Electronic / Experimental
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これで「生音」とは・・・・緩やかに、そして、優雅にビルドアップするこの感覚。心地好いアンビエンスを伴い、静寂の中を縫うように突き抜ける、繊細なリズムとそのダイナミズムは圧倒的です。しかし、不思議と聴き疲れしません。エクスペリメンタル脈において、今最も注目すべきドラマーの一人ではないでしょうか!マスタリングはもちろんShelter Pressお抱えの名技師、Rashad Beckerが担当。
オリジナルリリースは1998年。オウテカの名前を世界に知らしめたファン必携の大出世作。アートワークのどこにもタイトルが印刷されていないため、後にリリースされたEP作品『EP7』に合わせて『LP5』と呼ばれるようになった。
本作では初期のアルバムに見られた温かなサウンドを一切放棄し、『Chiastic Slide』や『Cichlisuite EP』で探究し始めたテクニカルなスタイルをさらに追及。
レディオヘッドが『Kid A』という大名盤を生むにあたって影響を受けた重要作品として本作を挙げているのはよく知られている。
収録曲の「Drane2」は、初期の楽曲「Drane」に対する回答とされるエイフェックス・ツインの楽曲「Bucephalus Bouncing Ball」に対して回答したものだとショーン・ブースは語っている。
オリジナルリリースは1997年。リリース当初こそ『Tri Repetae』や『LP5』と比較して評価は高くなかったが、その革新性と後の音楽シーンに与えたあまりにも大きな影響から、今では評論家によって高く評価されている名盤。
ノイズの渦で聴く者の度肝を抜きまくった衝撃の一枚。アートワークはもちろん盟友ザ・デザイナーズ・リパブリックが手がけている。
羽根付き帽子を被り、サンフランシスコの路上でキーボードの演奏を行った伝説的女性作家、The Space Lady。
70年代終わりの活動開始から35年を経て、今回が初の正式アルバム。
話題溢れる経歴を除いても音楽性は素晴らしく、ひたすら浮遊するシンセに乗せてぼやけたボーカルがほ~~~~と高らかに舞い上がるといったもので、この素朴で楽しげな感覚はIasosやUku Kuut、Moondogらに通じる音楽の普遍的な素晴らしさがあります。そしてなにより中毒性高い!
激トリップするBorn To Be Wild (最高)を始め、Steve Miller BandのFly Like An Eagle、The Electric PrunesのI Had Too Much To Dreamといったカバー曲も披露。勿論先行シングルMajor TomとRadar Loveも収録してます!
一家に1枚級の素晴らしさです。
国からの助成金で整えた機材をつかい、娘Lilithのため妻のDiana Rogersonと演奏した長時間のセッション集を作品にした傑作。ドローン~ノイズ系列として捉えられておかしくない感触の音楽ですが、時間と空間の崩壊を彷彿させる秘教的音楽。特製ラミネートのしっかりとした装丁のハードボックス仕様。
バートンとプリシラのマクリーン夫妻は今までにそのプロフェッショナルな作曲活動、演奏活動を通して、傑出したLPやCDを発表してきたという長い実績がありますが、この作品が特にユニークなのは、夫妻が1975年から2001年までの間繰り広げてきた広範囲で多岐にわたるピュアな電子音楽の全てのエッセンスを、初めて一枚のCDに包含するという試みです。興味深いことに、彼らの使用楽器や製作環境は変わったにも関わらず、作曲へのアイデアは以前となんら変わっておらず、それが一枚のCDへの統一感を与えています。
このCDのカヴァーデザインを構成している「Song of Nahutal」のグラフィックな譜面に関連して、バートン・マクリーンと、グラフィック・アーティストのゲイリー・パイルは音によって引き起こされる潜在意識の映像的な側面を探求する必要性を感じました。その芸術的解釈は音のダイナミクス、タイミング、可聴外の高、低音のエリア、組織的な音色の様相までを、まったく独自な芸術的表現で具現化しています。(ライナーノート序文より抜粋)
80sノイズ/インダストリアル・ミュージック黄金期のリスナーから昨今のエクスペリメンタル・テクノ・フリークまで魅了。ルーマニア出身で現在はLAを拠点とする女性音楽家アレキサンドラ・アトニフは、東西冷戦時代に一世を風靡した建築様式「ブルータリズム」にインスパイアされた音楽「リズミック・ブルータリズム」を提唱。
彼女はヴィンテージなシンセサイザーや高額な機材を一切使わず、フリーウェアを駆使して正に剥き出しのコンクリートのごときビートを放出。その装飾を削ぎ落としたトラック群はエスプレンドー・ジオメトリコら偉大なる先人たちを彷彿とさせる凄みを既に漂わせる。ミニマル・テクノの機能性を保ちつつ、クラブ・ミュージック通過後のノイズ/インダストリアル・ミュージックが失ったヴァイブス、凶暴性を感じさせる唯一無二のサウンドは、既存のインダストリアル・テクノとは一線を画している。
今作『リズミック・ブルータリズム 第2集』は、より抽象的で電子音楽寄り最近作をまとめたもの。『第一集』から早くも大きく変化を見せ、全編に作家のブルータリズムがみなぎる激烈内容。ブリン・ジョーンズも草葉の陰で頷いてくれるに違いない!
イタリア地下シーン最深層で活躍する同国の重要作家、日本企画盤もリリースされている、Riccardo Sinigagliaも参加。近年加速するイタリア地下シーン再評価の流れにまたしても一石を投じる再発案件!印象的なアートワークは、Domenico Maidaによるビデオ作品「Wow and Flutter」の一幕から取られたもの。二台のシンセサイザーとピアノ、サンプラー、パーカッションというシンプルな編成ながら、和やかなアンビエンスと広大なる宇宙観にただただ埋没。時空の隙間を行ったり来たり、恍惚としたサウンドにはうっとり。限定500部。
「感傷的なものは排除したかった」と語る、約30年ぶりに《MUTE》から発売されるアルバム『ニュー・ディケイド』は、世界の、自己陶酔する偽物たちへの彼女からの断固たる反撃なのだ。「今の状況を考えると、私はラッキーだったのかもしれません。昨年は特に、生きているだけでもある意味、幸運という状況でしたから。ミュージシャンやアーティストとして、自分の気持ちを率直に語ることができるのは、このような状況下においてはある種の特権であり、それを濫用してはいけないと感じました」
これは、近年のPhew にとっての行動指針となっており、その特徴的なヴォーカルと、熱を帯びたドローン・シンセサイザーや、脆性なドラムマシーンなどを融合させた多数のソロ作品を制作してきた。パンデミックが起こるかなり前から、彼女は自宅で孤立して制作の仕事をすることには慣れており、近隣の住民の迷惑にならないように、声を抑えてもいた。『ニュー・ディケイド』では、ますますその雰囲気が濃くなっており、それは過去18ヶ月にわたり、ツアー活動を休止していた影響でもあるという。この荒涼とした、憑りつかれたようなアルバムは、ひび割れた、ダブ色の強いエレクトロニクスを背景に、英語と日本語で唱えられる空虚な言葉や、言葉にならない悲鳴やうめき声で構成されている。
タイトルの『ニュー・ディケイド』これは、かつては希望やダイナミズム(活力)を意味する言葉だったが、2020年代の幕開けに発表された新聞や雑誌の記事の多くは、今後どれだけ状況が悪化するかを予想したものばかりだった。「30年前には、“ニュー”という言葉は、進歩や物事がよくなることの同義語でした」と、80年代のバブル期の日本が熱狂した拡大主義を思い出して、Phewがいう。「今はもう、そんな事は信じていません」そして、このアルバムを通して、時間の認識についての、緩いコンセプトが流れているのだという。「80年代、そして90年代までは、物事が過去から現在、未来へという流れで進行していましたが、特に21世紀が始まって以来、その流れが変わってしまったと感じます。個人的には、現在から連なる未来というものが、見えなくなってしまいました」このことは、現在の彼女の作品の、身の置き所の無い性質に反映されている。Phew は、多くのアナログ・シンセのリヴァイヴァリストたちのように意図的にレトロにしているわけでもなく、最新のトレンドに追いつこうと、時間を無駄にしたりもしない。 Phewの音楽は、独自の周波数に共鳴する、時を超越した音楽なのだ。
Meredith Monk、Bjork、Joan La Barbara辺りのファンにもレコメンド。1970年代から80年代にかけて、インド、メキシコ、日本、北欧、イタリア、フランスなどでツアーを行い、コンテンポラリー・ダンスの振り付けという分野での革新的なアプローチを行ってきたスウェーデンの伝説的ダンサー/振付師/パフォーマーであるGreta Lindholm。スカンジナビアのフォークロアからジャズのスキャット・シンギング、ヒンドゥー教音楽、バロック音楽のアリアからアフリカのピグミー、ミニマリズムに至るまで、世界各地古今東西の様々な声楽文化を取り込み、アヴァンギャルドに独自再解釈。60年代後半に登場して以来、世界のコンテンポラリー・ダンス・シーンでも特異かつユニークな存在としてあり続けた同氏のライブ・パフォーマンスの「音」へと初めてフォーカスした画期的編集版作品が、イタリア地下/前衛へと大きく光を当てた聖地〈Black Sweat〉とスウェーデンの〈sing a song fighter〉より共同リリース。瞬く間に吸われ、気圧され、ただ息を呑むばかり。底なしに実験的にしてパフォーマティヴな音の景色の中でも、催眠術のごとく美しく広がるその息遣いは、半世紀以上に及ぶキャリアを誇るレジェンドならではのもの。凄まじい出来です。これは一生モノお探しの方には間違いなく必携の一枚かと。