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《Stern’s Africa Archive Editions》
ギニアが生んだ歴代最高のアフリカン・シンガーの決定盤が復活!
西アフリカがアフリカ音楽の宝庫であることは広く知られていますが、その中でも“声の文化”において特別な位置を占めるのがこの地域です。本作は、その頂点に立つ伝説的歌手ソリ・カンジャ・クヤテの決定的コンピレイション。2012年に英Stern’s Africaが制作した2枚組作品が、40ページにおよぶ豪華ブックレット仕様のまま待望の復活となりました。長らく入手困難だった重要タイトルの再登場としても注目されます。
1933年、現在のギニア中部に生まれたクヤテは、マンディングの伝統を受け継ぐグリオー(ジェリ)の家系に育ちました。グリオーとは歴史や叙事詩、家系の記憶を語り継ぐ世襲の音楽家・語り部であり、彼は幼少期から父のもとで叙事詩や旋律、語りの技法を徹底的に学びます。その圧倒的な声量と緻密な節回し、聴衆を惹きつける語りの力によって早くから頭角を現し、宮廷や祝祭の場で名声を確立しました。1958年の独立前後の激動期において、クヤテはギニア国立アフリカ・バレエ団の中心歌手として活躍。ヨーロッパ、アメリカ、中国など世界各地を巡演し、その力強くも気品に満ちた歌声で国際的評価を確立します。独立後は国家文化政策の中核的存在として、伝統的な叙事詩に加え、新国家の理念や社会的メッセージを反映した楽曲も歌い上げました。1970年には代表作『アフリカの声』がフランスでグラン・プリを受賞し、アフリカ音楽を象徴する存在となりますが、1977年に44歳の若さでこの世を去りました。
本作には、ギニア国営レーベル〈シリフォン〉に残された音源を中心に、彼の芸術を多角的に捉える楽曲群を収録。CD1ではエレキ・ギターやホーンズを加えたモダンなバンド編成による録音を収め、独立期の都市文化や国家的高揚を反映したダイナミックなサウンドを展開します。リズミックなグルーヴの中で声がオーケストラを牽引する構造は、当時のギニア音楽の革新性を象徴するものです。一方CD2では、コラやバラフォン、ンゴーニといった伝統楽器を主体とした編成による録音を収録。ここではグリオー本来の役割である叙事詩の語りや賛歌が前面に現れ、声と楽器が緊密に絡み合いながら物語を紡いでいきます。装飾的でありながら厳格な旋律運びや、反復と即興の交錯といったマンディング音楽の本質も鮮やかに示されています。収録曲の内容も幅広く、西アフリカの英雄や王を讃える叙事詩、地域に根ざした民謡、さらには独立国家ギニアの理念や政治的メッセージを反映した楽曲までを網羅。古層の伝統と新しい国家意識が同時に鳴り響く、きわめて重要な時代のドキュメントとなっています。
さらに付属の40ページ・ブックレットには、貴重な写真資料に加え、詳細な英文/仏文解説を掲載。クヤテの生涯や音楽的背景、収録曲の主題や成立事情まで丁寧に解説されており、本作をより深く理解するための重要な資料となっています。このように音源とテキストが一体となった構成も大きな魅力と言えるでしょう。
圧倒的な声量と精神性を兼ね備えたその歌声は、しばしばヌスラット・ファテ・アリー・ハーンにも比されるほど。“アフリカの声”という名にふさわしい、西アフリカ音楽の核心に触れる決定盤です。
●日本語解説/帯付き
トラックリスト
CD1
1. N'Na
2. Tara
3. Mikossaya
4. Djoliba
5. Conakry
6. Fouaba
7. Minawa
8. Souaressi
9. P.D.G.
10. Hellaya
11. Touyend
12. Namatimbaye
13. Tinkisso
14. Sakhodougou
CD2
1. Douga
2. Kedo
3. Massane Ciss
4. Toubaka
5. Siiba
6. Kem Bourema
7. Nina
8. Malisadio
9. Toutou Diarra
10. Djandjon Bonus Download

Fennesz参加!ケニア・ナイロビ出身でベルリンを拠点に活動するサウンドアーティストJoseph KamaruことKMRUによる最新作『Kin』が2020年の代表作『Peel』に引き続き〈Editions Mego〉から登場!フィールドレコーディングと電子音響を融合させた独自のスタイルをさらに深化させたもので、故ピーター・レーバーグとの「『Peel』の続編はどんな音になるのか」というディスカッションから始まり、2021年初頭にナイロビで制作が開始。若き日にギターで奏でた音を想起させるディストーションをテーマに、従来よりもノイジーで荒々しいアプローチを追求した本作は、レーバーグの死により一時中断を余儀なくされながらも2022年に再開され、完成へと至った。Fenneszを迎えた「Blurred」は、MEGO/Editions Megoの系譜に連なる現代エレクトロニック・ミュージックの最前線を体現し、さらに「We Are」ではAphex Twinを彷彿とさせるサウンドを展開。KMRUの進化を鮮烈に刻み込んだ作品。

フランスのビートメイカー、プロデューサーとして、アジアの古い歌謡曲をサンプリングした『Chinoiseries』シリーズから、80sシンセ・ファンクへのオマージュ『Long Distance』まで、世界中のディガーを唸らせてきた Onra。彼が、自身の代名詞であるモダン・ブギー路線をさらに洗練させた最新作『After Dark』。80sブギー、ファンク、R&Bのエッセンスを、現代的なビート感覚と都会的なメロウネスで再構築した、アーバン・ナイト・ミュージックの決定版。跳ねるシンセベース、煌めくコード、軽やかなドラムマシン。Onraが長年磨き上げてきた夜のブギーの美学が、散りばめられたメロウ・トラックでより柔らかく、よりシルキーに表現されている。一方で、ビートメイカーとしてのルーツも健在で、サンプル感覚やタイトなリズム構築が、インスト・ヒップホップとしての強度も保っている。都会的で静かな高揚感に浸る、完成度の高いモダン・ブギー作品。

自主レーベル〈People’s Coalition Of Tandy〉から発表され、アンダーグラウンドで静かに話題を呼んだDagmar Zunigaのデビュー作。Austyn Wohlersのフルート、Zach Phillipsのピアノ、Hayes Hoeyのギターや声といった最小限の構成で、テープの揺れ、部屋鳴り、指先のノイズまでもが楽曲の一部として息づき、録音の物質感と歌の親密さが同じ温度で並ぶ。アコースティック楽器の断片、壊れかけの電子音、日記のように短いスケッチが連なり、夢の残滓を拾い集めたようなアウトサイダー・アンビエンスは、フォークでもノイズでもアンビエントでもない、稀有な作品。Cindy LeeやJoanne Robertson、さらにはLinda Perhacsの幻影までをも連想させる独自の音世界。

世界に衝撃を与え、レアグルーヴからロック・ファンまでを虜にした伝説的コンピ『Nigeria 70』のリリースから20余年。名門〈Strut〉が満を持して放つ待望の新章『Nigeria 80』!!!政治、経済の著しい混迷期にありながら、〈Tabansi〉や〈Phonodisk〉といった独立系レーベルの台頭や、Onyeka Onwenuをはじめとする女性アーティストの目覚ましい活躍によって空前の創造性を誇った、1980年代ナイジェリアの広大な音世界に肉薄する決定盤。ラゴスからエヌグまで全土を網羅し、名ディガーとして知られるDuncan Brookerが厳選した楽曲は、実にすべてが今回世界初の再発音源!王道のハイライフや熟成を極めたアフロビート、疾走するジュジュの熱狂はもちろんのこと、前作以上に80年代ならではのプロト・ヒップホップや自主制作レゲエ、さらには初期エレクトロニクスの質感を取り入れたハイブリッドなサウンドまでを縦横無尽に網羅。土着的なパーカッションのうねりと洗練された都市型ファンクネスが複雑に交差するアンサンブルは、ひとつの国が秘めた底知れぬ音楽的ダイナミズムと多様性を物語る。単なる貴重音源の発掘や資料的価値にとどまらず、ダンスフロアを激しく揺らすポテンシャルと時代のエネルギーが凝縮された、ナイジェリアの底知れなさを示す、必聴の歴史的ドキュメント。
まさに一生物。迷わず浴びてください!ヨーロッパ圏の電子音楽創成期から活動を続けてきた、ベルギー電子音楽の大重鎮であり、西ドイツ放送局電子音楽スタジオ(WDR)に早くから関わっていたHenri Pousseur (1929-2009)。昨今は、〈Alga Marghen〉や〈Sub Rosa〉などからの復刻でも少しずつ再評価の進む彼のディスコグラフィの中でも最重要の音源集というべき『Paysages Planetaires』の3CDボックス!これまで発表されてきた中では、電子音楽作品があまり多くはなかったなかでも、かなり貴重なエスノ・ミュージック・コンクレート/エレクトロアコースティック作品が収録された大傑作盤!仏の小説家/詩人であるMichel Butorのテキストを起用したものとなっています。全60ページにも及ぶ豪華ブックレットが付属。

メイン・アルバムのリマスター・バージョンとオルタナティブ・バージョンを収録したデラックス2CD仕様。数々の画期的なコンピ編纂でも知られる名門発掘レーベル〈Strut〉より、1978年に発表されたSun Raのクラシック・アルバム『Lanquidity』のデラックス・エディションが登場!1978年7月17日の夜に、アーケストラが『Saturday Night Live』に出演した後、Bob Banksの〈Blank Tapes〉で一晩かけて録音された、Sun Raのカタログの中でも特異な作品で、同時期のフュージョンから影響を受けたと思われる、謎めいた響きと妖しげなホーンを聞かせるカルトな作品!。

イタリアの電子音楽家Caterina Barbieriと、ノルウェーのサックス奏者Bendik Giskeによる初の共同名義作『At Source』。Barbieriのモジュラー・シンセと、Giskeの身体そのものを楽器化するかのような拡張サックス奏法が純粋な対話として記録されたミニマルなアンビエント作品。ふたりの関係は2019年の共演から始まり、ICA Milanoでのレジデンシーやライブを経て深化。Barbieriの幾何学的なアルペジオと、Giskeの息づかい、キー音、摩擦音まで含む生々しいサックスが音が生まれる瞬間を探るように交差する。宇宙的スケールと親密な身体性が同居するサウンドスケープは、Barbieriの近年の作品群とも、Giskeのソロ作とも異なる第三の領域を切り開く充実作。


ジャズファンのみならず、ニューエイジ~アンビエント脈でも神格化されている、当時アシュラム内でのみ販売だった幻の霊的カセット音源が遂に公式リイシュー。
アリス・コルトレーン没後10年に解禁された音楽史の秘宝!! 現在も高い人気を誇るファラオ・サンダースなどに代表されるスピリチュアル・ジャズの原点で あるジャズ界の巨人、ジョン・コルトレーンの妻にして自ら奏でるピアノ、ハープを駆使した数々の名作を残すアリス・コルトレーン。若いクラブ・ミュージック・ファンにはフライング・ロータスの叔母としても知られる彼女の没後10年を迎えた2017年、自らのスピリチュアル・コミュニティ内にのみカセット・テープ・フォーマットで発表していた幻の音源がついにその姿を現す! 52ページのブックレット付属。。
デヴィッド・バーン主宰のレーベルが満を持して贈る本作は「World Spirituality Classics、 Volume 1 :The Ecstatic Music of Alice Coltrane Turiyasangitananda」である。Turiyasangitananda(トゥリヤサンギータナンダ)とは彼女が帰依したインドのグル、サティヤ・サイ・ババの信者として70年台後半に改名した名だが、彼女は1983年に48エーカーの広さを誇るSai Annata Ashramを設立し、そこでプライベートな作品をカセット・テープに吹き込んで身内のみに発表していた。
これらの作品において彼女は、6枚のジョン・コルトレーン作品、そして67年の「A Monastic Trio」から14枚に及ぶリーダー作に至る彼女のオフィシャル・リリースでは聞くことのできないヴォーカルまで披露しており、自らハープを演奏しながらの弾き語りから、24名に及ぶヴォーカル・アンサンブルに至るまで多様なスタイルで自らのスピリチュアリズムを具現化している。晩年の4半世紀の重要な活動の結実となった一連のカセット・テープの最初のリリースとなったのは1982年の「Turiya Songs」で、続いて発表されたのが「Divine Songs」(1987)、さらに「Infinite Chants」(1990)、「Glorious Chants」(1995)という合計4本が残されており、インドのモードを駆使しながらウーリッツァーなどエレクトリック・ピアノなどを使ったアレンジは、彼女が培ってきたバップやブルースといった西洋音楽の要素と東洋のスピリチュアリズム、そして特にインド音楽とを融合させた唯一無二のものだ。
それこそがただの宗教音楽に止まらない独自の魅力を作り出しているのであり、彼女の音楽は後世のジャズ・ミュージシャンはもとより甥であるフライング・ロータスが主宰するからリリースされているカマシ・ワシントン、そして彼も参加しているケンドリック・ラマーらジャズを飛び越えた数多のアーティストたちに伝播し、そして支持されている。ジャイルス・ピーターソンのラジオ・ショウ「WorldWide」においてエリカ・バドゥが自らのセットに彼女の楽曲をピックアップしたり、フォーテットがジェイミー・カラムのラジオ・プログラムで披露したスピリチュアル・ジャズ・ミックスでルーティーンに取り入れていることでも分かる通り、その影響はジャンルを超えて現在の音楽の中に息づいていると言えるだろう。
この幻の作品群をまとめるにあたり、西洋の父と同じくサックス奏者となった息子のラヴィ・コルトレーン、オラン・コルトレーンのサポートを得たがオリジナル・マスターからリマスタリングを施している。手がけるのはオーネット・コールマン、サン・ラ、そして御大ジョン・コルトレーンを手がけてきたレジェンド・エンジニアであるベイカー・ビグスリー。
さらにライナー・ノーツにはジョン・コルトレーン「Offering: Live at Temple University」のライナーで最優秀アルバム・ノーツ賞を受賞したアシュリー・カーンが手がけ、加えて「dublab」のマーク“フロスティ”マクニールによる関係者へのインタビューが付属するという完璧な布陣で、今まで語られてこなかったアリス・コルトレーンの晩年の貴重な記録として音はもちろんのこと、資料的な価値としても非常に意義のある作品となっている。
没後10年に際しアメリカ、ヨーロッパ、そして南アフリカでも数多くのイヴェントが企画されており、リリースのタイミングとしても完璧 !「ヴォリューム1」と題されている通り、さらなるリリースも期待され、CDには全8曲を、ヴァイナル・ヴァージョンにはさらに2曲を追加収録。ジャズ・ファンのみならず全ての音楽ファンが刮目して聴くべき音楽史の秘宝というべきコンピレーションである。

ベーシストのSeth Ford-Youngを中心として、Sylvain Carton, Randal Fisher, Mitchell Yoshida, Zach Tenorio, Josh Collazo、その他のゲストを迎えた、ロサンゼルスを拠点とするディープ・ジャズ・アンサンブルPhi-Psonicsによる3枚目のスタジオ・アルバム『Expanding To One』が英国の現代ジャズの聖地〈Gondwana Records〉から登場!!2024年2月から4月にかけて、カリフォルニアはパサディナのレコード店Healing Force Of The Universeでの親密な雰囲気のライヴの録音からとられた14曲の演奏は、中心となっているFord-Youngのバッハ、ショパン、ペルト、サティとともに、アップライトベースの音色とチャールズ・ミンガス、ジョン&アリス・コルトレーン、デューク・エリントンの音楽から影響や、スピリチュアリティ、ヨガ、哲学の探求の影響も感じさせる独自の深いソウルフルな音楽で、いずれも輝きと内なる静謐さを感じさせる。

即完売だった人気盤!ジャマイカ出身のシンガーであり、ルーツ・レゲエの重要人物、〈ON-U SOUND〉でも活躍したBim Shermanが1988年に発表したダブ・アルバムで、King Tubby、Prince Jammy、Adrian Sherwood ら名匠がミックスを手がけたダブ黄金期の集大成とも言える作品『Ghetto Dub』。長らく入手困難だった名盤が〈Week‑End Records〉よりめでたくリイシュー!深く沈むベースと、空間を切り裂くようなエコー、ボーカルを排し、リズムと残響だけで世界を構築するストイックな美学は、80年代ジャマイカのスタジオの空気感がそのまま刻まれた生々しいダブ。名匠たちの手によるミックスが光り、Bim Sherman の静謐でスピリチュアルな世界観が結晶した一枚。Adrian Sherwood の関与により、ジャマイカ本流の温かさに、UKアンダーグラウンド特有の硬質さが加わっているのも印象的。Sly & Robbie、Style Scott、Bingy Bunny、Roots Radics ら、ジャマイカのレジェンドも多数参加。
吉村弘から高田みどり・・・全ニューエイジ~アンビエント・ファンは勿論、全ての音楽ファンへ。亜蘭知子の「色彩感覚」や、Pierre Barouhの「Le Pollen」、宮本典子「Vivid」などへの参加でも知られ、1970年代よりベーシストとしてジャズ・シーンの第一線で活躍、音楽理論家としても名高い本邦のジャズ・ベーシスト、濱瀬元彦が、ニューエイジ好きに名の知れた名レーベルであり、Kitaroや宗次郎も在籍するShi Zenに残した1986年の伝説的名盤「インタリヨ」が、30年以上の時を経て、再レコーディング!
世界中のアンビエント~ニューエイジ・マニア達に愛され、国産アンビエント作品としても高騰を極めるオリジナル盤は、権利関係ゆえに再発出来なかったという代物が堂々の再録!あのジャコパスが来日した際には会いたいと指名されるほど高く評価されたベース奏者であり、多くの国産清水靖晃や鈴木勲等とも活動し、演奏家としてもフレットレスベースの新しい演奏スタイルを確立した人物。濱瀬本人の熱い情熱の元、再構築された本作は、原曲の世界観を損なうことなく、より高みへと向かった傑作!空想世界の果てへと向かうような創造性に満ち溢れた神秘的なサウンドに、ライヒ譲りのクリスタル・トーン澄み渡るミニマリズム、ジャズのエッセンスが息づく柔和なアプローチなどの数々が込められた孤高の響きです。まさに新たなるクラシック誕生の瞬間!

2016年に〈Editions Mego〉から発表された、Oren Ambarchiの代表作として語り継がれる『Hubris』が、10周年を記念して〈Black Truffle〉より最新リマスターで再登場。Joe Taliaによる精密なリマスターにより、ギターの倍音、電子音の粒立ち、パーカッションの空気感まで、オリジナル以上に立体的でクリアな音像が生まれている。本作は、Ambarchiが『Sagittarian Domain』『Quixotism』で追求した独自のリズムの延長線上にあり、ディスコ/ニューウェイヴの影響を強く感じさせる異形のミニマリズム。20分程の長尺トラックのPart 1では、パームミュートのギターが脈動し続け、その上に電子パーカッションやギターシンセが層を成し、止まらない推進力がトランス感を生む。Jim O’Rourke、Ricardo Villalobos、Arto Lindsayら豪華ゲスト陣が参加し、音が渦を巻くように増殖していくダイナミックな構造も魅力。10年を経てなお新鮮さを失わない、現代エクスペリメンタルの名品。

MerzbowことMasami Akitaが2026年5月に自宅スタジオで制作した最新ノイズ作品『Vapor Hoof』が、〈Etherworld〉より30年振りに登場。従来の高密度ノイズの壁というより、電子的な破片、金属的なテクスチャ、低域のうねりが層を成しながら周期的に変形していく構造的ノイズで、パルスが歪み、反復が微細に揺れ続けることで、抽象的でありながら身体的な振動を伴う独特の運動感が生まれている。フィードバックの揺らぎや擦過音がミュージック・コンクレート的に配置され、音素材そのものの変化が前面に出る。近年のMerzbowに見られるリズムの影のような残響もわずかに感じられ、完全抽象のノイズでありながら、どこかグルーヴの気配が漂うのが印象的。
全世界から注目集まる日本の才能、日本が誇るアンビエント職人・吉村弘。主に環境音楽デザインや現代美術の分野で多大な功績を遺した同氏が1973年にトイピアノの音色で構築していたごく初期の音源である「Soft Wave for Automatic Music Box = ソフト・ウエイヴ-オルゴールの音楽」ストックしました!
厚紙にパンチ道具で穴を開け、ロール状にしたものをトイピアノに設置し、スイッチ作動で音楽を奏でるという仕組みの作品。イーノのアンビエント作品集やエリック・サティの家具の音楽の文脈を真っ向から継承した神秘的なサウンド・ワークス。ひとたび目を閉じて聴き入れば、幼少期のノスタルジアへと返っていくような、そんな思いです。
アフリカ最高の“ソネーロ”が甦る!
セネガルとキューバを結んだ伝説的歌手の決定版アンソロジー!
西アフリカ音楽史において、キューバ音楽との深い結びつきを象徴する歌手として語り継がれているのがラバ・ソセー(Laba Sosseh)です。1942年にガンビアで生まれた彼は、セネガルとガンビアの両方にルーツを持つ“セネガンビア人”として育ち、英語圏とフランス語圏という二つの文化を自然に身につけました。後に彼は、その豊かな音楽的背景を武器に、西アフリカとラテン音楽の架け橋となる存在へと成長していきます。
彼を見出したのは、“セネガル音楽の父”とも呼ばれるイブラ・カッセ(Ibra Kasse)でした。1960年代初頭、ダカールの名門ナイトクラブ〈マイアミ〉で歌っていたラバの才能に着目したイブラは、彼をスター・バンド・ド・ダカールへ迎え入れます。当時のスター・バンドは、後のセネガル音楽界を担う数多くの名手たちが集まる一大拠点であり、ラバはそこで頭角を現しました。その歌声は早くから高く評価され、「卓越した才能を持つ歌手が現れた」と評されたと伝えられています。
その後、ナイジェリア出身のサックス奏者デクスター・ジョンソン(Dexter Johnson)が率いるスーパースター・ド・ダカールに参加し、さらに大きな人気を獲得。情熱的で伸びやかな歌声と圧倒的な表現力によって、“アフリカ最高のソネーロ(ソン歌手)”と称される存在となりました。彼の代表曲「Seyni」や「Aminata」は、西アフリカ各地で広く親しまれ、後にタブー・レイ・ロシュローやベンベヤ・ジャズをはじめとする数多くの音楽家によって取り上げられるなど、世代や国境を越えて歌い継がれていきました。
その人気は国境を越え、マリではレイル・バンドで活動し、後にはコートジヴォワールへ渡ってSuper International Bandを結成。当時アフリカ音楽の中心地となっていたアビジャンで数多くの録音を残しました。さらにキューバ系音楽家との交流も深く、ロベルト・トーレス(Roberto Torres)やオルケスタ・ブロードウェイとの録音、キューバの名歌手モンギート(Monguito)との共演、さらにはオルケスタ・アラゴーン(Orquesta Aragn)との録音も実現。アフロ・キューバン音楽を体現するアフリカ人歌手として国際的な名声を確立しました。
本作『ラ・ベル・エポック VOL.1』は、そんなラバ・ソセーの全盛期を振り返る2枚組アンソロジーです。代表曲「Seyni」や「Aminata」をはじめ、「Guantanamera」「El Manisero」などキューバ音楽の名曲も収録。彼のレパートリの幅広さと卓越した表現力を改めて堪能することができます。
セネガルでンバラが誕生する以前、西アフリカがソンやルンバ、グァヒーラ、サルサに熱狂していた時代。その中心で歌い続けたラバ・ソセーの歌声は、今なお色褪せることなく輝きを放っています。アフリカ音楽とラテン音楽が幸福な形で結びついていた黄金時代の空気を伝える、まさに決定版と言うべき名編集盤です。
アフロ・ラテン・ファンはもちろん、セネガル音楽の歴史を知りたい方にも強くお勧めしたい作品です。
●日本語による説明をつけた帯を商品に添付して発送いたします。日本語解説は同封しておりません。予めご了承ください
トラックリスト
CD1
1. Unite Africaine
2. Guantanamera
3. Seyni
4. Guateque De Juan
5. Ma Bedou
6. Aminata
7. Fechelen Khaleyi
8. Comolloran
9. Condoleance Au Psdt Houphouet
10. El Manisero
11. Abidjan Me Voy
12. Sindjeli
13. Yo Tango Una Mujer
14. Conel Masayo
CD 2
1. El Guaguanco
2. Ay Que No
3. La Portuguita
4. El Manicero
5. El Divorcio
6. Preparen Candela
7. No Quiero El Son
8. Leyli
9. Sitiera
10. Yamanekh
11. Marie Gomis
12. Boni Boni
西アフリカのベニン共和国、その最大都市コトヌーにおいて1960〜70年代に花開いたア
フロ・ラテン音楽を集成した2枚組コンピレーション。アフリカ音楽復刻で知られるフラ
ンスのSYLLARTが2011年に制作した作品で、オルケストル・ポリ=リトゥモ・ド・コトヌー
をはじめ、グノナス・ペドロ、レ・ヴォルカン・デュ・ベナンなど、当時の重要グループ
/音楽家たちの音源を収録しています。当時のベニンではキューバ音楽の人気が非常に高
く、ソン、ルンバ、チャチャチャといったラテン音楽が、西アフリカ独自のリズム感覚や
ファンク、アフロビートと結びつきながら独自の発展を遂げました。本作ではそうした越
境的サウンドの魅力を、躍動感あふれる演奏とともに堪能できます。ベニン音楽黄金期の
熱気を伝える貴重な編集盤です。
西アフリカのギニア共和国、その首都コナクリで1960〜70年代に発展したアフロ・ラテ
ン音楽を集成した2枚組コンピレーション。アフリカ音楽復刻で知られるフランスの
SYLLARTが2011年に制作した作品で、ベンベヤ・ジャズ、ケレティギ&セ・タンブリニ、オ
ルケストル・ドゥ・ラ・パイヨットなど、ギニア音楽黄金期を代表する重要グループの音
源を収録しています。当時のギニアではキューバ音楽の影響が非常に強く、ソン、ルン
バ、チャチャチャなどのラテン音楽が、西アフリカ独自のリズムやアンサンブル感覚と結
びつきながら独自の発展を遂げました。本作では、ホーン・セクションを活かしたダンサ
ブルな演奏や、躍動感あふれるリズムを通して、その熱気と創造力を堪能できます。ギニ
ア音楽史の重要な一時代を伝える貴重な編集盤です。
1950年代から1960年代にかけ、アフリカ系アメリカ人たちが法的平等と市民権を求めて繰り広げた〈公民権運動(Civil Rights Movement)〉。マーティ
ン・ルーサー・キング・ジュニア牧師やマルコム・Xといった偉大な指導者たちを先頭に、同運動は全米へと拡大していきました。しかし同期間中、白人優位主
義者、KKK、そして一部白人警官たちの妨害行為は常軌を逸した過激な暴力へと発展。両指導者の暗殺やデモ中の衝突なども含め、死傷者は数百から数千人にの
ぼると伝えられています。このように多くの命が奪われながらも、最終的には人々の声が届けられ、1964年には公共施設利用や雇用における人種隔離と差別を
法律で禁止する公民権法が成立。1965年には投票権法も制定され、アフリカ系アメリカ人の社会・政治参加への道が開かれました。
こうしてアフリカ系アメリカ人たちの歴史を劇的に変えた公民権運動。その背後で絶え間なく流れ続けていたのは、自由を求め立ち上がった〈民衆たちの歌
声〉でした。1955年のモンゴメリー・バス・ボイコット事件を発端に展開された、路線バスへの乗車ボイコット運動、黒人の利用を拒む食堂、売店、劇場、公
共設備などで行われたシット・イン(座り込み)、キング牧師の「I Have a Dream(私には夢がある)」の演説でも有名な1963年のワシントン大行進、全国
で繰り広げられた大規模なデモ行進…こうした険しい道のりを支えてきたのは、名もなき民人々の魂の叫びが集結した〈歌〉にほかなりません。
同期間中に最も多く歌われたのは、ゴスペル・ソング「This Little Light of Mine」(③⑪)、そして賛美歌「We Shal Overcome(勝利を我らに)」
(㉖)。奴隷制度が敷かれていた時代より、アフリカ系アメリカ人たちの間で歌い継がれてきたこれらの賛美歌、スピリチュアル、ゴスペルは、この公民権運動
の中で新たな意味を持つようになっていきました。また、若い世代の参加者が増えていくにつれ、新しいスタイルの音楽も導入されるように。この動きはポピュ
ラー・ミュージック・シーンにも波及し、フォーク、ブルース、R&B、ソウル、ファンク、ジャズ、ロック・シーンにおいても、プロテスト・ソングの名作が続々
と誕生していくこととなりました。
本作は、公民権運動中の1960年代に、アラバマ、ジョージア、ミシシッピ、テネシーで録音された、賛美歌、演説、スピリチュアル、ゴスペル・ソングのフィー
ルド・レコーディング集。当時の様子を伝える生々しい環境音と共に、同運動の重要なキーとなる楽曲、そして熱唱の数々が横溢します。収録は、人種差別撤廃
と運動への資金援助を訴えた音楽グループ:SNCCフリーダム・シンガーズ(1962~66)、テネシー州ナッシュヴィルの学生たちによって結成されたナッシュ
ヴィル・カルテットらの魂を揺すぶる歌唱を中心に、キング牧師、そしてミシシッピ州における〈自由の夏運動〉を牽引した女性市民活動家:ファニー・ルー・
ヘイマー(1917-77)の演説など全26トラック。音楽的な素晴らしさはもとより、アフリカ系アメリカ人音楽文化の歴史を紐解く上でも、大変資料価値の高い
一枚です。
立花ハジメ、13年ぶりのニュー・アルバム『dad bb』
2013年のUSBアルバム『MONACO』以来13年、立花ハジメがソロとしては10枚目となるニュー・アルバム『dad bb』をリリースします。CDのジャケットは7インチ・シングルジャケットサイズ/ブックレット付きの特殊仕様となります。
立花は、1981年のB-52'sとプラスチックスとのアメリカ・ツアー中に、リッキー・ウィルソンに変則チューニングの教授を受けました。本作は、そのリッキーから受け継いだギター・サウンドを中心に据えた、今の立花ハジメにしかできない唯一無二の傑作です。
高木完の「Sleeper」、自らの代表曲「Modern Things」の2026年ヴァージョンも収録。豊かすぎるマスタリングはゆらゆら帝国で知られる中村宗一郎(Peace Music)。
ロックンロールにしてノイズ、そして音響系。ルー・リード→トム・ヴァーレイン→リッキー・ウィルソン、そして立花ハジメ。NYのエレキ・ギターの伝統が、いま2026年の東京に蘇ります。
■収録楽曲:
1. dad bb
2. CCCC
3. Sleeper
4.自分のことだけ考えよう
5. Flow
6. New Girl
7. Modern Things
8.その時時代は変わるだろう

古い子供の歌をエレキギターとベースを伴奏に唄って顕われたこの深淵な幻想世界――。聴く者を奥深い森の中に誘い込む、フォークロアとドリームポップとスロウコアを貫くかのようなアレゴリックな童謡集。
And Summer Clubや豊田道倫バンドのメンバーを務めた大阪の音楽家Tokiyo Ootoこと大音斗紀世と、ハードコアを出自とする同じく大阪のアーティスト、Orhythmo(オリズモ)のデュオは、大音がイギリスの古い童謡のカセットテープを聴いて創作心をかきたてられたことにはじまり、その創作を実現させる上でのキーマンとしてオリズモに声をかけ、2023年に結成されました。
ソロではエレキギターのループエフェクトを駆使したベッドルームミュージックをプレイする大音と、無限に沈んでいくようなエレキベースのドローン演奏に秀でたOrhythmoの組み合わせは、最初から高いポテンシャルを持ち、この確信犯的なデュオが「大人のための子守歌」をコンセプトに掲げ、大阪・LMスタジオで一発録りした1stアルバム『If All The World Were Paper』(2024年)を自主リリース。2ndアルバムとなる本作『Play Nursery Rhymes and Children's Songs』は、彼らが手に入れた特殊な世界をより緻密に音響化して発展させ、物語絵本を出版するイメージで取り組まれました。4曲中2曲は、滋賀県の子守唄「ねんねん森の」と都築益世作詞・芥川也寸志作曲の傑作「ぶらんこ」を取り上げた新録で、もう2曲は『If All The World…』の中で突出した内容だった英国の古謡「Hey Diddle Diddle」「There Was an Old Woman~」の改編版を収録しています。『Play…』を通じてTokiyo OotoとOrhythmoは、長い歴史のうちに消失した、本来内包していたに違いない唄の神話性の残骸を、その記号の奥深くに沈潜した中から極めて現代的な手段をもって引きずりだし、それをアレゴリックなものに変換して我々に示します。録音・ミックス・マスタリングはLMスタジオの須田一平、アートワークは阿野義和によるもの。
=作品仕様=
TRACKS:
A1. Hey Diddle Diddle [8:25]
A2. There Was an Old Woman Who Lived in a Shoe [10:24]
AA1. ねんねん森の [10:19]
AA2. ぶらんこ [7:22]
絶版、最終入荷です。1977年から78年にNHK電子音楽スタジオで制作された、Jean-Claude Eloyの代表作にして大作『Gaku-No-Michi』。日本滞在中に採取した都市環境音、パチンコ店の機械音、駅のアナウンス、雑踏、儀式の声、政治演説などを膨大に取り込み、それらを電子音と融合させて構築した音による旅路を壮大なスケールで描き出す。1979年に一部のみLP化されたが、本作は未発表素材を大幅に加えた完全版として初めて全容を提示する決定的リリース。音響はミニマルでも環境音楽でもなく、都市の音を精神的な体験へと変換するコンクレート的構築。日常と非日常の音が巨大な波のように連続し、変形し、再配置されることで、東京という都市そのものがひとつの音響ドラマとして立ち上がる。静寂と暴力的な音の対比、儀礼的な響き、都市のノイズが織り成す連続的な音の流れは、聴き手を別の精神的地平へ導く。日本の都市文化と欧州前衛音楽が結びつく歴史的タイトル。
