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Erik Satie, Debussyなどの西洋音楽のエッセンスとエチオピア教会音楽の悠久の歴史が物語る神聖美が邂逅し、アフリカの約束の大地の上にて魂の脈打つ鼓動と瞑想の響きが混ざり合った孤高の音楽であり、女性版Dollar Brandとも言える感動的なモダン・クラシカル。ピアノのみの純粋な音楽性とレトロな音質がたまりません。スピリチュアルな音源がお好きな方は当然マストですが、幅広い音楽ファンへとお薦めしたい果てなき霊性漂うマスターピース。
La Monte YoungやTerry Riley、Pandit Pran Nathら偉大なミニマリストらに影響を受け、米国のアンビエント~宇宙な老舗ラジオ局Hearts Of SpaceのStephen Hillによるプロデュース力もあり、加工や調整されたというよりも、出てくる音はその場の空気を軽やかに取り込んで流れるよう。作品の構成は約25分x4曲からなり、どれも1音1音が儚く、特に4曲目"Sphere Of Sublime Dances"の時間感覚消え去るような、弦と指の動きが目の前からなくなる透明度は本当絶品です。 また宇宙やインド観にも傾倒していたようで、アートワークの端々からも彼の創造空間美学が貫かれています。ジャンル問わず、このような儚い存在の音を発掘させたら流石はNumero。千里眼と丁寧な仕事に圧倒です。
今年結成10周年を迎える"goat(ゴート)"の新作アルバム。日野が自身が運営するレーベル〈NAKID〉からの発売。アートワークは五木田智央、録音は西川文章、マスタリングはRashad Beckerが担当。ポリリズム、変拍子、シンコペーションを巻き込む変則的グルーヴを各インスツルメントが絶えず追求、駆け引き。そして前作とも印象を変えるのがゴングや笛(フルート)が与える新たな妖艶さ。ミニマル/トライバリズムへ対する独自アプローチも感じる7曲。
サンザとシェーカーと呟くような歌のみで演奏される音楽は、その構成のシンプルさからは到底信じられない奥深い音世界。虫の声や森の響きがひきたてる静寂の中で、リズムにおいても、音色においても異なるものがお互いを支えあって調和しており、さまざまな要素が渾然一体となり、一粒一粒の音がまるで生まれるのを待っていたかのように姿を現わしてくるさまはとてもリアルでダイレクトな感触があります。キーにくっついた金属片の鳴らすチリチリ音、大きなひょうたんのなかの空間に共鳴して消える響き、浮遊したようなキーそのものの音もすばらしく、音楽の一要素としての音色という概念ではとらえきれない瞬間の強度があります。なにもないアフリカの田舎の村で、自然とともに生きていた人たちの音楽なんだろうな、と思わずにはおれません。普段は民族音楽を聴かない方にも手にとってもらいたい名盤。なくなる前にぜひ!
裸のラリーズ、1993年2月13日吉祥寺バウスシアターで開催された伝説の復活ライヴが、前作に続きデジタルマルチ音源よりアルバム化。
CDの初回生産盤には同日のライヴ映像を素材に作り上げた映像作品が収録されたDVDを付属。
すでにワールドワイドでリリースされ、大きな反響を巻き起こしている『CITTA' '93』に続き、その4日前の2月13日に吉祥寺バウスシアターにて行われた演奏が『BAUS '93』として作品化。ラリーズにとって5年ぶりの復帰ライヴとなった同公演は、これまた伝説的なパフォーマンスとして知られる。
『CITTA' '93』と同じく8チャンネルのデジタル・マルチトラックをマスターとし、会場内で録られたカセット音源や調整卓からのステレオアウトなども足され、久保田麻琴が再び入魂のミキシング&マスタリング。今作『BAUS '93』でも再び、誰も聴いたことのない音像でラリーズのコンサートを再構築している。
当日のメンバーは水谷孝(Vo,G)、石井勝彦(G)、高田清博(B)、三巻敏朗(Dr)。4日後の公演とはリズム隊が異なるラインナップとなり、前作『CITTA' '93』とはまた表情の違う演奏を聴くことができる。
CDの初回生産盤にはかつてラリーズのヴィジュアル演出を手がけていた宇治晶が、同日のステージを撮影したビデオを素材に作り上げた映像作品を収めたDVDも付属。
解説原稿を執筆したのは、「The Wire」や「The Quietus」でライターとして活躍し、BBCラジオに担当番組も持つジェニファー・ルーシー・アラン。さらに、ラリーズをはじめとする日本のアンダーグラウンド・ロックを世界に紹介した怪書『ジャップロックサンプラー』の著者としても名高いジュリアン・コープが特別寄稿。
■収録楽曲(CD):
1. 夜、暗殺者の夜 / The Night, Assassin's Night
2. 黒い悲しみのロマンセ otherwise Fallin' Love With / Romance of the Black Pain otherwise Fallin' Love With
3. 夜の収穫者たち_1993 / Reapers of the Night_1993
4. Darkness Returns
DVD『Live at Baus Theater on February 13 1993』付き(本編23分)
国内外のレーベルから現在にいたるまで多数の作品を発表し、日本を代表するアンビエント/ドローン・ミュージック・シーンを牽引する存在となったChihei Hatakeyamaこと畠山地平。Spotifyの2017年「海外で最も再生された国内アーティスト」ではトップ10にランクインするなど、これまでも海外での人気が高かった彼が、この度イギリスの<Gearbox Records>からの第一弾作品となるアルバム『Late Spring』を発売する。
今作は、一連の豊かで傑出した出会いを通して、共有された旅の経験を穏やかに展開していく。大聖堂のオルガンを思わせる1曲目「Breaking Dawn」の鳴り響く水中の反響から、アルバムを締めくくる「Twilight Sea」の巧妙なドリフトに至るまで、レコードは緻密で美しいメロディが詰まった傑作に仕上がっている。広がっていくシンセサイザーのサウンド、そして光り輝くスローモーションのギターに引き寄せられ、それが時折現れる音響要素と結びつく。その様は、まるで人工血液のように機械の脈を流れるコンピューター・コードを想起させる。
1949年の映画でタイトルを共有している日本の映画監督小津安二郎の作品に示されている通り、風景の循環運動の美しさと日常生活の下に横たわる季節の変化に触発されて、『Late Spring』は古い映画の印象を投影している。円運動のコンセプトは、畠山がデイヴィッド・リンチ監督の『ツイン・ピークス The Return』を観ていた時に思いついたという。
通常は仕事が早い方だというが、今回の作品は自身のキャリアの中で最も時間のかかった作品の 一枚だったとか。2018年に始まった制作作業は、作品が完成した2020年まで続いた。彼は、ギターとシンセの再生と録音に新しいアンプとマイクのセットアップを使用して、自身の演奏へのアプローチを再検討した。メロディとトーンを単純化するために、彼はトラックごとに1種類の楽器のみを使用し、1つはシンセのみ、もう1つはエレキ・ギターのみを使用したという
2006年にリリースし、ピッチフォークでも8.1点の高評価を獲得した彼のファースト・フル・アルバム『Minima Moralia』に続いて、これまで70枚を超えるアルバムを発表している畠山は、強力な仕事の規範を作り上げてきた。彼の目録は、〈Kranky〉や〈Room40〉といった数々の名高いレーベルから彼自身のレーベルである〈White Paddy Mountain〉に至るまで広がっている。彼の作品の放出率は紛れもなく素晴らしいが、それ以上に特筆すべきは、それぞれのアルバムがどれも魅力的で、高品質を保ち続けているということだ。
視聴-She's Hard (2007 Archive of Silence Mix)(Excerpt)
視聴-A Crippled Left Wing Soars With the Right (Steal This Record Club Mix)(Excerpt)
視聴-Thirty Shades of Grey (Demo Version) (Excerpt)
視聴-Sloppy 42nds (Terre's New Wuss Fusion Edit)(Excerpt)
視聴-k-s.h.e spirits, lose your hold(Excerpt 1)
視聴-k-s.h.e spirits, lose your hold(Excerpt 2)
視聴-k-s.h.e spirits, lose your hold(Excerpt 3)
視聴-k-s.h.e spirits, lose your hold(Excerpt 4)
視聴-k-s.h.e spirits, lose your hold(Excerpt 5)
視聴-k-s.h.e spirits, lose your hold(Excerpt 6)
視聴-k-s.h.e spirits, lose your hold(Excerpt 7)
Clawや〈Orange Milk〉作品のデジタル・フュージョンと自身のルーツにある現代音楽やアヴァンギャルド、サウンド・アート、歌謡曲的な土着のメロディまでもが渾然一体となった様な、まさしく2020年代らしい「異」なモードを愛でた破格のエレクトロニック・ミュージックに仕上がっています!!!