Electronic / Experimental
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シカゴの作曲家・即興演奏家・民俗音楽家ベン・ラマー・ゲイの最新アルバム『Yowzers』が〈 INTERNATIONAL ANTHEM〉より登場!本作では彼のキャリアで築かれた音楽的語彙と共演者たちとの信頼関係がアルバム全体を通して強く感じられ、民話が語られているのを聞くかのような、リズムとメロディの物語性に満ちた意欲作。本作の中心は彼のカルテット(トンマーゾ・モレッティ、マシュー・デイヴィス、ウィル・ファーバー)で、長年にわたる共演を経て築かれた即興的かつ緻密な音楽言語が展開される。民俗的なメロディや物語を核に、ジャズ、ゴスペル、エレクトロニカ、フォークなどを自在に横断、楽曲の多くはシカゴでライブ録音され、その場の空気感や身体性が濃厚にパッケージされている。またカルテット外のゲストとのスタジオ制作も加え、サウンドの幅を拡張している。物語の語り部として、過去のフォークロアやブルースの精神を未来へと受け渡すような構成になっている。『Yowzers』は、混沌とした今という時代の空気をとらえつつ、音楽を語ることとして捉え、希望と継承のメッセージを静かに伝えるような一枚。新しさと懐かしさ、即興と構築が共存する、現代の真のフォーク・ミュージック!

スイス系モロッコ人プロデューサー、Sami Galbiによるデビュー作『Ylh Bye Bye』が〈Bongo Joe〉よりリリース!本作は、アンダーグラウンドなスクワット文化で鍛えたDIY精神とパンクなエネルギーをぶつけた、生々しいエレクトリック・アルバム。北アフリカのフォークやシャアビ、トラップとクラブ・ミュージックを融合させた個性的な音像で、ベンディルやカルカバといった伝統打楽器、アナログシンセ、重低音のループが絡むビートは躍動感たっぷり。アラビア語のボーカルはオートチューンを効かせたハーモニーから語りまで振れ幅があり、ディアスポラとしての緊張感や希望がリアルに感じられる。スイスとモロッコのあいだで制作された本作のタイトル「Ylh Bye Bye」が、現地スラングで「行こう」あるいは「またね」を意味するように、バンでのDIY録音やカサブランカでの滞在制作など、移動と変化を体現した旅そのもののような気分に満ちた作品になっている。

David Byrne主宰のNY名門レーベル〈Luaka Bop〉が2013年に『Who is...』をリリースした後、ナイジェリア人アーティスト、William Onyeaborの華やかで特異的で明るい音楽に多くの人が夢中になった。70年代後半から80年代前半にかけてアフリカン・エレクトロニック・ファンクという独自のジャンルを築き上げ、今日、デイモン・アルバーンやホット・チップからカール・クレイグやマッドリブまで、彼を西アフリカのクラフトワーク、あるいはLCDサウンドシステムの先駆者になぞらえる人もいるほど、彼を崇拝する人は増え続けており、カルト的な人気を博している。魅惑のシンセサイザー。鍵盤ワーク、打ち込みの電子音楽とアフロファンクの融合が素晴らしい。その後、一挙再発された彼の一連の作品のうちでも特に評判の高い'78年作『Atomic Bomb』がリイシュー10周年記念盤として2025年カラーヴァイナル・エディションとしてめでたくリプレス!元々は自主レーベル〈Wilfilms Records〉から発表した最も初期の作品のひとつで、もつれるアフロビートと天然アヴァンギャルドな電気サウンドは後の作品を予感させるのに十分。ナイジェリアが生んだ天才によるソウルフルで、最高のファンキー・ミュージック!!

Nikolaj Svaneborg (ウーリッツァー、ジュノ、ピアノ)、Jonas Kardyb (ドラム、パーカッション)、からなるデンマークのジャズ・デュオであり、デンマーク音楽賞ジャズ2019で年間最優秀新人賞と年間最優秀作曲賞という2つの「グラミー」を受賞しているSvaneborg Kardybによる最新アルバム『Superkilen』が〈Gondwana Records〉からアナログ・リリース。デンマークのフォーク・ミュージックとスカンジナビア・ジャズの影響を受けた彼らの音楽は、Nils FrahmやEsbjörn Svennson、Jan Johanssonの画期的な作品群から受けたインスピレーションと、美しい旋律、繊細なミニマリズム、キャッチーなグルーヴ、繊細なエレクトロニカや北欧の雰囲気、有機的な相互作用を絶妙に融合させた非常にエキサイティングなものとなっています。

クラシックの世界的大名門〈Deutsche Grammophon〉にも在籍するポーランド出身のピアニストHania Raniによる最新アルバム『Ghosts』が英国の現代ジャズの聖地〈Gondwana Records〉よりリリース。ドキュメンタリー映画『On Giacometti』のサウンドトラックを手がけたスイスの山中にある古いサナトリウムでの短い滞在からインスピレーションを得て制作された作品。Patrick WatsonやÓlafur Arnalds、Duncan Bellamy (Portico Quartet)といった豪華面々が参加した作品であり、Kate BushやNils Frahmを彷彿とさせるスペクタルな内容のアンビエント・ポップ/モダン・クラシカル傑作!

アンビエント/コスミッシェ・ロック金字塔!電子音楽の歴史を変えたと言っても過言ではない、テクノの生みの親であり、ドイツが誇る名クラウトロック・バンドKraftwerkの『アウトバーン』リリース後の英国ツアーの一環として放送された、伝説の1975年フェアフィールド・ホール・クロイドン公演が高音質プレス盤で〈Room On Fire〉レーベルから登場。いま聴いても古びないクラフトワークのまるで未来のようなサウンドをお見逃しなく!

ウガンダの首都カンパラを拠点とする、世界各地のオルタナティブなエレクトロニック・ミュージックやエクスペリメンタル系を自由に追求するレーベル〈Heat Crimes〉による、ボーカルとシンセを担当する台湾系アメリカ人のオードリー・チェン、オーストリア出身のドラマー、ルーカス・ケーニッヒ、そしてフランス人ギタリスト、ジュリアン・デプレからなるMOPCUTの3作目『RYOK』。本作は3人それぞれが、声、リズム、動きという「身体性」を剥き出しにしてぶつかり合う、ノイズ、ジャズ、即興演奏、ロック、ミニマリズム、サウンドアート、パンクといったジャンルの境界を完全に溶かしてしまうような、バンド史上もっとも自由で大胆なアルバムになっている。冒頭からフリーキーな音の応酬が繰り広げられ、ゲスト参加のdälekのラップやMoor Motherのポエトリーとも強烈に融合。ミニマルな緊張感から爆発的なノイズ、瞑想的なドローン、インダストリアルなハードスタイル風リミックスまで、即興と構築、混沌と秩序、身体性と幻覚的な感覚を自在に行き来する、圧倒的に生々しい音の旅!
DeepchordことRod Modell & Stephen Hitchellからなる大人気ダブ・テクノ/アンビエント・ユニットcv313。2014年にリリースした名作『Beyond Starlit Sky』の新規リマスタリング仕様の10周年記念再発盤が〈Echospace〉からアナログ・リリース。ベルリンのMvOやErnestus、デトロイトのInfinitiへの愛に溢れた卓越的ダブ・ハウス作品!

80年代からのキャリアを持ち、DJ Peacockの名でもDJとして活躍し、長年ベルリンのナイトライフの安息の地であった伝説の〈O Tannenbaum〉バー&クラブと、最近オープンした2つ目の〈O Tannenbaum〉である 〈Schankwirtschafft O Tannenbaum〉の周辺で異彩を放つプロデューサーのPieter Kockの新作がSacha Mambo主宰のフランス・リヨン拠点のカルト・レーベル〈Macadam Mambo〉からリリース!ダウンテンポで煙が立ち込めるような密林的なトライバルパーカッションに変幻自在のブレイクビーツ、Pieter Kockは独自の世界を持っており、間違いなく現在最も興味深いエレクトロニック・ミュージシャンの一人!
ハウス・ミュージック界のマイルス・デイヴィス。シカゴ~ディープなハウス界隈の名仕事の数々で知られる大重鎮ことLarry Heard (1960-)によるMr. Fingers名義で22年振りに発表した2016年作。シカゴ・ディープ・ハウスのクラシックとしてあまりにも先駆的なダンス・サウンドのいつの時代でも普遍的な美しさを放っています。
カナダからうまれる涼しげなハウスの英気を一身に引き受けたバンクーバーの名門にして、ダンス方面からニューエイジ・リバイバルを牽引してきた〈Mood Hut〉から最新物件!ケベック・モントリオール発のバレアリック・ビート〜ラテン・エレクトロニック・ミュージックの新鋭デュオOro Azulによる2024年デビューEP『Water Seeds』がアナログ・リリース。バンクーバー拠点のベテランDJ/プロデューサーMichael Redと、モントリオール拠点のメキシコ系サウンドデザイナーUltima Esunaからなる新鋭ユニット。揺蕩うDJ Python譲りのデンボウ・サウンドと微睡を誘うゆったりとしたサブ・ベースによる、ヒプノティックな水性のサウンドスケープが珠玉な浅瀬系アンビエント・ハウスの逸品。〈Wouter Brandenburg〉での高品質マスタリング仕様。
90年代後半から00年代前半に活動し、近年発表された未発表アルバムがカルト人気を集めていたスウェーデンのCivilistjävel!ことThomas Bodénによる〈FELT〉からの5枚目のリリースとなる作品『Följd』がアナログで登場。氷河の様な凍てつくテクスチャーと広々としたサウンドスケープを携えた、アトモスフェリックな深海系ダブテクノ・サウンドはそのままに、前作『Brödföda』に見られる傾向を自然に発展させており、作者を取り巻く北極の空気の中で穏やかなノイズを導いていく。嘆き、挽歌のような冒頭から、ヴォーカルとギターで参加した夜明けを迎えるラストまで1つのストーリーの中に入り込む様な、物語性ある傑作!
DeepchordことRod ModellとStephen Hitchellからなるダブ・テクノ/アンビエントのレジェンドcv313が2001年にデトロイトで行ったライヴが、幸運なことに録音されていた。デトロイトで行われたGlass City Record Storeのリリース・パーティーでのパフォーマンスから未発表のライブを収録した『Live Excursions』が入荷できました!本作では、16チャンネルのMackieミキサーから録音され、アナログ/デジタル・ハードウェア、サンプラー、シーケンサーのみで演奏され、驚くべきことにコンピューターは一切使われていない。初期のcv313の定番音源が多くフィーチャーされており、ディレイとリバーブに浸された、タイトにループした魅惑的なグルーヴに重点を置いており、暖かくファジーなテクスチャーとソフトでスルー・ザ・ウォールのビートワークが、心地いい。

Samuel Purcell主宰の先鋭的テクノ・レーベル〈Blank Mind〉から最新要注目タイトルが遂に到着!昨今のブレイクコア・リバイバルにもタイムリーな一枚。英国のダンスミュージックが隆盛を極めた時代である1991年から1994年にかけて残されたオールドスクールなブレイクビーツ・ハードコア・クラシックの数々を満載した画期的コンピレーション・アルバム『Lost Paradise: Blissed Out Breakbeat Hardcore 1991-94』がアナログ・リリース!〈Warp Records〉の『Artificial Intelligence』、バックルームのチルアウトサウンド、イタリアのピアノハウス、そして、初期のジャングルブームの影響が融合したスイートスポット的作品群!しばしば穏やかで穏やかなサウンドスケープと、熱狂的なブレイクとベースの二重性。デジタル・サンプラーを通じて表現されるアセンションと現実逃避。DJ MayhemやHedgehog Affair、The Invisible Manといった面々が作り上げた夢想的なレイヴ〜シェフィールドのブリープ・アンビエンス、ソフトでニューエイジに近いシンセパッドまで、古いUKハードコアへの興味をそそる素晴らしい内容の編集盤に仕上がっています。

日本の前衛を代表する音楽家、多田正美氏(East Bionic Symphonia, Gap, Marginal Consort)や日本の環境音楽の先駆け的存在、菅谷昌弘氏などによる注目作も手掛けた、Yama Yuki氏主宰の東京のサウンド・アート系新鋭カセット・レーベル〈ato.archives〉から最新タイトル。Tetsuya Maruyama氏監修のもと南米拠点の知られざる実験映像作家たちによる音響作品を集めた画期的コンピレーション・アルバム!フィールド録音、テープ操作、電子音響、ドローン、そして土着的リズムやフォークロアの残響が錯綜し、映像的想像力と音の彫刻が交錯する音世界。儀式的でありつつ詩的、そしてラディカル。サウンド・アート、民族誌的実験音楽、ポスト・コロニアルな批評性が交わる唯一無二の記録です!

Andrewと私が一緒に作った最初のアルバム「The Days After」は、2003年にThree Poplarsからリリースされ、その後2007年に2曲目の「Flaxen」を新ヴァージョンに差し替えてFaraway Pressから再発されました。
昨年の秋、過去のアーカイブを整理する過程で「The Days After」の最初期ヴァージョンを発見しました。そこには、創造的なプロセスにおいて何かが始まる時に生まれる興奮と、今となっては再現できないアイデアの輝きがありました。私たちは公式にリリースすることに合意し、誰よりも信頼するマスタリング・エンジニアであるDenis Blackhamにアルバムに新たな命を吹き込んでもらうよう依頼しました。Denisの素晴らしいスキルにより、アルバムは本来あるべき姿に生まれ変わりました。
あれから23年、私たちは常に一緒に長い道のりを歩んできました。このアルバムのタイトルが「The Years After(数年後)」となったのはそんな理由です。本当は「23年後」なのですが、それは個人的な話です。(Siren Records)
独学でチェロを学び、関西を中心に活動しながら即興演奏から舞台音楽、現代美術家への音源提供などなど多岐に亘る活動を行い、近年は日野浩志郎(goat、YPY)とのDUOプロジェクト「KAKUHAN」や、オーストラリアのユニット「CS+Kreme」のアルバム「The Butterfly Drinks The Tears Of The Tortoise」にも参加するチェリスト「中川裕貴」による、チェロと自身で製作した弓(通称:バッハ弓)によるアコースティック演奏を収録したCD+テキスト集がリリース。
2024年12月にロームシアター京都で開催されたコンサート「中川裕貴 - 弭」に向けて録音された、自作の弓を使用した完全アコースティック演奏の録音CDとコンサートに至るまでに書かれた自身の演奏に関するエッセイや、自作のチェロ弓(バッハ弓)の解説など、近年の思考/試行が垣間見えるテキスト集も付属。
なおテキスト集には詩人・小笠原鳥類が「中川裕貴のチェロを聴いて書いた(独学の)俳句」を特別に寄稿し、中川のチェロに独自の詩を沿えている。
人間の「声」に最も近いと言われる「チェロ」という楽器を、独自の弓を使用し演奏することで、この楽器に内在する多様な「声」を現実化する試みが15曲に亘り繰り広げられています。

カセットテープ版にのみ収録されていたボーナストラック2曲を新たにリマスタリングし収録し、待望のCD版が登場です!goatやYPYなどでの活動や〈birdFriend〉運営でもおなじみ日野浩志郎主宰の注目レーベルにして、Keith Fullerton WhitmanやMark Fell & Will Guthrieといった強力な面々を送り出してきた〈Nakid〉からは、日野と中川裕貴によるユニット「Kakuhan」による2022年度ファースト・アルバム『Metal Zone』がアナログ・リリース。中川による弓弾きのチェロと日野の角ばったエレクトロクスとドラム・マシンのシンコペーションが、Photekの『Ni Ten Ichi Ryu』とArthur Russellの『World of Echo』を足し合わせたようなサウンドを生み出す、破格のエクスペリメンタル・クラブ・ミュージック作品!ZodiakことTakashi Makabeによるデザイン。
様々なコラボレーションを経た上で2022年に活動をスタートし、チェロとエレクトロニクスを中心にそのユニットに備わる音楽性=「電子音楽/弦楽」「現代音楽/クラブミュージック」「作曲/即興」「フィジカル/メタフィジカル」「人工/自然」など、音・音楽が持っている様々な極/曲を、その名の通り「攪拌」する、KAKUHAN(日野浩志郎×中川裕貴)。
