、タイトルとは裏腹に、アルバム全体に漂うのはポップさと毒気の絶妙なバランス。ジョン・ピールにも支持され、彼のラジオ番組にも出演している。シンセもなく、エフェクトも最小限。それでも鮮烈に耳に残るのは、楽曲の構造と演奏のセンス、そして何より軽やかでときに皮肉を帯びたボーカルJudy Evans の存在感の強さ。『Pleasure』は、DIY精神とポップな感性の理想的な結晶のひとつであり、今聴いてもまったく古びていないどころか、ジャンルが溶けた今の耳にこそ鮮やかに響く一枚。
Still LifeやIndian Summerなどと並ぶアメリカ西海岸エモの記録として愛されるインディ・エモ・ロック・バンドPot Valiantが1994年にリリースした唯一のフルアルバムで、90年代USインディの空気を色濃く伝える作品『Transaudio』。90年代前半のUSエモ特有の激情と叙情を併せ持つギター・サウンドに、短い曲と長めの展開のある曲が混在し、バンドの多面的なスタイルを示す荒削りながらも繊細な構成。当時のエモ・シーンの特徴を反映した内省的で感情の起伏を捉えた歌詞と、90年代USエモ/インディの空気を凝縮した一枚。

90年代エモ/インディーの隠れた名バンドJejuneの全スタジオ録音を網羅した、〈Numero Group〉渾身の5LPボックス『Wait A Lifetime』。1st『Junk』、2nd『This Afternoon's Malady』、未発表に終わった3枚目のアルバムからの素材で拡張された『R.I.P.』、さらに7インチやスプリット、コンピ提供曲まで、バンドの全キャリアを一望できる決定版アーカイヴ。サウンドは、透明感のあるギターと胸に刺さる叙情性が同居する、90年代エモの青さそのもの。初期のストレートなエモ・パンクから、2ndでの洗練されたオルタナ的アプローチ、そして未完成3rdで垣間見える新たな方向性まで、バンドの変遷と成長がそのままパッケージされている。Sunny Day Real EstateやMineralに通じる叙情性を持ちながら、よりポップで開けたメロディが魅力。エモ再評価の流れの中で、バンドの全貌を知るうえで欠かせない一箱。Opaque Red Vinylの豪華仕様に加え、当時の写真や詳細なエッセイを収めた68ページのブックレットも付属し、資料性も抜群。
2023年のセルフタイトル作が幅広い注目を集めたフィラデルフィアのSSW、Greg Mendezが、その勢いを受けてさらに深く内面へと潜るフルアルバム『Beauty Land』。本作は、窓のない自宅スタジオで一人きりでテープ録音されたもので、そのためか、音のすべてが手触りのあるローファイ質感で、まるで目の前でつぶやかれているような深みのある親密さが全編を貫いている。重いテーマを扱い、短い曲の中に、人生の痛みと救いの断片がそのまま封じ込めている。ローファイSSWの素朴さに、ドリームポップが淡くにじむ独特の質感で、トイピアノやキーボードのかすかな揺らぎ、かすかに震える歌声が、夢と現実の境界を歩くような静かな非現実感を生んでいる。短い楽曲が連なる、まるで短編集を読むような構成も魅力的。USインディの現在地を象徴する一枚として、ジャンルを越えて支持されそうな一枚。

2023年のセルフタイトル作が幅広い注目を集めたフィラデルフィアのSSW、Greg Mendezが、その勢いを受けてさらに深く内面へと潜るフルアルバム『Beauty Land』。本作は、窓のない自宅スタジオで一人きりでテープ録音されたもので、そのためか、音のすべてが手触りのあるローファイ質感で、まるで目の前でつぶやかれているような深みのある親密さが全編を貫いている。重いテーマを扱い、短い曲の中に、人生の痛みと救いの断片がそのまま封じ込めている。ローファイSSWの素朴さに、ドリームポップが淡くにじむ独特の質感で、トイピアノやキーボードのかすかな揺らぎ、かすかに震える歌声が、夢と現実の境界を歩くような静かな非現実感を生んでいる。短い楽曲が連なる、まるで短編集を読むような構成も魅力的。USインディの現在地を象徴する一枚として、ジャンルを越えて支持されそうな一枚。

1990年にリリースされた、Yo La Tengoによるアコースティック主体のルーツ回帰アルバムとして制作された名作『Fakebook』。60年代ポップ、アメリカン・ルーツ、ガレージ/R&B、アウトサイダー・フォークなど、彼らのルーツをそのまま示す幅広い音楽性の11曲のカバーと5曲のオリジナルで構成され、ノイジーな初期作から一転、温かく親密なアンサンブルがアルバム全体を包み込む。Dave Schrammのギターを迎えた編成は、アコースティックギター、ウッドベース、柔らかなドラムが中心。まるでリビングで演奏しているような、手触りのあるフォークロックに仕上がっている。淡いメランコリーと優しさが同居する、Daniel Johnston「Speeding Motorcycle」、John Cale「Andalucia」のカバーなど、派手さはないが、何度でも帰ってきたくなる音が続くアルバム。


インドネシア産ネオ・ソウル盤が到来。インドネシア・スラバヤ発の要注目バンドであり、当地の文化や音楽の要素、ソウルやジャズ、ポップからの影響をミックスしたユニークなブレンドを届けるThee Marloesによるセカンド・シングルが当店お馴染みの大名門レーベル〈Big Crown Records〉より到着。ギター・リフ、オルガン、リバーブの効いたスティック・ヒットなど、美しくアレンジされたトラックに、ナターシャ・シアントゥリの溶ける様なヴォーカルが乗る” "Logika"”。インドネシア語を話せなくても、耳に残るコーラスが心を打ちます。


米国の現行インディ・ミュージック・シーンを代表するフォーク・ロック・バンド、Bon Iverの2019年リリースのアルバム『i,i』から6年弱振り、5作目となるフルアルバム『SABLE, fABLE』が待望のリリース!孤独をテーマにした作品である『SABLE』に対し、差し伸べられた手のような存在である『fABLE』からなる本作は、昨年リリースされたシングル「S P E Y S I D E」で示唆された初期のインディー・フォーク・サウンドへのある種の回帰であり、前作のきらびやかで壮大にプロデュースされたアート・ポップ/ロックと、高い評価を受けた『22, a Million』のインディー・エレクトロニック・フォークの要素を備えている。これまでの経験を踏まえた厚みのあるアレンジの上にシンプルなインディ・フォークであればこその最小限の音数で多くを語るような作りは、これまでのボン・イヴェールの各レコードを洗練させ、凝縮させたような充実の出来栄え!Dijon、Flock of Dimes、Danielle Haimがゲスト参加。

キャリア中最も広がりのある、楽しくて寛容なアルバム。ボン・イヴェールの痕跡は常にメインストリームを越えて広がる。米国のインディ・ミュージック・シーンを代表するフォーク・ロック・バンド、Bon Iverが2019年に大名門〈Jagjaguwar〉から発表した4枚目のアルバム『i,i』が待望のリプレス!Moses SumneyやBruce Hornsby、Wye OakのJenn Wasner、Brooklyn Youth Chorusまで幅広いゲストを迎え、その探究心を最大限に発揮したアートポップの一大金字塔的アルバム。

大名門〈Jagjaguwar〉のカタログ300番目を飾った世紀の傑作!ラブレターでもあり、宗教のように自己理解を探求してきた20年間の終焉の地。そして、おそらくその理解を決して見つけることができないという内なる決意。米国のインディ・ミュージック・シーンを代表するフォーク・ロック・バンド、Bon Iverが2016年に〈Jagjaguwar〉から発表した3枚目のスタジオ・アルバムにして世紀のヒット作『22, A Million』がリプレス!ウィスコンシン州オークレアにあるリードメンバーのJustin Vernonのスタジオ〈April Base〉で録音されたアルバムである本作は、カニエ・ウェストと共にした以前の仕事からインスパイアされ、電子音楽とヒップホップの楽曲制作の要素を組み込んだ、より実験的な内容となっています。2011年の『Bon Iver, Bon Iver』が物理的空間に根ざした生息地を築いたとすれば、『22, A Million』は場所への執着を手放すことを目指したと言えるでしょう。
かなり凄い内容です。デンマークの作曲家、ML Buchが自身のレーベルと思われる〈15 love〉より2023年にデジタル・リリースしていた2枚目のアルバムにして、昨年各所で話題を呼んだ大変素晴らしい作品が、今年度遂にアナログ化されました!明らかに逸していると言えるほどに鮮やかなギター。エレキギターとレイヤーされたヴォーカルの領域にさらに踏み込む事で、新しい楽器表現を模索した、これぞ、20年代標準と言いたい破格のネオ・サイケデリア/ドリーム・ポップ名作!

(数量限定/日本語帯付/解説付)世界的な人気を誇るインストゥルメンタル・バンド、クルアンビン。2ndアルバムとなる本作では、先行シングル「Maria Tambien」で百戦錬磨のライヴで培ったアグレッシヴなファンク・サウンドを披露する一方、アルバム全編ではディープ・チルでオーガニックな激ユルほっこりグルーヴを徹底的に追求している。まろやかで芯のあるベースライン、ドライでタイトなドラム、AORやソフト・ロック、ハワイアンまで取り込んだロマンチックなギターが絶妙に絡み合い、聴く者をまさにテキサスの秘湯へと誘う。全世界に真夜中の至福の時間を届けたブレイク作で、人気曲「Friday Morning」「August 10」も収録された、クルアンビンの出世作にして大傑作!

ナッシュビルを拠点に活動する実験的ポップ・デュオTotal Wifeが手掛けた夢と現実のあわいから生まれたようなアルバム『Come Back Down』。音像はドリーミーでシューゲイズ寄りの浮遊感を持ちながら、決して抽象に流れず、ヴォーカルは真っ直ぐで人肌の温度を感じさせ、シンプルなビートやギターのテクスチャーがその感情を支えている。全体のトーンは、様々な要素が重なり合ったものだが散漫さはなく、むしろ繊細に編み上げられていて、耳に心地よい緊張感が漂っている。音の処理や構造はかなり実験的で、サンプルを自己参照的に組み替えたり、声やギターを別の楽器のように再利用したりしており、その手触りはアンビエントやサウンド・コラージュにも近い。一方で曲そのものはメロディや歌心を大事にしていて、シューゲイズ的な広がりやインディ・ロック寄りの親しみやすさもある。ナッシュビルの地下シーンらしいDIYの荒さと、コンセプチュアルな精度が共存したような、実験性と親しみやすさが同居する、不思議な透明感のある一枚。

フィラデルフィアのインディ・ポップ・トリオ Market East による、日常の風景にそっと寄り添うような、温かく穏やかなアコースティック・ポップアルバム『French Street』。柔らかなギターとピアノ、控えめなリズム、そして彼らの代名詞である美しい多声コーラスが重なり、60〜70年代のソフトロックやハーモニー・ポップを思わせるノスタルジックな空気をまとっている。派手さはないけれど、聴くほどにじんわりと心に染み込むメロディと現代的な透明感が、街角の素朴な暮らしのような親密さを感じさせる。あくまでも自然体で、日常の風景やささやかな感情を丁寧にすくい上げた、聴き終えたあとにふっと心が軽くなるような一枚。
テン年代インディ・ポップ史を代表すると言い切ってもよい金字塔的傑作です。幅広い音楽好きにレコメンドします!セキトオ・シゲオの "ザ・ワードⅡ"のサンプリングや細野晴臣とのコラボレーションでもおなじみ。カナダ・ブリティッシュ・コロムビア出身、現在ロスアンジェルスを拠点に活動するミュージシャン、Mac DeMarcoが2014年に〈Captured Tracks〉から発表したセカンド・スタジオ・アルバム『Salad Days』をストック。Billboard 200でも30位を獲得した大人気作品。2012年にリリースされたデビュー作『Rock and Roll Night Club』と『2』を引っ提げた大規模なツアーの後、ニューヨークのブルックリン、ベッドフォード・スタイヴェサント地区にある自身のアパートでレコーディングし、23歳の時に作り上げた一枚。YMOにインスパイアされてシンセを大々的に導入。「よりパーソナルなレコード」と位置付けられた作品で、トラックのうち3曲は長年の恋人であったKiera McNallyへと捧げられたもの。フリーメイソンをコンセプトにした人気曲で、セキトオシゲオの"ザ・ワードⅡ"をサンプリングしている"Chamber of Reflection"は本作に収録。坂本慎太郎のファンも必聴なサイケデリック&メロウなベッドルーム/ジャングル・ポップの珠玉の大名盤。一生モノの傑作です!

(数量限定/日本語帯付/解説付)今や世界的な人気を誇るインストゥルメンタル・バンド、クルアンビン。ボノボに見いだされ、無名の新人ながら彼が監修したコンピレーション『Late Night Tales』に楽曲が収録されるや、そのスウィートでメロウなサウンドが一躍話題に。そんな彼らのデビュー・アルバムとなる本作は、ディープでレアなファンク・サウンドの産地としても知られるテキサスを拠点に制作。60〜70年代のタイ音楽や東南アジアのポップ・ミュージックから影響を受けたエキゾチックでノスタルジックな音世界と、チルでオーガニックな激ユルほっこりグルーヴが絶妙に融合し、一度聴いたら病みつき必至!まるでタランティーノやジム・ジャームッシュの映画サウンドトラックと、カウボーイ・ジャンキーズ『The Trinity Session』を掛け合わせたような、至福の時間を約束する大傑作!

スコットランドの作曲家Bill Wellsが、自身の夢の記録を24の小品として紡いだアルバム。1〜2分ほどの短い曲が連なり、夜の断片をめくるように進む。前半のDreams 2024ではTeenage FanclubのNorman Blakeが、後半のDreams 2025ではAby Vulliamyが歌声を担当し、2024年と2025年という二つの夢の年を優しく描き分ける。どちらも自宅録音に近い生々しい質感で、Wellsのジャズでもポップでもクラシカルでもない、彼独自の柔らかい曖昧さが漂うメロディと静かなユーモアがそのまま息づいている。ピアノ、ギター、わずかな装飾音だけで構成され、ミニマルで内省的、そしてどこか温かい、Bill Wells のリリシズムが純度高く表れた作品。

アイルランドはWah Wah WinoのDavy Kehoeと、Suzanne KraftことDiego HerreraによるデュオNO YOUによるセルフタイトル・デビュー作。二人がボーカルも楽器も分け合いながら、小さなスタジオで生み出した「やけにスケールの大きな」奇妙で魅力的な一枚。互いのソロ作とは少し異なり、ローファイなざらつきとメロディの親密さが同居する独特のバランスを持っている。二人の声がフィードバックの揺れとドラムマシンの荒れたビートの上で絡み合い、壊れかけのポップソングのような甘さと不安定さが同時に立ち上がる「Baby」や、デュオのより制御不能な側面がむき出しになる「Put Up A Dream」。ポップでもノイズでもポストパンクでもない、しかしそのすべてをかすめ取るような曖昧で、唯一無二の作品。

ブルックリン発のインディロック・バンドDIIVが2012年にリリースした、2010年代インディの金字塔『Oshin』。深いリバーブに沈むギターのレイヤー、水中で揺れるようなコーラスの質感、そしてZachary Cole Smithの声が歌というより音のテクスチャーとしてミックスに溶け込む独特のスタイル。「Doused」「How Long Have You Known?」などの代表曲では、タイトなリズムと浮遊感が同居し、疾走するポストパンクと夢見心地のドリームポップという当時としても新鮮なサウンドを提示した。NEU!、The Cure、シューゲイザーの要素が混然一体となった、今なお色褪せない魅力を放つ、現代ドリームポップの基準点となった名盤。
