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【赤花 再発売に寄せて】
1978年。沖縄県の日本復帰から6年が経っていました。
沖縄の若者は復帰を境に中央志向になり、キラキラ輝く東京へと目が向けられ、当時の私は、沖縄が忘れられてしまうという危機感を持っていました。音楽仲間とそういう話で何度も夜通し話し合ったことを覚えています。
沖縄の若者にもう一度沖縄の素晴らしさを伝えるには、東京から沖縄音楽を発信するということが先決だと、本土デビューすることを決め、この『赤花』をリリースすることになりました。
このレコーディングは当初、沖縄民謡の記録盤のような企画だったのですが、デモテープに『バイバイ沖縄』を忍ばせると受けが良く、『オリジナル盤』という企画に乗せ換えることに成功しました。
そもそも沖縄音楽はポップス感に溢れています。それを分かりやすく伝えたかったので、言葉もメロディーもよりポップスに、ロックに、ソウルに仕上げ、さらにアレンジャーやミュージシャンがそうそうたるメンバーだったので、演奏も素晴らしいです。
そしてレゲエとの出会いも運命的でした。ボブ・マーリーのコンサートで初めてレゲエという音楽に触れ衝撃を受けましたが、そのリズムは沖縄民謡がそのまま歌えるリズムでした。これは私自身が沖縄音楽の素晴らしさを再認識、再発見することができた出来事でした。早速『バイバイ沖縄』に取り入れ、以降はネーネーズなどでもそのリズムを多用することになります。
そういう1978年の『赤花』は、沖縄を再発見して欲しいという若者へのメッセージでしたが、私の再出発、いや原点としても大きな意義のある作品です。
今もネーネーズへと受け継いでいる『島唄をベースにしたオキナワンポップス』の源流を、再発売のこの機会にぜひ聴いてみてください。
知名定男
それとも無関心とアノニマスな悪意がスクランブルする立体交差からの不明瞭なレポート?
伝説的なサイケデリックロックバンドWhite Heaven及びThe Stars解散後、近年は石原洋 with Friendsとして活動していた石原洋が満を持してソロアルバムを完成させました。
ゆらゆら帝国やOgre You Assholeのサウンドプロデューサーとしても知られる石原ですが、ソロ名義での自身の作品は実に23年ぶりとなります。
都市の雑踏の奥から微かに聴こえてくる演奏と歌は、アンビエントでもアヴァンギャルドでも、所謂メロウでもない、いまだかつて聴いたことのない官能的な音楽であり、
音楽(石原)と世界との距離の取り方を示した極めてコンセプチュアルかつ革新的な作品です。
参加ミュージシャンは、White Heaven, The Starsで長年石原と共に活動してきた栗原ミチオを始め、北田智裕と山本達久、エンジニアも務める元White Heavenメンバーの中村宗一郎。
和ジャズ、レア・グルーヴの名盤がクリアライムイエロー・カラーヴァイナルで再リリース!
一打のドラムに全身が痺れるこの快感。日本が生んだ超絶ファンキー・ドラマー、石川晶がグルーヴのワンダーランドを駆け巡る!
日本が生んだ超絶ファンキー・ドラマー、石川晶。ジャズとロックとアフリカン・ミュージックを縦横無尽に駆け巡り、融合させ、独自の音楽性を築き上げた手腕は多方面で高く評価されている。その経歴にはジャズ・ロック~レア・グルーヴの名作が並ぶが、なかでも抜群の選曲と痛快な音楽性で寵愛されるのが本作。フェラ・クティのアフロ・ファンクをタイトにカヴァーした「Let’s Start」、ドラム・ブレイクを散りばめたダイナミックな「Bongo Rock」、アヴェレージ・ホワイト・バンドの名曲をジャズ・ファンクに仕立てた「Pick Up The Pieces」など、1975年録音とは信じ難い驚愕のモンスター・チューンがずらり。杉本喜代志、鈴木宏昌、村岡建ら名手のサポートも光る。
text by 尾川雄介(universounds/Deep Jazz Reality)
廃盤。石橋英子による映画「ドライブ・マイ・カー」オリジナル・サウンドトラック完全限定生産のカセットテープ
世界中に熱狂的ファンを持つ作家・村上春樹が2013年に発表した短編小説を、日本映画界・若手実力派No.1との呼び声の高い濱口竜介が監督/映画化。2021年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて日本人監督初となる脚本賞を受賞し大きな注目を集めた『ドライブ・マイ・カー』。本作のサウンドトラックを手掛けたのは、日本を拠点に海外レーベルからの作品リリース、ヨーロッパ等での国外ツアー・フェスティバル出演、シドニーの美術館Art Gallery of New South Walesでの音楽などを手掛け、世界を股にかけて活躍する音楽家・石橋英子。邂逅すべき宿命にあった2人、濱口竜介×石橋英子によるオリジナル・サウンドトラックが初回限定生産で待望のアナログ化。ファン必見のアイテムです。 2つのメロディーから解き放たれた、10の音楽たち。映画のために書き下ろした音楽を、1つの音楽作品として新たに構築。これまでも石橋と共にオリジナル作品を制作してきたJim O'Rourke、山本達久、Marty Holoubek、須藤俊明、波多野敦子が参加し、アコースティックな生演奏からエレクトロニクス、映画本編で使用された環境音までが見事に融合。ミックスとマスタリングはJim O'Rourke、ジャケット・デザインは石橋の作品を数多く手掛ける木村豊(Central67)、ジャケット・イラストは赤尾真代が映画のビジュアルをモチーフに描き下ろし。映画と共に光彩を放つ傑作です。
ジム・オルークもギターで参加!アカデミー賞受賞作『Drive My Car』の魂を揺さぶる音楽に続く、作曲家・石橋英子と濱口竜介監督による2度目のコラボレーション作品である『Evil Does Not Exist』が〈Drag City〉から登場。星野源、突然段ボール、Ogre You Asshole、坂本慎太郎、Jim O'Rourkeなどなど、もはやアンダーグラウンド/コンテンポラリーな音楽の枠を超え、名だたるアーティストをサポートしてきた日本が誇る名SSWによる待望の新作。石橋の崇高なコンポジションによりスコア化されたヴァイオリン、ギター、チェロ、鍵盤、ドラムといったセクションからなる孤高の一枚!
〈Unseen Worlds〉やKara-Lis Coverdale、Visible Cloaks、Joseph Shabasonから第四世界/ニューエイジ/アンビエント系リスナーにもレコメンドしたい一枚です!星野源、突然段ボール、Ogre You Asshole、坂本慎太郎、Jim O'Rourkeなどなど、もはやアンダーグラウンド/コンテンポラリーな音楽の枠を超え、名だたるアーティストをサポートしてきた日本が誇る名SSWこと石橋英子。アメリカの刑事/法廷ドラマ『ロー&オーダー』のキャラクターであるJack McCoy(演じたのは俳優Sam Waterston)へと捧げる最新アルバムが、オーレン・アンバーチ主将率いる豪州の実験/前衛音楽の聖地こと〈Black Truffle〉から登場!!!!!! ミュージック・コンクレートのテクニックから〈ECM〉を感じさせるコンテンポラリーかつ静謐なジャズの美学、滋養豊かなシンセサイザーのレイヤー、そして、ポップスから得たヒントまでもが彼女の自宅スタジオで混ぜ合わされた没入度MAXの天上なモダン・クラシカル・アンビエント/インプロヴィゼーション作!ジム・オルーク氏がミックスを担当。
本作は、シドニーのニュー・サウス・ウェールズ州立美術館で開催された、江戸時代以降の怪談やフォークロアに焦点を当てた展覧会「Japan Supernatural」のために制作。日本的なものを直接的に感じさせる音使いを表面的には避けながらも、本質的な部分にそのエッセンスと方法論を取り込んだ作風となっていて、不穏なポエトリー・リーディングに寄り添うシンセや生楽器のサウンドに、不協和音と美しい静寂が交互に立ち現れる先鋭的でユニークな内容となっています。石橋英子作品では常連のJim O'Rourke(コントラバス)とJoe Talia(パーカッション)とのコラボレーションで制作され、舞踊家であり振付家でもある藤村隆一が呪術的な短歌の朗読を披露。インナー・スリーブには、アーティスト・ポートレートと石橋英子のライナー・ノーツを収録。ジャケットとレーベル・デザインは阿部修平。ミキシングとマスタリングはJim O'Rourkeが担当!
CD期以降の日本のレフトフィールドな音楽の数々を一挙紹介した〈Music From Memory〉発の画期的コンピレーション・アルバム『Heisei no Oto: Japanese Left‐Field Pop From the CD Age (1989–1996)』でも紹介された事で近年ディガーやコレクターの間でも注目が集まり、『Heise No Oto』を編纂したNORIO & AZ氏の運営するレコード店〈Rare Groove Osaka〉や〈Revelation Time〉などで当時盤のデッドストックも出回っていた石黒浩己の幻の傑作『KOH MAITON』が初ヴァイナル・リイシュー!
今回、とても嬉しいことに「Koh Maiton」がアナログ化される機会に恵まれました。
30年も前の事ですが、タイ・プーケットのマイトン島滞在中に書き溜めた曲を収めたアルバムで、私自身とても思い出深いアルバムです。
これを機会により多くの皆さんに楽しんで頂けることを願っています。
ぜひ聴いてください。
石黒浩己
数々のスタジオワークやサポート・ミュージシャン、ビデオやイベント音楽の作曲&制作を担当、神奈川県茅ヶ崎市出身、東京を拠点に活動しているピアニスト、シンセサイザー奏者、作曲家であり、1992年に初のアルバム『Daydream』を発表、ソロ・アーティストとしてのキャリアを始動させた石黒浩己。93年に発表した本作『KOH MAITON』からは、前述の『Heisei No Oto』にも収録曲「Unity」がピックアップされ、ニューエイジ・リバイバル以降の文脈からも高い注目が集まっていた中での史上初のアナログ化となります。
タイはプーケットの近くに位置する小島、マイトン島に滞在中している際に作られた本作には、2000年代初頭のノスタルジックなゲーム音楽を彷彿とさせる「ETERNAL」、洗練された都会的な夜景を映し出す珠玉のシティ・ジャズ「Unity」、村松健の『+BLUE』の世界観にも通じる幽遠で透明感に溢れるニューエイジ・フュージョン・ナンバー「EPILOGUE」を始めとしたメロディアスで詩情に満ちた全10曲を収録。シティ・ポップからフュージョン、ニューエイジ・リスナーまで幅広く推薦したい必聴盤です!
門脇綱生 (Sad Disco)
(180g重量盤、帯付属)初期の2作品『シーナリィ』と『メロウ・ドリーム』が高く評価され、今やその名は世界のジャズ・リスナーが知るところとなった本作『A Letter From Slowboat』は2015年、実に16年ぶりに制作されたリーダー・アルバム。
録音は、福居も実力を認める有望なふたりの若手とともに、ホームであるライヴ・ハウス<スローボート>で行われた。
「Sonora」に滲む抒情、「Stella By Starlight」を包む詩情、「Speak Low」に溢れる躍動。タッチはより力強く、情感はより深く、香りはより豊潤に。
「昨日よりは今日、今日よりは明日、少しでも上手くなるように」。この思いを胸に40年間ピアノに打ち込んできた福居。
ここにはその40年間の集大成が鮮やかに記録されている。遺作であることの重みを除いても、純然たる名作である。
Text by尾川雄介 (universounds)
福居良の名盤『Mellow Dream』がブルーヴァイナル仕様にて発売決定!『Scenery』の約1年後に録音されたセカンド・アルバム。繊細でいながら情感豊かなプレイは健在だが、本作ではそこに力強さも増していて、福居の描き出す世界がより明瞭な輪郭と立体感をもって迫ってくる。甘美で切ない旋律に心打たれる「Mellow Dream」や躍動感と疾走感が溢れる「Horizon」など、眩いほどの快演が並ぶ。また、前作では1曲のみだったオリジナル曲が本作では3 曲になっており、より一層福居の音楽性を堪能できるのも嬉しい。その成熟と内容の充実を鑑みると、ファースト・アルバムを凌ぐ名作と言っても良いだろう。惜しくも2016年に他界した福居良。繊細なタッチ、豊潤な音色、美しい楽想。彼が見せてくれた"心地良い夢"に深い感謝を。
可憐であり、瑞々しいタッチで描く美しい演奏で国内のみならず、世界中のファンを魅了してきた北海道出身のジャズ・ピアニストで、福居良。現在は77年のオリジナル、復刻盤ともに貴重なそのセカンド・アルバム「Mellow Dream」が正規アナログ・リイシュー!オリジナル・復刻盤ともに万越えの激レア盤として知られる大名作が復刻です!これはトンデモなく素晴らしい一枚!センチメンタルな音風景を刻む、福居良のピアノによる情感豊かでリリカルな響きへと乗せて、Yoshinori Fukuiによる緊張感溢れるダイナミックなドラムス、Satoshi Denpoによる含みのあるベース・サウンドが鮮やかに夜を越していく、呑み込まれるような美しさを秘めた傑作。まさに「Mellow Dream」のタイトルがぴったりな朝焼けに萌ゆる響きです。これはアナログで是非。
(180g重量盤、帯付属)確信に満ちたタッチ、芯のあるスウィング感、ダイナミズムのなかに滲む情感。 ニューヨークに降り立った福居良が、師と仰ぐバリー・ハリスのリズム隊とともにバップの神髄に迫る。
わずか5枚の作品を残したのみで2016年に他界した福居良。本作は1999年録音の第4作。当時はCDのみでリリースされた作品の、これが初アナログ化となる。
師と仰ぐバリー・ハリスのリズム隊であるライル・アトキンソン(ベース)とリロイ・ウィリアムス(ドラム)とともにニューヨークで録音した本作は、福居のバップ・ピアニストとしての魅力を余すことなく伝える快作。
スタンダードを中心とした選曲や構成、そしてもちろんプレイにも意気込みと力感が漲っている。確信に満ちた重厚なタッチ、芯と弾力のあるスウィング感、そしてダイナミズムのなかに滲む情感と詩情。 福居の息吹と意志を感じる、生々しいサウンドである。代表曲である「Mellow Dream」の再演も嬉しい。Text by尾川雄介 (universounds)
北海道が生んだ名ピアニスト、福居良。その瑞々しく繊細なプレイは多くのリスナーを魅了し、ファースト・アルバムである本作『Scenery』は世界的にも高く評価されるようになった。22 歳でピアノを始めた福居が本作を録音したのは28 歳のとき。若き日のひたむきな演奏が聴く者の感情を心地良く揺さ振ってくる。闊歩するように大らかにスウィングする「It Could Happen To You」、爽快で歓びに満ちた「Early Summer」、晩秋の夜気を含んだような「Scenery」。福居の資質に溶け込んだ、スケールの大きさと機微を兼ね備えた“北海道的情感”が心地良い。萌える緑、眩い清流、澄明な空、音もなく落ちる雪・・・。ここには、福居良が紡いだ美しき風景=シーナリィが永遠に息づいている。
福居良の名盤『Scenery』がレッドヴァイナル仕様にて発売決定!北海道が生んだ名ピアニスト、福居良。その瑞々しく繊細なプレイは多くのリスナーを魅了し、ファースト・アルバムである本作『Scenery』は世界的にも高く評価されるようになった。22 歳でピアノを始めた福居が本作を録音したのは28 歳のとき。若き日のひたむきな演奏が聴く者の感情を心地良く揺さ振ってくる。闊歩するように大らかにスウィングする「It Could Happen To You」、爽快で歓びに満ちた「Early Summer」、晩秋の夜気を含んだような「Scenery」。福居の資質に溶け込んだ、スケールの大きさと機微を兼ね備えた“北海道的情感”が心地良い。萌える緑、眩い清流、澄明な空、音もなく落ちる雪・・・。ここには、福居良が紡いだ美しき風景=シーナリィが永遠に息づいている。
名匠、稲垣次郎によるジャズ・ロックの傑作! ジャズ・ロックのその先へ。稲垣次郎率いるソウル・メディアが辿り着いたのは、タイトでクールな究極のグルーヴだった。
稲垣自ら “ブラック・ファンクをやった”と語っているように、それまでに培ってきたジャズ・ロックの炸裂感にブラック・ミュージックの粘りや弾力を融合させることで、その音楽性は別次元へと飛躍した。名手・鈴木宏昌のアレンジの妙と相俟って、グルーヴは磨きあげられ、艶を増し、妖しく光る。躍動感と疾走感が溢れる”Painted Paradise”、ファンクネスとメロウネスが共存する”Breeze”、重心が低くてキレのあるクール&ザ・ギャング”Funky Stuff”のカヴァーなど、全曲が聴きどころ。いまや世界中からウォントの絶えない決定的名盤である。
text by 尾川雄介(UNIVERSOUND/DEEP JAZZ REALITY)
この一撃がジャズの歴史を変えた。才人にして怪人、稲垣次郎が叩き付けた宣戦布告。ジャズ・ロック・レジェンド、ここに極まる!
日本におけるジャズ・ロック発展の中心となったミュージシャンのひとり、稲垣次郎。既存のジャズに限界を感じていた稲垣は「ロックの匂いの強いバンドで、ジャズ・ロックはもちろん、今までになかったものをやる」と語り、1969年からソウル・メディアでの活動を本格化させる。その活動と音楽性を象徴する作品が1970年録音の本作『ヘッド・ロック』だ。
冒頭の「ザ・ヴァンプ」からラストを飾る「ヘッド・ロック」まで、持てるアイデアと情熱を注ぎ込んだ弩級の曲が並ぶ、息を吐く暇もないジャズ・ロック・ショウケースである。
ジャズの名門レーベル、タクトに残された異端にして、日本のジャズ史において圧倒的な存在感を放つ傑作である。
text by 尾川雄介(UNIVERSOUND/DEEP JAZZ REALITY)
稲垣次郎がはじめてヴォーカルをフィーチャーし、ニューロックを大胆に取り入れた作品。
妖しく黒光りするロック・グルーヴが唸りをあげる。
日本ジャズ界の異端児、稲垣次郎の作品の中でも特に異彩を放つジャズ・ロック作品がついにアナログリイシュー。初めてサミーと沢田靖司のヴォーカルをフィーチャーし、バックには佐藤允彦、水谷公生、柳田ヒロらを迎えて展開する、妖しく黒光りするロック・グルーヴ。
2021年には自主レーベル「soto」より5曲入りの『Tentei』(フィジカルは12インチ・レコードのみ)、2022年にはサム・ゲンデルやリトル・ウィングス他のリリースでも知られる米インディアナ州ブルーミントンとメキシコを拠点とする新興カセット・レーベル、ULYSSAより6曲入り『After』(フィジカルはカセット・テープのみ)を発表して来ていますが、オリジナル・フル・アルバムとしては(『Palm』以来)4年振り、HEADZからは2012年の『空間現代2』以来となるオリジナル・アルバムのリリースで、HEADZの京都を拠点とする新レーベル、LeftbrainからのSJQ『Torus』(2020年)に続く、第二弾のリリースになります。
エンジニアにDUB SQUAD/ROVOの益子樹を向かえ(録音・ミックス・マスタリングを担当)、録音は空間現代の拠点である京都「外」(空間現代が運営するライブハウス)にて行われました。
思考家・文筆家でHEADZ代表の佐々木敦と、フィールド・レコーディング作品で有名な日本を代表するサウンドクリエイター・アーティスト、角田俊也によるライナーノーツを日本語・英語で収録しております。
深谷が生んだ異形のロック・バンド、突然段ボール、1991年発表の傑作『抑止音力』。2008年に再発されるまで中古盤市場でかなりの額で取引されていた、日本のロック史に残る大名盤。リズム・マシーンとギターを中心に構築された、ユニークきわまりない尖鋭サウンドと、故蔦木栄一による反逆精神あふれる詩と歌が途方もなく刺激的だ。これぞパンク!これぞロック!
このアルバムを聞かないでいて日本のロックを語るべからず。『抑止音力』を聞いたことがない方は、早いうちに聞いたほうが良い。それだけは間違いない。
ーJOJO広重
トラックリスト:
A面
1 東京ブギウギ
2 ヘイヘイブギー
3 ジャングル・ブギー 4 ホームラン・ブギ
5 買物ブギー
6 大阪ブギウギ
B面
1 ラッパと娘
2 ホット・チャイナ
3 センチメンタル・ダイナ 4 アイレ可愛や
5 たよりにしてまっせ
6 恋のステップ