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大名盤!ダブ創始者King TubbyことOsbourne RuddockとプロデューサーHarry Mudieの共演盤Vol.1。King Tubbyの重くタイトなリズムとダブ処理に、Harry Mudie流のストリングスやピアノアレンジが交差する独創的音響空間。
Rockers All Starsをバックバンドに従えたAugustus Pabloが、1980年にジャマイカの〈Yard Music〉と米国の〈Shanachie〉からリリースしたアルバム『Rockers Meets King Tubbys In A Fire House』が〈Onlyroots Records〉からアナログ・リイシュー。King Tubby、Prince Jammy & Augustus Pabloがミックスを担当したヘヴィ級なRockers All Starsのクラシック・ディープ・ダブ・ルーツ・アルバム!スタジオでのバンドとKing Tubbyのバックヤードでのオリジナル・カヴァーも秀逸な一枚。

揺るぎない人気を誇るノルウェーのローファイ系ハウス・レーベル〈Sex Tags Mania〉を実兄のDJ Fett Burgerと共に運営している人気DJ/プロデューサーDJ Sotofettによる変名Vera Dvaleが〈Good Morning Tapes〉から再登場!自身の膨大なコレクションより、ルーツ レゲエの黄金期の楽曲を厳選したDJセット。ルーツ、ロックステディ、ラバーズロック、ダブアウト・スカンカーの100分間にも及ぶ長大なセッションを収録した一本。2020 年にここから発表された『Music Is Kinship』テープの続編のような作品で、今回は 2022 年に開催された〈GMT〉の屋外パーティーでの録音です。
オリジナルは1978年に〈High Note〉よりリリースされたThe Revolutionariesの代表作のひとつ『Dub Expression』。録音はデューク・リードの甥であり、後に数々の名作を手がけることになる名エンジニア、エロル・ブラウンが担当。舞台はトレジャー・アイル・スタジオで、マーシャ・グリフィス、ジョン・ホルト、デニス・ブラウンらの楽曲をベースに、ダブ仕様に再構築したものが収められている。屋台骨を支えるのは、スライ・ダンバーの鋭いドラミングで、揺るぎないビートに導かれ、70年代末のジャマイカの緊張感と高揚感がそのまま刻み込まれている。本作が歌い手ではなくバンド名義で出されたのは、プロデューサーのソニア・ポッティンジャーの判断によるもので、個々のシンガーを超えて、チャンネル・ワンのハウス・バンドとして黄金期のサウンドを象徴していたバンドそのものが前面に打ち出されている。その結果、生み出されたものは重量感あふれる、濁りのないダブの真髄。ダブというジャンルの中でも屈指の完成度を誇る一枚となっている。
70年代中頃のBlack Ark 時代の音源を集めた、サイケデリックなダブ満載のアルバム。
音楽史に残るであろう技法ダブの創始者、ジャマイカのサウンドシステム機材を修理していた職人でもあったKing "The Dub Master" Tubbyの、ダブ・ミュージックの原典とも呼ばれる1975年歴史的名作。
〈Clocktower Records〉からリリースされた、Brad Osborneによるダブ・アルバム『King Of Dub』が2025リプレス!〈Clocktower〉らしいスモーキーで重厚なミックスに、深く沈み込むようなベースライン、空間的に配置されたホーンやエフェクトが絡む、全10曲の濃密なセッション。伝統的なジャマイカン・ルーツ・レゲエのスピリットを保ちつつも、より洗練された構成と音響センスが光る。タイトル通り、ダブの王道をゆくような力強い一枚であり、Brad Osborneによる〈Clocktower〉サウンドの真骨頂とも言える内容!

Skeleton EPは、八王子でReggaeアパレルブランドRASTAFA Riddim及び家業のシルクスクリーン工房MW ATLANTIS FACTORYを運営し、インストReggaeバンドVersion Brothersのリーダー兼ベーシストとして活動してきたSivaの初のソロ作品です。10年にわたり実家の二階に作り上げてきたVibes House Studioで、オールアナログにこだわり、すべての楽器を自分で演奏し、16トラックのオープンリールMTRへの録音、そしてミキシングまでを自らの手で実施。Sivaと15年来の友人であるレーベルオーナーが、これまでバンドでのライブや他者との共作が活動の中心であったSivaに、全部一人でやらせたらどうなるのかという発想のもとに始まった企画です。Roots Reggaeのグルーヴ、そして精神性を基調としながらも、制作を進める過程で偶発的に生じた音響効果なども取り入れ、更にはよりElectronicなDubの領域を主なテリトリーとするPoleがMasteringを施したことで、一味違った質感のReggaeが誕生しました。規格化や自動化の波は音楽やクリエイティブな領域にも確実に浸食してきているなかで、この初期衝動と生々しいヒューマングルーヴは、聴く人の心に訴えかける何かを持っています。
Mastering & Lacquer cutting by Pole (Scape Mastering, Berlin)
Artwork by Taizo Watanabe

Tetsu Inoueや坂本龍一、Pauline Oliverosらとのコラボで知られるStephen Vitiello、FUGAZIのBrendan Canty、Herbie Hancockとも仕事していたHahn Roweによる、アンビエントや実験音楽の枠を超え、クラウトロック、ポストパンク、ダブ、グルーヴ重視のアンサンブルまでを飲み込んだ予測不能なアルバム。Vitielloは今作ではローズピアノやギター、モジュラーを駆使しスケッチを作成し、そこにCantyがドラムやピアノ、Roweがヴァイオリンや12弦ギターを重ねるという、即興と構築が交差するプロセスで制作しており、動的かつ即興的な2023年作『First』の流れを汲みつつ、より肉体的なグルーヴと構成力を伴っている。さらに、Animal CollectiveのGeologistがハーディ・ガーディで参加するなど、偶然の出会いが音楽に新たな風景をもたらしている。同レーベル作品のなかでも最も動的かつダイナミズムに富んだ内容で、第4世界的霊性、現代ジャズのエネルギー、クラウトロック、ポスト・ロック、アート・ロックなどが交錯する、ジャンルを超越したフリーフォームな傑作。深く、鋭く、鮮やかに響く音の錬金術のようです。


幸せなべースミュージック名曲「Summer Jam」待望の2025年リプレス。盟友7FOとの伝説的ライブ・セッション・ヴァージョンにカップリング変更し、サマージャム感が増した新装丁にてフレッシュに再登場。<キラー>の定義は再び更新される!
名盤『No Broken Hearts on the Factory Floor』(2015年) 以後、Rezzettでの活動に専念していたTapesが紆余曲折をへて発表した「Summer Jam」(2020年)。近未来的ディストピア感が覆う世の中であえてメジャー・コードのみの作曲に挑戦したこの曲は異質ですらある幸福感を放つが、それは(イージーな)ダークムードに対する彼一流の批評態度だ。Rezzett作品のヨジれてヒネくれた電子的表現(<これも最高)に慣れた耳なら戸惑うような白玉コードを多用した曲だが、二度訪れるブレイクの瞬間、忘れかけていた音楽のミラクルに遭遇するだろう。メロディアスでポップながらイージーリスニングにならないのはベース ミュージックを追求してきた手腕による。エレクトロニック・ ミュージックが複雑なアートフォームに発展すればするほど置き去りにせざるを得ない<プライマルな何か>を問いかける、ほがらかでシリアスな問題作だ。 2025年版のカップリングは、盟友7FOとの伝説的な2019年のライブ・セッションを収録。日本人丸出しの7FOの最高のロウテく・ギターソロをフィーチャーし「Summer Jam」は喜びの中に完結する!

〈GOOD MORNING TAPES〉からは、ニューヨークのアンダーグラウンド・シーンで長年活動を共にしてきたZebrablood、Rainstick、Marcus BurrowesによるB2B2B、バック・トゥ・バック・トゥ・バックミックスが登場!互いにDJやプロデューサーとしても知られる3人が、緊密なコンビネーションで90分間の濃密なサウンド・ジャーニーを繰り広げている。セレクトされるのは、デジタル・ダブの荒々しくも重心の低いグルーヴ、精神性の高いルーツ&カルチャー寄りのディープ・カット、そしてBLZRことBlazerによるリミックス&エディット。すべてのトラックはBLZRの手によってダブ処理が施され、スモーキーで揺らぎのある空間に包まれていく。クラブというよりはむしろ深夜のセッションやDIYスペースを思わせる生々しさと温かさに満ちていて、単なるレゲエやダブの枠を超えた自由なミックス感覚が光る。古いデジ・ダブの荒削りな質感、90年代UKルーツの冷たい響き、そしてNYのベース・カルチャー的実験精神が交錯するような内容で、深く浸れるミックスとなっている。

レーベル45周年を記念した豪華ボックスセット
極めて貴重な7インチとブックレットを収録して
世界に1000個の超限定仕様でリリース決定!!!
世界で最も影響力のあるインディ・レーベル〈Rough Trade〉の物語は、1970年代後半、ロンドン西部に位置するレコード・ショップのバックヤードから始まった。
革新的なアーティストたちの作品を継続的にリリースし、音楽シーンに多大なる影響を与え続けてきた〈Rough Trade〉は、1977年の初リリース以来、パルプ、アミル・アンド・ザ・スニッファーズ、ジョックストラップ、アノーニ、ディーン・ブラント、スリーフォード・モッズ...など、多彩なアーティストを擁しながら最前線の作品を発表し続けている。
そして今回、レーベルの45周年を記念して共同マネージング・ディレクターであるジャネット・リーとジェフ・トラヴィスが、自ら厳選したボックス・セットをリリースする。付属するブックレットには、レーベル・ファンとして知られるドン・レッツや、実際にレコーディングに関わったエルヴィス・コステロなど、錚々たる著名人によるコメントが掲載され、当時を代表するフォトグラファーたちと協力した貴重なアーカイブ写真も収録されている。さらに、ジャネット・リーとジェフ・トラヴィスによる独占ロングインタビューが行われ、2人が愛情を持って選曲した各シングルへの想いや、当時の音楽シーン事情、レーベルの創設秘話などが語られている。
世界限定1,000セットでシリアルナンバー入り。うち500セットは〈Rough Trade〉のウェブストアで販売されるという超限定のボックスセットは、本作 vol.1 とは全く別のアーティストをフューチャーした vol.2 も発売予定。ヒット曲から隠れた名曲まで網羅して、コレクター心をくすぐる要素満載の充実した内容で、往年の〈Rough Trade〉ファンはもちろん、新規のファンにも絶好のガイド・ブックとなる宝箱。
【Track List】
Augustus Pablo/RT002(1978)
A. Pablo Meets Mr Bassie
B. Mr Bassie Special!
Stiff Little Fingers/RT004(1978)
A. Alternative Ulster
B. 78 Revolutions A Minute (78RPM)
Subway Sect/RT007(1978)
A. Ambition
B. Different Story
Swell Maps/RT010(1978)
A. Read About Seymour
B. Ripped & Torn and Black Velvet
The Raincoats/RT013(1979)
A. Fairytale In The Supermarket
B. In Love & Adventures Close To Home
Cabaret Voltaire/RT018(1979)
A. Nag Nag Nag
B. Is That Me (Finding Someone At The Door Again?)
The Pop Group/RT023(1979)
A. We Are All Prostitutes
B. Amnesty International Report On British Army Torture Of Irish Prisoners
Young Marble Giants/RT043(1980)
A1. Final Day
A2. Radio Silents
B. Cakewalking

Panda DubとAdi Shankaraによるエキゾチックな雰囲気をまとったフレンチ・ダブの現在形を描き出す最新12インチ『Essaouira EP』が〈Dubatriation Records〉より登場。本作はふたりの共同セッションで生まれた音源を、今回のリリースに向けて再構築したもの。Panda Dubらしいオリエンタルな旋律やエスニックなサンプル使い、そしてキャッチーなリズム感。それに対してAdi Shankaraは、ざらついた質感や催眠的なサウンドスケープで応答する。どちらも異なるアプローチながら、静謐で深淵なダブへのまなざしは共通している。霊性と没入感を持ち合わせたトラックたちは、単なるダンス・トラックでも、懐古趣味のダブでもなく、いまこの時代の内省的な旅路を描く音楽。夜にヘッドフォンで静かに耳を澄ませたくなる、遠くから響いてくるような、でもどこまでもパーソナルなダブ・サウンド。

Buena Vista Social Club、コンゴのKekeleも頭をよぎる、キングストンの伝説がふたたび集結!1960年代末から現在まで、歴史を築いてきたジャマイカのセッション・ミュージシャン50人以上を集めた、前代未聞のオールインストゥルメンタル・プロジェクトRoots Architectsによる『From Dub 'Til Now』がスイスのレーベル〈Fruits Records〉より登場。ジャマイカの音楽において建築家と言うべき、リズムの職人たちが新たな楽曲で共演することで、無名の英雄たちにスポットライトを当てる試みで、2024年にリリースされた『From Then 'Til Now』に続き、今回はダブ編をリリース。プロデューサー兼ダブ・マスターのロベルト・サンチェスが手掛けるサウンドは、70年代末キングストンの空気感そのもの。King Tubby、Lee "Scratch" Perry、Scientistの最盛期を思わせる、豊かなエフェクトとリズム操作が冴えわたる。Leroy "Horsemouth" Wallace、Lloyd Parks、Chinna Smith、Robbie Lyn、Fil Callenderら、生けるレジェンドが60代〜80代になってなお、黄金時代の息遣いそのままにリズムを紡ぎ出す。しかし、そこに生まれるのは、ただの懐古ではなく、いまこの瞬間も生きているルーツ・レゲエのグルーヴ。歴史が涵養する深みを味わえる充実の一枚!

Holy TongueやTruleの活動で知られるAl Woottonが、メルボルンのElectronic Sound Studioで掘り当てたヴィンテージ・ドラムマシンの宝庫。その貴重な音色たちをサンプリングして組み上げた、タイトル通りのアルバム『Rhythm Archives 』が登場!80年代ジャンク、ライブラリー・ミュージック、ダブの残響、そしてHoly Tongueで鍛えたリズム感覚。無駄を削ぎ落とした構成で、古びたマシンたちの素朴なビートが主役になる。『March』のビートは、湿った段ボールを叩いたようなチープさが逆にクセになるし、『Slow Rock』ではCR-78とねじれた声ネタが、映画『Liquid Sky』の退廃的な空気を思わせる。150bpmで走る『Shuffle』にはフットワークの影がちらつくけれど、そこにあるのは模倣ではなく、ずれたリズムの再発見と言える。ドラムマシンへの偏愛とダブの流儀が貫かれた、朽ちたリズムの向こうに新しい風景を描き出す一枚。
〈777Hz〉レーベルを運営し、アブストラクトで実験的なダブサウンドを送り出してきたフランスのミステリアス・アクト、Hiss Is Blissによる最新シングル作品『Nope / Abbadia』がレフトフィールドなダブの聖地としてお馴染みの〈ZamZam Sounds〉より7インチリリース。秘教にどっぷり浸かった、ルーツレゲエやテクノ、関連するエレクトロニック・ミュージックの流派を巧みに融合させた孤高の世界観。ヒプノティックで至福でありつつ削ぎ落とされたダブ・ハウス・サウンドが展開される秀逸作品となっています。

ベルリンを拠点にダブに特化した良好なリリースを展開する〈Mole Audio〉からは、〈ON-U Sound〉のAdrian Sherwoodらとの来日公演でも大いに沸いたレジェンドHorace Andyを起用した同地のデュオDaktariによるシングル盤が登場。Horace Andyによる力強い語りと共にヒプノティックで至福なダブテクノ・サウンドが炸裂した秀曲”Rasta Forever”を収録。Rhauder、Zion Trainといった面々によるリミックス・ヴァージョンも搭載。

待望のVol.3!先日はSeekersinternationalとも意外なコラボレーションを実現、レイヴ・サウンドからドラムンベース、ダブステップ、フットワーク、ジャングルまでも横断してきたブリストルの名DJ/プロデューサー、Om Unit。〈Planet Mu〉でのMachinedrumとの仕事やD&Bの御大レーベル〈Metalheadz〉、dBridgeの〈xit Records〉など各所から独特の作品をリリースし評価を得た彼の最新作が限定自主リリース。貫禄の出来といった仕上がりで独自の宇宙観を大発揮。ダブとアシッド、アンビエントを軸に据え、ドップリな303ベースラインを聴かせてくれる傑作盤。

アルバム『horizons』は、COMPUMAが2023年7月に自身のBandcampよりデジタル限定でリリースしたEP「horizons EP」をさらに発展させて制作したアルバムとなっており、自身のルーツとなる、熊本・江津湖のほとりや、各地の様々な場所を散策時に、その景色や環境にインスピレーションを得て作られた楽曲で、ミニマルな日常の心地よさをその音へと昇華させたかのような、ゆったりとしたエレクトロニック・ダウンテンポ、 アンビエント、イマジナリーなエレクトロ環境音楽作品となっている。
電子音のうねりが澄み切った空の広がりと湖の景色を横目にゆったりと歩いていく様を表したような「horizons 1」、ヴォコーダー・ヴォイスがどこか人々の営みを彷彿とさせてくれており、歩みのなかの内省にフォーカスしたような、よりミニマルなリズムと電子音の戯れへと絶妙な塩梅で変化させていく「horizons 2」、歩きながらの思索の緩急のような、そして、アーリー電子音楽へのオマージュともとれる「horizons 3」、歩くことに没頭しているかのような、よりストイック・ミニマルなエレクトロ・ダブワイズ「horizons 4」、そして、そしてアルバム・ラストには、広大な空を眺めているかのような、まるで前半部の歩みが淡い記憶として拡張されていく様を描いているかのような、フィールドレコーディングによってそぞろ歩く水辺の気配をまとったノンビート・アンビエント・テイストの、「horizons 5」と、ときに景色と歩くことに没入し、ときに思索にふけり歩き続ける「散歩」の日々のヴァージョンを彷彿とさせる「horizons」5ヴァージョンを収録しており、幕間には「horizons Interlude」を挟んで、たゆたう湖面を彷彿とさせる、前作『A View』収録曲「View 2」のセルフ・リミックス、エレクトロ・ヴァージョン「view 2 electro」を収録した全7曲となっている。
個人的な感想を言えば、どこかクラフトワークの『アウトバーン』を思わせる作品で、かの作品はアウトバーンが走る西ドイツの田園風景をミニマルな電子音による書き割りで描いたわけだが、本作もどこか「散歩」の情景を電子音にて描いているようにも思える作品でもある。とはいえ『アウトバーン』と違うのは、歩みのなかでの内省へも踏み込んでいくような中盤の要素もあり、アルバムを通してさまざまな(心情も含めた)景色を見せる、そんな作品となっている。シーンの潮流たるマクロな視点で言えば、昨今の環境音楽リヴァイヴァルやアンビエント・ミュージックの一般化のなかでの、DJやレコード・バイヤーとして、そうした音楽を長らく紹介してきた彼の新たな回答とも言える作品でもある。
アルバムは、Deavid SoulやUrban Volcano Sound、レコーディング / マスタリング・エンジニアとしても活動する hacchiが共同で制作に関わり、マスタリングは坂本慎太郎ソロ作他、多くの名盤を生み出してきたスタジオPeace Musicの中村宗一郎が手がけている。パッケージ・アートワークは、デザイナー鈴木聖によるもの。(河村祐介)
オリジナルは2000年にリリースされた、コンシャス・ルーツの名シンガーDaweh Congoによる力強いメッセージを持つデジ・ルーツ・アンセム『Prophecy Reveal』が、ベルギーの〈Roots Vibration〉から25年ぶりに再発。スネアの効いた、少しよれながらルーズに揺れるデジタル・ドラムと分厚いサブベースに乗せて、ラスタ的な神秘思想を唱えるように歌うヴォーカルは健在。裏面には、エコーの効いたダブ・バージョンも収録されていて、よりミニマルかつ催眠的な仕上がりになっている。月明かりの下で聴きたくなるような、スピリチュアルで大地を感じる一枚!
90年代のデジダブ名曲が、ベルギーの〈Roots Vibration〉から再発。コンシャス・ルーツの名シンガーDaweh Congoによる「Fi Years」は、闘争と抵抗をテーマにした力強いヴォーカルが響くアンセムで、Mikey “Jah Son” McNeilによるプロダクションは、吹き上がるホーン、揺らめくナイヤビンギ、重厚なベースが一体となり、強靭かつソウルフルな仕上がり。B面にはダブ・ヴァージョンを収録し、ルーツ・スタイルの真髄を静かに伝える。
