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フィンランド生まれ、オーストラリア育ちの作曲家、ダブルベーシストHelen Svobodaによる最新作『Headwater』が〈Room40〉から登場。16の短い断片から構成される本作は、フィンランドの歌い手Selma Savolainen、シドニーのベーシストJacques Emery、そして電子音楽家Tilman Robinsonを迎え、2本のダブルベース、2つの声、そしてエレクトロニクスを軸に、記憶や自己の輪郭が揺らぎながら形を変えていくような独自の音世界を描き出す。Svobodaの低音は、ただ支えるだけでなく語るように動き、擦過音やハーモニクスが繊細な表情を生む。そこにSelma Savolainenの透明感ある声が重なり、北欧的な響きと現代音楽的な緊張感が同時に立ち上がる。曲はどれも短く、場面が次々と切り替わるが、断片が連鎖することでひとつの大きな流れが生まれ、夢の中で記憶が浮かんでは消えるような感覚を呼び起こす。ジャズ、現代音楽、サウンドアートの要素が自然に交差し、音が空間の中でゆっくりと形を変え、聴き手の意識の奥に静かに染み込んでいくような感触のある一枚。
10月下旬再入荷。マイアミ・ソウルのファースト・レディ、Helene Smithが60年代に在籍した〈Deep City〉や〈Lloyd〉〈Reid〉〈Blue Star〉といったレーベルからのヒット曲をコンパイルしたソウルフルで別世界的な内容の編集盤『I Am Controlled By Your Love』が〈Numero Group〉からアナログ・リリース。マイアミ・サウンド・マシーンの元祖が贈るティーンエイジのメランコリーを余すところなく収録したうだるようなアルバム!
2025年のノルウェー民族音楽全国大会、Landskappleikenで、国内最高のハーディングフェーレ奏者と評されたHelga Myhrが、自身の原点であるノルウェー南部ハリングダールの伝統曲だけを演奏した初のアルバム『Slåttespel』。幼少期から弾き続けてきた音楽を、3挺のハーディングフェーレで記録した作品で、伝統の核をそのまま提示するような強い存在感を放っている。共鳴弦が生む複層的な響き、弓の圧や指板の摩擦まで感じられる生々しい音像、そして舞曲特有の身体性のあるリズムが、山岳地帯の風景や踊りの記憶を立ち上げる。Myhrの演奏は、伝統を忠実に再現するだけでなく、どこか現代的で、ノルウェー伝統音楽の深い歴史と、現代的な感性が自然に交差する、現行の北欧フォークロアを代表する一枚。


Nailah HunterとCadmar Fitzhughによるデュオhelllhoundのデビュー作『Here In The Valley』。妊娠から出産へと向かう時期に制作された、きわめてパーソナルで静謐なアンビエント・フォーク作品で、ロサンゼルスからシエラ・ナショナル・フォレストの山間部へ移住した生活環境の変化も重なり、自然の気配、身体の変容、内面の揺らぎがそのまま音として刻まれている。ハープやアコースティックギターの透明な響き、柔らかく重なる歌声、控えめなエレクトロニクスが、森の空気や水の流れを思わせる穏やかな音像をつくり出す。楽曲はどれもミニマルで、祈りのような静けさを湛えながら、母性・再生・自己回帰といったテーマをゆっくりと浮かび上がらせる。アンビエントの広がりとフォークの親密さが自然に溶け合い、まるで谷間に宿る小さな神話を聴いているかのような印象の一作。

Nailah HunterとCadmar Fitzhughによるデュオhelllhoundのデビュー作『Here In The Valley』。妊娠から出産へと向かう時期に制作された、きわめてパーソナルで静謐なアンビエント・フォーク作品で、ロサンゼルスからシエラ・ナショナル・フォレストの山間部へ移住した生活環境の変化も重なり、自然の気配、身体の変容、内面の揺らぎがそのまま音として刻まれている。ハープやアコースティックギターの透明な響き、柔らかく重なる歌声、控えめなエレクトロニクスが、森の空気や水の流れを思わせる穏やかな音像をつくり出す。楽曲はどれもミニマルで、祈りのような静けさを湛えながら、母性・再生・自己回帰といったテーマをゆっくりと浮かび上がらせる。アンビエントの広がりとフォークの親密さが自然に溶け合い、まるで谷間に宿る小さな神話を聴いているかのような印象の一作。

若干19歳のポルトガルのプロデューサー Helviofox がバチーダの伝統を現代的に再構築したデビューEP『Rodeado de Batida』を〈Príncipe〉からリリース。バチーダはアフリカ系移民文化に根ざしたリズム音楽で、それを背景として、生き生きとしたベースラインと力強いグルーヴ、正確なタイミングとテンポ感、ダンスフロア直結のアレンジメントを加えている。リスボンのアンダーグラウンド・クラブシーンの新世代を代表するHelviofoxによる、永遠に存在していたかのようなバチーダのルーツを尊重しつつ、現代的なクラブ・サウンドへの拡張を試みた一枚。


「私は羊と一緒に働いてきた」。フルクサスにも在籍したデンマークの作曲家、Henning Christiansen (1932-2008)がGalerie Bernd Klüserから1991年に発表したCDがなんとHolidays Recordsより26年の時を経てヴァイナル・リイシューです!!!! 彼の長年の概念戦略の一つとして、楽器、羊、鳥によるフィールド・レコーディングが用いられています。非常に鬱屈したサウンドスケープながら、朧げに自然が呼吸をし、不可思議な世界が放出されていく。不気味な音響彫刻と化したフィルレコの屈折具合が非常にドープで楽しめる一作です。Henning Christiansenによる絵画やテキストを掲載した20ページにわたる小冊子とRené Blockによる写真が付属。限定250部。
Henri Chopin、Pan Sonic、Achim Wollscheidによる2005年のコンピレーションCD『Composition い』。冷たい音の粒子とノイズの美学が融合し、抽象的かつ詩的な音響空間を構築。 ジャケットは池田龍雄によるアートワークを採用。
まさに一生物。迷わず浴びてください!ヨーロッパ圏の電子音楽創成期から活動を続けてきた、ベルギー電子音楽の大重鎮であり、西ドイツ放送局電子音楽スタジオ(WDR)に早くから関わっていたHenri Pousseur (1929-2009)。昨今は、〈Alga Marghen〉や〈Sub Rosa〉などからの復刻でも少しずつ再評価の進む彼のディスコグラフィの中でも最重要の音源集というべき『Paysages Planetaires』の3CDボックス!これまで発表されてきた中では、電子音楽作品があまり多くはなかったなかでも、かなり貴重なエスノ・ミュージック・コンクレート/エレクトロアコースティック作品が収録された大傑作盤!仏の小説家/詩人であるMichel Butorのテキストを起用したものとなっています。全60ページにも及ぶ豪華ブックレットが付属。
『Poems for flute』で注目を集めたフルート奏者Henriette Eilertsenが率いるトリオによる、フルート、チェロ、エレクトロニクス、ドラムという編成で、室内楽・ジャズ・抽象電子音の境界を丁寧に探る現代的アンサンブル作品。『Moder』。フルートは柔らかい息のニュアンスと鋭い輪郭が同時に立ち上がる独特のトーンで、アルバム全体の語り手として機能。チェロとエレクトロニクスは室内楽的なムードと抽象的な揺らぎを行き来しながら、フルートの旋律に影を落としたり光を差し込んだりする。ドラムは呼吸として空間を支え、音の密度を過剰にせず、三者の対話が自然に流れる余白を保っている。ゲストとしてJon Balkeが参加し、ピアノにより、抽象的な和声の層がふっと立ち上がる瞬間も印象的。ハイブリッドな室内楽として非常に完成度の高い一枚。

Wareikaのギタリストとして知られるHenrik Raabeが、〈Mule Musiq〉から届ける初のソロ・アルバム『LDS』。ジャズ、アフロ、ダブ、ニューエイジ、アンビエントが自然に溶け合う、ジャンル横断型のダウンテンポ作品で、生音の温度感と電子音の透明感が絶妙に混ざり合い、Studio Mule的な音響と質感を重視した佇まいを持っている。ギターは旋律を主張するのではなく、空気の揺れや残響をデザインする音響素材として扱われ、柔らかな陰影をアルバム全体に与えている。The Durutti Column、Dennis Bovell、Virginia Astleyらを思わせる、抒情的かつ夢幻的な淡いノスタルジーが漂いながら、ドイツ的なミニマリズムで引き締められたサウンドは、どこか旅の情景を思い起こさせる。地名を思わせるタイトルが象徴するように、曲ごとに風景が変わるシネマティックな構成も魅力的で、耳に優しく、心に深く染み込む一枚。
La Monte Young, Terry Riley, ミニマル・ミュージックの創始者達と共に北インド古典ヴォーカリスト、Pandit Pran Nathに師事し、哲学者として、Fluxus等のコンセプチャル・アート、またVelvet Undergroundに参加していたことでも知られるHenry Flyntがフルクサス・ムーブメントの重要なギャラリーEdition Hundertmarkから1986年にカセットテープでリリースしていた、ドローン・ミュージックの中でも、最高最強にあたる爆裂持続音の超傑作が、目利き名門Superior Viaductより登場です!! 非合法とも言えるドラッギーなタンブーラによるモアレの中、ヒルビリー(アメリカ南部白人が演奏していたカントリー)やブルースミュージック等のアメリカン・フォークロアなテイストに、ディストーションをかけた強烈なエレキ・ヴァイオリン、終止尋常じゃないテンションによりインド音楽影響下のサイケデリックな演奏が永久に続く液状化瞑想持続音。音楽のスタイルとしても稀有な名演です。

崇高なジャズ・レーベル〈Black Jazz〉の精神的支柱であり、Stevie WonderやHugh Masekelaら数々の巨匠を支えてきた伝説的ウッドベーシストHenry "The Skipper" Franklinが、〈Jazz Is Dead〉第14弾『Henry Franklin JID014』に登場!しなやかで力強く上昇するFranklinのベースラインを中心に、Charles Mingusらを彷彿とさせる躍動的なモーダル・ジャズから、西アフリカのリズムを取り入れたアフロ・ジャズ、更にはサイケデリックなフュージョンやラテンのフレーバーまでが鮮やかに交錯。ダイナミックに吹き荒れるホーンセクションと情熱的なアンサンブルが、あたたかく重厚なビートの上で力強いグルーヴを紡ぎ出している。〈Black Jazz〉や〈Strata-East〉が誇る70年代スピリチュアル・ジャズの芳醇な美学と、現代のビート・プロダクションが見事に共鳴した名盤!
1965年にニューヨークで録音された、〈ESP‑Disk〉が記録したフリージャズ黄金期の中でも特に鋭い緊張感を持つ Henry Grimesのトリオ作品『The Call』。ベースのGrimesを中心に、Perry Robinson(cl)とTom Price(ds)が抽象性の高い即興を展開し、音の密度と空白が絶えず入れ替わる独特の構造。Grimesのベースは低音のドローンから細かな跳躍まで自在に動き、曲の重心を常に揺らし続ける。クラリネットはメロディの断片と鋭いスパイクが混ざり合い、管楽器のフリージャズの可能性を広げるような自由度を見せる。ドラムは連打で押すのではなく、乾いたスネアや散らすシンバルを使い分け、三者の抽象的な即興を支える空間の刻み方が印象に残る。〈ESP‑Disk〉を代表する、フリージャズの核心。
以前、Keith Fullerton Whitman主宰のカルトブートレーベル〈Creel Pone〉も掘り起こしていた一枚!プログレッシヴ/チェンバー・ロック・バンドFinnegans Wakeでの活動も知られるベルギーの作曲家、Henry Krutzenが1981年に残したLP作品『Silances』が〈Holidays Records〉からアナログ再発!伝説的な 〈Igloo Records〉のカタログを深く掘り下げ、同レーベルの6番目の作品が奇跡の公式リイシュー!ドローン、ジャズ、ミニマリズム、熱狂的なトライバリズム、世界中の様々な要素を取り入れたサウンド・ポエトリーにして、ミュージック・コンクレート、急進的なエレクトロアコースティックの境界にある、全くユニークなジェスチャーであり、最初のリリースから数十年経った今でも、当時と同じように印象的でユニーク、挑戦的で魅力的なまま佇んでいます。限定500部。

10月中旬再入荷。ダブリン出身で、30年以上アメリカで職人として暮らしてきたhenry o henryが、兄から譲り受けた6ドルのギターで曲を書き始めたことから生まれた初アルバム。自身をミュージシャンではないと語るものの、映画監督Rick Alversonの後押しで制作が本格化し、Eamon O’Leary(ギター)と Ned Steves(ベース)がリハーサルなしで初めて共演するという、極めて素朴で直感的なセッションを軸に録音された。声とギターを中心にした素朴で静かなフォークで、余計な装飾を排した言葉のための空間が広がる。henryの歌は移民としての時間、土地に馴染みきれない感覚、過去の記憶と現在の生活が折り重なるような語り口で、Nick DrakeやLeonard Cohenの系譜に連なりながらも、もっと素朴で、もっと個人的な温度を持つ。静かで深いフォークの中に、移民としての人生の重みと、日々の労働の中で育まれた言語感覚が息づく、個人の物語を丁寧にすくい上げたアルバム。

マンチェスター地下シーンのキープレイヤー、Henzoがついに完成させた初のフルアルバム『The Poems We Write For Ourselves』が〈Sneaker Social Club〉から登場。ダンスフロアのラフな衝動と精密なサウンドデザインがせめぎ合っており、ダンスホールやデンボウ、UKガラージ、潰れたエレクトロ、ハーフステップ・ベースといった要素が入り混じり、湿気を帯びたネオン色のリズムに彩られたマンチェスター夜のエネルギーをそのまま詰め込んだ決定版的作品となっている。「Worm Grunting」では北アイルランドのMC・Embyが参加し、スモーキーなフロウを披露。そのほか、繊細なミニマリズムからヘビーな2ステップ、壊れたゲットーテック、エレクトロ・ダブまで、緻密に計算されたリズムと質感が交差していく。タフで無駄のないサウンドプロダクションと、ずらしたリズム・パターンのセンスは、Two Shell、Facta & K-Lone、Hesaitix、Paperclip Minimiserらとも共鳴しつつ、あくまで彼独自のもの。クラブミュージックの文脈にいながら、リスニング的な繊細さもあり、独自の実験精神でその枠を押し広げるような一枚になっている。Henzoがこれまでの道のりで磨き上げた、緻密かつ野心的なベース・ミュージック。静かな時間の積み重ねが花開いたような趣きがある。

ポスト・ハードコアの英雄的作品『Indian Summer』と『Calm』に続いて、Marc Bianchiが始動させた名プロジェクト、Her Space Holidayによる99年傑作『Home Is Where You Hang Yourself』の25周年記念拡張再発盤!カリフォルニア州サンマテオの寝室で過ごした少年時代を描いた本作では、夢のようなプロザックのレンズを通じて、若者の戸惑いのエモーションを探求した、ミレニアル世代の倦怠感を纏った内容となっています。Bright Eyes、Duster、Mahoganyといった豪華面々によるリミックスも収録。エレガントなティップオン・ジャケット仕様。

ロシア・シベリアのノボシビルスク出身のEvgeny & Mikhail Gavrilov兄弟によるデュオ、Heranduによるデビュー・アルバムが、アウトナショナルな現代の音楽の新たな地平を切り拓いてきた名門レーベル〈Hive Mind Records〉からアナログ・リリース。幼い頃から一緒に音楽を演奏し、2000年代半ばにはバンドFPRFを結成。メンバーがロシア各地に散り散りになったため、最終的にグループは解散したものの、2人で音楽を作り続けてきた彼ら。それぞれ、DyadとMisha Sultanという名義でも活動し、後者は〈Hive Mind〉から素晴らしいカセット作品を送り出しています。本作は、2022年に2人がシベリアを訪れた際に行ったスタジオ・セッションから生まれたもので、友人のVladimir Luchanskyがサックス奏者として参加。70年代の刑事スリラーのテレビ番組の荒々しい都市風景と、21 世紀の都市主義の両方に影響を受けた「アーバン ミュージック」作品。限定500部。
