Electronic / Experimental
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あのVanity Records最初期リリース作であり、近年、再評価著しい日本産(プレ・)ニューエイジ傑作を全世界待望の単独LP再発。オリジナルマスターからハイレゾAD変換/最新マスタリングを施し、更に、長年の誤解を解く正しい曲名でお届けする決定版エディション。発掘レア写真も多数掲載!作品解説:柴崎祐二。
ポストパンク期の大阪を代表するインディー・レーベル、ヴァニティ・レコードの第二弾として1978年に発表された『クリスタリゼイション』は、SAB(サブ)と呼ばれた当時若干19歳の天才音楽家が思い描いた壮大な音楽の叙事詩を、電子音楽機材を用いて磁気テープ上に「結晶化」したアルバムで、「ニューエイジ」の呼称・風俗が日本に広まる前に出現したプレ・ニューエイジ・ミュージックの名盤です。録音では2人のミュージシャンのサポートを受けていますが、大半はSAB自身による多重録音で制作されたもの。SABの唯一のソロ・リリースである『クリスタリゼイション』には、Brian EnoとObscureレーベル勢やPopol Vuhからの影響を窺わせる編曲・楽器法が聴けますが、それらの影響からの回避も同時に試みられており、その結果、「どんなシンセ音楽の系譜にも属さない傑作」(※註)という地位を獲得。2020年代のオーディエンスにとっての新たな古典となっています。また、近年勃興したニューエイジ・リバイバルや日本の環境音楽の再発見といった動向の中で、時を経て一層輝かしい音楽価値を持つこととなりました。アートワークは思想家ロジェ・カイヨワの著作から着想を得ており、図版(土星)はまりのるうにい(松岡正剛夫人)が描いたもの。
※註)『レコード・コレクターズ』誌2023年11月号特集「日本の新名盤1970-89」掲載 田山三樹氏による『Crystallization』評。
=作品仕様=
+ オリジナルマスターよりハイレゾAD変換/最新リマスター
+ 4頁インサート、発掘貴重写真掲載
+ 解説:柴崎祐二/英訳掲載

今のアート文脈から無きものとして抹消されるなら我々で存在証明してやるという意気込みだけで展開した企画ながら、世界的にも話が通じることが確認できたヘンリー川原再訪運動 (複数の記事になって取材も受けました)。そんな中、鋭意準備中の続編 『電脳的反抗と絶頂2: その他のヘンリー川原』 (仮題)の景気づけに投与するのが今回のシングルです。※コンピには未収の限定ワンオフ・リリースです。
この「Minami-kaze α Wave(南風 α ウェイヴ)」 は、川原が手がけた希少な日本語ヴォーカル曲であり、1993年にHMD (H Music De-Perception) という名で発表された「南風#3」の未発表ヴァージョンだ (マニアですいません)。 同曲は『電脳的反抗と絶頂』 にも収録したサイバーエキゾ・トラック「南風」をヴォーカル曲用に改編したもので、記録によれば宝達奈巳が歌い、既出版とMIXが微細に異なる未発表ヴァージョン。90年代末のTKファミリーを彷彿とさせるユニット名で、80年代に細野晴臣がプロデュースしたアイドル曲群に真っ向から挑んだような<ポップスもできた川原>を確認できる希少例だ。
=作品仕様=
+ 半透明GREEN VINYL
+ 片面1曲のみ収録
+ 特殊アルミ蒸着紙を使ったペラジャケ付き。見本図版の色目は実物と異なります。ギラギラになります。
話題の民謡レゲエ遂にアナログ・リリース!
デビュー50周年を迎える民謡界を代表するシンガー金沢明子の民謡とレゲエを融合したキラーチューンが遂に正規リリース。
現在海外から再評価を受けている国産ダンスミュージックの草分けFAR EAST RECORDINGSの設立者である寺田創一が手掛け大ヒットしたアルバム「HOUSE MIX1」(1991年リリース)に収録のナンバー(「秋田音頭~秋田大黒舞」メドレー)。
リリース当時、アルバムをアレンジした寺田創一の発案により、プロモーション用に非売品7inchレコードが作成されていたが、このほど当時同様にオリジナル・アレンジャー寺田創一のエディットによる7インチ・シングルの正規発売が決定。配信もスタート。
トラックリスト:
Side A
1. 秋田大黒舞
Side B
1. 秋田音頭

東京拠点のサウンド・アート系俊英レーベル〈ato.archives〉より、台湾のモジュラー・シンセ・シーンを横断的に捉えた注目のコンピレーション・カセットが登場。台湾のモジュラー作家であるRyan J Raffaによるキュレーションのもと、台湾各地の実験電子音楽家たちによる音響の地層がここに結晶。パルス、断片、残響、倍音。風景の縁をなぞるように鳴らされる音たちは、都市と自然、身体と記憶の境界を静かに揺さぶるかのよう。過剰な演出を避けた構成からは、東アジア的な時間感覚と詩的ミニマリズムが滲み出しています。まさに電子音とともに編まれる地誌的なサウンド・ドキュメント。世界と交信する回路の中で生まれた、静謐で現地的なエレクトロニクスの記録集であり、必聴です。

〈Kankyo Records〉にもモダン・アンビエントの結晶的作品を残す実験音響作家──Yama Yuki主宰のもと、Marginal ConsortやEast Bionic Symphoniaでの活動も知られる前衛音楽家、多田正美や前衛劇団〈パパ・タラフマラ〉で音楽を指揮した環境音楽の名手・菅谷昌弘といった作家の貴重なカセットフォーマットの新譜まで手掛けてきた、現行国内最高峰の音響系カセット・レーベル〈ato.archives〉のタイトルが一挙到着!本作は、Maps and Diagramsが得意とする繊細な環境音楽にインスパイアされたアンビエントを、自然への静かなオマージュとして結晶化したような作品。カセットテープ特有の温かい質感と、柔らかく揺れる電子音が重なり、森の中で風や光がゆっくりと移ろうような穏やかな音世界。聴くほどに森の奥へと誘われるような一本。

シカゴ音響派の中心にいた5人が、録音スタジオを楽器として扱いながら作り上げた1994年の革新的デビュー作『Tortoise』。 ミニマル、ジャズ、ダブ、エレクトロニカを溶かし込み、後にポストロックと呼ばれるジャンルの基礎を形作った名盤。メンバー全員がマルチ奏者として楽器を持ち替えながら、リズムと質感を中心に据えたアンサンブルを構築。Tortoiseがもともとベース2名と打楽器3名という珍しい編成で結成されたことからも分かるように、複数のベースが重層的な低音の地形をつくり、3人のドラマーがミニマルな反復とダブ的な空間処理で立体的なグルーヴを生み出す。ヴィブラフォンやパーカッションも加わり、後に開花するアフロビート志向はもとより、ジャマイカン・ダブやエチオ・ジャズの影響が強く感じられ、ヴォーカルやギターソロが無いとは思えない豊かな音像が広がる。ポストロックの原点にして、Tortoiseの美学がすでに完成していたことを示す決定的デビュー作。

これがRadigue史に残された最後のフィードバック音源!70年制作の未発表作品、大きな転換点とされる傑作Opus 17が待望の初CD化!
1970年にヴェルデロンヌで開催されたインスタレーションの為の作品で、この同じ年に自作シンセの第1号を完成させ、濃厚ドローンへの道へと歩んで行きます…ただごーっと鳴っているというよりも、霊的な存在感が研ぎすまされ、音それぞれが浮かび上がって独立行動するような迫力があり、後のシンセ期と生楽器演奏に繋がる芯がありつつ、フィードバックでこその荒い太さが素晴らしい仕上がりです。彼女の技術が惜しみなく注ぎ込まれた全5編を収録。
映画アキラの凄まじい音楽で一躍世界中にその存在を知らしめた、世界民族超越演奏グループ芸能山城組。そのOST以前に発表された86年名盤がヴァイナル再発。
途轍も無く深い、地球の声・・・人の声も民族楽器も並列に放出され、大きな渦を呼び、それらが自然界の事象と完全に結びついて宴を起こす。原始レベルで人の感情を引き出すこの感覚は本当この人達だけな凄まじさです。

デンマークのミニマル・アンサンブル、Copenhagen Clarinet Choirと作曲家Anders Lauge Meldgaard のコラボレーション・アルバム《Jeux d’eau》をリリース
《Jeux d’eau(ジュ・ドー)》は、実験的アンサンブル Copenhagen Clarinet Choir と、デンマークの作曲家・演奏家 Anders Lauge Meldgaard による探究的なコラボレーションから生まれた作品です。中心となるのは Meldgaard による作曲と、日本発の電子楽器 New Ondomo の演奏。この楽器は1920年代後半にフランスで生まれた最も古い電子楽器のひとつ オンド・マルトノ に着想を得て開発されたもので、Copenhagen Clarinet Choir の鮮やかなエネルギーと冒険心が、Meldgaard の音楽的ヴィジョンに生命を吹き込んでいます。
プロジェクトの着想源となったのは、イタリア・ティヴォリにある Villa d’Este の庭園を Meldgaard が訪れたことに始まります。この場所はかつて Franz Liszt や Maurice Ravel にインスピレーションを与え、彼らは同名のピアノ曲《Jeux d’eau(水の戯れ)》を作曲しました。本作もその系譜を受け継ぎながら、新たな音の旅へと聴く者を誘います。従来の作曲家たちが厳格な構造に重きを置いていたのに対し、Meldgaard はより開かれた形式を採用し、演奏者が即興的に関与できる余地を残しています。
こうした柔軟性が、ミニマル・ミュージック特有の反復の性質に、よりしなやかで心地よい響きを与えています。
コペンハーゲンの The Village で録音されたこのアルバムでは、クラリネット・クワイアの有機的な共鳴と、New Ondomo および電子音の予測不能なテクスチャが交錯する音響体験が展開されます。
《Jeux d’eau》は、構造と自由、前進と反復を絶妙に行き来する音楽です。Terry Riley や Steve Reich といったアメリカの古典的ミニマル・ミュージックに影響を受けながらも、単なる模倣にとどまらず、後期ロマン派的な抒情性を帯びたメロディと豊かなハーモニーにより、反復の厳格さがやわらげられています。加えて、Jo Kondo や Sueko Nagayo のような日本の作曲家に通じる繊細さと明快さも感じられます。作品全体は、躍動と静寂が交差する、遊び心と深みを兼ね備えた音世界を生み出しています。
この作品は、水への賛歌であると同時に、人間と自然の繊細なつながりに対する静かな問いかけでもあります。流れるような形とオープンな記譜法により、音楽は自然のダイナミクスを映し出す鏡のような存在となり、演奏者には即時の気づきと、協調、バランスへの配慮が求められます。水のように、音楽もまた変化し続けるものであり、私たちの環境が常に移ろいゆく存在であること、そしてそれを守る責任があることを、優しくも力強く伝えています。

後年、職業音楽家として名を成すある若者が1984年に自費出版した幻の異端シンセLP、ここに遂に公式復刻!! 80年代初期ニューヨークのアヴァンギャルド・ムーブメントの熱気にくらったいち日本人のアウトサイダーDIY精神爆発の刻印。シンセ一台とヴォイスのみで表現されたこのウルトラローファイな初期衝動的探求は、シニシズムが蔓延する時代、内なる「人間」DNAを揺り起こす。これは現代の神話である。
『Music in DNA』は、1980年代初頭のニューヨークに滞在し、故郷のしがらみから解放された日本人青年、Yasuhito Ohnoが自主制作したLPで、音楽、絵画、パフォーマンスといった当時の様々な前衛的ムーブメントと80年代ニューヨークの地産地消エネルギーにインスパイアされた、「外部」としてのDIY精神が溢れ出る情熱の結晶体。Ohnoはポリフォニック・シンセサイザーの傑作、Roland Juno-60と4トラックマルチレコーダーのたった2台の機材と自身のヴォイスを用いて、若々しい「エッジ」を開放的なローファイ音楽の探求へと注ぎ込みました。全体が奔放な魅力に満ちており、それは、新しい世界に飛び込んで戯れる生々しくフレッシュな人間の精神の開放。Ohnoは、DNA研究、パーソナルコンピューティング、初期のコンピュータグラフィックスといった当時の技術開発全般がもたらす人間的な可能性にも触発されており、収録曲の一部は初期CGのデモ映像のバックグラウンド音楽に使われ、また、本作のジャケットは初期のCGアートです。その後、彼は日本で職業音楽家となりますが、『Music in DNA』は、表現技術を磨く以前の、ひとりのアーティストの作家性の始原を記録したドキュメントであり、極限状態にある剥き出しの無垢が、啓蒙以前の先史神話のように我々に迫ります。シニシズムが蔓延する時代、『Music in DNA』は、寛大な無邪気さとありのままの自分を蘇らせる唯一無比の作品です。ライナーに掲載したYasuhito Ohnoの寄稿は、我々が失っているものを肩の力を抜いて鋭く問いかける名文!

後年、職業音楽家として名を成すある若者が1984年に自費出版した幻の異端シンセLP、ここに遂に公式復刻!! 80年代初期ニューヨークのアヴァンギャルド・ムーブメントの熱気にくらったいち日本人のアウトサイダーDIY精神爆発の刻印。シンセ一台とヴォイスのみで表現されたこのウルトラローファイな初期衝動的探求は、シニシズムが蔓延する時代、内なる「人間」DNAを揺り起こす。これは現代の神話である。
『Music in DNA』は、1980年代初頭のニューヨークに滞在し、故郷のしがらみから解放された日本人青年、Yasuhito Ohnoが自主制作したLPで、音楽、絵画、パフォーマンスといった当時の様々な前衛的ムーブメントと80年代ニューヨークの地産地消エネルギーにインスパイアされた、「外部」としてのDIY精神が溢れ出る情熱の結晶体。Ohnoはポリフォニック・シンセサイザーの傑作、Roland Juno-60と4トラックマルチレコーダーのたった2台の機材と自身のヴォイスを用いて、若々しい「エッジ」を開放的なローファイ音楽の探求へと注ぎ込みました。全体が奔放な魅力に満ちており、それは、新しい世界に飛び込んで戯れる生々しくフレッシュな人間の精神の開放。Ohnoは、DNA研究、パーソナルコンピューティング、初期のコンピュータグラフィックスといった当時の技術開発全般がもたらす人間的な可能性にも触発されており、収録曲の一部は初期CGのデモ映像のバックグラウンド音楽に使われ、また、本作のジャケットは初期のCGアートです。その後、彼は日本で職業音楽家となりますが、『Music in DNA』は、表現技術を磨く以前の、ひとりのアーティストの作家性の始原を記録したドキュメントであり、極限状態にある剥き出しの無垢が、啓蒙以前の先史神話のように我々に迫ります。シニシズムが蔓延する時代、『Music in DNA』は、寛大な無邪気さとありのままの自分を蘇らせる唯一無比の作品です。ライナーに掲載したYasuhito Ohnoの寄稿は、我々が失っているものを肩の力を抜いて鋭く問いかける名文!
限定100部カラーヴァイナル仕様。Gigi Masinが特別プレゼンターとして紹介する、イタリアのアンビエント・ユニットUp To 23の2ndアルバム。Marco BuffettiとFrancesco Fincatoに加え、本作からEnrico Coniglioが正式加入し、3名体制へと拡張。80年代SF映画のサウンドトラックから強く影響を受けたという本作は、アンビエント/エレクトロニックを軸に、ドゥーム的な暗さとロマンティックな光が同居する独特の世界を構築。シンセの揺らぎと深いリバーブ、霧のように漂うギターが重なり、過去に想像された未来の風景を思わせる。Gigi Masinの美学を受け継ぎながら、Up To 23ならではのメランコリックな質感が際立つ1枚。

スイスの大名門〈WRWTFWW Records〉が手がける、アンビエント、ミニマル、実験音楽のコンピレーション・シリーズ第2弾『Art Form 2』。日本アンビエント、ニューエイジ、ミニマル、実験音楽、バレアリックなど、レーベルが大切にする静けさと質感を軸にした選曲で、80年代〜90年代の環境音楽の精神を現代的にアップデートしたような内容。シンセの柔らかなレイヤー、透明感のあるピアノ、風景の断片のようなフィールド録音、穏やかなドローンなど、参加アーティストそれぞれが独自のアプローチで音の空間を描き出している。曲ごとに異なる質感を持ちながら、アルバム全体としては深い静寂と統一感が漂っており、生活に寄り添いながらも静けさの中に豊かな色彩があり、耳を澄ませば深い音響世界が広がる。

フランスのプロデューサーSimo Cellと、エジプトの詩人/シンガーAbdullah Miniawyによるコラボ作。前作EPから続くタッグで、デジタル疲れの時代に生きる私たちをテーマに、現代を象徴する実験的ベース・ミュージック作品となっている。ベース・ミュージックやダブステップの重さを軸に、Miniawyのアラビックな歌声や語りが重なり、祈りのようでもあり、機械的でもある独特のムードを生む。曲ごとに雰囲気が大きく変わり、重低音がゆっくり迫ってくる曲もあれば、霧の中を歩くようなアンビエント、奇妙に跳ねるリズムの曲もある。2分動画に最適化された現代の消費スピードに逆行し、時間をかけて変化する構造を採用した、聴くほどに深く沈み込む一枚。

エストニア・アンダーグラウンドの象徴Ajukajaと、変幻自在のボーカリスト、パフォーマーMart Aviによる、13年にわたる制作期間を経て完成した異形のダブル・アルバム『Death of Music』。収録された楽曲は、ポップ、クラブ、アンビエント、ポストR&B、実験音楽が縫い合わされた万華鏡的構成で、Ajukajaのオーガニックで奇妙に歪んだ電子音と、Mart Aviの変幻する声が絡み合い、曲ごとに世界が激しく変容する。ノイズ、歪み、静寂、甘いメロディが交互に現れ、メロディは美しいのに、どこか歪んでいて、常に不安定な揺らぎがある。美しさと奇妙さが同居する、ポップの死骸を縫い合わせたような奇妙なポップネスは、音楽が壊れながら進化していく瞬間をそのまま封じ込めたよう。
〈R=A〉や〈BREW〉からのリリース、Montel Palmerのメンバーとしても知られるケルン拠点のプロデューサーTBZが、最新12インチ『NEW』を自主リリース。ローファイ・ダブとデジタル・ビートの境界を押し広げるような、TapesやJahtariの系譜を思わせるチップチューン的ダブの軽さと、TBZらしい湿ったローエンドが同居する、完全自主制作ならではの自由度の高い作品。丸く歪んだキック、湿り気を帯びたベース、ヨレたループ。どの曲も古いサンプラーが息をしているような温度感があり、デジタルの非現実感と宅録の親密さが絶妙に混ざり合う。ダブ、ゲットー・エレクトロ、ローファイ・ビーツが自然に交差し、夜の部屋で一人遊びしているような、じわじわとクセになる宅録ダブの魅力が詰まった一枚。
John T. Gast主宰レーベル〈5 Gate Temple〉から届いた、Sister Marionのミステリアスな7インチ。A面にはBabyfatherのメンバーとしても知られるJames Massiahをフィーチャーし、乾いたスポークンワードとミニマルなビートが絡む、ロンドン深夜の空気をそのまま封じ込めたような1曲を収録。B面には John T. Gast自身によるダブ・ヴァージョンを収録。電脳空間の奥で反響するような、独特の空気感を持つ独特のミックス。UKアンダーグラウンドの現在形を凝縮した1
枚。
『Acid Mt. Fuji』『Zen』など、90年代に独自の美学を確立した横田進。その黄金期に録音されながら未発表のまま眠っていたDAT音源を復元したアーカイブ作品が、〈Transmigration〉から2LPで登場。Ray Castleに贈られたテープが偶然の再会によって発掘され、没後10年という節目にようやく世に出た奇跡のリリース。収録された8曲は、湿度を帯びたアシッドライン、幽玄なアンビエンス、スピリチュアルな浮遊感が交差し、当時の彼が持っていた柔らかいサイケデリアが鮮やかに蘇る。A面のダウンテンポ寄りアシッドから、B面の浮遊感、C面の儀式的なグルーヴ、D面の宇宙的な余韻まで、名義を横断していた時期ならではの多層的な世界観が広がる。90年代の横田進の核心を捉えた、電子音楽史的にも重要な発掘盤。
アートとクラブの境界を自在に往復するフランスのプロデューサーLow Jackが、Bambounou主宰レーベル〈Bambe〉から最新7インチをリリース。鋭く跳ねるビートとざらついた低音が牽引する、バイレファンキやゴム、インダストリアル、エレクトロが混ざり合うハイブリッドな質感。都市の雑踏が歪んで聞こえるような幻覚的スピード感があり、アート作品由来の抽象性とクラブ・トラックとしての強度が同居している。A面には原曲のラジオ・エディット、B面にはBambounouによるリミックスを収録。
NYブルックリンのコンポーザー、パペッティア Tristan Allen が、4年をかけて制作した神話三部作の第二章となるアルバム『Osni the Flare』。前作『Tin Iso and the Dawn』に続く物語で、火の発見を通じて人間が神へと変容していくというテーマが全4幕構成で展開される。言葉を持たないボーカル、オルガン、オカリナ、トイ楽器、フィールド録音など、非常に多様な音素材が使われ、ファンタジックでシンフォニックな音世界を構築している。トイ楽器や素朴なメロディが童話のような質感を生んでおり、神話的なテーマと結びつき、フォークの原初的な雰囲気も感じさせる。自宅で録音された手触りのある音像は、聴く者を静かに包み込み、まるで一冊の神話絵本を音だけで読んでいるかのよう。物語の持つ力と共鳴して、Tristan Allen の創造性がさらに豊かに開花した作品。

アンビエント、インダストリアル、実験音楽といったジャンルで活動するイタリアのギタリストEraldo Bernocchi、ブラジルのヘヴィメタルバンドSepulturaの元ドラマーとして世界的に知られるIggor Cavalera、そしてご存じMerzbowという、一見すると異質な3者のコラボレーションから、熱帯雨林の夜をテーマに予測不可能なサウンドを生み出した作品が〈PAN〉より登場。Bernocchi が手がける重層的なギターと電子処理が土台を形作り、Iggor Cavalera が肉体的で原始的なリズムを叩き込む。さらに Merzbow がノイズの嵐を注ぎ、全体を圧倒的な音響体験へと押し上げている。激しいインダストリアル・ドローンや環境音的テクスチャーの中に、時折ジャングルを思わせるプリミティヴな打楽器の呼吸が浮かび上がるそのサウンドは、単なる轟音ではなく、森の闇に包まれるような没入感と儀式的な高揚を兼ね備えている。深夜に聴くと、音の密林に迷い込むようなトリップ感のある一枚。

限定'VIDEO GAME'カラーヴァイナル・エディション。『サルゲッチュ』のドラムンベースが満載の超オイシイ一枚が登場!1990年代から2000年代初頭にかけて自身のレーベル〈Far East Recording〉からリリースされた作品をHuneeのキュレーションでまとめた『Sounds From The Far East』を〈Rush Hour〉よりリリースし、再び脚光を浴びることになった、ジャパニーズ・ディープ・ハウス・レジェンド、寺田創一。そのスタイリッシュで風雅なハウス・ミュージック・プロダクションで世界的によく知られているだけでなく、ビデオゲーム・サウンドトラック制作も数多く手掛ける同氏による、プレイステーション用ゲーム『Ape Escape』(サルゲッチュ)のサウンドトラックからの6曲を集めたコンピレーションEP作品『Apes In The Net』が、自身の〈Far East Recording〉より堂々アナウンス!自身の制作してきたハウス・トラックとは一線を画すドラムンベースやジャングルに傾倒した内容であり、アトモスフェリック・ドラムンベースやブレイクコアがアンダーグラウンド・シーンを飛び越えて興隆する20年代の今の空気にもフィットした一枚。

MFMの名作、Gigi Masinを一躍有名にしたリリースがリプレスです!! 立ち上る桃源郷...生命本来の瑞々しさが蘇る儚いひと時...ニューエイジ/バレアリック新時代に歴史的遺産を提示する名レーベル"Music From Memory"より、新たに出版されるのはイタリアの古くからのアンビエント作家、Gigi Masin。
イタリア産アンビエントの名盤Windや、あのCharles Haywardとの共作なんかも発表している人物。その"Wind"収録曲始め、今作はこれまでの作品から選出された編修盤という1枚で、どれも有機的な楽園の広がりがあり、穏やかに包んで心を離さず、すやすやと佇む電子の海辺が待っています。透明なアンビエンスとコーラスや、魅惑に響くストリングスもさながら、なにより音のプロダクション面が際立っていて、その場の空間への浸透度合いが感動もの。全音楽好きに推したい珠玉盤です!
